JPH0955687A - エコーキャンセラ装置 - Google Patents

エコーキャンセラ装置

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JPH0955687A
JPH0955687A JP22601695A JP22601695A JPH0955687A JP H0955687 A JPH0955687 A JP H0955687A JP 22601695 A JP22601695 A JP 22601695A JP 22601695 A JP22601695 A JP 22601695A JP H0955687 A JPH0955687 A JP H0955687A
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大 榎本
Yotaro Hachitsuka
陽太郎 八塚
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Kokusai Denshin Denwa KK
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 遅延時間のうち固定部分の長いエコーパスや
回線S/Nが悪い状態でも、安定且つ高速なエコー消去
を行い、かつ演算量を軽減する。 【解決手段】 フィルタ係数選択領域制御器2と、エコ
ー推定器3と、フィルタ係数から正規化フィルタ係数ブ
ロック電力を得るフィルタ係数電力処理器5と、エコー
抑圧量を求めるERLE処理器6と、正規化フィルタ係
数ブロック電力とエコー抑圧量とを用いて固定遅延を推
定し、推定固定遅延量及びブロック電力最大値ブロック
位置とをフィルタ係数選択領域制御器2へ出力し、固定
遅延推定完了信号と該推定固定遅延量とをインパルス幅
推定器8へ出力する固定遅延推定器7と、推定固定遅延
量と正規化フィルタ係数ブロック電力とを用いてインパ
ルス幅を推定し、フィルタ係数選択領域制御器2へ出力
するインパルス幅推定器8とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電話回線の2線4
線変換等により発生するエコーを消去するエコーキャン
セラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による第1のエコーキャンセラ
装置20の1構成例を図2に示す。長距離電話回線で
は、2線4線変換器11におけるインピーダンス不整合
の為、受信側から送信側に信号が漏れ込むエコーパスが
形成されエコーが発生する。エコーキャンセラ装置20
は、基本的にエコー推定器23と減算器4とから構成さ
れ、エコー推定器23内のトランスバーサルフィルタ2
1により受信入力信号を元に疑似エコーを生成し、エコ
ー推定器23から出力する。減算器4では、エコーが含
まれている送信入力信号から疑似エコーを差し引くこと
により、残留エコーを得て、送信出力信号として出力す
る。更に、フィルタ係数更新処理器22において残留エ
コー信号の電力が最小となるようエコーパス特性を推定
するトランスバーサルフィルタ21のフィルタ係数を適
応的に更新した後、再度トランスバーサルフィルタ21
に設定する。以上の処理を繰り返すことにより、送信入
力信号内のエコーの消去を図っている。
【0003】尚、エコー推定器23の推定すべきエコー
パスインパルス応答は、エコーパスの伝送遅延に対応す
る固定遅延とそれに引き続く伝送周波数特性に対応する
インパルス応答部とから構成され、固定遅延とインパル
ス応答部の時間幅とからなる総合遅延量をエコーパス遅
延と呼んでいる。エコーパス遅延の長さは接続された回
線構成によりそれぞれ異なり、最近は幅広く分布すると
共に長くなる傾向にある。従って、従来のエコーキャン
セラ装置20におけるエコー推定器23のトランスバー
サルフィルタ21のタップ長としては、種々の接続回線
構成のエコーパスにおける最大のエコーパス遅延に少な
くとも相当するタップ長を準備する必要があり、トラン
スバーサルフィルタ21の規模が拡大している。
【0004】ここで、接続された回線のエコーパスのイ
ンパルス応答部を除いた固定遅延及びインパルス応答部
以降に対応したトランスバーサルフィルタ21のフィル
タ係数は原理的に0に収束することから、エコー消去に
は貢献せず、これらのタップ領域のフィルタ係数に対す
るフィルタ係数更新処理並びにフィルタ出力処理を行う
ことは、演算処理量やハードウェア規模の問題のみなら
ずエコー消去特性の劣化、即ちエコー推定初期動作など
における収束速度が遅くなり、エコー消去能力が大きく
劣化するなどの問題がある。ここで、エコーパスインパ
ルス応答の固定遅延及びインパルス応答以降のタップ領
域をフィルタ係数無効領域と呼ぶ。
【0005】特に、エコー推定初期動作では、更新され
