JPH0963115A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH0963115A
JPH0963115A JP7214653A JP21465395A JPH0963115A JP H0963115 A JPH0963115 A JP H0963115A JP 7214653 A JP7214653 A JP 7214653A JP 21465395 A JP21465395 A JP 21465395A JP H0963115 A JPH0963115 A JP H0963115A
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JP
Japan
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layer
recording
substrate
recording layer
dyes
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Application number
JP7214653A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tokuhiro
淳 徳弘
Kazuhiro Tanaka
一博 田中
Hideki Umehara
英樹 梅原
Tetsuhiro Koide
哲裕 小出
Tomoyoshi Sasagawa
知由 笹川
Hiroyuki Momotake
宏之 百武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 透明な樹脂基板上に少なくとも記録
層、反射層、および保護層がこの順に設けられた光記録
媒体において、記録層と接する基板表面の硬度がビッカ
ース硬度で17.0HV以上であることを特徴とする光
記録媒体。 【効果】 記録層と接する層の硬度を高めることでデ
ビエーション特性が大幅に改善され、良好な記録特性を
有すCD−R媒体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、特に
追記型コンパクトディスク(以下CD−Rと略称する)
に関し、特に媒体記録特性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(CD)規格に準拠
して、追記ないし記録を行うことのできるCD互換でr
ecordableな光記憶媒体、すなわちCD−R媒
体が提案・開発されている(日経エレクトロニクス、N
O.465、107頁、1989年1月23日号、OPTI
CAL DATA TECHNICAL SERIES vol.1 P45,1989 等)。
【0003】該CD−R媒体は透明な樹脂基板上に記録
層、反射層、保護層がこの順で積層され形成されてお
り、該記録層にレーザ照射することにより、記録層にピ
ットを形成し、その部位の反射率の変化により信号検出
がなされる。この媒体はCD規格に準拠するため、1.
2mm全厚の単板構造であり最短3Tマークから最長1
1Tマーク(ここでT=231.4ns)までT間隔の
9種類の信号マーク長が変調方式上用いられる(EFM
変調)。従って、CD−R媒体の記録では、上記9種の
所定のマークに対応したピットがレーザ照射により形成
される。
【0004】CD−R媒体の記録方式は、実用レベルと
しては、通常、光・熱変換を経たヒートモード記録(熱
記録)が採用されている。そのための記録層としては、
低融点金属、有機高分子、さらには融解、蒸発、分解、
あるいは昇華等の物理変化または化学変化をおこす有機
色素が幾つか提案されている。
【0005】なかでも熱伝導率が小さく、融解、分解等
の温度が比較的低い有機色素系は記録感度上好ましい。
なかんずく光学設計上もCD互換に必須の高反射率が保
持しえる可能性があることから、シアニン系色素、フタ
ロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、アゾ系色素な
どを中心に着目され記録層として開発されてきている。
【0006】浜田らは、特開平2-147286において、光記
録層がシアニン系色素を含む層からなるCD−R媒体を
提案・開示している。本媒体系では高反射率を達成し記
録感度も良好である。しかしながら、耐候性の低いシア
ニン系色素を記録層にしているため、高湿熱環境下で顕
著なエラーレート、ジッター特性の劣化が無視しえず、
耐光性にも劣るためCD互換の汎用用途を意図した際に
長期に渡る媒体信頼性に大きな問題があった。また、E
FMマーク長記録において3Tピットの形成安定性が必
ずしも良好ではなくジッター特性、エラーレートで問題
を生じる場合があった。
【0007】また、特開平3-215466によれば光記録層が
特異置換基を有するフタロシアニン系色素で、CD−R
媒体が開示されている。この色素系では、きわだって良
好な耐光性、耐湿熱性が達成され、かつ反射率、記録感
