JPH0959401A - 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 - Google Patents
積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板Info
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- JPH0959401A JPH0959401A JP21632695A JP21632695A JPH0959401A JP H0959401 A JPH0959401 A JP H0959401A JP 21632695 A JP21632695 A JP 21632695A JP 21632695 A JP21632695 A JP 21632695A JP H0959401 A JPH0959401 A JP H0959401A
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- H05K1/02—Details
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- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
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- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノ
マーを含む液状の樹脂組成物であって、これを使用して
ガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス布基材
と樹脂の界面に剥離が生じ難い樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 1分子中に2個以上のラジカル重合性不
飽和結合を有するラジカル重合性樹脂及び1分子中に1
個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子量が40
0以下であるラジカル重合性モノマーを含有してなる常
温で液状の積層板用樹脂組成物において、銅含有有機化
合物をも含有していることを特徴とする。また、ラジカ
ル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量10
0重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して0.
0005〜0.05重量部含有していることを特徴とす
る。
マーを含む液状の樹脂組成物であって、これを使用して
ガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス布基材
と樹脂の界面に剥離が生じ難い樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 1分子中に2個以上のラジカル重合性不
飽和結合を有するラジカル重合性樹脂及び1分子中に1
個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子量が40
0以下であるラジカル重合性モノマーを含有してなる常
温で液状の積層板用樹脂組成物において、銅含有有機化
合物をも含有していることを特徴とする。また、ラジカ
ル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量10
0重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して0.
0005〜0.05重量部含有していることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層板の製造に用
いられる電気性能等において優れる積層板用樹脂組成物
に関する。
いられる電気性能等において優れる積層板用樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂に代表されるラ
ジカル重合性樹脂は、成型時の作業性、硬化性、硬化物
の特性のバランスの良さから各種分野において活発に利
用されている。そして、ラジカル重合性樹脂及びラジカ
ル重合性モノマーを含む常温で液状の熱硬化性樹脂組成
物を積層板用のワニスとして用いた例が特公平5−29
548号に開示されている。このようなラジカル重合性
樹脂及びラジカル重合性モノマーを含む常温で液状の樹
脂組成物を使用して積層板を製造する場合には、ワニス
を基材に含浸させる工程から、含浸品と銅箔とを一体化
する工程までを連続的に行うことが可能であり、従って
長尺の基材と長尺の銅箔を切断することなく一体化でき
るので、ロスなく積層板を製造できる利点がある。
ジカル重合性樹脂は、成型時の作業性、硬化性、硬化物
の特性のバランスの良さから各種分野において活発に利
用されている。そして、ラジカル重合性樹脂及びラジカ
ル重合性モノマーを含む常温で液状の熱硬化性樹脂組成
物を積層板用のワニスとして用いた例が特公平5−29
548号に開示されている。このようなラジカル重合性
樹脂及びラジカル重合性モノマーを含む常温で液状の樹
脂組成物を使用して積層板を製造する場合には、ワニス
を基材に含浸させる工程から、含浸品と銅箔とを一体化
する工程までを連続的に行うことが可能であり、従って
長尺の基材と長尺の銅箔を切断することなく一体化でき
