JPH0957165A - マスキング塗装方法およびマスキング塗装用治具 - Google Patents

マスキング塗装方法およびマスキング塗装用治具

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JPH0957165A
JPH0957165A JP7238977A JP23897795A JPH0957165A JP H0957165 A JPH0957165 A JP H0957165A JP 7238977 A JP7238977 A JP 7238977A JP 23897795 A JP23897795 A JP 23897795A JP H0957165 A JPH0957165 A JP H0957165A
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巌 田島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク51が弾性変形可能な部品53を備え
ており、この部品53が弾性変形しないでは塗装しにく
い部分を塗装する場合に、この部分を正確に塗装するこ
とができるマスキング塗装方法と、これに用いられるマ
スキング塗装用治具1を提供する。 【解決手段】 前記部品53を治具1によって弾性変形
させた状態で前記部品53を備えたワーク51の必要な
部分をマスキングし、この状態で、前記部品53が弾性
変形しないでは塗装しにくい部分を塗装することにし
た。また治具1として、前記部品53を弾性変形させる
押圧部21と、前記部品53を備えたワーク51の必要
な部分をマスキングするマスキング部31とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークの一部をマ
スキングした状態でワークを塗装するマスキング塗装方
法と、これに用いられるマスキング塗装用治具とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のマスキング塗装方法においては、
ワークが弾性変形可能な部品を備えていても、この部品
を弾性変形させないで、ワークの一部をマスキングして
ワークを塗装している。
【0003】したがってこの従来技術によると、弾性変
形可能な部品が邪魔になって塗装を正確に行なうことが
できない場合があり、これを解決する新たなマスキング
塗装方法と、これに用いられるマスキング塗装用治具と
が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、上記の要望に応えるマスキング塗装方法と、これに
用いられるマスキング塗装用治具とを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1によるマスキング塗装方法は、弾
性変形可能な部品を治具によって弾性変形させた状態で
前記部品を備えたワークの必要な部分をマスキングし、
この状態で、前記部品が弾性変形しないでは塗装しにく
い部分を塗装することにした。
【0006】また本発明の請求項2によるマスキング塗
装方法は、環状を呈する第一部品と、前記第一部品の内
周側に接続された弾性変形可能な第二部品と、前記第二
部品の内周側に接続された第三部品とを備えたワークの
前記第一部品を塗装するマスキング塗装方法であって、
前記第一部品を治具の支持部によって支持し、前記第三
部品を前記治具の押圧部によって軸方向に変位させて前
記第二部品を弾性変形させ、弾性変形した状態の前記第
二部品を前記治具のマスキング部によってマスキング
し、この状態で前記第一部品の内周面を含む被塗装部分
を塗装することにした。
【0007】また本発明の請求項3によるマスキング塗
装用治具は、弾性変形可能な部品を弾性変形させる押圧
部と、前記部品を備えたワークの必要な部分をマスキン
グするマスキング部とを備え、前記部品を前記押圧部に
よって弾性変形させた状態で前記部分を前記マスキング
部によってマスキングし、この状態で、前記部品が弾性
変形しないでは塗装しにくい部分を塗装することにし
た。
【0008】また本発明の請求項4によるマスキング塗
装用治具は、環状を呈する第一部品と、前記第一部品の
内周側に接続された弾性変形可能な第二部品と、前記第
