JPH0960166A - 壁体用セルフドリルネジ - Google Patents
壁体用セルフドリルネジInfo
- Publication number
- JPH0960166A JPH0960166A JP24532795A JP24532795A JPH0960166A JP H0960166 A JPH0960166 A JP H0960166A JP 24532795 A JP24532795 A JP 24532795A JP 24532795 A JP24532795 A JP 24532795A JP H0960166 A JPH0960166 A JP H0960166A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- self
- screw
- shank
- cement plate
- Prior art date
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- Finishing Walls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 押出成形セメント板をコンクリート層に一体
化せしめることにより構成される壁体構造において、コ
ンクリートの打設時にセメント板を桟木等の支持部材に
固着せしめるためのセルフドリルネジを提供する。 【構成】 頭部から延設された螺糸付きシャンクの先端
にドリルを備えたセルフドリルネジにおいて、ドリルの
軸長Lをセメント板の肉厚Tに対して、T≦Lに構成す
ると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状態で
セルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、該ドリルと
螺糸付きシャンクを相互に分断可能とする細径部を形成
した構成である。
化せしめることにより構成される壁体構造において、コ
ンクリートの打設時にセメント板を桟木等の支持部材に
固着せしめるためのセルフドリルネジを提供する。 【構成】 頭部から延設された螺糸付きシャンクの先端
にドリルを備えたセルフドリルネジにおいて、ドリルの
軸長Lをセメント板の肉厚Tに対して、T≦Lに構成す
ると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状態で
セルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、該ドリルと
螺糸付きシャンクを相互に分断可能とする細径部を形成
した構成である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出成形セメント
板をコンクリート層に一体化せしめることにより構成さ
れる建築壁体構造において、コンクリートの打設時に押
出成形セメント板型枠を桟木等の従来工法型枠部材の支
持部材に固着せしめるためのセルフドリルネジに関す
る。
板をコンクリート層に一体化せしめることにより構成さ
れる建築壁体構造において、コンクリートの打設時に押
出成形セメント板型枠を桟木等の従来工法型枠部材の支
持部材に固着せしめるためのセルフドリルネジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用壁材としては、ALC板が
知られているが、これに代えて近年、押出成形セメント
板が「メース板」或いは「アスロック板」等の商標の下
で商品として提供されている。
知られているが、これに代えて近年、押出成形セメント
板が「メース板」或いは「アスロック板」等の商標の下
で商品として提供されている。
【0003】このような押出成形セメント板(以下単に
セメント板という)は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入
したモルタルを押出成形することによりパネル状とした
ものであり、ALCに比較して、高強度であるため板厚
を薄く構成することができ、また、吸水性が低いため防
水処理が不要である等の利点があり、今後、普及の一途
をたどることが予想される。
セメント板という)は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入
したモルタルを押出成形することによりパネル状とした
ものであり、ALCに比較して、高強度であるため板厚
を薄く構成することができ、また、吸水性が低いため防
水処理が不要である等の利点があり、今後、普及の一途
をたどることが予想される。
【0004】ところで、従来の伝統的な工法によれば、
コンクリート壁体は、一対の合板型枠(通称コンパネ)
を所定間隔をおいて設置し、両コンパネ間の空間にコン
クリートを打設することにより構築されているが、前記
セメント板は、その特長を活用するため、コンクリート
壁体に一体化せしめることにより使用される。
コンクリート壁体は、一対の合板型枠(通称コンパネ)
を所定間隔をおいて設置し、両コンパネ間の空間にコン
クリートを打設することにより構築されているが、前記
セメント板は、その特長を活用するため、コンクリート
壁体に一体化せしめることにより使用される。
【0005】即ち、セメント板は、一対の型枠の両方又
は一方を兼用するものとして使用される。この際、セメ
ント板は、従来のコンパネと同様に外側から桟木により
支持されると共に、内側にコンクリートを打設せしめら
れる。そこで、コンクリート層が硬化した後、桟木を除
去する一方、セメント板をコンクリート層の表面に残存
せしめ、これによりコンクリート層の表面にセメント板
を一体化した壁体を構築することが行われる。
は一方を兼用するものとして使用される。この際、セメ
ント板は、従来のコンパネと同様に外側から桟木により
支持されると共に、内側にコンクリートを打設せしめら
れる。そこで、コンクリート層が硬化した後、桟木を除
去する一方、セメント板をコンクリート層の表面に残存
せしめ、これによりコンクリート層の表面にセメント板
を一体化した壁体を構築することが行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにコンクリ
ート打設に際しては、桟木とセメント板を着脱自在に固
着し、該桟木によりセメント板を支持する必要がある。
ート打設に際しては、桟木とセメント板を着脱自在に固
着し、該桟木によりセメント板を支持する必要がある。
【0007】この点について、従来は、ボルト及びナッ
トを用いて桟木とセメント板を着脱自在に固着してい
る。然しながら、このようなボルト及びナットの使用を
可能にするためには、桟木及びセメント板に予めボルト
通し用の下孔を穿設しなければならず、作業が煩雑であ
り、能率を低下する。
トを用いて桟木とセメント板を着脱自在に固着してい
る。然しながら、このようなボルト及びナットの使用を
可能にするためには、桟木及びセメント板に予めボルト
通し用の下孔を穿設しなければならず、作業が煩雑であ
り、能率を低下する。
【0008】そこで、本発明者においては、前記桟木と
セメント板の着脱自在な固着手段として、セルフドリル
ネジを用いることが有利であることを知見した。即ち、
セルフドリルネジは、頭部から延設された螺糸付きシャ
ンクの先端にドリルを備えた構成であるから、予め下孔
を設けなくても、桟木の表面にドリルを立てた状態で正
転駆動すれば良く、ドリルが桟木からセメント板を貫通
して穿孔を行うと共に、後続するシャンクの螺糸が桟木
及びセメント板の穿孔に進入し螺着せしめられる。一
方、該セルフドリルネジを抜き取る場合には、逆転駆動
すれば良く、螺糸付きシャンクがセメント板及び桟木か
ら螺退して脱出する。
セメント板の着脱自在な固着手段として、セルフドリル
ネジを用いることが有利であることを知見した。即ち、
セルフドリルネジは、頭部から延設された螺糸付きシャ
ンクの先端にドリルを備えた構成であるから、予め下孔
を設けなくても、桟木の表面にドリルを立てた状態で正
転駆動すれば良く、ドリルが桟木からセメント板を貫通
して穿孔を行うと共に、後続するシャンクの螺糸が桟木
及びセメント板の穿孔に進入し螺着せしめられる。一
方、該セルフドリルネジを抜き取る場合には、逆転駆動
すれば良く、螺糸付きシャンクがセメント板及び桟木か
ら螺退して脱出する。
【0009】ところが、本発明者が検討したところによ
ると、セルフドリルネジにより桟木をセメント板に着脱
自在に固着するに際しては、次の課題を解決しなければ
ならないことが知得された。
ると、セルフドリルネジにより桟木をセメント板に着脱
自在に固着するに際しては、次の課題を解決しなければ
ならないことが知得された。
【0010】第一に、ドリル長がセメント板の肉厚より
も小寸法である場合、ドリルがセメント板を貫通する前
に、シャンクの螺糸が穿孔に進入し、螺進不能な状態を
招来する。ドリルによるセメント板の切削には大なる抵
抗を伴うため進入速度が比較的遅いのに対して、穿孔に
螺糸が進入してタッピングを開始すると、螺糸の回転に
よるスラストが発生する。このため、ドリルがセメント
板を貫通し終える前にシャンクの螺糸が穿孔に進入する
と、螺糸がピッチ通りに進入することを阻止された状態
で回転しつつ穿孔の内面を切削するので、所謂ネジバカ
状態を形成し、セメント板を螺着することができない。
も小寸法である場合、ドリルがセメント板を貫通する前
に、シャンクの螺糸が穿孔に進入し、螺進不能な状態を
招来する。ドリルによるセメント板の切削には大なる抵
抗を伴うため進入速度が比較的遅いのに対して、穿孔に
螺糸が進入してタッピングを開始すると、螺糸の回転に
よるスラストが発生する。このため、ドリルがセメント
板を貫通し終える前にシャンクの螺糸が穿孔に進入する
と、螺糸がピッチ通りに進入することを阻止された状態
で回転しつつ穿孔の内面を切削するので、所謂ネジバカ
状態を形成し、セメント板を螺着することができない。
【0011】第二に、セルフドリルネジを用いて桟木を
セメント板に固着すると、ドリルがセメント板の内側に
突出した状態になるが、前述のようにセメント板の内側
にコンクリートを打設すると、ドリルはコンクリート内
に埋入される。そこで、コンクリート硬化後、桟木を取
外すに際して、セルフドリルネジを逆転しようとしても
ドリルがコンクリート層に埋入されているので逆転不能
な場合があり、セルフドリルネジをセメント板及び桟木
から抜き取ることができない。
セメント板に固着すると、ドリルがセメント板の内側に
突出した状態になるが、前述のようにセメント板の内側
にコンクリートを打設すると、ドリルはコンクリート内
に埋入される。そこで、コンクリート硬化後、桟木を取
外すに際して、セルフドリルネジを逆転しようとしても
ドリルがコンクリート層に埋入されているので逆転不能
な場合があり、セルフドリルネジをセメント板及び桟木
から抜き取ることができない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決した壁体用セルフドリルネジを提供するものであり、
このため、本発明が第一の手段として構成したところ
は、押出成形セメント板の外側に支持部材を固着すると
共に、内側にコンクリートを打設した後、前記支持部材
を除去することにより押出成形セメント板をコンクリー
ト層に一体化した状態で残存せしめて成る壁体構造にお
いて、前記支持部材を押出成形セメント板に固着するセ
ルフドリルネジが、頭部から延設された螺糸付きシャン
クの先端にドリルを備えて成り、前記ドリルの軸長L1
を押出成形セメント板の肉厚Tに対して、T≦L1に構
成すると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状
態でセルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、該ドリ
ルと螺糸付きシャンクを分断可能とする細径部を形成し
て成る点にある。
決した壁体用セルフドリルネジを提供するものであり、
このため、本発明が第一の手段として構成したところ
は、押出成形セメント板の外側に支持部材を固着すると
共に、内側にコンクリートを打設した後、前記支持部材
を除去することにより押出成形セメント板をコンクリー
ト層に一体化した状態で残存せしめて成る壁体構造にお
いて、前記支持部材を押出成形セメント板に固着するセ
ルフドリルネジが、頭部から延設された螺糸付きシャン
