JPH0964038A - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
化合物半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH0964038A JPH0964038A JP21555895A JP21555895A JPH0964038A JP H0964038 A JPH0964038 A JP H0964038A JP 21555895 A JP21555895 A JP 21555895A JP 21555895 A JP21555895 A JP 21555895A JP H0964038 A JPH0964038 A JP H0964038A
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- substrate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】2つの化合物半導体基板を低温で、かつ接着面
での反応が面内で均一に行われる接着方法を見出し、そ
の結果、新規な化合物半導体装置、及び化合物半導体装
置の製造方法を提供する。 【構成】本発明は2種類の化合物半導体基板(101)
(103)を接着する時にPt層(102)を介在せし
めて上記問題を解決したものである。
での反応が面内で均一に行われる接着方法を見出し、そ
の結果、新規な化合物半導体装置、及び化合物半導体装
置の製造方法を提供する。 【構成】本発明は2種類の化合物半導体基板(101)
(103)を接着する時にPt層(102)を介在せし
めて上記問題を解決したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体を構成材料
とする半導体装置及びその製造方法に関するものであ
る。
とする半導体装置及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】材料系や結晶方位の異なる電子デバイス
あるいは光デバイスを同一の基板上にモノリシックに集
積することは、ハイブリッドに集積した場合と比較し
て、微細化が可能であり、望まれる技術である。このよ
うな技術を実現するために大きくわけてふたつの方法が
試みられてきた。ひとつは、第1の半導体基板上にバッ
ファ層を介して格子定数の異なる第2の半導体層を、直
接成長するヘテロエピタキシャル技術である。格子定数
の差によって導入される不整合転置やその他の結晶欠陥
の濃度を低減するために、バッファ層には様々な工夫が
なされている。もうひとつの方法は第1の半導体と第2
の半導体を接着して一体化させる技術である。接着する
際には、2つの半導体の表面を直接、接着する方法、S
iO2を介在させる方法、金属層を介在させて接着する
方法が報告されている。鏡面研磨されたInP基板とG
aAs基板の表面同士を水素雰囲気中で荷重を加えて6
00℃で加熱すると、接着することが報告されている。
(例えば、参考文献 Y.H.Lo他、Appl.Ph
ys.Lett. vol.58,p1961(199
1))こりように半導体基板を直接接着する場合には、
界面での欠陥形成を低減するために結晶の方位軸を揃え
ることと、原子の移動が十分に起きるように600℃以
上の高い温度で熱処理を加えることの2つの条件を満足
する必要がある。半導体基板の間に金属などを介在させ
る場合には、先の2つの制約は緩和される。例えばAu
Geを介してGaAs基板とSi基板を密着させ、30
0℃程度で熱処理すると固相反応が起こり接着する(参
考文献:Z.Ma他、Appl.Phys.Lett.
vol.64、p.772、1994).
あるいは光デバイスを同一の基板上にモノリシックに集
積することは、ハイブリッドに集積した場合と比較し
て、微細化が可能であり、望まれる技術である。このよ
うな技術を実現するために大きくわけてふたつの方法が
試みられてきた。ひとつは、第1の半導体基板上にバッ
ファ層を介して格子定数の異なる第2の半導体層を、直
接成長するヘテロエピタキシャル技術である。格子定数
の差によって導入される不整合転置やその他の結晶欠陥
の濃度を低減するために、バッファ層には様々な工夫が
なされている。もうひとつの方法は第1の半導体と第2
の半導体を接着して一体化させる技術である。接着する
際には、2つの半導体の表面を直接、接着する方法、S
iO2を介在させる方法、金属層を介在させて接着する
方法が報告されている。鏡面研磨されたInP基板とG
aAs基板の表面同士を水素雰囲気中で荷重を加えて6
00℃で加熱すると、接着することが報告されている。
(例えば、参考文献 Y.H.Lo他、Appl.Ph
ys.Lett. vol.58,p1961(199
1))こりように半導体基板を直接接着する場合には、
界面での欠陥形成を低減するために結晶の方位軸を揃え
ることと、原子の移動が十分に起きるように600℃以
上の高い温度で熱処理を加えることの2つの条件を満足
する必要がある。半導体基板の間に金属などを介在させ
る場合には、先の2つの制約は緩和される。例えばAu
Geを介してGaAs基板とSi基板を密着させ、30
0℃程度で熱処理すると固相反応が起こり接着する(参
考文献:Z.Ma他、Appl.Phys.Lett.
vol.64、p.772、1994).
