JP3139405B2 - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JP3139405B2
JP3139405B2 JP09060192A JP6019297A JP3139405B2 JP 3139405 B2 JP3139405 B2 JP 3139405B2 JP 09060192 A JP09060192 A JP 09060192A JP 6019297 A JP6019297 A JP 6019297A JP 3139405 B2 JP3139405 B2 JP 3139405B2
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/20Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
    • H04B3/23Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、近端話者と遠端話
者が伝送路を経由して通話を行うシステムにおいて、近
端話者側で発生するエコーを消去するエコーキャンセラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、一般的なエコーキャンセラの基
本的な構成を示すブロック図であり、このブロック図を
用いて従来技術を説明する。
【0003】図2中、回線2には遠端話者ヘつながる伝
送路用のモデムが接続され、回線1には2線式の近端話
者が使用する電話器が接続されており、遠端話者及び近
端話者は、回線1及び回線2を介して相互に音声信号を
送受する。ここでは、回線2から回線1ヘ向けた音声信
号を受信音声、回線1から回線2へ向けた音声信号を送
信音声という。
【0004】回線1とエコーキャンセラとのインターフ
ェイスにおける信号は、線形ディジタル信号もしくはP
CM信号であり、受信音声は回線1においてD/A変換
され、更に4線/2線変換されて近端話者側に出力され
る。近端話者が発した送信音声は2線/4線変換後、A
/D変換されエコーキャンセラに出力される。
【0005】一般的なエコーキャンセラは、この回線1
内の2線/4線変換時における送信音声ラインに漏れ込
む受信音声(エコー)を抑圧することを目的とするもの
であり、以下その動作を説明する。
【0006】図2において、近端話者が発した音声及び
背景雑音をA、2線/4線変換部で発生するエコーをB
とすると、図2中の送信信号Sは式(1)のようにな
る。
【0007】 S = A + B ・・・・・ (1) 減算回路21では、送信信号Sから後述する適応フィル
タ回路22で生成した疑似エコー信号HXを引くことに
より、式(2)のように送信信号S中のエコー成分Bの
みをキャンセルし、誤差信号E1を回線2に対して出力
する。
【0008】 E1 = S − HX ・・・・・ (2) もし近端話者側からの入力音が微少であり、且つ後述の
適応フィルタ回路22が収束していればE1は殆ど0で
あり、近端話者側が無音でないならばE1はAと殆ど等
しくなる。
【0009】適応フィルタ回路22は、N個のタップと
該タップ出力に対するタップ係数Hi(i=0,1‥
N)を有する遅延演算手段でなり、式(3)の積和演算
により上述の擬似エコー信号HXをシンボル毎に生成す
る。
【0010】
【数1】 式(3)中のXの添え字は時間を示し、X0が現時点の
受信信号シンボル、X(N−k)は(N−k)シンボル
前の受信信号シンボルを示す。更に、この適応フィルタ
回路22では送信及び受信信号シンボルが入力される毎
に式(4)の計算を各タップ係数に対して行い、これら
のタップ係数をシンボル毎に更新していく(以下、この
動作を「タップ推定」という。)。
【0011】
【数2】 但し、kはタップの番号(k=0,1‥N)であり、j
はj時点を示す。Hk,jはkタップのj時点のでのタッ
プ係数を示し、HK,j+1はj+1時点での、つまり次のシン
ボル時点のタップ係数を示す。E1jはj時点での減算
回路21の誤差信号出力、つまり式(2)中のE1を示
し、式(4)はこの誤差信号E1が小さくなるようにH
k,Jを毎シンボル更新していく。μは収束係数と呼ばれ
