JPH0961356A - 発光分光分析方法 - Google Patents

発光分光分析方法

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JPH0961356A
JPH0961356A JP21620895A JP21620895A JPH0961356A JP H0961356 A JPH0961356 A JP H0961356A JP 21620895 A JP21620895 A JP 21620895A JP 21620895 A JP21620895 A JP 21620895A JP H0961356 A JPH0961356 A JP H0961356A
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JP21620895A
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Takashi Sugihara
孝志 杉原
Takashi Matsumura
孝 松村
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Kawasaki Steel Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/66Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence
    • G01N21/67Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence using electric arcs or discharges

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、鋼中の元素を存在形態別に、迅速に
且つ正確に分別定量することができる発光分光分析法を
提供することを目的としている。 【解決手段】不活性ガス雰囲気中で、金属試料と対電極
との間で多数回のスパーク放電を行い、該金属試料中に
存在する元素を発光分光分析するに際して、上記金属試
料中に含まれるある陽性元素の固有スペクトル線強度を
全て累積積分し、その値を検量線で該陽性元素の全含有
量に変換すると共に、上記固有スペクトル線強度を介在
物に起因するものと固溶体に起因するものとに分別し、
固溶体に起因するもののみを再度累積積分し、その値を
検量線にて変換し固溶体中に含まれる該陽性元素を定め
ることを特徴とする発光分光分析方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料の分析方法に
関し、特に鋼材中に存在する非金属介在物(以下、単に
介在物という)を存在形態別に迅速且つ正確に分別定量
できる鋼材の品質管理のための試験や検査に好適な発光
分光分析方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】製鋼過程において溶鋼へ金属アルミニウ
ムを添加するのは、脱酸剤あるいは脱窒剤として機能さ
せる他に、製造した鋼材の品質を決定する上で重要な要
素となるからである。そして、この添加アルミニウム
は、鋼材中では、鋼中に固溶しているアルミニウム(以
下、Sol.Alと記す)と、非金属介在物、つまり酸
化物系介在物(以下、アルミと記す)及び窒化物系介在
物(以下、AlNと記す)とに分かれて存在するように
なる。すなわち、鋼の精錬過程においては、製造する各
鋼種毎に上記Sol.Al量の目標値が定められてお
り、実操業ではSol.Al量が規格範囲内に収まるよ
うに、アルミニウム添加量を厳密に調整している。した
がって、該添加アルミニウムの大部分は、鋼材中に固溶
しSol.Alになるが、一部にAl23 やAlN等
の介在物になるものがある。
【0003】上記AlNやAl23 で代表する介在物
が鋼材中に多量に存在すると、それを起点に鋼材に割れ
が生じやすくなり、該鋼材を使用した鋼製品の疲労特性
が著しく低下する。特に、ワイヤ材や深絞り材等の高清
浄鋼を用いた鋼製品は、とくに厳しい耐疲労特性を要求
されるので、精錬過程の種々の段階において、鋼材中に
含まれるアルミニウム系介在物の濃度を迅速に把握する
必要がある。また、鋼材の成分組成によってはAlNが
鋼中に存在し、その濃度が大きいと鋼製品の品質に大き
な影響を及ぼす。そのため、かかる鋼材の製造過程にお
いては、該鋼材中のAlN含有量を正確にかつ迅速に定
量する必要がある。
【0004】従来、鋼中アルミニウムの存在形態別定量
を目的する分析方法としては、化学的分離定量法や発光
分光分析法によるものがあるが、これらのうち、化学的
分離法は、種々の酸を組合せた溶液で金属試料から介在
物を形態別に分離した後、原子吸光分析などで定量する
方法であるが(例えば、CAMP−ISIJ、vol.