るので、ロスなく積層板を製造できる利点がある。
【0003】しかし、ラジカル重合性樹脂及びラジカル
重合性モノマーを含む液状の樹脂組成物を使用してガラ
ス布基材の積層板を製造した場合には、樹脂の硬化収縮
のためと推定されるが、ガラス布基材と樹脂の界面に剥
離が生じるという問題があった。なお、この界面の剥離
現象は積層板に白化している部分があるかどうかで評価
できる現象である。
重合性モノマーを含む液状の樹脂組成物を使用してガラ
ス布基材の積層板を製造した場合には、樹脂の硬化収縮
のためと推定されるが、ガラス布基材と樹脂の界面に剥
離が生じるという問題があった。なお、この界面の剥離
現象は積層板に白化している部分があるかどうかで評価
できる現象である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするとこ
ろは、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマー
を含む液状の樹脂組成物であって、この樹脂組成物を使
用してガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス
布基材と樹脂の界面に剥離が生じ難い樹脂組成物及びそ
の樹脂組成物を用いた積層板を提供することにある。
鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするとこ
ろは、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマー
を含む液状の樹脂組成物であって、この樹脂組成物を使
用してガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス
布基材と樹脂の界面に剥離が生じ難い樹脂組成物及びそ
の樹脂組成物を用いた積層板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の積
層板用樹脂組成物は、1分子中に2個以上のラジカル重
合性不飽和結合を有するラジカル重合性樹脂及び1分子
中に1個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子量
が400以下であるラジカル重合性モノマーを含有して
なる常温で液状の積層板用樹脂組成物において、銅含有
有機化合物をも含有していることを特徴とする。
層板用樹脂組成物は、1分子中に2個以上のラジカル重
合性不飽和結合を有するラジカル重合性樹脂及び1分子
中に1個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子量
が400以下であるラジカル重合性モノマーを含有して
なる常温で液状の積層板用樹脂組成物において、銅含有
有機化合物をも含有していることを特徴とする。
【0006】請求項2に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、ラジ
カル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量1
00重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して
0.0005〜0.05重量部含有していることを特徴
とする。
は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、ラジ
カル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量1
00重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して
0.0005〜0.05重量部含有していることを特徴
とする。
【0007】請求項3に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、請求項1又は請求項2記載の積層板用樹脂組成物に
おいて、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマ
ーの合計量100重量部に対し、キノン類を0.005
〜1重量部含有していることを特徴とする。
は、請求項1又は請求項2記載の積層板用樹脂組成物に
おいて、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマ
ーの合計量100重量部に対し、キノン類を0.005
〜1重量部含有していることを特徴とする。
【0008】請求項4に係る発明の積層板は、請求項1
から請求項3までのいずれかに記載の積層板用樹脂組成
物を用いて製造された積層板である。
から請求項3までのいずれかに記載の積層板用樹脂組成
物を用いて製造された積層板である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0010】本発明で使用するラジカル重合性樹脂は1
分子中に2個以上のラジカル重合性不飽和結合を有する
化合物であり、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、不飽
和ポリエーテル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポ
キシメタクリレート樹脂等を例示できる。さらに、この
ラジカル重合性樹脂として、特公平5−29548号で
開示されているような、ゴム変性ビニルエステル樹脂を