度ともにバランスの良い光記録媒体の提供が可能である
ことが示された。また、EFMマーク長記録での低ジッ
ター特性も達成しえている。しかしながら、上記シアニ
ン系色素同様3Tピットの形成安定性がまだ十分ではな
く、CDプレーヤでの再生不良が完全には回避しえてい
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述してきたように、
従来開発されてきたCD−R媒体では必ずしも再生専用
CDとの互換が十分ではなく、普及した市販CDプレー
ヤでの再生に問題を生じる場合があった。この問題に関
し、本発明者らは種々の原因追求を行った結果、EFM
変調方式の3Tから11Tまでのマーク長がT間隔でリ
ニアリティーよく形成されていないこと(マーク規定値
からのズレ量という意味合いから以下デビエーション特
性と称す)が特性劣化の大きな要因の一つであることを
発見するに至った。
【0009】特に、フタロシアニン系色素は一般にその
分解点がかなり高温にあり、また分解時において爆発的
な大きな発熱と圧力を伴う。このような色素を記録層と
して用いる場合には、良好なピット形状を形成すること
は難しく、またピットのマーク長のリニアリティーを得
ることも困難である。それにより、デビエーション特性
が悪化し、最悪の場合にはCDプレーヤでの再生不良の
問題を生じてしまうことを我々は見いだした。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記デビエーショ
ン特性の改善が基板の硬度を高めることにより達成可能
なことを見いだし本発明に至った。すなわち、透明な樹
脂基板上にフタロシアニン系色素からなる記録層、反射
層、および保護層がこの順に設けられた光記録媒体にお
いて、記録層と接する基板表面の硬度を好ましくはビッ
カース硬度で17.0HV以上に高めることを特徴とす
る光記録媒体である。
【0011】すなわち、本発明は、透明な樹脂基板上に
少なくとも記録層、反射層、および保護層がこの順に設
けられた光記録媒体において、該記録層と接する該基板
表面の硬度を高める処理を行ってあることを特徴とする
光記録媒体であり、好ましくは、記録層と接する基板表
面の硬度がビッカース硬度で17.0HV以上であるこ
とを特徴とする光記録媒体であり、また、基板表面の硬
度がプラズマ処理により高められている光記録媒体であ
り、また記録層としてフタロシアニン系色素もしくはナ
フタロシアニン系色素を用いる光記録媒体であり、ま
た、記録層として式(1)〔化2〕で示されるフタロシ
アニン系色素を用いる光記録媒体である。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の実施の形態】上記基板の特性としては、使用レ
ーザ光に対して透明であることが必要である。基板材料
としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹
脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂などの高分
子材料を用いる。基板にはプリグルーブ、プリピットを
有しても良い。
【0014】上記材料は射出成形などにより成形され基
板として使用される。色素層の接する基板表面は、その
硬度が通常の樹脂基板の表面硬度より高くなるほど望ま
しく、その手段や方法は特に限定されない。その例とし
て以下のような方法が上げられる。例をポリカーボネー
ト樹脂にとって説明する。ポリカーボネート樹脂などを
射出成形する際、成形性を向上させるために添加された
添加剤がその基板の極表層に集まりスキン層と呼ばれる
軟化層を形成する。この層は10nm程度のかなり薄い
層であるが、この軟化層を除去するとかなり硬度が高め
られる。この処理の方法や条件は、特に制限はするもの
ではないが、酸素プラズマ処理などが好ましいものとし
て挙げられる。プラズマ処理を行う場合には高パワー、
もしくは長時間施すと基板上のプレグルーブなどの溝形
状に影響を与えてしまうため、必要最小限に止めること
が望ましい。例えば、ガスO2 、ガス流量10ccm、
真空度3×10-2torr、RFパワー100W以上、
時間2分以上好ましくは5分以上のような条件が用いら
れる。
【0015】そして好ましくは、記録層と接する基板表
面の硬度がビッカース硬度で17.0HV以上のものが
好適に使用されるのである。なお、特にかかる処理を行
わなくても基板表面の硬度がビッカース硬度で17.0
HV以上の樹脂基板が入手できれば、もちろんこれを本
発明の目的に選択して使用することが可能である。記録
層の材料は、使用するレーザ光波長で吸収能を有し、一
定以上のエネルギーをもつレーザ光照射で光・熱変換を
伴って物理的/および化学的変形・変質・分解を伴うよ
うな物質であれば特に限定されない。
【0016】例えば、以下のような半導体レーザー波長
域に吸収を有する各種の有機色素を用いることができ
