JPH0956550A - 排水手段を有する防曇性部材 - Google Patents
排水手段を有する防曇性部材Info
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- JPH0956550A JPH0956550A JP8159167A JP15916796A JPH0956550A JP H0956550 A JPH0956550 A JP H0956550A JP 8159167 A JP8159167 A JP 8159167A JP 15916796 A JP15916796 A JP 15916796A JP H0956550 A JPH0956550 A JP H0956550A
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Classifications
-
- Y02T30/34—
Landscapes
- Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)
- Mirrors, Picture Frames, Photograph Stands, And Related Fastening Devices (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 浴室や洗面化粧台用の鏡において、鏡下端に
水が溜まり、銀鏡部が腐食されたり、鏡直下にある付帯
設備や備品を濡らしたりすることを防止する。 【解決手段】 防曇性部材本体(鏡3)の表面には、光
半導体を含む親水性表面層が形成されている。鏡3の下
縁4の下方には、樋5が設けられている。樋5は鏡3の
下縁4から下に垂れる水を受ける。樋5の一端の底に
は、排水チューブ7の上端が接続されており、樋5に落
ちた水は、チューブ7を通ってボウル9内に排水され
る。
水が溜まり、銀鏡部が腐食されたり、鏡直下にある付帯
設備や備品を濡らしたりすることを防止する。 【解決手段】 防曇性部材本体(鏡3)の表面には、光
半導体を含む親水性表面層が形成されている。鏡3の下
縁4の下方には、樋5が設けられている。樋5は鏡3の
下縁4から下に垂れる水を受ける。樋5の一端の底に
は、排水チューブ7の上端が接続されており、樋5に落
ちた水は、チューブ7を通ってボウル9内に排水され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体作用に基
づく防曇機能を有する鏡やガラス等の防曇性部材に関す
る。特には、表面に凝縮した水に伴う問題点を解消する
ように改良の施された排水手段を有する防曇性部材に関
する。
づく防曇機能を有する鏡やガラス等の防曇性部材に関す
る。特には、表面に凝縮した水に伴う問題点を解消する
ように改良の施された排水手段を有する防曇性部材に関
する。
【0002】
【従来の技術】浴室や洗面所の鏡が湯気を受けて曇った
り、或いは水滴が付着したりすると、容姿を映すという
機能が発揮されなくなる。この問題を解決する方法とし
て、本発明者は既に鏡の表面に光半導体層を形成し、該
光半導体を光励起することにより、鏡表面を親水性に維
持し、以て付着凝縮水を一様な水膜に変換して、曇り及
び付着凝縮水の水滴への成長が防止できることを提案し
た(PCT/JP96/00733、1996年3月2
1日出願、優先日1995年3月20日)。
り、或いは水滴が付着したりすると、容姿を映すという
機能が発揮されなくなる。この問題を解決する方法とし
て、本発明者は既に鏡の表面に光半導体層を形成し、該
光半導体を光励起することにより、鏡表面を親水性に維
持し、以て付着凝縮水を一様な水膜に変換して、曇り及
び付着凝縮水の水滴への成長が防止できることを提案し
た(PCT/JP96/00733、1996年3月2
1日出願、優先日1995年3月20日)。
【0003】しかし、ほぼ垂直に設置されている浴室や
洗面所の鏡に凝縮水が付着した場合、付着凝縮水があま
りに多くなると重力の影響で水膜が下方に移行する。そ
の結果、鏡下端には水が溜まり、銀鏡部が腐食される一
因となる。また洗面所の鏡の場合、鏡直下にある付帯設
備や備品を濡らしたり、さらにそこに菌等を繁殖させる
一因となる。
洗面所の鏡に凝縮水が付着した場合、付着凝縮水があま
りに多くなると重力の影響で水膜が下方に移行する。そ
の結果、鏡下端には水が溜まり、銀鏡部が腐食される一
因となる。また洗面所の鏡の場合、鏡直下にある付帯設
備や備品を濡らしたり、さらにそこに菌等を繁殖させる
一因となる。
【0004】車用ミラーも雨天に曇ったり、或いは水滴
