JP2955390B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

Info

Publication number
JP2955390B2
JP2955390B2 JP3107008A JP10700891A JP2955390B2 JP 2955390 B2 JP2955390 B2 JP 2955390B2 JP 3107008 A JP3107008 A JP 3107008A JP 10700891 A JP10700891 A JP 10700891A JP 2955390 B2 JP2955390 B2 JP 2955390B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
layer
optical recording
substance
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3107008A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04337531A (ja
Inventor
慎一 村上
知由 笹川
祐子 鈴木
純夫 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP3107008A priority Critical patent/JP2955390B2/ja
Publication of JPH04337531A publication Critical patent/JPH04337531A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2955390B2 publication Critical patent/JP2955390B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録媒体、特にコン
パクトディスクに対して互換性を有する追記型の光記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の急速な情報化社会の進展に伴い、
磁気記録媒体に比べ格段に高密度記録が可能な光記録媒
体の利用・研究が盛んに行われている。この光記録媒体
としては、あらかじめ情報が記録されており再生のみが
可能な再生専用型、利用者によって情報の記録および再
生が可能な追記型、および情報の記録・再生・消去が可
能な書換え型が知られている。なかでも追記型は、書換
え型よりも一般に安価で保存性に優れるため、大量のデ
ータをコンパクトに保存しておく媒体として広く普及し
つつある。この追記型の光記録媒体は、Te、Biなど
の金属膜や、シアニン、フタロシアニンなどの色素膜等
を基板上に記録層としてもっており、レーザー光を照射
してこの記録層に物理的および/あるいは化学的変化を
起こさせてピットを形成することによって情報を記録
し、このピットを記録時よりも十分に弱いレーザー光に
よって読みだして再生を行うものである。このような光
記録媒体では、ピット形成を容易にするため記録層上に
空間を確保するのが一般的である。具体的には、記録層
をもった基板2枚を、記録層が対向しかつ2枚の基板の
間に空隙ができるように貼り合わせた、いわゆるエアサ
ンドイッチ構造がとられる。
【0003】一方、再生専用型の光記録媒体が、コンパ
クトディスク(CD)やレーザーディスクなどとして広
く一般に普及しているのは周知の通りである。この光記
録媒体の構造を図1に示す。すなわち、あらかじめ基板
1にピットを形成しておき、そのピット形成面にAu、
Al等の金属層を反射層3として設け、さらにその上に
保護層4を形成したものである。なかでもCDは、これ
までの音楽レコードに比べ取り扱いやすく半永久的に使
用できるという利点から、わが国においてはレコードに
とって代わりつつある。このようにCDが広く利用され
るにつれて、このCDの再生装置であるコンパクトディ
スクプレーヤー(CDプレーヤー)もレコードプレーヤ
ーに肩を並べるほど広く普及している。このようにきわ
めて広く普及しているCDは、一般に、スタンパーと呼
ばれる原盤をもとにして射出成形によって情報ピットを
もつ基板として作製される。この方法では同じCDを大
量にかつ安価に製造することは容易であるが、スタンパ
ーが高価なため、小量のCDを作製することには向いて
いない。また当然のことながら、CDは再生専用である
ため、利用者が自由に音楽や情報を記録することは不可
能である。したがって、小量のCDを安価に作製するた
め、あるいは利用者が自由に記録を行うために、記録可
能なCD(追記型CD)の実用化が望まれている。
【0004】この追記型CDには、記録後は通常の再生
専用CDと互換性があることが求められる。つまり、記
録後の追記型CDを、広く一般に普及しているCDプレ
ーヤーで再生できる必要がある。しかしながら、通常の
エアサンドイッチ型の追記型光記録媒体では、その厚さ
および反射率の点でこれを追記型CDへ利用することは
できない。すなわち、CDはその厚さが1.2mmと規
定されているため、エアサンドイッチ構造でこの厚さま
で薄くすることは非常に困難である。さらに、通常の追
記型光記録媒体の反射率は780nmの波長において最
大でも30〜40%程度であるため、CDで要求される
反射率(少なくとも65%以上)を達成することはほと
んど不可能である。また、CDの場合再生信号はピット
の長さを検出するピット長検出方式であるのに対し、通
常の追記型光記録媒体はピットの位置を検出するピット
位置検出方式であるので、追記型CDではこのピット長
