JPH0579257B2 - - Google Patents

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JPH0579257B2
JPH0579257B2 JP61154606A JP15460686A JPH0579257B2 JP H0579257 B2 JPH0579257 B2 JP H0579257B2 JP 61154606 A JP61154606 A JP 61154606A JP 15460686 A JP15460686 A JP 15460686A JP H0579257 B2 JPH0579257 B2 JP H0579257B2
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JP
Japan
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unsaturated polyester
unsaturated
acid
polyoxyalkylene
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JP61154606A
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JPS6310651A (ja
Inventor
Kakushi Karaki
Hidenari Tsunemi
Yasuo Fushiki
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH0579257B2 publication Critical patent/JPH0579257B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は耐熱性、耐衝撃性、電気特性並びに低
温打ち抜き加工性に優れた電気用積層板に関す
る。
本発明でいう電気用積層板とは、例えば各種電
子部品の基板として用いられる積層板、あるいは
金属箔張り積層板を意味し、その形状は例えば、
厚みが0.5〜5mmであるような板状物をいう。
「従来技術と問題点」 近年、不飽和ポリエステル樹脂を原料とした電
気用積層板が注目され、これは例えば、あらかじ
めメチロール化合物等で予備処理されたセルロー
ス系基材に不飽和ポリエステル樹脂組成物を含浸
させた後積層して硬化することによつて製造され
る。
一般に不飽和ポリエステル樹脂は良好な物性と
成形加工性とが相俟つて広範な分野にわたつて使
用される代表的な熱硬化性樹脂であり、電気用積
層板においても打ち抜き加工性を満足しつつ、且
つ例えば260℃にも達する半田浴で処理されても
熱軟化しないことや部品に組み込まれてからの耐
衝撃性等、相反する物性の要求に対しても種々の
改良を加えて実用に供されてきている。
しかしながら近年、特にFRPの大型構造物分
野では不飽和ポリエステル樹脂の耐熱性を低下さ
せることなく耐衝撃性の更なる改良が要求されて
きており、又、電気用積層板においては、配線板
加工工程での自動化、高密度化の一層の進展に伴
い、より低温での高精度の打ち抜き加工性、より
高度の耐熱性、耐衝撃性が要求されてきている。
しかし、耐熱性と耐衝撃性の両立的改良、打ち
抜き加工性と耐熱性、耐衝撃性、電気特性の四特
性バランスの更なる水準向上は技術的に極めて困
難であつた。即ち、硬質不飽和ポリエステル樹脂
への可撓性樹脂や可塑剤の添加、末端に官能基を
有する液状ポリブタジエン(共)重合体の添加改
質、ジエン系あるいはアクリレート系架橋ゴムの
配合等の従来技術によつては、特性の改良効果が
未だ十分とはいえなかつたり、耐衝撃性を改良す
ることによつて耐熱性、電気特性が犠牲になつた
り、液状の段階で相分離を生起したり、積層用基
財への含浸性が著しく劣る等の問題があつた。
「問題点を解決するための手段」 そこで本発明は、耐熱性、電気特性を犠牲にす
ることなく、優れた耐衝撃性及び低温打ち抜き加
工性を有する不飽和ポリエステル樹脂電気用積層
板を提供することを目的とする。
本発明は骨格中に平均分子量600〜6000のポリ
オキシアルキレンセグメントを含んでいる不飽和
ポリエステルと、前記ポリオキシアルキレンセグ
メントを含んでいない不飽和ポリエステルと、架
橋用単量体とを含み、且つポリオキシアルキレン
セグメントの含量が組成物全体の5〜30重量%で
あり、不飽和ポリエステル中の不飽和酸残基であ
るエチレン性のα,β不飽和二重結合の60モル%
