JPH0955681A - 時分割複信送受信装置 - Google Patents

時分割複信送受信装置

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JPH0955681A
JPH0955681A JP7208943A JP20894395A JPH0955681A JP H0955681 A JPH0955681 A JP H0955681A JP 7208943 A JP7208943 A JP 7208943A JP 20894395 A JP20894395 A JP 20894395A JP H0955681 A JPH0955681 A JP H0955681A
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JP
Japan
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transmission
reception
input
wave amplifier
output
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JP7208943A
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Inventor
Toshio Maki
敏夫 槙
Tadashi Shirato
正 白土
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SPC Electronics Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RFスイッチを不要にして送信時の電力低下
と受信時の雑音指数の劣化防止を図る簡易構成のTDD
装置を提供する 【解決手段】 ミクサ側RF入出力端Bと送信波増幅器
15の入力側との間、ミク側RF入出力端Bと受信波増
幅器17の出力側との間、送信波増幅器15の出力側と
アンテナ接続端Aとの間、及び受信波増幅器17の入力
側とアンテナ接続端Aとの間に、非動作増幅器側をみた
負荷インピーダンスを線路特性インピーダンスZoより
も高める電気長の伝送線路141,142,161,1
62を挿入接続するとともに、送受信系で共用する一つ
のミクサ13を備える構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波及びミ
リ波帯で使用される時分割複信送受信(TDD)装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】TDD方式は、同一の周波数の信号を通
信局同士が互いに時分割で送受信する方式であり、各通
信局における送信波と受信波のキャリアが、共に同一の
周波数となる点に特徴がある。
【0003】図9は、各通信局に備えられる従来のTD
D装置の一般的な構成図である。この種のTDD装置
は、送受信系を時分割で交互に動作状態と非動作状態に
切り替える制御回路94と、動作状態の系をアンテナ接
続端95に導通させるためのRFスイッチ96とから構
成される。アンテナ接続端95は、TDD装置の特性イ
ンピーダンス、すなわち線路特性インピーダンスZoに
整合するアンテナANTを接続するための端子である。
RFスイッチ96は、例えば単極双投形(SPDT)の
スイッチであり、高速スイッチング特性の優れたPIN
ダイオードやFET等の素子により構成される。そして
RFスイッチ96の共通端をアンテナ接続端95に導通
接続するとともに、一対の分岐端の一方を送信系、他方
を受信系に導通接続している。
【0004】送信系は、図示しないIF入力端から入力
された送信IF信号をローカル発振器90の出力でミキ
シングして所定のRF送信信号に変換するミクサ91
と、このミクサ91の出力を増幅する送信波増幅器92
とから構成される。一方、受信系は、RF受信信号を増
幅する受信波増幅器93と、増幅されたRF受信信号を
ローカル発振器96の出力でミキシングして受信IF信
号に変換するミクサ97とから構成される。ミクサ97
の出力は、図示しないIF出力端から各種内部回路に導
かれる。
【0005】このような構成のTDD装置において、送
信時は、RFスイッチ96を送信系に導通させ、送信波
増幅器92で増幅されたRF送信信号をこのRFスイッ
