JPH096200A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH096200A
JPH096200A JP7156227A JP15622795A JPH096200A JP H096200 A JPH096200 A JP H096200A JP 7156227 A JP7156227 A JP 7156227A JP 15622795 A JP15622795 A JP 15622795A JP H096200 A JPH096200 A JP H096200A
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Tetsunori Mitsuoka
徹典 光岡
Tasuke Kamimura
太介 上村
Atsushi Inoue
淳志 井上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 トナーを、非接触で効率よく除去でき、安定
したクリーニング性能を維持できるクリーニング手段を
備え、トナーリサイクル機構を構成できて回収トナーの
再生が容易であるクリーニング手段を備えた画像形成装
置を提供する。 【構成】 電子写真方式により一連の画像形成プロセス
を実行する画像形成プロセスを実行する画像形成装置に
おいて、電源手段はクリーニング領域の空隙に画像情報
形成体の表面電位と回収体に印加するクリーニング電圧
の直流バイアス電圧との直流電位及び交流電位を規定し
たクリーニング電圧を印加する。また、クリーニング手
段が、トナーを除去する第1のクリーニング手段とトナ
ー以外の付着物を除去する第2のクリーニング手段を有
する場合に、電源手段は直流電位及び交流電位を規定し
たクリーニング電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザプリン
タ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成
装置に関する。より詳しくは、一連の画像形成プロセス
を終了した画像情報形成体等の部材上に残留した残留物
を除去するクリーニング手段を備えた画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を用いた画像形成装置は、
一般に図16に示すように、表面に有機光導電体層(以
下、OPC層と呼ぶ)やSe、a−Si(アモルファス
シリコン)などを塗布したアルミ基体などで構成された
画像情報形成体である感光ドラム90に対向して帯電手
段91、現像手段93、転写手段94及び除電手段95
を備えている。
【0003】感光ドラム90が時計方向(図中矢印Aで
示す)に回転すると、感光ドラム90の表面は、帯電手
段91のコロナ放電等によって均一な帯電電荷が付与さ
れ、図示しないイメージスキャナ、LED等の露光手段
92による画像情報に応じた露光を受けて、静電潜像、
電荷潜像、導電潜像などの電子潜像が形成される。
【0004】この電子潜像に対して1成分あるいは2成
分現像手段93から、バインダ樹脂にポリスチレンやス
チレン−アクリル系共重合体などを用い、カーボンブラ
ックなどにより着色した平均粒径10〜20μmの帯電
微粒子であるトナー81を供給し、前記電子潜像は、こ
のトナー81により顕像化され、トナーによる顕像(以
下、トナー像と呼ぶ)を形成する。
【0005】感光ドラム90と転写手段94との間には
図示しない用紙供給手段により転写材である転写用紙9
7が搬送され、感光ドラム90表面において顕像を形成
していたトナー81が、転写手段94のコロナ放電によ
り感光ドラム90から転写用紙97に転写される。
【0006】トナー81が転写された転写用紙97は、
図示しない用紙排出手段により排出され、図示しない定
着手段により加熱又は圧力を受けて、トナー81が溶融
して、トナー81によって形成された転写用紙97上の
画像が、転写用紙97表面に定着する。
【0007】トナー81を転写用紙97に転写した後の
感光ドラム90は、光又はコロナ放電を用いて残留電荷
を消滅させられる。
【0008】以上の画像形成プロセス中の転写手段94
によって転写用紙97にトナー81を転写する転写工程
では、感光ドラム90の表面に形成されたトナー像は、
転写手段によって全てが転写用紙97に転写される訳で
はない。即ち、転写工程では、約80%の効率で転写用
紙97に転写され、残りの約20%は、感光ドラム90
の表面に残留トナー82として残留する。また、感光ド
ラム90の表面には、残留トナー82以外に帯電手段9
1や転写手段94などのコロナ放電による生成物や転写
用紙97に含まれる紙粉及びタルクなどの付着物83が
付着する。これらの残留物である残留トナー82や付着
物83は、次の画像形成プロセスの実行時に悪影響を及
ぼし、帯電不良、像流れ等を起こし画像品質の低下を招
く恐れが多分にあった。
【0009】そこで、転写手段94と除電手段95との
間に、ウレタンゴム等の弾性部材からなるクリーニング
ブレード96やナイロン、アクリル等の高分子ポリマー
等からなるブラシを植毛したファーブラシなどのクリー
ニング部材を配設し、クリーニングブレード96等の先
端を感光ドラム90の表面に圧接させることにより、転
写工程終了後に感光ドラム90の表面に付着している残
留トナー82及び付着物83を感光ドラム90の表面か
ら掻き落とすようにしている。
【0010】クリーニング手段としては、クリーニング
ブレード96以外に、ファーブラシやクリーニングロー
ラなどがあるが、これらもクリーニングブレード96の
場合と同様にファーブラシやクリーニングローラなどの
クリーニング部材を感光ドラム90の表面に圧接させる
ものである。
【0011】また、特公平5−17552号及び特公平
5−23436号に開示されているように、感光ドラム
表面に近接して空気吸引口又は空気吹き出し口を設け、
感光ドラム表面に接触するとなく、残留トナーや付着物
を吸引又は飛散させ回収する空気吸引又は吹付する方法
がある。
【0012】更に、特開昭62−67577号に開示さ
れているように、回転軸を感光体に平行に配設し、かつ
金属ローラを感光ドラムの表面との間に空隙を設けて配
設し、該金属ローラに直流バイアス電圧に交流バイアス
電圧を重畳した回収バイアスを印加して、トナーを金属
ローラの表面に静電吸着させて、クリーニングするよう
にしたものがある。
【0013】また更に、特公昭47−42340号に開
示されているように、クリーニング手段として、クリー
ニングブレードを配設し、更にクリーニングブレードの
上流側に、導電性を有する偏倚ロールなる回収部材を配
設し、この偏倚ロールに直流バイアス電圧を印加して、
クリーニングブレードで除去された残留トナーを静電吸
引して回収する方法、そして特公昭47−42340号
を改良し、最適条件を求めた特開昭62−121480
号がある。
【0014】そして、これらのクリーニング部材を用い
たクリーニング手段は、画像情報形成体である感光ドラ
ムのクリーニングのみならず、帯電ローラ、転写ロー
ラ、定着ローラ等の円筒状あるいはベルト状部材(ベル
ト状画像情報形成体を含む)の表面をクリーニングする
には有効なものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クリー
ニングブレードやファーブラシなどのように、感光ドラ
ムの表面に強く圧接するクリーニング部材を用いたもの
では、クリーニングブレードやブラシが、画像情報形成
体である感光ドラムや円筒状あるいはベルト状の部材を
機械的に強く圧接しなければ所望のクリーニング性能が
得られない。
【0016】更に、トナーが除去されるが、強く圧接す
る為に、感光ドラムのOPC層がクリーニングブレード
等のクリーニング部材で摺擦されることにより徐々に削
られたり、クリーニングブレード等のクリーニング部材
と感光ドラムのOPC層との間に、付着物が咬み込みO
PC層を傷付けたりして、損傷が激しく、画像品質の低
下を招くとともに、長寿命化において大きな障害となっ
ている。
【0017】更には、残留トナーやタルクや放電生成物
などの付着物は、現像手段の磁気ブラシ、転写用紙及び
クリーニングブレード等のクリーニング部材と接触し
て、押し潰され、感光ドラムの表面にフィルム状に付着
するフィルミングを起こすことが知られており、画像品
質の低下の一要因でもあった。
【0018】また、クリーニングブレード等のクリーニ
ング部材によって回収された帯電微粒子であるトナー
(以下、廃トナーと呼ぶ)には、感光ドラム上に付着し
ていた紙粉やタルクといったトナー以外の付着物も同時
に含まれている。この廃トナーをそのまま回収・再利用
するトナーリサイクル機構において、これらトナー以外
の付着物がトナーと同時に含まれていると不純物として
作用し、現像手段での撹拌による摩擦帯電、トナー層形
成及び現像特性に悪影響を及ぼし、回収したトナーの再
生が困難になることが知られていおり、トナーリサイク
ル機構を構成する上で重要な因子の一つでもある。
【0019】また、特公平5−17552号及び特公平
5−23436号に開示されている、感光ドラム表面に
近接して空気吸引又は空気吹付方法では、画像形成装置
内に比較的大きな吸引装置や送風装置を設ける必要があ
る。そして前者の空気吸引方法では、長期間にわたって
継続使用すると空気吸引口や吸引した空気から残留トナ
ーや紙粉やタルク等の付着物を分離するフィルタにおい
て、吸引した残留トナーや付着物が目詰まりを起こし、
吸引力の低下を招いたり、定期的なフィルタのメンテナ
ンスも必要となる問題があった。他方、後者の空気吹付
方法では、感光ドラム表面に効果的に空気を導くために
感光ドラム表面に圧接するクリーニングブレードが設け
られており、このクリーニングブレードによって残留ト
ナーやタルク等がフィルミングを起こしたり、紙粉等に
よる損傷を起こす問題があり、また、排出された空気か
ら残留トナーや付着物を分離するためのフィルタのメン
テナンスも必要である。
【0020】更に、特開昭62−67577号に開示さ
れている金属ローラを感光ドラムの表面との間に空隙を
設けて配設し、直流バイアス電圧に交流バイアス電圧を
重畳した回収バイアスを印加した金属ローラにより、表
面にトナーを静電吸着させる方法では、紙粉やタルクな
どのトナー以外の付着物の除去は、困難であるという問
題があった。
【0021】また更に、特公昭47−42340号に開
示されている導電性を有する偏倚ロールなる回収部材を
配設し、クリーニングブレードで除去された残留トナー
を静電吸引して回収する方法では、該偏倚ローラに印加
する電圧の上限及び下限を規定し、かつ該偏倚ローラに
印加するバイアス電圧が直流電圧を想定しているもの
で、クリーニングブレードとの併用によるものである。
他方、特開昭62−12180号では、前記特公昭47
−42340号の偏倚ローラである導電性ローラの電位
の上限及び下限を導電性ローラと感光ドラムとの間のギ
ャップで規定し、直流電圧を印加し、クリーニングブレ
ードとの併用によるものである。上記に開示された技術
は、基本的にクリーニングブレードとの併用であり、ク
リーニングブレードを用いることによる感光ドラムへの
影響を除去できるものではなく、かつ偏倚ローラに印加
するバイアス電圧あるいは導電性ローラの電位の範囲以
外にも有効な範囲が存在する。
【0022】本発明は、以上述べてきたような問題点に
着目して成されたものであり、その第1の目的は、画像
情報形成体表面の帯電微粒子であるトナーを、非接触で
効率よく除去でき、画像品質の低下がなく、安定したク
リーニング性能を維持できるクリーニング手段を備えた
画像形成装置を提供することにある。
【0023】また、その第2の目的は、画像情報形成体
表面の帯電微粒子であるトナーや紙粉やタルク等の付着
物を、その種類ごとに応じて除去できるようにし、画像
情報形成体表面に損傷やトナーやタルクなどの付着物の
フィルミングを防止し、画像情報形成体の長寿命化及び
高速化を実現できるクリーニング手段を備えた画像形成
装置を提供することにある。
【0024】更にまた、本発明の他の目的は、トナーリ
サイクル機構を構成する上で問題となる、回収トナーの
再生が容易で、現像手段での撹拌による摩擦帯電、トナ
