JPH096091A - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JPH096091A
JPH096091A JP15039795A JP15039795A JPH096091A JP H096091 A JPH096091 A JP H096091A JP 15039795 A JP15039795 A JP 15039795A JP 15039795 A JP15039795 A JP 15039795A JP H096091 A JPH096091 A JP H096091A
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芳明 西村
Atsushi Murata
淳 村田
Nobutoshi Hayashi
信俊 林
Akinari Kume
昭也 久米
Yukinori Nagata
之則 永田
Hiroshi Mayuzumi
博志 黛
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導電領域での抵抗値に耐久による変動がな
く;安定性および信頼しの高い;画像形成装置に適用し
て場合に、耐久による画像劣化が生じない、さらには可
塑剤,低分子量液状ゴム,界面活性剤などによる汚染で
画像不良を起こさない帯電部材を得る。 【構成】 導電性基材上に半導電性弾性層および多孔質
層がその順に設けられ、その多孔質層が半導電性弾性層
に連通する開孔を有する帯電部材を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザービー
ムプリンター、LEDプリンターなどの電子写真や電子
写真製版システムなどに利用されるバイアス部材に関
し、特に転写・帯電部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置等おいて、感光ドラム等か
らなる像担持体上に形成されたトナー像を、紙等の転写
材に転写する方式として種々の方式が知られている。そ
の中でも、装置の小型化に有効であり、転写に必用な印
加電圧が低電圧で良く、オゾン等のコロナ生成物が少な
く、転写材の搬走安定性に優れている等の点から、接触
式導電ローラを用いた転写方式が注目されている。
【0003】接触式導電ローラによるトナー像の転写
は、バイアスを印加した導電ローラが像担持体上のトナ
ー像に重ね合わせた転写材を背面から圧接し、トナー像
を導電ローラ側、すなわち転写材上に転写させることに
よって行われる。以下、接触式導電ローラを転写ローラ
と呼ぶ。
【0004】転写ローラによる転写において、転写材と
して非常に高抵抗なもの、例えば低湿度に放置された
紙、ポリエステルフィルムからなるトランスペアレンシ
ー用紙などが用いられている可能性がある場合には、転
写ローラによって転写材側へトナーの静電気力による引
き寄せを良好に行うために、高電界を転写ローラと像担
持体間に印加する必要ある。ところが、高電界を像担持
体に直接印加した場合、転写ローラの抵抗値が低いと、
過度の電流が流れて像担持体にダメージを与えるといっ
た現象が生じる。この現象は、小サイズの転写材を通し
た際に転写ローラと像担持体の間で、直接対向するある
いは接触する面が多くなるために顕著となる。そこで転
写ローラとして適当な抵抗値(中抵抗)を有する半導電
性ローラの使用が検討されている。
【0005】同様に、接触式導電ローラを用いた帯電方
式において、導電性の一次帯電用帯電部材を用いた場
合、感光体に流れる電流値が大きくなると感光体の寿命
が短くなる。一方帯電に必要な電流を流すのに十分低い
抵抗値が必要であり、そこで帯電用帯電部材として半導
電領域の抵抗値が必要となる。以下、帯電用帯電部材を
帯電ローラと呼ぶ。
【0006】さらに、転写ローラの硬度が高い場合、転
写ローラの像担持体への圧接ニップ部を充分取るため
に、転写ローラを像担持体へ強く押しつけながら転写を
行うと、トナーが転写材へ転写されにくくなる場合があ
り、転写された画像、特に文字の線幅の中央部が白く抜
ける、いわゆる中抜け現象を引き起こす。このため、転
写ローラには低硬度が要求される。同様に帯電ローラも
感光体と均一ニップをとり、ムラのない帯電性を得るに
は低硬度が要求される。以上のような転写・帯電ローラ
に重要な物性としては、半導電領域の抵抗値を有しかつ
低硬度であることが、良好な画像を得るための必須の条
件となってくる。このような物性を得る方法として、ゴ
ム、エラストマー、樹脂などの高分子材をマトリックス
とし、この中にカーボンブラック,金属紛などの導電粒
子および発泡剤を分散させ、半導電性の発泡弾性体を得
ていた。また、可塑剤、低分子量液状ゴム、界面活性剤
