JPH0960657A - 1方向クラッチ - Google Patents
1方向クラッチInfo
- Publication number
- JPH0960657A JPH0960657A JP7217411A JP21741195A JPH0960657A JP H0960657 A JPH0960657 A JP H0960657A JP 7217411 A JP7217411 A JP 7217411A JP 21741195 A JP21741195 A JP 21741195A JP H0960657 A JPH0960657 A JP H0960657A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- way clutch
- ring
- raceway surface
- retainer
- annular portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 1方向クラッチとしての機能と転がり軸受と
しての機能を併せもった1方向クラッチを提供する。 【構成】 外輪2は、標準深溝玉軸受の軸受外輪を軸受
中心線に沿って2分割し、また、その軌道面2aの溝底
に円周溝2bを設けたものである。2分割された外輪2
は、保持リング5によって一体化される。保持器4は、
外輪2の円周溝2bに適合装着される。保持器4は、1
つの割り口を有する分割リングで、ポケット側の壁面に
カム面4dを備えている。
しての機能を併せもった1方向クラッチを提供する。 【構成】 外輪2は、標準深溝玉軸受の軸受外輪を軸受
中心線に沿って2分割し、また、その軌道面2aの溝底
に円周溝2bを設けたものである。2分割された外輪2
は、保持リング5によって一体化される。保持器4は、
外輪2の円周溝2bに適合装着される。保持器4は、1
つの割り口を有する分割リングで、ポケット側の壁面に
カム面4dを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転トルクを1方
向に伝達・遮断する1方向クラッチに関する。
向に伝達・遮断する1方向クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械式の1方向クラッチは、内
側回転部材と外側回転部材との間に複数のトルク伝達部
材を介在させ、トルク伝達部材の両部材に対する係合・
離脱を介して、両部材間で回転トルクを1方向に伝達又
は遮断するものであるが、トルク伝達部材としてボール
又はローラ(ころ)を用いるタイプと、スプラグを用い
るタイプとに大別される。前者のタイプは、内側回転部
材の外周または外側回転部材の内周のうち一方にカム面
を設け、このカム面と他方の部材との間に形成される1
方向のくさび隙間に対してボール(又はローラ)を係合
・離脱させるものであり、後者のタイプは、カム面を有
するスプラグを傾動制御して、内側回転部材の外周およ
び外側回転部材の内周に対して係合・離脱させるもので
ある。いずれのタイプのクラッチも、トルク遮断時、ト
ルク伝達部材が両部材から離脱してフリーになるので、
クラッチ自体はラジアル荷重を支持する機能は持たず、
通常、ラジアル軸受と組み合わせて使用される場合が多
い。
側回転部材と外側回転部材との間に複数のトルク伝達部
材を介在させ、トルク伝達部材の両部材に対する係合・
離脱を介して、両部材間で回転トルクを1方向に伝達又
は遮断するものであるが、トルク伝達部材としてボール
又はローラ(ころ)を用いるタイプと、スプラグを用い
るタイプとに大別される。前者のタイプは、内側回転部
材の外周または外側回転部材の内周のうち一方にカム面
を設け、このカム面と他方の部材との間に形成される1
方向のくさび隙間に対してボール(又はローラ)を係合
・離脱させるものであり、後者のタイプは、カム面を有
するスプラグを傾動制御して、内側回転部材の外周およ
び外側回転部材の内周に対して係合・離脱させるもので
ある。いずれのタイプのクラッチも、トルク遮断時、ト
ルク伝達部材が両部材から離脱してフリーになるので、
クラッチ自体はラジアル荷重を支持する機能は持たず、
通常、ラジアル軸受と組み合わせて使用される場合が多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、1方向
クラッチとラジアル軸受を併用する構成では、軸方向寸