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AuG
eもしくはAuを接着に使った場合、半導体との反応の
均一性が著しく悪く、局所的に拡散が深く進行する問題
点がある。また、Auと化合物半導体の反応で形成され
た化合物は様々な組成比の合金層を形成したり、温度を
上げていくと相が変わるため、耐熱性に問題が残る。A
u以外にはPdを接着に使うことが報告されている(参
考文献:E.Yablonovitch他、Appl,
Phys.Lett. vol.59、p.3159、
1991、I.H.Tan他、Electronics
Letters、vol.31、p.588、199
5)が、Pdは比較的低温で化合物半導体と反応し拡散
もAuほど深くない。しかしながら、拡散の深さの制御
が難しく、また面内均一性がよくない。
eもしくはAuを接着に使った場合、半導体との反応の
均一性が著しく悪く、局所的に拡散が深く進行する問題
点がある。また、Auと化合物半導体の反応で形成され
た化合物は様々な組成比の合金層を形成したり、温度を
上げていくと相が変わるため、耐熱性に問題が残る。A
u以外にはPdを接着に使うことが報告されている(参
考文献:E.Yablonovitch他、Appl,
Phys.Lett. vol.59、p.3159、
1991、I.H.Tan他、Electronics
Letters、vol.31、p.588、199
5)が、Pdは比較的低温で化合物半導体と反応し拡散
もAuほど深くない。しかしながら、拡散の深さの制御
が難しく、また面内均一性がよくない。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑み、2つの化合
物半導体基板を低温で、かつ接着面での反応が面内で均
一に行われる接着方法を見出し、その結果、新規な化合
物半導体装置、及び化合物半導体装置の製造方法を提供
することを目的とする。
物半導体基板を低温で、かつ接着面での反応が面内で均
一に行われる接着方法を見出し、その結果、新規な化合
物半導体装置、及び化合物半導体装置の製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物半導体装
置はPt層の両側に、異種材料の化合物半導体基板が設
けられ、その化合物半導体基板には能動或いは受動素子
が形成され、その能動或いは受動素子の電極、配線また
は伝送路として前記Pt層が兼用していることを特徴と
する。
置はPt層の両側に、異種材料の化合物半導体基板が設
けられ、その化合物半導体基板には能動或いは受動素子
が形成され、その能動或いは受動素子の電極、配線また
は伝送路として前記Pt層が兼用していることを特徴と
する。
【0006】また本発明の化合物半導体装置の製造方法
は第1の化合物半導体基板と第2の化合物半導体基板の
間にPt層を介して、前記2つの半導体基板を密着さ
せ、400℃以下の熱処理を施して一体化する工程を有
することを特徴とする。
は第1の化合物半導体基板と第2の化合物半導体基板の
間にPt層を介して、前記2つの半導体基板を密着さ
せ、400℃以下の熱処理を施して一体化する工程を有
することを特徴とする。
【0007】
【作用】Ptはn型GaAsのショットキ電極などによ
く使われる金属である。化合物半導体と200℃程度の
低温から反応して、化合物半導体のそれぞれの構成元素
と化合物を形成する。例えば、PtとGaAsが完全に
反応すると、PtGa/PtAs2/GaAsの順番で
化合物が多層化した構造が形成される。Ptの拡散はP
tがPtGa、PtAs2の形成で完全に消費された段
階で停止する。拡散の深さの面内均一性は優れている。
Pを含む化合物半導体の場合においても、PtはGaA
sの場合と同じように多層化した構造を示す。例えば、
PtとInPの場合には、反応が完全に進行すると、I
nのPtの化合物/PtP2/InPのような多層構造
になる。GaAs、InPの両者の場合に共通すること
は、PtとV族元素の化合物が半導体と接することであ
る。さらに、PtAs2、PtP2は低温で形成される
にもかかわらず、500℃程度の温度までは安定である
という利点をもっている。NiやPdといったPt以外
の遷移金属も化合物半導体の各構成元素と化合物を形成
するが、Ptとの大きな違いはPtは反応が面内で均一
に進行することである。発明者らはGaAs,InP,
InGaAs,InAlAs,InGaPの各半導体層
の表面に電子ビーム蒸着法でPtを蒸着した後、150
℃から400℃の温度で熱処理を行った。そしてPtの