が付着したりすると、安全運行上問題である。この場合
にも上記出願に係る発明が適用可能である。しかし、ほ
ぼ垂直に設置されている車用ミラーに凝縮水が付着した
場合、同様に付着凝縮水があまりに多くなると重力の影
響で水膜が下方に移行する。その結果、鏡下端には水が
溜まり、銀鏡部が腐食される一因となる。
が付着したりすると、安全運行上問題である。この場合
にも上記出願に係る発明が適用可能である。しかし、ほ
ぼ垂直に設置されている車用ミラーに凝縮水が付着した
場合、同様に付着凝縮水があまりに多くなると重力の影
響で水膜が下方に移行する。その結果、鏡下端には水が
溜まり、銀鏡部が腐食される一因となる。
【0005】冷凍又は冷蔵商品用のショーケースでは、
室内と、冷凍庫内又は冷蔵庫内との温度差により、透明
ケースの外側が曇ったり、或いは水滴が付着したりしや
すく、そのため庫内の商品が見づらくなる。この場合に
も上記出願に係る発明が適用可能である。しかし、ほぼ
垂直又は傾斜して設置されているショーケースに凝縮水
が付着した場合、同様に付着凝縮水があまりに多くなる
と重力の影響で水膜が下方に移行する。その結果、ショ
ーケース直下の床を濡らし、特に床が木製だと腐食を早
める原因となる。
室内と、冷凍庫内又は冷蔵庫内との温度差により、透明
ケースの外側が曇ったり、或いは水滴が付着したりしや
すく、そのため庫内の商品が見づらくなる。この場合に
も上記出願に係る発明が適用可能である。しかし、ほぼ
垂直又は傾斜して設置されているショーケースに凝縮水
が付着した場合、同様に付着凝縮水があまりに多くなる
と重力の影響で水膜が下方に移行する。その結果、ショ
ーケース直下の床を濡らし、特に床が木製だと腐食を早
める原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、浴室
や洗面化粧台用の鏡において、鏡下端に水が溜まり、銀
鏡部が腐食されたり、鏡直下にある付帯設備や備品を濡
らしたり、さらにそこに菌等を繁殖させたりすることを
防止することである。また、本発明は、車用ミラーにお
ける銀鏡部の腐食の防止も目的とする。さらに、本発明
では、係るショーケース直下の床濡れ防止、腐食防止も
目的とする。
や洗面化粧台用の鏡において、鏡下端に水が溜まり、銀
鏡部が腐食されたり、鏡直下にある付帯設備や備品を濡
らしたり、さらにそこに菌等を繁殖させたりすることを
防止することである。また、本発明は、車用ミラーにお
ける銀鏡部の腐食の防止も目的とする。さらに、本発明
では、係るショーケース直下の床濡れ防止、腐食防止も
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の排水手段を有する防曇性部材は、 基材及
び該基材上に形成された光半導体を含む親水性表面層を
有する防曇性部材本体と、 この部材本体の下縁部に、
上記親水性表面層上に付着して下降した凝縮水を排水す
る排水手段と、 を具備することを特徴とする。
め、本発明の排水手段を有する防曇性部材は、 基材及
び該基材上に形成された光半導体を含む親水性表面層を
有する防曇性部材本体と、 この部材本体の下縁部に、
上記親水性表面層上に付着して下降した凝縮水を排水す
る排水手段と、 を具備することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一態様においては、上記
排水手段が、上記防曇性部材本体の下縁部下方に設けら
れた吸水材部材(スポンジ等)からなる。その吸収性部
材に一度水を吸収させて、自然蒸発させることができ
る。
排水手段が、上記防曇性部材本体の下縁部下方に設けら
れた吸水材部材(スポンジ等)からなる。その吸収性部
材に一度水を吸収させて、自然蒸発させることができ
る。
【0009】本発明の一態様においては、上記防曇性部
材本体が冷凍又は冷蔵商品用のショーケースのガラスで
ある。本発明の他の一態様においては、上記防曇性部材
本体が車用のミラーであり、上記排水手段が走行中に該
ミラーに当る風を誘導する部材を有する。
材本体が冷凍又は冷蔵商品用のショーケースのガラスで
ある。本発明の他の一態様においては、上記防曇性部材
本体が車用のミラーであり、上記排水手段が走行中に該
ミラーに当る風を誘導する部材を有する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の一実施例に係る洗面化粧台の鏡周辺の構成を示
す図である。(A)は正面図、(B)は鏡下縁部周りの
詳細を示す側面図である。図1の洗面化粧台1は、壁面
2に貼り付けられている鏡3を備えている。鏡3は、後