などを添加し、半導電性の弾性体を得ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記半
導電性の弾性体を転写・帯電ローラとして使用する場
合、初期の画像には問題がなくても、通紙枚数が増える
に従って画像が悪化する。つまり、通紙枚数が増えるに
従って、転写材が転写ローラの表面から導電粒子、可塑
剤、低分子量物、界面活性剤などの抵抗値を制御する組
成物を取り去り、転写ローラの抵抗値が変動して耐久性
がないという問題があり、帯電ローラも同様に抵抗値を
制御している組成物が減少して耐久性がないという問題
があった。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みな
されたもので、半導電領域での抵抗値に耐久による変動
がなく;安定性および信頼しの高い;画像形成装置に適
用して場合に、耐久による画像劣化が生じない、さらに
は可塑剤,低分子量液状ゴム,界面活性剤などによる汚
染で画像不良を起こさない帯電部材を得ることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、バイアス電圧
を印加して、被帯電体を帯電させる帯電部材であって、
導電性基材上に半導電性弾性層および多孔質層がその順
に設けられ、該多孔質層が該半導電性弾性層に連通する
開孔を有することを特徴とする帯電部材を提供する。
【0010】
【作用】本発明の帯電部材(導電性弾性部材)につい
て、図1に示した転写・帯電ローラの模式的断面図で説
明する。その図に示した転写・帯電ローラは金属などか
らなる円筒状の導電性芯金1の周壁に半導電性弾性層2
を周設し、さらにその上に多孔質層3が設けられてい
る。
【0011】さらに図1のローラの表面層の一部を拡大
した模式断面図である図2に示すように、多孔質層の開
孔が半導電性弾性層と連通している表面層の形態は、半
導電性発泡体層2aを覆う被覆層が、発泡体層2aの表
面にある空孔部2c(本図では、表面以外の内部の空孔
を2c’として表面にある2cと区別した)以外の発泡
体の表面を覆うことにより多孔質層3aを形成してい
る。
【0012】また、他の表面層の形態として、表面層の
一部を拡大した模式断面図である図3に示すように、表
面に空孔部のない半導電性弾性層2bに多孔質層3bを
形成しても良い。
【0013】上記構成による転写ローラでは、最上層で
ある多孔質層が転写材などと直接接触し、転写材は半導
電性弾性層に直接接触しない。そのため、半導電性弾性
層の抵抗制御に関与する組成物が転写材などに移行し減
少していくことはなく、半導電性弾性層における抵抗値
の変動がなくなる。また、多孔質層の開孔が半導電性弾
性層と連通しているため、多孔質層の厚みが30μm以
下であれば半導電性弾性層からの放電電流により転写材
背面に十分な電荷を与えることが可能となる。多孔質層
は、半導電性弾性層より高抵抗であればよい。つまり転
写ローラの抵抗値は、半導電性弾性層の抵抗値となる。
【0014】また上記構成を帯電ローラに使用しても同
様に、帯電ローラの抵抗値は半導電性弾性層の抵抗値と
なる。
【0015】以下に、本発明を発泡体の転写ローラに適
用した場合の態様について詳細に説明する。半導電性発
泡層は転写バイアス電圧を紙に印加することができ、か
つ均一に紙に圧接することができる弾性を有するもので
あればよいが、好ましくは体積抵抗105〜1012Ω・
cm程度を有するものとする。
【0016】本発明における発泡層の原料ポリマーとし
ては、例えばEPDM、ポリブタジエン、天然ゴム、ポ
リイソプレン、SBR、CR、NBR、シリコンゴム、
ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴム;RB
(ブタジエン樹脂)、SBS(スチレン−ブタジエン−
スチレンエラストマー)等のポリスチレン系高分子材
料;ポリオレフィン系高分子材料;ポリエステル系高分
子材料;ポリウレタン系高分子材料;RVC等の熱可塑
性エラストマーやポリウレタン、ポリスチレン、PE、
PP、PVC、アクリル系樹脂、スチレン酢酸ビニル共
重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の高
分子材料等やこれらゴム、エラストマー、樹脂の混合物
を用いることができる。
【0017】また、発泡剤を用いて発泡体とする場合の
発泡剤としては、分解型発泡剤、物理的発泡剤などのい
ずれのものを用いてもよい。分解型発泡剤としては、無
機発泡剤と有機発泡剤があり、無機発泡剤としては重炭
酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどが用いられる。有
機発泡剤としては、A.D.C.A.系、D.P.T.系、O.B.S.H..