るフィルタ係数がそれぞれ十分成長しておらず、エコー
パスインパルス応答のインパルス応答部とこれに対応し
たフィルタ係数との間には大きな擦れが存在する。従っ
て、トランスバーサルフィルタ21の全てのタップに対
してフィルタ係数更新を行う場合、前述のインパルス応
答部に対する係数値の擦れの他に、本来フィルタ係数が
0となるべきフィルタ係数無効領域において無意味なフ
ィルタ係数値をもつ。このフィルタ係数無効領域におけ
る不必要なフィルタ係数は、本来成長すべきインパルス
応答部に対応したフィルタ係数の成長をも妨げ収束時間
の大幅な遅れを生じる原因となっている。
【0006】更に、従来技術として、前記のフィルタ係
数無効領域における無駄な演算の削減と、エコー推定器
23の収束の遅れに関する問題を改善した第2のサブサ
ンプリング型固定遅延推定エコーキャンセラ装置(文献
1;"Subsampling to Estimate Delay with Applicatio
n to Echo Cancelling", IEEE Transactions on Acous
tics, Speech and Signal Processing, 31巻、5号、
ページ1090−1099、1983年10月)があ
る。また、従来技術として、エコー推定器23のフィル
タ係数のピーク位置検出により固定遅延推定を行う第3
のエコーキャンセラ装置(特開平5−14244)があ
る。
【0007】以下に第2及び第3の従来技術によるエコ
ーキャンセラ装置の動作について簡単に説明する。
【0008】図3は従来技術として第2のサブサンプリ
ング型固定遅延推定エコーキャンセラ装置の1構成例を
示す図である。このエコーキャンセラ装置は、サブサン
プリング型固定遅延検出器38によりエコーパスインパ
ルス応答の固定遅延量を検出し、可変遅延器39に設定
する。エコー推定器40はエコーパスインパルス応答の
固定遅延以降の係数領域を有し、この領域のタップに対
して残留エコーを用いて係数更新を行う。ここで、エコ
ー推定器40の所要タップ数は少なくともエコーパスイ
ンパルス応答のインパルス応答部を含む程度に用意して
いる。
【0009】サブサンプリング型固定遅延検出器38に
おいて、サブサンプリングされた受信入力信号に対して
適応フィルタ35で疑似エコー信号を生成し、同様にサ
ブサンプリングされた送信入力信号から疑似エコー信号
を差し引いて誤差を得、適応フィルタ35のフィルタ係
数更新を行い、また、セントロイド固定遅延推定器37
で、適応フィルタ35のフィルタ係数から(1)式を元
に固定遅延量を推定し、推定された固定遅延量に従って
可変遅延器39の遅延量を設定している。尚、サブサン
プリング処理に先だちバンドパスフィルタ31及び33
により各入力信号を帯域制限した後、サブサンプリング
処理器32、34においてサンプリング周波数を下げて
いる。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、Dは推定固定遅延、Tはサブサン
プリング周期、Nは適応フィルタ35の全タップ数、h
n は適応フィルタ35の第nタップ目のフィルタ係数
(n=1〜N)である。
【0012】上記に示す第2の従来技術によるサブサン
プリング型固定遅延推定エコーキャンセラ装置では、可
変遅延器39に推定された固定遅延量を設定し、エコー
推定器40のタップを推定固定遅延以降の領域に割り当
ている。また、サブサンプリング処理によってサブサン
プリング型固定遅延検出器38内の適応フィルタ35の
タップ数を削減している。
【0013】図4は、従来技術として、第3のフィルタ
係数ピーク位置検出による固定遅延推定エコーキャンセ
ラ装置の1構成例を示す図である。本方式のエコーキャ
ンセラ装置では、推定された固定遅延を可変遅延器39
に設定し、エコー推定器53により推定固定遅延以降の
タップ領域のフィルタ係数に対してのみ残留エコー電力
が最小となるように更新すると共に疑似エコーを生成
し、減算器4により送信入力信号から疑似エコーを差し
引いてエコーを消去している。
【0014】フィルタ係数ピーク位置検出器51におい
てエコー推定器53のフィルタ係数の絶対値が最大とな
るタップ位置を検出した後、遅延量制御器52にて、マ
ージンを含めたピーク位置よりも若干少ない遅延量を求
め、新たな遅延量として可変遅延器39に設定すること
により、固定遅延量を逐次調整している。これにより、
固定遅延推定の為の適応フィルタを個別に用意せず、エ
コー推定器53内で固定遅延以降のタップ領域のみをフ
ィルタ係数更新している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明の如く、従
来技術の第1のエコーキャンセラ装置では、固定遅延量
が大きいとエコーパス特性に対して高速の収束が出来