4、(1991)、p387−390参照)、該金属試
料からの分離に時間を要し、迅速性がなく、鋼材の製造
過程における分析方法としては有効でなかった。
【0005】そこで、多数の供試材についてアルミニウ
ム系介在物の存在形態別定量を迅速に行うべく、発光分
光分析による定量方法が提案された(例えば、特開平4
−5549号公報、特開昭57−37252号公報、及
び「最新の鉄鋼状態分析」p107−115、アグネ社
発行等参照)。これらの発光分光分析方法は、各金属試
料に適切なスパーク放電条件を採用して発光させ、この
発光を分光して、金属試料中に存在する各元素のスペク
トル線の波長及び強度から、該金属試料中の成分濃度を
知ろうとするものであった。
【0006】しかしながら、これらの発光分光分析方法
は、介在物形成元素のうち、アルミニウム、カルシウム
等陽性元素のみを測定しているため、介在物の存在形態
が正確に特定できない等の問題点があった。そのため、
従来は、鋼中の介在物を存在形態別に、迅速かつ正確に
分別定量できる技術がなく、分別定量の結果を工程管理
に反映させ、所望の品質鋼材を得ると理想的な精錬方法
を行うことは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであって、鋼中の元素を存在形態
別に、迅速に且つ正確に分別定量することができる発光
分光分析法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、鋼材中の金属及び非金属元素をスパーク放
電式発光分光分析すると、正常な発光と異常な発光に着
眼すれば、前記分別定量が可能ではないかと期待し、鋭
意研究を行った。以下、本発明に至る経緯と発明内容を
説明する。
【0009】まず、発明者は、前述の化学分析法と比較
して、スパーク放電式発光分光分析で鋼材中の各元素が
その存在形態別に測定できるか否かを調査した。スパー
ク放電による発光分光分析は、金属試料中の多くの元素
を同時に分析することができる分析法である。通常、こ
の分析法は、金属材料の地金中(介在物以外の部分)の
各元素の平均濃度(含有量)を定量することに用いられ
ており、精度の良い測定を行うために、スパーク放電に
より発生した各元素からの固有スペクトル線強度のう
ち、異常なものは削除してデータ処理している(例え
ば、前出「最近の鉄鋼状態分析」)。かかる異常な固有
スペクトル線強度の発生は、上記地金と介在物との境界
で選択的なスパーク放電が起きるためと考えられている
(例えば、「鉄と鋼」、vol.66、(1980)、
p140−1405及び「鉄と鋼」、vol.73、
(1987)、1419−1424)。
【0010】ここで、発明者が鋼材試料をスパーク放電
して得たアルミニウムの地金部及び介在物部からの固有
スペクトル線強度を放電順に示すが(図1(a))、介
在物部からの固有スペクトル線強度は、地金部からのも
のと比較して大きくなっている。次に、上述のアルミニ
ウムと同時に測定した介在物形成の陰性元素である酸素
と窒素のスパーク放電毎のスペクトル線強度を図1
(b)に示した。図1(a)と(b)を比較することに
よって、以下の事実を知った。
【0011】すなわち、得られたアルミニウムの固有ス
ペクトル線強度値を低い場合と高い場合に分けて眺める
と、 (1)アルミニウムの固有スペクトル線強度が低い場
合:酸素及び窒素の固有スペクトル線強度が共に低い
(図1の記号Aで示す、以下同様)、あるいは酸素、窒
素のどちらかの該強度が高い(図1のEあるいはF)場
合がある。
【0012】(2)アルミニウムの固有スペクトル線強
度が高い場合:酸素あるいは窒素のどちらか一方のスペ
クトル線強度が高い(図1のCあるいはD)、あるいは
酸素と窒素共に該強度が高い(図1のB)場合があるこ
とがわかる。このことから、図1の記号Aで示す強度値
は、正常な発光で金属試料中の地金部のみが蒸発、発光
したものであり、その時のアルミニウムのスペクトル線
強度値は、Sol.Alのみによるもので強度値の大小
変動も小さいことがわかった。
【0013】図1の記号EあるいはFの強度値は、金属
試料中の介在物と地金部の一部が蒸発発光しており、ア
ルミニウムのスペクトル線強度が低いことから、アルミ
ニウム以外の元素の酸化物系介在物あるいは窒化物系介
在物であることがわかる。また、図1の記号C、Dの強
度値は、鋼材試料中の介在物と地金の一部が蒸発発光
し、介在物としてはDはAl23 、CはAlNである
