JPH0957671A - 多関節型移動体の制御装置及びその制御方法 - Google Patents

多関節型移動体の制御装置及びその制御方法

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JPH0957671A
JPH0957671A JP21455695A JP21455695A JPH0957671A JP H0957671 A JPH0957671 A JP H0957671A JP 21455695 A JP21455695 A JP 21455695A JP 21455695 A JP21455695 A JP 21455695A JP H0957671 A JPH0957671 A JP H0957671A
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moving body
speed
inching
arms
orthogonal
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JP21455695A
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Takehito Yamaguchi
岳人 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の腕を有するスカラ型の多関節型移動体
の直交インチング動作で、複数の腕の姿勢が直線状にな
るに従って移動体の動作速度を変化させることが可能な
多関節型移動体の制御装置及びその制御方法の提供。 【解決手段】 直交インチング指令が、X軸又はY軸と
平行で、かつ、速度選択が「高速」インチングであるか
どうかを判別し、YESであれば現在の第1腕と第2腕
のなす角θを算出する。次に求めたθの絶対値が、予め
パラメータとして記憶されている「減速角度θ1」以下
であるかを判別し、YES(ロボットの第1腕と第2腕
が一直線状に近い姿勢)であれば、所定のサーボサイク
ル毎の移動量dを、「高速」の場合のΔd3から「低
速」の場合のΔd2へと変更し、直交座標系上の手先の
現在位置を求め、次のサーボサイクル終了後の目標位置
になるような、各関節のサーボモータの回転量を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、代表的な多関節型
移動体である多関節ロボットのインチング動作が可能な
制御装置及びその制御方法に係り、特に、直交座標系で
動作するスカラ型ロボットのフィンガ等の手先を、X
軸、Y軸と平行にインチング動作させる直交インチング
において、手先の位置がロボットの支柱から一番遠方へ
位置させる際の動作に関する。
【0002】
【従来の技術】多関節ロボットは、そのロボットを支え
る支柱から作動部である手先へ至る間に複数の可動部を
有している。この可動部は直線的に動作する部分(以
下、直線運動形動作部)、回転運動する部分(以下、関
節形動作部)そして関節により構成されている。
【0003】通常、予め教示した動作計画に従って動作
するプレイバック式ロボットのティーチングにおいて、
ロボットを実際に動作させ、動作位置をロボットに記憶
させることが必要であるが、作動部に直接外力を加えて
作動部をある点から次の点へ直接動かす方式(以下、直
接ティーチング方式)と押釦のようなものを操作して遠
隔ティーチングする方式(以下、遠隔ティーチング方
式)とがある。直接ティーチング方式は大きな力が必要
であるし、人の手の届かないところまで作動部をティー
チングするのは困難なことから、あまり用いられていな
い。この点、遠隔ティーチング方式は、ティーチングの
ための力が不必要で、人の手の届かないところでも自由
にティーチングできる利点が有る。反面、作動部を直接
手で動かすわけではないので、ロボットの各部分が周囲
の物に衝突しないように十分気を配らなければならな
い。具体的に、直線可動形動作部の場合は動きが直線的
なので、作動部の現在位置と、新しく位置決めしようと
する位置とを直線で結ぶ間の障害物の有無を考慮すれば
よいが、関節形動作部の場合は1可動部毎に動かしただ
けでは作動部の動きが曲線となるため、ティーチング後
のプログラム動作の際の経路上の障害物の有無を確かめ
るのが厄介である。
【0004】また、関節形動作部の場合、ティーチング
ポイントに作動部をインチングにより移動する場合、全
可動部を個々に調節して作動部を動かす必要があったた
め、作動部の位置調整に熟練を要し、多大な工数を必要
としていた。