クの先端にドリルを備えて成り、前記ドリルの軸長L1
を押出成形セメント板の肉厚Tに対して、T≦L1に構
成すると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状
態でセルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、該ドリ
ルと螺糸付きシャンクを分断可能とする細径部を形成し
て成る点にある。
【0013】また、本発明が第二の手段として構成した
ところは、押出成形セメント板の外側に支持部材を固着
すると共に、内側にコンクリートを打設した後、前記支
持部材を除去することにより押出成形セメント板をコン
クリート層に一体化した状態で残存せしめて成る壁体構
造において、前記支持部材を押出成形セメント板に固着
するセルフドリルネジが、頭部から延設された螺糸付き
シャンクの先端にドリルを備え、該ドリルの先端ドリル
部と前記螺糸付きシャンクの間に棒状部を形成して成
り、前記先端ドリル部と棒状部を含むドリルの軸長L2
を押出成形セメント板の肉厚Tに対して、T≦L2に構
成すると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状
態でセルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、少なく
とも先端ドリル部と螺糸付きシャンクを分断可能とする
細径部を形成して成る点にある。
ところは、押出成形セメント板の外側に支持部材を固着
すると共に、内側にコンクリートを打設した後、前記支
持部材を除去することにより押出成形セメント板をコン
クリート層に一体化した状態で残存せしめて成る壁体構
造において、前記支持部材を押出成形セメント板に固着
するセルフドリルネジが、頭部から延設された螺糸付き
シャンクの先端にドリルを備え、該ドリルの先端ドリル
部と前記螺糸付きシャンクの間に棒状部を形成して成
り、前記先端ドリル部と棒状部を含むドリルの軸長L2
を押出成形セメント板の肉厚Tに対して、T≦L2に構
成すると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状
態でセルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、少なく
とも先端ドリル部と螺糸付きシャンクを分断可能とする
細径部を形成して成る点にある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好ま
しい実施形態を詳述する。
しい実施形態を詳述する。
【0015】(第1実施形態)押出成形されたセメント
板1は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入したモルタルを
押出成形することによりパネル状に形成されたものであ
り、特にその具体的構造は問わないが、図1に示す実施
形態においては、中実の板状に形成され、内側面にリブ
2を一体に成形したものを例示している。
板1は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入したモルタルを
押出成形することによりパネル状に形成されたものであ
り、特にその具体的構造は問わないが、図1に示す実施
形態においては、中実の板状に形成され、内側面にリブ
2を一体に成形したものを例示している。
【0016】このセメント板1を用いて壁体を形成する
ための工法の工程を図1に示している。先ず、図1
(A)に示すように、セメント板1は、外側から桟木等
の支持部材3により支持され、内側にコンクリート打設
空間4を形成する。このコンクリート打設空間4を区成
するため、該空間における前記セメント板1の反対側に
は、コンパネ(図示省略)が設置されている。或いは、
このコンパネ自体を別のセメント板により構成しても良
い。前記支持部材3をセメント板1に着脱自在に固着す
る手段として、本発明のセルフドリルネジ5が使用され
る。
ための工法の工程を図1に示している。先ず、図1
(A)に示すように、セメント板1は、外側から桟木等
の支持部材3により支持され、内側にコンクリート打設
空間4を形成する。このコンクリート打設空間4を区成
するため、該空間における前記セメント板1の反対側に
は、コンパネ(図示省略)が設置されている。或いは、
このコンパネ自体を別のセメント板により構成しても良
い。前記支持部材3をセメント板1に着脱自在に固着す
る手段として、本発明のセルフドリルネジ5が使用され
る。
【0017】次いで、図1(B)に示すように、前記コ
ンクリート打設空間4には、生コンクリート6が打設さ
れる。この際、セメント板1のリブ2がコンクリート6
内に埋入され一体化される。
ンクリート打設空間4には、生コンクリート6が打設さ
れる。この際、セメント板1のリブ2がコンクリート6
内に埋入され一体化される。
【0018】その後、図1(C)に示すように、生コン
クリート6は硬化してコンクリート層7を形成するが、
該コンクリート層7の表面にセメント板1を一体化して
いる。そこで、セルフドリルネジ5を抜き取ることによ
り支持部材3を除去すれば、コンクリート層7とその表
面に一体化した状態で残存されたセメント板1との積層
構造による壁体8が構築される。
クリート6は硬化してコンクリート層7を形成するが、
該コンクリート層7の表面にセメント板1を一体化して
いる。そこで、セルフドリルネジ5を抜き取ることによ
り支持部材3を除去すれば、コンクリート層7とその表
面に一体化した状態で残存されたセメント板1との積層
構造による壁体8が構築される。
【0019】セルフドリルネジ5は、図2に示すよう
に、電動ドライバー等の回転工具に係合される頭部9
と、該頭部9から延設されたシャンク10と、該シャン
ク10の先端に延設したドリル11とを一体に備えたセ
ルフドリルネジを構成する。前記頭部9とシャンク10
の間には、フランジ座9aが形成され、前記シャンク1
0には、螺糸12が形成されている。前記ドリル11
は、周部に対向して設けられた一対の溝14の側縁に刃
13、13を形成している。尚、一対の刃13、13に
