JPH0961537A - 光検出装置 - Google Patents
光検出装置Info
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- JPH0961537A JPH0961537A JP22216595A JP22216595A JPH0961537A JP H0961537 A JPH0961537 A JP H0961537A JP 22216595 A JP22216595 A JP 22216595A JP 22216595 A JP22216595 A JP 22216595A JP H0961537 A JPH0961537 A JP H0961537A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光電子増倍管を用いて広いダイナミックレン
ジで光を検出でききるようにするとともに、光電子増倍
管の陽極を過大電流から保護する。 【解決手段】 光電子増倍管1の陽極電流が最大許容出
力近くまで上昇したとき、スイッチ5a,5bを切り替
えて陽極3に流れる電流I1を遮断する。同時に、スイ
ッチ12を切り替えて、ダイノード4に生じる出力をA
/D変換器7でデジタル変換して演算処理部8に送るよ
うに構成してある。ダイノード4に生じる出力は、陽極
電流と同様、光電子増倍管1に入射する光の量に対応し
た値を示すので、演算処理部8は該ダイノード出力に基
づいて入射光量を算出する。
ジで光を検出でききるようにするとともに、光電子増倍
管の陽極を過大電流から保護する。 【解決手段】 光電子増倍管1の陽極電流が最大許容出
力近くまで上昇したとき、スイッチ5a,5bを切り替
えて陽極3に流れる電流I1を遮断する。同時に、スイ
ッチ12を切り替えて、ダイノード4に生じる出力をA
/D変換器7でデジタル変換して演算処理部8に送るよ
うに構成してある。ダイノード4に生じる出力は、陽極
電流と同様、光電子増倍管1に入射する光の量に対応し
た値を示すので、演算処理部8は該ダイノード出力に基
づいて入射光量を算出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光電子増倍管を
使用した光検出装置に関し、特にX線回折測定の測定デ
ータを記録した輝尽性蛍光体(イメージングプレート)
に対する測定データの読み取りに好適な光検出装置に関
する。
使用した光検出装置に関し、特にX線回折測定の測定デ
ータを記録した輝尽性蛍光体(イメージングプレート)
に対する測定データの読み取りに好適な光検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】X線回折測定においては、試料にX線を
照射したとき同試料から放出される回折X線を記録し、
該回折X線の出力データに基づいて物質の構造解析を行
なっている。かかるX線回折測定において、試料から放
出された回折X線を記録するための手段として、従来か
らイメージングプレートと称する輝尽性蛍光体が知られ
ている。このイメージングプレートは、放射線の入射部
分に色中心を形成し、励起光の照射により、該部分から
輝尽性の蛍光を発生する特性を有している。イメージン
グプレートから発生した蛍光は光検出装置によって検出
し、その検出結果によりX線回折測定のデータ解析が行
なわれる。
照射したとき同試料から放出される回折X線を記録し、
該回折X線の出力データに基づいて物質の構造解析を行
なっている。かかるX線回折測定において、試料から放
出された回折X線を記録するための手段として、従来か
らイメージングプレートと称する輝尽性蛍光体が知られ
ている。このイメージングプレートは、放射線の入射部
分に色中心を形成し、励起光の照射により、該部分から
輝尽性の蛍光を発生する特性を有している。イメージン
グプレートから発生した蛍光は光検出装置によって検出
し、その検出結果によりX線回折測定のデータ解析が行
なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、X線回折測定の
データ解析に用いられる光検出装置としては、光電子増
倍管を利用したものが知られている。しかしながら、光
電子増倍管のダイナミックレンジ(すなわち、検出でき
る最小許容光量と最大許容光量との比)は103前後で
あるのに対し、イメージングプレートから発生する蛍光
のダイナミックレンジは106ときわめて広い。
データ解析に用いられる光検出装置としては、光電子増
倍管を利用したものが知られている。しかしながら、光
電子増倍管のダイナミックレンジ(すなわち、検出でき
る最小許容光量と最大許容光量との比)は103前後で
あるのに対し、イメージングプレートから発生する蛍光
のダイナミックレンジは106ときわめて広い。
【0004】したがって、従来の光電子増倍管を利用し
た光検出装置では、イメージングプレートに蓄積された
X線回折測定データを充分に読み取ることができず、こ
のことがデータ解析精度を高める上での大きな障害とな
っていた。しかも最大許容光量を大きく越える光が光電
子増倍管に入射した場合、同増倍管の陽極に過大電流が
流れ、その結果、検出動作の続行不能ひいては陽極の損
傷という事態を招くおそれがあった。
た光検出装置では、イメージングプレートに蓄積された
X線回折測定データを充分に読み取ることができず、こ
のことがデータ解析精度を高める上での大きな障害とな
っていた。しかも最大許容光量を大きく越える光が光電
子増倍管に入射した場合、同増倍管の陽極に過大電流が
流れ、その結果、検出動作の続行不能ひいては陽極の損
傷という事態を招くおそれがあった。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、光電子増倍管を用いて広いダイナミックレ
ンジで光を検出できるようにするとともに、光電子増倍
管の陽極を過大電流から保護することのできる光検出装
置の提供を目的とする。
れたもので、光電子増倍管を用いて広いダイナミックレ
ンジで光を検出できるようにするとともに、光電子増倍
管の陽極を過大電流から保護することのできる光検出装