ず、演算量も非常に大きくなる欠点を持っている。又、
従来技術による第2のエコーキャンセラ装置において
は、固定遅延推定にサブサンプリング処理を施した受信
入力信号及び送信入力信号を用いる為、音声信号のよう
な周波数特性がフラットでない信号が入力された場合に
固定遅延量の推定動作が不安定となるなどの問題があ
る。特に、サブサンプリングのフィルタ帯域外の信号が
入力された場合には、固定遅延推定が困難となる欠点を
有している。
【0016】又、従来技術による第3のエコーキャンセ
ラ装置では、フィルタ係数のピーク位置検出により固定
遅延を推定していることから、本質的に回線S/Nが余
り良くない場合に、誤判定の可能性が非常に高く推定が
極めて不安定で、且つ推定に要する判定時間もかかるな
どの欠点がある。また、エコー推定器53では固定遅延
だけを取り除いており、インパルス応答の幅についての
推定は行っていない。この為、幅広い固定遅延変動を想
定してエコー推定器53のタップ数を増やす必要があ
り、小さい固定遅延の回線の場合に、係数更新のタップ
数が大きい為、収束速度が劣化する欠点もある。
【0017】本発明は、以上の問題点を解決し、固定遅
延の長いエコーパス、あるいは固定遅延やインパルス応
答部の時間幅が幅広く変動するエコーパスにおいて、あ
るいは更に回線S/Nが悪い状態に対して、非常に安定
で且つ高速な固定遅延推定手段と、エコー消去に有効と
なる推定インパルス幅を検出し、必要最小限のフィルタ
タップ数を用いてフィルタ係数適応制御を行う手段とを
具備した大幅な演算量の軽減と収束の高速化が図れる高
性能エコーキャンセラ装置を提供することを目的として
いる。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のエコーキャンセ
ラ装置は、受信入力信号電力検出器1と、フィルタ係数
更新領域及びフィルタ係数クリア領域を出力するフィル
タ係数選択領域制御器2と、該フィルタ係数クリア領域
のフィルタ係数を0にクリアし、該フィルタ係数更新領
域のフィルタ係数に対してフィルタ係数更新を行い、疑
似エコーを生成するエコー推定器3と、送信入力信号か
ら該疑似エコーを差し引き残留エコーを出力する減算器
4と、該エコー推定器3の全タップのフィルタ係数のフ
ィルタ係数ブロック電力を全タップのフィルタ係数電力
で正規化した正規化フィルタ係数ブロック電力を求める
フィルタ係数電力処理器5と、該送信入力信号と該残留
エコーとから該エコー推定器3の収束状態を示すエコー
抑圧量(ERLE)を求めるERLE処理器6と、該正
規化フィルタ係数ブロック電力の最大値と、最大となる
最大値ブロック位置の連続発生回数と、該エコー抑圧量
とを少なくとも用いて推定固定遅延量を求める固定遅延
推定器7と、該固定遅延推定器7にて固定遅延推定が完
了した後に、該正規化フィルタ係数ブロック電力を少な
くとも用いてインパルス幅を推定するインパルス幅推定
器8とから少なくとも構成されることを特徴とするエコ
ーキャンセラ装置。
【0019】また、本発明のエコーキャンセラ装置にお
いて、該固定遅延推定器7における該固定遅延推定が完
了するまでは、想定される最長のインパルス応答部に相
当するタップ数を持った複数ブロックからなる連続領域
に対して、該連続領域と該正規化フィルタ係数ブロック
電力が最大となる最大値ブロック位置とからフィルタ係
数更新領域を得、該推定固定遅延量に対応したブロック
位置からフィルタ係数クリア領域を得、更に該連続領域
をブロック単位で巡回シフトさせ、固定遅延推定するこ
とを特徴とするエコーキャンセラ装置。
【0020】また、本発明のエコーキャンセラ装置の該
インパルス幅推定器8において、固定遅延推定が完了し
た後に、推定固定遅延以降の想定される最長のインパル
ス応答部に相当するタップ数を含む複数ブロックからな
る連続領域において、予め定められた閾値よりも大きい
正規化フィルタ係数ブロック電力を持つブロックに挟ま
れた連続したブロックを推定インパルス幅とし、該推定
インパルス幅に対応したブロックを該フィルタ係数選択
領域制御器2における該フィルタ係数更新領域とし、そ
れ以外のブロックを該フィルタ係数クリア領域として動
作させることを特徴とするエコーキャンセラ装置。
【0021】或いは、本発明のエコーキャンセラ装置の
該インパルス幅推定器8において、固定遅延推定が完了
した後のインパルス幅推定に対して、推定固定遅延以降
の想定されるインパルス応答部の主要部分を少なくとも
含む複数ブロックからなる連続領域に対し、該正規化フ
ィルタ係数ブロック電力の閾値比較により先頭ブロック
検出し、該先頭ブロックから該連続領域の最後尾ブロッ
クまでの連続したブロックを推定インパルス幅とし、フ
ィルタ係数更新を行った後、再度該先頭ブロック検出
と、最後尾ブロックの該正規化フィルタ係数ブロック電