ー層形成及び現像特性に悪影響を及ぼさないクリーニン
グ手段及び回収搬送手段を備えた画像形成装置を提供す
ることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真方式
により画像情報形成体表面に静電潜像、電荷潜像、導電
潜像などの電子潜像を形成し、バインダ樹脂にポリスチ
レンやスチレン−アクリル系共重合体などを用いたトナ
ー等の帯電微粒子により顕像化し、転写用紙などの転写
材上に帯電微粒子を転写し、転写後の画像情報形成体上
に残留した残留物をクリーニングするとともに転写材上
の帯電微粒子に熱等を加えて定着する一連の画像形成プ
ロセスを実行する画像形成装置においてなされたもので
ある。
【0026】その第1の発明は、前記画像形成装置のク
リーニング手段が、画像情報形成体表面もしくは前記画
像情報形成体上のトナー等の帯電微粒子の少なくとも一
方に、空隙を設けて対向配置し、かつ前記画像情報形成
体上の帯電微粒子を回収する回収体、及び、前記回収体
に画像情報形成体との間の前記空隙に任意の大きさ及び
周波数等を持つクリーニングの用に供するバイアス電圧
(以下、クリーニング電圧と呼ぶ)を印加する電源手段
を有している。そして、前記電源手段は、前記回収体が
前記画像情報形成体に対向するクリーニング領域におい
て、前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面電
位をV0 、前記回収体に印加するクリーニング電圧の直
流バイアス電圧をVD C とすると、前記帯電微粒子の帯
電極性が正極性ならば、V0 >VD C となるようにクリ
ーニング電圧を印加し、前記帯電微粒子の帯電極性が負
極性ならば、V0 <VD C となるようにクリーニング電
圧を印加することを特徴とする。
【0027】また、その第2の発明は、前記第1の発明
と同様の画像形成装置のクリーニング手段が画像情報形
成体と対向するクリーニング領域において、前記電源手
段は、前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面
電位と前記回収体に印加するクリーニング電圧の直流バ
イアス電圧との電位差ΔVが、50V以上かつ350V
以下となるクリーニング電圧を印加することを特徴とす
る。
【0028】また、その第3の発明は、前記第1の発明
と同様の画像形成装置のクリーニング手段が画像情報形
成体と対向するクリーニング領域において、前記電源手
段は、前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面
電位をV0 、前記空隙の空隙放電開始電圧をVB とする
と、前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面電
位V0 を基準とした前記回収体に印加するクリーニング
電圧による電位の片振幅電圧値Vが500V以上かつV
B 以下となるようにクリーニング電圧を印加することを
特徴とする。
【0029】そして、これら第1から第3の発明を組み
合わせたものとして、まず第1の組み合わせとして、前
記第1の発明と同様の画像形成装置のクリーニング手段
の画像情報形成体と対向するクリーニング領域におい
て、画像情報形成体のクリーニング領域での表面電位を
0 、前記回収体に印加するクリーニング電圧の直流バ
イアス電圧をVD C とすると、前記電源手段は、前記帯
電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0 >VD C とな
るようにバイアス電圧を印加し、前記帯電微粒子の帯電
極性が負極性ならば、V0 <VD C となるようにバイア
ス電圧を印加し、かつ前記画像情報形成体のクリーニン
グ領域での表面電位と前記回収体に印加するクリーニン
グ電圧の直流バイアス電圧との電位差ΔVが50V以上
350V以下となるようにバイアス電圧を印加すること
を特徴とする。
【0030】また第2の組み合わせとして、前記第1の
発明と同様の画像形成装置のクリーニング手段の画像情
報形成体と対向する領域において、前記画像情報形成体
のクリーニング領域での表面電位をV0 、前記回収体に
印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧をVD
C 、前記空隙の空隙放電開始電圧をVB とすると、前記
電源手段は、前記帯電微粒子の帯電極性が正極性なら
ば、V0 >VD C となるようにクリーニング電圧を印加
し、前記帯電微粒子の帯電極性が負極性ならば、V0
D C となるようにクリーニング電圧を印加し、かつ前
記画像情報形成体のクリーニング領域での表面電位と前
記回収体に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電
圧との電位差ΔVが50V以上350V以下となるよう
にクリーニング電圧を印加し、並びに前記画像情報形成
体のクリーニング領域での表面電位V0 を基準とした前
記回収体に印加するクリーニング電圧による電位の片振
幅電圧値Vが500V以上かつVB 以下となるようにク
リーニング電圧を印加することを特徴とする。また、以
上の第1及び第2の組み合わせに限らず、各々を有効に
組み合わせることが可能である。
【0031】更に、第4の発明は、画像形成装置のクリ
ーニング手段は、画像情報形成体の表面からトナーを除
去する第1のクリーニング手段と、第1のクリーニング
手段の画像形成プロセスの下流側に画像情報形成体の表
面からトナー以外の付着物を除去する第2のクリーニン
グ手段を有する画像形成装置のクリーニング手段であ
る。そして前記画像形成装置の第1のクリーニング手段
は、画像情報形成体表面もしくは前記画像情報形成体上
のトナー等の帯電微粒子の少なくとも一方に、空隙を設
けて対向配置し、かつ前記画像情報形成体上の帯電微粒
子を回収する第1の回収体、及び、前記第1の回収体に
画像情報形成体との間の前記空隙に任意の大きさ及び周
波数等を持つクリーニングの用に供するバイアス電圧
(クリーニング電圧)を印加する電源手段を有してい
る。そして、前記クリーニング手段の対向するクリーニ
ング領域において、前記画像情報形成体のクリーニング
領域での表面電位をV0 、前記第1の回収体に印加する
クリーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C とする
と、前記電源手段は、前記帯電微粒子の帯電極性が正極
性ならば、V0 >VD C となるようにクリーニング電圧
を印加し、前記帯電微粒子の帯電極性が負極性ならば、
0 <VD C となるようにクリーニング電圧を印加し、
かつ前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面電
位と前記回収体に印加するクリーニング電圧の直流バイ
アス電圧との電位差ΔVが50V以上350V以下とな
るようにクリーニング電圧を印加することを特徴とす
る。
【0032】また更に、第4の発明の第1の回収体に係
わる部分に、前記第1から第3の発明の回収体に係わる
発明の主要部分を組み合わせて新たな構成を取ることが
可能である。
【0033】即ち、前記第4の発明と同様の画像形成装
置のクリーニング手段の画像情報形成体と対向するクリ
ーニング領域において、前記画像情報形成体のクリーニ
ング領域での表面電位をV0 、前記第1の回収体に印加
するクリーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C 、前
記空隙の空隙放電開始電圧をVB とすると、前記電源手
段は、前記帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0
>VD C となるようにクリーニング電圧を印加し、前記
帯電微粒子の帯電極性が負極性ならば、V0 <VD C
なるようにクリーニング電圧を印加し、かつ前記画像情
報形成体のクリーニング領域での表面電位と前記回収体
に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧との電
位差ΔVが50V以上350V以下となるようにクリー
ニング電圧を印加し、並びに前記画像情報形成体のクリ
ーニング領域での表面電位V0 を基準とした前記第1の
回収体に印加するクリーニング電圧による電位の片振幅
電圧値Vが500V以上かつVB 以下となるようにクリ
ーニング電圧を印加することを特徴とする。
【0034】また更に、第5の発明は、電子写真方式に
より電子潜像を形成し、顕像化し、転写材上に転写し、
残留した残留物をクリーニングする一連の画像形成プロ
セスを実行する画像形成装置において、画像形成装置全
体のクリーニング手段は、少なくともトナー等の帯電微
粒子が表面に付着した感光ドラムや転写ドラムなどの画
像情報形成体、帯電ローラ、転写ローラなどの円筒状又
は感光体ベルトや転写ベルトなどのシート状部材から、
前記トナー等の帯電微粒子を除去する除去部材が、前記
円筒状又はシート状部材表面もしくは前記円筒状又はシ
ート状部材表面に付着したトナー等の帯電微粒子の少な
くとも一方に、空隙を設けて対向配置した除去部材と、
前記除去部材に前記円筒状又はシート状部材との間の前
記空隙に任意の大きさ及び周波数等を持つクリーニング
の用に供するバイアス電圧(クリーニング電圧)を印加
する電源手段を有している。
【0035】そして前記電源手段は、除去するトナー等
の帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、前記除去部材
に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧を、前
記円筒状又はシート状部材のクリーニング領域でのトナ
ー等の帯電微粒子を含めた表面電位よりも小さくなるよ
うにクリーニング電圧を印加し、除去するトナー等の帯
電微粒子の帯電極性が負極性ならば、前記除去部材に印
加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧を、前記円
筒状又はシート状部材のクリーニング領域でのトナー等
の帯電微粒子を含めた表面電位よりも大きくなるように
クリーニング電圧を印加する。そして更に、前記円筒状
又はシート状部材のクリーニング領域でのトナー等の帯
電微粒子を含めた表面電位と前記除去部材に印加するク
リーニング電圧の直流バイアス電圧との電位差ΔVが5
0V以上かつ350V以下となるようにクリーニング電
圧を印加し、前記円筒状又はシート状部材のクリーニン
グ領域でのトナー等の帯電微粒子を含めた表面電位を基
準とした前記除去部材に印加するクリーニング電圧によ
る電位の片振幅電圧値が、500V以上かつ前記空隙の
空隙放電開始電圧以下となるようにクリーニング電圧を
印加することを特徴とする。
【0036】また更に、第6の発明は、第4及び第5の
発明に係わる発明において、前記第1のクリーニング手
段によって除去された、バインダ樹脂にポリスチレンや
スチレン−アクリル系共重合体などを用いたトナーを画
像情報形成体より回収して、現像手段に搬送する回収搬
送手段を設けたことを特徴とする。
【0037】また第7の発明は、以上第1から第6の発
明に係わる画像形成装置において、一連の画像形成プロ
セスでのトナー等の帯電微粒子により、電子潜像を顕像
化する現像手段が、磁性もしくは非磁性の1成分非接触
現像手段であることを特徴とする。
【0038】また第8の発明は、以上第1から第7の発
明に係わる画像形成装置において、一連の画像形成プロ
セスでの転写用紙などの転写材上に、前記帯電微粒子を
転写する転写手段が、スコロトロン転写手段であること
を特徴とする。
【0039】また、更には第4の発明に第6から第7の
発明を組み合わせて新たな構成を取ることができる。即
ち、第4の発明の画像形成装置において、トナー等の帯
電微粒子により顕像化する現像手段が、磁性もしくは非
磁性の1成分非接触現像手段であり、転写手段によって
前記画像情報形成体表面に残留する残留物のうちトナー
等の帯電微粒子を前記第1のクリーニング手段でクリー
ニングする際に、前記第1のクリーニング手段は、画像
情報形成体表面もしくは画像情報形成体上のトナー等の