より規定されるドリル11の回転軌跡直径は、シャンク
10における螺糸12の谷径12aよりも大きく且つ山
径12bよりも小さい。
に、電動ドライバー等の回転工具に係合される頭部9
と、該頭部9から延設されたシャンク10と、該シャン
ク10の先端に延設したドリル11とを一体に備えたセ
ルフドリルネジを構成する。前記頭部9とシャンク10
の間には、フランジ座9aが形成され、前記シャンク1
0には、螺糸12が形成されている。前記ドリル11
は、周部に対向して設けられた一対の溝14の側縁に刃
13、13を形成している。尚、一対の刃13、13に
より規定されるドリル11の回転軌跡直径は、シャンク
10における螺糸12の谷径12aよりも大きく且つ山
径12bよりも小さい。
【0020】図1(A)に示すように、前記ドリル11
の軸長L1は、セメント板1の肉厚Tに対して、T≦L
1に構成されている。図例のように、リブ2を含む個所
におけるセメント板1の肉厚Tに対してドリル11の軸
長L1をT≦L1に構成しておけば、このようなリブ2
の部分にセルフドリルネジ5をねじ込むことが可能にな
る。然しながら、リブ2を有しない部分においてのみセ
ルフドリルネジ5をセメント板1にねじ込むことを条件
とするならば、図1(C)に示すようなセメント板1の
肉厚T1に対してドリル11の軸長L1をT1≦L1に
構成しておけば良い。
の軸長L1は、セメント板1の肉厚Tに対して、T≦L
1に構成されている。図例のように、リブ2を含む個所
におけるセメント板1の肉厚Tに対してドリル11の軸
長L1をT≦L1に構成しておけば、このようなリブ2
の部分にセルフドリルネジ5をねじ込むことが可能にな
る。然しながら、リブ2を有しない部分においてのみセ
ルフドリルネジ5をセメント板1にねじ込むことを条件
とするならば、図1(C)に示すようなセメント板1の
肉厚T1に対してドリル11の軸長L1をT1≦L1に
構成しておけば良い。
【0021】図2(B)に示すように、シャンク10
は、ドリル11に向けて次第に外径を小さくするテーパ
部10aを設けており、螺糸12を該テーパ部10aに
至って形成せしめられている。そこで、このテーパ部1
0aに近傍してシャンク10の外周に周溝15を形成す
ることにより細径部16を設けている。この細径部16
は、後述するように、ドリル11をコンクリート層7に
逆転不能に埋入した状態で頭部9を逆転駆動せしめたと
き、ドリル11とシャンク10を相互に分断可能ならし
めるものであり、その際のトルク値に応じた直径として
設定されている。尚、図例において、細径部16は、前
記テーパ部10aの近傍部において螺糸12を分離する
ように設けられているが、テーパ部10aとドリル11
の境界近傍部分に細径部16を設けても良い。
は、ドリル11に向けて次第に外径を小さくするテーパ
部10aを設けており、螺糸12を該テーパ部10aに
至って形成せしめられている。そこで、このテーパ部1
0aに近傍してシャンク10の外周に周溝15を形成す
ることにより細径部16を設けている。この細径部16
は、後述するように、ドリル11をコンクリート層7に
逆転不能に埋入した状態で頭部9を逆転駆動せしめたと
き、ドリル11とシャンク10を相互に分断可能ならし
めるものであり、その際のトルク値に応じた直径として
設定されている。尚、図例において、細径部16は、前
記テーパ部10aの近傍部において螺糸12を分離する
ように設けられているが、テーパ部10aとドリル11
の境界近傍部分に細径部16を設けても良い。
【0022】この実施形態によれば、図1(A)及び
(B)に示すように、支持部材3をセメント板1に固着
するに際して、予め下孔を形成する必要はなく、支持部
材3をセメント板1に重合せしめた状態で、セルフドリ
ルネジ5のドリル11を支持部材3の表面に立てて正転
駆動すれば、ドリル11が支持部材3からセメント板1
を貫通して穿孔を行うと共に、後続するシャンク10の
螺糸12が支持部材3及びセメント板1の穿孔に進入し
て螺着せしめられる。この際、ドリル11は、前記T≦
L1に構成されているため、ドリル11がセメント板1
を完全に貫通するまで螺糸12はセメント板1に進入し
ないので、上述した課題のように、螺糸12によるスラ
ストを発生することにより螺進不能としたり雌ネジを崩
壊するようなことはない。換言すれば、ドリル11がセ
メント板1を貫通して穿孔を完了した後に、螺糸12が
セメント板1の穿孔に進入してタッピングを開始するの
で、該螺糸12はセメント板1に好適に進入しタッピン
グを行いつつ螺着される。
(B)に示すように、支持部材3をセメント板1に固着
するに際して、予め下孔を形成する必要はなく、支持部
材3をセメント板1に重合せしめた状態で、セルフドリ
ルネジ5のドリル11を支持部材3の表面に立てて正転
駆動すれば、ドリル11が支持部材3からセメント板1
を貫通して穿孔を行うと共に、後続するシャンク10の
螺糸12が支持部材3及びセメント板1の穿孔に進入し
て螺着せしめられる。この際、ドリル11は、前記T≦
L1に構成されているため、ドリル11がセメント板1
を完全に貫通するまで螺糸12はセメント板1に進入し
ないので、上述した課題のように、螺糸12によるスラ
ストを発生することにより螺進不能としたり雌ネジを崩
壊するようなことはない。換言すれば、ドリル11がセ
メント板1を貫通して穿孔を完了した後に、螺糸12が
セメント板1の穿孔に進入してタッピングを開始するの
で、該螺糸12はセメント板1に好適に進入しタッピン
グを行いつつ螺着される。
【0023】ところで、前記T≦L1に構成した結果、
螺着を完了したセルフドリルネジ5は、ドリル11を全
長にわたりセメント板1の内側に突出せしめコンクリー
ト打設空間4内に位置せしめている。その結果、コンク
リート6の打設を終えると、図1(B)に示すようにド
リル11はコンクリート層7に埋入され、回転不能又は
困難な状態とされている。そこで、頭部9を介してセル
フドリルネジ5を逆転駆動すると、コンクリート層7に
よるドリル11の拘束状態が強固でない場合は該ドリル
11がコンクリート層7中で逆転せしめられ、セルフド
リルネジ5を抜き取ることが可能である。一方、ドリル
11がコンクリート層7内で逆転不能に拘束されている