検出方式で正しく記録が行われるように媒体を最適化す
る必要もある。ところで、図2に示すように、基板1上
に記録層2を設け、その上に反射層3を設けて、さらに
必要に応じてその上に保護層4を設けた単板型の光記録
媒体が知られている。このような媒体は、単板型である
ためその厚さを薄くすることが容易であり、かつ高い反
射率をもつ反射膜を利用することによって媒体の反射率
を高くすることもできる。したがって、このタイプの光
記録媒体は追記型CDとして利用できる可能性をもって
いる。実際、最近になって、このタイプの追記型CDが
発表された(日経エレクトロニクスNo.465,10
7項,1989年1月23日発行)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】重要なことは、追記型
CDは上述したように、記録後には再生専用CDと互換
性があり、市販のCDプレーヤーで再生できる必要があ
ることである。このため、記録後の追記型CDはエラー
レート、変調度、反射率、ジッターなどの種々の特性を
満足する必要がある。ところが、上記の発表された追記
型CDはこれら諸特性を完全に満足するものではなく、
本発明者らが見出したところによれば、特にジッターに
ついては十分に低いとは言えなかった。このジッターが
高くなると、それにつれてエラーが発生しやすくなり、
最悪の場合は、媒体が再生不良に陥る恐れがあり、重大
な問題となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、記録層として用い
た物質の分解時の発熱の制御が光記録媒体の記録特性を
大きく左右していることを見いだし本発明に至ったもの
である。すなわち、本発明にかかる光記録媒体は、基板
上に記録層、反射層、および保護層がこの順に設けられ
た光記録媒体であって、上記記録層が、主としてレーザ
ー光を吸収して分解・発熱する物質と、主として上記発
熱を制御する物質よりなることを特徴とするものであ
る。本発明の光記録媒体の構成は図2に示した単板型の
光記録媒体と基本的には同じである。すなわち、必要に
応じてプリグルーブ(案内溝)を形成した透明な基板1
の上にレーザー光を吸収してピットを形成する記録層2
が設けられており、その記録層の上に反射率を増大させ
るための反射層3が設けられており、さらにその上に記
録層および反射層を保護するための保護層4が設けられ
ているものである。
【0007】上記基板の材質としては、半導体レーザー
の光を実質的に透過し、通常の光記録媒体に用いられる
材料ならばいかなるものも使用できる。たとえば、ポリ
カーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、
塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ア
モルファスポリオレフィンなどの高分子材料、あるいは
ガラスなどの無機材料等を利用できる。必要に応じてこ
れらの材料を射出成形によって、あるいは2P法などに
よってプリグルーブを形成した基板とする。本発明は、
主としてレーザー光を吸収して分解・発熱する物質と、
主として上記発熱を制御する物質よりなる記録層を有す
ることを特徴とするが、かかる記録層のレーザー光を吸
収して分解・発熱する物質(以下では分解発熱物質と略
す)としては、半導体レーザー光の波長域に吸収を有
し、一定以上のエネルギーをもつレーザー光を吸収した
際に分解・発熱する物質であれば特に限定されない。た
とえば、以下のような半導体レーザー波長域に吸収を有
する各種の有機色素を用いることができる。すなわち、
フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、シア
ニン系色素、スクワリリウム系色素、ピリリウム系色
素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナフ
トキノン系色素、アントラキノン系色素、Ni,Crな
どの金属塩系色素、インドフェノール系色素、トリフェ
ニルメタン系色素、キサンテン系色素、インダンスレン
系色素、インジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メロシ
アニン系色素、チアジン系色素、アクリジン系色素、オ
キサジン系色素、アゾ系色素などを挙げることができ
る。なかでも、フタロシアニン系色素はその高い耐光性
・耐久性、ならびにその吸収波長域から特に好ましいも
のである。
【0008】一方、記録層の発熱を制御する物質(以
下、発熱制御物質と略す)としては、ラジカル捕捉剤や
難燃剤などを用いることができる。ラジカル捕捉剤とし
ては、たとえば、p−ベンゾキノン、2,5−ジメチル
−p−ベンゾキノン、テトラメチル−p−ベンゾキノ
ン、2,5−ジクロロ−p−ベンゾキノン、2,6−ジ
クロロ−p−ベンゾキノン、クロラニルなどのキノン
類、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−ニトロ安
息香酸、トリニトロベンゼンなどのニトロ化合物、p−
ニトロソジフェニルアミン、p−ニトロソジメチルアニ
リンなどのニトロソ化合物、テトラキス[メチレン−3
−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタン、2,4,6−
トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒ
ドロキシベンジル)メシチレン、トリス[3−(3’,