法、重量、コストの増大になるので、寸法的、重量的、
コスト的な制約の厳しい用途には不利になる。
クラッチとラジアル軸受を併用する構成では、軸方向寸
法、重量、コストの増大になるので、寸法的、重量的、
コスト的な制約の厳しい用途には不利になる。
【0004】本発明は、比較的簡単な構造で、1方向ク
ラッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せも
った1方向クラッチを提供することにより、上記のよう
な問題点を解決しようとするものである。
ラッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せも
った1方向クラッチを提供することにより、上記のよう
な問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の1方向クラッチ
は、外周に軌道面が設けられた内側回転部材と、内周に
軌道面が設けられ、軸線と直交する方向に2分割された
外側回転部材と、双方の軌道面間に介在する複数の転動
体と、一方の軌道面に配され、他方の軌道面と1方向に
くさび隙間を形成するカム面を有するリング状の保持器
と、2分割された外側回転部材を一体に保持する保持リ
ングとを備え、転動体の前記くさび隙間に対する係合・
離脱を介して回転トルクの伝達・遮断を行なうものであ
る。
は、外周に軌道面が設けられた内側回転部材と、内周に
軌道面が設けられ、軸線と直交する方向に2分割された
外側回転部材と、双方の軌道面間に介在する複数の転動
体と、一方の軌道面に配され、他方の軌道面と1方向に
くさび隙間を形成するカム面を有するリング状の保持器
と、2分割された外側回転部材を一体に保持する保持リ
ングとを備え、転動体の前記くさび隙間に対する係合・
離脱を介して回転トルクの伝達・遮断を行なうものであ
る。
【0006】保持器は、1つの割り口を有する分割リン
グとしても良いし、複数の部分リングを円周方向に合わ
せて構成しても良い。
グとしても良いし、複数の部分リングを円周方向に合わ
せて構成しても良い。
【0007】また、保持器は、内側回転部材および外側
回転部材のうち一方の軌道面に設けた円周溝に適合装着
しても良い。この場合、保持器は、円周溝に適合装着さ
れる環状部と、この環状部から他方の軌道面側に延びた
複数の柱部と、環状部および円周方向に隣り合った柱部
で囲まれ、転動体を収容可能なポケットと、環状部のポ
ケット側の壁面に設けられ、他方の軌道面と1方向にく
さび隙間を形成するカム面とを有する形状とすると良
い。
回転部材のうち一方の軌道面に設けた円周溝に適合装着
しても良い。この場合、保持器は、円周溝に適合装着さ
れる環状部と、この環状部から他方の軌道面側に延びた
複数の柱部と、環状部および円周方向に隣り合った柱部
で囲まれ、転動体を収容可能なポケットと、環状部のポ
ケット側の壁面に設けられ、他方の軌道面と1方向にく
さび隙間を形成するカム面とを有する形状とすると良
い。
【0008】さらに、内側回転部材および外側回転部材
として軸受軌道輪を用いても良い。
として軸受軌道輪を用いても良い。
【0009】図1に示す1方向クラッチは、内側回転部
材としての内輪1、軸線と直交する方向に2分割された
外側回転部材としての外輪2、内輪1の軌道面1aと外
輪2の軌道面2aとの間に介在する複数のボール3、ボ
ール3を保持する保持器4、および、2分割された外輪
2を一体に保持する保持リング5を主要な構成要素とす
る。外輪2の両端部内径には、一対のシール部材6が装
着される。
材としての内輪1、軸線と直交する方向に2分割された
外側回転部材としての外輪2、内輪1の軌道面1aと外
輪2の軌道面2aとの間に介在する複数のボール3、ボ
ール3を保持する保持器4、および、2分割された外輪
2を一体に保持する保持リング5を主要な構成要素とす
る。外輪2の両端部内径には、一対のシール部材6が装
着される。
【0010】この実施例において、外輪2は、標準深溝
玉軸受の軸受外輪を軸受中心線に沿って2分割し、その
軌道面2aの溝底に円周溝2bを設けたものである。外
輪2の軌道面2aに円周溝2bを設けたのは、以下に説
明する保持器4を装着するためであり、また、外輪2を
2分割構造にしたのは、ボール3の軌道面1a・2a間
への組み込み、保持器4の円周溝2bへの組み込みを容
易にするためである。尚、内輪1は標準深溝玉軸受の軸
受内輪をそのまま使用している。