場合は、頭部9に逆転駆動力を与えると、前記細径部1
6が捻じられ分断されるため、ドリル11をコンクリー
ト層7に残存せしめた状態で、該ドリル11から螺糸付
きシャンク10を分離し、セメント板1及び支持部材3
から抜き取り、これにより支持部材3をセメント板1か
ら除去することが可能である。
螺着を完了したセルフドリルネジ5は、ドリル11を全
長にわたりセメント板1の内側に突出せしめコンクリー
ト打設空間4内に位置せしめている。その結果、コンク
リート6の打設を終えると、図1(B)に示すようにド
リル11はコンクリート層7に埋入され、回転不能又は
困難な状態とされている。そこで、頭部9を介してセル
フドリルネジ5を逆転駆動すると、コンクリート層7に
よるドリル11の拘束状態が強固でない場合は該ドリル
11がコンクリート層7中で逆転せしめられ、セルフド
リルネジ5を抜き取ることが可能である。一方、ドリル
11がコンクリート層7内で逆転不能に拘束されている
場合は、頭部9に逆転駆動力を与えると、前記細径部1
6が捻じられ分断されるため、ドリル11をコンクリー
ト層7に残存せしめた状態で、該ドリル11から螺糸付
きシャンク10を分離し、セメント板1及び支持部材3
から抜き取り、これにより支持部材3をセメント板1か
ら除去することが可能である。
【0024】尚、セルフドリルネジ5を抜き取り後、セ
メント板1には、孔が残るが、図1(C)に示すよう
に、該孔にはシール剤17が充填される。
メント板1には、孔が残るが、図1(C)に示すよう
に、該孔にはシール剤17が充填される。
【0025】(第2実施形態)図3及び図4(A)は、
第2実施形態を示しており、押出成形されたセメント板
1は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入したモルタルを押
出成形することによりパネル状に形成されている点にお
いて上記第1実施形態と同様であるが、肉厚寸法Tを大
きく形成されている。図例の場合、セメント板1は、中
空部18を挟んで外壁部1aと内壁部1bを構成してい
る。
第2実施形態を示しており、押出成形されたセメント板
1は、石綿等の繊維質つなぎ材を混入したモルタルを押
出成形することによりパネル状に形成されている点にお
いて上記第1実施形態と同様であるが、肉厚寸法Tを大
きく形成されている。図例の場合、セメント板1は、中
空部18を挟んで外壁部1aと内壁部1bを構成してい
る。
【0026】このセメント板1を用いて壁体を形成する
ための工法の工程は、図1に基づいて説明した第1実施
形態の場合と同様であるので、前記説明を援用する。
ための工法の工程は、図1に基づいて説明した第1実施
形態の場合と同様であるので、前記説明を援用する。
【0027】セルフドリルネジ5は、図3に示すよう
に、電動ドライバー等の回転工具に係合される頭部9
と、該頭部9から延設されたシャンク10と、該シャン
ク10の先端に延設したドリル11とを一体に備えたセ
ルフドリルネジを構成する。前記頭部9とシャンク10
の間には、フランジ座9aが形成され、前記シャンク1
0には、螺糸12が形成されている。前記ドリル11
は、周部に対向して設けられた一対の溝14の側縁に刃
13、13を形成している。そして、一対の刃13、1
3により規定されるドリル11の回転軌跡直径は、シャ
ンク10における螺糸12の谷径12aよりも大きく且
つ山径12bよりも小さい。このような構成は、上記第
1実施形態と同様である。
に、電動ドライバー等の回転工具に係合される頭部9
と、該頭部9から延設されたシャンク10と、該シャン
ク10の先端に延設したドリル11とを一体に備えたセ
ルフドリルネジを構成する。前記頭部9とシャンク10
の間には、フランジ座9aが形成され、前記シャンク1
0には、螺糸12が形成されている。前記ドリル11
は、周部に対向して設けられた一対の溝14の側縁に刃
13、13を形成している。そして、一対の刃13、1
3により規定されるドリル11の回転軌跡直径は、シャ
ンク10における螺糸12の谷径12aよりも大きく且
つ山径12bよりも小さい。このような構成は、上記第
1実施形態と同様である。
【0028】図3に示すように、この第2実施形態にお
いて、セルフドリルネジ5のドリル11は、前記刃1
3、13を形成した先端ドリル部11aと、該先端ドリ
ル部11aと螺糸付きシャンク10の間に形成された棒
状部11bとから構成されている。この棒状部11b
は、一対の刃13、13により規定される先端ドリル部
11aの回転軌跡直径よりも小さい外径を有すると共
に、螺糸付きシャンク10の谷径12aと等しいか又は
該谷径12aよりも小さい外径を有し、表面に凹凸等を
有しない円柱状に形成されている。
いて、セルフドリルネジ5のドリル11は、前記刃1
3、13を形成した先端ドリル部11aと、該先端ドリ
ル部11aと螺糸付きシャンク10の間に形成された棒
状部11bとから構成されている。この棒状部11b
は、一対の刃13、13により規定される先端ドリル部
11aの回転軌跡直径よりも小さい外径を有すると共
に、螺糸付きシャンク10の谷径12aと等しいか又は
該谷径12aよりも小さい外径を有し、表面に凹凸等を
有しない円柱状に形成されている。
【0029】図4(A)に示すように、前記先端ドリル
部11aと棒状部11bを含むドリル11の軸長L2
は、セメント板1の肉厚Tに対して、T≦L2に構成さ
れている。一方、螺糸付きシャンク10の軸長S1は、
セメント板1の肉厚T及び支持部材3の肉厚Wに対し
て、W<S1<W+Tに構成されている。
部11aと棒状部11bを含むドリル11の軸長L2
は、セメント板1の肉厚Tに対して、T≦L2に構成さ
れている。一方、螺糸付きシャンク10の軸長S1は、
セメント板1の肉厚T及び支持部材3の肉厚Wに対し
て、W<S1<W+Tに構成されている。
【0030】図3(B)に示すように、シャンク10
は、棒状部11bに向けて次第に外径を小さくするテー
パ部10bを設けており、螺糸12を該テーパ部10b
に至って形成せしめられている。そこで、このテーパ部
10bに近傍して棒状部11bの外周に周溝15を形成
することにより細径部16を設けている。この細径部1