二部品の内周側に接続された第三部品とを備えたワーク
の前記第一部品を塗装する際に用いられるマスキング塗
装用治具であって、前記第一部品を支持する支持部と、
前記第三部品を軸方向に変位させて前記第二部品を弾性
変形させる押圧部と、弾性変形した状態の前記第二部品
をマスキングするマスキング部とを備え、前記第一部品
を前記支持部によって支持し、前記第三部品を前記押圧
部によって軸方向に変位させて前記第二部品を弾性変形
させ、弾性変形した状態の前記第二部品を前記マスキン
グ部によってマスキングし、この状態で前記第一部品の
内周面を含む被塗装部分を塗装することにした。
【0009】
【作用】上記手段を備えた本発明の請求項1によるマス
キング塗装方法のように、弾性変形可能な部品を治具に
よって弾性変形させた状態で前記部品を備えたワークの
必要な部分をマスキングし、この状態で、前記部品が弾
性変形しないでは塗装しにくい部分を塗装することにす
れば、前記部品が塗装の邪魔になる位置からずれるため
に、塗装しにくい部分を従来より正確に塗装することが
可能となる。
【0010】また上記手段を備えた本発明の請求項2に
よるマスキング塗装方法のように、環状を呈する第一部
品と、前記第一部品の内周側に接続された弾性変形可能
な第二部品と、前記第二部品の内周側に接続された第三
部品とを備えたワークの前記第一部品を塗装するマスキ
ング塗装方法であって、前記第一部品を治具の支持部に
よって支持し、前記第三部品を前記治具の押圧部によっ
て軸方向に変位させて前記第二部品を弾性変形させ、弾
性変形した状態の前記第二部品を前記治具のマスキング
部によってマスキングし、この状態で前記第一部品の内
周面を含む被塗装部分を塗装することにすれば、前記第
二部品が塗装の邪魔になる位置からずれるために、前記
部分を従来より正確に塗装することが可能となる。
【0011】また上記したように、本発明の請求項3に
よるマスキング塗装用治具は、弾性変形可能な部品を弾
性変形させる押圧部と、前記部品を備えたワークの必要
な部分をマスキングするマスキング部とを備えている。
したがって前記部品を前記押圧部によって弾性変形させ
た状態で前記部分を前記マスキング部によってマスキン
グし、この状態で、前記部品が弾性変形しないでは塗装
しにくい部分を塗装することにすれば、前記部品が塗装
の邪魔になる位置からずれるために、塗装しにくい部分
を従来より正確に塗装することが可能となる。
【0012】また上記したように、本発明の請求項4に
よるマスキング塗装用治具は、環状を呈する第一部品
と、前記第一部品の内周側に接続された弾性変形可能な
第二部品と、前記第二部品の内周側に接続された第三部
品とを備えたワークの前記第一部品を塗装する際に用い
られるマスキング塗装用治具であって、前記第一部品を
支持する支持部と、前記第三部品を軸方向に変位させて
前記第二部品を弾性変形させる押圧部と、弾性変形した
状態の前記第二部品をマスキングするマスキング部とを
備えている。したがって前記第一部品を前記支持部によ
って支持し、前記第三部品を前記押圧部によって軸方向
に変位させて前記第二部品を弾性変形させ、弾性変形し
た状態の前記第二部品を前記マスキング部によってマス
キングし、この状態で前記第一部品の内周面を含む被塗
装部分を塗装することにすれば、前記第二部品が塗装の
邪魔になる位置からずれるために、前記部分を従来より
正確に塗装することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】金属製の外環の内周側にゴム状弾
性材製のベロー部を接続し、このベロー部の内周側に金
属製の内環を接続したセンターベアリングサポートをワ
ークの例として本発明の実施の形態を説明する。このセ
ンターベアリングサポートの被塗装部分は外環の内周面
および外周面であって、前者の内周面を塗装する際にベ
ロー部が邪魔にならないように工夫する必要がある。
【0014】すなわち、先ず、本発明の請求項1による
マスキング塗装方法においては、ベロー部を治具によっ
て弾性変形させた状態でベロー部を内環とともにマスキ
ングし、この状態で、ベロー部が弾性変形しないでは塗
装しにくい外環の内周面を外周面とともに塗装する。
【0015】また本発明の請求項2によるマスキング塗
装方法においては、外環を治具の支持部によって支持