以上がトランス型である不飽和ポリエステル樹脂
を含浸した複数枚の基材を積層硬化してなる電気
用積層板を内容とするものである。
本発明により、骨格中に平均分子量600〜6000
のポリオキシアルキレンセグメントを含んでいる
不飽和ポリエステルと、架橋用単量体とを含み、
ポリオキシアルキレンセグメントの含量が組成物
全体の5〜30重量%であり、且つ、不飽和ポリエ
ステル中の不飽和酸残基であるエチレン性のα,
β不飽和二重結合の60モル%以上がトランス型で
あることを特徴とする不飽和ポリエステル組成物
が提供される。
周知のように、不飽和ポリエステルは、エチレ
ン性α,β不飽和多価カルボン酸を必須成分とし
て含み、エチレン性α,β不飽和結合を含まない
多価カルボン及び/又はモノカルボンを任意成分
として含み酸成分と、多価アルコールを必須成分
として含み、モノアルコールを任意の成分として
含むアルコール成分とのエステル化反応によつて
得られる重縮合物である。不飽和ポリエステル樹
脂は、このような不飽和ポリエステルと架橋用単
量体との混合物である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不
飽和ポリエステルがその骨格中に平均分子量600
〜6000のポリオキシアルキレンセグメントを含
み、該ポリオキシアルキレンセグメントの樹脂組
成物全体に対する割合が5〜30重量%であり、且
つ、不飽和ポリエステル中の不飽和酸残基である
エチレン性α,β不飽和二重結合の60%以上がト
ランス型であることが特徴である。
不飽和ポリエステルの骨格中にポリオキシアル
キレンセグメントを導入するには、不飽和ポリエ
ステル合成のアルコール成分の一部として、分子
量600〜6000のポリオキシアルキレン多価及び/
又はモノアルコールを使用して不飽和ポリエステ
ルを合成するか、分子量600〜6000のポリオキシ
アルキレン多価及び/又はモノアルコールをポリ
オキシアルキレンセグメントを含まない不飽和ポ
リエステルオリゴエステルと縮合反応せしめ、ポ
リオキシアルキレン多価及び/又はモノアルコー
ルを不飽和ポリエステルと共重合せしめることに
よつて達成し得る。
本発明において、ポリオキシアルキレン多価及
び/又はモノアルコールの平均分子量が600〜
6000である理由は、600未満では耐衝撃性、低温
打ち抜き加工性の改良の程度が小さく、6000を越
える場合は共重合性が悪くなつて、特に加熱時の
重量減少が大きく実用に耐えなくなる。不飽和ポ
リエステル樹脂組成物中のポリオキシアルキレン
セグメントの量は5〜30重量%であることが必要
である。5重量%未満では耐衝撃性、低温打ち抜
き加工性の改良の程度は小さく、逆に30重量%を
越える場合は剛性、耐熱性、電気特性の低下が大
きくなるばかりか、耐衝撃性も却つて低下する場
合がある。又、ポリオキシアルキレン多価及び/
又はモノアルコール共重合不飽和ポリエステル中
のポリオキシアルキレンセグメントの量は、共重
合不飽和ポリエステルの使用量にもよるが、耐熱
性、耐衝撃性、電気特性、低温打ち抜き加工性及
び相溶性の観点から、25重量%〜75重量%である
ことが好ましい。
又、本発明においては、不飽和ポリエステル中
の不飽和酸残基であるエチレン性α,β不飽和二
重結合の60%以上がトランス型であることが必要
である。60%未満では本発明の目的である高い耐
熱性を維持出来ない。周知の如く、不飽和ポリエ
ステル中の不飽和残基であるエチレン性α,β不
飽和二重結合がトランス型(フマル酸型)である
方がシス型(マレイン酸型)であるよりも、スチ
レンの様な架橋性単量体との反応性に優れてお
り、高トランス含率である程高密度の架橋構造と
なり、耐熱性に優れたものが得られる。好ましく
は、トランス型が80%以上であり、特に耐熱性が
要求される時は90%以上であることが好ましい。
しかしながら、耐衝撃性や打ち抜き加工性を重視
する時は、90%以下60%以上である方が好ましい
場合もある。高いトランス含率の不飽和ポリエス
テルを得るには、一般的には不飽和酸としてフマ
ル酸を使用し、不飽和酸として無水マレイン酸或
はマレイン酸を用いる場合は、反応温度を高くす
る、反応時間を長くする、バルキーな多価アルコ
ール成分を用いる、等が採用される。
本発明に用いられる不飽和多価カルボン酸とし
ては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等
の不飽和ジカルボン酸又はその無水物が一般的で
あり、不飽和モノカルボン酸としてはマレイン化