6は、後述するように、先端ドリル部11aをコンクリ
ート層7に逆転不能に埋入した状態で頭部9を逆転駆動
せしめたとき、ドリル11とシャンク10を相互に分断
可能ならしめるものであり、その際のトルク値に応じた
直径として設定されている。尚、図例において、細径部
16は、前記テーパ部10bに近傍する棒状部11bの
個所に形成しているが、テーパ部10bに近傍するシャ
ンク10の個所に形成しても良い。更に、細径部16を
設ける趣旨は、要するに、コンクリート層7に埋入され
逆転不能な溝14付きの先端ドリル部11aを分断せし
めることにより、セルフドリルネジ5を逆転可能とする
点にあるから、先端ドリル部11aと棒状部11bの境
界近傍部に細径部16を形成し、棒状部11bがシャン
ク10の側に残存するように構成しても良い。
は、棒状部11bに向けて次第に外径を小さくするテー
パ部10bを設けており、螺糸12を該テーパ部10b
に至って形成せしめられている。そこで、このテーパ部
10bに近傍して棒状部11bの外周に周溝15を形成
することにより細径部16を設けている。この細径部1
6は、後述するように、先端ドリル部11aをコンクリ
ート層7に逆転不能に埋入した状態で頭部9を逆転駆動
せしめたとき、ドリル11とシャンク10を相互に分断
可能ならしめるものであり、その際のトルク値に応じた
直径として設定されている。尚、図例において、細径部
16は、前記テーパ部10bに近傍する棒状部11bの
個所に形成しているが、テーパ部10bに近傍するシャ
ンク10の個所に形成しても良い。更に、細径部16を
設ける趣旨は、要するに、コンクリート層7に埋入され
逆転不能な溝14付きの先端ドリル部11aを分断せし
めることにより、セルフドリルネジ5を逆転可能とする
点にあるから、先端ドリル部11aと棒状部11bの境
界近傍部に細径部16を形成し、棒状部11bがシャン
ク10の側に残存するように構成しても良い。
【0031】この第2実施形態によれば、第1実施形態
について説明したところと同様に、支持部材3をセメン
ト板1に固着するに際して、予め下孔を形成する必要は
なく、支持部材3をセメント板1に重合せしめた状態
で、セルフドリルネジ5のドリル11を支持部材3の表
面に立てて正転駆動すれば、ドリル11が支持部材3か
らセメント板1を貫通して穿孔を行うと共に、後続する
シャンク10の螺糸12が支持部材3及びセメント板1
の穿孔に進入して螺着せしめられる。そして、ドリル1
1は、前記T≦L2に構成されているため、ドリル11
がセメント板1を完全に貫通するまで螺糸12はセメン
ト板1に進入しない。このため、ドリル11がセメント
板1を貫通して穿孔を完了した後に、螺糸12がセメン
ト板1の穿孔に進入してタッピングを開始するので、該
螺糸12はセメント板1の外壁部1aに好適に進入しタ
ッピングを行いつつ螺着される。この際、前述のように
シャンク10をW<S1<W+Tに形成した構成によれ
ば、図4(A)に示すように、ドリル11の棒状部11
bがセメント板1内に残置されているが、該棒状部11
bは穿孔に遊挿されスラストを生じないから、螺糸12
によるタッピング進入を妨げない。
について説明したところと同様に、支持部材3をセメン
ト板1に固着するに際して、予め下孔を形成する必要は
なく、支持部材3をセメント板1に重合せしめた状態
で、セルフドリルネジ5のドリル11を支持部材3の表
面に立てて正転駆動すれば、ドリル11が支持部材3か
らセメント板1を貫通して穿孔を行うと共に、後続する
シャンク10の螺糸12が支持部材3及びセメント板1
の穿孔に進入して螺着せしめられる。そして、ドリル1
1は、前記T≦L2に構成されているため、ドリル11
がセメント板1を完全に貫通するまで螺糸12はセメン
ト板1に進入しない。このため、ドリル11がセメント
板1を貫通して穿孔を完了した後に、螺糸12がセメン
ト板1の穿孔に進入してタッピングを開始するので、該
螺糸12はセメント板1の外壁部1aに好適に進入しタ
ッピングを行いつつ螺着される。この際、前述のように
シャンク10をW<S1<W+Tに形成した構成によれ
ば、図4(A)に示すように、ドリル11の棒状部11
bがセメント板1内に残置されているが、該棒状部11
bは穿孔に遊挿されスラストを生じないから、螺糸12
によるタッピング進入を妨げない。
【0032】ところで、この第2実施形態は、前述のよ
うに、ドリル11をT≦L1に構成し、シャンク10を
W<S1<W+Tに構成している結果、螺着を完了した
セルフドリルネジ5は、図4(A)に示すように、ドリ
ル11の先端ドリル部11aと棒状部11bの一部分を
セメント板1の内側に突出せしめている。その結果、コ
ンクリートの打設を終えると、先端ドリル部11aと棒
状部11bの一部分がコンクリート層7に埋入され、回
転不能又は困難な状態とされている。そこで、頭部9を
介してセルフドリルネジ5を逆転駆動すると、コンクリ
ート層7による先端ドリル部11aの拘束状態が強固で
ない場合は該先端ドリル部11aがコンクリート層7中
で逆転せしめられ、セルフドリルネジ5を抜き取ること
が可能である。一方、先端ドリル部11aがコンクリー
ト層7内で逆転不能に拘束されている場合は、頭部9に
逆転駆動力を与えると、前記細径部16が捻じられ分断
されるので、ドリル11をコンクリート層7に残存せし
めた状態で、該ドリル11から螺糸付きシャンク10を
分離し、セメント板1及び支持部材3から抜き取り、こ
れにより支持部材3をセメント板1から除去することが
可能である。
うに、ドリル11をT≦L1に構成し、シャンク10を
W<S1<W+Tに構成している結果、螺着を完了した
セルフドリルネジ5は、図4(A)に示すように、ドリ
ル11の先端ドリル部11aと棒状部11bの一部分を
セメント板1の内側に突出せしめている。その結果、コ
ンクリートの打設を終えると、先端ドリル部11aと棒
状部11bの一部分がコンクリート層7に埋入され、回
転不能又は困難な状態とされている。そこで、頭部9を
介してセルフドリルネジ5を逆転駆動すると、コンクリ
ート層7による先端ドリル部11aの拘束状態が強固で
ない場合は該先端ドリル部11aがコンクリート層7中
で逆転せしめられ、セルフドリルネジ5を抜き取ること