系、T.S.H.系、A.I.B.N.系などを使用することができ、
特に、A.D.C.A.系、O.B.S.H.系のブレンド系では空孔部
の直径が200μm以下の発泡体でかつ加硫のタイトな
発泡体が得られる。
【0018】物理的発泡剤としては、常圧で液体の揮発
性化合物で、沸点が110℃以下のものが用いられ、プ
ロパン,ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、塩化メチレ
ン,トリクロルエチレンなどの塩化脂肪族炭化水素、ト
チクロルフルオロメタンなどのフッソ化脂肪族炭化水
素、空気,窒素などの不活性ガスが用いられる。ウレタ
ンゴムは前述した分解型発泡剤や物理的発泡剤の他に水
などにより発泡させることができる。またシリコーンゴ
ムのシラノール反応の分解ガスにより発泡させることが
できる。
【0019】これらの発泡体を半導電化するには、カー
ボンブラック、TiO2,SnO2,ZnO等の金属酸化
物、SnO2とSb23の固溶体,ZnOとAl23
固溶体、In23とSnO2の固溶体等の被酸化物等、
Cu,Ag等の金属粉又はこれらを粒子表面に被覆して
導電化した粒子などから成る導電粒子を弾性体中に適宜
量分散させることにより行うことができ、所望の抵抗値
に調整することができる。また、ポリマー主鎖中あるい
は側鎖に極性を有する分子あるいは原子団を導入した
り、イオン対を形成する分子または原子団を導入するこ
とによって、半導電化することも可能である。
【0020】例えば、−+OH2,−+NR3,−NO2
−CN,−F,―Cl,−Br,−I,一OR(R:H
またはアルキル基、以下同じ),−CHO,―COO
R,−COCl,−COR,−NR2,−CF3,−CC
3,−COAr(Ar:アリール基),−CH2OR,
−NHCOR,−CONR ̄,−CONR2,−CON
(CrI2OR)-,−O-,−S-,−COO-,−L
i,−MgX(X:ハロゲン原子、以下同じ),−Zn
X,−SO4 -,−CH2X,−CH=CHX,−C64
X等を、高分子の主鎖や側鎖中に導入する等により導電
化することができる。以上の手段により、半導電性層の
体積抵抗105〜1012Ω・cm程度に調整するとよ
い。その層の抵抗が小さすぎれば、リークや白ポチが発
生し、大きすぎれば転写不良となる。
【0021】次に、その半導電性発泡層の上層として設
けられている多孔質層は、柔軟性を有する厚さ5〜30
μm程度の層であり、半導電性発泡層上の空孔部以外の
表面に密着しているものである。ここで柔軟性とは、半
導電性発泡層と同程度またはゴム弾性程度の柔軟性でよ
い。
【0022】多孔質層を構成する高分子材料としては、
NBR,CR,シリコンゴム系,SBR系,ポリウレタ
ン系,アクリル系,不飽和ポリエステル系などのポリマ
ーまたはコポリマー、あるいはそれらのブレンドしたも
の等、構成モノマーにかかわらず用いることができる。
【0023】多孔質層の形成は、高分子材料を溶剤に分
散させて塗料化し、ディッピング,ロールコータ法など
で発泡体の表面に塗布し、溶剤を蒸発させて皮膜化させ
ることで行うことができる。またポリマーの水溶液,ラ
テックスなどのエマルジョン(水溶媒)を上記加工法で
発泡体の表面に塗布し、水を蒸発させることにより皮膜
化できる。上記方法で発泡体の表面に塗布された塗料は
溶剤または水溶媒の乾燥時に空孔部内の空気が膨張し、
皮膜が破損し空孔部は表面層が形成されにくい。また空
孔部内の空気のため、空孔面は塗料がぬれにくいことか
ら、乾燥後空孔部以外の部分の所に表面層が形成され
る。
【0024】また用いることのできる溶媒は半導電性発
泡層の材質,結合体の材質によって任意に選択して良い
が、塗料としては特に、水系に分散させた場合、例えば
水系エマルジョンとした場合が好ましいため、塗料の連
続相としては水を用いると良い。
【0025】その理由としては、半導電性発泡層の表面
が研摩面で凹凸がある場合、溶媒が水系だと水の表面張
力が大きいため、塗工の際、発泡体の空孔部の直径が小
さいと、特に200μm以下の空孔部であると、塗液が
入りにくいことが挙げられる。
【0026】以上のようにして、半導電性発泡層の空孔
部上に開孔が配置された多孔質層を形成する。
【0027】
【実施例】
(実施例1)第1の実施例として、本発明の帯電部材を