収束速度を決めるパラメータであり、μが大きい程収束
が速くなる。
【0012】式(4)のタップ推定は、回線2より十分
なレベルの受信信号が入力されており、且つ送信信号S
の成分において受信信号のエコー成分の方が近端話者の
スピーチ音もしくは背景雑音に比べてはるかに大きい時
にのみ行い、これ以外の時はタップ係数の特性の劣化を
防ぐため、このタップ推定を止める必要がある。
【0013】これは式(4)を実行せず最後のタッフ°
の状態を保持することを意味する。このための判断は後
述する適応フィルタ制御回路23において行われ、タッ
プ推定を行うか否かを示す制御信号C(例えば、タップ
推定を行う場合は「1」、行わない場合は「0」)を前
述の適応フィルタ回路22ヘ出力する。そして、適応フ
ィルタ回路22では、前記制御信号Cが、例えば「1」
の時のみ上式(4)によりタップ推定/更新を行い、
「0」であれば式(4)の処理を実行しない。
【0014】適応フィルタ制御回路23には、前述の誤
差信号E1、送信信号S、受信信号Xが入力され現時点
での近端話者及び遠端話者の通話状態を判定する。この
判定方法は、通常以下の式(5)から式(7)を組み合
わせて行う。各式中のp1からp3はある一定のスレッ
ショルド値を示し、これらは回線1のレベルダイヤに応
じて決定する必要がある。
【0015】 X < p1 ・・・・・(5) S > p2*X (但しp2≦0.5)・・・・・(6) E1> p3*S ・・・・・(7) 適応フィルタ制御回路23は、次の条件の内、どれか一
つでも成立した場合は、適応フィルタ回路22に対して
タップ推定を行わないように通知する。
【0016】条件1:式(5)が満たされなかった場
合。この時は遠端話者が無音であると認識される。
【0017】条件2:式(5)が不成立で且つ式(7)
が満たされた場合。この時は近端遠端の両者共明らかに
有音状態として認識される(ダブルトーク)。
【0018】条件3:式(5)、(6)が不成立で且つ
式(7)が成立した場合。これは、エコー抑圧量(S/
E1)が小さいことを表しており、送信信号中近端話者
側からのエコー以外の入力音の成分の方が多いためと判
断され、特性劣化を防ぐためタップ係数の推定を停止す
る。
【0019】特開平7ー170337号公報記載の方式
は、次の式(8)若しくは式(9)が成立したらダブル
トーク状態であると判断しタップ係数の推定を停止させ
ている。
【0020】 Sj/Ej<C2*SM/EM,C2=1/2 ・・・・・(8) Sj/Ej<C1*SM/EM,C1=1/4 ・・・・・(9) 式(9)中の、SMは遠端話者のみが通話しているシン
グルトーク状態(遠端シングルトーク)の時にタップ係
数が十分収束したときの送信信号の平均パワーであり、
EMはその時の減算回路21の出力である。これに対
し、Sjは現時点での送信信号平均パワーであり、Ej
はその時の減算回路21の出力である。
【0021】この公報記載のものでは、式(9)、(1
0)が成立しないときは遠端シングルトーク状態である
と判断し、随時SMをSjの値に、EMをEjの値に更
新していく。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては以
下のような問題点がある。
【0023】1)上述の条件2は、回線1のレベルダイ
ヤによってスレッショルドを正確に決定する必要があ
り、また受信信号のレベルの方が送信信号レベルより大
きい時にダブルトークを検出するのは難しく、これを補
うため式(6)中のp2を小さくした場合今度はエコー
のレベルが大きくなったときにダブルトークであると誤
って検出してしまう。
【0024】2)また、条件2、は近端話者側の背景雑
音が大きい場合にもダブルトークであると誤って判断さ
れやすい。
【0025】3)条件3は、ダブルトークの判定に使う
ためには、タップ係数が収束途中である時とダブルトー
ク時の区別を正しくしないと、シングルトーク時に誤っ
てダブルトークであると判断され、タップ係数の特性が
収束途中で止まってしまう(収束停止)。
【0026】4)システム上の都合で回線1側に4線式
の電話機が有る場合、この時発生するエコーには音響結
合が考えられ、これは非線形応答の可能性があり、また