力の閾値比較と、該エコー抑圧量の増加量の閾値比較と
を少なくとも用い、該最後尾ブロック以降の新たなブロ
ック付加の判定を行い、インパルス幅推定を繰り返すこ
とを特徴とするエコーキャンセラ装置。
【0022】本発明によるエコーキャンセラ装置では、
エコー推定器3あるいは主エコー推定器63におけるフ
ィルタ係数更新に際して、想定されるインパルス応答部
に対応したタップ数だけが最終的に用いられることによ
り大幅な演算量の軽減が図れるとともに高速収束が可能
となる。また、固定遅延推定が完了するまでは、エコー
推定器3において前記の複数ブロックからなる連続領域
をフィルタ係数更新領域として全タップ領域にわたり1
ブロック毎に巡回シフトさせフィルタ係数更新させるこ
とから、固定遅延の十分長いエコーパスインパルス応答
に対しても非常に安定にフィルタ係数を成長させること
ができる。また、推定された固定遅延の領域をフィルタ
係数クリア領域に指定し、この領域のフィルタ係数をゼ
ロとすることから、エコー推定器3のフィルタ係数の収
束速度を速めることが出来、安定且つ容易な固定遅延推
定が可能となる。
【0023】また、固定遅延推定器7における固定遅延
推定手段として、正規化フィルタ係数ブロック電力の最
大値ブロック検出を行い、最大値ブロックに対して常に
フィルタ係数更新を行うと共に、同ブロックから遅延の
小さい側に安全のためのマージンを含めて固定遅延を推
定することから、非常に安定かつ高速な固定遅延推定が
できる。更に、正規化フィルタ係数ブロック電力の最大
値に対する閾値比較と、最大値となるブロック位置の連
続発生回数検出と、エコー推定器3の収束状態を示すエ
コー抑圧量による閾値比較とを用いて固定遅延推定の完
了判定を行うことによって、固定遅延を示すブロック位
置推定が非常に安定にでき、S/Nの悪い回線において
も非常に安定した固定遅延のブロック位置推定が可能と
なる。
【0024】また、固定遅延推定の完了の後にインパル
ス幅推定を行い、フィルタ係数更新領域からエコーパス
のインパルス応答部以外の部分に対応した無効なブロッ
クを排除することにより、エコー推定器3のより一層の
高速収束が可能となるとともに、推定インパルス幅に相
当する領域のみが演算対象となることから、一層の演算
量軽減が図れる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1は、第1の実施例で、本発明によるエ
コーキャンセラ装置の1構成例である。本発明のエコー
キャンセラ装置は、受信入力信号を検出する為の受信入
力信号電力検出器1と、フィルタ係数更新領域及びフィ
ルタ係数クリア領域を出力するフィルタ係数選択領域制
御器2と、フィルタ係数選択領域制御器2の出力信号を
元にフィルタ係数クリア領域のフィルタ係数を0にクリ
アし、フィルタ係数更新領域のフィルタ係数に対しては
係数更新を行い、受信入力信号に対するフィルタ出力と
して疑似エコーを生成するエコー推定器3と、送信入力
信号から疑似エコーを差し引き残留エコーを出力する減
算器4と、エコー推定器3の全タップのフィルタ係数を
用いて予め定められたブロック毎のフィルタ係数ブロッ
ク電力を求め、全タップのフィルタ係数電力で正規化し
て正規化フィルタ係数ブロック電力を得るフィルタ係数
電力処理器5と、送信入力信号レベルと残留エコーレベ
ルとからERLE(エコー・リターン・ロス・エンハン
スメント)即ちエコー抑圧量を求めるERLE処理器6
と、フィルタ係数電力処理器5からの正規化フィルタ係
数ブロック電力とERLE処理器6からのERLEとを
用いて固定遅延の推定完了判定を行い、固定遅延推定完
了信号と推定固定遅延量とをインパルス幅推定器8へ出
力すると共に、推定固定遅延量及び最大値ブロック位置
とをフィルタ係数選択領域制御器2へ出力する固定遅延
推定器7と、固定遅延推定完了信号を元に動作を開始
し、推定固定遅延量と正規化フィルタ係数ブロック電力
とを少なくとも用いてエコー消去に有効なフィルタ係数
タップ領域を示すインパルス幅を推定し、フィルタ係数
選択領域制御器2へ出力するインパルス幅推定器8とか
ら少なくとも構成される。
【0026】尚、送信入力信号と受信入力信号とが同時
に存在するダブルトーク状態を検出するダブルトーク検
出器及びこれに関する動作と、通常、減算器4の出力に
接続されるセンタクリッパーなどの非線形処理について
は省略する。
【0027】次に、本発明のエコーキャンセラ装置の動
作を詳細に説明する。エコー推定器3では、フィルタ係
数選択領域制御器2からのフィルタ係数更新領域及びフ
ィルタ係数クリア領域とを元に、選択されたブロック内
のフィルタ係数に対して更新あるいはゼロクリアの制御
と、選択外のフィルタ係数に対してはその値を保持さ
せ、受信入力信号に対するフィルタ処理を行い、疑似エ
コーを生成する。
【0028】尚、エコー推定器3では、減算器4にて送