5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニロキシエチル]イソシアヌレート、1,
1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−
5’−tert−ブチル)ブタン、4,4’−メチレン
ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m
−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(6−ter
t−ブチル−p−クレゾール)、2,4−ジ−tert
−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンゾエートなどのヒンダードフェノ
ール類等を挙げることができる。
【0009】また難燃剤としては、たとえば、塩素化パ
ラフィン、塩素化ポリエチレン、パークロロペンタシク
ロデカン、四臭化ビスフェノールA、四塩化ビスフェノ
ールA、四臭化無水フタール酸、四塩化無水フタール
酸、臭素化長鎖グリセライド、ヘキサブロモシクロドデ
カン、四臭化エタン、四臭化ブタン、ジブロモジクロロ
プロパンなどのハロゲン化物、トリスクロロエチルホス
フェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、
トリスクロロプロピルホスフェート、ビス(ジクロロプ
ロピル)クロロプロピルホスフェート、ビス(クロロプ
ロピル)ジクロロプロピルホスフェート、ビス(クロロ
プロピル)クロロエチルホスフェート、ビス(クロロエ
チル)ジクロロプロピルホスフェート、トリス(ジブロ
モプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロ
ピル)ホスフェート、ジエチルビス(ヒドロキシエチ
ル)アミノメチルホスフェートなどの燐酸化合物等を挙
げることができる。
【0010】これらの分解発熱物質および発熱制御物質
はそれぞれ一種類ずつ用いてもよいし、多種類のものを
混合して用いてもよい。また、この分解発熱物質と発熱
制御物質を、直接あるいは間接的に化学結合によって結
合して用いることも可能である。さらに、必要に応じて
各種バインダー等の添加物質を加えることもできる。も
ちろん、この添加物質に分解発熱物質および発熱制御物
質を化学結合させた物質も利用できる。この分解発熱物
質と発熱制御物質の比率は、分解発熱物質100重量部
に対し発熱制御物質0.1重量部から1000重量部が
好適である。発熱制御物質が0.1重量部未満である場
合、分解発熱物質から発生した熱量を十分制御できな
い。また、発熱制御物質が1000重量部を越えると記
録感度が大幅に後退し、実際的でない。
【0011】これらの物質を、上記基板上に均一な膜と
して成膜し、記録層を形成させる。このとき、反射膜を
形成後に十分な反射率が得られるように、あらかじめ記
録層の膜厚および光吸収成分の濃度を調整する。この記
録層を形成する方法としては、スピンコート法、ディッ
プコート法、バーコート法などの塗布法を用いることが
できる。これは、記録層として用いる物質を溶剤に溶解
して塗布液を調整し、上記基板上に塗布後、乾燥して成
膜するものである。このときの溶剤としては、以下のよ
うな各種有機溶剤が利用可能である。すなわち、n−ヘ
キサン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン
などの脂肪族炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素;1,2−ジクロロエタン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、イ
ソプロパノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、
ジブチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;メチル
セロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ;メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン;酢酸
エチル、酢酸ブチルなどのエステル;2,2,3,3−
テトラフルオロプロパノールなどのフッ素化アルコール
などを用いることができる。これらの有機溶剤は単独で
用いてもよいし、混合して用いてもよい。また、これら
の溶剤を用いる場合、記録層として用いる物質を溶解す
るだけでなく、このとき用いる基板に対してダメージを
与えないものを選択する必要があることは言うまでもな
い。
【0012】記録層を形成する方法として、真空蒸着法
も用いることができる。これは真空槽内に記録層として
用いる物質と基板を所定の配置にセットして、十分な真
空下で記録層物質を加熱蒸発させて基板上に成膜するも
のである。この方法は記録層物質の溶剤への溶解性が低
く、記録層物質を溶解しかつ基板にダメージを与えない
溶剤が選択できない場合などに有効である。記録層の膜
厚としては、通常30〜1000 nm 程度である。上記
記録層と上記基板との間に、塗布溶剤に対する耐性を向
上させるため、記録層の劣化防止などのため各種の下地
層を設けることも可能である。この下地層としては、た
とえば、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、
ポリスチレンなどの高分子物質、SiO2、SnO2、A
23、AlNなどの無機物を用いることができる。こ
れらは、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよ
い。また、多層膜として2種以上を重ねて使用しても構
わない。
【0013】本発明においては、上記記録層上には、反
射層を形成する。この反射層の材料としては半導体レー
ザーの波長において十分高い反射率をもつもの、たとえ
ば、Au,Ag,Al,Cu,Cr,Niなどの金属を
用いることができる。また、低屈折率物質と光屈折率物
質を交互に重ね合わせた多層膜反射層を用いることもで
きる。このうち、Au,Al等の金属膜はスパッタ等に
よって光反射率の高い反射層が容易に得られるので、好
適である。これらの物質はスパッタ、蒸着等の方法で記
録膜上に形成することができる。膜厚は通常500〜2
000Å程度である。この記録層と反射層の間に、反射
率を向上させるため、記録層と反射層の間の接着力を向
上させるため等の目的で中間層を設けることもできる。
この中間層として用いることができる物質の例として
は、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
スチレンなどの高分子物質、SiO2、SnO2、Al2
3、AlNなどの無機物、シランカップリング剤など
を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよい
し、混合して用いてもよい。また、多層膜として2種以
上を重ねて使用しても構わない。
【0014】本発明においては、さらに反射層上には、
保護層を設ける。この保護層は記録膜および反射膜を保
護できるものならば特に限定されない。たとえば、ポリ
カーボネート、アクリル、ポリスチレン、塩化ビニル、
エポキシ、ポリエステルなどの高分子材料、あるいはS
iO2、Al23、AlNなどの無機物を用いることが
できる。なかでも、紫外線硬化アクリル樹脂は、容易に
保護層を形成できるので好適である。これらは、単独で
用いてもよいし、混合して用いてもよい。また、多層膜
として2種以上を重ねて使用しても構わない。保護層は
通常1〜15μm 程度である。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を示す。 [実施例1]分解発熱物質としてフタロシアニン色素
(1) 、〔化1〕3.0gおよび発熱制御物質としてテト
ラメチル−p−ベンゾキノン(東京化成(株)製)0.
05gをジブチルエーテル100mlに溶解し、塗布溶
液を調製した。この溶液をスパイラルグルーブ(トラッ
クピッチ1.6μm、溝幅0.62μm、溝深さ0.1
4μm)付きの外径120mm、厚さ1.2mmのポリ
カーボネート製の射出成形基板上に回転数1200rp
mでスピンコートした後、60℃で12時間乾燥した。
次に、この記録層上にAuを80nmスパッタし反射層
を形成した。さらにこの反射層上に紫外線硬化樹脂SD
−17(大日本インキ化学工業(株)製)をスピンコー
ト後、紫外線を照射し硬化させ、厚さ5μmの保護層を
形成した。
【0016】
【化1】 このようにして作製した光記録媒体に、光ディスク評価
装置DDU−1000(パルステック工業製、レーザー
波長781nm)およびCDエンコーダーDA−353
1(KENWOOD(株)製)を用いて、線速度1.3
m/s・記録レーザーパワー7mWで記録した。この記
録媒体を市販のCDプレーヤーで再生したときのジッタ
ーをジッターメーターLJM−1851(LEADER
社製)で測定したところ、ピット15ns、ランド18
nsと十分低い値であった。
【0017】[比較例1]実施例1において、発熱制御
物質たるテトラメチル−p−ベンゾキノンを用いないこ
と以外は実施例1と同様にして光記録媒体を作製し、信
号を記録した。この光記録媒体を実施例1で用いた市販
CDプレーヤーで再生したときのジッターはピット25
ns、ランド32nsであり、実施例1よりもずっと高
い値となった。
【0018】[実施例2]分解発熱物質としてフタロシ
アニン色素Savinyl Blue GLS(チバガ
イギー社製)3.1gおよび発熱制御物質たるテトラキ
ス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン(東京化成(株)製)0.3gをメチルセロソルブ9
0mlに溶解し、塗布溶液を調製した。この溶液を実施
例1で用いた基板上に回転数1000rpmでスピンコ
ートした後、60℃で12時間乾燥した。次に、この記
録層上にAuを100nmスパッタし反射層を形成し
た。さらにこの反射層上に紫外線硬化樹脂SD−17
(大日本インキ化学工業(株)製)をスピンコート後、
紫外線を照射し硬化させ、厚さ3μmの保護層を形成し
た。このようにして作製した光記録媒体に、記録レーザ
ーパワー8.5mWで実施例1と同様にして記録した。
この記録媒体を実施例1で用いたCDプレーヤーで再生
したときのジッターは、ピット18ns、ランド21n
sと十分低い値であった。
【0019】[比較例2]実施例2において、発熱制御
物質たるテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ
−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]メタンを用いないこと以外は実施例2と同
様にして光記録媒体を作製し、信号を記録した。この光
記録媒体を実施例1で用いたCDプレーヤーで再生した
ときのジッターはピット29ns、ランド36nsであ
り、実施例2よりもはるかに高い値となった。
【0020】[実施例3]シアニン色素NK2929
(日本感光色素(株)製)2.0gおよび発熱制御物質
たる四臭化ビスフェノールA(帝人化成(株)製)0.