玉軸受の軸受外輪を軸受中心線に沿って2分割し、その
軌道面2aの溝底に円周溝2bを設けたものである。外
輪2の軌道面2aに円周溝2bを設けたのは、以下に説
明する保持器4を装着するためであり、また、外輪2を
2分割構造にしたのは、ボール3の軌道面1a・2a間
への組み込み、保持器4の円周溝2bへの組み込みを容
易にするためである。尚、内輪1は標準深溝玉軸受の軸
受内輪をそのまま使用している。
【0011】組み立てに際しては、内・外輪1、2間に
ボール3および保持器4を組み込み、外輪2の外周に保
持リング5を嵌着した後、保持リング5の一端部または
両端部を外輪2の端面側に加締めて一体化する。この実
施例では、保持リング5の他端部に予め鍔5aを形成し
ておき、保持リング5を外輪2の外周に嵌着した後、一
端部のみを加締めて鍔5bを成形した。尚、外輪2の外
周に保持リング5を嵌着(圧入)するだけで充分な保持
力が得られる場合は、上記のような加締作業を省略する
こともできる。その場合は、保持リング5を片鍔のみあ
るいは鍔なしの形状にすると良い。
ボール3および保持器4を組み込み、外輪2の外周に保
持リング5を嵌着した後、保持リング5の一端部または
両端部を外輪2の端面側に加締めて一体化する。この実
施例では、保持リング5の他端部に予め鍔5aを形成し
ておき、保持リング5を外輪2の外周に嵌着した後、一
端部のみを加締めて鍔5bを成形した。尚、外輪2の外
周に保持リング5を嵌着(圧入)するだけで充分な保持
力が得られる場合は、上記のような加締作業を省略する
こともできる。その場合は、保持リング5を片鍔のみあ
るいは鍔なしの形状にすると良い。
【0012】図2に示すように、保持器4は、外輪2の
円周溝2bに適合装着される環状部4aと、環状部4a
から内径側に連続して延びた複数の柱部4bと、環状部
4aおよび円周方向に隣り合った柱部4bで囲まれて形
成されたポケット4cと、環状部4aのポケット側の壁
面に設けられたカム面4dとを備えている。また、この
実施例において、保持器4は1つの割り口4eを有する
分割リングであり、内径側又は外径側から外力を加える
と自在に拡径又は縮径し、外力を取り除くと弾性により
元の状態に戻る。保持器4の自然状態における外径D
は、外輪2の円周溝2bの溝底径と同程度に設定され
る。「同程度」には、見かけ上(製作誤差の範囲内
で)同一の場合、僅かに小さい場合が含まれる。保持
器4の幅は、円周溝2bの幅よりも若干小さくすると良
い。
円周溝2bに適合装着される環状部4aと、環状部4a
から内径側に連続して延びた複数の柱部4bと、環状部
4aおよび円周方向に隣り合った柱部4bで囲まれて形
成されたポケット4cと、環状部4aのポケット側の壁
面に設けられたカム面4dとを備えている。また、この
実施例において、保持器4は1つの割り口4eを有する
分割リングであり、内径側又は外径側から外力を加える
と自在に拡径又は縮径し、外力を取り除くと弾性により
元の状態に戻る。保持器4の自然状態における外径D
は、外輪2の円周溝2bの溝底径と同程度に設定され
る。「同程度」には、見かけ上(製作誤差の範囲内
で)同一の場合、僅かに小さい場合が含まれる。保持
器4の幅は、円周溝2bの幅よりも若干小さくすると良
い。
【0013】図3に拡大して示すように、保持器4のカ
ム面4dは、ボール3の軌道面1aとの接触点C1(軌
道面2aとの接触点C2)における接線Lに対して角度
θだけ傾斜したテーパ面である。この傾斜角θは、1方
向クラッチにおける一般的な値を基準にして設定すると
良い。カム面4dがこのような形状を有するため、カム
面4dと軌道面1aとの間に1方向(同図で左回転方
向)に縮小したくさび隙間が形成される。
ム面4dは、ボール3の軌道面1aとの接触点C1(軌
道面2aとの接触点C2)における接線Lに対して角度
θだけ傾斜したテーパ面である。この傾斜角θは、1方
向クラッチにおける一般的な値を基準にして設定すると
良い。カム面4dがこのような形状を有するため、カム
面4dと軌道面1aとの間に1方向(同図で左回転方
向)に縮小したくさび隙間が形成される。
【0014】図3は、ボール3がくさび隙間から離脱し
ている状態を示しているが、この状態では、ボール3は
軌道面1a・2aと点C1・C2で接触しながら転動
し、通常の軸受転動体として機能する。そのため、外輪
2と内輪1との間で回転トルクが遮断され、外輪2が内
輪1に対して空転する。同時に、外輪2からのラジアル