述の方法で防曇処理を施したものである。
本発明の一実施例に係る洗面化粧台の鏡周辺の構成を示
す図である。(A)は正面図、(B)は鏡下縁部周りの
詳細を示す側面図である。図1の洗面化粧台1は、壁面
2に貼り付けられている鏡3を備えている。鏡3は、後
述の方法で防曇処理を施したものである。
【0011】鏡3の下縁4の下には、樋5が、同下縁4
の全幅にわたって横に延びるように設けられている。樋
5の断面(図1(B))は、その幅方向中央部が凹んで
おり、この凹みで鏡3の下縁4から下に垂れる水を受け
る。樋5の一端の底には、排水チューブ7の上端が接続
されている。排水チューブ7の下端は、洗面化粧台1の
ボウル9内に導かれている。樋5は、チューブ7の接続
されている側がやや低くなるような傾斜が付いている。
樋5に落ちた水は、チューブ7を通ってボウル9内に排
水される。
の全幅にわたって横に延びるように設けられている。樋
5の断面(図1(B))は、その幅方向中央部が凹んで
おり、この凹みで鏡3の下縁4から下に垂れる水を受け
る。樋5の一端の底には、排水チューブ7の上端が接続
されている。排水チューブ7の下端は、洗面化粧台1の
ボウル9内に導かれている。樋5は、チューブ7の接続
されている側がやや低くなるような傾斜が付いている。
樋5に落ちた水は、チューブ7を通ってボウル9内に排
水される。
【0012】鏡3の下縁4には、図1(B)に示されて
いるように、エッジカバー13が塗布されている。図1
(A)には表れていないが、エッジカバー13は、下縁
4の全幅にわたって延びている。エッジカバー13は、
エポキシ系塗料により鏡3の下縁4に貼り付けられてい
る。エッジカバー13は、鏡3の裏面に塗られた裏止め
塗料11とガラスの間に存在する銀鏡膜(図示されず)
が下縁4に露出している部分を覆って保護するためのも
のである。このカバー13がないと、鏡3の下縁4に付
く水で銀鏡膜が腐食するおそれがある。このエッジカバ
ー13は、光半導体を含んでおり、親水性を有する。も
しカバー13が親水性で無いと、エッジ部に水滴が付着
して長くとどまることになり、腐食やカビの発生などの
心配がある。
いるように、エッジカバー13が塗布されている。図1
(A)には表れていないが、エッジカバー13は、下縁
4の全幅にわたって延びている。エッジカバー13は、
エポキシ系塗料により鏡3の下縁4に貼り付けられてい
る。エッジカバー13は、鏡3の裏面に塗られた裏止め
塗料11とガラスの間に存在する銀鏡膜(図示されず)
が下縁4に露出している部分を覆って保護するためのも
のである。このカバー13がないと、鏡3の下縁4に付
く水で銀鏡膜が腐食するおそれがある。このエッジカバ
ー13は、光半導体を含んでおり、親水性を有する。も
しカバー13が親水性で無いと、エッジ部に水滴が付着
して長くとどまることになり、腐食やカビの発生などの
心配がある。
【0013】鏡の下縁の排水(水切れ)をより良くする
処理について説明する。図2は、下縁に勾配を有する鏡
の例を示す正面図である。図に示されているように、鏡
3の下縁4には、右上りの勾配が付けられている。この
ため、下縁4にまで落ちた水は、左方向に流れ、左端部
に集まって下に落ちる。
処理について説明する。図2は、下縁に勾配を有する鏡
の例を示す正面図である。図に示されているように、鏡
3の下縁4には、右上りの勾配が付けられている。この
ため、下縁4にまで落ちた水は、左方向に流れ、左端部
に集まって下に落ちる。
【0014】図3は、下縁に面取りを有する鏡の例を示
す図である。(A)は正面図、(B)は側面図である。
図に示されているように、鏡3の下縁4には、アール面
取り21が施されている。面取り21のアールの寸法
は、図の右側の方が大で、左側の方が小である。そのた
め、下縁4には、一種の勾配が施されているとも言え
る。このような面取り21によって、鏡3の下縁4に達
した水が、左側に集まる。
す図である。(A)は正面図、(B)は側面図である。
図に示されているように、鏡3の下縁4には、アール面
取り21が施されている。面取り21のアールの寸法
は、図の右側の方が大で、左側の方が小である。そのた
め、下縁4には、一種の勾配が施されているとも言え
る。このような面取り21によって、鏡3の下縁4に達
した水が、左側に集まる。
【0015】次に、防曇鏡の作製方法の例を説明する。
エタノールの溶媒196重量部に、テトラエトキシシラ
ンの加水分解抑制剤として36%塩酸1重量部と、テト
ラエトキシシランSi(OC2 H5)4 (和光純薬、大
阪)3.5重量部と、純水3.6重量部と、をこの順に