電子写真に応用した例を示す。
【0028】図4は本発明による帯電部材を用いた電子
写真装置の概略構成の横断面図である。図中、4は被帯
電体としての像担持体であり、本例のものはアルミニウ
ム等の導電性基体層4bと、その外周面に形成した光導
電層4aを基本構成層とするドラム型の電子写真感光体
である。支軸4dを中心に図面上時計方向に所定の周速
度を持って回転駆動する。5はこの感光体4面に接して
感光体面を所定の極性および電位で一様に一次帯電処理
する帯電部材であり、本例はローラタイプのものであ
る。以下、その帯電部材を帯電ローラと称する。
【0029】帯電ローラ5は中心芯金5aと、その外周
に形成した半導電性発泡層5bと、さらにその外周に形
成した多孔質層5cとからなり、芯金5aの両端部を不
図示の軸受け部材に回転自在に軸受させてドラム型の感
光体4に平行に配置し、バネ等の不図示の押圧手段で感
光体4面に対して所定の押圧力をもって圧接され、感光
体4の回転駆動に伴って従動回転する。そして電源6か
ら摺擦電極6aを介して、芯金5aへ所定の直流(D
C)バイアス、あるいは直流+交流(DC+AC)バイ
アスを印加することで、回転感光体4の周面が所定の極
性および電位に直接帯電される。
【0030】帯電ローラ5で均一に帯電処理を受けた感
光体4面は、次に露光手段10により目的の画像情報の
露光(レーザービーム走査露光、原縞画像のスリット露
光等)を受けることで、その周面に目的の画像情報に対
応した静電潜像が形成される。その潜像は次いで現像手
段11によりトナー画像として順次に可視像化してい
く。このトナー画像は、次いで転写手段12により不図
示の給紙手段から感光体4の回転と同期どりされて適正
なタイミングをもって感光体4と転写手段12との間の
転写部へ搬送された転写材14の面に順次に転写されて
いく。転写手段12は転写ローラであり、転写材14の
裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで感光体4面側
のトナー画像が転写材14の表面側に転写されていく。
【0031】ここで転写手段12として本発明の転写ロ
ーラでは、芯金12aの周壁にローラ抵抗値が108
1010Ω・cmで、ゴム硬度が24〜30゜A.S.C.の半
導電性発泡層12bが周設され、さらに表面層に厚さ2
0μmで可撓性のある多孔質層12cで被覆されてい
る。本発明におけるA.S.C.とは、アスカーゴム硬度計
(高分子計器(株)製)によって、基準規格アスカーC
型SRIS(日本ゴム協会規格)0101に従って測定
された硬度である。抵抗値は10mm幅の導電テープで
ローラの表面に巻き、印加電圧DC1000Vで芯金と
導電テープ間の抵抗を測定することで求めた。
【0032】この転写ローラ12に対してバイアス印加
電源15から摺擦電極15aを介して芯金12aへ所定
のDCバイアスを印加する。
【0033】次に、トナー画像の転写を受けた転写材1
4は感光体4面から分離されて不図示の像定着手段へ搬
送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。
あるいは裏面にも像形成するものでは転写部への再搬送
手段へ搬送される。像転写の感光体4面はクリーニング
手段13で転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受け
て清浄面化されて繰り返して作像に供される。上記画像
形成プロセスにおいて、本発明の転写ローラは以下述ベ
る方法で作られたものである。
【0034】EPDMゴムに導電粒子として導電性酸化
亜鉛(比抵抗102〜103Ω・cm)、可塑剤としてパ
ラフィンオイル(比抵抗1012Ω・cm以上)、発泡
剤、発泡助剤および加硫剤を添加して、押出し機でチュ
ーブ状に成形した成形品を加硫缶で150〜160℃、
30分の条件で加硫・発泡させ、チューブ状の発泡体を
得た。次に、発泡体を芯金に圧入接着し、円筒研摩機で
表面スキン層を研摩し、形状を整え、ローラ表面にケバ
のない均一な空孔部を持った発泡ローラを得た。研摩さ
れた発泡ローラの空孔部の直径を光学顕微鏡によって測
定したところ、直径は80〜150μmであった。得ら
れた発泡ローラの硬度をアスカー硬度計(高分子計器
(株)製)によって測定したところ、26〜28゜A.S.