し、内環を治具の押圧部によって軸方向に変位させてベ
ロー部を弾性変形させ、弾性変形した状態のベロー部を
内環とともに治具のマスキング部によってマスキング
し、この状態で外環の内周面を外周面とともに塗装す
る。
【0016】また本発明の請求項3によるマスキング塗
装用治具は、ベロー部を弾性変形させる押圧部と、ベロ
ー部を内環とともにマスキングするマスキング部とを備
えていることになる。したがってこの治具を用いて塗装
する際には、ベロー部を押圧部によって弾性変形させた
状態でベロー部を内環とともにマスキング部によってマ
スキングし、この状態で、ベロー部が弾性変形しないで
は塗装しにくい外環の内周面を外周面とともに塗装す
る。
【0017】また本発明の請求項4によるマスキング塗
装用治具は、外環を支持する支持部と、内環を軸方向に
変位させてベロー部を弾性変形させる押圧部と、弾性変
形した状態のベロー部を内環とともにマスキングするマ
スキング部とを備えていることになる。したがってこの
治具を用いて塗装する際には、外環を支持部によって支
持し、内環を押圧部によって軸方向に変位させてベロー
部を弾性変形させ、弾性変形した状態のベロー部を内環
とともにマスキング部によってマスキングし、この状態
で外環の内周面を外周面とともに塗装する。
【0018】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。尚、当該実施例は本願の請求項1ないし4に係
る発明についての共通の実施例である。
【0019】図1に示すように、先ず、当該実施例にお
いてワークの例とされるセンターベアリングサポート5
1は、金属製の外環52の内周側に環状を呈するゴム状
弾性材製のベロー部53を接続し、このベロー部53の
内周側に金属製の内環54を接続したものであって、外
環52をもって自動車の車体の下面にブラケット等によ
って吊設され、内環54の内周側にセンターベアリング
を介してプロペラシャフトを貫挿してこれを支持し、ベ
ロー部53が備えている弾性によってプロペラシャフト
の振れ回り等を吸収抑制する。外環52は、第一円筒部
52a、環状の屈曲径方向部52bおよび、第一円筒部
52aより大径の第二円筒部52cを一体にプレス成形
したものであって、第一円筒部52aの内周面および屈
曲径方向部52bの内側端面にベロー部53が加硫接着
されており、第二円筒部52cの内周面、先端面および
外周面ならびに屈曲径方向部52bの外側端面が、これ
から塗装される被塗装部分である。またこのセンターベ
アリングサポート51においては、図示したように、第
一円筒部52aの内周面および屈曲径方向部52bの内
側端面に加硫接着されたベロー部53が断面略U字形を
呈していて、第二円筒部52cの内周側へ大きく張り出
しており、よってこのベロー部53を弾性変形させてい
ない図示した状態のままでは、このベロー部53が邪魔
になって第二円筒部52cの内周面を塗装しにくい。こ
れに対して当該実施例の眼目は、この第二円筒部52c
の内周面を正確に塗装することである。
【0020】全体を符号1で示すマスキング塗装用治具
が、支持部11、押圧部21およびマスキング部31を
備えており、各部11,21,31が以下のように構成
されている。
【0021】支持部11・・・ 図示しないエアモータ等の回転駆動源の作動によって回
転動作するスピンドル12の上端部に連結部材13が同
軸的にかつ着脱自在に固定され、この連結部材13にワ
ーク受け14が同軸的にかつ着脱自在に固定されて、セ
ンターベアリングサポート51を支持する支持部11が
構成されている。
【0022】ワーク受け14は、基本的にカップ状の部
品であって、平板環状の取付部14aの外周端部に円筒
状の受け部14bを上向きに一体成形してなり、受け部
14bの上端部の内周側にその上方から外環52の第一
円筒部52aを着脱自在に嵌着することによって、この
ワーク受け14がセンターベアリングサポート51全体
を支持する。受け部14bの上端部の内周面に、嵌着時
に外環52を軸方向に位置決めする段差状かつ環状の位
置決め部14cが設けられ、受け部14bの上端部の外
周面に、被塗装部分の一部である屈曲径方向部52bの
外側端面を塗装し易くするためのテーパ状のカット部1
4dが設けられている。
【0023】連結部材13は、基本的に円柱形の部品で