この場合エコーの応答レベルも低いことが多い。このた
め、条件3のようなエコー抑圧量を用いた場合、この値
は通常かなり小さくなったり不安定になったりするた
め、判定材料には適さない。
【0027】5)回線2側のエコーの応答レベルが非常
に小さい、もしくは回線2側が4線式の電話機でありエ
コーが存在したりしなかったり、また非線形なエコーが
存在した場合エコー抑圧量は小さくなりやすくその結果
ダブルトークであると誤って検出してしまう虞れがあ
る。
【0028】6)特開平7ー170337号公報記載の
方式において、近端側の背景雑音が大きかったり、また
上述のような場合、SM/EMは常に小さい値になり、
その結果C1,C2が1より小さいため常に上式
(8)、(9)が成立しない場合が予想される。その結
果、タップ推定が常に行われるためタップ係数の特性が
劣化してしまい、最悪の場合タップ係数が発散してしま
う。
【0029】本発明は、近端側の背景雑音が大きかった
り、回線1のレベルダイヤ或いは回線1が2線式か4線
式か特定できなかった場合でも、ダブルトークの検出特
性を劣化させずに、タップ係数の安定的な特性を得るこ
とを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のエコーキャンセ
ラは、疑似エコー生成回路により受信信号から生成した
疑似エコー信号を送信信号から減算して出力するエコー
キャンセラにおいて、受信信号と送信信号とを入力と
し、収束係数の大きい適応フィルタを用いた第1のタッ
プ推定回路及び収束係数の小さい適応フィルタを用いた
第2のタップ推定回路を備え、前記受信信号、送信信号
及び前記第1及び第2のタップ推定回路のそれぞれ第1
及び第2の誤差信号に基づいて、第1及び第2のタップ
推定回路のそれぞれ第1及び第2のタップ係数の何れか
前記疑似エコー生成回路及び前記各適応フィルタのタ
ップ係数とすることを特徴とする。
【0031】より具体的には、本発明のエコーキャンセ
ラは、以下のように回線1及び回線2を有する系におい
て使用される。
【0032】即ち、回線1側は回線2側の遠端話者から
の信号を伝送路経由で受信し、また、この信号は本エコ
ーキャンセラにPCMもしくは線形なディジタル信号の
受信信号として入力する。逆に、回線1側は近端話者か
らの信号を本エコーキャンセラ回線2を介して送信す
る。エコーキャンセラから出力された信号は伝送路経由
で回線2の遠端話者に送信する。また、回線1は、2線
式もしくは4線式の電話機があり、回線2からの受信信
号をD/A変換後、必要であれば4線/2線変換を行っ
た後近端話者に対して送信し、また近端話者側において
発生する音声、背景雑音、及び音響結合によるエコーが
入力され必要であれば2線/4線変換を行いA/D変換
後送信信号としてエコーキャンセラへ入力する。
【0033】本エコーキャンセラは、送信信号から後述
する第1の適応フィルタ回路において生成される第1の
擬似エコー信号を減算し、第1の誤差信号を出力する第
1の減算回路と、同様に送信信号から後述する第2の適
応フィルタ回路において生成される第2擬似エコー信号
を減算し第2の誤差信号を出力する第2の減算回路と、
N個のタップ係数を持ち入力されるNシンボルの受信信
号と積和演算し前記第1の疑似エコーを生成し前記第1
の減算回路へ出力し、且つ第1の誤差信号と受信信号と
を積和演算し、これと第1の収束係数とNシンボルの平
均電力の逆数を乗算したものを補正値として、第1の擬
似エコー信号生成に使われるN個の第1タップ係数を毎
シンボル更新し、Mシンボル毎に最新のN個のタップの
係数値(第1のタップ係数)を後述するフィルタ選択回
路へ出力し、このフィルタ選択回路から次のシンボル時
のタップ係数の初期値が与えられ、これを直前のタップ
係数に上書きする第1の適応フィルタ回路と、第1の適
応フィルタ回路と同じ構成及び動作を行うが、但し第1
の収束係数より小さい第2の収束係数を用いることのみ
異なる第2の適応フィルタ回路と、前述の第1、第2の
適応フィルタ回路から第1、第2のタップ係数と、後述
するタップ係数メモリー回路から入力される第3のタッ
プ係数が入力され、これらを後述する適応フィルタ制御
回路から与えられる制御信号に従い、これらの1つを最