が可能である。一方、先端ドリル部11aがコンクリー
ト層7内で逆転不能に拘束されている場合は、頭部9に
逆転駆動力を与えると、前記細径部16が捻じられ分断
されるので、ドリル11をコンクリート層7に残存せし
めた状態で、該ドリル11から螺糸付きシャンク10を
分離し、セメント板1及び支持部材3から抜き取り、こ
れにより支持部材3をセメント板1から除去することが
可能である。
【0033】(第3実施形態)図4(B)は、第3実施
形態を示しており、セルフドリルネジ5は、螺糸付きシ
ャンク10の軸長S2を、セメント板1の肉厚T及び支
持部材3の肉厚Wに対して、W+T≦S2に構成してい
る。その他の構成は、前記第2実施例と同様であり、前
述した説明を援用する。
形態を示しており、セルフドリルネジ5は、螺糸付きシ
ャンク10の軸長S2を、セメント板1の肉厚T及び支
持部材3の肉厚Wに対して、W+T≦S2に構成してい
る。その他の構成は、前記第2実施例と同様であり、前
述した説明を援用する。
【0034】従って、セルフドリルネジ5を支持部材3
及びセメント板1に貫通せしめ螺着した状態で、螺糸付
きシャンク10がセメント板1の肉厚Tの全長にわたり
螺着され、強固な締着が可能である。
及びセメント板1に貫通せしめ螺着した状態で、螺糸付
きシャンク10がセメント板1の肉厚Tの全長にわたり
螺着され、強固な締着が可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリート層7に押
出成形セメント板1を一体化せしめた壁体構造を構築す
るに際し、セルフドリルネジ5により支持部材3をセメ
ント板1に固着することができるので、従来のボルト及
びナットの場合のように予め下孔を穿設する必要はな
く、作業能率を向上する。
出成形セメント板1を一体化せしめた壁体構造を構築す
るに際し、セルフドリルネジ5により支持部材3をセメ
ント板1に固着することができるので、従来のボルト及
びナットの場合のように予め下孔を穿設する必要はな
く、作業能率を向上する。
【0036】そして、ドリル11の軸長L1(又はL
2)をセメント板1の肉厚Tに対して、T≦L1(L
2)に構成したので、ドリル11がセメント板1を貫通
して穿孔を完了した後に、螺糸12を該穿孔に進入させ
タッピングを開始せしめることができるので、タッピン
グ個所において所謂ネジバカ状態を招来することはな
く、セメント板1に対する螺糸12の良好な進入と、強
固な締着を可能とする。
2)をセメント板1の肉厚Tに対して、T≦L1(L
2)に構成したので、ドリル11がセメント板1を貫通
して穿孔を完了した後に、螺糸12を該穿孔に進入させ
タッピングを開始せしめることができるので、タッピン
グ個所において所謂ネジバカ状態を招来することはな
く、セメント板1に対する螺糸12の良好な進入と、強
固な締着を可能とする。
【0037】特に、本発明によれば、前記T≦L1(L
2)による構成の結果、ドリル11がセメント板1の内
側に突出しコンクリート層7に埋入され、セルフドリル
ネジ5を逆転不能とする場合を生じることになるが、ド
リル11と螺糸付きシャンク10を相互に分断可能とす
る細径部16を形成しているので、頭部9に逆転駆動力
を与えた際、前記細径部16を分断せしめることにより
螺糸付きシャンク10を逆転せしめることが可能であ
り、このため、セルフドリルネジ5の抜き取りと支持部
材3の取外しを容易に行うことができるという効果があ
る。
2)による構成の結果、ドリル11がセメント板1の内
側に突出しコンクリート層7に埋入され、セルフドリル
ネジ5を逆転不能とする場合を生じることになるが、ド
リル11と螺糸付きシャンク10を相互に分断可能とす
る細径部16を形成しているので、頭部9に逆転駆動力
を与えた際、前記細径部16を分断せしめることにより
螺糸付きシャンク10を逆転せしめることが可能であ
り、このため、セルフドリルネジ5の抜き取りと支持部
材3の取外しを容易に行うことができるという効果があ
る。
【図1】本発明の第1実施形態を示しており、(A)は
セルフドリルネジを支持部材及びセメント板に進入せし
めている状態を示す断面図、(B)はセルフドリルネジ
の進入螺着を完了しコンクリートを打設した状態を示す
断面図、(C)はセルフドリルネジを逆転することによ
り抜き取った状態を示す断面図である。
セルフドリルネジを支持部材及びセメント板に進入せし
めている状態を示す断面図、(B)はセルフドリルネジ
の進入螺着を完了しコンクリートを打設した状態を示す
断面図、(C)はセルフドリルネジを逆転することによ
り抜き取った状態を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示しており、(A)は
セルフドリルネジの全体を示す正面図、(B)は細径部
を拡大して示す説明図である。
セルフドリルネジの全体を示す正面図、(B)は細径部
を拡大して示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示しており、(A)は
セルフドリルネジの全体を示す正面図、(B)は細径部
を拡大して示す説明図である。
セルフドリルネジの全体を示す正面図、(B)は細径部
を拡大して示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態を示しており、(A)は第2
実施形態のセルフドリルネジを用いて支持部材をセメン
ト板に固着した状態を示す断面図、(B)は第3実施形
態のセルフドリルネジを用いて支持部材をセメント板に
固着した状態を示す断面図である。
実施形態のセルフドリルネジを用いて支持部材をセメン
ト板に固着した状態を示す断面図、(B)は第3実施形
態のセルフドリルネジを用いて支持部材をセメント板に
固着した状態を示す断面図である。