用いると靱性、耐水性、耐熱性等の性能が優れた積層板
が得られるので好ましい。また、本発明で使用する1分
子中に1個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子
量が400以下であるラジカル重合性モノマーとして
は、例えば、スチレン、メチルスチレン、ハロゲン化ス
チレン、アクリル酸、メタクリル酸、ジアリルフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、ブチルアクリレート等が挙げら
れ、これらを併用することもできる。
分子中に2個以上のラジカル重合性不飽和結合を有する
化合物であり、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、不飽
和ポリエーテル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポ
キシメタクリレート樹脂等を例示できる。さらに、この
ラジカル重合性樹脂として、特公平5−29548号で
開示されているような、ゴム変性ビニルエステル樹脂を
用いると靱性、耐水性、耐熱性等の性能が優れた積層板
が得られるので好ましい。また、本発明で使用する1分
子中に1個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子
量が400以下であるラジカル重合性モノマーとして
は、例えば、スチレン、メチルスチレン、ハロゲン化ス
チレン、アクリル酸、メタクリル酸、ジアリルフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、ブチルアクリレート等が挙げら
れ、これらを併用することもできる。
【0011】本発明の積層板用樹脂組成物は、ラジカル
重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーと共に銅含有有
機化合物を含有してなる常温で液状の積層板用樹脂組成
物である。この銅含有有機化合物としては、例えば、酢
酸銅、クエン酸銅、シュウ酸銅、ギ酸銅、ナフテン酸
銅、オレイン酸銅等の有機酸塩、銅アセチルアセトネー
ト等のキレート化合物を挙げることができるが、これら
に限定されるものではない。また、これらの銅含有有機
化合物は、単独で又は2種類以上を混合して使用するこ
とができる。銅含有有機化合物の含有量についてはラジ
カル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量1
00重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して
0.0005〜0.05重量部含有していることが好ま
しい。0.0005重量部よりも少ないとガラス布基材
と樹脂の界面の剥離を防止する効果が少なく、0.05
重量部よりも多いと、積層板の電気特性に問題が生じる
おそれがあり、好ましくない。銅含有有機化合物を積層
板用樹脂組成物に含有させる方法としては、ラジカル重
合性樹脂とラジカル重合性モノマーの混合物に銅含有有
機化合物を溶解する方法やラジカル重合性樹脂を合成す
る際に予め銅含有有機化合物を添加しておく方法などが
例示できる。
重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーと共に銅含有有
機化合物を含有してなる常温で液状の積層板用樹脂組成
物である。この銅含有有機化合物としては、例えば、酢
酸銅、クエン酸銅、シュウ酸銅、ギ酸銅、ナフテン酸
銅、オレイン酸銅等の有機酸塩、銅アセチルアセトネー
ト等のキレート化合物を挙げることができるが、これら
に限定されるものではない。また、これらの銅含有有機
化合物は、単独で又は2種類以上を混合して使用するこ
とができる。銅含有有機化合物の含有量についてはラジ
カル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの合計量1
00重量部に対し、銅含有有機化合物を銅に換算して
0.0005〜0.05重量部含有していることが好ま
しい。0.0005重量部よりも少ないとガラス布基材
と樹脂の界面の剥離を防止する効果が少なく、0.05
重量部よりも多いと、積層板の電気特性に問題が生じる
おそれがあり、好ましくない。銅含有有機化合物を積層
板用樹脂組成物に含有させる方法としては、ラジカル重
合性樹脂とラジカル重合性モノマーの混合物に銅含有有
機化合物を溶解する方法やラジカル重合性樹脂を合成す
る際に予め銅含有有機化合物を添加しておく方法などが
例示できる。
【0012】本発明ではガラス布基材と樹脂の界面の剥
離を防止するために銅含有有機化合物を含有させるが、
銅含有有機化合物を含有させた場合ラジカル開始剤の存
在下では樹脂組成物の保存安定性が損なわれるという問
題が生じる場合がある。そこで、保存安定性を要求され
る場合には、その改善のために、ラジカル重合性樹脂及
びラジカル重合性モノマーの合計量100重量部に対
し、ハイドロキノンやベンゾキノン等のキノン類を0.
005〜1重量部含有させることが好ましい。
離を防止するために銅含有有機化合物を含有させるが、
銅含有有機化合物を含有させた場合ラジカル開始剤の存
在下では樹脂組成物の保存安定性が損なわれるという問
題が生じる場合がある。そこで、保存安定性を要求され
る場合には、その改善のために、ラジカル重合性樹脂及
びラジカル重合性モノマーの合計量100重量部に対
し、ハイドロキノンやベンゾキノン等のキノン類を0.