置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る第1の光検出装置は、陰極,陽極お
よび複数段のダイノードを備えた光電子増倍管と、この
光電子増倍管の陽極電流を検出する第1の電流検出手段
と、光電子増倍管のダイノードに生じる電流を検出する
第2の電流検出手段と、光電子増倍管の陽極に流れる電
流を導通または遮断する第1のスイッチング手段と、光
電子増倍管のダイノードと第2の電流検出手段との間を
接続または遮断する第2のスイッチング手段と、第1,
第2のスイッチング手段を制御して、いずれか一方をオ
ンとしたとき他方をオフとする切替制御手段とを備えて
いる。
に、この発明に係る第1の光検出装置は、陰極,陽極お
よび複数段のダイノードを備えた光電子増倍管と、この
光電子増倍管の陽極電流を検出する第1の電流検出手段
と、光電子増倍管のダイノードに生じる電流を検出する
第2の電流検出手段と、光電子増倍管の陽極に流れる電
流を導通または遮断する第1のスイッチング手段と、光
電子増倍管のダイノードと第2の電流検出手段との間を
接続または遮断する第2のスイッチング手段と、第1,
第2のスイッチング手段を制御して、いずれか一方をオ
ンとしたとき他方をオフとする切替制御手段とを備えて
いる。
【0007】通常は、この陽極電流を第1の電流検出手
段で検出することで、入射光量を検出することができ
る。また、切替制御手段によって第1,第2のスイッチ
ング手段を切り替え、光電子増倍管の陽極に流れる電流
を遮断するとともに、第2の電流検出手段で光電子増倍
管のダイノードに生じる電流を検出するようにしても、
入射光量を検出することができる。すなわち、このダイ
ノードに生じる電流は、陽極に生じた電流と同じく、光
電子増倍管への入射光量に対応した値を示すので、該ダ
イノードに生じた電流に基づいて簡単な補正により入射
光量を求めることができる。
段で検出することで、入射光量を検出することができ
る。また、切替制御手段によって第1,第2のスイッチ
ング手段を切り替え、光電子増倍管の陽極に流れる電流
を遮断するとともに、第2の電流検出手段で光電子増倍
管のダイノードに生じる電流を検出するようにしても、
入射光量を検出することができる。すなわち、このダイ
ノードに生じる電流は、陽極に生じた電流と同じく、光
電子増倍管への入射光量に対応した値を示すので、該ダ
イノードに生じた電流に基づいて簡単な補正により入射
光量を求めることができる。
【0008】ここで、切替制御手段は、光電子増倍管の
陽極電流が一定値以下のときは、第1のスイッチング手
段をオンとして光電子増倍管の陽極に流れる電流を導通
させるとともに、第2のスイッチング手段をオフとして
光電子増倍管のダイノードと第2の電流検出手段との間
を遮断する。そして、光電子増倍管の陽極電流が一定値
を越えたときは、第1のスイッチング手段をオフとして
光電子増倍管の陽極に流れる電流を遮断するとともに、
第2のスイッチング手段をオンとして光電子増倍管のダ
イノードと第2の電流検出手段との間を接続することが
好ましい。
陽極電流が一定値以下のときは、第1のスイッチング手
段をオンとして光電子増倍管の陽極に流れる電流を導通
させるとともに、第2のスイッチング手段をオフとして
光電子増倍管のダイノードと第2の電流検出手段との間
を遮断する。そして、光電子増倍管の陽極電流が一定値
を越えたときは、第1のスイッチング手段をオフとして
光電子増倍管の陽極に流れる電流を遮断するとともに、
第2のスイッチング手段をオンとして光電子増倍管のダ
イノードと第2の電流検出手段との間を接続することが
好ましい。
【0009】このように構成したことで、例えば、光電
子増倍管の最大許容光量を越える光が入射して過大な陽
極電流が生じた場合、切替制御手段が瞬時に第1のスイ
ッチング手段をオフとして光電子増倍管の陽極に流れる
電流を遮断するので、陽極を過大電流から保護すること
ができる。しかもこのときは、切替制御手段が第2のス
イッチング手段をオンとして光電子増倍管のダイノード
と第2の電流検出手段との間を接続するので、ダイノー
ドに生じる電流を、第2の電流検出手段によって検出す
ることができる。
子増倍管の最大許容光量を越える光が入射して過大な陽
極電流が生じた場合、切替制御手段が瞬時に第1のスイ
ッチング手段をオフとして光電子増倍管の陽極に流れる
電流を遮断するので、陽極を過大電流から保護すること
ができる。しかもこのときは、切替制御手段が第2のス
イッチング手段をオンとして光電子増倍管のダイノード
と第2の電流検出手段との間を接続するので、ダイノー
ドに生じる電流を、第2の電流検出手段によって検出す
ることができる。
【0010】また、この発明に係る第2の光検出装置
は、陰極,陽極および複数段のダイノードをそれぞれ備
えた第1,第2の光電子増倍管と、被検対象である入射
光を分割して各光電子増倍管に導く光分割手段と、第1
または第2の光電子増倍管の出力に基づき光検出データ
を算出する演算処理手段と、第2の光電子像倍管の出力
と第1のしきい値とを比較する第1の比較手段と、第2
の光電子像倍管の出力と第2のしきい値とを比較する第
2の比較手段と、第1の比較手段による比較結果に応じ
て第1または第2の光電子増倍管の出力を演算処理手段
に送るスイッチング手段と、第2の比較手段による比較
結果に応じて第1の光電子増倍管のダイノード電圧を制
御する電圧制御手段とを備えている。
は、陰極,陽極および複数段のダイノードをそれぞれ備
えた第1,第2の光電子増倍管と、被検対象である入射
光を分割して各光電子増倍管に導く光分割手段と、第1
または第2の光電子増倍管の出力に基づき光検出データ
を算出する演算処理手段と、第2の光電子像倍管の出力
と第1のしきい値とを比較する第1の比較手段と、第2
の光電子像倍管の出力と第2のしきい値とを比較する第
2の比較手段と、第1の比較手段による比較結果に応じ
て第1または第2の光電子増倍管の出力を演算処理手段
に送るスイッチング手段と、第2の比較手段による比較
結果に応じて第1の光電子増倍管のダイノード電圧を制
御する電圧制御手段とを備えている。
【0011】第1,第2の光電子増倍管には、光分割手
段で分割された一定割合の入射光が導かれるので、該導
