JPH0960842A - ごみの落下量算出手段を有する流動床式焼却装置 - Google Patents

ごみの落下量算出手段を有する流動床式焼却装置

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JPH0960842A
JPH0960842A JP7234604A JP23460495A JPH0960842A JP H0960842 A JPH0960842 A JP H0960842A JP 7234604 A JP7234604 A JP 7234604A JP 23460495 A JP23460495 A JP 23460495A JP H0960842 A JPH0960842 A JP H0960842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給じん量を正確に予測、測定すると共に、ご
みの性状をも判別できる算出機構を有し、それにより給
じん量、二次空気量等を制御できる流動床式焼却装置を
提供する。 【解決手段】 給じん機1と、該給じん機のごみの出口
部5と流動床式焼却炉3のごみの供給口とを結ぶシュー
ト部2を有する流動床式焼却装置において、前記給じん
機1のごみの出口部5からごみの落下する様子を観察で
きる位置にテレビカメラ4を取り付けた装置であり、取
り付けたテレビカメラの画像をリアルタイムで処理し、
ごみの落下量13又はこれと発熱量14を算出し、算出
した信号により、ごみの給じん量、二次空気量、流動空
気量を制御15する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動床式焼却装置
に係り、特に都市ごみ等を焼却する際に、ごみの落下量
を正確に把握して燃焼の制御ができる流動床式焼却装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却炉は、毎日排出されるごみ
を焼却処理し、なおかつ焼却する際に排出される環境汚
染物質を最小限に押さえなければならないし、また、ボ
イラを設置してある炉に関しては効率のよい余熱利用を
行わなければならない。これらを両立するには、低い酸
素濃度で良好な燃焼を維持する必要がある。ところで、
都市ごみの性状、大きさは千差万別で様々なものが絡ま
り合っている。従来から給じんシステムはいろいろ知ら
れているが、大別するとごみを破砕して給じんするもの
と、無破砕で給じんする二つのシステムがある。無破砕
で給じんするシステムでは、ごみの性状の影響を大きく
受ける。つまり、給じんされるごみの大きさが、まちま
ちで、給じん機の排出特性はその性状の影響を大きく受
ける。
【0003】例えば、給じん機がスクリュウー形式の場
合、下式で搬送重量をもとめることができる。 Q=60×Φ×π×D×D/4×S×N×γ 式中、 D=ねじ羽根の外径 S=ねじのピッチ Φ=断面効率 N=ねじ軸の回転数 γ=比重量 (コンベヤ計算法 真島卯太郎著 工学図書刊行) この中で断面効率と比重量は物質により変化する。従っ
て、都市ごみをスクリュウーで搬送する場合、搬送量は
ごみ質に大きく影響を受けることになる。
【0004】また、無破砕の場合、スクリュー径より大
きいごみが投入される場合があり、スクリュウへの飲み
込みが阻害され、定量性がそこなわれる。更に、スクリ
ュウーの端部よりごみが落下する場合、ごみが絡まりあ
い、大きな塊となりなかなか落下しない場合がある。そ
して、落ち口のシュート部にオーバハングとなり一気に
落下することになる。これらは性状が大きく変化する都
市ごみ、産業廃棄物に特有の問題で、特に無破砕の場合
顕著である。流動床炉は、スタートアップが容易なこ
と、灰が乾いてきれいなことから都市ごみ焼却炉に向い
ているが、燃焼速度が速いため、投入されるごみ量の変
動が燃焼の変動へ大きく影響を及ぼす。その対策とし
て、流動化の緩慢化、炉内の明るさを利用して応答の速
い給じん量制御、二次空気量制御が開発されている。
【0005】しかし、給じん量の変動を抑制するのが最
も好ましく、そのための給じん機から落下するごみを測
定する方法は例えば、給じん機の落ち口に、光電リレー
を設け、そこを遮る影から給じん量を推察する方法があ
る。しかし、この方法はごみが軽く落ち口に飛散するよ
うな性状の場合、重い性状のごみに比べてごみの落下量
を多く見積もる傾向にある。また、ごみの性状を判別で
きずに単に通過する影を測定しているだけでは、常に性
状が変化するごみが燃焼に影響を及ぼす具合を推定でき
ない。というのは実際に燃焼に影響を及ぼすのは、ごみ
の量と発熱量の積である入熱量であるためであり、単に
量(重量)のみを測定していては投入されるごみの燃焼
に及ぼす影響を推定できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解消し、給じん量を正確に予測、測定
すると共に、ごみの性状をも判別できる算出手段を有
し、それにより給じん量、二次空気量、燃焼速度(流動