加えて混合し、シリカコーティング溶液を調整した。混
合により溶液は発熱するので、混合液を約1時間放置冷
却した。この溶液をフローコーティング法により10cm
四角のソーダライムガラス板の表面に塗布し、80℃の
温度で乾燥させた。乾燥に伴い、テトラエトキシシラン
は加水分解を受けてまずシラノールSi(OH)4にな
り、続いてシラノールの脱水縮重合により無定形シリカ
の薄膜がガラス板の表面に形成された。
エタノールの溶媒196重量部に、テトラエトキシシラ
ンの加水分解抑制剤として36%塩酸1重量部と、テト
ラエトキシシランSi(OC2 H5)4 (和光純薬、大
阪)3.5重量部と、純水3.6重量部と、をこの順に
加えて混合し、シリカコーティング溶液を調整した。混
合により溶液は発熱するので、混合液を約1時間放置冷
却した。この溶液をフローコーティング法により10cm
四角のソーダライムガラス板の表面に塗布し、80℃の
温度で乾燥させた。乾燥に伴い、テトラエトキシシラン
は加水分解を受けてまずシラノールSi(OH)4にな
り、続いてシラノールの脱水縮重合により無定形シリカ
の薄膜がガラス板の表面に形成された。
【0016】次に、テトラエトキシチタンTi(OC2
H5)4 (Merck) 1重量部とエタノール21重量部との混
合物に加水分解抑制剤として36%塩酸を0.05重量
部添加してチタニアコーティング溶液を調整し、この溶
液を前記ガラス板の表面に乾燥空気中でフローコーティ
ング法により塗布した。塗布量はチタニアに換算して4
5μg/cm2 とした。テトラエトキシチタンの加水分解速
度は極めて早いので、塗布の段階でテトラエトキシチタ
ンの一部は加水分解され、水酸化チタンTi(OH)4が
生成し始めた。
H5)4 (Merck) 1重量部とエタノール21重量部との混
合物に加水分解抑制剤として36%塩酸を0.05重量
部添加してチタニアコーティング溶液を調整し、この溶
液を前記ガラス板の表面に乾燥空気中でフローコーティ
ング法により塗布した。塗布量はチタニアに換算して4
5μg/cm2 とした。テトラエトキシチタンの加水分解速
度は極めて早いので、塗布の段階でテトラエトキシチタ
ンの一部は加水分解され、水酸化チタンTi(OH)4が
生成し始めた。
【0017】次に、このガラス板を1〜10分間約15
0℃の温度に保持することにより、テトラエトキシチタ
ンの加水分解を完了させるとともに、生成した水酸化チ
タンを脱水縮重合に付し、無定形チタニアを生成させ
た。こうして、無定形シリカの上に無定形チタニアがコ
ーティングされたガラス板を得た。
0℃の温度に保持することにより、テトラエトキシチタ
ンの加水分解を完了させるとともに、生成した水酸化チ
タンを脱水縮重合に付し、無定形チタニアを生成させ
た。こうして、無定形シリカの上に無定形チタニアがコ
ーティングされたガラス板を得た。
【0018】この試料を500℃の温度で焼成して、無
定形チタニアをアナターゼ型チタニアに変換させた。無
定形チタニアコーティングの下層には無定形シリカのコ
ーティングが施されているので、焼成の最中にガラス板
中のナトリウムのようなアルカリ網目修飾イオンがガラ
ス基材からチタニアコーティング中に拡散していないと
考えられる。次に、このガラス板の裏面に真空蒸着によ
りアルミニウムの反射コーティングを形成して鏡を製作
した。
定形チタニアをアナターゼ型チタニアに変換させた。無
定形チタニアコーティングの下層には無定形シリカのコ
ーティングが施されているので、焼成の最中にガラス板
中のナトリウムのようなアルカリ網目修飾イオンがガラ
ス基材からチタニアコーティング中に拡散していないと
考えられる。次に、このガラス板の裏面に真空蒸着によ
りアルミニウムの反射コーティングを形成して鏡を製作
した。
【0019】この鏡を数日間暗所に放置した後、20W
のブルーライトブラック(BLB)蛍光灯(三共電気、
FL20BLB)を用いて試料の表面に0.15mW/cm2
の紫外線照度(アナターゼ型チタニアのバンドギャップ
エネルギーより高いエネルギーの紫外線−387nmより
短い波長の紫外線−の照度)で約3時間紫外線を照射し
た。鏡の水との接触角を接触角測定器(埼玉県朝霞市の
協和界面科学社製、形式CA−X150)により測定し
た。この接触角測定器の低角度側検出限界は1°であっ
た。接触角は、マイクロシリンジから試料表面に水滴を
滴下した後10秒後に測定した。鏡の表面の水に対する
測定器の読みは2.1°であり、超親水性を示した。
のブルーライトブラック(BLB)蛍光灯(三共電気、
FL20BLB)を用いて試料の表面に0.15mW/cm2
の紫外線照度(アナターゼ型チタニアのバンドギャップ