【0005】最近では、動作させるロボットが基準とす
る直交座標系(X,Y,Z軸)で、作動部を目的とする
軸に対して平行に、一定速度でインチング(以下、直交
インチング)することが可能な多関節ロボットの制御装
置も開発されている。これは、ある一定速度で移動する
ために、一定時間毎の位置変位量から、指定された軸に
対して平行に移動するのに必要な各関節の移動変位量を
求め、各関節を駆動するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】関節形動作部を有する
スカラ型多関節ロボットの動作において、手先の位置を
直交座標系の指定したある軸との平行を保ち、現在位置
Aから、そのロボットの手先位置が到達可能な領域の境
界上にある次の目標位置Bへ直交インチングさせる場合
を考える(尚、ロボットは2つの腕を有する場合を考え
る。目標位置Bにおいてロボットが有する2つの腕は一
直線状になる)。手先の位置がBの直交インチング終了
点に近づくに従ってロボットの第1腕と第2腕のなす角
は小さくなり直線状になる。この時、第1軸に備えられ
たモータの速度は徐々に減少するが、第2軸に備えられ
たモータは、回転速度が徐々に増加し、Bに達した次の
瞬間に回転速度が一瞬にして零になる。このモータの回
転速度の不連続性により、手先位置がBに達して停止す
る際、腕全体が振動を起こすという問題が生じる。この
速度差は、オペレータが選択した移動速度が大きければ
大きいほど、顕著に現れ、振動が大きくなる。更に、ロ
ボットが、その手先にワーク等を把持している場合は、
移動が停止した時の反力により、ワークを投げ出してし
まうようなことがある。
【0007】そこで本発明は、複数の腕を有するスカラ
型の多関節型移動体の直交インチング動作において、複
数の腕の姿勢が直線状になるに従って移動体の動作速度
を変化させることが可能な多関節型移動体の制御装置及
びその制御方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のための
本発明の構成として、請求項1は、所定の動作計画に従
って複数の腕を備えた多関節型移動体を制御する制御装
置において、前記移動体のインチング動作を継続して行
なう際、前記複数の腕の姿勢が直線状になるに従って前
記移動体の動作速度を変化させる変化手段を備えたこと
を特徴とする多関節型移動体の制御装置である。
【0009】これにより、手先が作業領域の境界線上に
到達して、直交インチングが中止されたことによる腕及
び手先の振動の発生を小さく抑えることが可能となる。
【0010】請求項2の前記多関節型移動体は、2つの
腕を有することを特徴とする請求項1記載の多関節型移
動体の制御装置である。
【0011】腕が2つしかないため、腕及び手先の振動
の発生を最も効果的に抑えることができる。
【0012】請求項3の前記変化手段は、前記2つの腕
のなす角が第1の所定の値より小さくなった際の、前記
移動体の動作速度の第2の所定の値への変更であること
を特徴とする請求項2記載の多関節型移動体の制御装置
である。
【0013】第2の所定の値を、1つの速度データとし
たことにより、単純な方法で腕及び手先の振動の発生を
小さく抑えることができる。
【0014】請求項4の前記変化手段は、前記2つの腕
のなす角が第1の所定の値より小さくなった時に、前記
移動体の動作速度を第3の所定の値に従って算出するこ
とを特徴とする請求項2記載の多関節型移動体の制御装
置である。
【0015】第3の所定の値を、移動体の複数の腕の姿
勢が直線状になるに従って、移動体の動作速度を変化さ
せるための変化率としたことにより、動作速度の変化自
体による腕及び手先の振動の発生を小さく抑えることが
できる。
【0016】同目的達成のための本発明の他の構成とし
て、請求項5は、所定の動作計画に従って複数の腕を備
えた多関節型移動体の制御方法において、前記移動体の
インチング動作を継続して行なう際、前記複数の腕の姿
勢が直線状になるに従って前記移動体の動作速度を変化
させることを特徴とする多関節型移動体の制御方法であ
る。
【0017】これにより、手先が作業領域の境界線上に
到達して、直交インチングが中止されたことによる腕及
び手先の振動の発生を小さく抑えることが可能となる。
【0018】請求項6の前記多関節型移動体は、2つの
腕を有することを特徴とする請求項5記載の多関節型移
動体の制御方法である。
【0019】腕が2つしかないため、腕及び手先の振動
の発生を最も効果的に抑えることができる。
【0020】請求項7は、前記2つの腕のなす角が第1
の所定の値より小さくなった時に、前記移動体の動作速