信入力信号から疑似エコーを差し引き、得られた残留エ
コーの電力が最小となるように指定されたフィルタ係数
更新領域内のフィルタ係数を更新する。
【0029】ここでは、受信入力信号電力検出器1で受
信入力信号が最初に検出されたサンプル時点を基準と
し、ブロックタイミング情報を生成し、フィルタ係数電
力処理器5でのフィルタ係数電力処理、固定遅延推定器
7での固定遅延推定及びインパルス幅推定器8でのイン
パルス幅推定をそれぞれ動作させる。
【0030】フィルタ係数電力処理器5では、ブロック
タイミング情報の元にエコー推定器3からの全タップの
フィルタ係数を用いて、例えば(2)式に基づいて各ブ
ロック毎のフィルタ係数ブロック電力を全フィルタ係数
電力で正規化した正規化フィルタ係数ブロック電力を算
出する。更に、得られた正規化フィルタ係数ブロック電
力を固定遅延推定器7及びインパルス幅推定器8とにそ
れぞれ出力する。
【0031】
【数2】
【0032】ここで、Nはエコー推定器3の全タップ
数、Lはブロック当たりのタップ数、Pi は第i番目の
ブロックの正規化フィルタ係数ブロック電力(i=1〜
N/L)、hn はエコー推定器3の第nタップ目のフィ
ルタ係数(n=1〜N)である。
【0033】次に、ERLE処理器6では、送信入力信
号と減算器4から出力される残留エコーとの電力比から
エコー抑圧量を示すERLEを算出し、固定遅延推定器
7に出力する。
【0034】固定遅延推定器7では、ブロック毎にフィ
ルタ係数電力処理器5から正規化フィルタ係数ブロック
電力を入力として受け取り、その最大値と最大値ブロッ
ク位置を検出した後、安全の為に予め定められたマージ
ン程、最大値ブロック位置に対応した遅延量よりも若干
小さい遅延量を推定固定遅延量として、最大値ブロック
位置と併せて係数選択適応制御器2へ出力する。また、
最大正規化フィルタ係数ブロック電力の閾値比較、最大
値ブロック位置の同一連続回数の閾値比較、及びERL
E処理器6からのERLEの閾値比較とを少なくとも用
いて固定遅延推定完了の判断を行い、固定遅延推定完了
信号を1として、インパルス幅推定器8へ推定固定遅延
量ともに出力する。ここで、一旦固定遅延推定が完了す
ると割り込み制御がない限り固定遅延推定動作を停止す
る。一方、固定遅延推定が完了していない時には、固定
遅延推定完了信号を0として、インパルス幅推定器8を
動作させない。
【0035】尚、ここで、固定遅延推定の完了判定にお
ける最大正規化フィルタ係数ブロック電力の閾値比較に
際しては、単一ブロックの正規化フィルタ係数ブロック
電力ではなく、隣接する2ブロック毎で、而も1ブロッ
クずつスライドさせた領域を単位として正規化フィルタ
係数電力を求め、得られた電力値に対する閾値比較を行
ってもよい。或いは、単一ブロックによる正規化フィル
タ係数ブロック電力と隣接する2ブロック毎のフィルタ
係数ブロック電力値の閾値比較を併用し、一層の安定し
て判定を行ってもよい。
【0036】フィルタ係数選択領域制御器2では、固定
遅延推定器7から入力された最大値ブロック位置及び推
定固定遅延量に従って、フィルタ係数更新領域及びフィ
ルタ係数クリア領域を設定しエコー推定器3に出力す
る。更に、インパルス幅推定器8から推定インパルス幅
が入力されると、対応するブロック位置をフィルタ係数
更新領域として指定すると共に、推定インパルス幅以外
の全てのブロックをフィルタ係数クリア領域として指定
し、エコー推定器3へブロック処理毎に出力する。
【0037】次に、インパルス幅推定器8の動作を以下
に述べる。固定遅延推定が完了し、固定遅延推定器7か
ら入力される固定遅延推定完了信号が1となると、イン
パルス幅推定器8が動作を開始し、入力された推定固定
遅延量を元に、インパルス幅推定を行う。即ち、推定固
定遅延以降の想定される最大のインパルス応答部に相当
するタップ数を含む予め定められた複数ブロックからな
る連続領域を推定インパルス幅としてまず動作させ、フ
ィルタ係数電力処理器6からの正規化フィルタ係数ブロ
ック電力に対して閾値比較を行う。この時、遅延の小さ
い側及び遅延の最も大きい側のブロックから順次閾値比
較を実行し、最初に閾値を越えるブロック間に挟まれた
領域を新たな推定インパルス幅と見做して、夫々のブロ
ック位置を推定インパルス幅としてフィルタ係数選択領
域制御器2に出力し、インパルス幅推定を繰り返す。
【0038】また、インパルス幅推定器8において、下
記に示す方法を用いてもよい。即ち、固定遅延推定が完
了し、固定遅延推定器7から入力される固定遅延推定完
了信号が1となると、入力された推定固定遅延量以降の
想定されるインパルス応答部の主要部分に相当するタッ
プ数を少なくとも含む予め定められた連続した最小ブロ
ック領域を推定インパルス幅としてまず動作させ、予め
定められた閾値よりも大きい正規化フィルタ係数ブロッ