拡散量と熱処理温度の関係が半導体材料によってどのぐ
らい違うかをラザフォードバックスケッタリング法を使
って評価した。その結果、Ptの拡散が始まる温度は半
導体によって大きな差はなく、実用的には350℃でP
tAs2、PtP2の形成が十分に進行することがわか
った。従って、InP層とGaAs層を接着する場合の
ように、異なる材料の組み合わせであってもPtの反応
を2つの半導体層で同じように進行させることができ、
Ptを接着に反応することに問題はないことがわかっ
た。
く使われる金属である。化合物半導体と200℃程度の
低温から反応して、化合物半導体のそれぞれの構成元素
と化合物を形成する。例えば、PtとGaAsが完全に
反応すると、PtGa/PtAs2/GaAsの順番で
化合物が多層化した構造が形成される。Ptの拡散はP
tがPtGa、PtAs2の形成で完全に消費された段
階で停止する。拡散の深さの面内均一性は優れている。
Pを含む化合物半導体の場合においても、PtはGaA
sの場合と同じように多層化した構造を示す。例えば、
PtとInPの場合には、反応が完全に進行すると、I
nのPtの化合物/PtP2/InPのような多層構造
になる。GaAs、InPの両者の場合に共通すること
は、PtとV族元素の化合物が半導体と接することであ
る。さらに、PtAs2、PtP2は低温で形成される
にもかかわらず、500℃程度の温度までは安定である
という利点をもっている。NiやPdといったPt以外
の遷移金属も化合物半導体の各構成元素と化合物を形成
するが、Ptとの大きな違いはPtは反応が面内で均一
に進行することである。発明者らはGaAs,InP,
InGaAs,InAlAs,InGaPの各半導体層
の表面に電子ビーム蒸着法でPtを蒸着した後、150
℃から400℃の温度で熱処理を行った。そしてPtの
拡散量と熱処理温度の関係が半導体材料によってどのぐ
らい違うかをラザフォードバックスケッタリング法を使
って評価した。その結果、Ptの拡散が始まる温度は半
導体によって大きな差はなく、実用的には350℃でP
tAs2、PtP2の形成が十分に進行することがわか
った。従って、InP層とGaAs層を接着する場合の
ように、異なる材料の組み合わせであってもPtの反応
を2つの半導体層で同じように進行させることができ、
Ptを接着に反応することに問題はないことがわかっ
た。
【0008】次に、Ptと化合物半導体の反応の深さで
あるが、例えばGaAs基板上にPtをつけた場合、P
tの厚さの約2倍の深さまでPtが拡散し、化合物を形
成する。従ってPtの厚さを変えれば、Ptの拡散の深
さを制御できる。2つの半導体基板をPtを介して接着
する場合に、2つの基板でそれぞれ、Ptの拡散の深さ
を変える必要がある場合には、第1の半導体基板に接す
るPtと第2の半導体に接するPtの間にPtより融点
の高い金属を挿入することで、各半導体と接しているP
t層のみが拡散して接着に寄与させることができる。ま
た、2つのPt層の間に挿入する金属の種類や厚さを変
えれば、多層になっている金属層の抵抗を変えることが
できる。このため、金属層を単に接着の目的のみではな
く、単体半導体装置の電極やモノリシックマイクロ波I
Cの伝送線路、接地電極、インダクタ、キャパシタ用電
極などにも使うことができる。また、先に記述したよう
にPtAs2、PTP2は耐熱性に優れており、2つの
半導体基板を接着した後に、後続する製造工程を施す際
の工程温度の自由度が非常に大きくとれるという特徴を
もっている。また、接着はPtと化合物半導体の構成元
素が反応して化合物を形成することによってなされるた
め、半導体基板の結晶方位や結晶系に制約はない。ま
た、Ptの拡散の深さを深くすれば、半導体基板の表面
の平坦度が鏡面研磨面より平坦度が劣っていても十分な
密着性を実現することができる。
あるが、例えばGaAs基板上にPtをつけた場合、P
tの厚さの約2倍の深さまでPtが拡散し、化合物を形
成する。従ってPtの厚さを変えれば、Ptの拡散の深
さを制御できる。2つの半導体基板をPtを介して接着
する場合に、2つの基板でそれぞれ、Ptの拡散の深さ
を変える必要がある場合には、第1の半導体基板に接す
るPtと第2の半導体に接するPtの間にPtより融点
の高い金属を挿入することで、各半導体と接しているP
t層のみが拡散して接着に寄与させることができる。ま
た、2つのPt層の間に挿入する金属の種類や厚さを変
えれば、多層になっている金属層の抵抗を変えることが
できる。このため、金属層を単に接着の目的のみではな