あって、先ずその下端部に、スピンドル12の上端部に
設けられた比較的小径の軸部12aを挿入する穴部13
aが設けられている。またその外周部に、ワーク受け1
4を支える鍔状の支え部13bが設けられ、そのすぐ上
に、ワーク受け14の取付部14aを同軸的に位置決め
する環状の嵌合部13cが設けられ、更にその上端部
に、後記する押圧部21のマスキングボス24が下降し
て来たときにこれが当接してこれを停止させる凸状のス
トッパ部13dが設けられている。
【0024】スピンドル12および連結部材13は、前
者の軸部12aに設けられた孔部12bに貫挿されると
ともに後者に設けられた螺子孔部13eに螺合された螺
子15によって互いに回り止めされている。また連結部
材13およびワーク受け14は、前者の支え部13bに
設けられた穴部13fに嵌着されるとともに後者の取付
部14aに設けられた孔部14eに係合したノックピン
16によって互いに回り止めされている。
【0025】押圧部21およびマスキング部31・・・ 図示しないエアシリンダ等の駆動源の作動によって直線
的に上下動する接続部材22の下端部にシャフト23が
同軸的にかつ着脱自在に固定され、このシャフト23の
下端部にマスキングボス24が同軸的にかつ着脱自在に
固定されて押圧部21が構成され、またマスキングボス
24にマスキング部材32が同軸的にかつ着脱自在に固
定されてマスキング部31が構成されている。
【0026】マスキングボス24は、基本的に円柱形の
部品であって、先ずその上端部に、シャフト23の下端
部に設けられた螺子部23aに螺合された螺子穴部24
aが設けられ、同じく上端部に、マスキング部材32を
同軸的に位置決めする環状の嵌合部24bが設けられて
いる。またその外周部に、当該マスキングボス24が下
降したときに内環54を下方へ押圧してこれを移動させ
るとともにベロー部53を弾性変形させる鍔状の押え部
24cが設けられ、更にその下端部に、当該マスキング
ボス24が下降したときに連結部材13のストッパ部1
3dに当接して当該マスキングボス24の下降を停止さ
せる凸状の当接部24dが設けられている。
【0027】マスキング部材32は、基本的に平板環状
の部品であって、マスキングボス24の嵌合部24bの
外周側に同軸的に嵌着されるとともにマスキングボス2
4の押え部24cの上方に載せられる形で、マスキング
ボス24に対して螺子25によって着脱自在に固定され
ている。またその上面の外周端部に、被塗装部分の一部
である第二円筒部52cの内周面を塗装し易くするため
のテーパ状のカット部32aが設けられている。
【0028】シャフト23の上端部に、接続部材22に
設けられた穴部22aに挿入された比較的小径の軸部2
3bが設けられ、この軸部23bの外周面に環状の溝部
23cが設けられ、軸部23bがボール26およびセッ
トスクリュ27等と組み合わされてシャフト23が接続
部材22に対して回転自在に接続されている。
【0029】上記構成を備えたマスキング塗装用治具1
を用いてセンターベアリングサポート51の外環52の
第二円筒部52cの内周面、先端面および外周面ならび
に屈曲径方向部52bの外側端面を塗装する際には、上
記したように、ベロー部53を治具1によって弾性変形
させた状態でベロー部53を内環54とともにマスキン
グし、この状態で、ベロー部53が弾性変形しないでは
塗装しにくい外環52の第二円筒部52cの内周面を、
その先端面および外周面ならびに屈曲径方向部52bの
外側端面とともに塗装する。
【0030】すなわち、先ず、図1に示したように、押
圧部21およびマスキング部31を上方の初動位置に位
置させた状態で、支持部11のワーク受け14の受け部
14bの上端部の内周側にその上方から外環52を、第
一円筒部52aの下端部が位置決め部14cに当接する
まで嵌着して、当該治具1にワークであるセンターベア
リングサポート51をセットする。このセット状態にお
いてベロー部53および内環54は自重によって位置が
多少下がることがあるものの宙に浮いたままであって、
ベロー部53は依然断面略U字形を呈していて、第二円
筒部52cの内周側へ大きく張り出している。したがっ
てこのままでは図示しないエアガン装置等によって第二
円筒部52cの内周面を塗装する際に、ベロー部53が
邪魔になって塗装しにくい。