かれてきた入射光量に応じた出力が各光電子増倍管に生
じ、そのいずれかの出力に基づいて、演算処理手段が光
検出データを算出する。
段で分割された一定割合の入射光が導かれるので、該導
かれてきた入射光量に応じた出力が各光電子増倍管に生
じ、そのいずれかの出力に基づいて、演算処理手段が光
検出データを算出する。
【0012】ここで、光分割手段は、第1の光電子増倍
管側に大きな割合で入射光を導くようにすることが好ま
しい。これにより、第2の光電子増倍管には少ない量の
入射光が導かれる。また、この発明では、2種類のしき
い値(第1,第2のしきい値)をあらかじめ設定してあ
り、第1,第2の比較手段がこれらしきい値と第2の光
電子増倍管の出力とを比較している。この第1のしきい
値は、第1の光電子増倍管の最大許容光量以内での出力
値とするとともに、第2のしきい値を第1のしきい値よ
り多きな値、例えば第1の光電子増倍管の最大許容光量
近くでの出力値とすることが好ましい。
管側に大きな割合で入射光を導くようにすることが好ま
しい。これにより、第2の光電子増倍管には少ない量の
入射光が導かれる。また、この発明では、2種類のしき
い値(第1,第2のしきい値)をあらかじめ設定してあ
り、第1,第2の比較手段がこれらしきい値と第2の光
電子増倍管の出力とを比較している。この第1のしきい
値は、第1の光電子増倍管の最大許容光量以内での出力
値とするとともに、第2のしきい値を第1のしきい値よ
り多きな値、例えば第1の光電子増倍管の最大許容光量
近くでの出力値とすることが好ましい。
【0013】そして、第2の光電子増倍管の出力が第1
のしきい値を越えたとき、スイッチング手段が、第2の
光電子増倍管の出力を演算処理手段に送るように切り替
わる構成とすることが好ましい。このようにすれば、第
2の光電子増倍管には、光分割手段を介して少ない光量
の入射光が導かれているので、全体の入射光量または第
1の光電子増倍管に対する入射光量が大きくても、第2
の光電子増倍管はダイナミックレンジ以内で入射光を検
出することが可能であり、その結果、該光電子増倍管の
出力に基づいて演算手段が高精度に光検出データを算出
することができる。
のしきい値を越えたとき、スイッチング手段が、第2の
光電子増倍管の出力を演算処理手段に送るように切り替
わる構成とすることが好ましい。このようにすれば、第
2の光電子増倍管には、光分割手段を介して少ない光量
の入射光が導かれているので、全体の入射光量または第
1の光電子増倍管に対する入射光量が大きくても、第2
の光電子増倍管はダイナミックレンジ以内で入射光を検
出することが可能であり、その結果、該光電子増倍管の
出力に基づいて演算手段が高精度に光検出データを算出
することができる。
【0014】さらに、第2の光電子増倍管の出力が第2
のしきい値を越えたとき、電圧制御手段が、第1の光電
子増倍管のダイノード電圧を抑制するように構成すれ
ば、入射光量の多くが導かれる第1の光電子増倍管につ
いて、同光電子増倍管の陽極に過大電流が作用すること
を防止できる。
のしきい値を越えたとき、電圧制御手段が、第1の光電
子増倍管のダイノード電圧を抑制するように構成すれ
ば、入射光量の多くが導かれる第1の光電子増倍管につ
いて、同光電子増倍管の陽極に過大電流が作用すること
を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。まず、図1の回路
図を参照してこの発明の第1実施形態について説明す
る。光電子増倍管1は、陰極2および陽極3の間に複数
段のダイノード4…を備えている。周知の通り、光電子
増倍管1は、陰極(光電面)2に入射光bがあたると、
該陰極2から光電子pが飛び出し、初段のダイノード4
に衝突して、該ダイノードから数個の2次電子がはじき
だされる。このはじきだされた2次電子は、次段のダイ
ノード4に衝突し、さらに増倍された2次電子が該ダイ
ノード4からはじきだされる。
いて図面を参照して詳細に説明する。まず、図1の回路
図を参照してこの発明の第1実施形態について説明す
る。光電子増倍管1は、陰極2および陽極3の間に複数
段のダイノード4…を備えている。周知の通り、光電子
増倍管1は、陰極(光電面)2に入射光bがあたると、
該陰極2から光電子pが飛び出し、初段のダイノード4
に衝突して、該ダイノードから数個の2次電子がはじき
だされる。このはじきだされた2次電子は、次段のダイ
ノード4に衝突し、さらに増倍された2次電子が該ダイ
ノード4からはじきだされる。
【0016】このようにして後段のダイノード4に進む
にしたがって2次電子が増倍されていき、最終的にそれ
らの2次電子は陽極3に飛び込む。その結果、陽極3に
電流I1が流れて陽極電流が生じる。なお、陰極2およ
び各ダイノード4の間には、バイアス電圧−HVがかけ
てあり、このバイアス電圧−HVを適宜調整することに
より、光電子増倍管1の感度を変更することができる。
この実施形態では、バイアス電圧−HVを最大にするこ
とにより、光電子増倍管1を最高感度に設定して使用す
る。
にしたがって2次電子が増倍されていき、最終的にそれ
らの2次電子は陽極3に飛び込む。その結果、陽極3に
電流I1が流れて陽極電流が生じる。なお、陰極2およ
び各ダイノード4の間には、バイアス電圧−HVがかけ
てあり、このバイアス電圧−HVを適宜調整することに
より、光電子増倍管1の感度を変更することができる。
この実施形態では、バイアス電圧−HVを最大にするこ
とにより、光電子増倍管1を最高感度に設定して使用す
る。
【0017】光電子増倍管1の陽極3には、スイッチ5
aを介して増幅器6が接続してあり、さらに増幅器6の
出力は、スイッチ5bを介してA/D変換器(アナログ
/デジタル変換器)7に接続してある。スイッチ5a,
5bは、各線路を同時に接続または遮断するもので、陽
極に流れる電流を導通または遮断する第1のスイッチン
グ手段を形成している。
aを介して増幅器6が接続してあり、さらに増幅器6の
出力は、スイッチ5bを介してA/D変換器(アナログ
/デジタル変換器)7に接続してある。スイッチ5a,
5bは、各線路を同時に接続または遮断するもので、陽
極に流れる電流を導通または遮断する第1のスイッチン