005〜1重量部含有させることが好ましい。
【0013】本発明の積層板は、請求項1から請求項3
までのいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を用いて製
造した積層板であり、その製造方法について特に限定は
ない。
までのいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を用いて製
造した積層板であり、その製造方法について特に限定は
ない。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
説明する。
【0015】各実施例及び比較例においては、ラジカル
重合性樹脂として、カルボキシル基末端のアクリロニト
リルブタジエンゴム(宇部興産社製、商品名CTBN)
で変性したゴム変成ビニルエステル樹脂(ゴム変成エポ
キシメタクリレート樹脂)を使用し、ラジカル重合性モ
ノマーとしてはスチレンとアクリル酸を併用した。
重合性樹脂として、カルボキシル基末端のアクリロニト
リルブタジエンゴム(宇部興産社製、商品名CTBN)
で変性したゴム変成ビニルエステル樹脂(ゴム変成エポ
キシメタクリレート樹脂)を使用し、ラジカル重合性モ
ノマーとしてはスチレンとアクリル酸を併用した。
【0016】(ゴム変性エポキシメタクリレート樹脂の
合成及び樹脂ワニス1の作製)四つ口フラスコに液状の
カルボキシル基末端のアクリロニトリルブタジエンゴム
であるCTBN1300×8(宇部興産社製の商品名)及び
CTBN1300×13(宇部興産社製の商品名)をそれぞれ
50g、エポキシ樹脂YDB−400(東都化成社製の
商品名、エポキシ等量400)を584g、重合禁止剤
のハイドロキノンを0.2g秤取り、加熱溶融させる。
これに反応触媒のトリフェニルホスフィン(以下TPP
と略す)0.34gを添加し、酸価が1.0以下になる
まで100℃で反応させる。次いで、メタクリル酸11
7gとTPP0.4gを投入し、酸価が10.0以下に
なるまで120℃で反応させて、ゴム変性エポキシメタ
クリレート樹脂を合成した。なお、酸価の測定はJIS
K6901に準拠した。このようにして得られた四つ
口フラスコ内のゴム変性エポキシメタクリレート樹脂
に、スチレンを236.4g添加し、次いで冷却した
後、アクリル酸48.5gを投入して攪拌し、ラジカル
重合性樹脂とラジカル重合性モノマーを含有する樹脂ワ
ニス1を作製した。
合成及び樹脂ワニス1の作製)四つ口フラスコに液状の
カルボキシル基末端のアクリロニトリルブタジエンゴム
であるCTBN1300×8(宇部興産社製の商品名)及び
CTBN1300×13(宇部興産社製の商品名)をそれぞれ
50g、エポキシ樹脂YDB−400(東都化成社製の
商品名、エポキシ等量400)を584g、重合禁止剤
のハイドロキノンを0.2g秤取り、加熱溶融させる。
これに反応触媒のトリフェニルホスフィン(以下TPP
と略す)0.34gを添加し、酸価が1.0以下になる
まで100℃で反応させる。次いで、メタクリル酸11
7gとTPP0.4gを投入し、酸価が10.0以下に
なるまで120℃で反応させて、ゴム変性エポキシメタ
クリレート樹脂を合成した。なお、酸価の測定はJIS
K6901に準拠した。このようにして得られた四つ
口フラスコ内のゴム変性エポキシメタクリレート樹脂
に、スチレンを236.4g添加し、次いで冷却した
後、アクリル酸48.5gを投入して攪拌し、ラジカル
重合性樹脂とラジカル重合性モノマーを含有する樹脂ワ
ニス1を作製した。
【0017】そして、表1に示す割合で樹脂ワニス1及
び各原料を配合、混合して各実施例及び比較例における
液状の積層板用樹脂組成物を作製した。なお、ラジカル
開始剤としてはクメンハイドロパーオキサイド80%−
炭化水素20%の混合物である日本油脂社製パークミル
H80(商品名)又はt−ブチルパーオキシベンゾエー
ト97%以上を含む液状過酸化物である日本油脂社製パ
ーブチルZ(商品名)を使用した。
び各原料を配合、混合して各実施例及び比較例における
液状の積層板用樹脂組成物を作製した。なお、ラジカル
開始剤としてはクメンハイドロパーオキサイド80%−
炭化水素20%の混合物である日本油脂社製パークミル
H80(商品名)又はt−ブチルパーオキシベンゾエー
ト97%以上を含む液状過酸化物である日本油脂社製パ
ーブチルZ(商品名)を使用した。
【0018】上記で得られた積層板用樹脂組成物を厚さ
200μmの平織ガラス布(大きさ300mm×300
mm)に含浸し、次いでこの含浸品を4枚重ね、さらに
その両外側に厚さ18μmの銅箔を配し、次いでこの積
層物を金属プレートの間にはさみ、平置きの状態で11
0℃−10分間加熱硬化させ、さらに170℃−30分
間アフターキュアーして、厚さが0.8mmの銅張り積
層板を得た。
200μmの平織ガラス布(大きさ300mm×300
mm)に含浸し、次いでこの含浸品を4枚重ね、さらに
その両外側に厚さ18μmの銅箔を配し、次いでこの積
層物を金属プレートの間にはさみ、平置きの状態で11