度を第2の所定の値に変更することを特徴とする請求項
6記載の多関節型移動体の制御方法である。
【0021】第2の所定の値を、1つの速度データとし
たことにより、単純な方法で腕及び手先の振動の発生を
小さく抑えることができる。
【0022】請求項8は、前記2つの腕のなす角が第1
の所定の値より小さくなった時に、前記移動体の動作速
度を第3の所定の値に従って算出し、変化させることを
特徴とする請求項6記載の多関節型移動体の制御方法で
ある。
【0023】第3の所定の値を、移動体の複数の腕の姿
勢が直線状になるに従って、移動体の動作速度を変化さ
せるための変化率としたことにより、動作速度の変化自
体による腕及び手先の振動の発生を小さく抑えることが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>以下に本発明の一実施形態を図面を
参照して説明する。
【0025】はじめに、本発明を適用したスカラ型多関
節ロボットについて図1〜図4を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明を適用したスカラ型多関節
ロボットの外観図である。
【0027】図中、1はワークを把持する手先、2はロ
ボットの第2腕、3はロボットの第1腕、4はロボット
の第1軸、5はロボットの第2軸、6はロボットのS
軸、7はロボットのZ軸、8はロボットの支柱である。
このロボットは、ロボット制御装置9に接続されてお
り、予めティーチングペンダント(以下、TP)13に
より教示された軌道計画に従って、ロボット制御装置9
に制御されて動作する。
【0028】図2は、本発明を適用したスカラ型多関節
ロボットの動作軸の構成を示す図である。
【0029】図中、第1軸θ1、及び第2軸θ2の廻りに
第1腕、第2腕が回転できる構造となっており、これに
手先の回転、S軸θ3と上下動のためのZ軸が備えられ
ているので3次元空間内の任意の位置、姿勢に位置決め
することができる。
【0030】図3は、本発明を適用したスカラ型多関節
ロボットの制御装置のブロック図である。
【0031】図中、中央演算処理装置11には記憶装置
12、TP13、プログラム入力装置14、操作パネル
15、外部記憶装置16、及びサーボ駆動装置17が入
出力バス20を介して接続されている。また、このサー
ボ駆動装置17とスカラ型多関節ロボット内部に組込ま
れた第1軸、第2軸、Z軸、S軸のサーボモータ18、
及びサーボモータの位置を検出するエンコーダ19は各
々接続されている。
【0032】この様なスカラ型ロボットに作業をさせる
ためには、通常、事前に作業のプログラムを作成し、記
憶装置12に格納しておかなくてはならない。作業プロ
グラムは、作業点の位置情報と、プログラムのシーケン
ス情報とから成り、前者はTP13、後者はプログラム
入力装置14より入力されている。一般にスカラ型ロボ
ットを自動運転させる場合は、記憶装置12の内部のプ
ログラムを翻訳し、プログラムシーケンスに従ってサー
ボ駆動装置17に動作指令を出す。
【0033】図4は、本発明を適用したスカラ型多関節
ロボットティーチングペンダントの外観図である。
【0034】図中、ポイント番号選択スイッチ22は、
ロボットの教示位置の番号を選択する。速度選択スイッ
チ23で教示速度を設定し、座標選択スイッチ24で座
標系を選ぶ。座標選択スイッチ24でスカラ型ロボット
を選択した場合は、スカラ型ロボットの手先位置を動作
スイッチ群28を左側の表示を参照しながら操作し、直
交座標系のX又はY又はZ軸と平行に移動させ所望の位
置、姿勢をとらせる。座標選択スイッチ24でモータ単
体を選択した場合は、スカラ型ロボットの各関節のサー
ボモータ単体毎の動作となり、動作スイッチ群28を右
側の表示を参照して操作し、所望の位置、姿勢をとらせ
る。ロボットの手先位置を所望の位置、姿勢に移動した
後、登録スイッチ25の押下により現在の手先位置の情
報が図3の記憶装置12に登録される。ポイント番号選
択スイッチ22で各教示ポイントを選択し、前述の操作
を繰り返して軌道計画を作成する。尚、26は非常停止
スイッチ、27は動作のリセットスイッチ、30はデー
タ入力のためのテンキーである。また、TP13の一連
の操作やパラメータは、表示部21に表示される。
【0035】次に、上述のスカラ型多関節ロボットの実
際の動作を図7を参照して考える。
【0036】図7は、本発明を適用した一般的なスカラ
型多関節ロボットの動作を示す図である。
【0037】図中、51は第1軸と手先との距離、52
は直交インチング経路、53はこのロボットの手先1が