る。すなわち、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニ
ン系色素、シアニン系色素、スクワリリウム系色素、ピ
リリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム
系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、
Ni,Crなどの金属塩系色素、インドフェノール系色
素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、イ
ンダンスレン系色素、インジゴ系色素、チオインジゴ系
色素、メロシアニン系色素、チアジン系色素、アクリジ
ン系色素、オキサジン系色素、アゾ系色素などを挙げる
ことができる。これらの色素は、単独で用いてもよい
し、2種類以上の色素を混合して用いてもよい。また、
必要に応じて紫外線吸収剤、一重項酸素クエンチャー、
結合剤等の添加物質を加えることもできる。
【0017】なかでも、フタロシアニン系、ナフタロシ
アニン系色素はその高い耐光性・耐湿熱性、ならびにそ
の吸収波長域から望ましいものである。発熱が大きく爆
発記録モードが顕著なフタロシアニン、ナフタロシアニ
ン系において、硬度の高い層を設ける本発明記載の効果
が特に有効に発現する。更に好ましくは、前記式(1)
で示されるフタロシアニン系色素において、硬度の高い
層を設ける本発明記載の効果が特に有効に発現する。
【0018】最も好ましいフタロシアニン色素は前記式
(1)に示されるものであり、式中、Y1 、Y2
3 、Y4 、Y5 、Y6 、Y7 及びY8 は、各々独立に
水素原子、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素
基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素オキシ
基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素チオ基
を表すが、炭化水素部はメチル、エチル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ドデシル、シクロヘキシル、ヂメチルシクロヘキシ
ル等の飽和炭化水素基、エテニル、ブテニル、ヘキセニ
ル、オクテニル、ドデセニル、ブチニル、ヘプチニル、
フェニル、メチルフェニル、ブチルフェニル、ヘキシル
フェニル等の不飽和炭化水素基が挙げられる。これらの
炭化水素部は、直鎖、分岐または環状であっても良い。
また、これらの炭化水素部はハロゲン、アミノ基、シア
ノ基、エーテル基、水酸基等で置換されていても良い。
他方、A 1 、A2 、A3 及びA4 は、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子またはニトロ基を表す。フ
タロシアニン環を構成するベンゼン環に結合している前
記のY1 〜Y8 及びA1 〜A4 の置換基の置換位置は特
に限定するものではなく、又置換基の種類及び数は一分
子中の4つのベンゼン環で異なっていても良い。
【0019】Mで表される2価の金属原子の例として
は、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pd、P
t、Mg、Ti、Be、Ca、Ba、Pd、Cd等が挙
げられ、1置換3価金属の例としては、Al−Cl、A
l−Br、Ga−Cl、Ga−Br、In−Cl、In
−Br、Ti−Cl、Ti−Br、Al−C6 5 、A
l−C6 4 (CH3 )、In−C107 、Mn(O
H)、、Mn(OC6 5 )、Mn[OSi(CH3
3 ]、FeCl、RuCl等が挙げられ、2置換4価金
属としては、CrCl2、SiCl2 、GeBr2 、S
nCl2 、TiCl2 、Mn(OH)2 、Sn(OH)
2 、TiR2 、CrR2、SiR2 、SnR2 、GeR
2 [Rはアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びその
誘導体を表す]、Ti(OR’)2、Cr(OR’)2
Si(OR’)2、Sn(OR’)2 [R’はアルキル
基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、
ヂアルキルアルコキシシリル基及びその誘導体を表す]
等が挙げられ、オキシ金属の例としては、VO、Mn
O、TiO等が挙げられる。
【0020】この具体的なフタロシアニン色素例として
は、特開平3-62878 、特開平3-141582、特開平3-215466
に記載されている色素が挙げられ、これはジニトリル化
合物より常法により容易に合成することができる。これ
らの物質を、上記基板上に均一な膜として成膜し、記録
層を形成させる。このとき、反射膜を形成後に十分な反
射率が得られるように、あらかじめ記録層の膜厚および
光吸収成分の濃度を調整する。この記録層を形成する方