荷重は複数のボール3によって支持される。一方、同図
に示す状態から、ボール3が保持器4に対し左回転方向
に相対移動してカム面4dを押圧すると、保持器4が僅
かに拡径し、環状部4aの反ポケット側の壁面(外径
D)が円周溝2bの溝底に圧接する。そして、この状態
からボール3がさらに左回転方向に相対移動すると(あ
るいは相対移動しようとすると)、ボール3がカム面4
dと軌道面1aとの間に形成されるくさび隙間に完全に
係合し、ボール3がロックされる。これにより、外輪2
からの回転トルクが外輪2→保持器4→ボール3→内輪
1という経路で伝達され、内輪1が外輪2と一体に回転
する。
ている状態を示しているが、この状態では、ボール3は
軌道面1a・2aと点C1・C2で接触しながら転動
し、通常の軸受転動体として機能する。そのため、外輪
2と内輪1との間で回転トルクが遮断され、外輪2が内
輪1に対して空転する。同時に、外輪2からのラジアル
荷重は複数のボール3によって支持される。一方、同図
に示す状態から、ボール3が保持器4に対し左回転方向
に相対移動してカム面4dを押圧すると、保持器4が僅
かに拡径し、環状部4aの反ポケット側の壁面(外径
D)が円周溝2bの溝底に圧接する。そして、この状態
からボール3がさらに左回転方向に相対移動すると(あ
るいは相対移動しようとすると)、ボール3がカム面4
dと軌道面1aとの間に形成されるくさび隙間に完全に
係合し、ボール3がロックされる。これにより、外輪2
からの回転トルクが外輪2→保持器4→ボール3→内輪
1という経路で伝達され、内輪1が外輪2と一体に回転
する。
【0015】この1方向クラッチは、上記のようなボー
ル3のくさび隙間に対する係合・離脱を、保持器4の外
輪2に対する連れ回り回転によって自動的に行なう構成
になっている。上述したように、保持器4の自然状態
(ボール3から力を受けていない状態)における外径D
は円周溝2bの溝底径と同程度に設定されている。その
ため、外輪2が回転すると、環状部4aと円周溝2bと
の接触による摩擦力や、環状部4aと円周溝2bとの間
に形成される油膜の粘性等によって、保持器4が外輪2
から回転方向に力を受けて連れ回り回転する。例えば、
図3において、外輪2が左回転方向に回転すると、保持
器4は外輪2の回転に引きずられて左回転方向に連れ回
り回転する。そのため、ボール3が保持器4に対し右回
転方向に相対移動してくさび隙間から離脱し、回転トル
クが遮断される。この状態から、外輪2の回転が右回転
方向に切り換わると、保持器4が外輪2の回転に引きず
られて右回転方向に連れ回り回転する。そのため、ボー
ル3が保持器4に対し左回転方向に相対移動してくさび
隙間に係合し、回転トルクが伝達される。すなわち、外
輪2の内輪1に対する相対回転方向の変化によって、ク
ラッチのトルク伝達・遮断が自動的に切り換わるのであ
る。
ル3のくさび隙間に対する係合・離脱を、保持器4の外
輪2に対する連れ回り回転によって自動的に行なう構成
になっている。上述したように、保持器4の自然状態
(ボール3から力を受けていない状態)における外径D
は円周溝2bの溝底径と同程度に設定されている。その
ため、外輪2が回転すると、環状部4aと円周溝2bと
の接触による摩擦力や、環状部4aと円周溝2bとの間
に形成される油膜の粘性等によって、保持器4が外輪2
から回転方向に力を受けて連れ回り回転する。例えば、
図3において、外輪2が左回転方向に回転すると、保持
器4は外輪2の回転に引きずられて左回転方向に連れ回
り回転する。そのため、ボール3が保持器4に対し右回
転方向に相対移動してくさび隙間から離脱し、回転トル
クが遮断される。この状態から、外輪2の回転が右回転
方向に切り換わると、保持器4が外輪2の回転に引きず
られて右回転方向に連れ回り回転する。そのため、ボー
ル3が保持器4に対し左回転方向に相対移動してくさび
隙間に係合し、回転トルクが伝達される。すなわち、外
輪2の内輪1に対する相対回転方向の変化によって、ク
ラッチのトルク伝達・遮断が自動的に切り換わるのであ
る。
【0016】尚、1方向クラッチの切換応答性は、保持
器4の連れ回り回転力、カム面4dの形状(傾斜角θ
等)、クラッチクリアランス等に依存するので、これら
の要素を使用条件等に応じて最適設定すると良い。
器4の連れ回り回転力、カム面4dの形状(傾斜角θ
等)、クラッチクリアランス等に依存するので、これら