動作可能な領域の境界線である。
【0038】P1の直交インチング開始点から、直交座
標系の+X軸と平行に、スカラ型多関節ロボットの手先
位置を直交インチング速度Vでインチングさせると、手
先位置がP2の直交インチング終了点(手先1が作業領
域の境界線53上で第1腕と第2腕が一直線状になる)
に近付けば近づく程、第1腕と第2腕のなす角は小さく
なるが、第2軸のモータ単体は、徐々に回転速度を増加
し、P2に達した次の瞬間に、回転速度が一気に零にな
る。このモータの回転速度の不連続性により、手先位置
がBに達して停止する際、腕全体が振動を起こすことを
防ぐための方法を以下に説明する。
【0039】図5は、本発明の一実施形態としての直交
インチング動作のフローチャートである。
【0040】ステップS1において、TP13の速度選
択スイッチ23の「微動」、「低速」、「高速」のどれ
が押されているかによって、直交インチングを行った場
合のインチング速度を設定する。ステップS2におい
て、速度選択スイッチ23の「微動」スイッチが押され
た場合に、直交インチングの所定のサーボサイクル毎の
直交座標系上の移動量dに、「微動」の場合の移動距離
“Δd1”を設定する。同様に、「低速」スイッチが押
された場合には、低速の移動距離“Δd2”を設定し
(ステップS3)、「高速」スイッチが押された場合に
は、高速の移動距離“Δd3”をそれぞれ設定する(ス
テップS4)。ステップS5において、例えば動作スイ
ッチ群のX軸方向の直交インチングであれば、それがX
軸の正方向か、それともX軸の負方向かを判別し、X軸
の正方向が選択されていればそのままステップS7へ進
み、X軸の負方向を指示されていれば、ステップS6へ
進み、前段で設定した移動量の符号を反転させる。そし
てステップS7において、所定のサーボサイクル毎の直
交座標系上の移動量dを、手先1の現在の位置に加算す
ることにより、次のサーボサイクルにおける直交座標系
上のスカラ型ロボットの手先1の位置を算出し、この位
置に基づいて各関節のサーボモータの移動量を算出す
る。ステップS8において、ステップS7で求めた各関
節のサーボモータの移動量に従い、実際にスカラ型ロボ
ットの各関節のサーボ駆動装置17に指令を送信し、サ
ーボモータ18を駆動させ、手先1をステップS7で求
めた直交座標系上の位置へ移動させる。そして、移動し
た手先1の位置を現在位置とする。ステップS9におい
て、TP13の動作スイッチ群28のどれかが押され続
けている間、前述の動作を繰り返す。
【0041】更に、図5のステップS7の詳細な動作説
明を図6を参照して行なう。
【0042】図6は、図5のステップS7の処理を示す
フローチャートである。
【0043】ステップS11において、TP13からの
直交インチング指令がX軸又はY軸と平行で、かつ、速
度選択スイッチ23が「高速」インチングであるかどう
かを判別し、YESの場合にはステップS12へ進み、
NOの場合にはステップS15へ進む。ステップS12
において、現在の第2軸のサーボモータの回転角、及び
予めスカラ型ロボットのパラメータとして記憶装置12
に記憶されている第2腕の第1腕に対するオフセット量
により、現在の第1腕と第2腕のなす角θを算出する。
ステップS13において、ステップS12で求めた第1
腕と第2腕のなす角θの絶対値が、予めスカラ型ロボッ
トのパラメータとして記憶装置12に記憶されている
“減速角度θ1”以下であるかを判別する。NOの場合
にはステップS15へ進む。YES(すなわち、実際の
スカラ型ロボットの第1腕と第2腕の関係が一直線状に
近い姿勢になったと判別された)の場合、ステップS1
4において、所定のサーボサイクル毎の移動量dを、高
速の場合のΔd3から低速の場合のΔd2へと変化させ
る。この時、直交インチングの符号も考慮する。ステッ
プS15において、直交座標系上の手先1の現在位置
(X0,Y0,Z0,S0)を求める。ステップS16にお
いて、今現在実行中の直交インチングがX,Y,Z軸の
どの方向の直交インチングなのかを判別する。そして、
ステップS17〜ステップS19において、次のサーボ
サイクル後の目標位置を算出する。たとえば、ステップ
S16の結果がX軸方向であれば、次のサーボサイクル
終了後の目標位置は(X0+d,Y0,Z0,S0)とな
る。ステップS20において、手先1の位置が、次のサ
ーボサイクル終了後にステップS17〜ステップS19
で求めた直交座標系上の目標位置になるような、各関節
のサーボモータの回転量を算出する。
【0044】図8は、本発明を適用した一般的なスカラ