法としては、スピンコート法、ディップコート法、バー
コート法などの塗布法を用いることができる。特に精密
成膜形成方法としてはスピンコート法が望ましい。これ
は、記録層として用いる物質を溶剤に溶解して塗布液を
調整し、これを上記基板上に塗布後、乾燥して成膜する
ものである。
【0021】このときの溶剤としては、以下のような各
種有機溶剤が利用可能である。すなわち、n−ヘキサ
ン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサンなど
の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素;四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン系炭
化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノールな
どのアルコール;ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル;メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブなどのセロソルブ系;シクロヘキザノ
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステル系;2、2、3、3−テトラ
フルオロプロパノールなどのフッ素化アルコールなどを
適切に用いることができる。これらの有機溶剤は単独で
用いてもよいし、混合して用いてもよい。また、これら
の溶剤を用いる場合、記録層として用いる物質を溶解す
るだけでなく、このとき用いる基板に対してダメージを
与えないものを選択する必要があることは言うまでもな
い。
【0022】記録層の、基板に形成されたグルーブ上の
膜厚としては、特に制限するものではないが、通常30
〜1000nm程度が適切であり、50〜300nmが
より望ましい。これもあまり過小の膜厚だと金属反射層
への放熱が回避しえず感度低下をきたすし、これよりも
あまり大なる膜厚だと記録層の吸収から反射率低下をき
たす。
【0023】記録層上には、Auを主成分とする反射層
を形成する。この反射層は、単一金属のみから成ってい
てもよいし、他の元素を1種類あるいは2種類以上副成
分として含んでいてもよい。この副成分元素としては、
たとえば、Au,Ag,Al,Cu,Cr,Ni,S
i,Ge等を挙げることができる。これらの副成分元素
の総量は反射層を形成する全原子数の50%未満であれ
ばいかなる割合で用いてもよい。膜形成法としては蒸
着、スパッタリングなどが挙げられ、膜厚としては10
0〜3000Åである。
【0024】この記録層と反射層の間に、反射率を向上
させるため、もしくは記録層と反射層の間の接着力を向
上させるため等の目的で中間層を設けることもできる。
この中間層として用いることができる物質の例として
は、色素、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレンなどの高分子物質、SiO2 、SnO
2、Al2 3 、AlNなどの無機物、シランカップリ
ング剤などを挙げることができる。これらは、単独で用
いてもよいし、混合して用いてもよい。また、多層膜と
して2種以上を重ねて使用しても構わない。
【0025】反射層上には、保護層を設ける。この保護
層は記録膜および反射膜を保護できるものならば特に限
定されない。たとえば、ポリカーボネート、アクリル、
ポリスチレン、塩化ビニル、エポキシ、ポリエステルな
どの高分子材料、あるいはSiO2 、Al2 3 、Al
Nなどの無機物を用いることができる。なかでも、紫外
線硬化アクリル樹脂は、容易に保護層を形成できるので
好適である。これらは、単独で用いてもよいし、混合し
て用いてもよい。また、多層膜として2種以上を重ねて
使用しても構わない。
【0026】
【作用】本発明の作用は推測の域をでないが、おそら
く、記録時の色素分解の過程において、色素分解点まで
到達するのに多くの時間を要し、また逆に分解が始まる
と急激な発熱及び圧力を生じる。そのため、良好なピッ
ト形状が得られずデビエーション特性が悪化すると推測
される。そこで、色素層に接する基板表面の硬度を高め
ることにより、分解時に発生する圧力を逆に利用し圧力
を高めることで効率よく色素の分解を進めることができ
るためと思われる。以下、実施例により本発明の実施の
態様の一例を説明する。
【0027】
【実施例】
[実施例1]基板としてスパイラルグルーブ(ピッチ
1.6ミクロン、溝幅0.67ミクロン、溝深0.17
ミクロン)付きの外径120mm、厚さ1.2mmのポ
リカーボネート基板の表面に対し、ガス酸素、ガス流量
10ccm、真空度3×10-2torr、RFパワー1
00W、時間5分の条件でプラズマ処理を施した。この
処理により基板極表面にある軟化層を除去することで、
表面硬度をビッカース硬度で16.0HVから18.7
HVへ上げることができた。その結果を表1に示す。記