空気量)を制御することのできる流動床式焼却装置を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、給じん機と、該給じん機のごみの出口
部と流動床式焼却炉のごみの供給口とを結ぶシュート部
を有する流動床式焼却装置において、前記給じん機のご
みの出口部からごみの落下する様子を観察できる位置に
テレビカメラを取り付けたことを特徴とする流動床式焼
却装置としたものである。また、前記流動床式焼却装置
において、取り付けたテレビカメラの画像をリアルタイ
ムで処理し、ごみの落下量を算出する算出手段を設けて
おり、更に、該算出手段と共に、ごみの発熱量を算出す
る手段を設けるのがよい。
【0008】本発明の流動床式焼却装置においては、前
記のごみの落下量を算出する算出手段の信号に基づい
て、ごみの落下量を一定にするように給じん機の回転数
を制御する制御手段を設けるか、又は、該信号に基づい
て、ごみの落下量から必要な二次空気量を算定し二次空
気量を制御する制御手段を設けるか、あるいは、該信号
に基づいて、ごみの落下量から流動化を緩慢にする必要
性が生じたときに流動空気量を減少させる制御をする制
御手段を設けることができる。
【0009】また、前記装置では、ごみの落下量を算出
する算出手段の信号での制御であるが、該算出手段の信
号とごみの発熱量算出手段の信号の両信号に基づいて、
ごみの落下量と発熱量の積を一定にするように給じん機
の回転数を制御する制御手段を設けるか、又は、ごみの
落下量と発熱量から必要な二次空気量を算定し二次空気
量を制御する制御手段を設けるか、あるいは、ごみの落
下量と発熱量から流動化を緩慢にする必要性が生じたと
きに流動空気量を減少させる制御をする制御手段を設け
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1に、本発明の流動床式焼却装置の全体
構成図を示し、図2に図1の給じん機のごみ出口部の部
分拡大図を示す。図1及び2において、1は給じん機、
2はシュート部、3は流動床焼却炉であり、ごみがホッ
パ7から給じん機1により、シュート部2を通って焼却
炉3に投入される。その際、給じん機1の出口部5に落
下するごみをテレビカメラ4で撮影する。
【0011】図2に、出口部5の落ち口とテレビカメラ
4の位置の関係を示す。テレビカメラ4は、給じん機1
からごみが落下するシュート2の途中もしくは、落ち口
を撮影する。撮影する範囲は、給じん機からごみがオー
バーハングしてまさに落ちようとする部分と、そこから
離れて落下していく部分の両方を見渡せる位置が望まし
い。その結果、ごみが一気に落下する瞬間とその量を捉
えることができる。また、その性状が乾いて発熱量が高
いと予想したり、湿って発熱量が低そうであると推定で
きる。撮影した画像は、ごみの落下量を算出する算出手
段13に送られてリアルタイムで画像処理され、また、
ごみの質(発熱量)を算出する算出手段14により、単
位時間当たりの発熱量を算出する。
【0012】このようにして、ごみの落下量及び発熱量
を算出した信号は、制御手段15に送られて、それぞ
れ、給じん量制御16、二次空気量制御17、流動空気
量制御18される。なお、発熱量の算定は次のように行
う。ごみは、一般に紙類が多いと発熱量が高く、水分が
多いと発熱量が少ない。従って、検出したものの色が明
るいと発熱量が高く、暗いと低いとする。また、これは
例に過ぎず、明るさと色により、マトリックスを組み発
熱量を算定する。
【0013】画像処理により、リアルタイムにごみの量
を検出する処理フローの一例を示せば次のようになる。 (a)画像の取り込み、(b)画像の二値化、(c)輪
郭の認識、(d)輪郭の中の面積の算出、(e)その面
積内の重心の算出(平面的に捕らえた画像の図心を重心
とする)。(f)重心、面積の記憶(g)前回算出した
重心と今回算出した重心の移動距離に面積をかける。そ
れらを、認 識した輪郭の数だけたしあわせる。
【0014】次に、本発明のごみの落下量算出手段を用
いた給じん量、二次空気量、流動空気量の制御を図3〜
5を用いて説明する。図3は、給じん量制御をごみ落下
量算出手段により行うための説明図である。既存技術で
はボイラ6のドラム圧力を一定にするように、給じん機
の回転数を制御16している。ボイラの熱容量は非常に
大きいので、速い応答は期待できない。ごみの落下量検
出量信号13を入力テープ14により変換し、ドラム圧
力を一定にするように動作する信号19から増減する。
このように制御15することにより、瞬時のごみの落下
に対しても対応できる制御が可能となる。
【0015】図4は、二次空気量制御をごみ落下量算出
手段により行うための説明図である。既存技術では、煙
突21入り口の酸素濃度が一定となる、二次空気量12
を設定するように二次空気量制御17は動作している。
酸素濃度計22は炉の下流にあるので、時間遅れが存在
し、速い応答は期待できない。ごみの落下量検出量信号
13を入力テープ14により変換し、二次空気量の制御
信号15に加える。このように制御することにより、瞬