グ手段を形成している。
【0018】光電子増倍管1の陽極3に生じた陽極電流
は、増幅器6で電圧に変換されて増幅された後、さらに
A/D変換器7によりデジタル信号に変換されて演算処
理部8へ送られる。演算処理部8は、入力したデジタル
信号から光電子増倍管1に生じた陽極電流の大きさを検
出する第1の電流検出手段としての機能を有するととも
に、検出した陽極電流の大きさに基づいて光電子増倍管
1への入射光量を算出する第1の演算機能を有してい
る。
は、増幅器6で電圧に変換されて増幅された後、さらに
A/D変換器7によりデジタル信号に変換されて演算処
理部8へ送られる。演算処理部8は、入力したデジタル
信号から光電子増倍管1に生じた陽極電流の大きさを検
出する第1の電流検出手段としての機能を有するととも
に、検出した陽極電流の大きさに基づいて光電子増倍管
1への入射光量を算出する第1の演算機能を有してい
る。
【0019】また、光電子増倍管1のダイノード4に
は、該ダイノードに生じる電流(ダイノード電流)を検
出するための線路10が接続してある。この線路10に
は、ダイノード電流を電圧に変換して増幅する増幅器1
1および該線路10を接離するスイッチ12が設けてあ
る。この線路10は、A/D変換器7を介して演算処理
部8に接続してあり、ダイノード電流を増幅器11で電
圧に変換して増幅するとともに、A/D変換器7により
デジタル信号に変換して、演算処理部8に送るためのも
のである。
は、該ダイノードに生じる電流(ダイノード電流)を検
出するための線路10が接続してある。この線路10に
は、ダイノード電流を電圧に変換して増幅する増幅器1
1および該線路10を接離するスイッチ12が設けてあ
る。この線路10は、A/D変換器7を介して演算処理
部8に接続してあり、ダイノード電流を増幅器11で電
圧に変換して増幅するとともに、A/D変換器7により
デジタル信号に変換して、演算処理部8に送るためのも
のである。
【0020】ここで、演算処理部8は、入力したデジタ
ル信号から光電子増倍管1に生じたダイノード電流の大
きさを検出する第2の電流検出手段としての機能を有す
るとともに、検出したダイノード電流の大きさに基づい
て光電子増倍管1への入射光量を算出する第2の演算機
能を有している。また、スイッチ12は、光電子増倍管
1のダイノード4と第2の電流検出手段としての演算処
理部8との間を接続または遮断する第2のスイッチング
手段を形成している。
ル信号から光電子増倍管1に生じたダイノード電流の大
きさを検出する第2の電流検出手段としての機能を有す
るとともに、検出したダイノード電流の大きさに基づい
て光電子増倍管1への入射光量を算出する第2の演算機
能を有している。また、スイッチ12は、光電子増倍管
1のダイノード4と第2の電流検出手段としての演算処
理部8との間を接続または遮断する第2のスイッチング
手段を形成している。
【0021】上述したスイッチ5a,5bおよびスイッ
チ12は、切替制御部13によって制御されてオン,オ
フする。切替制御部13は、演算処理部8の検出した陽
極電流の大きさに基づいて、これらスイッチ5a,5b
およびスイッチ12を同時に制御する。切替制御部13
には、あらかじめ一定のしきい値が設定してあり、陽極
電流がこのしきい値以下のときは、スイッチ5a,5b
をオンとして、陽極3とA/D変換器7の間の線路を導
通させるとともに、スイッチ12をオフとしダイノード
電流検出用の線路10を遮断する。
チ12は、切替制御部13によって制御されてオン,オ
フする。切替制御部13は、演算処理部8の検出した陽
極電流の大きさに基づいて、これらスイッチ5a,5b
およびスイッチ12を同時に制御する。切替制御部13
には、あらかじめ一定のしきい値が設定してあり、陽極
電流がこのしきい値以下のときは、スイッチ5a,5b
をオンとして、陽極3とA/D変換器7の間の線路を導
通させるとともに、スイッチ12をオフとしダイノード
電流検出用の線路10を遮断する。
【0022】そして、陽極電流がこのしきい値を越えた
とき、瞬時にスイッチ5a,5bをオフとして、陽極3
とA/D変換器7の間の線路を遮断するとともに、スイ
ッチ12をオンとしダイノード電流検出用の線路10を
導通させる。この実施形態では、切替制御部13に設定
するしきい値を、光電子増倍管1の最大許容出力よりも
小さく同出力に近い値に設定してある。
とき、瞬時にスイッチ5a,5bをオフとして、陽極3
とA/D変換器7の間の線路を遮断するとともに、スイ
ッチ12をオンとしダイノード電流検出用の線路10を
導通させる。この実施形態では、切替制御部13に設定
するしきい値を、光電子増倍管1の最大許容出力よりも
小さく同出力に近い値に設定してある。
【0023】さて、図1に示した構造では、線路10を
最終段のダイノード4に接続し、該最終段のダイノード
4に生じる電流を検出するようにしてある。この最終段
のダイノード4に生じる電流は、前段のダイノード4か
ら飛び込んできた2次電子の数に対応している。そし
て、該2次電子の数は、光電子増倍管1への入射光量に
対応しているため、ダイノード電流を検出することで光
電子増倍管1への入射光量を算出することができる。
最終段のダイノード4に接続し、該最終段のダイノード
4に生じる電流を検出するようにしてある。この最終段
のダイノード4に生じる電流は、前段のダイノード4か
ら飛び込んできた2次電子の数に対応している。そし
て、該2次電子の数は、光電子増倍管1への入射光量に
対応しているため、ダイノード電流を検出することで光
電子増倍管1への入射光量を算出することができる。
【0024】このダイノード電流は、陽極3に飛び込む
2次電子の数と最終段のダイノード4に飛び込む2次電
子の数との比及び一定のしきい値をもって陽極電流と整
合させることができる。すなわち、該2次電子の数の比
だけ、増幅器11の増幅倍率を増幅器6より高くしてダ
イノード電流を電圧変換して増幅すれば、演算処理部8
に入力したデジタル信号(ダイノード電流に相当)は、
陽極電流と同様にして演算処理することができる。
2次電子の数と最終段のダイノード4に飛び込む2次電
子の数との比及び一定のしきい値をもって陽極電流と整