エネルギーより高いエネルギーの紫外線−387nmより
短い波長の紫外線−の照度)で約3時間紫外線を照射し
た。鏡の水との接触角を接触角測定器(埼玉県朝霞市の
協和界面科学社製、形式CA−X150)により測定し
た。この接触角測定器の低角度側検出限界は1°であっ
た。接触角は、マイクロシリンジから試料表面に水滴を
滴下した後10秒後に測定した。鏡の表面の水に対する
測定器の読みは2.1°であり、超親水性を示した。
【0020】次に、鏡の防曇性と付着水滴の広がりかた
を評価した。防曇性の評価は、500mlのビーカーに約
80℃の湯を300ml入れ、次いでビーカー上に鏡の表
面を下に向けて試料を約15秒間保持し、その直後の試
料表面の曇りの有無と試験者の顔の映り具合で評価し
た。一般の鏡では鏡の表面は湯気で曇り、試験者の顔の
映像がよく映らなかったが、本実施例の鏡では曇りは全
く観察されず、試験者の顔は明瞭に反映された。
を評価した。防曇性の評価は、500mlのビーカーに約
80℃の湯を300ml入れ、次いでビーカー上に鏡の表
面を下に向けて試料を約15秒間保持し、その直後の試
料表面の曇りの有無と試験者の顔の映り具合で評価し
た。一般の鏡では鏡の表面は湯気で曇り、試験者の顔の
映像がよく映らなかったが、本実施例の鏡では曇りは全
く観察されず、試験者の顔は明瞭に反映された。
【0021】付着水滴の広がり状態の評価は、45°に
傾斜させた鏡の表面にスポイドで上方から多数の水滴を
滴下し、鏡を一度垂直にした後の水滴付着状態と試験者
の顔の映り具合で評価した。一般の鏡では、鏡の表面に
散らばった目障りな孤立した水滴が付着し、水滴による
光の屈折により反射像が乱され、反射像を明瞭に観察す
るのが困難であった。これに対し、本実施例の鏡では、
鏡の表面に付着した水滴は孤立した水滴を形成すること
なく表面に広がって一様な水膜を形成した。水膜の存在
により反射像には多少の歪みが観察されたが、試験者の
顔の反射像は充分明瞭に認識することができた。
傾斜させた鏡の表面にスポイドで上方から多数の水滴を
滴下し、鏡を一度垂直にした後の水滴付着状態と試験者
の顔の映り具合で評価した。一般の鏡では、鏡の表面に
散らばった目障りな孤立した水滴が付着し、水滴による
光の屈折により反射像が乱され、反射像を明瞭に観察す
るのが困難であった。これに対し、本実施例の鏡では、
鏡の表面に付着した水滴は孤立した水滴を形成すること
なく表面に広がって一様な水膜を形成した。水膜の存在
により反射像には多少の歪みが観察されたが、試験者の
顔の反射像は充分明瞭に認識することができた。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、光半導体作用に基づく防曇機能を有する鏡やガラス
等において、表面に凝縮した水に伴う不快感を解消でき
る。具体的には、浴室や洗面化粧台用の鏡において、鏡
下端に水が溜まり、銀鏡部が腐食されたり、鏡直下にあ
る付帯設備や備品を濡らしたり、さらにそこに菌等を繁
殖させたりすることを防止できる。また、本発明は、車
用ミラーにおける銀鏡部の腐食の防止も可能となる。さ
らに、本発明では、ショーケース直下の床濡れ防止、腐
食防止等の効果も期待できる。
は、光半導体作用に基づく防曇機能を有する鏡やガラス
等において、表面に凝縮した水に伴う不快感を解消でき
る。具体的には、浴室や洗面化粧台用の鏡において、鏡
下端に水が溜まり、銀鏡部が腐食されたり、鏡直下にあ
る付帯設備や備品を濡らしたり、さらにそこに菌等を繁
殖させたりすることを防止できる。また、本発明は、車
用ミラーにおける銀鏡部の腐食の防止も可能となる。さ
らに、本発明では、ショーケース直下の床濡れ防止、腐
食防止等の効果も期待できる。
【図1】本発明の一実施例に係る洗面化粧台の鏡周辺の
構成を示す図である。(A)は正面図、(B)は鏡下縁
部周りの詳細を示す側面図である。
構成を示す図である。(A)は正面図、(B)は鏡下縁
部周りの詳細を示す側面図である。
【図2】下縁に勾配を有する鏡の例を示す正面図であ
る。
る。
【図3】下縁に面取りを有する鏡の例を示す図である。
(A)は正面図、(B)は側面図である。
(A)は正面図、(B)は側面図である。
1 洗面化粧台 2 壁面 3 鏡 4 下縁 5 樋 7 チューブ 9 ボウル 10 排水管 11 裏止め塗料 13 エッジカバ
ー 21 面取り
ー 21 面取り