帯電微粒子の少なくとも一方に、空隙を設けて対向配置
した第1の回収体、及び、前記第1の回収体に画像情報
形成体との間の前記空隙にバイアス電圧を印加する電源
手段を有している。そして前記電源手段は、前記画像情
報形成体のクリーニング領域での表面電位をV0 、前記
第1のクリーニング手段の第1の回収体に印加するクリ
ーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C 、前記空隙の
空隙放電開始電圧をVB とすると、前記電源手段は、前
記帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0 >VD C
となるようにバイアス電圧を印加し、前記帯電微粒子の
帯電極性が負極性ならば、V0 <VD C となるようにク
リーニング電圧を印加し、かつその電位差ΔVが50V
以上350V以下となるようにクリーニング電圧を印加
する。そして更には、前記画像情報形成体のクリーニン
グ領域での表面電位V0 を基準とした前記第1の回収体
に印加するクリーニング電圧による電位の片振幅電圧値
Vが500V以上かつVB 以下となるようにクリーニン
グ電圧を印加し、前記第1のクリーニング手段によって
前記画像情報形成体上から除去された前記トナー等の帯
電微粒子を回収して、現像手段に搬送する回収搬送手段
を設けたことを特徴とする。
【0040】本発明のクリーニング手段の回収体又は第
1のクリーニング手段の第1の回収体は、円筒状又はシ
ート状部材であり、前記回収体又は第1の回収体は、画
像情報形成体との間の空隙にバイアス電圧を印加する為
に、アルミニウム、銅、鉄などの金属材料及びそれらの
合金材料、導電性を有するカーボン等の粒子やフィラー
等(以下、導電性粒子と呼ぶ)やカーボンファイバ等の
繊維(以下、導電性繊維)等の導電性を有する材料をウ
レタンやシリコーン等の高分子材料に分散含有した導電
性もしくは半導電性材料、即ち非絶縁性材料で構成され
る。これらは、導電性を有していればよいので、前記の
カーボンを分散含有したウレタンゴムやシリコーンゴム
などの導電性ゴムやプラスチック材料、エンジニアリン
グプラスチックにカーボンファイバを適度に分散させた
ような高分子材料などであり、その他に導電性発泡ウレ
タン、導電性セラミック、導電性を有する多孔質材料、
傾斜機能性材料なども用いることができる。
【0041】そして、これらの回収体又は第1の回収体
は、感光ドラムや感光ベルト、転写ベルトなどの画像情
報形成体表面もしくは前記画像情報形成体上のトナー等
の帯電微粒子の少なくとも一方に対して、僅かな空隙を
設けて対向して配置している。前記回収体又は第1の回
収体は、前記画像情報形成体上の前記トナー等の帯電微
粒子を除去する除去部材として、適用可能である。ま
た、残留物の付着した除去対象物は、ドラム基体やベル
ト基体等の表面にOPC層を塗布した画像情報形成体の
みならず、円筒状又はシート状部材であればよく、帯電
ローラ、転写ローラ及び定着ローラ等その形態の如何に
係わらず種々の形態を取ることができる。なお、ここで
いう円筒状部材とは、ドラム基体、ローラを含んでお
り、またシート状部材とは、ベルト基体、フィルムを含
んでいる。
【0042】本発明の構成においては、回収体又は第1
の回収体の感光ドラムなどの画像情報形成体表面もしく
は前記画像情報形成体上のトナー等の帯電微粒子に対す
る空隙は、前記回収体又は第1の回収体が、画像情報形
成体もしくは前記画像情報形成体上のトナー等の帯電微
粒子の少なくとも一方に対して、接触しない程度で、か
つ所望の空隙を保ちながら非接触で対向配置されていれ
ばよく、前記空隙の大きさは、画像形成装置のクリーニ
ング手段のクリーニング効率、電源の仕様、加工方法、
加工精度、組み立ての難易、コスト等によって左右され
る為、一概に示せないが、おおむね2mm以下が適当で
あると考えられる。
【0043】本発明に係わる画像情報形成体は、Se及
びSe−Te/SeなどのSe合金、酸化亜鉛、Cd
S、a−Si、有機光導電体(OPC)をドラム基体、
ベルト基体、シート状基体表面に蒸着や塗布等によって
形成したものである。また、画像情報形成体の構成は、
1種類の感光層で構成された単層型とキャリア発生層
(CGL)とキャリア輸送層(CTL)とを設けた機能
分離型に大別される。
【0044】前者は、キャリア輸送材料(CTM)内に
キャリア発生材料(CGM)を均一分散させて、このC
GMで光キャリアを発生させ、この光キャリアがCTM
内を移動していくものである。後者は、CGLをCTL
に積層して(場合によっては、最上層に保護層を設ける
場合もある)、CGLで発生した光キャリアがCTL中
を移動して行くものである。
【0045】これら画像情報形成体は、前述したSe、
a−Si、有機光導電体(OPC)などが用いられる
が、近年ではコスト、耐刷性、耐久性、高感度化の要求
に答えた、フタロシアニン系OPCが生産を伸ばしてお
り、本発明においても当然ながらこれらの画像情報形成
体を用いることができる。
【0046】前記回収体又は第1の回収体と画像情報形
成体との間の空隙に、任意の大きさ及び周波数等を持つ
クリーニングの用に供するクリーニング電圧を印加する
電源手段は、高圧電源装置であり、高圧の正負両極性の
直流バイアス電圧を任意の大きさで出力することがで
き、更には同時に外部入力端子から入力された任意の低
圧の直流バイアス電圧、交流バイアス電圧又は直流バイ
アス電圧に交流バイアス電圧を重畳した振動電圧を増幅
して、高圧交流電圧にして出力することでき、任意に直
流バイアス電圧を付与することもできる。
【0047】また、外部入力端子から入力する低圧の交
流バイアス電圧又は、直流バイアス電圧に交流バイアス
電圧を重畳した振動電圧の交流バイアス電圧の波形は、
クリーニングの用に供するに適した波形であればよい
為、正弦波に限らず、矩形波、パルス波を初めとする様
々な波形を用いることができる。そして、その出力電
圧、周波数、位相は、該電源手段の周波数特性や負荷の
種類(抵抗負荷、容量負荷、誘導負荷等)、空隙の大き
さ、除去するトナー等の帯電微粒子の物性などにより決
まり、また負荷変動や時間的変動等によっても変化する
のが普通である。
【0048】本発明に係わる画像形成装置の現像手段
は、1成分あるいは2成分現像手段、接触あるいは非接
触現像手段、磁性あるいは非磁性現像手段のいずれにお
いても適用できる。また、本発明の第4の発明に係わる
構成において、磁性もしくは非磁性の1成分非接触現像
方式で構成されている。
【0049】前記1成分非接触現像方式の現像手段は、
トナー等の帯電微粒子を表面に担持するトナー担持体、
該帯電微粒子をホッパから前記トナー担持体へ供給する
トナー供給部材、前記トナー担持体上に担持されている
該トナー等の帯電微粒子の薄層を形成する為の層規制部
材、前記層規制部材を前記トナー担持体に圧接する層規
制部材圧接機構、前記トナー担持体と画像情報形成体と
の間にバイアス電圧を印加する現像バイアス電源手段を
有している。
【0050】トナー担持体は、画像情報形成体表面もし
くは前記画像情報形成体上のトナー等の帯電微粒子の少
なくとも一方に、空隙を設けて対向配置されている。ま
た、トナー供給部材は、前記トナー担持体に接触あるい
は非接触で対向配置されており、トナー等の帯電微粒子
をホッパからトナー担持体に、必要な量を供給する。ま
た更に、層規制部材は、ウレタンなどの規制部材を支持
部材の少なくとも一面に接着部材で固定されており、層
規制部材圧接機構は、前記層規制部材をトナー担持体に
直上や側方等からバネ等の部材で弾性的に圧接する。現
像バイアス電源手段は、画像情報形成体表面の表面電位
に対して逆バイアスとなるように電圧を印加し、該画像
情報形成体表面の表面電位と該現像バイアス電源手段に
よるバイアス電圧との電位差、即ち現像電位を適切に
(例えば、カブリが生じないように)設定する。
【0051】本発明に係わる画像形成装置の転写手段
は、静電転写方式を用いた転写手段である。この転写手
段は、画像情報形成体と転写手段との間に転写用紙等の
転写材を挟み、転写材上に静電吸着させたいトナー等の
帯電微粒子とは逆極性のコロナ放電による電荷を裏面
(転写手段側)から付与するものである。この時、トナ
ー等の帯電微粒子は、転写材に付与された、前記逆極性
の電荷に引き寄せられて、転写材に付着する。このコロ
ナ放電を付与する部材は、一般にコロナ放電器と呼ばれ
るもので、導電性材料や絶縁性材料、あるいは導電性材
料の表面に絶縁性材料を被覆した材料で構成したシール
ドケース内にタングステンなどの細いワイヤを張り、シ
ールドケースの開口部を画像情報形成体に対向配置して
いる。このワイヤに、転写バイアス電源手段により、一
般に5〜7kVの直流電圧を印加して、トナー等の帯電
微粒子を静電吸引して転写材に転写する。
【0052】本発明に係わる画像形成装置の回収搬送手
段は、回収体又は第1の回収体によって画像情報形成体
から除去されたトナーを回収して、クリーニング手段か
ら排出し、前記磁性もしくは非磁性の1成分現像手段等
の現像手段に搬送するものである。回収体又は第1の回
収体の表面に付着したトナーは、前記回収体や第1の回
収体からブレード等の剥離部材によって該表面より剥離
される。そして、クリーニング手段と現像手段とを接続
した搬送パイプ中に配設した搬送オーガやコイルスプリ
ングなどによって、回収及び剥離されたトナーは、前記
現像手段に搬送される。また、この搬送経路中に回収し
たトナーを再生させるトナー再生手段を設けたり、現像
手段内にトナー再生手段を設けてもよい。
【0053】
【作用】上記のような、電子写真方式により画像情報形
成体表面に電子潜像を形成し、トナー等の帯電微粒子に
より顕像化して、転写材上に帯電微粒子を転写し、画像
情報形成体上に残留した残留物をクリーニングし、転写
材上の帯電微粒子を定着する一連の画像形成プロセスを
実行する画像形成装置において、本発明に係わるクリー
ニング手段あるいは第1のクリーニング手段は、前記ク
リーニング手段の回収体(以下、単に回収体と呼ぶ)あ
るいは第1のクリーニング手段の第1の回収体(以下、
単に第1の回収体と呼ぶ)を、画像情報形成体表面もし
くは画像情報形成体上のトナー等の帯電微粒子の少なく
とも一方に、空隙を設けて対向配置してある。そして、
前記回収体又は第1の回収体に画像情報形成体との間の
前記空隙にバイアス電圧を印加する電源手段を有してい
る。
【0054】本発明に係わる回収体あるいは第1の回収
体は、光導電性を有するSe、a−Si、OPCなどの
画像情報形成体である感光ドラムに対して空隙を設けて
対向配置しており、この領域をクリーニング領域と呼
ぶ。前記電源手段によってクリーニング領域に印加され
たクリーニング電圧は、この空隙の大きさ、感光ドラム
の光導電体層(誘電体層)の膜厚や比誘電率、トナー等
の帯電微粒子の層厚や比誘電率の値によって分圧され
て、前記空隙に印加される。
【0055】この空隙に印加される電圧による空隙電界
強度は、前記空隙に印加される電圧と画像情報形成体上
のトナー等の帯電微粒子を含めたクリーニング領域での
表面電位から求められる。この空隙に印加される電圧V
g (V)は、電源手段によって印加されるバイアス電圧
をVa (V)、画像情報形成体上のトナー等の帯電微粒
子を含めたクリーニング領域での表面電位をV0 (V)
とすると、数1のように表される。
【0056】
【数1】
【0057】 ここで、dt :帯電微粒子等の層厚(m) do :画像情報形成体の膜厚(m) εt :帯電微粒子等の比誘電率 εo :画像情報形成体の比誘電率 g :空隙の大きさ(m) である。また、Vg による空隙電界強度Eg は、数1を
用いて、数2のように表される。
【0058】
【数2】
【0059】数1及び数2で表される空隙に印加される
電圧及び空隙電界強度は、実際の構成においては電源手
段によって印加されるクリーニング電圧と画像情報形成
体上のトナー等の帯電微粒子を含めたクリーニング領域
での表面電位の電位差によって求められる。即ち、この
電位差が大きければ、トナー等の帯電微粒子に作用する
クーロン力は大きくなる。トナー等の帯電微粒子に作用
するクーロン力Fe は、トナー等の帯電微粒子の持つ電
荷をq、空隙電界強度をEg とすると数3で表され、ま