く、単体半導体装置の電極やモノリシックマイクロ波I
Cの伝送線路、接地電極、インダクタ、キャパシタ用電
極などにも使うことができる。また、先に記述したよう
にPtAs2、PTP2は耐熱性に優れており、2つの
半導体基板を接着した後に、後続する製造工程を施す際
の工程温度の自由度が非常に大きくとれるという特徴を
もっている。また、接着はPtと化合物半導体の構成元
素が反応して化合物を形成することによってなされるた
め、半導体基板の結晶方位や結晶系に制約はない。ま
た、Ptの拡散の深さを深くすれば、半導体基板の表面
の平坦度が鏡面研磨面より平坦度が劣っていても十分な
密着性を実現することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。図
1は第1の実施例を説明するための図である。GaAs
基板(103)とInP基板(101)を硫酸、過酸化
水素水、純水の混合液で1分間エッチングを行った後、
純水で洗浄し、窒素雰囲気中で乾燥した。この時GaA
s基板(103),InP基板(101)共鏡面になっ
ている方が望ましい。この後、電子ビーム蒸着装置内に
2つの基板を入れ、真空度が2E−7Torrまで達し
た段階でPt(102)を20nm蒸着した。蒸着装置
から取り出した後、Pt層を蒸着した面を向き合わせて
密着させた。石英板の上に水平に基板をおき、さらに重
りをのせて密着性を向上させた。しかるのち、石英板と
一緒に、基板を水素雰囲気中で400℃、15分の熱処
理を加えた。これらの工程により、GaAs基板とIn
P基板はPt層(102)により接着された。
1は第1の実施例を説明するための図である。GaAs
基板(103)とInP基板(101)を硫酸、過酸化
水素水、純水の混合液で1分間エッチングを行った後、
純水で洗浄し、窒素雰囲気中で乾燥した。この時GaA
s基板(103),InP基板(101)共鏡面になっ
ている方が望ましい。この後、電子ビーム蒸着装置内に
2つの基板を入れ、真空度が2E−7Torrまで達し
た段階でPt(102)を20nm蒸着した。蒸着装置
から取り出した後、Pt層を蒸着した面を向き合わせて
密着させた。石英板の上に水平に基板をおき、さらに重
りをのせて密着性を向上させた。しかるのち、石英板と
一緒に、基板を水素雰囲気中で400℃、15分の熱処
理を加えた。これらの工程により、GaAs基板とIn
P基板はPt層(102)により接着された。
【0010】図2は第2の実施例を説明するための図で
ある。金属を蒸着するまでの手順は第1の実施例と同じ
である。GaAs基板(209)とInP基板(20
1)を硫酸、過酸化水素水、純水の混合液で1分間エッ
チングを行った後、純水で洗浄し、窒素雰囲気中で乾燥
する。この後、電子ビーム蒸着装置内に2つの基板を入
れ、真空度が2E−7Torrまで達した段階でPt
(202、208)を5nm蒸着する。続けてTi(2
03、207)、Pt(204、206)、Au(20
5)をそれぞれ10nm,10nm、100nmの厚さ
で蒸着する。蒸着装置から取り出した後、Pt層を蒸着
した面を向き合わせて密着させる。しかるのち、基板を
水素雰囲気中で400℃、15分の熱処理を加える。こ
れらの工程により、GaAs基板とInP基板はPt層
(202、208)により接着できる。GaAs,In
P基板とに拡散して反応するのは直接接しているPt層
(202、208)だけである。このため、実施例1に
比較してPtの拡散深さは浅くなっている。Auは延性
に優れており、熱膨張による歪みを吸収する。又、抵抗
が低いので実施例1のPt層のみの場合より金属層全体
(202〜208)の抵抗を低くできる。なお、Ti層
(203、207)はPtが、Pt層(204、20
6)はAuが拡散するのを抑制する目的で加えた金属層
である。
ある。金属を蒸着するまでの手順は第1の実施例と同じ
である。GaAs基板(209)とInP基板(20
1)を硫酸、過酸化水素水、純水の混合液で1分間エッ
チングを行った後、純水で洗浄し、窒素雰囲気中で乾燥
する。この後、電子ビーム蒸着装置内に2つの基板を入
れ、真空度が2E−7Torrまで達した段階でPt
(202、208)を5nm蒸着する。続けてTi(2
03、207)、Pt(204、206)、Au(20
5)をそれぞれ10nm,10nm、100nmの厚さ
で蒸着する。蒸着装置から取り出した後、Pt層を蒸着
した面を向き合わせて密着させる。しかるのち、基板を
水素雰囲気中で400℃、15分の熱処理を加える。こ
れらの工程により、GaAs基板とInP基板はPt層
(202、208)により接着できる。GaAs,In