型多関節ロボットの動作を示す図である(第1腕と第2
腕のなす角θが減速角度θ1の場合)。
【0045】図中、直交インチング動作途中に、手先1
がP3に到達し、第1腕と第2腕のなす角θが、予め設
定されている減速角度θ1になり、直交インチングが指
令され続けている場合には、これまでの速度Vから減速
した速度V1となり、手先の移動速度は遅くなる。そし
て、この速度V1で手先は作業領域の境界線上まで動作
する。
【0046】図9は、本発明の一実施形態としてのロボ
ットの腕と動作速度の関係を示す図である。
【0047】図中、第1腕と第2腕のなす角θが、予め
設定されている減速角度θ1よりも小さくなると、これ
まで指定されていた直交インチング速度VがV1へと減
速される。これにより、第2軸の回転速度は直交インチ
ング開始時より低下する。直交インチング指令が継続さ
れていると、第2軸の回転速度は低下した速度から再び
徐々に大きくなるが、破線で示す途中で減速しない場合
の作業領域の境界線上の回転速度の変化と比較すると、
本実施形態の方が明らかに変化の割合が小さい。このた
め手先1が作業領域の境界線(53)上に到達して、直
交インチングが中止されても2つの腕及び手先1の振動
を小さく抑えることができる。
【0048】<他の実施形態>上述の実施形態では、図
6のフローチャートのステップS14において、直交イ
ンチング速度を「高速」の移動距離“Δd3”から「低
速」の移動距離“Δd2”に変更した。他の実施形態に
おいては、予めTP13から所定の減速率を設定してお
き、第1腕と第2腕のなす角θが、予め設定されている
減速角度θ1よりも小さくなると、作業領域の境界線5
3に近づくに従って直交インチング速度を低下させる。
それ以外の構成は前述の実施形態と同様なので説明を省
略する。
【0049】図10は、本発明の他の実施形態としての
ロボットの腕と動作速度の関係を示す図である。
【0050】尚、本実施形態は、2つの腕を有する水平
動作型ロボットで行ったが、2つ以上の腕を有する移動
体であれば水平動作型以外の多関節型の移動体にも同様
の考え方により本発明を適用できることはいうまでもな
い。
【0051】更に本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても、本実施形態のように1つの機器
からなる装置に適用しても良い。また、本発明はシステ
ム或は装置にプログラムを供給することによって実施さ
れる場合にも適用できることは言うまでもない。この場
合、本発明に係るプログラムを格納した記憶媒体が本発
明を構成することになる。そして、該記憶媒体からその
プログラムをシステム或は装置に読み出すことによっ
て、そのシステム或は装置が、予め定められた仕方で動
作する。
【0052】<実施形態の効果> (1)第1の実施形態において、「高速」で直交インチ
ング継続中に、第1腕と第2腕のなす角θが減速角度θ
1以下になった時、直交インチング速度をVからV1に
変更した(低下させた)。これにより手先1が作業領域
の境界線53上に到達して、直交インチングが中止され
ても2つの腕及び手先1の振動を小さく抑えることが可
能となり、手先で把持しているワークの振動による落下
も防止できる。 (2)他の実施形態において、予めTP13から所定の
減速率を設定しておき、作業領域の境界線53に近づく
に従って直交インチング速度を低下させたことにより、
手先1が作業領域の境界線53上に到達した際、第2軸
の回転速度が一気に零にすることを禁止するため、減速
角度θ1と減速率の設定値により、2つの腕及び手先1
の振動をほぼなくすことができる。この方法は、把持す
るワークがかなり重い場合や、ロボットの構造がワーク
の重量に比べて剛性不足の場合により有効である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の腕を有するスカラ型の多関節型移動体の直交イン
チング動作において、複数の腕の姿勢が直線状になるに
従って移動体の動作速度を変化させることが可能な多関
節型移動体の制御装置及びその制御方法の提供が可能と
なる。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスカラ型多関節ロボットの外
観図である。
【図2】本発明を適用したスカラ型多関節ロボットの動
作軸の構成を示す図である。
【図3】本発明を適用したスカラ型多関節ロボットの制
御装置のブロック図である。
【図4】本発明を適用したスカラ型多関節ロボットティ
ーチングペンダントの外観図である。
【図5】本発明の一実施形態としての直交インチング動