録色素としてフタロシアニン色素式(2)、[化3]
2.0gをジメチルシクロヘキサン100mlに溶解し
塗布溶液を調整した。この溶液を上記基板状に1600
rpmでスピンコート成膜した。次にこの記録層上にA
uを80nmスパッタし反射膜を形成した。更にその上
に紫外線硬化樹脂SD−17(大日本インキ化学工業
(株)製)をスピンコート後UV照射し硬化させ厚さ6
ミクロンの保護層を形成した。
【0028】
【化3】 式(2) 上記で得られたCD−R媒体を、光ディスク
評価装置DDU−1000(パルステック工業製、レー
ザ波長781nm、NA=0.55)で線速度1.4m
/s、6.0mWで記録し(EFM信号)市販CDプレ
ーヤにて再生したときの検出マークのデビエーションを
ケンウッド社製CDデコーダ:DR3552、さらにA
DC社製TIA−175タイムインターバルアナライザ
を用いて計測した。その結果、11Tピットのデビエー
ションは−28nsであった。
【0029】[実施例2]上記実施例において、基板表
面の酸素プラズマ処理時間を2分間行うと基板表面のビ
ッカース硬度は17.3HVであった。これ以外全く同
様に媒体を製造し評価を行うと、11Tピットのデビエ
ーションは−35nsであった。
【0030】[比較例1]上記比較例において、実施例
において基板表面の酸素プラズマ処理時間を0.5分行
うと基板表面のビッカース硬度は16.5HVであり、
充分硬度が向上していなかった。これ以外全く同様に媒
体を製造し評価を行うと11Tピットのデビエーション
は−57nsであった。
【0031】[比較例2]上記実施例において、基板表
面に酸素プラズマ処理を行わないこと以外は全く同様に
媒体を製造し評価を行った。基板表面のビッカース硬度
は16.0HVであり、11Tピットのデビエーション
は−60nsであった。以上、実施例、比較例の結果を
表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、樹脂基板の記録層
と接する層の硬度を高めることでデビエーション特性が
大幅に改善され、良好な記録特性を有すCD−R媒体の
提供が可能である。
フロントページの続き (72)発明者 小出 哲裕 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 笹川 知由 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 百武 宏之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な樹脂基板上に少なくとも記録層、
    反射層、および保護層がこの順に設けられた光記録媒体
    において、該記録層と接する該基板表面の硬度を高める
    処理を行ってあることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録層と接する基板表面の硬度がビッカ
    ース硬度で17.0HV以上であることを特徴とする請
    求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板表面の硬度がプラズマ処理により高
    められている請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 記録層としてフタロシアニン系色素もし
    くはナフタロシアニン系色素を用いる請求項1または3
    の何れかに記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 記録層として式(1)〔化1〕で示され
    るフタロシアニン系色素を用いる請求項4に記載の光記
    録媒体。 【化1】
JP7214653A 1995-08-23 1995-08-23 光記録媒体 Pending JPH0963115A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1555667A1 (en) * 2003-12-25 2005-07-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical information recording medium
JP2006099890A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体

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EP1555667A1 (en) * 2003-12-25 2005-07-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical information recording medium
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