ク電力を持った先頭ブロックを検出する。更に、検出さ
れた先頭ブロックから連続領域の最後尾ブロックまでの
領域を新たな推定インパルス幅として動作させた後、再
度先頭ブロック検出とともに、最後尾ブロックの正規化
フィルタ係数ブロック電力の閾値比較と、ERLE処理
器6から入力されたERLEの増加量の閾値比較とその
継続回数とを用いて推定インパルス幅の最後尾ブロック
の増設判定を行い、新たな推定インパルス幅と見做して
フィルタ係数選択領域制御器2へ出力し、インパルス幅
推定を繰り返してもよい。
【0039】(実施例2)本発明による第2の実施例を
示す。図5は、第2の実施例におけるエコーキャンセラ
装置の1構成例である。第2の実施例のエコーキャンセ
ラ装置は、送信入力信号内のエコー抑圧の為のエコー推
定と、固定遅延及び推定インパルス幅の推定の為のエコ
ー推定とを分離した構成である。実施例1のエコーキャ
ンセラ装置と同様な構成を持ち固定遅延及びインパルス
幅推定器として動作させた固定遅延・インパルス幅推定
器61と、固定遅延・インパルス幅推定器61から入力
された推定固定遅延量に従って受信入力信号を遅延させ
る可変遅延器42と、可変遅延器42を介して遅延され
た受信入力信号に対して固定遅延・インパルス幅推定器
61から入力された推定固定遅延量と推定インパルス幅
とに基づいてフィルタ係数及びそれらの位置を調整し、
フィルタ出力として疑似エコーを生成すると共に、残留
エコー電力が最小になるようにフィルタ係数を更新する
主エコー推定器63と、送信入力信号から疑似エコーを
差し引くことによりエコー消去を行う減算器41とから
少なくとも構成される。
【0040】次に、これらの動作を詳細に説明する。固
定遅延・インパルス幅推定器61の内部構成及び基本的
な動作は実施例1の本発明によるエコーキャンセラ装置
と同様であり、固定遅延推定が完了するまではマージン
を含めた固定遅延量を、また固定遅延推定完了後には、
推定インパルス幅の先頭位置までの遅延量を推定固定遅
延量とし、推定インパルス幅と共に可変遅延器42及び
主エコー推定器63に出力する。
【0041】可変遅延器42では、固定遅延・インパル
ス幅推定器61により推定された固定遅延量に従って、
逐次遅延量を調整し、遅延された受信入力信号を送出す
る。固定遅延推定が完了する以前では推定固定遅延量が
変動することから、予め変動分を含めた大きめの遅延容
量を準備させておき、推定固定遅延量に従って、連続性
が保たれるよう主エコー推定器63に蓄積されている受
信入力信号の遅延量とフィルタ係数位置とを連動させて
可変遅延器42内の受信入力信号の遅延量の調整を行
う。
【0042】即ち、主エコー推定器63においては、受
信入力信号が不連続となることを避けるため、推定固定
遅延が増加した場合には、記憶されている受信入力信号
とフィルタ係数とを遅延増加分程、遅延が少なくなる方
向にシフトさせる。同様に、推定固定遅延が減少した場
合には、遅延減少領域の受信入力信号を可変遅延器42
から転送させると共に、既に記憶されている受信入力信
号とフィルタ係数とを、遅延減少分程遅延の多くなる方
向へシフトさせる。上記操作により、フィルタ係数クリ
ア領域及びフィルタ係数更新領域も推定固定遅延の変化
に応じて適応的に移動することから、推定固定遅延の変
動に対しても可変遅延器42と主エコー推定器63とで
エコーパスインパルス応答が正しく推定され、疑似エコ
ーを生成することができる。
【0043】また、主エコー推定器63では、固定遅延
・インパルス幅推定器61からの推定インパルス幅に従
ってフィルタ係数更新あるいはクリアを行うタップ領域
を適応的に調整できることから、少なくともエコーパス
のインパルス応答を含む程度のタップ数のフィルタで実
現でき、また、推定インパルス幅の領域のみをフィルタ
係数更新するので実施例1のエコーキャンセラ装置と同
様に高速な収束が実現できる。
【0044】さらに、主エコー推定器63では、推定固
定遅延が確定していない状態においても、推定固定遅延
量がほぼエコーパスの固定遅延に近づくと、エコー推定
器3のようにフィルタ係数更新領域が巡回シフトされる
ことが無く常に更新されることから、実施例1のエコー
キャンセラ装置よりも更に高速な収束が可能となる。こ
のように独立したエコー推定器3とエコー推定器63を
設けることにより、フィルタ係数更新アルゴリズムのパ
ラメータやタップ長をそれぞれ最適化することが出来
る。
【0045】
【発明の効果】以上、詳細に説明したごとく本発明の固
定遅延推定手段あるいは更にインパルス幅推定手段とを
持ったエコーキャンセラ装置において、エコー推定器の
正規化フィルタ係数ブロック電力を求め、正規化フィル
タ係数ブロック電力が最大となるブロックと、あらかじ
め定められた複数ブロックからなる連続領域とを、フィ
ルタ係数更新領域としてフィルタ係数更新を行い、連続