の要素を使用条件等に応じて最適設定すると良い。
【0017】図4に示す実施例は、保持器4を複数の部
分リング4’を円周方向に合わせて構成したものであ
る。各部分リング4’は、それぞれ、外輪2の円周溝2
bに適合装着される環状部4a’と、環状部4a’から
内径側に延びた2つの柱部4b’と、環状部4a’およ
び2つの柱部4b’で囲まれて形成された1つのポケッ
ト4c’と、環状部4a’のポケット側の壁面に設けら
れたカム面4d’とを備えている。各部分リング4’
は、カム面4d’がボール3によって押されると外径側
に僅かに移動し、環状部4a’の反ポケット側の壁面が
円周溝2bの溝底に圧接する。その他の基本的な作用効
果は上述した実施例と同様であるので、説明を省略す
る。
分リング4’を円周方向に合わせて構成したものであ
る。各部分リング4’は、それぞれ、外輪2の円周溝2
bに適合装着される環状部4a’と、環状部4a’から
内径側に延びた2つの柱部4b’と、環状部4a’およ
び2つの柱部4b’で囲まれて形成された1つのポケッ
ト4c’と、環状部4a’のポケット側の壁面に設けら
れたカム面4d’とを備えている。各部分リング4’
は、カム面4d’がボール3によって押されると外径側
に僅かに移動し、環状部4a’の反ポケット側の壁面が
円周溝2bの溝底に圧接する。その他の基本的な作用効
果は上述した実施例と同様であるので、説明を省略す
る。
【0018】本発明は以上に例示した構成に限定され
ず、例えば、転動体としてころを用いても良く(例えば
標準円筒ころ軸受を利用すると良い。)、保持器として
他の形状のもの(例えば柱部がないもの)を用いても良
く、また、上述した構成に準じ、保持器を内輪の軌道面
(保持器を装着する側の軌道面に円周溝を設けると良
い。ただし、本発明は軌道面の円周溝に保持器を適合装
着する構成には限定されない。)に装着した構成として
も良い。さらに、本発明の1方向クラッチは、広く、回
転トルクを1方向に伝達又は遮断制御する機構一般に用
いることができる。
ず、例えば、転動体としてころを用いても良く(例えば
標準円筒ころ軸受を利用すると良い。)、保持器として
他の形状のもの(例えば柱部がないもの)を用いても良
く、また、上述した構成に準じ、保持器を内輪の軌道面
(保持器を装着する側の軌道面に円周溝を設けると良
い。ただし、本発明は軌道面の円周溝に保持器を適合装
着する構成には限定されない。)に装着した構成として
も良い。さらに、本発明の1方向クラッチは、広く、回
転トルクを1方向に伝達又は遮断制御する機構一般に用
いることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の1方向クラッチは、比較的簡単
な構造でありながら、1方向クラッチとしての機能と転
がり軸受としての機能を併せもっているので、ラジアル
軸受と併用する従来構成に比べ、軸方向寸法の縮小、重
量軽減、コスト低減になり、特に、寸法的、重量的、コ
スト的な制約の厳しい用途に好適である。
な構造でありながら、1方向クラッチとしての機能と転
がり軸受としての機能を併せもっているので、ラジアル
軸受と併用する従来構成に比べ、軸方向寸法の縮小、重
量軽減、コスト低減になり、特に、寸法的、重量的、コ
スト的な制約の厳しい用途に好適である。
【0020】また、2分割の外側回転部材、内側回転部
材、転動体、保持器といったクラッチ要素を保持リング
によって一体化した構造であるので、取り扱いに便利で
ある。
材、転動体、保持器といったクラッチ要素を保持リング
によって一体化した構造であるので、取り扱いに便利で
ある。
【0021】さらに、内側回転部材、外側回転部材とし
て、標準軸受軌道輪をそのまま、あるいは、若干の加工
を施して使用することができるので、コスト的にきわめ
て有利である。
て、標準軸受軌道輪をそのまま、あるいは、若干の加工
を施して使用することができるので、コスト的にきわめ
て有利である。
【図1】実施例に係わる1方向クラッチの縦断面図(図
a)、横断面図(図b)である。
a)、横断面図(図b)である。
【図2】保持器の側面図である。
【図3】図1におけるカム面の周辺部を示す拡大断面図
である。
である。
【図4】他の実施例に係わる1方向クラッチの横断面図
である。
である。
1 内輪 1a 軌道面 2 外輪 2a 軌道面 2b 円周溝 3 ボール 4 保持器 4d カム面
Claims (6)
- 【請求項1】 外周に軌道面が設けられた内側回転部材