チ96を介してアンテナ接続端95に送る。一方、受信
時は、RFスイッチ96を受信系に導通させ、アンテナ
接続端95から送られるRF受信信号を受信波増幅器9
3の入力端に導く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のTD
D装置では、図9から明らかなように、ミクサ及びロー
カル発振器で構成される周波数変換回路が、送信系と受
信系のそれぞれに必要となる。そのため、装置の小形化
に限界があり、また、部品数が多くなるため、消費電力
の増加やコストの上昇が避けられない、という問題があ
った。
【0007】また、送信波増幅器92と受信波増幅器9
3とを選択的にアンテナ接続端95に導通させるRFス
イッチ96も不可欠となる。RFスイッチ96は、RF
帯で使用するため、無視し得ないレベルの一定の損失を
伴うが、この損失が送信時における電力低下や受信時に
おける雑音指数劣化の要因になっており、改善が求めら
れていた。また、制御回路94に、RFスイッチ96を
駆動するための回路を設ける必要があるため、その分、
消費電力が増加し、コストも上昇するという問題があっ
た。
【0008】さらに、従来のTDD装置においては、特
定チャネルあるいは一定範囲で切換可能な複数のチャネ
ルが使用されるが、信号の位相及び周波数帯域が固定的
であるため、周波数帯域の拡大ができず、また、チャネ
ルレンジを変更するときは、各増幅器の構成部品を交換
することでしか対応ができなかった。
【0009】本発明は、上記背景のもとに創案されたも
ので、その第1の課題は、装置構成を簡略化して消費電
力の低減が図れる構成のTDD装置を提供することにあ
る。また、第2の課題は、RF部において、従来の機能
を保持しつつRFスイッチを不要にして送信時の電力低
下と受信時の雑音指数の劣化防止を図る構成のTDD装
置を提供することにある。また、第3の課題は、周波数
やインピーダンスの微調整や周波数帯域の拡大、あるい
はチャネルレンジの変更を容易にする構成のTDD装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決する本
発明の第1構成のTDD装置は、周波数変換回路を送受
信系で共用するようにしたものである。具体的には、R
F送信信号を増幅する送信波増幅器と、RF送信信号と
同一周波数のRF受信信号を増幅する受信波増幅器と、
前記RF送受信信号の周波数と一定のIF信号との相互
変換を行う周波数変換回路と、前記送信波増幅器の出力
端又は受信波増幅器の入力端をアンテナ接続端に導通さ
せる第1のスイッチと、前記送信波増幅器の入力端又は
受信波増幅器の出力端を前記周波数変換回路のRF入出
力端に導通させる第2のスイッチと、前記周波数変換回
路のIF入出力端を送信IF入力端又は受信IF出力端
に導通させる第3のスイッチとを備え、更に、前記送信
波増幅器及び受信波増幅器を時分割で交互に動作又は非
動作に切り替えるとともに、前記送信波増幅器の動作時
に前記第1ないし第3スイッチを該送信波増幅器の入出
力端及び前記送信IF入力端に導通させ、前記受信波増
幅器の動作時に前記第1ないし第3スイッチを該受信波
増幅器の入出力端及び前記受信IF出力端に導通させる
制御手段を有することを特徴としている。この場合の第
1ないし第3のスイッチには、例えばTTLやECLの
制御信号により切換動作可能な単極双投スイッチ(SP
DT)を用い、その分岐端に導通切換の対象となる部品
ないし線路を導通接続ようにする。
【0011】このような構成のTDD装置では、制御手
段が、送信波増幅器と受信波増幅器の動作状態に応じて
第1ないし第3のスイッチによる導通対象を連動して切
り替える。すなわち、送信波増幅器が動作状態で受信波
増幅器が非動作状態のときは、第1のスイッチが送信波
増幅器の出力端とアンテナ接続端とを導通させ、第2の
スイッチが送信波増幅器の入力端と周波数変換回路のR
F入出力端とを導通させ、第3のスイッチが周波数変換
回路の他方の入出力端と送信IF入力端とを導通させ
る。
【0012】一方、送信波増幅器が非動作状態で受信波
増幅器が動作状態のときは、第1のスイッチが受信波増
幅器の入力端とアンテナ接続端とを導通させ、第2のス
イッチが受信波増幅器の出力端と周波数変換回路のRF
入出力端とを導通させ、第3のスイッチが周波数変換回
路のIF入出力端と受信IF出力端とを導通させる。こ