ジシクロペンタジエンが好ましく使用できる。飽
和多価カルボン酸としてはフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、エン
テイツク酸、トリメリツト酸、ピロメリツト酸、
アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン
酸、テトラブロモフタル酸、ジブロモテレフタル
酸、クロレンデイツク酸及びこれらの無水物等が
挙げられる。
前記の不飽和(多価又はモノ)カルボン酸とは
エチレン性のα,β不飽和結合を含むカルボン酸
を意味し、飽和(多価)カルボン酸とはエチレン
性α,β不飽和結合を有しないカルボン酸を意味
する。
ここで、耐熱性の観点より、全酸成分中、不飽
和多価カルボン酸及び不飽和モノカルボン酸の不
飽和酸が、40〜100モル%であることが好ましく、
耐熱性、電気特性の観点よりは、全酸成分中、不
飽和酸が40〜80モル%で、残余はイソフタル酸の
如き飽和多価カルボン酸であることが好ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ヘキサンジオール、水素化
ジスフエノールA、ビスフエノールAのエチレン
オキサイド及びプロピレンオキサイド付加物、ビ
スフエノールAのエポキシ化物、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ジプロモネオペンチルグリ
コール、テトラブロモビスフエノールAのエチレ
ンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物、
ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロ
ピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコール及びこれらの共重合体、ポリオキシプロ
ピレントリオール等が挙げられる。モノアルコー
ルとしては、シドロキシル化ジシクロペンタジエ
ン、シンナミルアルコール、ポリオキシエチレン
グリコールモノアルキレンエーテル、ポリオキシ
プロピレンモノアルキルエーテル等が挙げられ
る。ポリオキシアルキレン多価あるいはモノアル
コールの中では、より低温での流動点を有するポ
リオキシプロピレン多価あるいはモノアルコー
ル、ポリオキシエチレン−プロピレン多価あるい
はモノアルコール、ポリオキシエチレン−テトラ
メチレン多価あるいはモノアルコール、ポリオキ
シプロピレン−テトラメチレン多価あるいはモノ
アルコールが耐衝撃性、低温打ち抜き加工性の観
点より好ましく、更に経済性より、ポリオキシプ
ロピレン多価あるいはモノアルコールが特に好ま
しい。更に、不飽和ポリエステルの末端がマレイ
ン化ジシクロペンタジエン及び/又はヒドロキシ
ル化ジシクロペンタジエンで封止されていること
が、電気特性及び経済性の観点から好ましいもの
である。後ハロゲン化不飽和ポリエステルは例え
ば、酸成分としてマレイン化ジシクロペンタジエ
ンやテトラヒドロ無水フタル酸、エンデイツク
酸、アルコール成分としてシドロキシル化ジシク
ロペンタジエンやシンナミアルコールを用いて得
られる不飽和ポリエステルを後ハロゲン化して得
られる。ハロゲンとしては臭素が好ましい。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、前
記骨格中に平均分子量600〜6000のポリオキシア
ルキレンセグメントを含んでいる不飽和ポリエス
テルと、架橋用単量体のほかに、組成物全体のポ
リオキシアルキレンセグメント含量5〜30重量%
の範囲内において、前記ポリオキシアルキレンセ
グメントを含んでいない不飽和ポリエステルを含
むことができる。
ポリオキシアルキレンセグメントを含まない不
飽和ポリエステルは、アルコール成分としてポリ
オキシアルキレン多価及び/又はモノアルコール
を含まないことを除いて、これまで説明した不飽
和ポリエステルと同様であり、不飽和ポリエステ
ル中の不飽和酸残基であるエチレン性α,β不飽
和二重結合の60%以上がトランス型であることが
必要であり、トランス含率の好ましい範囲も同様
である。
ポリオキシアルキレンセグメントを含まない不
飽和ポリエステルも後ハロゲン化することがで
き、その場合ポリオキシアルキレンセグメントを
含む不飽和ポリエステルと同じ方法を使用し得
る。特にポリエステル鎖の中間部分にテトラヒド
ロフタル酸残基を含有し、末端がマレイン化ジシ