たトナー等の帯電微粒子と画像情報形成体上のトナー等
の帯電微粒子を含めたクリーニング領域での表面電位と
の反発力、鏡像力、van der Waals力が作
用する。
【0060】
【数3】
【0061】なお、数3は、クリーニング領域に直流バ
イアス電圧を印加した場合であり、交流バイアス電圧又
は直流バイアス電圧に交流バイアス電圧を重畳した振動
電圧を印加した場合には、クーロン力のみならず力学的
な力(トナー等の帯電微粒子同志の衝突による衝撃力な
ど)も作用する。また、クーロン力も前述した直流バイ
アス電圧のみによる場合と異なり、前記振動電圧のピー
ク間電圧から求められる振動電界によるクーロン力が作
用する。
【0062】本出願人は、クリーニングにおけるこの振
動電界中でのトナー等の帯電微粒子の飛翔を最もよく表
している衝突雪崩モデル(Collision Cas
cade Model)を、本発明のクリーニング手段
に適用した。この衝突雪崩モデルは、富士ゼロックス社
の柳田氏らによって現像手段に適用された。このモデル
は、最初にトナー担持体から画像情報形成体に向かって
トナー等の帯電微粒子が飛翔し、交流バイアス電圧によ
ってトナー担持体に戻る逆飛翔の帯電微粒子が、トナー
担持体上の帯電微粒子に衝突し、力学的な力で前記帯電
微粒子をトナー担持体から剥離させることで、画像情報
形成体に前記帯電微粒子が飛翔するというものである。
【0063】このモデルをクリーニングに適用した場合
では、クリーニングされる球形のトナー等の帯電微粒子
1個が空気中を電界によって運動する場合の運動方程式
を空気の粘性抵抗も考慮して、数4のように表される。
この場合、画像情報形成体と回転体の回転中心を結ぶ方
向の時間tでの位置をx(t)としている。
【0064】
【数4】
【0065】 ここで、q :帯電微粒子1個の電荷量(C) m :帯電微粒子1個の質量(kg) r :帯電微粒子1個の半径(m) η :空気の粘性係数(Pa・s) f :交流バイアス電圧の周波数(Hz) E :クリーニング領域でのクリーニング電界(V/
m) EA C :交流バイアス電圧によるクリーニング電界(V
/m) ED C :直流バイアス電圧によるクリーニング電界(V
/m) である。
【0066】この衝突雪崩モデルでは、トナー等の帯電
微粒子の飛翔は、特定のバイアス印加条件で効率よく起
こることになり、これが飛翔の共鳴現象と呼ぶことがで
きる。数4をx(t)について解くと、数5のようにな
る。
【0067】
【数5】
【0068】 ここで、τ :減衰係数 m/(6πηr) C :クリーニング領域での空隙の静電容量(F) VA C :クリーニング電圧の交流バイアス電圧のピーク
間電圧(V) VP :画像情報形成体のクリーニング領域での表面電
位(V) VD C :クリーニング電圧の直流バイアス電圧(V) ε0 :真空中の誘電率(F/m) である。
【0069】この数5は、画像情報形成体と回収体との
距離、即ち空隙が、交流バイアス電圧の周波数やクリー
ニング電圧の大きさ等の種々のパラメータに依存してい
ることを表している。ここで示すトナー等の帯電微粒子
の飛翔する共鳴(以下、飛翔共鳴と呼ぶ)条件は、数4
及び数5に示したパラメータが各々影響を及ぼし合い複
雑である。
【0070】そこで、トナー等の帯電微粒子がクリーニ
ング電圧の交流バイアス電圧の半周期の時間t0 で、回
収体から画像情報形成体上へ移動する時に飛翔共鳴が起
こるとすると、このときの交流バイアス電圧の周波数、
即ち飛翔共鳴周波数f0 を用いて、時間t0 は、数6の
ように表される。
【0071】
【数6】
【0072】飛翔共鳴が起こる時のx(t0 )は、画像
情報形成体と回収体との空隙gに等しい。従って数5
は、数7のようになる。
【0073】
【数7】
【0074】この数7から、トナー等の帯電微粒子の飛
翔が、飛翔共鳴周波数f0 で印加したクリーニング電圧
の交流バイアス電圧の周波数に依存する。そして、前記
周波数、トナー等の帯電微粒子の電荷量あるいは比電荷
が一定ならば、クリーニング電圧のバイアス電圧の大き
さ、画像情報形成体上の帯電微粒子を含めたクリーニン
グ領域での表面電位といった飛翔共鳴のバイアス印加条
件に依存する。
【0075】例えば、一例として本発明においては、図
2に示すように、交流バイアス電圧の周波数が2.5k
Hz〜12kHzの交流バイアス電圧を持つクリーニン
グ電圧を印加すると、トナー等の帯電微粒子の飛翔が効
率よく行われ、良好なクリーニング性が得られる。
【0076】また、数7によると、トナー等の帯電微粒
子の飛翔効率やクリーニング特性は画像情報形成体のク
リーニング領域での表面電位と回収体あるいは第1の回
収体に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧と
の電位差ΔV、クリーニング電圧の交流バイアス電圧の
ピーク間電圧にも依存することを示している。即ち、同
じ周波数のクリーニング電圧の交流バイアス電圧を印加
していても、画像情報形成体のクリーニング領域での表
面電位と回収体あるいは第1の回収体に印加するクリー
ニング電圧の直流バイアス電圧との電位差ΔVが飛翔共
鳴の条件に一致しなければ、良好なクリーニング性が得
られない場合がある。逆に、同じ周波数、同じ電位差で
あっても、クリーニング電圧の交流バイアス電圧がピー
ク間電圧が、特定の大きさをもって印加されなければ、
飛翔共鳴の条件に一致せず、良好なクリーニング性が得
られないことになる。
【0077】このことは、クリーニング電圧を印加し
て、回収体あるいは第1の回収体でトナー等の帯電微粒
子をクリーニングする場合に、飛翔共鳴のバイアス印加
条件に飛翔閾値電圧が存在するということである。この
バイアス印加条件の飛翔閾値電圧は、前述した画像情報
形成体のクリーニング領域での表面電位と回収体あるい
は第1の回収体に印加するクリーニング電圧の直流バイ
アス電圧との電位差、クリーニング電圧の交流バイアス
電圧のピーク間電圧に関連する。
【0078】まず、前者は画像情報形成体のクリーニン
グ領域における直流電位を規定するもので、トナー等の
帯電微粒子の帯電極性によって異なる。本発明のクリー
ニング手段は、画像情報形成体表面もしくは画像情報形
成体上のトナー等の帯電微粒子の少なくとも一方、ある
いは円筒状又はシート状部材表面もしくは前記円筒状又
はシート状部材表面に付着したトナー等の帯電微粒子の
少なくとも一方、のいずれかに対して空隙を設けて対向
配置した回収体又は第1の回収体、あるいは除去部材で
構成されており、この直流電位の規定を図3を用いて説
明する。
【0079】画像情報形成体あるいは円筒状又はシート
状部材の表面電位は画像情報形成体上のトナー等の帯電
微粒子も含めた電位である。即ち、表面にトナー等の帯
電微粒子が付着していないときは、画像情報形成体ある
いは円筒状又はシート状部材の表面電荷による表面電位
であり、表面にトナー等の帯電微粒子が付着していると
きは、前記画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状
部材の表面電荷による表面電位とトナー等の帯電微粒子
の持つ電荷による表面電位の和である。この表面電位
は、通常画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状部
材が、負の光キャリアを多く移動させることができるた
め、表面は負の表面電荷を帯び、その電位は大きく負に
偏っている。また、トナー等の帯電微粒子は、正あるい
は負に帯電している状態で、前記画像情報形成体あるい
は円筒状又はシート状部材の表面に付着して、全体とし
ての電位は、負に偏っている。
【0080】一方、前記回収体又は第1の回収体、ある
いは除去部材の直流電位は、飛翔共鳴が起こり、回収体
又は第1の回収体、あるいは除去部材に飛翔するように
画像形成装置の電源手段によって前記画像情報形成体あ
るいは円筒状又はシート状部材の表面電位を基準とし
て、クリーニング電圧の直流バイアス電圧を印加して電
位を規定する。トナー等の帯電微粒子の帯電極性が正な
らば、前記画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状
部材の表面電位よりも小さい直流バイアス電圧を印加
し、トナー等の帯電微粒子の帯電極性が負ならば、前記
画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状部材の表面
電位よりも大きい直流バイアス電圧を印加する。これを
数式で表すと数8のようになる。
【0081】
【数8】
【0082】そして、画像形成装置の電源装置が印加す
るクリーニング電圧の直流バイアス電圧によって、この
画像情報形成体のクリーニング領域での表面電位と回収
体あるいは第1の回収体に印加するクリーニング電圧の
直流バイアス電圧の電位差ΔV(数9)が、50V以上
かつ350V以下の範囲の時に、クリーニング性が向上
する。
【0083】
【数9】
【0084】次に後者のクリーニング電圧の交流バイア
ス電圧のピーク間電圧の関連は、交流バイアス電圧印加
による振幅値と画像情報形成体あるいは円筒状又はシー
ト状部材の表面電位との間の電位を規定するものであ
る。この電位規定を図4を用いて説明する。
【0085】画像情報形成体あるいは円筒状又はシート
状部材の表面電位は、前述してきたように通常表面は負
の表面電荷を帯び、その電位は大きく負に偏っている。
そして、本発明では回収体又は第1の回収体、あるいは
除去部材には、直流バイアス電圧に交流バイアス電圧を
重畳したクリーニング電圧を印加してクリーニングを行
う。
【0086】図4において、画像形成装置の電源手段に
よって印加されるクリーニング電圧の交流バイアス電圧
の波形は、正弦波、矩形波などであり、クリーニング電
圧の印加波形そのもののピーク間電圧から得られる片振
幅値VH A は、
【0087】
【数10】
【0088】で、数10から得られる片振幅値の小さい
方の値が特に意味をもつ。しかし、この片振幅値は、ク
リーニング電圧の直流バイアス電圧VD C が基準であ
り、この値だけでは、クリーニング性を考慮することは
できず、画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状部
材の表面電位が関係する。
【0089】実際にクリーニングに寄与するのは、直流
バイアス電圧に交流バイアス電圧を重畳した振動電圧等
のクリーニング電圧による電位と画像情報形成体あるい
は円筒状又はシート状部材の表面電位との電位関係(ク
リーニング電位の関係)から求められ、画像情報形成体
あるいは円筒状又はシート状部材の表面電位が基準にな
る。即ち、画像情報形成体あるいは円筒状又はシート状
部材のクリーニング領域での表面電位を基準とした回収
体又は第1の回収体、あるいは除去部材に印加するクリ
ーニング電圧による電位であり、その片振幅値Vは、
【0090】
【数11】
【0091】で、数11から得られる片振幅値の小さい
方の値が衝突雪崩モデルにおける逆飛翔電位であり、大
きい方の値が衝突雪崩モデルにおける飛翔電位で、クリ
ーニング性に関係し、この両方の片振幅値が飛翔閾値電
圧以上であることが必要である。またこれは、衝突雪崩
モデルのトナー等の帯電微粒子の飛翔機構で、回収体又
は第1の回収体、あるいは除去部材への飛翔だけでな
く、トナー等の帯電微粒子の逆飛翔が生じてトナー等の
帯電微粒子の叩き出し効果が重要な意味を持つ。当然な
がら、クリーニング電圧印加中に画像情報形成体のクリ
ーニング領域で放電が生じないように、空隙に印加した
クリーニング電圧と画像情報形成体あるいは円筒状又は
シート状部材の表面電位との電位差、即ちクリーニング
電位の片振幅値が、この空隙の空隙放電開始電圧以下で
ある必要がある。
【0092】本発明の第4、第6、第7及び第8の発明
には、画像形成装置のクリーニング手段が、画像情報形
成体の表面からトナーを除去する第1のクリーニング手
段と、第1のクリーニング手段の画像形成プロセスの下
流側に画像情報形成体の表面から主としてトナー以外の
付着物を除去する第2のクリーニング手段を有してい
る。第1のクリーニング手段においては、前述してきた
クリーニング電圧を第1の回収体に印加して、トナー等