のような構成では、周波数変換回路を共用しても、送信
系及び受信系がそれぞれ独立に動作している場合と等価
になる。
【0013】また、第2の課題を解決する本発明の第2
構成のTDD装置は、上記構成のTDD装置において、
RF信号を扱う第1及び第2のスイッチを排除して損失
低下を図ったものである。その具体的な構成は、第1及
び第2のスイッチに代えて、前記アンテナ接続端と前記
送信波増幅器の出力端との間の線路に送信出力伝送線
路、該アンテナ接続端と前記受信波増幅器の入力端との
間の線路に受信入力伝送線路をそれぞれ挿入接続すると
ともに、前記周波数変換回路のRF入出力端と前記送信
波増幅器の入力端との間の線路に送信入力伝送線路、該
周波数変換回路のRF入出力端と前記受信波増幅器の出
力端との間の線路に受信出力伝送線路をそれぞれ挿入接
続して成り、前記送信出力伝送線路及び送信入力伝送線
路は、前記送信波増幅器の非動作時に前記アンテナ接続
端及び前記周波数変換回路のRF入出力端から該送信波
増幅器側をみた負荷インピーダンスの絶対値を前記線路
特性インピーダンスに対して無視し得る値に増大させる
電気長であり、前記受信入力伝送線路及び受信出力伝送
線路は、前記受信波増幅器の非動作時に前記アンテナ接
続端及び周波数変換回路のRF入出力端から該受信波増
幅器側をみた負荷インピーダンスの絶対値を前記線路特
性インピーダンスに対して無視し得る値に増大させる電
気長であることを特徴としている。
【0014】このような構成のTDD装置では、送信波
増幅器の入出力側に設けられる送信入力伝送線路、送信
出力伝送線路、及び受信波増幅器の入出力側に設けられ
る受信入力伝送線路、受信出力伝送線路により上記第1
及び第2スイッチの機能を実現する。この原理を、例え
ば、受信波増幅器が非動作、送信波増幅器が動作状態に
ある場合のアンテナ側について説明すると、下記のよう
になる。
【0015】この場合の受信波増幅器の信号入力側イン
ピーダンスZLは、抵抗成分をR、リアクタンス成分を
Xとして、下記(1)により表される。
【数1】ZL=R+jX ・・・(1) (1)式において、リアクタンス成分は、信号の周波数帯
や各増幅器の構成素子の種類によっては小さな値を呈
し、たとえ受信波増幅器が非動作であっても送信波増幅
器の動作に悪影響を与える場合がある。そこで、各伝送
線路の作用により、アンテナ接続端3から非動作の受信
波増幅器側をみた負荷インピーダンスZoff2の絶対値を
高める。この様子を図1に示す。
【0016】図1において、アンテナ接続端3から非動
作時の受信波増幅器側をみた負荷インピーダンスZoff2
は、下記(2)式のように、伝送線路(受信入力伝送線
路)4の電気長θRと、その特性インピーダンスZRの関
数として表される。
【0017】
【数2】
【0018】このときの負荷インピーダンスZoff2の絶
対値が線路特性インピーダンスZoに対して無視し得る
ほど大きければ、アンテナ接続端3にあたかも受信波増
幅器が接続されていない場合とほぼ等価な状態を形成す
ることができる。一方、受信波増幅器が動作状態で、送
信波増幅器1が非動作状態の場合は、伝送線路4と同様
の作用を伝送線路(送信出力伝送線路)2が行う。この
場合は、(2)式において、θR2をθT2、ZR2をZT2に置
き換える。なお、図示しないが、周波数変換回路のRF
入出力端から非動作の受信波増幅器側をみた負荷インピ
ーダンス、及び周波数変換回路のRF入出力端から非動
作の送信波増幅器側をみた負荷インピーダンスについて
も同様の説明が成り立つ。つまり、上記4つの伝送線路
(受信入力伝送線路、送信出力伝送線路、受信出力伝送
線路、送信入力伝送線路)により、従来の一対のRFス
イッチと同様の機能を実現することができる。
【0019】なお、(2)式において、負荷インピーダン
スZoff2の絶対値は、無限大であることが望ましいが、
実用的には、線路の特性インピーダンスZoに対して下
記(3)式の条件を満たす値であれば充分である。
【0020】
【数3】
【0021】さらに、第3の課題を解決する本発明の第
3構成のTDD装置は、上記第2構成のTDD装置にお
いて、送信入力伝送線路、送信出力伝送線路、受信入力
伝送線路、及び受信出力伝送線路の各々の両端の一方
に、RF送信信号又はRF受信信号の位相を変える位相
調整器を挿入接続して成る。
【0022】この位相調整器の作用は以下の通りであ