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E06B 7/14 E06B 7/14 (72)発明者 渡部 俊也 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 千国 真 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北村 厚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 基材及び該基材上に形成された光半導体
を含む親水性表面層を有する防曇性部材本体と、 この部材本体の下縁部に、上記親水性表面層上に付着し
て下降した凝縮水を排水する排水手段と、 を具備することを特徴とする防曇性部材。 - 【請求項2】 上記排水手段が、上記防曇性部材本体の
下縁部下方に設けられた樋と、この樋に接続された排水
チューブと、を含む請求項1記載の排水手段を有する防
曇性部材。 - 【請求項3】 上記排水手段が、上記防曇性部材本体の
下縁部下方に設けられた吸水材部材からなる請求項1記
載の排水手段を有する防曇性部材。 - 【請求項4】 上記防曇性部材本体の下縁部に面取りが
施されており、この面取りが上記凝縮水を誘導して排水
する請求項1〜3いずれか1項記載の排水手段を有する
防曇性部材。 - 【請求項5】 上記防曇性部材本体の下縁部が勾配を有
し、この勾配が上記凝縮水を誘導して排水する請求項1
〜3いずれか1項記載の排水手段を有する防曇性部材。 - 【請求項6】 上記部材が鏡であり、その下縁部に銀鏡
部を保護するためのエッジカバーが設けられており、か
つ該エッジカバーが光半導体を含む請求項1〜5いずれ
か1項記載の排水手段を有する防曇性部材。 - 【請求項7】 上記防曇性部材本体が洗面化粧台又は浴
室用の鏡である請求項1〜6いずれか1項記載の排水手
段を有する防曇性部材。 - 【請求項8】 上記防曇性部材本体が冷凍又は冷蔵商品
用のショーケースのガラスである請求項1〜5いずれか
1項記載の排水手段を有する防曇性部材。 - 【請求項9】 上記防曇性部材本体が車用のミラーであ
り、上記排水手段が走行中に該ミラーに当る風を誘導す
る部材を有する請求項1〜6いずれか1項記載の排水手
段を有する防曇性部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159167A JPH0956550A (ja) | 1995-06-14 | 1996-05-31 | 排水手段を有する防曇性部材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18202095 | 1995-06-14 | ||
JP7-182020 | 1995-12-22 | ||
JP8159167A JPH0956550A (ja) | 1995-06-14 | 1996-05-31 | 排水手段を有する防曇性部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0956550A true JPH0956550A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=26486048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8159167A Pending JPH0956550A (ja) | 1995-06-14 | 1996-05-31 | 排水手段を有する防曇性部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0956550A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039012A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-02-15 | Murakami Corp | ミラー表面下部に付着する水の排水方法および排水装置付きミラー |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP8159167A patent/JPH0956550A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039012A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-02-15 | Murakami Corp | ミラー表面下部に付着する水の排水方法および排水装置付きミラー |
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