の帯電微粒子を除去する。その後、第2のクリーニング
手段が画像情報形成体に接触して、画像情報形成体上に
残留した残留物を除去する。
【0093】本発明の第6の発明では、第4及び第5の
発明において、第1のクリーニング手段によって分離除
去されたトナーを画像形成装置機外に廃棄しないで、全
部もしくは一部を現像手段に搬送する回収搬送手段を設
けている。この回収搬送手段は、第1のクリーニング手
段の第1の回収体によって画像情報形成体から除去した
トナーを、搬送パイプ中の搬送オーガやコイルスプリン
グが回転することによって回収されたトナーを順次搬送
し、該トナーを現像手段のホッパなどに戻して、トナー
をリサイクルする。本発明によれば、通常現像特性が悪
化しなければ、現像手段に直接戻してもよし、場合によ
っては、搬送途中や現像手段に戻したときに、現像特性
を改善する処理を施してもよい。
【0094】本発明の第7の発明では、画像形成装置の
現像手段が、磁性もしくは非磁性の1成分非接触現像手
段であり、クリーニング手段のみならず現像手段につい
ても、非接触機構を用いることで、従来のブラシ現像法
のような接触現像による画像情報形成体表面に損傷やフ
ィルミングの発生が更に軽減される。
【0095】本発明の第8の発明では、画像形成装置の
転写手段が、スコロトロン転写手段であり、スコロトロ
ン転写手段による転写工程によって、転写用紙などの転
写材上へのトナーの転写を確保したうえで、画像情報形
成体や画像情報形成体上に残留したトナー等の帯電微粒
子へのチャージの影響を低減する。これにより、クリー
ニング手段でのクリーニング性へのチャージの影響を少
なくすることが可能で、常に一定のクリーニング性を保
つことができる。
【0096】
【実施例】以下、本発明に係る画像形成装置の実施例に
ついて説明する。
【0097】(実施例1)図1は、本発明に係る画像形
成装置の第1の実施例の概略構成図である。本実施例の
画像情報形成体である感光ドラム10は、円筒形状のア
ルミニウム製のドラム基体と、該ドラム基体の外周表面
に形成された有機光導電体層(OPC層)を有する直径
50mm、長さ313mmのもので、所定の周速度(プ
ロセス・スピード)、例えば175mm/sで、時計方
向(A方向)に回転している。ここで、画像情報形成体
10としては、ドラム基体に限定されるものではなく、
中空もしくは中実の円筒状あるいはシート状としてもよ
く、回転方向もA方向に限定されるものでもない。ま
た、材質はアルミニウムに限定されるものでもなく、更
にOPC層の上層に保護層や該OPC層とドラム基体の
間に下層を設けてもよい。
【0098】このA方向に回転する感光ドラム10の表
面は、図示しない帯電手段である帯電器によって現像工
程での帯電微粒子であるトナーとは逆極性に帯電され、
図示しない露光手段によって画像情報に応じた露光を受
けて、感光ドラム10の外周表面に静電潜像を形成し、
図示しない現像手段である現像器によってトナーを現像
して可視化後、図示しない転写手段である転写器によっ
て転写材である転写用紙の表面に転写させる。この転写
器を通過した後の感光ドラム10の表面には、前記感光
ドラム上に残留した残留物であるトナー等の帯電微粒子
である未転写のトナー(残留トナー)7、紙粉、タルク
などが付着している。
【0099】クリーニング手段であるクリーニング装置
1は、感光ドラム10表面もしくは感光ドラム10上の
残留トナー7の少なくとも一方に対して空隙を設けて対
向配置した回収体であるクリーニングローラ2、前記ク
リーニングローラに感光ドラム10との間の前記空隙に
クリーニングの用に供するバイアス電圧としてクリーニ
ング電圧を印加する電源手段である電源装置3、及び該
クリーニングローラによって回収したトナーをクリーニ
ングローラ2の表面から掻き落とすウレタンゴム等のブ
レード4を有している。クリーニングローラ2は、その
回転軸が感光ドラム10の回転軸に平行になるようにし
て微小な空隙dを設けて反時計方向(B方向)に回転す
る。
【0100】クリーニングローラ2は、アルミニウム、
銅、鉄などの金属材料及びそれらの合金材料、導電性を
有するカーボン等の粒子やフィラー等(以下、導電性粒
子と呼ぶ)やカーボンファイバ等の繊維(以下、導電性
繊維と呼ぶ)等の導電性を有する材料をウレタンやシリ
コーン等の高分子材料に分散含有した導電性もしくは半
導電性材料、即ち非絶縁性材料で構成される。これら
は、導電性を有していればよいので、前記のカーボンを
分散含有したウレタンゴムやシリコーンゴムなどの導電
性ゴムやプラスチック材料、エンジニアリングプラスチ
ックにカーボンファイバを適度に分散させたような高分
子材料などであり、その他に導電性発泡ウレタン、導電
性セラミック、導電性を有する多孔質材料、傾斜機能性
材料なども用いることができる。
【0101】クリーニングローラ2を導電性の有する材
料、即ち非絶縁性材料で構成することにより、強度及び
耐摩耗性に優れた金属材料やそれらの合金材料を用いる
ことができ、非絶縁性を有するために任意のバイアス電
圧を印加することができる。また、クリーニングローラ
2を導電性を有するカーボン等の粒子やフィラー等の導
電性粒子やカーボンファイバ等の導電性繊維などの導電
性を有する材料を含有した導電性もしくは半導電性高分
子材料で構成することにより、強度を維持しつつ金属材
料などよりも軽量なクリーニングローラとすることがで
きる。また更には、クリーニングローラ2の表面に導電
性もしくは半導電性高分子材料を被覆した多層構造とす
ることもできる。
【0102】本実施例のクリーニングローラ2を直径1
2mm、長さ252mmのアルミニウム製の中空の円筒
状金属ローラとし、表面は平滑で、感光ドラム10との
空隙dを200μmとして対向配置する。この空隙dの
値は加工精度や材料強度などの機械的制約及び空隙に印
加する電圧や放電の防止などの電気的制約などにより任
意に設定することができる。
【0103】クリーニングローラ2には、電源装置3か
ら例えばクリーニング電圧として直流バイアス電圧に交
流バイアス電圧を重畳した振動電圧が印加される。この
クリーニング電圧の直流バイアス電圧により感光ドラム
10の表面に残留している残留トナー7をクリーニング
ローラ2の表面にクーロン力で静電吸引する。クリーニ
ングローラ2に静電吸引されて付着したトナーは、クリ
ーニングローラ2の表面に接触するブレード4により掻
き落とされ、図示しない回収ボトル等に回収される。
【0104】感光ドラム10の表面電位は前記感光ドラ
ム上のトナー等の帯電微粒子も含めた電位で、表面にト
ナー等の帯電微粒子が付着していないときは、感光ドラ
ム表面電荷による表面電位であり、表面にトナー等の帯
電微粒子が付着しているときは、前記感光ドラムの表面
電荷による表面電位とトナー等の帯電微粒子の持つ電荷
による表面電位の和である。本実施例の感光ドラムは、
負帯電特性を有しており、負の表面電荷を帯びて、表面
電位は現像工程後ならば−500V程度、コロトロン転
写器を用いた転写工程後ならば−900〜−1000V
程度まで、大きく負に偏っている。また、トナー等の帯
電微粒子は、画像形成プロセスの各工程を経ることによ
る差はあるが正あるいは負に20V〜200V程度帯電
している状態で、感光ドラム10の表面に付着して、殆
どの場合全体としての電位は、負に偏っている。
【0105】このような状態の感光ドラム10に対して
クリーニング電圧を印加して、感光ドラム10から残留
トナー7を除去する場合、電源装置3によって印加する
クリーニング電圧の直流バイアス電圧VD C と前述した
感光ドラム10の表面電位V0 との関係からクリーニン
グ性に大きな差が見られる。この直流バイアス電圧と表
面電位との大小関係によるクリーニング性を調べた結果
の一例を図5に示す。図5では、残留トナー7の帯電極
性が正(+)のとき、(1)のV0 >VD C の場合にク
リーニング性は良く、(3)のV0 <VD C の場合にク
リーニング性は悪化する。また、残留トナー7の帯電極
性が負(−)のとき、(1)のV0 >VD C の場合にク
リーニング性は悪化し、(3)のV0 <VD C の場合に
クリーニング性は良くなる。更に、(2)のV0 =VD
C の場合には感光ドラム10とクリーニングローラ2の
間のクリーニング領域の微小な電位分布状態によって、
極く少量がクリーニングされるときがある。
【0106】次に本出願人は、感光ドラム10に対して
クリーニング電圧を印加して、感光ドラム10から残留
トナー7を除去する場合、電源装置3によって印加する
クリーニング電圧の直流バイアス電圧VD C と前述した
感光ドラム10の表面電位V0 との電位差が、特定の範
囲にあるときに残留トナー7の感光ドラム10からクリ
ーニングローラ2への飛翔が促進され、クリーニング性
が良好となることを見いだした。このクリーニング電圧
の直流バイアス電圧と感光ドラム10の表面電位との電
位差ΔVとクリーニング性との関係の一例を図6に示
す。この図6では、電位差ΔVがおおむね50Vから3
50Vであれば良好なクリーニング効率を示す。種々の
条件で実験を行った結果、クリーニング電圧を印加する
電源手段である電源装置3によって、クリーニング電圧
の直流バイアス電圧VD C と感光ドラム10の表面電位
0 との電位差ΔVを、50V以上かつ350V以下と
なるクリーニング電圧を印加すれば、良好なクリーニン
グ性を示し、優れた画像形成装置が構成できる。
【0107】なお、感光ドラム10やクリーニングロー
ラ2、ブレード4などの寸法、構造、材質、周速度等は
上述のものに限らず、種々のものが考えられ、例えば感
光ドラムは直径80mm、長さ358mm、クリーニン
グローラは直径20mm、長さ310mmの場合におい
ても、同様である。
【0108】(実施例2)図7は、本発明に係る画像形
成装置の第2の実施例の概略構成図である。第1の実施
例と同様の画像形成装置であり、感光ドラム10やクリ
ーニング手段であるクリーニング装置のクリーニングロ
ーラ2の構造、材質等主要構成も同様である。図7で
は、クリーニング電圧をクリーニングローラ2に印加す
る電源手段である電源装置3が、直流バイアス電圧を印
加する直流電源回路13と交流バイアス電圧を印加する
交流電源回路14を有しており、具体的に直流バイアス
電圧に交流バイアス電圧を重畳した振動電圧を印加する
ことを示している。例えば、振動電圧として、直流バイ
アス電圧を+200Vあるいは−200Vとし、交流バ
イアス電圧を周波数3kHz、ピーク間電圧2kVp−
pを印加する。交流バイアス電圧の周波数、ピーク間電
圧、直流バイアス電圧の大きさは、前述のものに限ら
ず、種々の値に設定して、印加することができる。
【0109】本実施例の画像情報形成体である感光ドラ
ム10も、円筒形状のアルミニウム製のドラム基体と、
該ドラム基体の外周表面に形成された有機光導電体層
(OPC層)を有する直径50mm、長さ313mmの
もので、所定の周速度(プロセス・スピード)、例えば
175mm/sで、時計方向(A方向)に回転し、また
クリーニングローラ2も直径12mm、長さ252mm
のアルミニウム製の中空の円筒状金属ローラとし、表面
は平滑で、感光ドラム10との空隙dを200μmとし
て対向配置する。
【0110】直流バイアス電圧に交流バイアス電圧を重
畳した振動電圧をクリーニングローラ2に印加してクリ
ーニングを行う場合、クリーニングに寄与するのは、画
像情報形成体である感光ドラム10のクリーニング領域
での表面電位を基準とした回収体であるクリーニングロ
ーラ2に印加されるクリーニング電圧による電位(クリ
ーニング電位)の片振幅値Vから求められる電位関係で
ある。
【0111】本出願人は、クリーニング電位の片振幅値
が衝突雪崩モデルで表される飛翔機構におけるトナー7
の飛翔電位及び逆飛翔電位それぞれが飛翔閾値電圧以上
であり、かつクリーニング電圧印加中に感光ドラムのク
リーニング領域では放電が生じないように空隙放電開始
電圧以下であれば、良好なクリーニング性が得られるこ
とを見い出した。図8に前述したクリーニング電位の片
振幅値とクリーニング性について調べた結果の一例を示
す。図8に示すように、クリーニング性はクリーニング
電位の片振幅値に対して、閾値を持っている。
【0112】そして、種々の条件で実験を行った結果、