P基板とに拡散して反応するのは直接接しているPt層
(202、208)だけである。このため、実施例1に
比較してPtの拡散深さは浅くなっている。Auは延性
に優れており、熱膨張による歪みを吸収する。又、抵抗
が低いので実施例1のPt層のみの場合より金属層全体
(202〜208)の抵抗を低くできる。なお、Ti層
(203、207)はPtが、Pt層(204、20
6)はAuが拡散するのを抑制する目的で加えた金属層
である。
【0011】図3,図7は本発明に基づく第3の実施例
を説明するための図である。図3はGaAs基板(30
1)上に、i−GaAs層(302)、i−AlAs層
(303)、n+ −GaAs層(304)、n−AlG
aAs層(305)、p+ −GaAs層(306)、n
−GaAs層(307)及びn+ −GaAs層(30
8)を順次有機金属気相成長法により成長した概略を示
す図で、後の工程でエッチング、電極形成を施せばヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBT)が得ら
れる。通常とはエミッタとなるn−AlGaAs層とコ
レクタとなるn−GaAs層の上下が逆になっており、
エミッタ層(305)が基板(301)側にある。図4
はFeドープInP基板(315)上にi−InP層
(314)、i−InGaAs層(313)、i−In
AlAs層(312)、n+ −InAlAs層(31
1)、i−InAlAs層(310)及びn+ −InG
aAs層(309)を順次有機金属気相成長法により成
長した概略を示す図で、後の工程でエッチング、電極形
成を施せば高電子移動度トランジスタ(以下、HEM
T)が得られるものである。この後2枚の基板上に、第
2の実施例で説明したのと同じ手順でPt,Ti,P
t,Auをこの順に蒸着する。この後、金属を蒸着した
面を向き合わせ、水素雰囲気中で400℃、30分の熱
処理を行ない、2つの基板を接着する(図5)。さらに
接着基板のGaAs基板側をラッピングにより薄くした
後、アンモニア水と過酸化水素水と純水の混合液中に浸
し、GaAs基板(301)とGaAs層(302)を
除去する。続けて純水で希釈した弗化水素水に浸してA
lAs層(303)を除去し、エミッタコンタクト層と
なるn+ −GaAs層(304)、を露出させる(図
6)。この後、通常のHBTとHEMTの製造工程(エ
ッチング及び電極形成)により、図7に示したInP基
板上にHEMTとHBTを製作する。接着に用いたPt
/Ti/Pt/Au/Pt/Ti/Pt多層構造はIn
P系HEMTのソース電極、ドレイン電極、さらに、G
aAs系HBTのコレクタ電極として使用している。こ
の電極の耐熱性は良子であり、製造工程中にオーミック
特性が劣化することはない。
を説明するための図である。図3はGaAs基板(30
1)上に、i−GaAs層(302)、i−AlAs層
(303)、n+ −GaAs層(304)、n−AlG
aAs層(305)、p+ −GaAs層(306)、n
−GaAs層(307)及びn+ −GaAs層(30
8)を順次有機金属気相成長法により成長した概略を示
す図で、後の工程でエッチング、電極形成を施せばヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBT)が得ら
れる。通常とはエミッタとなるn−AlGaAs層とコ
レクタとなるn−GaAs層の上下が逆になっており、
エミッタ層(305)が基板(301)側にある。図4
はFeドープInP基板(315)上にi−InP層
(314)、i−InGaAs層(313)、i−In
AlAs層(312)、n+ −InAlAs層(31
1)、i−InAlAs層(310)及びn+ −InG
aAs層(309)を順次有機金属気相成長法により成
長した概略を示す図で、後の工程でエッチング、電極形
成を施せば高電子移動度トランジスタ(以下、HEM
T)が得られるものである。この後2枚の基板上に、第
2の実施例で説明したのと同じ手順でPt,Ti,P
t,Auをこの順に蒸着する。この後、金属を蒸着した
面を向き合わせ、水素雰囲気中で400℃、30分の熱
処理を行ない、2つの基板を接着する(図5)。さらに
接着基板のGaAs基板側をラッピングにより薄くした
後、アンモニア水と過酸化水素水と純水の混合液中に浸
し、GaAs基板(301)とGaAs層(302)を
除去する。続けて純水で希釈した弗化水素水に浸してA
lAs層(303)を除去し、エミッタコンタクト層と
なるn+ −GaAs層(304)、を露出させる(図