合させることができる。すなわち、該2次電子の数の比
だけ、増幅器11の増幅倍率を増幅器6より高くしてダ
イノード電流を電圧変換して増幅すれば、演算処理部8
に入力したデジタル信号(ダイノード電流に相当)は、
陽極電流と同様にして演算処理することができる。
【0025】なお、最終段のダイノード4では、陽極3
に比べ衝突する2次電子の数がはるかに少ないため、2
次電子の衝突に起因して発生する電流も小さい。また、
増幅器11で陽極電流値まで増幅できる大きさであれ
ば、最終段より前段に設けた任意のダイノード4に生ず
る電流を検出するようにしてもよい。
に比べ衝突する2次電子の数がはるかに少ないため、2
次電子の衝突に起因して発生する電流も小さい。また、
増幅器11で陽極電流値まで増幅できる大きさであれ
ば、最終段より前段に設けた任意のダイノード4に生ず
る電流を検出するようにしてもよい。
【0026】上述した光検出装置は、通常、切替制御部
13の制御により、スイッチ5a,5bがオン状態で、
陽極3とA/D変換器7の間の線路が導通しているとと
もに、スイッチ12がオフ状態で、ダイノード電流検出
用の線路10が遮断している。この状態で、光電子増倍
管1に入射光bが入ると、先に説明した同増倍管1の作
用によって、陽極3に電流I1が流れて陽極電流が生じ
る。この陽極電流を、増幅器6,A/D変換器7を介し
てデジタル信号として演算処理部8に入力する。演算処
理部8では、この入力信号に基づいて陽極電流の大きさ
を検出するとともに、該陽極電流の大きさから光電子増
倍管1に入った入射光量を算出する。
13の制御により、スイッチ5a,5bがオン状態で、
陽極3とA/D変換器7の間の線路が導通しているとと
もに、スイッチ12がオフ状態で、ダイノード電流検出
用の線路10が遮断している。この状態で、光電子増倍
管1に入射光bが入ると、先に説明した同増倍管1の作
用によって、陽極3に電流I1が流れて陽極電流が生じ
る。この陽極電流を、増幅器6,A/D変換器7を介し
てデジタル信号として演算処理部8に入力する。演算処
理部8では、この入力信号に基づいて陽極電流の大きさ
を検出するとともに、該陽極電流の大きさから光電子増
倍管1に入った入射光量を算出する。
【0027】入射光量が大きく、陽極3に発生した陽極
電流が切替制御部13に設定してあるしきい値を越えた
場合、この陽極電流は光電子増倍管1の最大許容出力近
くになっており、このままでは測定不能ないし陽極3の
破損を引き起こす危険がある。そこで、この場合は、切
替制御部13が瞬時にスイッチ5a,5bおよびスイッ
チ12を制御し、スイッチ5a,5bをオフに切り替え
るとともに、スイッチ12をオンに切り替える。これに
より、陽極3とA/D変換器7の間の線路が遮断すると
ともに、ダイノード電流検出用の線路10が導通状態と
なる。
電流が切替制御部13に設定してあるしきい値を越えた
場合、この陽極電流は光電子増倍管1の最大許容出力近
くになっており、このままでは測定不能ないし陽極3の
破損を引き起こす危険がある。そこで、この場合は、切
替制御部13が瞬時にスイッチ5a,5bおよびスイッ
チ12を制御し、スイッチ5a,5bをオフに切り替え
るとともに、スイッチ12をオンに切り替える。これに
より、陽極3とA/D変換器7の間の線路が遮断すると
ともに、ダイノード電流検出用の線路10が導通状態と
なる。
【0028】その結果、陽極電流よりもはるかに小さな
値のダイノード電流が線路10に流れ、増幅器11で電
圧に変換されて増幅された後、A/D変換器7によって
デジタル信号に変換され、演算処理部8に入力される。
演算処理部8では、この入力信号に基づいて陽極電流の
大きさを算出するとともに、該陽極電流の大きさから光
電子増倍管1に入った入射光量を算出する。
値のダイノード電流が線路10に流れ、増幅器11で電
圧に変換されて増幅された後、A/D変換器7によって
デジタル信号に変換され、演算処理部8に入力される。
演算処理部8では、この入力信号に基づいて陽極電流の
大きさを算出するとともに、該陽極電流の大きさから光
電子増倍管1に入った入射光量を算出する。
【0029】次に、図2の回路図を参照してこの発明の
第2実施形態について説明する。この実施形態では、2
つの光電子増倍管(第1,第2の光電子増倍管)21,
22を用いている。なお、各光電子増倍管21,22の
出力側には、陽極電流を増幅するための増幅器(後述す
る図3の21a,22a)が設けてある。図2におい
て、第1,第2の光電子増倍管21,22を示すブロッ
クは、これらの増幅器を含んでいる。
第2実施形態について説明する。この実施形態では、2
つの光電子増倍管(第1,第2の光電子増倍管)21,
22を用いている。なお、各光電子増倍管21,22の
出力側には、陽極電流を増幅するための増幅器(後述す
る図3の21a,22a)が設けてある。図2におい
て、第1,第2の光電子増倍管21,22を示すブロッ
クは、これらの増幅器を含んでいる。
【0030】各光電子増倍管21,22の前方には、光
分割手段としてのハーフミラー23が設けてある。この
ハーフミラー23は、イメージングプレート(IP)等
の発光源から入射してくる入射光(全体入射光)bを一
定の割合に分割し、一部の入射光(分割入射光)b1を
第1の光電子増倍管21へ、他の入射光(分割入射光)
b2を第2の光電子増倍管22へ導いている。
分割手段としてのハーフミラー23が設けてある。この
ハーフミラー23は、イメージングプレート(IP)等
の発光源から入射してくる入射光(全体入射光)bを一
定の割合に分割し、一部の入射光(分割入射光)b1を
第1の光電子増倍管21へ、他の入射光(分割入射光)
b2を第2の光電子増倍管22へ導いている。
【0031】ここで、ハーフミラー23は、第2の光電
子増倍管22側に比べ、第1の光電子増倍管21側に大
きな割合で入射光を導くような分光比のものを使用して
いる。例えば、この実施形態では、分割入射光b1とb2
とが10:1の割合となるようにしてある。
子増倍管22側に比べ、第1の光電子増倍管21側に大
きな割合で入射光を導くような分光比のものを使用して
いる。例えば、この実施形態では、分割入射光b1とb2