クリーニング電圧を印加する電源手段である電源装置3
によって、クリーニングローラ2にクリーニング電圧を
印加し、感光ドラム10のクリーニング領域での表面電
位を基準としたクリーニング電圧によるクリーニング電
位の片振幅値をおおむね500V以上かつ空隙放電開始
電圧以下となるようにすることで、良好なクリーニング
性を示し、優れた画像形成装置が構成できる。
【0113】なお、感光ドラム10やクリーニングロー
ラ2、ブレード4などの寸法、構造、材質、周速度等は
上述のものに限らず、種々のものが考えられる。
【0114】(実施例3)図9は、本発明に係る画像形
成装置の第3の実施例の概略構成図である。本実施例の
画像情報形成体である感光ドラム10は、円筒形状のア
ルミニウム製のドラム基体と、該ドラム基体の外周表面
に形成された有機光導電体層(OPC層)を有する外形
50mm、長さ313mmのもので、所定の周速度(プ
ロセス・スピード)、例えば175mm/sで、時計方
向(A方向)に回転している。ここで、感光ドラム10
の構造、材質等は、実施例1に述べたようにドラム基体
に限定されるものではなく、中空もしくは中実の円筒状
あるいはシート状としてもよく、回転方向もA方向に限
定されるものでもない。
【0115】本実施例に示す画像形成装置の画像形成プ
ロセスは、ほぼ実施例1に述べたものと同様であるが、
画像形成装置のクリーニング手段は、感光ドラムの表面
から主としてトナーを除去する第1のクリーニング手段
の第1の回収体である第1のクリーニングローラ2と、
第1のクリーニングローラ2の画像形成プロセスの下流
側に感光ドラム10の表面から主としてトナー以外の付
着物を除去する第2のクリーニング手段の第2の回収体
である第2のクリーニングローラ5を有している。第1
のクリーニングローラ2は、実施例1で述べたものと同
様で、感光ドラム表面もしくは感光ドラム上のトナー等
の帯電微粒子の少なくとも一方に、空隙dを設けて対向
配置している。そして、実施例1と同様に前記第1のク
リーニングローラに感光ドラム10との間の前記空隙に
クリーニングの用に供するバイアス電圧としてクリーニ
ング電圧を印加する電源手段である電源装置3、及び該
第1のクリーニングローラに回収したトナーを第1のク
リーニングローラ2の表面から掻き落とす第1のブレー
ド4を有している。
【0116】本実施例のクリーニングローラ2を直径1
2mm、長さ252mmのアルミニウム製の中空の円筒
状金属ローラとし、表面は平滑で、感光ドラム10との
空隙dを200μmとして対向配置する。この空隙dの
値は加工精度や材料強度などの機械的制約及び空隙に印
加する電圧や放電の防止などの電気的制約などにより任
意に設定することができる。その他、トナーの除去機構
等は、実施例1と同様である。
【0117】本実施例でも電源装置3によるクリーニン
グ電圧の印加は、実施例1と同様で、直流バイアス電圧
と表面電位との大小関係によってクリーニング性は異な
る。
【0118】例えば、残留トナー7の帯電極性が正
(+)のとき、図5と同様に(1)のV0 >VD C の場
合にクリーニング性は良く、(3)のV0 <VD C の場
合にクリーニング性は悪化する。また、残留トナー7の
帯電極性が負(−)のとき、(1)のV0 >VD C の場
合にクリーニング性は悪化し、(3)のV0 <VD C
場合にクリーニング性は良くなる。また、電源装置3に
よって印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧V
D C と前述した感光ドラム10の表面電位V0 との電位
差が、特定の範囲にあるときに残留トナー7の感光ドラ
ム10からクリーニングローラ2への飛翔が促進され、
優れたクリーニング性を示す。このクリーニング電圧の
直流バイアス電圧と感光ドラム10の表面電位との電位
差ΔVは、例えば50V以上かつ350V以下となるク
リーニング電圧を印加すれば、良好なクリーニング性を
示し、優れた画像形成装置が構成できる。また更に、ク
リーニング電圧を印加する電源手段である電源装置3に
よって、クリーニングローラ2にクリーニング電圧を印
加し、感光ドラム10のクリーニング領域での表面電位
を基準としたクリーニング電圧によるクリーニング電位
の片振幅値をおおむね500V以上かつ空隙放電開始電
圧以下となるようにすることで、良好なクリーニング性
を示し、優れた画像形成装置が構成できる。
【0119】また、第2のクリーニング手段は、第2の
回収体である第2のクリーニングローラ5及び第2のク
リーニングローラ5の表面から主としてトナー以外の付
着物を掻き落とす第2のブレード6を有している。第2
のクリーニングローラ5は、その回転軸が感光ドラム1
0の回転軸に平行になるようにしてソフトに接触して、
感光ドラム10の表面を圧接摺動し時計方向(C方向)
に回転する。第2のクリーニングローラ5は、絶縁性弾
性材料で構成されており、例えば絶縁性を有するソリッ
ドゴム、多孔質発泡スポンジゴムなどの高分子有機材料
からなる円筒状ローラである。該第2のクリーニングロ
ーラ5は、絶縁性を有する繊維等の高分子有機材料から
なるブラシ状ローラとすることもできる。また、前記第
2のクリーニングローラ5は、絶縁性弾性材料以外に非
絶縁性材料である導電性あるいは半導電性弾性材料とす
ることもできる。
【0120】第2のクリーニングローラ5を絶縁性材料
により構成することで、成型性及び生産性に優れたウレ
タン、シリコンなどで形成されるソリッドゴムや多孔質
発泡スポンジゴム等の高分子有機材料を用いることがで
きる。また、第2のクリーニングローラ5を非絶縁性材
料により構成することで、第2のクリーニングローラ5
にバイアス電圧を印加して、バイアスを印加しない場合
の付着物の除去作用に加えて、更に静電力による除去作
用を大きく付与することもできる。
【0121】本実施例の図9に示す画像形成装置では、
第2のクリーニングローラ5は、直径12mm、長さ2
52mm、アスカーC硬度50゜の独立発泡ウレタン製
の中実の円筒状絶縁性弾性ローラであり、感光ドラム1
0の表面に押圧200gf/cmで圧接配置する。この
押圧は、感光ドラム10の構造、表面材質、表面の平滑
性およびプロセス速度などに基づいて、感光ドラムの表
面にダメージを与えない程度にソフトに圧接するよう任
意に設定することができる。
【0122】前述してきた第1のクリーニング手段及び
第2のクリーニング手段によって、感光ドラム10の表
面に残留する残留物を除去する。先ず、第1のクリーニ
ング手段によって転写工程後の感光ドラム10に対し
て、第1のクリーニングローラ2にクリーニング電圧で
ある直流バイアス電圧に交流バイアス電圧を重畳した振
動電圧を印加して、該感光ドラムの表面に残留している
残留トナー7を除去し、続いて下流側にある第2のクリ
ーニングローラ5を該感光ドラムに圧接摺動することに
より、紙粉及びタルクなどのトナー以外の付着物8を除
去する。
【0123】第1のクリーニングローラ2は、実施例1
と同様の機構で主として残留トナー7を除去する。第1
のクリーニングローラ2により除去された残留トナー7
は、該第1のクリーニングローラの表面に接触する第1
のブレード4により該第1のクリーニングローラの表面
から掻き落とされる。
【0124】第2のクリーニングローラ5は、感光ドラ
ム10の表面に柔軟性をもって圧接摺動し、主としてト
ナー以外の付着物8を機械的剪断力により該感光ドラム
の表面から除去する。第2のクリーニングローラ5によ
り除去された付着物8は、該第2のクリーニングローラ
5の表面に接触する第2のブレード6により第2のクリ
ーニングローラ5の表面から掻き落とされ、図示しない
回収ボトルに回収され、残留トナー7とは分離回収され
る。
【0125】図9に示した本実施例の構成を少し変更し
て、第2のクリーニングローラ5を非絶縁性材料である
導電性あるいは半導電性弾性材料とした画像形成装置の
一実施例を図10に示す。同図では、第2のクリーニン
グローラ5は、直径12mm、長さ252mmのカーボ
ンなどの導電性を有する材料を含有したソリッドゴムや
多孔質発泡スポンジゴムなどの高分子有機材料であり、
例えば、体積抵抗値が1×107 〜1×109 Ω・cm
の発泡ウレタンスポンジゴムや発泡シリコンスポンジゴ
ムである。また、同図では、第2のクリーニングローラ
5をスポンジとしたが、ソリッドゴムとしてもよい。第
2のクリーニングローラ5の体積抵抗値が、前記の範囲
より外れると望ましいクリーニング性が得られない。例
えば、体積抵抗値が1×107 Ω・cm未満の場合、渦
電流によって付着物8が表面に被膜形成が生じ、逆に1
×109 Ω・cmより大きい場合、材料自身の抵抗値の
ばらつきが大きくなり、クリーニング性の低下を招くこ
とになる。第2のクリーニングローラ5には外部に直流
バイアス電圧を印加する第2の電源装置が接続されてい
る。
【0126】第1のクリーニングローラ2の感光ドラム
10に対する周速比は、種々検討を行った結果、50%
〜500%の範囲で感光ドラム10の回転方向と逆方向
(B方向)に回転させることにより、回収した残留トナ
ー7が第1のクリーニングローラ2から飛散することな
く回収、除去できる。前記周速比の範囲は、好ましくは
100%〜300%において、感光ドラム10の表面か
らの残留トナー7のクリーニング性がより高まり、極め
て良好なクリーニング性を得ることができる。
【0127】また、第2のクリーニングローラ5の感光
ドラム10に対する周速比は、種々検討を行った結果、
50%〜500%の範囲で感光ドラム10の回転方向と
逆方向(C方向)に回転させることにより、トナー以外
の付着物8を除去することができる。詳細には、周速比
が100%以上でクリーニング性が高まり、200%を
越えると第2のクリーニングローラ5と感光ドラム10
の表面との機械的剪断力が大きくなるので、前記周速比
の範囲は、好ましくは100%〜200%の範囲で第2
のクリーニングローラ5を回転させることにより、良好
なクリーニング性を得ることができる。
【0128】本実施例における電源手段である電源装置
3は、クリーニング電圧を印加するために、直流バイア
ス電圧を印加する直流電源回路13及び交流バイアス電
圧を印加する交流電源回路14を有している。クリーニ
ング電圧は、例えば、空隙dを200μmとし、感光ド
ラム10の表面電位V0 を−500Vとした場合、直流
バイアス電圧VD C を−300V、交流バイアス電圧の
ピーク間電圧VA C を2kVp−p,その周波数を3k
Hzとする。このようにすることで、残留トナー7の帯
電極性が正極性ならば、V0 >VD C となるようにバイ
アス電圧を印加でき、残留トナー7の除去が容易に行
え、感光ドラム10のクリーニング領域での表面電位と
前記第1のクリーニングローラに印加するクリーニング
電圧の直流バイアス電圧との電位差ΔVが、50V以上
かつ350V以下である。また、交流電源装置の交流バ
イアス電圧として、2kVp−pを与えて残留トナー7
に静電的な振動力を加えて、そのトナーの運動によって
残留トナー7に機械的な力を与えて、感光ドラム10の
表面から除去する。交流バイアス電圧は、残留トナー7
に静電的な振動力を与えればよく、その周波数や振幅値
も任意であり、印加波形としては、正弦波に限らず矩形
波、三角波、矩形波、矩形波の微分波あるいは矩形波の
積分波などが考えられ、直流バイアス電圧を境に振動す
るに印加波形であれば本実施例の様な場合のクリーニン
グ電圧として適用でき、例えば、周波数が12kHzの
矩形波を印加してもよい。クリーニング電圧印加条件と
しては、上記の場合に限らず、周波数500〜15kH
z、ピーク間電圧500V〜5kVp−p、好ましく
は、周波数1kHz〜15kHzで、かつピーク間電圧
は1〜−4kVp−pであり、直流バイアス電圧の絶対
値は、50V〜400V、好ましくは、50V〜350
Vである。
【0129】また、第2のクリーニングローラ5は非絶
縁性材料で構成されているので、図10に示すように第
2の電源装置によって数10V〜数100V程度の直流
バイアス電圧を印加したり、接地したりしてもよい。
【0130】なお、感光ドラム10や第1のクリーニン
グローラ2及び第2のクリーニングローラ5、第1のブ
レード4及び第2のブレード6などの寸法、構造、材