ことがわかる。
【0014】さらに、図1の記号Bで示す強度値は、介
在物がAl23 とAlNの複合介在物か、あるいは蒸
発した試料中にAl23 とAlNの2種類の介在物が
存在し発光していたものであることがわかる。なお、こ
の場合(図1(b))のアルミニウムの固有スペクトル
線強度値の構成を図2に模式的に示しておく。次に、発
明者は、介在物への選択放電及び介在物形成元素のうち
非金属元素である酸素と窒素の固有スペクトル線強度値
に着眼し、酸化物系介在物、窒化物系介在物及び固溶体
の3種類の存在形態別に元素を分別し定量する具体的な
方法を検討した。例えば、アルミニウムの前記3種類の
存在形態別に、アルミニウムのスペクトル線強度値を3
分割し、各々のスペクトル線強度を累積あるいは積分を
すれば各形態別にアルミニウムが定量できることを見い
だした。
【0015】すなわち、まず、図3に示すように、図1
(a)のアルミニウムの固有スペクトル線強度値の全量
を累積、積分し、予め設定してある検量線より全Al含
有量(Total.Al,以下T.Alと略す)を求め
る。引き続き、図1(a)のアルミニウムの固有スペク
トル線強度値を、図1(b)に示す酸素あるいは窒素の
固有スペクトル線強度値の大小(しきい値を予め設け
る)に基づき、介在物からと地金部からとの強度値に分
類し、累積、積分する(図4参照、なお、図4では図1
の記号Aの強度値を点線で示している)。そして、ここ
で得られた介在物からの強度値と地金部からの強度値を
予め設定してある検量線に対比して、各々のアルミニウ
ムの含有量を算出し、地金部からのアルミニウムの値を
固溶アルミニウム(Sol.Al)値とする。次に、図
1(b)の窒素(又は酸素)の固有スペクトル線強度値
も累積、積分するが、図7に示すアルミニウムの強度値
がしきい値より高い場合にのみ、窒素(又は酸素)の強
度値を累積、積分する。そして、得られた窒素(又は酸
素)の該累積強度値を予め設定してある窒素の検量線で
含有量に変換し、分子量比係数(AlN/N)を乗じて
AlNに換算する。さらに、算出したAlNの値に,別
の分子量比係数(Al/AlN)を乗じ、介在物AlN
中のアルミニウム含有量に換算する。なお、上記計算
は、窒素の代わりに酸素を用いている時には、上記分子
量比がAl23 /3O及び2Al/Al 23 とな
る。
【0016】最後に、以上の定量結果を用いると、介在
物Al23 は、以下のように演算して求めることがで
きる。 T.Al−Sol.Al−Al(as AlN)=Al
(as Al23 ) Al×Al23 /2Al=Al23 そこで、発明者は、以上述べたことを整理し、本発明
を、不活性ガス雰囲気中で、金属試料と対電極との間で
多数回のスパーク放電を行い、該金属試料中に存在する
元素を発光分光分析するに際して、上記金属試料中に含
まれるある陽性元素の固有スペクトル線強度を全て累積
積分し、その値を検量線で該陽性元素の全含有量に変換
すると共に、上記固有スペクトル線強度を介在物に起因
するものと固溶体に起因するものとに分別し、固溶体に
起因するもののみを再度累積積分し、その値を検量線に
て変換し固溶体中に含まれる該陽性元素を定めることを
特徴とする発光分光分析方法とした。また、本発明は、
上記介在物及び固溶体に存在する陽性元素であるかの分
別を、介在物形成の陰性元素である酸素及び窒素の固有
スペクトル線強度のそれぞれのしきい値に基づき行うこ
とを特徴とする。さらに、本発明は、不活性ガス雰囲気
中で、金属試料と対電極との間で多数回のスパーク放電
を行い、該金属試料中に存在する元素を発光分光分析す
るに際して、上記試料中に含まれるある陰性元素の固有
スペクトル線強度を全て求め、同時に測定した陽性元素
の固有スペクトル線強度のしきい値に基づき介在物に起
因するもののみを選別累積し、その累積値を検量線で介
在物中に含まれる陰性元素量に変換することを特徴とす
る発光分光分析法でもある。加えて、本発明は、上記発
明で求めた陽性元素の含有量と、陰性元素の含有量と
を、それら元素で形成する介在物との化学量論的に処理
し、該介在物量を定めることを特徴とする発光分光分析
方法でもある。
【0017】なお、酸化物及び窒化物系介在物形成の陽
性元素としては、上記アルミニウム以外にもチタン、カ
ルシウム、珪素、クロム等が存在する。本明細書では、
以下においてすべてをアルミニウムを用いて説明してい
るが、本発明は、これらの陽性元素、又は介在物にも適
用できるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を説明する。図5は、本発明に係るスパーク
放電を用いた発光分光分析法を実施した装置を模式的に
示したものであり、放電装置1、分析試料(電極でもあ
る)2、及び帯電極3とからなる発光部20と、発光ス
ペクトル線を各元素の固有スペクトル線に分光する回折
格子7、それぞれの元素毎にスペクトル線を検出する検
出器(フォトマルチプライア)6等からなる分光器30
と、スパーク放電毎に発光したスペクトル線のアナログ
量をディジタルに変換して、例えば前出図1のような測
光処理を行う測光装置4やスペクトル線強度から表1の
ような定量を行う演算処理装置5から構成されている。
また、該演算処理装置には、本分析装置の操作指示や、
測定結果の出力のための端末機(CRT、プリンター、
キーボード等)も付設されている。
【0019】本発明の実施は、まず、上記装置を用いて
試料と対電極との間に多数回スパーク放電し、スパーク
放電毎との発光を分光スペクトル線を検出器で検出し、
金属元素(例えばアルミニウム)及び酸素と窒素の発光
強度を各々測光することによって始まる。そして、以
下、試料中の存在形態別定量対象元素をアルミニウムと
した場合を手順を追って説明する。 (1)酸素と窒素の各々の固有スペクトル線強度値に基
づき、スパーク放電毎の発光が介在物によるものか地金
部によるものかを判断するため、酸素、窒素及びアルミ
ニウムの固有スペクトル線強度にしきい値を設定する。
その様子を図6に酸素と窒素、図7にアルミニウムとし
て示した。なお、本発明では、かかるしきい値は、酸
素、窒素及びアルミニウム共、これら強度値の出現度数
分布を示す図8で明らかなように、地金部の強度分布と
介在物の強度分布の境界近傍に設定するのである。 (2)この各々のしきい値によより、その発光が介在物
によるものか地金部によるものか否かを判断し、スパー
ク放電毎のアルミニウムのスペクトル線強度を介在物か
らの発光と地金部からの発光に分別して、図5、図4の
測光装置で各々累積積分する。同時に、アルミニウムの
発光強度において、酸素及び窒素のしきい値により分別
しない全ての発光強度と、窒素(又は酸素)の発光強度
において、アルミニウムの発光強度に設定してあるしき
い値より高い場合に発光した窒素(又は酸素)の発光強
度も累積積分する。得られた各元素の発光強度を図5の
5演算処理装置において、予め記憶してある各々の検量
線より地金部からの発光強度をSol.Al含有量に、
そして分別していない全てのアルミニウムの発光強度を
T.Al含有量に、また窒素(又は酸素)の発光強度よ
り窒素(又は酸素)含有量を算出する。 (3)窒素に注目した場合、図2に示したように全アル
ミニウム含有量は、 Sol.Al+(Al as Al23 )+(Al
as AlN)=T.Al含有量 として用いられることから、前述(2)にで得られた
T.Al含有量、Sol.Al含有量及び窒素含有量か
ら、Al23 含有量を求めることができる。すなわ
ち、窒素含有量を下記(a)式を用いてアルミニウム含
有量(as AlN)に変換することにより可能とな
る。
【0020】(窒素含有量)×係数A(AlN/N:4
1/14=2.929)×係数B(Al/AlN:27
/41=0.659)=Al/(as AlN) 次に、下式(b)式よりAl23 としてアルミニウム
含有量を算出する。 T.Al含有量−Sol.Al含有量−Al(as AlN)含有量=Al (as Al23 ) …(b) Al(as Al23 )×係数C(Al23 /2Al:102/54= 1.889)=Al23 含有量 …(c) 以上より、全てのスパーク放電が終了し、演算処理が終
了したときには、固溶体、介在物の酸化物あるいは窒化
物の各々の存在形態物に定量値が得られる。
【0021】実際には、製鋼過程の脱ガス処理中におけ
る低合金鋼をサンプリングし、その試料に含まれる介在
物を本発明法で定量した実施例を表1に示す。また、同
一試料を酸分解・原子吸光分析法によって得たAl2
3 の定量値と、臭素酢酸エステル分解・蒸留吸光光度法
によって得たAlNの定量値とを同じく表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示したようにほとんどの試料におい
て、化学分析法による定量値とよく一致しており、本発
明法が介在物形成元素の分別定量方法として有効で、か