時のごみの落下に対しても対応できる制御が可能とな
る。図5は、流動空気量制御を落下量算出手段により行
うための説明図である。既存技術では、炉内が明るくな
ったら、流動空気を減じて急激なごみのガス化を防ぐ。
炉内の明るさ23を利用するので、応答は速いが、燃焼
する前に対応することができない。ごみの落下量検出量
信号13を入力テープ14により変換し、ごみがたくさ
ん落下したら、あらかじめ、流動空気11を減少18さ
せ、ガス化が緩慢に行われるようにする。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、酸素濃度が適正に保た
れ、ごみが一気に落下することによる酸素濃度の急激な
減少がなくなり、酸素濃度が低くとも未燃分が少なくな
る。その結果、低酸素濃度運転が可能となり、ボイラ効
率が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流動床式焼却装置の全体構成図。
【図2】図1の給じん機のごみ出口部の部分拡大図。
【図3】本発明を用いた給じん量制御の説明図。
【図4】本発明を用いた二次空気量制御の説明図。
【図5】本発明を用いた流動空気量制御の説明図。
【符号の説明】
1:給じん機、2:シュート、3:流動床焼却炉、4:
テレビカメラ、5:出口部:6:ボイラ、7:ホッパ、
8:流動層、9:モーター、10:送風機、11:押込
空気、12:2次空気、13:ごみ落下量算出手段、1
4:ごみ発熱量算出手段、15:制御手段、16:モー
ター回転数制御、17:二次空気量制御、18:流動空
気量制御、19:ドラム圧制御、20:排ガス処理装
置、21:煙突、22:酸素濃度制御、23:炉内明る
さ検出
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23G 5/00 108 F23G 5/00 108B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給じん機と、該給じん機のごみの出口部
    と流動床式焼却炉のごみの供給口とを結ぶシュート部を
    有する流動床式焼却装置において、前記給じん機のごみ
    の出口部からごみの落下する様子を観察できる位置にテ
    レビカメラを取り付けたことを特徴とする流動床式焼却
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流動床式焼却装置におい
    て、取り付けたテレビカメラの画像をリアルタイムで処
    理し、ごみの落下量を算出する算出手段を設けたことを
    特徴とする流動床式焼却装置。
  3. 【請求項3】 前記ごみの落下量を算出する算出手段と
    共に、ごみの発熱量を算出する手段を設けたことを特徴
    とする請求項2記載の流動床式焼却装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量を算出する算出手段の信号に基づい
    て、ごみの落下量を一定にするように給じん機の回転数
    を制御する制御手段を設けたことを特徴とする流動床式
    焼却装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量算出手段とごみの発熱量算出手段の信
    号に基づいて、ごみの落下量と発熱量の積を一定にする
    ように給じん機の回転数を制御する制御手段を設けたこ
    とを特徴とする流動床式焼却装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量算出手段の信号に基づいて、ごみの落
    下量から必要な二次空気量を算定し二次空気量を制御す
    る制御手段を設けたことを特徴とする流動床式焼却装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量算出手段とごみの発熱量算出手段の信
    号に基づいて、ごみの落下量と発熱量から必要な二次空
    気量を算定し二次空気量を制御する制御手段を設けたこ
    とを特徴とする流動床式焼却装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量算出手段の信号に基づいて、ごみの落
    下量から流動化を緩慢にする必要性が生じたときに流動
    空気量を減少させる制御をする制御手段を設けたことを
    特徴とする流動床式焼却装置。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の流動床式焼却装置におい
    て、ごみの落下量算出手段とごみの発熱量算出手段の信
    号に基づいて、ごみの落下量と発熱量から流動化を緩慢
    にする必要性が生じたときに、流動空気量を減少させる
    制御をする制御手段を設けたことを特徴とする流動床式
    焼却装置。
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