質、周速度等は上述のものに限らず、種々のものが考え
られ、例えば感光ドラムは直径80mm、長さ358m
m、クリーニングローラは直径20mm、長さ310m
mの場合においても、同様である。
【0131】(実施例4)図11は、本発明に係る画像
形成装置の第4の実施例の概略構成図である。基本的な
構成は第3の実施例と同様の画像形成装置である。本実
施例の画像情報形成体である感光ドラム10は、円筒形
状のアルミニウム製のドラム基体と、該ドラム基体の外
周表面に形成された有機光導電体層(OPC層)を有す
る外形50mm、長さ310mmのもので、所定の周速
度(プロセス・スピード)、例えば175mm/sで、
時計方向(A方向)に回転している。ここで、感光ドラ
ム10の構造、材質等は、実施例1に述べたようにドラ
ム基体に限定されるものではなく、中空もしくは中実の
円筒状あるいはシート状としてもよく、回転方向もA方
向に限定されるものでもない。
【0132】本実施例に示す画像形成装置の画像形成プ
ロセスは、実施例3に述べたものと同様であるが、画像
形成装置のクリーニング手段は、感光ドラムの表面から
主としてトナーを除去する第1のクリーニング手段の第
1の回収体である第1のクリーニングローラ2と、第1
のクリーニングローラ2の画像形成プロセスの下流側に
感光ドラム10の表面から主としてトナー以外の付着物
を除去する第2のクリーニング手段の第2の回収体であ
る第2のクリーニングローラ5を有している。第1のク
リーニングローラ2は、実施例1で述べたものと同様
で、感光ドラム表面もしくは感光ドラム上のトナー等の
帯電微粒子の少なくとも一方に、空隙dを設けて対向配
置している。そして、実施例1と同様に前記第1のクリ
ーニングローラ2に感光ドラム10との間の前記空隙に
クリーニングの用に供するバイアス電圧としてクリーニ
ング電圧を印加する電源手段である電源装置3、及び該
第1のクリーニングローラ2に回収したトナーを第1の
クリーニングローラ2の表面から掻き落とす第1のブレ
ード4を有している。
【0133】第2のクリーニング手段は、第2の回収体
である第2のクリーニングローラ5及び第2のクリーニ
ングローラ5の表面から主としてトナー以外の付着物を
掻き落とす第2のブレード6を有している。第2のクリ
ーニングローラ5は、その回転軸が感光ドラム10の回
転軸に平行になるようにしてソフトに接触して、感光ド
ラム10の表面を圧接摺動し時計方向(C方向)に回転
する。
【0134】本実施例に示す画像形成装置は、上記構成
に加えて、画像形成装置のクリーニング手段、即ち第1
のクリーニングローラ2及び第2のクリーニングローラ
5によって分離除去されたトナー及びトナー以外の残留
物である紙粉タルク等を回収搬送する回収搬送手段を設
けている。回収搬送手段は、第1及び第2のクリーニン
グ手段によって分離回収されたトナーを回収して搬送す
るための手段であるコイルスプリング23、搬送パイプ
22を有しており、これによって分離回収を行う。
【0135】本実施例の画像形成装置の回収搬送手段
は、感光ドラム10上に残留したトナー7を、始めに第
1のクリーニングローラ2によって非接触で除去し振動
電圧を印加して静電的に回収し、次いで第2のクリーニ
ングローラ5によって、紙粉・タルク等の付着物8を感
光ドラムに接触して回収する。先ず、第1のクリーニン
グローラ2によって回収された残留トナー7は、第1の
ブレード4によって、第1のクリーニングローラ2の表
面から掻き落とされる。
【0136】回収搬送手段は、搬送パイプ22の中にコ
イルスプリング23を入れたもので、コイルスプリング
23がねじれることで推力が働き、トナー等の物質を搬
送する。この回収搬送手段であるコイルスプリング23
や搬送パイプ22は、第1のクリーニングローラ2で回
収された残留トナー7を第1のブレード4で掻き落と
し、掻き落とされた残留トナーが搬送パイプ22の中に
入り込み、コイルスプリング23によって搬送パイプ2
2内を搬送され、現像手段のホッパに戻され、現像プロ
セスを実行するために再利用される。従来まで紙粉やタ
ルクといったトナー以外の残留物と交じった状態で回収
ボトルに回収されて、機外に排出されていたが、このよ
うに分離回収を行い、回収搬送手段を設けてリサイクル
機構を構成することで、第1のクリーニングローラ2に
よって残留トナー7の殆どを回収し、第2のクリーニン
グローラ5で紙粉やタルクを残留トナー7とは別に回収
して、機外に排出される。
【0137】また、第1のクリーニングローラ2によっ
て分離回収された残留トナー7は、そのまま現像手段の
ホッパ内に供給されるが、リサイクル機構を構成する搬
送パイプ22やコイルスプリング23以外に、途中の搬
送経路に回収したトナー(以下、リサイクルトナーと呼
ぶ)の特性(特に、現像特性)を途中の搬送経路におい
て適切に処理するトナー再生処理手段25を設けること
がある。このトナー再生処理手段25で、リサイクルト
ナーの帯電特性等を処理して、現像手段での現像工程が
所望の特性を発揮するようにする(図12)。これによ
り、転写後に残留した残留トナー7を効率的に除去で
き、再利用することで、トナーの無駄な消費を押さえ
て、効率的な画像形成プロセスを実行することができ
る。
【0138】本実施例におけるクリーニング電圧の印加
についても、直流バイアス電圧や交流バイアス電圧の大
きさ、感光ドラムの表面電位との電位差、片振幅値等は
前述してきた実施例と同様のことがいえる。
【0139】なお、感光ドラム10や第1のクリーニン
グローラ2及び第2のクリーニングローラ5、第1のブ
レード4及び第2のブレード6などの寸法、構造、材
質、周速度等は上述のものに限らず、種々のものが考え
られ、例えば感光ドラムは直径80mm、長さ358m
m、クリーニングローラは直径20mm、長さ310m
mの場合においても、同様である。
【0140】(実施例5)図13に示す画像形成装置
は、実施例3に示す画像形成装置の現像手段を、磁性も
しくは非磁性の1成分非接触現像手段にしたものであ
る。
【0141】実施例3に示した画像形成装置の現像工程
以外の画像形成プロセスは、実施例3と同様であるが、
従来の2成分接触現像手段は現像工程の磁性もしくは非
磁性の1成分非接触現像手段と比べても現像性は劣ら
ず、逆に非接触であるので、感光ドラム10へのダメー
ジを低減することができる。
【0142】図13では非磁性の非接触現像手段を用い
たものを示す。同図では、現像工程時のトナー担持体で
ある現像ローラ24には、現像バイアスとして−200
Vを印加する。このとき、現像ローラ24は、感光ドラ
ムに対して約150μmの現像ギャップを設けて配設し
てある。
【0143】また、転写工程後に感光ドラム10の上に
残留する残留トナー7や紙粉やタルクといったトナー以
外の付着物8を除去するクリーニング手段は、第1のク
リーニング手段である第1のクリーニングローラ2は、
感光ドラム10に対して非接触であり、おおむね200
μmの空隙を設けて、更に第1のクリーニングローラ2
が非接触であり、従来のようにクリーニングブレードに
よるキズがは少なくなる傾向にある。また、第2のクリ
ーニングローラ5は、従来のクリーニングブレードを用
いた場合よりもソフトタッチで接触しており、感光ドラ
ム10へのダメージを低減できる。また、回収搬送手段
を設けて、残留トナー7のリサイクル機構を付加しても
よい。
【0144】(実施例6)図14に示す画像形成装置
は、実施例3に示す画像形成装置の転写手段を、スコロ
トロン転写手段にしたものである。
【0145】実施例3に示した画像形成装置の転写工程
以外の画像形成プロセスは、実施例3と同様である。従
来の画像形成装置の転写手段には、転写材である転写用
紙に97にトナー像を転写するために、コロトロン転写
手段を用いて転写用紙97の裏面から十分な電荷を付与
して転写を行っていたが、特に高湿時に十分な転写性を
確保するために、マージンを多く取ってコロナ放電電流
を流している。そして、このトナー像を転写用紙97に
転写する際、感光ドラム10の上に残留する残留トナー
7に余分な電荷が付与され、クリーニング性に影響を与
える。そこで、本実施例に本発明を用いることで、画像
形成装置の転写手段にスコロトロン転写手段30を用
い、残留トナー7への余分な電荷付与が生じないよう
に、かつトナー像の転写用紙97への転写性を損なわな
いように画像形成プロセスを実行することができる画像
形成装置を構成することが可能である。
【0146】同図において、現像手段は、1成分あるい
は2成分の接触/非接触いづれの現像方法でもよい。転
写手段であるスコロトロン転写手段30は、放電ワイヤ
31に数kVの直流電圧や直流電圧に交流電圧を重畳し
た振動電圧を印加して、放電ワイヤ31近傍で放電させ
て、電荷を発生させる。このとき、スコロトロン転写手
段では、放電ワイヤ31と感光ドラム10との間、ある
いは放電ワイヤ31と転写用紙97との間にグリッド3
2を設けて、感光ドラム10への電荷の照射量を制御
し、転写性を確保しつつ、残留トナー7への影響を少な
くすることができる。通常、グリッド32には、バイア
ス電圧を印加し、感光ドラム10の表面電位や転写用紙
97の裏面の電位を制御することができる。即ち、グリ
ッド32と感光ドラム10の表面や転写用紙97の裏面
との電位差が大きいと多く電荷が照射され、逆に電位差
が小さいと少ない電荷の照射になる。従って、グリッド
32によって放電ワイヤ31からグリッド32を通過し
て、感光ドラム10や転写用紙97に照射する電荷量を
コントロールすることが可能で、最終的にはグリッド3
2へのバイアス電圧と感光ドラム10の表面電位や転写
用紙の裏面の電位とが等しくなるとグリッド32を通過
する電荷はなくなる。
【0147】本実施例におけるクリーニング電圧の印加
についても、直流バイアス電圧や交流バイアス電圧の大
きさ、感光ドラムの表面電位との電位差、片振幅値等は
前述してきた実施例と同様のことがいえる。
【0148】なお、感光ドラム10や第1のクリーニン
グローラ2及び第2のクリーニングローラ5、第1のブ
レード4及び第2のブレード6などの寸法、構造、材
質、周速度等は上述のものに限らず、種々のものが考え
られ、例えば感光ドラムは直径80mm、長さ358m
m、クリーニングローラは直径20mm、長さ310m
mの場合においても、同様である。更に、回収搬送手段
を設けて、残留トナー7のリサイクル機構を付加しても
よい。
【0149】(実施例7)図15には、電子写真方式に
より画像情報形成体表面に電子潜像を形成し、トナー等
の帯電微粒子により顕像化し、転写材上に帯電微粒子を
転写し、画像情報形成体上に残留した残留物をクリーニ
ングし、転写材上の帯電微粒子を定着する一連の画像形
成プロセスを実行する画像形成装置の一実施例を示す。
【0150】本実施例では、トナー等の帯電微粒子によ
り顕像化する現像手段が、磁性もしくは非磁性の1成分
非接触現像手段であり、転写材上に帯電微粒子を転写す
る転写手段が、ローラ転写手段34である。ローラ転写
手段34には、外部から転写用のバイアス電圧を印加す
る。
【0151】そして、前記画像情報形成体の表面から電
気的にトナーを除去する第1のクリーニング手段と、第
1のクリーニング手段の画像形成プロセスの下流側に、
前記画像情報形成体表面に残留するトナー等の帯電微粒
子、紙粉やタルクなどのトナー以外の付着物などの残留
物を前記画像情報形成体から除去する第2のクリーニン
グ手段を有するクリーニング手段であり、前記第1のク
リーニング手段によって前記画像情報形成体から除去さ
れたトナー等の帯電微粒子を回収して、現像手段に搬送
する回収搬送手段を設ける。
【0152】また、そして画像情報形成体の表面をクリ
ーニングする前記第1のクリーニング手段や前記ローラ
転写方式のローラ転写手段34によって前記画像情報形
成体表面に残留するトナー等の帯電微粒子、紙粉やタル
クなどのトナー以外の付着物などの残留物のうちトナー
等の帯電微粒子を前記第1のクリーニング手段でクリー
ニングする際に、前記第1のクリーニング手段は、画像
情報形成体表面もしくは画像情報形成体上のトナー等の
帯電微粒子の少なくとも一方に、空隙を設けて対向配置
した第1の回収体、前記第1の回収体に画像情報形成体