【0031】そこで、次いで、エアシリンダ等の駆動源
を作動させて押圧部21およびマスキング部31を、図
1に示した初動位置からマスキングボス24の当接部2
4dが連結部材13のストッパ部13dに当接するまで
下降させる。するとこの下降動作中に、図2に示すよう
に、マスキングボス24の押え部24cが内環54に当
接し、更に内環54を下方へ押圧して同方向へ移動さ
せ、ベロー部53を下方へ引っ張るように弾性変形させ
て第二円筒部52cの内周側から塗装の邪魔とならない
ように下方へずらすことになり、同時にマスキング部材
32がベロー部53に当接してベロー部53を内環54
とともにマスキングする。
【0032】次いで、エアモータ等の回転駆動源を作動
させて支持部11、センターベアリングサポート51、
マスキングボス24、マスキング部材32およびシャフ
ト23を回転させながら、図示しないエアガン装置等に
よって第二円筒部52cの内周面に塗料を矢示するよう
に吹き付けてこの内周面を全周に亙って塗装し、これと
前後して、第二円筒部52cの先端面および外周面なら
びに屈曲径方向部52bの外側端面を塗装する(固定ガ
ンなら3本以上、移動ガンなら1本以上)。したがって
この方法によれば、ベロー部53が塗装の邪魔になる位
置からずれた状態で第二円筒部52cの内周面を塗装す
るために、従来、塗装しにくかったこの第二円筒部52
cの内周面を従来より正確に塗装することができ、これ
により従来品より錆びにくい等、高品質のセンターベア
リングサポート51を提供することができる。
【0033】尚、連結部材13、ワーク受け14、シャ
フト23、マスキングボス24およびマスキングボス3
2は、ワークの形状または大きさに合わせて、その一部
または全部が適宜、別の規格品と交換される。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0035】すなわち、先ず、上記手段を備えた本発明
の請求項1によるマスキング塗装方法によれば、ワーク
が弾性変形可能な部品を備えており、この部品が弾性変
形しないでは塗装しにくい部分を塗装する場合に、この
部品を塗装の邪魔になる位置からずらした状態で塗装す
るために、この部分を従来より正確に塗装することが可
能である。したがってこれにより従来より正確に塗装さ
れた高品質の製品を提供することができる。
【0036】また上記手段を備えた本発明の請求項2に
よるマスキング塗装方法によれば、ワークが環状を呈す
る第一部品と、この第一部品の内周側に接続された弾性
変形可能な第二部品と、この第二部品の内周側に接続さ
れた第三部品とを備えており、第二部品が弾性変形しな
いでは塗装しにくい第一部品の内周面を塗装する場合
に、第二部品を塗装の邪魔になる位置からずらした状態
で塗装するために、第一部品の内周面を従来より正確に
塗装することが可能である。したがってこれにより従来
より正確に塗装された高品質の製品を提供することがで
き、特に実施例で説明したように、外環、ベロー部およ
び内環を備えたセンターベアリングサポートについて高
品質の製品を提供することができる。
【0037】また上記構成を備えた本発明の請求項3に
よるマスキング塗装用治具によれば、当該治具の使用に
際して、ワークが弾性変形可能な部品を備えており、こ
の部品が弾性変形しないでは塗装しにくい部分を塗装す
る場合に、この部品を塗装の邪魔になる位置からずらし
た状態で塗装するために、この部分を従来より正確に塗
装することが可能である。したがってこれにより従来よ
り正確に塗装された高品質の製品を提供することができ
る。
【0038】また上記構成を備えた本発明の請求項4に
よるマスキング塗装用治具によれば、当該治具の使用に
際して、ワークが環状を呈する第一部品と、この第一部
品の内周側に接続された弾性変形可能な第二部品と、こ
の第二部品の内周側に接続された第三部品とを備えてお
り、第二部品が弾性変形しないでは塗装しにくい第一部
品の内周面を塗装する場合に、第二部品を塗装の邪魔に
なる位置からずらした状態で塗装するために、第一部品
の内周面を従来より正確に塗装することが可能である。
したがってこれにより従来より正確に塗装された高品質
の製品を提供することができ、特に実施例で説明したよ
うに、外環、ベロー部および内環を備えたセンターベア