とが10:1の割合となるようにしてある。
【0032】このため、この実施形態では、第1,第2
の光電子増倍管21,22の陽極電流を整合して出力す
るために、増幅器(図3の21a,22b)における増
幅倍率を調整してある。すなわち10:1の割合をもっ
て入射光bが分割されて第1,第2の光電子増倍管2
1,22に入るため、各光電子増倍管21,22の陽極
電流もその割合で差が生じる。これを増幅器(図3の2
1a,22b)で電圧に変換して、上記分光割合に相当
する増幅倍率差をもって増幅することにより、いずれも
同じ値となるようにして出力するようにしている。
の光電子増倍管21,22の陽極電流を整合して出力す
るために、増幅器(図3の21a,22b)における増
幅倍率を調整してある。すなわち10:1の割合をもっ
て入射光bが分割されて第1,第2の光電子増倍管2
1,22に入るため、各光電子増倍管21,22の陽極
電流もその割合で差が生じる。これを増幅器(図3の2
1a,22b)で電圧に変換して、上記分光割合に相当
する増幅倍率差をもって増幅することにより、いずれも
同じ値となるようにして出力するようにしている。
【0033】各光電子増倍管21,22の出力線は切替
スイッチ(スイッチング手段)24の接点24a,24
bに各々接続してある。切替スイッチ24は、A/D変
換器25につながる共通接点24cを、接点24a,2
4bのいずれか一方に切り替えて接続する。したがっ
て、第1,第2の光電子増倍管21,22の陽極電流を
電圧に変換して増幅された出力は、その一方のみが切替
スイッチ24を介してA/D変換器25へと送られる。
スイッチ(スイッチング手段)24の接点24a,24
bに各々接続してある。切替スイッチ24は、A/D変
換器25につながる共通接点24cを、接点24a,2
4bのいずれか一方に切り替えて接続する。したがっ
て、第1,第2の光電子増倍管21,22の陽極電流を
電圧に変換して増幅された出力は、その一方のみが切替
スイッチ24を介してA/D変換器25へと送られる。
【0034】A/D変換器25は、入力したアナログ信
号をデジタル信号に変換して演算処理部26へと出力す
る。演算処理部26は、入力したデジタル信号から第1
または第2の光電子増倍管21または22に生じた陽極
電流の大きさを検出する機能を有するとともに、検出し
た陽極電流の大きさに基づいて光電子増倍管1への入射
光量を算出する演算機能を有している。
号をデジタル信号に変換して演算処理部26へと出力す
る。演算処理部26は、入力したデジタル信号から第1
または第2の光電子増倍管21または22に生じた陽極
電流の大きさを検出する機能を有するとともに、検出し
た陽極電流の大きさに基づいて光電子増倍管1への入射
光量を算出する演算機能を有している。
【0035】さらに、この実施形態の光検出装置は、第
1,第2の比較器27,28を備えており、第1の比較
器(第1の比較手段)27によって、切替スイッチ24
の切り替え動作を制御し、第2の比較器(第2の比較手
段)28によって第1の光電子増倍管21におけるダイ
ノード電圧切替器29を制御している。
1,第2の比較器27,28を備えており、第1の比較
器(第1の比較手段)27によって、切替スイッチ24
の切り替え動作を制御し、第2の比較器(第2の比較手
段)28によって第1の光電子増倍管21におけるダイ
ノード電圧切替器29を制御している。
【0036】このうち第1の比較器27には第1のしき
い値Aが設定してあり、第2の比較器28には第2のし
きい値Bが設定してある。第1のしきい値Aは、第1の
光電子増倍管21の最大許容光量以内での出力値、換言
すると同光電子増倍管21のダイナミックレンジに入る
比較的小さな入射光量に対する出力値(陽極電流値)に
設定してある。
い値Aが設定してあり、第2の比較器28には第2のし
きい値Bが設定してある。第1のしきい値Aは、第1の
光電子増倍管21の最大許容光量以内での出力値、換言
すると同光電子増倍管21のダイナミックレンジに入る
比較的小さな入射光量に対する出力値(陽極電流値)に
設定してある。
【0037】第1の比較器27は、第2の光電子増倍管
22の増幅された出力が、第1のしきい値Aを越えたか
否かを比較し、このしきい値Aを越えない間は、第1の
光電子増倍管21の出力をA/D変換器25へと送る状
態に、切替スイッチ24をおく。そして、第2の光電子
増倍管22の増幅された出力が、第1のしきい値Aを越
えたとき、第2の光電子増倍管22の出力をA/D変換
器25へと送るように切替スイッチ24を切り替える。
22の増幅された出力が、第1のしきい値Aを越えたか
否かを比較し、このしきい値Aを越えない間は、第1の
光電子増倍管21の出力をA/D変換器25へと送る状
態に、切替スイッチ24をおく。そして、第2の光電子
増倍管22の増幅された出力が、第1のしきい値Aを越
えたとき、第2の光電子増倍管22の出力をA/D変換
器25へと送るように切替スイッチ24を切り替える。
【0038】また、第2のしきい値Bは、第1のしきい
値Aより大きな値としてある。この実施例では、第1の
光電子増倍管21が最大許容光量に近い入射光b1を受
光したときの出力値を、第2のしきい値Bとして設定し
てある。
値Aより大きな値としてある。この実施例では、第1の
光電子増倍管21が最大許容光量に近い入射光b1を受
光したときの出力値を、第2のしきい値Bとして設定し
てある。
【0039】第2の比較器28は、第2の光電子増倍管
22の増幅された出力が、第2のしきい値Bを越えたか
否かを比較し、このしきい値Bを越えない間は、第1の
光電子増倍管21のダイノード電圧を通常のままで保持
させる。そして、第2の光電子増倍管22の増幅された
出力が、第2のしきい値Bを越えたとき、第1の光電子
増倍管21のダイノード電圧切替器29に信号を送り、
同光電子増倍管21のダイノード電圧を抑制または遮断
するように制御する。
22の増幅された出力が、第2のしきい値Bを越えたか
否かを比較し、このしきい値Bを越えない間は、第1の
光電子増倍管21のダイノード電圧を通常のままで保持
させる。そして、第2の光電子増倍管22の増幅された
出力が、第2のしきい値Bを越えたとき、第1の光電子