領域を単位ブロックづつに巡回させ、また、推定固定遅
延量に対応したブロックに対して、フィルタ係数クリア
領域としてフィルタ係数クリア処理を行うことから、エ
コー推定器のエコーパス特性への収束が著しく速まり、
非常に安定且つ高速に正確な固定遅延推定を行うことが
出来る。
【0046】また、本発明のインパルス幅推定手段にお
いて、固定遅延推定完了後の正規化フィルタ係数ブロッ
ク電力及びERLEとからエコー消去に寄与するインパ
ルス幅を効果的且つ的確に推定することができることか
ら、エコー推定器においてエコーを消去するための必要
最小限のタップ数のフィルタ係数を更新すればよい。こ
れによって、高速に収束し安定に動作する演算量を大幅
に軽減したエコーキャンセラ装置が実現出来る。
【0047】更に、本発明のエコーキャンセラ装置は、
エコーパスのもつ固定遅延量の大小に依存せず、固定遅
延量及びインパルス幅の推定が完了した後では、必要最
小限の最適なタップ長のフィルタ構成の下でエコー推定
器を動作させることから、雑音に対しても非常に安定で
且つ高速にエコー推定が収束し、ダブルトーク検出遅れ
による不必要なフィルタ係数更新による乱れも防ぐこと
が出来る。また、フィルタ係数更新を停止しているダブ
ルトーク状態の終了後、ただちに高速な収束が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエコーキャンセラ装置の第1の実施例
における1構成例である。
【図2】従来技術による第1のエコーキャンセラ装置の
1構成例である。
【図3】従来技術による第2のサブサンプリング型固定
遅延推定エコーキャンセラ装置の1構成例である。
【図4】従来技術による第3のフィルタ係数ピーク位置
検出による固定遅延推定エコーキャンセラ装置の1構成
例である。
【図5】本発明のエコーキャンセラ装置の第2の実施例
における1構成例である。
【符号の説明】
1 受信入力信号電力検出器 2 フィルタ係数選択領域制御器 3 エコー推定器 4 減算器 5 フィルタ係数電力処理器 6 ERLE処理器 7 固定遅延推定器 8 インパルス幅推定器 10 エコーキャンセラ装置 11 2線4線変換器 20 エコーキャンセラ装置 21 トランスバーサルフィルタ 22 フィルタ係数更新処理器 23 エコー推定器 30 エコーキャンセラ装置 31 バンドパスフィルタ 32 サブサンプリング処理器 33 バンドパスフィルタ 34 サブサンプリング処理器 35 適応フィルタ 36 減算器 37 セントロイド固定遅延推定器 38 サブサンプリング型固定遅延検出器 39 可変遅延器 40 エコー推定器 41 減算器 42 可変遅延器 50 エコーキャンセラ装置 51 フィルタ係数ピーク位置検出器 52 遅延量制御器 53 エコー推定器 54 固定遅延推定部 60 エコーキャンセラ装置 61 固定遅延・インパルス幅推定器 62 フィルタ係数選択領域制御器 63 主エコー推定器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信側入力信号を元にトランスバーサル
    フィルタを用いたエコー推定器により疑似エコーを生成
    し、減算器にて送信側入力信号から該疑似エコーを差し
    引くことによりエコー消去を図るエコーキャンセラ装置
    において、 前記トランスバーサルフィルタのフィルタ係数更新領域
    及びフィルタ係数クリア領域を出力するフィルタ係数選
    択領域制御器を具備し、 前記エコー推定器は、前記フィルタ係数選択領域制御器
    からの出力によりフィルタ係数のクリア及び更新を行う
    とともに疑似エコーを出力し、 前記エコー推定器のフィルタ係数から正規化フィルタ係
    数ブロック電力を得るフィルタ係数電力処理器と、 送信側入力信号と前記減算器の出力とからエコー抑圧量
    を求めるERLE処理器と、 該正規化フィルタ係数ブロック電力と該エコー抑圧量と
    を少なくとも用いて固定遅延を推定し、推定固定遅延量
    及び該正規化フィルタ係数電力最大値ブロック位置とを
    該フィルタ係数選択領域制御器へ出力する固定遅延推定
    器とを有することを特徴とするエコーキャンセラ装置。
  2. 【請求項2】 該固定遅延推定器の固定遅延推定が完了
    するまでは、該正規化フィルタ係数ブロック電力最大値
    ブロック位置に対応した遅延にマージンを含めて推定固
    定遅延とし、正規化フィルタ係数ブロック電力最大値が
    予め定められた閾値を越え、あるいは隣接する2ブロッ
    ク毎の該正規化フィルタ係数ブロック電力最大値が予め
    定められた閾値を越え、且つ該正規化フィルタ係数ブロ
    ック電力最大値ブロック位置が予め定められた回数以上
    連続して同一ブロック位置となり、且つ該エコー抑圧量