リングサポートについて高品質の製品を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るマスキング塗装用治具の
断面図
【図2】同マスキング塗装用治具の作動状態を示す断面
【符号の説明】
1 マスキング塗装用治具 11 支持部 12 スピンドル 12a,23b 軸部 12b,14e 孔部 13 連結部材 13a,13f,22a 穴部 13b 支え部 13c,24b 嵌合部 13d ストッパ部 13e 螺子孔部 14 ワーク受け 14a 取付部 14b 受け部 14c 位置決め部 14d,32a カット部 15,25 螺子 16 ノックピン 21 押圧部 22 接続部材 23 シャフト 23a 螺子部 23c 溝部 24 マスキングボス 24a 螺子穴部 24c 押え部 24d 当接部 26 ボール 27 セットスクリュ 31 マスキング部 32 マスキング部材 51 センターベアリングサポート(ワーク) 52 外環(第一部品) 52a 第一円筒部 52b 屈曲径方向部 52c 第二円筒部 53 ベロー部(第二部品) 54 内環(第三部品)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性変形可能な部品(53)を治具
    (1)によって弾性変形させた状態で前記部品(53)
    を備えたワーク(51)の必要な部分をマスキングし、
    この状態で、前記部品(53)が弾性変形しないでは塗
    装しにくい部分を塗装することを特徴とするマスキング
    塗装方法。
  2. 【請求項2】 環状を呈する第一部品(52)と、前記
    第一部品(52)の内周側に接続された弾性変形可能な
    第二部品(53)と、前記第二部品(53)の内周側に
    接続された第三部品(54)とを備えたワーク(51)
    の前記第一部品(52)を塗装するマスキング塗装方法
    であって、前記第一部品(52)を治具(1)の支持部
    (11)によって支持し、前記第三部品(54)を前記
    治具(1)の押圧部(21)によって軸方向に変位させ
    て前記第二部品(53)を弾性変形させ、弾性変形した
    状態の前記第二部品(53)を前記治具(1)のマスキ
    ング部(31)によってマスキングし、この状態で前記
    第一部品(52)の内周面を含む被塗装部分を塗装する
    ことを特徴とするマスキング塗装方法。
  3. 【請求項3】 弾性変形可能な部品(53)を弾性変形
    させる押圧部(21)と、前記部品(53)を備えたワ
    ーク(51)の必要な部分をマスキングするマスキング
    部(31)とを備え、前記部品(53)を前記押圧部
    (21)によって弾性変形させた状態で前記部分を前記
    マスキング部(31)によってマスキングし、この状態
    で、前記部品(53)が弾性変形しないでは塗装しにく
    い部分を塗装することを特徴とするマスキング塗装用治
    具。
  4. 【請求項4】 環状を呈する第一部品(52)と、前記
    第一部品(52)の内周側に接続された弾性変形可能な
    第二部品(53)と、前記第二部品(53)の内周側に
    接続された第三部品(54)とを備えたワーク(51)
    の前記第一部品(52)を塗装する際に用いられるマス
    キング塗装用治具(1)であって、前記第一部品(5
    2)を支持する支持部(11)と、前記第三部品(5
    4)を軸方向に変位させて前記第二部品(53)を弾性
    変形させる押圧部(21)と、弾性変形した状態の前記
    第二部品(53)をマスキングするマスキング部(3
    1)とを備え、前記第一部品(52)を前記支持部(1
    1)によって支持し、前記第三部品(54)を前記押圧
    部(21)によって軸方向に変位させて前記第二部品
    (53)を弾性変形させ、弾性変形した状態の前記第二
    部品(53)を前記マスキング部(31)によってマス
    キングし、この状態で前記第一部品(52)の内周面を
    含む被塗装部分を塗装することを特徴とするマスキング
    塗装用治具。
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