との間の前記空隙にクリーニング電圧を印加する電源手
段を有している。
【0153】そして、前記電源手段は、前記画像情報形
成体のクリーニング領域での表面電位をV0、前記第1
の回収体に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電
圧をVDC、前記空隙の空隙放電開始電圧をVBとする
と、前記帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0
DCとなるようにクリーニング電圧を印加し、前記帯電
微粒子の帯電極性が負極性ならば、V0<VDCとなるよ
うにクリーニング電圧を印加するものであり、かつ前記
画像情報形成体のクリーニング領域での表面電位と前記
回収体に印加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧
との電位差ΔVが、50V以上かつ350V以下となる
ようにクリーニング電圧を印加するものであり、更に、
前記画像情報形成体のクリーニング領域での表面電位V
0を基準とした前記第1の回収体に印加するクリーニン
グ電圧による電位の片振幅電圧値Vが、500V以上か
つVB以下となるようにクリーニング電圧を前記空隙に
印加するものである。
【0154】
【発明の効果】本発明によれば、画像情報形成体表面の
帯電微粒子であるトナーを、非接触で効率よく除去で
き、画像品質の低下がなく、安定したクリーニング性能
を維持できるクリーニング手段を備えた画像形成装置を
構成でき、クリーニング不良や放電を防止でき、バイア
ス印加条件を適正化することで、画像情報形成体上の帯
電状態や残留物の付着状態の影響を受けにくくすること
ができる。
【0155】また、画像情報形成体表面の帯電微粒子で
あるトナーや紙粉及びタルク等の残留物を、その種類ご
とに応じて除去できるようにし、画像情報形成体表面に
損傷やトナーやタルクなどの付着物のフィルミングを防
止し、残留した紙粉やタルクなどのトナー以外の付着物
も確実に除去でき、画像情報形成体の長寿命化及び高速
化を実現できるクリーニング手段を備えた画像形成装置
を構成できる。
【0156】更にまた、トナーや紙粉等の帯電微粒子を
分離回収して、トナーリサイクル機構を構成する上で問
題となる、回収トナーの再生が容易で、現像手段での撹
拌による摩擦帯電、トナー層形成及び現像特性に悪影響
を及ぼさないクリーニング手段及び回収搬送手段が構成
できる。
【0157】そして、付加的な効果として、電子写真方
式による画像形成プロセスで用いられるトナー等の帯電
微粒子が、従来の粉砕法等で作製された表面形状の粗い
ものや、重合法等で作製された表面形状の平滑なものと
いったクリーニングブレード等の接触もしくは当接させ
るクリーニング法でクリーニングしにくいトナー等の帯
電微粒子も除去できるので、トナー等の帯電微粒子の形
状、材質、特性等に影響されにくく、優れたクリーニン
グ性をもつクリーニング手段を備えた画像形成装置を構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の概
略構成図である。
【図2】クリーニング電圧の交流バイアス電圧の周波数
に対するクリーニング効率を示す図である。
【図3】画像情報形成体の表面電位と回収体に印加する
クリーニング電圧との関係を説明する図である。
【図4】画像情報形成体の表面電位と回収体に印加する
クリーニング電圧の交流電位と関係を説明する図であ
る。
【図5】本発明のクリーニング性の判定結果を示す図で
ある。
【図6】クリーニング電圧の直流バイアス電圧と感光ド
ラムの表面電位との電位差とクリーニング効率との関係
を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の概
略構成図である。
【図8】クリーニング電圧として印加する交流バイアス
電圧の片振幅とクリーニング効率との関係を示す図であ
る。
【図9】本発明の第3の実施例に係る画像形成装置の概
略構成図である。
【図10】本発明の第3の実施例に係る異なる構成をと
った場合の画像形成装置の概略構成図である。
【図11】本発明の第4の実施例に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図12】本発明の第4の実施例にトナー再生処理手段
を設けた画像形成装置の概略構成図である。
【図13】本発明の第5の実施例に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図14】本発明の第6の実施例に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図15】本発明の第7の実施例に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図16】従来の画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
d 空隙 1 クリーニング装置 2 クリーニングローラあるいは第1のクリーニングロ
ーラ 3 電源装置 4 ブレードあるいは第1のブレード 5 第2のクリーニングローラ 6 第2のブレード 7 残留トナー 8 紙粉、タルクなどのトナー以外の付着物 10 感光ドラム 11 第2の電源装置 13 直流電源回路 14 交流電源回路 21 現像手段 22 搬送パイプ 23 コイルスプリング 24 現像ローラ 25 トナー再生処理手段 30 スコロトロン転写手段 31 放電ワイヤ 32 グリッド 33 シールドケース 34 ローラ転写手段 81 トナー 82 残留トナー 83 付着物 90 感光ドラム 91 帯電手段 92 露光手段 93 現像手段 94 転写手段 95 除電手段 96 クリーニングブレード 97 転写用紙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式により画像情報形成体表面
    に電子潜像を形成し、トナー等の帯電微粒子により顕像
    化し、転写材上に帯電微粒子を転写し、画像情報形成体
    上に残留した残留物をクリーニングするとともに転写材
    上の帯電微粒子を定着する一連の画像形成プロセスを実
    行する画像形成装置において、 前記画像情報形成体から離間して設けられた回収体と、 前記回収体と前記画像情報形成体との間に電圧を印加す
    る電源手段であって、前記画像情報形成体のクリーニン
    グ領域での表面電位をV0 、前記回収体に印加するクリ
    ーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C とすると、前
    記帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0 >VD C
    となるようにバイアス電圧を印加し、前記帯電微粒子の
    帯電極性が負極性ならば、V0 <VD C となるようにバ
    イアス電圧を印加する電源手段とを有するクリーニング
    手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記電源手段は、前記画像情報形成体の
    クリーニング領域での表面電位をV0 、前記回収体に印
    加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C
    すると、前記帯電微粒子の帯電極性が正極性ならば、V
    0 >VD C となるようにバイアス電圧を印加し、前記帯
    電微粒子の帯電極性が負極性ならば、V0 <VD C とな
    るようにバイアス電圧を印加し、かつ、前記画像情報形
    成体のクリーニング領域での表面電位と前記回収体に印
    加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧との電位差
    ΔVが、50V以上かつ350V以下となるようにクリ
    ーニング電圧を印加することを特徴とする請求項1記載
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記電源手段は、前記画像情報形成体の
    クリーニング領域での表面電位をV0 、前記空隙の空隙
    放電開始電圧をVB とすると、前記画像情報形成体のク
    リーニング領域での表面電位V0 を基準とした回収体に
    印加するクリーニング電圧による電位の片振幅電圧値V
    が、500V以上かつVB 以下となるようにクリーニン
    グ電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記電源手段は、前記画像情報形成体の
    クリーニング領域での表面電位をV0 、前記回収体に印
    加するクリーニング電圧の直流バイアス電圧をVD C
    前記空隙の空隙放電開始電圧をVB とすると、前記帯電
    微粒子の帯電極性が正極性ならば、V0 >VD C となる
    ようにクリーニング電圧を印加し、前記帯電微粒子の帯
    電極性が負極性ならば、V0 <VD C となるようにクリ
    ーニング電圧を印加し、前記画像情報形成体のクリーニ
    ング領域での表面電位と前記回収体に印加するクリーニ
    ング電圧の直流バイアス電圧との電位差ΔVが、50V
    以上かつ350V以下となるようにクリーニング電圧を
    印加するとともに、前記画像情報形成体のクリーニング
    領域での表面電位をV0 、前記空隙の空隙放電開始電圧
    をVB とすると、前記画像情報形成体のクリーニング領
    域での表面電位V0 を基準とした回収体に印加するクリ
    ーニング電圧による電位の片振幅電圧値Vが、500V
    以上かつVB 以下となるようにクリーニング電圧を印加
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記クリーニング手段は、 画像情報形成体の表面からトナーを除去する第1のクリ
    ーニング手段と、 第1のクリーニング手段の画像形成プロセスの下流側に
    画像情報形成体の表面から主としてトナー以外の付着物
    を除去する第2のクリーニング手段を有する画像形成装
    置のクリーニング手段であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記クリーニング手段によって除去された
    トナーを回収して、現像手段に搬送する回収搬送手段を
    設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】トナー等の帯電微粒子により顕像化する現
    像手段が、磁性もしくは非磁性の1成分非接触現像手段
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】転写材上に帯電微粒子を転写する転写手段
    が、スコロトロン転写手段であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項7記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5774770A (en) * 1996-01-18 1998-06-30 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus capable of preventing a toner-filming phenomenon caused on development roller surface in effective and economical manner
JP2003066807A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング部材、帯電装置、転写装置、画像形成装置
JP2007057610A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置および前記クリーニング装置を有する画像形成装置

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