    が予め定められた閾値を越えた場合、推定固定遅延が確
    定したとみなし、固定遅延推定を完了させることを特徴
    とする請求項1記載のエコーキャンセラ装置。
  3. 【請求項3】 該フィルタ係数選択領域制御器に対して
    エコーパスインパルス応答の予想される最大インパルス
    応答部に対応したタップ数を少なくとも含む複数ブロッ
    クからなる連続領域を該フィルタ係数更新領域とし、該
    固定遅延推定器により得られた該推定固定遅延量に相当
    するブロックを該フィルタ係数クリア領域として割当
    て、固定遅延推定が完了するまでは、予め定められた周
    期とシフト量に従って該連続領域を該エコー推定器の全
    タップ領域に渡って、巡回シフトさせることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のエコーキャンセラ装置。
  4. 【請求項4】 該固定遅延推定器における該固定遅延推
    定が完了するまでは、想定される最長のインパルス応答
    部に相当するタップ数を持った複数ブロックからなる連
    続領域に対して、該連続領域及び該正規化フィルタ係数
    ブロック電力最大値ブロック位置とからフィルタ係数更
    新領域を得、該推定固定遅延量に対応したブロック位置
    からフィルタ係数クリア領域を得、更に該連続領域をブ
    ロック単位に巡回シフトさせ、固定遅延推定することを
    特徴とする請求項1、2又は3記載のエコーキャンセラ
    装置。
  5. 【請求項5】 該固定遅延推定器における該固定遅延推
    定が完了後、該固定遅延推定器からの該推定固定遅延量
    と該フィルタ係数電力処理器からの該正規化フィルタ係
    数ブロック電力とを少なくとも用いてエコーパス応答の
    インパルス幅を推定し、該フィルタ係数選択領域制御器
    へ出力するインパルス幅推定器とから少なくとも構成さ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    エコーキャンセラ装置。
  6. 【請求項6】 固定遅延推定が完了した後に、該インパ
    ルス幅推定器において、推定固定遅延以降の想定される
    最長のインパルス応答部に相当するタップ数を含む複数
    ブロックからなる連続領域において、予め定められた閾
    値よりも大きい正規化フィルタ係数ブロック電力を持つ
    ブロックに挟まれた連続したブロックを推定インパルス
    幅とし、該推定インパルス幅に対応したブロックを該フ
    ィルタ係数選択領域制御器における該フィルタ係数更新
    領域とし、それ以外のブロックを該フィルタ係数クリア
    領域として動作させることを特徴とする請求項5記載の
    エコーキャンセラ装置。
  7. 【請求項7】 該インパルス幅推定器において、固定遅
    延推定が完了した後のインパルス幅推定に対して、推定
    固定遅延以降の想定されるインパルス応答部の主要部分
    を少なくとも含む複数ブロックからなる連続領域に対
    し、該正規化フィルタ係数ブロック電力の閾値比較によ
    り先頭ブロック検出し、該先頭ブロックから該連続領域
    の最後尾ブロックまでの連続したブロックを推定インパ
    ルス幅とし、フィルタ係数更新を行った後、再度該先頭
    ブロック検出と、最後尾ブロックの該正規化フィルタ係
    数ブロック電力の閾値比較と、該エコー抑圧量の増加量
    の閾値比較とを少なくとも用いて、該最後尾ブロック以
    降の新たなブロック付加の判定を行い、インパルス幅推
    定を繰り返すことを特徴とする請求項5記載のエコーキ
    ャンセラ装置。
  8. 【請求項8】 該エコーキャンセラ装置を固定遅延推定
    及びインパルス幅推定を行う固定遅延・インパルス幅推
    定器として用い、更に、該固定遅延・インパルス幅推定
    器内に設けられたフィルタ係数選択領域制御器から得ら
    れた推定固定遅延量に従って受信入力信号を遅延させる
    可変遅延器と、該フィルタ係数選択領域制御器から得ら
    れた推定インパルス幅に従って残留エコー電力が最小と
    なるようにフィルタ係数更新を行うと共に、該可変遅延
    器で遅延された受信入力信号に対して疑似エコーを生成
    する主エコー推定器と、該疑似エコーを送信入力信号か
    ら差し引く減算器とを用いて、推定固定遅延及び推定イ
    ンパルス幅の変化に従ってエコーを消去することを特徴
    とする請求項5、6又は7記載のエコーキャンセラ装
    置。
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