0℃−10分間加熱硬化させ、さらに170℃−30分
間アフターキュアーして、厚さが0.8mmの銅張り積
層板を得た。
【0019】上記の積層板用樹脂組成物及び銅張り積層
板について、それぞれ保存性と、ガラス布基材と樹脂の
界面の剥離の発生状況を下記の方法で評価し、その結果
を表1に示した。
板について、それぞれ保存性と、ガラス布基材と樹脂の
界面の剥離の発生状況を下記の方法で評価し、その結果
を表1に示した。
【0020】(積層板用樹脂組成物の保存性の評価方
法)配合した積層板用樹脂組成物を30℃の恒温水槽中
で密閉保存し、12時間毎に攪拌し、ゲル化物の有無を
観察することにより、ゲル化するまでの時間を評価す
る。
法)配合した積層板用樹脂組成物を30℃の恒温水槽中
で密閉保存し、12時間毎に攪拌し、ゲル化物の有無を
観察することにより、ゲル化するまでの時間を評価す
る。
【0021】(剥離の発生状況の評価方法)銅張り積層
板の表面の銅箔をエッチングにより除去したものの表面
を目視観察しガラス布基材と樹脂の界面に剥離が発生し
ているかどうかを評価する。評価結果については、エッ
チングした基板に剥離による白化現象がないものを○、
ガラス布の縦糸と横糸の交点だけに剥離による白化現象
が生じているものを△、ガラス布の全面にわたり剥離に
よる白化現象が生じているものを×として示した。
板の表面の銅箔をエッチングにより除去したものの表面
を目視観察しガラス布基材と樹脂の界面に剥離が発生し
ているかどうかを評価する。評価結果については、エッ
チングした基板に剥離による白化現象がないものを○、
ガラス布の縦糸と横糸の交点だけに剥離による白化現象
が生じているものを△、ガラス布の全面にわたり剥離に
よる白化現象が生じているものを×として示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から銅含有有機化合物を含有し
ている実施例1〜実施例5は、銅含有有機化合物を含有
していない比較例に比べ、ガラス布基材と樹脂の界面の
剥離の発生が改善されていることが確認された。また、
銅含有有機化合物の含有量がラジカル重合性樹脂及びラ
ジカル重合性モノマーの合計量100重量部に対し、銅
に換算して0.0002重量部である実施例5は銅含有
有機化合物の含有量が銅に換算して0.0016重量部
である実施例2よりもガラス布基材と樹脂の界面の剥離
の発生の改善度合いが少ないことが確認された。また、
キノン類を含有している実施例2はキノン類を含有して
いない実施例4よりも樹脂組成物の保存安定性が改善さ
れることが確認された。
ている実施例1〜実施例5は、銅含有有機化合物を含有
していない比較例に比べ、ガラス布基材と樹脂の界面の
剥離の発生が改善されていることが確認された。また、
銅含有有機化合物の含有量がラジカル重合性樹脂及びラ
ジカル重合性モノマーの合計量100重量部に対し、銅
に換算して0.0002重量部である実施例5は銅含有
有機化合物の含有量が銅に換算して0.0016重量部
である実施例2よりもガラス布基材と樹脂の界面の剥離
の発生の改善度合いが少ないことが確認された。また、
キノン類を含有している実施例2はキノン類を含有して
いない実施例4よりも樹脂組成物の保存安定性が改善さ
れることが確認された。
【0024】
【発明の効果】請求項1〜請求項3に係る発明の積層板
用樹脂組成物は、銅含有有機化合物を含有しているの
で、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーを
含む液状の樹脂組成物であって、この樹脂組成物を使用
してガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス布
基材と樹脂の界面に剥離が生じ難いという効果を奏す
る。
用樹脂組成物は、銅含有有機化合物を含有しているの
で、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーを
含む液状の樹脂組成物であって、この樹脂組成物を使用
してガラス布基材の積層板を製造した場合に、ガラス布
基材と樹脂の界面に剥離が生じ難いという効果を奏す
る。
【0025】請求項3に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの
合計量100重量部に対し、キノン類を0.005〜1
重量部含有しているので、キノン類を含有していない場
合に比べて樹脂組成物の保存安定性が改善される。
は、ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性モノマーの
合計量100重量部に対し、キノン類を0.005〜1
重量部含有しているので、キノン類を含有していない場
合に比べて樹脂組成物の保存安定性が改善される。
【0026】請求項4に係る発明の積層板は、銅含有有
機化合物を含有している積層板用樹脂組成物を使用して
製造されるので、銅含有有機化合物を含有していない積
層板用樹脂組成物を使用して製造されていた従来の積層