る。第2構成のTDD装置に関する上記説明は、各伝送
線路に特性のバラツキがないことを前提とする。しか
し、実際には、周波数帯によっては多少の特性バラツキ
が生じるのが通常であり、それに起因して(3)式の条件
に誤差が生じる場合がある。このような場合に、位相の
微調整を行って上記(3)式におけるパラメータの値を補
正する。また、これらの位相調整器は、信号の周波数帯
域が広い場合の位相補償の役割も果たす。前述の電気長
θR1,θR2(θT1,θT2も同じ、以下θR)は、伝送線路
の伝搬波長をλ、伝送線路の実長をlとすると、θR
2πl/λで表される。
【0023】通常の伝送線路では、図2(a)に示すよ
うに、電気長θRと信号の周波数帯との関係が線形関数
として表される。ここで、上記(3)式の条件を満たす電
気長θRの範囲をAとすると、この範囲に対応する帯域
(f2−f1)は図から明らかなように狭い。これに対
し、位相調整器を挿入接続し、所要の位相調整を行った
結果、電気長θRと周波数帯との関係が、図2(b)に
示すように非線形となると周波数帯域(f2−f1)が拡
がる。従って、信号の周波数、特にキャリアの周波数が
変化したり、あるいは周波数チャネルをダイナミックに
変える場合であっても、位相調整器の調整のみで対応す
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。 (第1の実施形態)図3は、本発明の第1の実施形態の
構成図であり、図9に示した従来の構成に対応する。こ
のTDD装置は、例えばFETで構成されるIFスイッ
チ(第3のスイッチ)11の共通端をミクサ13のIF
入出力端に導通接続するとともに、分岐端を、それぞれ
IF入力端10とIF出力端に導通接続している。
【0025】ミクサ13は、ローカル発振器12と協働
してアップコンバート動作とダウンコンバート動作とが
可逆的にできるものであり、本実施形態においては、ダ
イオードミクサを用いている。また、ローカル発振器1
2には、PLL周波数シンセサイザを用いている。ミク
サ側RF入出力端は、例えばPINダイオード・スイッ
チで構成されるミクサスイッチ(第2のスイッチ)14
の共通端に導通接続してある。このミクサスイッチ14
の送信系側分岐端は、送信波増幅器15の入力段に接続
し、受信系側分岐端は、受信波増幅器17の出力段に接
続している。各増幅器15,17は、所要の増幅機能を
備えるものであればその種類を問わないが、本実施形態
では、ゲートバイアスVgT、VgRによって動作(ON)
/非動作(OFF)の切替が可能な半導体増幅器を用い
ている。
【0026】アンテナ側は、例えばPINダイオード・
スイッチで構成されるアンテナスイッチ(第1のスイッ
チ)の共通端をアンテナANTに接続し、送信系側分岐
端は送信波増幅器15の出力段に導通接続し、受信系側
分岐端は受信波増幅器17の入力段に導通接続してい
る。なお、各スイッチ11,14,16は、端子間のア
イソレーションが十分とれている(例えば30dB以上
である)ものとする。
【0027】制御回路19は、外部制御信号に基づいて
送信波増幅器15及び受信波増幅器17を動作又は非動
作にするためのゲートバイアスVgT、VgRと、上記各ス
イッチ11,14,16の導通方向を決する駆動信号SW
1〜SW3とを生成するものである。この制御回路19によ
る制御動作を図4を参照して説明する。
【0028】図4の最上段は外部制御信号の波形例であ
り、論理”1”と論理”0”の状態が所定間隔で交互に
繰り返す様子が示されている。制御回路19は、この外
部制御信号の論理レベルに応じて各増幅器15,17の
ゲートバイアスVgT,VgRを動作電圧レベルとピンチオ
フレベルに交互に切り替える。これにより、送信波増幅
器15と受信波増幅器17が、図4下段に示すように、
交互にON/OFFを繰り返す。このように、非動作時
には増幅器をOFFにするので、その分、消費電力の節
減が図れる。
【0029】送信時は、駆動信号SW1〜SW3により、IF
スイッチ11、ミクサスイッチ14、アンテナスイッチ
16の分岐端を全て送信系を導通する向きに動作させ
る。各スイッチの送受端子間のアイソレーションは充分
確保されているので、送信系が独立に動作している場合
と等価となる。受信時は、各スイッチ11,14,16
の分岐端を全て受信系を導通する向きに動作させる。こ
れにより受信系が独立に動作している場合と等価とな