6)。この後、通常のHBTとHEMTの製造工程(エ
ッチング及び電極形成)により、図7に示したInP基
板上にHEMTとHBTを製作する。接着に用いたPt
/Ti/Pt/Au/Pt/Ti/Pt多層構造はIn
P系HEMTのソース電極、ドレイン電極、さらに、G
aAs系HBTのコレクタ電極として使用している。こ
の電極の耐熱性は良子であり、製造工程中にオーミック
特性が劣化することはない。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、Ptを介
在させることで、2つの半導体基板を簡単に接着するこ
とができるので、異なる半導体装置を同一基板上に集積
することが簡単に行うことができる。そして2種類の化
合物半導体層間にPt層を介在させた装置は新規であ
り、特性的にも良好である。なお、本発明は上述した実
施例に限定されるものではない。GaAs、InP以外
のIII−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導
体、など他の化合物半導体材料への適用が可能である。
また、本発明により実現される構造は、半導体層中に金
属を埋めこんだことを特徴としている。従って、実施例
においてはHEMTのとHBTを同一基板上へ集積する
方法のみを説明したが、この実施例に限定されるもので
はない。メタルベーストランジスタ、光デバイス、キャ
パシタ、レジスタ、インダクタ、接地電極、マイクロ波
の伝送線路を構成する接地電極と信号線電極、などへの
適用が可能である。
在させることで、2つの半導体基板を簡単に接着するこ
とができるので、異なる半導体装置を同一基板上に集積
することが簡単に行うことができる。そして2種類の化
合物半導体層間にPt層を介在させた装置は新規であ
り、特性的にも良好である。なお、本発明は上述した実
施例に限定されるものではない。GaAs、InP以外
のIII−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導
体、など他の化合物半導体材料への適用が可能である。
また、本発明により実現される構造は、半導体層中に金
属を埋めこんだことを特徴としている。従って、実施例
においてはHEMTのとHBTを同一基板上へ集積する
方法のみを説明したが、この実施例に限定されるもので
はない。メタルベーストランジスタ、光デバイス、キャ
パシタ、レジスタ、インダクタ、接地電極、マイクロ波
の伝送線路を構成する接地電極と信号線電極、などへの
適用が可能である。
【図1】 本発明の第1の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図2】 本発明の第2の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図3】 本発明の第3の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図4】 本発明の第3の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図5】 本発明の第3の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図6】 本発明の第3の実施例を説明するための断面
図。
図。
【図7】 本発明の第3の実施例を説明するための断面
図。
図。
101,201,315…InP基板(或いはFeドー
プInP基板) 103,209,301…GaAs基板 102,202,208,316,318…Pt層(或
いは半導体とPtが反応して形成された化合物を含む
層) 203,207…Ti層 204,206…Pt層 205…Au層 319…ゲート電極 320…ベース電極 321…エミッタ電極 317…Ti/Pt/Au/Pt/Ti層 302…i−GaAs層 303…エッチングストッパーとなるAlAs層 304…エミッタコンタクト層となるSiドープGaA
s層(n+ −GaAs層) 305…エミッタ層となるSiドープAlGaAs層
(n−AlGaAs層) 306…ベース層となる(ドープGaAs層(P+ −G
aAs層) 307…コレクタ層となるSiドープGaAs層(n−
GaAs層) 308…コレクタコンタクト層となるSiドープGaA
s層(n+ −GaAs層) 309…オーミックコンタクト層となるSiドープIn
GaAs層(n+ −InGaAs層) 310…ゲートコンタクト層となるアンドープInAl
As層(i−InAlAs層) 311…電子供給層となるSiドープInAlAs層