作のフローチャートである。
【図6】図5のステップS7の処理を示すフローチャー
トである。
【図7】本発明を適用した一般的なスカラ型多関節ロボ
ットの動作を示す図である。
【図8】本発明を適用した一般的なスカラ型多関節ロボ
ットの動作を示す図である(第1腕と第2腕のなす角θ
が減速角度θ1の場合)。
【図9】本発明の一実施形態としてのロボットの腕と動
作速度の関係を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態としてのロボットの腕
と動作速度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 手先 2 第2腕 3 第1腕 4 第1軸 5 第2軸 6 S軸 7 Z軸 8 支柱 9 ロボット制御装置 11 中央演算処理装置 12 記憶装置 13 ティーチングペンダント 14 プログラム入力装置 15 操作パネル 16 外部記憶装置 17 サーボ駆動装置 18 サーボモータ 19エンコーダ 20 入出力バス 21 表示部 22 ポイント番号選択スイッチ 23 速度選択スイッチ 24 座標選択スイッチ 25 登録スイッチ 26 非常停止スイッチ 27 リセットスイッチ 28 動作スイッチ群 30 テンキー 51 第1軸と手先との距離 52 直交インチング経路 53 作業領域の境界線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の動作計画に従って複数の腕を備え
    た多関節型移動体を制御する制御装置において、 前記移動体のインチング動作を継続して行なう際、前記
    複数の腕の姿勢が直線状になるに従って前記移動体の動
    作速度を変化させる変化手段を備えたことを特徴とする
    多関節型移動体の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記多関節型移動体は、2つの腕を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の多関節型移動体の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記変化手段は、前記2つの腕のなす角
    が第1の所定の値より小さくなった際の、前記移動体の
    動作速度の第2の所定の値への変更であることを特徴と
    する請求項2記載の多関節型移動体の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変化手段は、前記2つの腕のなす角
    が第1の所定の値より小さくなった時に、前記移動体の
    動作速度を第3の所定の値に従って算出することを特徴
    とする請求項2記載の多関節型移動体の制御装置。
  5. 【請求項5】 所定の動作計画に従って複数の腕を備え
    た多関節型移動体の制御方法において、 前記移動体のインチング動作を継続して行なう際、前記
    複数の腕の姿勢が直線状になるに従って前記移動体の動
    作速度を変化させることを特徴とする多関節型移動体の
    制御方法。
  6. 【請求項6】 前記多関節型移動体は、2つの腕を有す
    ることを特徴とする請求項5記載の多関節型移動体の制
    御方法。
  7. 【請求項7】 前記2つの腕のなす角が第1の所定の値
    より小さくなった時に、前記移動体の動作速度を第2の
    所定の値に変更することを特徴とする請求項6記載の多
    関節型移動体の制御方法。
  8. 【請求項8】 前記2つの腕のなす角が第1の所定の値
    より小さくなった時に、前記移動体の動作速度を第3の
    所定の値に従って算出し、変化させることを特徴とする
    請求項6記載の多関節型移動体の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016506581A (ja) * 2012-12-31 2016-03-03 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 非破壊検査システムの遠隔制御のためのシステムおよび方法
JP2016068236A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 株式会社デンソーウェーブ ロボット操作装置、ロボットシステム、及びロボット操作プログラム

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