適なタップ係数としてタップ係数メモリー回路と第1、
第2の適応フィルタ回路へ与えるフィルタ選択回路と、
受信信号、送信信号、第1、第2の誤差信号が与えら
れ、これらのMシンボル間の平均パワーを算出し、
〔1〕第1の誤差信号の平均パワーに1以上の値を乗じ
たものより第2の誤差信号の平均パワーの方が大きけれ
ば第1のタップ係数を、第1の誤差信号の平均パワーに
1以上の値を乗じたものより第2の誤差信号の平均パワ
ーの方が小さくかつ第2の誤差信号の平均パワーが送信
信号パワーよりも小さければ第2のタップ係数を、
〔2〕更に、受信信号の平均パワーがある一定値以下、
もしくは送信信号の平均パワーが受信信号パワーの一定
比率以上、もしくは第1の誤差信号の平均パワーに1以
上の値を乗じたものより第2の誤差信号の平均パワーの
方が小さく、且つ第2の誤差信号パワーの方が送信信号
パワーより大きい場合は第3のタップ係数を、最適なタ
ップ係数として前述のフィルタ選択回路が選択し後述の
タップ係数メモリ回路へ出力するような制御信号を生成
しフィルタ選択回路へ出力する適応フィルタ制御回路
と、常時N個のタップ係数を持ち、Mシンボル毎に前述
のフィルタ選択回路からN個のタップ係数を与えられる
と今までのタップ係数をフィルタ選択回路ヘ出力(第3
のタップ係数)すると共に新しい方のタップ係数を後述
の疑似エコー生成回路に与えるタップ係数メモリー回路
と、このタップ係数と後述する第2の遅延回路からの出
力をNシンボル分積和演算し擬似エコー信号を生成し、
第3の減算回路へ出力する疑似エコー生成回路と、送信
信号をMシンボル遅延させ第3の減算回路へ出力する第
1の遅延回路と、受信信号をMシンボル遅延させ前述の
疑似エコー生成回路へ出力する第2の遅延回路と、毎シ
ンボル第1の遅延回路出力から擬似エコー生成回路で発
生される擬似エコーを減算し、その結果を回線2ヘ出力
する第3の減算回路と、を有する。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、図1を用いて本発明の一実
施の形態を説明する。図1中の回線1には2線式もしく
は4線式の電話機が設けられており、回線2からの信号
(「受信信号」という。)は、D/A変換後、必要であ
れば4線/2線変換を行った後近端話者に対して送信
し、また、近端話者側の音声、背景雑音、及び音響結合
により発生したエコーが回線1に入力され、これは必要
であれば2線/4線変換を行いA/D変換後、回線1か
らの信号(「送信信号」という。)として、本エコーキ
ャンセラに入力される。
【0035】回線1内に2線/4線変換器が存在する場
合はここでも受信信号が送信信号ヘエコーとなって漏れ
込むとする。また、図1中の回線2は図2の回線2と同
じであるのでその説明はここでは省略する。
【0036】回線1からは前述の式(1)で示される送
信信号Sが入力される。この時のAは近端話者側の音
声、背景雑音を示し、Bは電話機で発生する音響結合等
のエコー、及び場合によっては2線/4線変換で発生す
るエコーを示す。この送信信号Sは減算回路1、2に入
力される。
【0037】減算回路1では、毎シンボルこの送信信号
Sから後述される適応フィルタ回路4から与えられる擬
似エコー信号HX1を減算し、その結果を誤差信号E1
として適応フィルタ回路4と後述する適応フィルタ制御
回路6に与える。
【0038】減算回路2では、毎シンボルこの送信信号
Sから後述される適応フィルタ回路5から与えられる擬
似エコー信号HX2を減算し、その結果を誤差信号E2
として適応フィルタ回路5と適応フィルタ制御回路6に
与える。
【0039】適応フィルタ回路4は、N個のタップを持
ちタップ推定、疑似エコー信号生成の方法は前述の式
(3)、(4)と同じで、これらの処理は毎シンボル行
われる。
【0040】しかし、従来技術とは次の点で異なる。ま
ず、タップ推定は適応フィルタ制御回路6の制御を受け
ず常に行われる。また、Mシンボル毎にその時点でのN
個のタップ係数を後述するフィルタ選択回路7ヘタップ
係数H1として出力し、代わりにフィルタ選択回路7か
らこの時に与えられるN個のタップ係数を次のシンボル
で行われるタップ推定の初期値として、直前のタップ係
数に上書きする。
【0041】適応フィルタ回路5も適応フィルタ回路4