C.であった。さらに、発泡ローラの抵抗を前述の抵抗測
定法で測定したところ、1×109Ω・cmであった。
【0035】次に、ポリエステル系ポリウレタン(分子
量7〜10万、抵抗値5×1013Ω・cm)の水分散タ
イプ塗料を、ロールコータによって、発泡ローラの半導
電性発泡層12bの表面にコーティングし、120℃、
20分で加熱硬化させ、厚さ約20μmの多孔質層12
cを形成した。転写ローラ12の被覆面を光学顕微鏡に
よって観察したところ、直径80〜150μmの空孔部
が多数観察された。得られた転写ローラの硬度をアスカ
ー硬度計(高分子計器脚製)によって測定したところ、
27〜29°A.S.C.であった。さらに、転写ローラの抵
抗値を前記抵抗測定法で測定したところ、2×109Ω
・cmであった。転写ローラの形状は芯金径6mm,外
径18mm,芯金長さ250mm,ゴム長さ232mm
であった。
【0036】前述した画像形成プロセスにおいて、上記
の様につくられた本発明の転写ローラ12を感光体4面
に対して総圧1kgで押し当てて配置した。本実施例の
LBPのプロセススピード(OPC感光体の周速度)は
95mm/秒で、A4サイズの転写材で16枚/分の通
紙スピードで通紙耐久を行った。その結果、初期には2
×109Ω・cmであった抵抗値は、30万枚の通紙で
4×109Ω・cmまで変化したが、ベタ画像でも問題
なかった (比較例1)実施例1におけるローラ構成の一部である
半導電性発泡層でできている単層の転写ローラ(多孔質
層なし)で同様に通紙耐久を行った。単層の転写ローラ
は30万枚で抵抗値が2×109Ω・cmから5×106
Ω・cmまで約2.5オーダ(1オーダは10倍を示
す)低下し、18万枚からベタ画像に多数のポチ状の転
写ムラが発生した。また耐久後単層の転写ローラの抵抗
制御材でもあるパラフィンオイル(比抵抗1012Ω・c
m以上)が減少しているのが確認された。
【0037】(実施例2)EPDMゴムに導電粒子とし
てケッチェンブラック(比抵抗10-1Ω・cm)、可塑
剤としてパラフィンオイル(比抵抗1012Ω・cm以
上)、発泡剤、発泡助剤および加硫剤を添加して、実施
例1の転写ローラと同様な製造法で発泡ローラを得た。
研摩された発泡ローラの空孔部の直径を光学顕微鏡によ
って測定したところ、直径は70〜110μmであっ
た。得られた発泡ローラの硬度をアスカー硬度計(高分
子計器(株)製)によって測定したところ、34〜36
゜A.S.C.であった。さらに、発泡ローラの抵抗を前述の
抵抗測定法で測定したところ、1×107Ω・cmであ
った。
【0038】次に、ポリエーテル系ポリウレタン(分子
量7〜10万、抵抗値3×1011Ω・cm)の水分散タ
イプの塗料をロールコータによって、発泡ローラの半導
電性発泡層5bの表面にコーティングし、120℃、2
0分で加熱硬化させ、厚さ約25μmの多孔質層5cを
形成した。
【0039】得られた多孔質層が形成された帯電ローラ
5の被覆面を光学顕微鏡によって観察したところ、直径
70〜110μmの空孔部が多数観察された。得られた
帯電ローラの硬度をアスカー硬度計(高分子計器(株)
製)によって測定したところ、36〜38゜A.S.C.であ
った。さらに、帯電ローラの抵抗値を前記抵抗測定法で
測定したところ、2×107Ω・cmであった。帯電ロ
ーラの形状は芯金径6mm,外径12mm,芯金長さ2
50mm,ゴム長さ240mmであった。
【0040】このようにして作製した本発明の帯電ロー
ラ5を、実施例1で説明した画像形成プロセスにおいて
感光体4面に対して総圧1Kgで押し当てて配置し、帯
電ローラ5に電源6より1800Vpp・600Hzの交
流バイアスと−700Vの直流バイアスの重畳バイアス
を印加した。そしてLBPのプロセススピード(OPC
感光体の周速度)は95mm/秒で、A4サイズの転写
材で16枚/分の通紙スピードで通紙耐久をおこなつ
た。初期には8×107Ω・cmであった抵抗値は、
1.5万枚通紙した後でも5×107Ω・cmでほとん
ど変化せず、画像も問題なかった。
【0041】(比較例2)実施例2と同様にして半導電
性発泡層を作製し、ポリエーテル系ポリウレタンに導電
制御材として第四級アンモニウム塩を添加した水分散タ
イプの塗料をディピングにより半導電性発泡層に80μ
m塗布した。このようにして得られた帯電ローラの抵抗
値は4×107Ω・cmであり、実施例2と同条件で通