クロペンタジエン又はヒドロキシル化ジシクロペ
ンタジエンで封止されている不飽和ポリエステル
を後ハロゲン化したものが好ましい。
後ハロゲン化は、ポリオキシアルキレンセグメ
ントを含む不飽和ポリエステルのみ、該ポリオキ
シアルキレンセグメントを含まない不飽和ポリエ
ステルのみ、又はそれらの両方について実施する
ことができる。
尚、不飽和ポリエステル合成時には、不飽和酸
或は飽和酸と多価アルコール或はポリオキシアル
コール多価アルコールからあらかじめジエステル
を合成し、これを中間体として不飽和ポリエステ
ルの合成に使用することも好ましく実施できる。
又、この様なジエステルやマレイン化ジシクロペ
ンタジエンの如き中間体や不飽和ポリエステル合
成時にはハイドロキノン等の酸化・ゲル化防止剤
の添加が好ましい。
本発明においていう架橋用単量体としては、一
般的にスチレンが用いられるが、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、ク
ロロスチレン、ジビニルベンゼン、C1〜C10アル
キルアクリレート、C1〜C10アルキルメタクリレ
ート、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロ
キシアルキルメタクリレート、フタル酸ジアリ
ル、シアヌル酸トリアリル等の単量体及びそれら
のスチレンとの混合物も使用することができる。
架橋用単量体の配合量は組成物中10〜70重量%、
好ましくは20〜50重量%である。
本発明の樹脂組成物は添加型難燃剤を含むこと
ができる。難燃剤としては、トリオクチルホスフ
エート、トリフエニルホスフエート、トリクレジ
ルホスフエート、トリエチルホスフアイト、トリ
フエニルホスフアイト、トリス(クロエチル)ホ
スフエート、赤リン等のリン系難燃剤、塩素化パ
ラフイン、テトラブロモビスフエノールA及びそ
の誘導体、ジフエニルエーテルのブロム化物、ト
リブロモフエノールのモノグリシジルエーテル等
のハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、アンチモン酸ソーダ等のアンチモン
化合物、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム等が挙
げられる。
又、必要に応じ、他の重合体あるいは充填剤、
酸化防止剤、安定剤、無機顔料等の各種の添加剤
を含有させることができる。
本発明の樹脂組成物は汎用の有機過酸化物を用
いて硬化させることができる。好ましい有機過酸
化物の例は、パーオキシケタール類として1,1
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tブチ
ルパーオキシ)シクロヘキサン等、ジアルキルパ
ーオキサイド類としてジ−t−ブチルパーオキサ
イド、パーオキシエステル類としてt−ブチルパ
ーオキシベンゾエート等がある。これらは樹脂組
成物に対して、0.5ないし2,0部程度用いる。
尚、硬化触媒はこれらに限定されるのではな
く、有機過酸化物とともに、又は単独で光に感応
する硬化触媒や放射線、電子線に感応する硬化触
媒等の公知の硬化触媒も利用できる。
本発明の樹脂組成物の用途に特に限定はない
が、公知方法に従つて電気用積層板の製造に好適
に使用できる。即ち基材に樹脂組成物を含浸し、
含浸した基材を複数枚積層し、金属箔張り積層板
にあつては片面又は両面に金属箔を重ね、硬化成
型することによつて電気用積層板を得ることがで
きる。基材はガラスクロス、ガラスマツト等のガ
ラス系基材や、好ましくはセルロース系基材又は
これらの混抄基材等が使用できるが、特に好まし
くは例えばクラフト紙やリンター紙を用いること
ができ、その場合、不飽和ポリエステル樹脂組成
物を基材ち含浸する前に予備含浸することが好ま
しい。
又、上述の樹脂含浸基材を積層硬化する場合に
は、特開昭56−98136に開示したように、硬化の
際の成形圧が実質的に無圧の条件で連続的に硬化
させるのが最も良好な方法である。
「作用・効果」 本発明によれば、耐熱性や電気特性を犠牲にす
ることなく、耐衝撃性及び低温打ち抜き加工性に
優れ、耐熱性、電気特性、耐衝撃性及び低温打ち
抜き加工性の四特性のバランスの良好な不飽和ポ
リエステル組成物及び電気用積層板を提供するこ
とができる。
「実施例」 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、
本発明はこれらにより何ら制限を受けるものでは