増倍管21のダイノード電圧切替器29に信号を送り、
同光電子増倍管21のダイノード電圧を抑制または遮断
するように制御する。
【0040】上述した構成の光検出装置は、通常、切替
スイッチ24が入射光量の多い第1の光電子増倍管21
の出力(陽極電流に相当)をA/D変換器25に送る状
態となっており、同出力をA/D変換器25によってデ
ジタル信号に変換し、演算処理部26へと入力してい
る。演算処理部26では、入力した信号に基づいて入射
光bの光量を算出する。
スイッチ24が入射光量の多い第1の光電子増倍管21
の出力(陽極電流に相当)をA/D変換器25に送る状
態となっており、同出力をA/D変換器25によってデ
ジタル信号に変換し、演算処理部26へと入力してい
る。演算処理部26では、入力した信号に基づいて入射
光bの光量を算出する。
【0041】入射光bの光量が大きくなり、第2の光電
子増倍管22の出力値が、第1の比較器27に設定した
第1のしきい値Aを越えた場合は、同比較器27から切
替スイッチ24へと切替信号が送られ、この切替信号に
基づいて切替スイッチ24が切替動作を実行する。これ
により、A/D変換器25につながる線路か変わり、第
2の光電子増倍管22の出力(陽極電流に相当)をA/
D変換器25に送る状態を形成する。したがって、その
後は第2の光電子増倍管22の出力(陽極電流に相当)
がA/D変換器25でデジタル信号に変換されて演算処
理部26に入力され、同信号に基づいて入射光bの光量
を算出する。
子増倍管22の出力値が、第1の比較器27に設定した
第1のしきい値Aを越えた場合は、同比較器27から切
替スイッチ24へと切替信号が送られ、この切替信号に
基づいて切替スイッチ24が切替動作を実行する。これ
により、A/D変換器25につながる線路か変わり、第
2の光電子増倍管22の出力(陽極電流に相当)をA/
D変換器25に送る状態を形成する。したがって、その
後は第2の光電子増倍管22の出力(陽極電流に相当)
がA/D変換器25でデジタル信号に変換されて演算処
理部26に入力され、同信号に基づいて入射光bの光量
を算出する。
【0042】第1のしきい値は、上述したように第1の
光電子増倍管21のダイナミックレンジに入る比較的小
さな入射光量に対する出力値(陽極電流値に相当)に設
定してあるため、この時点では、まだ第1の光電子増倍
管21の入射光量は、最大許容光量に至っていない。こ
の実施形態では、このように余裕のある段階で、光電子
増倍管の切り替えを行なうことにより、切替動作が若干
遅延しても高精度な測定データを連続的に算出できるよ
うにしてある。
光電子増倍管21のダイナミックレンジに入る比較的小
さな入射光量に対する出力値(陽極電流値に相当)に設
定してあるため、この時点では、まだ第1の光電子増倍
管21の入射光量は、最大許容光量に至っていない。こ
の実施形態では、このように余裕のある段階で、光電子
増倍管の切り替えを行なうことにより、切替動作が若干
遅延しても高精度な測定データを連続的に算出できるよ
うにしてある。
【0043】さらに入射光bの光量が大きくなり、第2
の光電子増倍管22の出力値が、第2の比較器28に設
定した第2のしきい値Bを越えた場合は、同比較器28
から第1の光電子増倍管21のダイノード電圧切替器2
9に信号が出力され、この信号に基づいてダイノード電
圧切替器29が、第1の光電子増倍管21のダイノード
電圧を抑制または遮断する。
の光電子増倍管22の出力値が、第2の比較器28に設
定した第2のしきい値Bを越えた場合は、同比較器28
から第1の光電子増倍管21のダイノード電圧切替器2
9に信号が出力され、この信号に基づいてダイノード電
圧切替器29が、第1の光電子増倍管21のダイノード
電圧を抑制または遮断する。
【0044】第2のしきい値Bは、上述したように第1
の光電子増倍管21が最大許容光量に近い入射光b1を
受光したときの出力値に設定してある。したがって、第
2の光電子増倍管22の出力値(第1の光電子増倍管2
1の出力値と同値となるように増幅してある)がこのし
きい値を越えた場合、第1の光電子増倍管21における
陽極に過大電流が流れ、同陽極を損傷するおそれがあ
る。
の光電子増倍管21が最大許容光量に近い入射光b1を
受光したときの出力値に設定してある。したがって、第
2の光電子増倍管22の出力値(第1の光電子増倍管2
1の出力値と同値となるように増幅してある)がこのし
きい値を越えた場合、第1の光電子増倍管21における
陽極に過大電流が流れ、同陽極を損傷するおそれがあ
る。
【0045】そこで、この場合は、第1の光電子増倍管
21のダイノード電圧を抑制または遮断することで、第
1の光電子増倍管21の保護を図っている。このときに
も、第2の光電子増倍管22への入射光b2は、入射光
b1より小さい(この実施形態では、1/10の光量)
ので、第2の光電子増倍管22の陽極が損傷するおそれ
はない。
21のダイノード電圧を抑制または遮断することで、第
1の光電子増倍管21の保護を図っている。このときに
も、第2の光電子増倍管22への入射光b2は、入射光
b1より小さい(この実施形態では、1/10の光量)
ので、第2の光電子増倍管22の陽極が損傷するおそれ
はない。
【0046】なお、図3は図2に示した第2実施形態に
係る光検出器の構造をさらに具体化した回路図であり、
図2における対応部分に同一符号を付してある。図3の
回路では、ダイノード電圧切替器29としてトランジス
タを使用している。
係る光検出器の構造をさらに具体化した回路図であり、
図2における対応部分に同一符号を付してある。図3の
回路では、ダイノード電圧切替器29としてトランジス
タを使用している。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の光検出
装置によれば、光電子増倍管を用いて広いダイナミック
レンジで光を検出でき、しかも光電子増倍管の陽極を過
大電流から保護することができる。
装置によれば、光電子増倍管を用いて広いダイナミック
レンジで光を検出でき、しかも光電子増倍管の陽極を過
大電流から保護することができる。
【図1】この発明の第1実施形態に係る光検出装置の構