紙耐久を行った。その結果、初期には4×107Ω・c
mであった抵抗値が、1.5万枚の通紙を行った後に
は、5×108Ω・cmと約1オーダ高くなって、帯電
に必要な電流を流すには高すぎる抵抗値になり、白ベタ
画像が砂をまいたような画像不良になった。
【0042】以上の実施例および比較例の結果から明ら
かなように、本発明(実施例1および2)の転写・帯電
ローラは抵抗値の変化が少ないため、耐久による画像劣
下もなく良好であった。一方、比較例1の転写ローラは
耐久により転写ローラの可塑剤が減り抵抗値が低くなる
ため画像劣下が発生した。また、比較例2の帯電ローラ
は表層の導電制御材が減り、抵抗値が高くなるため画像
劣下が発生した。
【0043】なお、以上の実施例ではローラタイプの帯
電ローラを作製したが、本発明の帯電部材の形状として
はブレード状,ブロック状などでも良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電部材
により、半導電領域での帯電部材の抵抗値に耐久による
変動がなくなり、耐久による画像劣化がなくなる。また
可塑剤,低分子量液状ゴム,界面活性剤などが感光体に
移行しないため、感光体を汚染することがなく、汚染に
よる画像不良が起きない。さらに、安定性および信頼性
の高い帯電部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の1実施態様(転写・帯電ロ
ーラ)の模式的断面図である。
【図2】図1の部材の表面層の一部を拡大した模式的断
面図である。
【図3】本発明の帯電部材の表面層の他の例の一部を拡
大した模式的断面図である。
【図4】帯電部材を用いた電子写真装置の概略構成の横
断面図である。
【符号の説明】
1 芯金 2 半導電性弾性層 2a 半導電性発泡体層 2b 半導電性弾性層 2c 空孔 2c’ 空孔 3 多孔質層 3a 多孔質層 3b 多孔質層 4 感光体 5 帯電部材(帯電ローラ) 5a 芯金 5b 半導電性弾性層(半導電性発泡層) 5c 多孔質層 6 帯電ローラ用電源 6a 摺擦電極 10 露光手段 11 現像手段 12 転写手段 12a 芯金 12b 半導電性弾性層(半導電性発泡層) 12c 多孔質層 13 クリーニング手段 14 転写材 15 電源 15a 摺擦電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久米 昭也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 永田 之則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 黛 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス電圧を印加して、被帯電体を帯
    電させる帯電部材であって、導電性基材上に半導電性弾
    性層および多孔質層がその順に設けられ、該多孔質層が
    該半導電性弾性層に連通する開孔を有することを特徴と
    する帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記半導電性弾性層が発泡体である請求
    項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記多孔質層の開孔が、前記の発泡体か
    らなる半導電性弾性層の空孔部上に配置されている請求
    項2記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記の発泡体からなる半導電性弾性層の
    空孔部の直径が5〜200μmである請求項2または3
    記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記多孔質層の厚さが30μm以下であ
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 前記多孔質層の電気抵抗値が前記半導電
    性弾性層の電気抵抗値より大きい請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の帯電部材。
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