ない。尚、実施例中、部及び%は重量基準によ
る。
実施例1 (製造例) 攪拌機、温度計、分留管及び窒素導入管を取り
付けた1フラスコに、マレイン化ジシクロペン
タジエン69.5g、イソフタル酸とプロピレングリ
コールからのイソフタル酸のプロピレングリコー
ルジエステル165.8g、フマル酸とプロピレングリ
コールからのフマル酸のプロピレングリコールジ
エステル136.4g、平均分子量1200のポリプロピレ
ングリコール168g、フマル酸130.0gを入れ、窒素
気流下内温150〜200℃で酸価12まで脱水縮合を進
めた。エチレン性α,β不飽和二重結合の96%が
トランス型であつた。内温が160℃に下がつてか
らハイドロキノン120mgを加え、100℃でスチレン
を加えて、スチレン濃度35%の不飽和ポリエステ
ル(A)を得た。
上記不飽和ポリエステル(A)100部、日本油
脂(製)有機過酸化物硬化触媒「パーヘキサ3M」
1部を混合して得られた樹脂組成物を二枚のガラ
ス板中に注型し、110℃で1時間、150℃で30分加
熱硬化させて厚さ3mmの注型板を得た。注型板の
100℃曲げ弾性率(JISK−6911準拠)は、20.4
Kg/mm2と高い耐熱性を示し、デインスタツト衝撃
強度(東洋精機(製)デインスタツトテスターに
より測定)は、5.4Kg−cm/cm2であつた。
実施例2 (製造例) 攪拌機、温度計、分留管及び窒素導入管を取り
付けた1フラスコに、マレイン化ジシクロペン
タジエン198.6g、イソフタル酸のプロピレングリ
コージエステル236.9g、フマル酸46.4gを入れ、
窒素気流下内温150〜200℃で酸価20まで脱水縮合
を進めた。エチレン性α,β不飽和二重結合の97
%がトランス型であつた。内温が160℃まで下が
つてからハイドロキノン90mgを加え、100℃でス
チレン244gを加えてスチレン濃度35%の不飽和
ポリエステル(B)を得た。
同様にしてマレイン化ジシクロペンタジエン
47.7g、フマル酸とジプロピレングリコールから
のフマル酸のジプロピレングリコールジエステル
140.5g、イソフタル酸とプロピレングリコールか
らのイソフタル酸のプロピレングリコールジエス
テル113.8g、平均分子量3000の三官能ポリプロピ
レングリコールとアジピン酸からのポリプロピレ
ングリコールトリ(アジピン酸)エステル
216.6g、フマル酸122.9g、ハイドロキノン0.06gを
入れ、窒素気流下内温140〜180℃で酸価15まで脱
水縮合を進めた。エチレン性α,β不飽和二重結
合の96%がトランス型であつた。内温が160℃ま
で下がつてからハイドロキノン100mgを加え、100
℃でスチレン356.8gを入れ、スチレン濃度37%の
不飽和ポリエステル(C)を得た。
上記の如くして得られた不飽和ポリエステル樹
脂(B)50部、不飽和ポリエステル樹脂(C)50部、日本
油脂(製)有機過酸化物硬化触媒「パーヘキサ
3M」1部を混合し、実施例1と同様にして厚さ
3mmの注型板を得た。注型板の100℃曲げ弾性率
は40.5Kg/mm2と高い耐熱性を示し、デインスタツ
ト衝撃強度は6.0Kg−cm/cm2であつた。
実施例 3 攪拌機、温度計、分留管及び窒素導入管を取り
付けた1フラスコに、マレイン化ジシクロペン
タジエン298.0g、無水テトラヒドロフタル酸とエ
チレングリコールからのテトラヒトロフタル酸ジ
(エチレングリコール)エステル325.5g、フマル
酸69.6g、ハイドロキノン0.03gを入れ、窒素気流
下内温150〜200℃で酸価16まで脱水縮合を進め
た。エチレン性α,β不飽和二重結合の90%がト
ランス型であつた。内温を下げて、分留管の代わ
りに滴下ロー斗、コンデンサーを取り付け、塩化
メチレンを加えて50%溶液を得た。これを氷水浴
中、内温を20℃以下に保ちながら、臭素373.5gを
1時間を要して滴下、反応させた。塩化メチレン
を留去したのち、ハイドロキノン0.1gを加えたス
チレン481.7gを入れ、スチレン濃度32%の臭素化
不飽和ポリエステル(D)を得た。
上記の如くして得られた臭素化不飽和ポリエス
テル樹脂(D)49部、実施例2で合成した不飽和ポリ
エステル樹脂(C)34部、三酸化アンチモン4部、
「パーヘキサ3M」1部からなる樹脂組成物を得、
これをメチロールメラミン処理紙基材に含浸し、
これを積層、加熱硬化させて厚み1.52mmの積層板
を得た。積層板の100℃曲げ弾性率は340Kg/mm2
デインスタツト衝撃強度は6.0Kg−cm/cm2、煮沸
後の絶縁抵抗は1×109Ωと優れており、低温打