と同じ動作をするが、適応フィルタ回路4、5では収束
係数が異なる。適応フィルタ回路4ではμ1が、5では
μ2が用いられ、μ1>μ2という関係にある。これ
は、受信音声のみのシングルトークの場合は適応フィル
タ回路4の方が速く収束しE1<E2になり、近端話者
が話し始めたり、背景雑昔が大きくなりタップ係数の特
性が劣化した場合、適応フィルタ回路5の方が特性の乱
れるのが遅いためE1>E2の関係になる。
【0042】フィルタ選択回路7には、Mシンボル毎
に、適応フィルタ回路4からタップ係数H1、適応フィ
ルタ回路5からタップ係数H2、そして後述するタップ
係数メモリー回路8からタップ係数H3が入力され、適
応フィルタ制御回路6から与えられる制御信号C1に従
い、これらのうち一つを最適なタップ係数H4として選
択しタップ係数メモリー回路8へ出力する。
【0043】適応フィルタ制御回路6には、回線1から
送信信号Sが、回線2から受信信号Xが、適応フィルタ
回路4から誤差信号E1が、そして、適応フィルタ回路
5から誤差信号E2が入力され、ここではMシンボル毎
に送受信の通話状態と適応フィルタ回路4、5のタップ
係数の状態を判定し、その結果フィルタ選択回路7へ制
御信号C1を入力する。
【0044】適応フィルタ制御回路6では以下の式を用
いて判定が行われる。
【0045】 X < p4 ・・・・・(10) S > p5*X(但しp5=0.5)・・・・・(11) p6*|E1|<|E2| ・・・・・(12) p7*|E2|<|S | ・・・・・(13) 従来技術と比べると、上式(10)、(11)は従来技
術で用いられている式と同じであり、式(7)が削除さ
れた代わりに式(12)、(l3)が追加されているの
が特徴である。
【0046】但し、式(11)ではパラメータを0.5
とするのが好適である。これは、CCITT規格により
エコー信号は最大でも受信信号の0.5倍であり、エコ
ー信号により誤ってダブルトークであると検出してしま
うのを防ぐため、このスレッショルドをぎりぎりまで高
くするのが良いからである。
【0047】式(10)が成立した場合は、従来技術と
同様に受信無音状態と判定し、式(10)が不成立で且
つ式(11)が成立した場合は近端話者のシングルトー
クもしくはダブルトーク状態と判定する。これらの場合
は、フィルタ選択回路7に対して最適なタップ係数とし
てH3を選択するような制御信号を送信する。
【0048】式(10)、(11)が成立せず且つ式
(12)が成立した場合は、受信有音状態であり近端話
者側から入力される音声もしくは背景雑昔レベルはタッ
プ推定に影響無しと判定し、フィルタ選択回路7に対し
て最適なタップ係数としてH1を選択するような制御信
号を送信する。
【0049】式(10)、(11)、(12)が成立せ
ず且つ式(13)が成立した場合は、タップ係数の収束
がかなり完了していると判断し、フィルタ選択回路7に
対してH2を選択するような制御信号を送信する。
【0050】式(10)、(11)、(12)、(1
3)が全て成立しなかった場合は、受信有音状態である
が、近端側の外乱(音声、背景雑音)によってタップ係
数の特性が劣化方向にあると判断し、フィルタ選択回路
7に対してH3を選択するような制御信号を送信する。
【0051】これにより、適応フィルタ制御回路6にお
いて生成した制御信号が、フィルタ選択回路7において
最適なタップ係数を選択させることになる。
【0052】タップ係数メモリー回路8には常時N個の
タップ係数が記憶されており、シンボル毎にこれらのタ
ップ係数は後述の擬似エコー生成回路9へ出力される。
このタップ係数はMシンボル毎にフィルタ選択回路7か
ら次のMシンボル間において最適なタップ係数として与
えられるタップ係数H4に更新され、この直前に記憶さ
れていたタップ係数をMシンボル前のタップ係数H3と
してフィルタ選択回路7へ出力する。
【0053】擬似エコー生成回路9では、タップ係数メ
モリー回路8から与えれるタップ係数H5と後述の遅延
回路11から与えられる受信信号がMシンボル遅延した
ものを、前述の式(3)のように積和演算を行い擬似エ
コー信号HX3を生成し、これを減算回路3へ出力す
る。
【0054】遅延回路10、11は、共に入力信号をM