(n+ −InAlAs層) 312…スペーサとなるアンドープInAlAs層(i
−InAlAs層) 313…チャネル層となるアンドープInGaAs層
(i−InGaAs層) 314…バッファ層となるアンドープInP層(i−I
nP層)
プInP基板) 103,209,301…GaAs基板 102,202,208,316,318…Pt層(或
いは半導体とPtが反応して形成された化合物を含む
層) 203,207…Ti層 204,206…Pt層 205…Au層 319…ゲート電極 320…ベース電極 321…エミッタ電極 317…Ti/Pt/Au/Pt/Ti層 302…i−GaAs層 303…エッチングストッパーとなるAlAs層 304…エミッタコンタクト層となるSiドープGaA
s層(n+ −GaAs層) 305…エミッタ層となるSiドープAlGaAs層
(n−AlGaAs層) 306…ベース層となる(ドープGaAs層(P+ −G
aAs層) 307…コレクタ層となるSiドープGaAs層(n−
GaAs層) 308…コレクタコンタクト層となるSiドープGaA
s層(n+ −GaAs層) 309…オーミックコンタクト層となるSiドープIn
GaAs層(n+ −InGaAs層) 310…ゲートコンタクト層となるアンドープInAl
As層(i−InAlAs層) 311…電子供給層となるSiドープInAlAs層
(n+ −InAlAs層) 312…スペーサとなるアンドープInAlAs層(i
−InAlAs層) 313…チャネル層となるアンドープInGaAs層
(i−InGaAs層) 314…バッファ層となるアンドープInP層(i−I
nP層)
Claims (4)
- 【請求項1】Pt層の両側に、異種材料の化合物半導体
基板が設けられ、その化合物半導体基板には能動或いは
受動素子が形成され、その能動或いは受動素子の電極、
配線または伝送線路として前記Pt層が兼用しているこ
とを特徴とする化合物半導体装置。 - 【請求項2】異種材料の化合物半導体基板に接触する部
分がPt層であって、そのPt層の間にPtより融点の
高い少なくとも一種の金属層が介在していることを特徴
とする請求項1記載の化合物半導体装置。 - 【請求項3】第1の化合物半導体基板と第2の化合物半
導体基板の間にPt層を介して、前記2つの半導体基板
を密着させ、400℃以下の熱処理を施して一体化する
工程を有することを特徴とする化合物半導体装置の製造
方法。 - 【請求項4】第1の半導体基板と接するPt層と第2の
半導体と接するPt層が、Pt層より融点の高い少なく
とも1種の金属層を介して接していることを特徴とする
請求項1記載の化合物半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21555895A JPH0964038A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21555895A JPH0964038A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0964038A true JPH0964038A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16674425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21555895A Pending JPH0964038A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0964038A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113130478A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-07-16 | 厦门市三安集成电路有限公司 | 一种射频芯片及制备方法 |
-
1995
- 1995-08-24 JP JP21555895A patent/JPH0964038A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113130478A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-07-16 | 厦门市三安集成电路有限公司 | 一种射频芯片及制备方法 |
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