と、内周に軌道面が設けられ、軸線と直交する方向に2
分割された外側回転部材と、双方の軌道面間に介在する
複数の転動体と、一方の軌道面に配され、他方の軌道面
と1方向にくさび隙間を形成するカム面を有するリング
状の保持器と、2分割された外側回転部材を一体に保持
する保持リングとを備え、 転動体の前記くさび隙間に対する係合・離脱を介して回
転トルクの伝達・遮断を行なうことを特徴とする1方向
クラッチ。 - 【請求項2】 保持器が、1つの割り口を有する分割リ
ングであることを特徴とする請求項1の1方向クラッ
チ。 - 【請求項3】 保持器が、部分リングを円周方向に合わ
せたものであることを特徴とする請求項1の1方向クラ
ッチ。 - 【請求項4】 保持器が、前記一方の軌道面に設けられ
た円周溝に適合装着されることを特徴とする請求項1、
2又は3の1方向クラッチ。 - 【請求項5】 保持器が、円周溝に適合装着される環状
部と、この環状部から前記他方の軌道面側に延びた複数
の柱部と、環状部および円周方向に隣り合った柱部で囲
まれ、転動体を収容可能なポケットと、環状部のポケッ
ト側の壁面に設けられ、前記他方の軌道面と1方向にく
さび隙間を形成するカム面とを有することを特徴とする
請求項4の1方向クラッチ。 - 【請求項6】 内側回転部材および外側回転部材が軸受
軌道輪であることを特徴とする請求項1、2、3、4又
は5の1方向クラッチ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7217411A JPH0960657A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 1方向クラッチ |
US08/657,165 US5740893A (en) | 1995-07-14 | 1996-06-03 | One-way clutch and method of making bearing ring |
DE19627013A DE19627013B4 (de) | 1995-07-14 | 1996-07-04 | Einwegkupplung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7217411A JPH0960657A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 1方向クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0960657A true JPH0960657A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16703787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7217411A Withdrawn JPH0960657A (ja) | 1995-07-14 | 1995-08-25 | 1方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0960657A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002364682A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-18 | Koyo Seiko Co Ltd | 一方向クラッチ |
JP2007298068A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Meidensha Corp | 軸受構造及びその軸受構造を用いた揺動回転電機 |
WO2015019998A1 (ja) * | 2013-08-05 | 2015-02-12 | 株式会社ジェイテクト | 風力発電装置及びこれに用いる回転伝達装置 |
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1995
- 1995-08-25 JP JP7217411A patent/JPH0960657A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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