ち抜き加工性も良好であつた。
比較例 1 攪拌機、温度計、分留管及び窒素導入管を取り
付けた1フラスコに、マレイン化ジシクロペン
タジエン298.0g、無水テトラヒドロフタル酸とエ
チレングリコールからのテトラヒトロフタル酸ジ
(エチレングリコール)エステル325.5g、無水マ
レイン酸58.8g、ハイドロキノン0.03gを入れ、窒
素気流下内温140〜190℃で酸価18まで脱水縮合を
進めた。エチレン性α,β不飽和二重結合の50%
がトランス型であつた。内温を下げて、分留管の
代わりに滴下ロー斗、コンデンサーを取り付け、
塩化メチレンを加えて50%溶液を得た。これを氷
水浴中、内温を20℃以下に保ちながら、臭素
373.5gを1時間を要して滴下、反応させた。塩化
メチレンを留去したのち、ハイドロキノン0.1gを
加えたスチレン481.7gを入れ、スチレン濃度32%
の臭素化不飽和ポリエステル(E)を得た。
一方、攪拌機、温度計、分留管及び窒素導入管
と取り付けた1フラスコに、マレイン化ジシク
ロペンタジエン47.7g、フマル酸とジプロピレン
グリコールからのフマル酸のジプロピレングリコ
ールジエステル140.5g、イソフタル酸とプロピレ
ングリコールからのイソフタル酸のプロピレング
リコールジエステル113.8g、平均分子量3000の三
官能ポリプロピレングリコールとアジピン酸から
のポリプロピレングリコールトリ(アジピン酸)
エステル216.6g、無水マレイン酸103.8g、ハイド
ロキノン0.06gを入れ、窒素気流下内温140〜170
℃で酸価18まで脱水縮合を進めた。エチレン性
α,β不飽和二重結合の54%がトランス型であつ
た。内温が160℃まで下がつてからハイドロキノ
ン100mgを加え、100℃でスチレン356.8gを入れ、
スチレン濃度37%の不飽和ポリエステル樹脂(F)を
得た。
上記の如くして得られた臭素不飽和ポリエステ
ル樹脂(E)49部、不飽和ポリエステル(F)34部、三酸
化アンチモン4部、「パーヘキサ3M」1部からな
る樹脂組成物を得、実施例3と同様にして厚さ
1.52mmの積層板を得た。積層板の100℃曲げ弾性
率は220Kg/mm2、煮沸後の絶縁抵抗は5×108Ωで
あつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 骨格中に平均分子量600〜6000のポリオキシ
    アルキレンセグメントを含んでいる不飽和ポリエ
    ステルと、前記ポリオキシアルキレンセグメント
    を含んでいない不飽和ポリエステルと、架橋用単
    量体とを含み、且つポリオキシアルキレンセグメ
    ントの含量が組成物全体の5〜30重量%であり、
    不飽和ポリエステル中の不飽和酸残基であるエチ
    レン性のα,β不飽和二重結合の60モル%以上が
    トランス型である不飽和ポリエステル樹脂を含浸
    した複数枚の基材を積層硬化してなる電気用積層
    板。 2 前記骨格中にポリオキシアルキレンセグメン
    トを含んでいる不飽和ポリエステル中のポリオキ
    シアルキレンセグメントの含量が25〜75重量%で
    ある特許請求の範囲第1項記載の電気用積層板。 3 前記ポリオキシアルキレンセグメントを含ん
    でいない不飽和ポリエステルは、マレイン化ジシ
    クロペンタジエン残基及び/またはハロゲン化さ
    れていないテトラヒドロフタル酸残基を含み、且
    つ、後ハロゲン化されている特許請求の範囲第1
    項又は第2項記載の電気用積層板。 4 硬化の際の成形圧が実質的に無圧の条件で連
    続的に硬化させて得られる特許請求の範囲第1項
    記載の電気用積層板。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5292291A (en) * 1975-09-01 1977-08-03 Kao Corp Preparation of liquid resin dispersion
JPS5792551A (en) * 1980-11-29 1982-06-09 Nitto Electric Ind Co Ltd Composition for coating optical glass fiber
JPS5819318A (ja) * 1981-07-10 1983-02-04 クロ−・シミ− ポリエステルに基づく硬化性組成物

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