シンボル遅延させる回路であり、遅延回路10は送信信
号SをMシンボル遅延させ減算回路3へ出力し、遅延回
路11は受信信号XをMシンボル遅延させ、擬似エコー
信号9へ出力するものである。
【0055】減算回路3では、遅延回路10の出力から
擬似エコー信号HX3を減算しその結果を誤差信号E3
として回線2へ出力する。
【0056】
【発明の効果】本発明のエコーキャンセラによれば以下
の効果を奏することができる。
【0057】1)2つの適応フィルタ回路により常時タ
ップ推定動作を行わせることにより、従来発生していた
誤ったダブルトークの判断によるタップ推定の停止によ
る収束速度の遅れや収束停止状態を回避できる。
【0058】2)送受信のレベルのみで通話状態を判断
せず、2つの適応フィルタ回路において大小の異なる収
束係数を用いてタップ係数を推定し、その結果から通話
状態、タップ係数の特性が優劣どちらの方向に動いてい
るかを判断することにより、背景雑音が大きいときでも
タップ係数の特性が劣化することなく推定動作を行うこ
とができ、また、回線1のレベルダイヤによって精密に
パラメータを選定する必要を無くすことができる。
【0059】3)また、同様の理由によりダブルトーク
の判定を間違えることなく素早く行うことができる。
【0060】4)非線形なエコーが存在する場合でも、
速度は落ちるがタップ係数は収束方向ヘ動くので、ある
程度のエコー抑圧量は確保できる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエコーキャンセラの実施の形態を示す
ブロック図である。
【図2】従来技術のエコーキャンセラを示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 第1の減算回路 2 第2の減算回路 3 第3の減算回路 4 第1の適応フィルタ回路 5 第2の適応フィルタ回路 6 第3の適応フィルタ回路 7 フィルタ選択回路 8 タップ係数メモリ回路 9 疑似エコー信号生成回路 10 第1の遅延回路 11 第2の遅延回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疑似エコー生成回路により受信信号から生
    成した疑似エコー信号を送信信号から減算して出力する
    エコーキャンセラにおいて、 受信信号と送信信号とを入力とし、収束係数の大きい適
    応フィルタを用いた第1のタップ推定回路及び収束係数
    の小さい適応フィルタを用いた第2のタップ推定回路を
    備え、前記受信信号、送信信号及び前記第1及び第2の
    タップ推定回路のそれぞれ第1及び第2の誤差信号に基
    づいて、第1及び第2のタップ推定回路のそれぞれ第1
    及び第2のタップ係数の何れかを前記疑似エコー生成回
    路及び前記各適応フィルタのタップ係数として選択する
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】第1の誤差信号の平均パワーに1以上の値
    を乗じたものより第2の誤差信号の平均パワーの方が大
    きければ第1のタップ係数を、第1の誤差信号の平均パ
    ワーに1以上の値を乗じたものより第2の誤差信号の平
    均パワーの方が小さくかつ第2の誤差信号の平均パワー
    が送信信号パワーよりも小さければ第2のタップ係数
    を、前記疑似エコー生成回路及び前記各適応フィルタ
    タップ係数として選択することを特徴とする請求項1記
    載のエコーキャンセラ。
  3. 【請求項3】受信信号の平均パワーがある一定値以下、
    もしくは送信信号の平均パワーが受信信号パワーの一定
    比率以上、もしくは第1の誤差信号の平均パワーに1以
    上の値を乗じたものより第2の誤差信号の平均パワーの
    方が小さく、且つ第2の誤差信号パワーの方が送信信号
    パワーより大きい場合は、前記疑似エコー生成回路及び
    前記各適応フィルタのタップ係数を固定することを特徴
    とする請求項1又は2記載のエコーキャンセラ。
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