15gをメチルセロソルブと2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノールの1:1混合溶媒60mlに溶解
し、塗布溶液を調製した。この溶液を実施例1で用いた
基板上に回転数1000rpmでスピンコートした後、
60℃で12時間乾燥した。次に、この記録層上にAu
を100nmスパッタし反射層を形成した。さらにこの
反射層上に紫外線硬化樹脂SD−17(大日本インキ化
学工業(株)製)をスピンコート後、紫外線を照射し硬
化させ、厚さ3.5μmの保護層を形成した。このよう
にして作製した光記録媒体に、記録レーザーパワー7.
5mWで実施例1と同様にして記録した。この記録媒体
を実施例1で用いたCDプレーヤーで再生したときのジ
ッターは、ピット15ns、ランド16nsと十分低い
値であった。
【0021】[比較例3]実施例3において、発熱制御
物質たる四臭化ビスフェノールAを用いないこと以外は
実施例3と同様にして光記録媒体を作製し、信号を記録
した。この光記録媒体を実施例1で用いたCDプレーヤ
ーで再生したときのジッターはピット23ns、ランド
30nsであり、実施例3よりもずっと高い値となって
仕舞った。
【0022】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、良
好な記録特性をもつ追記型CDを提供することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】再生専用CDの断面図である。
【図2】反射層をもつ単板型の光記録媒体の1例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−9577(JP,A) 特開 平1−271934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/24 B41M 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に記録層、反射層、および保護層
    がこの順に設けられた光記録媒体であって、上記記録層
    が、主としてレーザー光を吸収して分解・発熱する物質
    と、主として上記発熱を制御する物質よりなることを特
    徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記記録層がフタロシアニン色素を含有
    する請求項1記載の光記録媒体。
JP3107008A 1991-05-13 1991-05-13 光記録媒体 Expired - Lifetime JP2955390B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3107008A JP2955390B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3107008A JP2955390B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 光記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04337531A JPH04337531A (ja) 1992-11-25
JP2955390B2 true JP2955390B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=14448162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3107008A Expired - Lifetime JP2955390B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2955390B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2110233C (en) 1992-12-02 1999-01-12 Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated Optical information recording medium and composition for optical information recording film
JP2001047746A (ja) * 1999-08-13 2001-02-20 Sony Corp 光記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04337531A (ja) 1992-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3026358B2 (ja) 光記録媒体
JP2699120B2 (ja) 情報記録媒体および光情報記録方法
JPH082107A (ja) 光記録媒体及びその製造方法
US5344682A (en) Optical recording medium
JPH043345A (ja) 光情報記録媒体
JP2686841B2 (ja) 情報記録媒体及び光情報記録方法
JPH11306591A (ja) 光記録媒体
JP2955390B2 (ja) 光記録媒体
KR19990023285A (ko) 광정보 기록 매체
JP3315707B2 (ja) 光記録媒体
JP2732314B2 (ja) 光情報記録方法および情報記録媒体
JP3315498B2 (ja) 光情報記録媒体、光情報記録媒体の記録層用組成物及び光情報記録媒体の製造方法
JP2004095142A (ja) 光記録媒体及びその製造方法
JP3073266B2 (ja) 光記録媒体の製造方法
JPH07262604A (ja) 光記録媒体
JPH04358331A (ja) 光情報記録媒体
JPH04337534A (ja) 光記録媒体
JP3152351B2 (ja) 情報記録媒体
JP2747744B2 (ja) 光情報記録方法
JP3608873B2 (ja) 光記録媒体
JP2957651B2 (ja) 情報記録媒体及びその製造方法
US20030161987A1 (en) Optical recording medium
JP2827005B2 (ja) シアニン系色素
JP3184200B2 (ja) 情報記録媒体
JP3480536B2 (ja) 光記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 11