1 押出成形セメント板 2 リブ 3 支持部材 4 コンクリート打設空間 5 セルフドリルネジ 6 生コンクリート 7 コンクリート層 8 壁体 9 頭部 10 シャンク 11 ドリル 11a 先端ドリル部 11b 棒状部 12 螺糸 13 刃 14 溝 15 周溝 16 細径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 元正 東京都新宿区新宿2丁目3番10号新宿御苑 ビル三菱マテリアル建材株式会社内 (72)発明者 橋本 謙三郎 大阪府大東市野崎4丁目7番12号株式会社 丸エム製作所大東工場内 (72)発明者 矢島 隆 大阪府大東市野崎4丁目7番12号株式会社 丸エム製作所大東工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 押出成形セメント板の外側に支持部材を
固着すると共に、内側にコンクリートを打設した後、前
記支持部材を除去することにより押出成形セメント板を
コンクリート層に一体化した状態で残存せしめて成る壁
体構造において、 前記支持部材を押出成形セメント板に固着するセルフド
リルネジが、頭部から延設された螺糸付きシャンクの先
端にドリルを備えて成り、 前記ドリルの軸長L1を押出成形セメント板の肉厚Tに
対して、T≦L1に構成すると共に、該ドリルをコンク
リート層に埋入した状態でセルフドリルネジを逆転駆動
せしめたとき、該ドリルと螺糸付きシャンクを相互に分
断可能とする細径部を形成して成ることを特徴とする壁
体用セルフドリルネジ。 - 【請求項2】 押出成形セメント板の外側に支持部材を
固着すると共に、内側にコンクリートを打設した後、前
記支持部材を除去することにより押出成形セメント板を
コンクリート層に一体化した状態で残存せしめて成る壁
体構造において、 前記支持部材を押出成形セメント板に固着するセルフド
リルネジが、頭部から延設された螺糸付きシャンクの先
端にドリルを備え、該ドリルの先端ドリル部と前記螺糸
付きシャンクの間に棒状部を形成して成り、 前記先端ドリル部と棒状部を含むドリルの軸長L2を押
出成形セメント板の肉厚Tに対して、T≦L2に構成す
ると共に、該ドリルをコンクリート層に埋入した状態で
セルフドリルネジを逆転駆動せしめたとき、少なくとも
先端ドリル部と螺糸付きシャンクを相互に分断可能とす
る細径部を形成して成ることを特徴とする壁体用セルフ
ドリルネジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24532795A JP2739146B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 壁体用セルフドリルネジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24532795A JP2739146B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 壁体用セルフドリルネジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0960166A true JPH0960166A (ja) | 1997-03-04 |
JP2739146B2 JP2739146B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=17132020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24532795A Expired - Fee Related JP2739146B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 壁体用セルフドリルネジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2739146B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11148507A (ja) * | 1997-11-17 | 1999-06-02 | Kenji Terajima | モルタル壁用ねじ及びねじ込み方法 |
JPH11153115A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-06-08 | Kenji Terajima | モルタル壁用ねじ及びねじ込み方法 |
JP2007024209A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Otis:Kk | 無機質建材用固定ネジ |
JP2007205482A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Japan Power Fastening Co Ltd | ドリルねじ |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP24532795A patent/JP2739146B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11153115A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-06-08 | Kenji Terajima | モルタル壁用ねじ及びねじ込み方法 |
JPH11148507A (ja) * | 1997-11-17 | 1999-06-02 | Kenji Terajima | モルタル壁用ねじ及びねじ込み方法 |
JP2007024209A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Otis:Kk | 無機質建材用固定ネジ |
JP2007205482A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Japan Power Fastening Co Ltd | ドリルねじ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2739146B2 (ja) | 1998-04-08 |
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Legal Events
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