板に比べて、ガラス布基材と樹脂の界面の剥離について
改善された積層板となる。
機化合物を含有している積層板用樹脂組成物を使用して
製造されるので、銅含有有機化合物を含有していない積
層板用樹脂組成物を使用して製造されていた従来の積層
板に比べて、ガラス布基材と樹脂の界面の剥離について
改善された積層板となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】表1の結果から銅含有有機化合物を含有し
ている実施例1〜実施例5は、銅含有有機化合物を含有
していない比較例に比べ、ガラス布基材と樹脂の界面の
剥離の発生が改善されていることが確認された。また、
銅含有有機化合物の含有量がラジカル重合性樹脂及びラ
ジカル重合性モノマーの合計量200重量部(樹脂ワニ
ス1)に対し、銅に換算して0.0002重量部である
実施例5は銅含有有機化合物の含有量が銅に換算して
0.0016重量部である実施例2よりもガラス布基材
と樹脂の界面の剥離の発生の改善度合いが少ないことが
確認された。また、キノン類を含有している実施例2は
キノン類を含有していない実施例4よりも樹脂組成物の
保存安定性が改善されることが確認された。
ている実施例1〜実施例5は、銅含有有機化合物を含有
していない比較例に比べ、ガラス布基材と樹脂の界面の
剥離の発生が改善されていることが確認された。また、
銅含有有機化合物の含有量がラジカル重合性樹脂及びラ
ジカル重合性モノマーの合計量200重量部(樹脂ワニ
ス1)に対し、銅に換算して0.0002重量部である
実施例5は銅含有有機化合物の含有量が銅に換算して
0.0016重量部である実施例2よりもガラス布基材
と樹脂の界面の剥離の発生の改善度合いが少ないことが
確認された。また、キノン類を含有している実施例2は
キノン類を含有していない実施例4よりも樹脂組成物の
保存安定性が改善されることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠谷 賢一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 1分子中に2個以上のラジカル重合性不
飽和結合を有するラジカル重合性樹脂及び1分子中に1
個以上のラジカル重合性不飽和結合を有し分子量が40
0以下であるラジカル重合性モノマーを含有してなる常
温で液状の積層板用樹脂組成物において、銅含有有機化
合物をも含有していることを特徴とする積層板用樹脂組
成物。 - 【請求項2】 ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性
モノマーの合計量100重量部に対し、銅含有有機化合
物を銅に換算して0.0005〜0.05重量部含有し
ていることを特徴とする請求項1記載の積層板用樹脂組
成物。 - 【請求項3】 ラジカル重合性樹脂及びラジカル重合性
モノマーの合計量100重量部に対し、キノン類を0.
005〜1重量部含有していることを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の積層板用樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかに
記載の積層板用樹脂組成物を用いて製造された積層板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21632695A JP3173343B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21632695A JP3173343B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0959401A true JPH0959401A (ja) | 1997-03-04 |
JP3173343B2 JP3173343B2 (ja) | 2001-06-04 |
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Family Applications (1)
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JP21632695A Expired - Fee Related JP3173343B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3173343B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-24 JP JP21632695A patent/JP3173343B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3173343B2 (ja) | 2001-06-04 |
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