つ正確な定量値を得られることが証明された。なお、表
1の本発明法によるデータが2列あるが、一列目は陰性
元素量を窒素で求めた場合であり、二列目は酸素で求め
た場合である。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、金属
中の介在物形成元素の分別定量を迅速にかつ精度よく行
うことができ、また、本発明を多元素同時定量型発光分
光分析装置に付設することが可能なため、操業管理用の
成分分析と同時に介在物形成元素の形態別に分別定量が
行えることができ、試験業務の効率化や、精錬工程での
歩留り向上、製造コストの低減への効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】同一金属試料の放電で得た各元素の固有スペク
トル線強度を放電順に示した一例であり、(a)は陽性
元素のうちの金属アルミニウム、(b)は陰性元素の酸
素及び窒素である。
【図2】1回の放電におけるアルミニウムの存在形態別
固有スペクトル線強度の構成内訳を示す模式図である。
【図3】放電毎のアルミニウムの固有スペクトル線強度
をその出現度数分布に変換した状況を示す図である。
【図4】図3を地金部と介在物に分別した例を示す図で
ある。
【図5】発光分光分析装置の概略構成図である。
【図6】陰性元素である酸素と窒素に設けたしきい値を
示す図である。
【図7】陽性元素アルミニウムに設けたしきい値を示す
図である。
【図8】図7のしきい値設定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 放電装置 2 分析試料(金属試料、鋼材試料) 3 対電極 4 測光装置 5 データ処理装置 6 検出器 7 回折格子 8 スリット 9 端末機 20 発光部 30 分光器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス雰囲気中で、金属試料と対電
    極との間で多数回のスパーク放電を行い、該金属試料中
    に存在する元素を発光分光分析するに際して、 上記金属試料中に含まれるある陽性元素の固有スペクト
    ル線強度を全て累積積分し、その値を検量線で該陽性元
    素の全含有量に変換すると共に、上記固有スペクトル線
    強度を介在物に起因するものと固溶体に起因するものと
    に分別し、固溶体に起因するもののみを再度累積積分
    し、その値を検量線にて変換し固溶体中に含まれる該陽
    性元素を定めることを特徴とする発光分光分析方法。
  2. 【請求項2】 上記介在物及び固溶体に存在する陽性元
    素であるかの分別を、介在物形成の陰性元素である酸素
    及び窒素の固有スペクトル線強度のそれぞれのしきい値
    に基づき行うことを特徴とする請求項1記載の発光分光
    分析方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガス雰囲気中で、金属試料と対電
    極との間で多数回のスパーク放電を行い、該金属試料中
    に存在する元素を発光分光分析するに際して、 上記試料中に含まれるある陰性元素の固有スペクトル線
    強度を全て求め、同時に測定した陽性元素の固有スペク
    トル線強度のしきい値に基づき介在物に起因するものの
    みを選別累積し、その累積値を検量線で介在物中に含ま
    れる陰性元素量に変換することを特徴とする発光分光分
    析法。
  4. 【請求項4】 請求項1で求めた陽性元素の含有量と、
    請求項3で求めた陰性元素の含有量とを、それら元素で
    形成する介在物との化学量論的に処理し、該介在物量を
    定めることを特徴とする発光分光分析方法。
JP21620895A 1995-08-24 1995-08-24 発光分光分析方法 Withdrawn JPH0961356A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100343656C (zh) * 2003-02-25 2007-10-17 鞍钢股份有限公司 在线检测钢中夹杂物个数和含量的光谱分析方法
CN103091303A (zh) * 2013-02-05 2013-05-08 大连海事大学 一种饮用水中碱金属元素的检测方法

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