造を示す回路図である。
造を示す回路図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係る光検出装置の構
造を示す回路図である。
造を示す回路図である。
【図3】図2に示した光検出装置のさらに具体化した構
造を示す回路図である。
造を示す回路図である。
1:光電子増倍管 2:陰極 3:陽極 4:ダイノード 5a:スイッチ 5b:スイッチ 6:増幅器 7:A/D変換器 8:演算処理部 11:増幅器 12:スイッチ 13:切替制御部 21:第1の光電子増倍管 22:第2の光電子増倍管 23:ハーフミラー 24:切替スイッチ 25:A/D変換器 26:演算処理部 27:第1の比較器 28:第2の比較器 29:ダイノード電圧切替器
Claims (4)
- 【請求項1】 陰極,陽極および複数段のダイノードを
備えた光電子増倍管と、この光電子増倍管の陽極電流を
検出する第1の電流検出手段と、前記ダイノードに生じ
る電流を検出する第2の電流検出手段と、前記陽極に流
れる電流を導通または遮断する第1のスイッチング手段
と、前記ダイノードと第2の電流検出手段との間を接続
または遮断する第2のスイッチング手段と、前記第1,
第2のスイッチング手段を制御して、いずれか一方をオ
ンとしたとき他方をオフとする切替制御手段とを具備し
たことを特徴とする光検出装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の光検出装置において、前
記切替制御手段は、 前記光電子増倍管の陽極電流が一定値以下のときは、前
記第1のスイッチング手段をオンとして前記陽極に流れ
る電流を導通させるとともに、前記第2のスイッチング
手段をオフとして前記ダイノードと第2の電流検出手段
との間を遮断し、 前記光電子増倍管の陽極電流が一定値を越えたときは、
前記第1のスイッチング手段をオフとして前記陽極に流
れる電流を遮断するとともに、前記第2のスイッチング
手段をオンとして前記ダイノードと第2の電流検出手段
との間を接続することを特徴とする光検出装置。 - 【請求項3】 陰極,陽極および複数段のダイノードを
それぞれ備えた第1,第2の光電子増倍管と、被検対象
である入射光を分割して前記各光電子増倍管に導く光分
割手段と、前記第1または第2の光電子増倍管の出力に
基づき光検出データを算出する演算処理手段と、前記第
2の光電子増倍管の出力と第1のしきい値とを比較する
第1の比較手段と、前記第2の光電子像倍管の出力と第
2のしきい値とを比較する第2の比較手段と、前記第1
の比較手段による比較結果に応じて前記第1または第2
の光電子増倍管の出力を前記演算処理手段に送るスイッ
チング手段と、前記第2の比較手段による比較結果に応
じて前記第1の光電子増倍管のダイノード電圧を制御す
る電圧制御手段とを備えたことを特徴とする光検出装
置。 - 【請求項4】 請求項3記載の光検出装置において、前
記光分割手段が前記第1の光電子増倍管側に大きな割合
で入射光を導き、かつ、前記第1のしきい値を前記第1
の光電子増倍管の最大許容光量以内での出力値とすると
ともに、前記第2のしきい値を前記第1のしきい値より
も大きな値とし、 前記スイッチング手段は、通常、前記第1の光電子増倍
管の出力を前記演算処理手段に送り、前記第2の光電子
増倍管の出力が前記第1のしきい値を越えたとき、前記
第2の光電子増倍管の出力を前記演算処理手段に送るよ
うに切り替わり、 前記電圧制御手段は、前記第2の光電子増倍管の出力が
前記第2のしきい値を越えたとき、前記第1の光電子増
倍管のダイノード電圧を抑制または遮断することを特徴
とする光検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216595A JPH0961537A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 光検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216595A JPH0961537A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 光検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0961537A true JPH0961537A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16778201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22216595A Pending JPH0961537A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 光検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0961537A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001035063A1 (en) * | 1998-05-12 | 2001-05-17 | Hamamatsu Photonics K.K. | Apparatus for detecting luminous energy |
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DE102007004598B4 (de) | 2007-01-30 | 2022-12-29 | Leica Microsystems Cms Gmbh | Schutzbeschaltung für Photomultiplierröhren |
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1995
- 1995-08-30 JP JP22216595A patent/JPH0961537A/ja active Pending
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