る。
【0030】(第2の実施形態)次に、図5及び図6を
参照して本発明の第2の実施形態について説明する。こ
こでは、第1の実施形態で用いたミクサスイッチ14と
アンテナスイッチ16の機能を伝送線路により実現した
ものである。すなわち、ミクサ側RF入出力端Bと送信
波増幅器15の入力側との間に電気長θT1で特性インピ
ーダンスZT1の送信入力伝送線路141、ミクサ側RF
入出力端Bと受信波増幅器17の出力側との間に電気長
θR1で特性インピーダンスZR1の受信出力伝送線路をそ
れぞれ挿入接続するとともに、送信波増幅器15の出力
側とアンテナ接続端Aとの間に電気長θT2で特性インピ
ーダンスZT2の送信出力伝送線路161、受信波増幅器
17の入力側とアンテナ接続端Aとの間に電気長θR2
特性インピーダンスZR2の受信入力伝送線路162をそ
れぞれ挿入接続している。
【0031】図6は、図5の構成における送信動作時の
等価回路を示す図である。図中、ZL1は受信波増幅器の
非動作時の信号入力側インピーダンスを示し、ZL2は信
号出力側インピーダンスを示している。ミクサRF入出
力端Bとアンテナ接続端AからこれらインピーダンスZ
L1,ZL2方向をみた負荷インピーダンスZoff1,Zof f2
が前述の(3)式の条件を満たすように受信出力伝送線路
142及び受信入力伝送線路162の電気長θR1、θR2
を設定しておけば、受信系の影響を受けることがなく、
送信系が独立して動作しているのと等価になる。
【0032】受信動作時においても同様の条件を満たす
ように送信入力伝送線路141及び送信出力伝送線路1
61の電気長θT1、θT2を設定しておけば、送信系の影
響を受けることなく、受信系が独立して動作している場
合と等価となる。
【0033】(第3の実施形態)図7は、本発明の第3
の実施形態の構成図であり、上記第2の実施形態のTD
D装置における送信波増幅器15及び受信波増幅器17
として、高速スイッチング特性に優れ、且つ非動作(O
FF)時の信号入力端インピーダンスが大きくなる電界
効果トランジスタ(FET)を用いた場合の例を示すも
のである。図中、第2の実施形態と同一の構成部品につ
いては同一符号を付してある。
【0034】図7を参照すると、この実施形態によるT
DD装置の送信系は、ミクサ側RF入出力端Bが送信入
力伝送線路141、直流阻止用コンデンサC1、バイア
ス用チョークコイルL1、及び整合回路151を介して
送信用FET152のゲートに導通接続されている。こ
の送信用FET152のソースは接地され、ドレイン側
は整合回路153、バイアス用チョークコイルL2、直
流阻止用コンデンサC2、送信出力伝送線路161を介
してアンテナ接続端Aに導通接続されている。一方、受
信系は、アンテナ接続端Aが受信入力伝送線路162、
直流阻止用コンデンサC3、バイアス用チョークコイル
3、及び整合回路171を介して受信用FET172
のゲートに導通接続されている。受信用FET172の
ソースは接地され、ドレイン側は整合回路173、バイ
アス用チョークコイルL4、直流阻止用コンデンサC4、
受信出力伝送線路142を介してミクサのRF入出力端
Bに導通接続されている。各伝送線路141,142,
161,162は、第2の実施形態で用いたものと同一
のものである。
【0035】ここで送信時には、送信用FET152を
ON、受信用FET172をOFFにするゲートバイア
スVgT,VgRを決定し、対応するバイアス用チョークコ
イルL1,L3に供給する。同時にドレインバイアス
dT,VdRをドレイン側のバイアス用チョークコイル
2,L4に供給する。本実施形態においては、送信用F
ET152のドレインバイアスVdTを5V、ゲートバイ
アスVgTを150mAのドレイン電流が流れる値に設定
し、受信用FET172のドレインバイアスVdRを0
V、ゲートバイアスVgRを−3Vに設定した。この結
果、受信用FET172は一定のリアクタンス成分を含
んだインピーダンスを呈するが、アンテナ接続端A及び
ミクサ側RF入出力端Bにおいて、それぞれ実部が数百
オーム、虚部が無限大に近づくように各伝送線路16
2,142の電気長θR2,θR1と特性インピーダンスZ
R2,ZR1を設定してあるので、あたかも受信用FET1
72等が接続されていないのとほぼ等価の状態が実現で
き、増幅された送信波のみがアンテナ接続端Aを介して
アンテナANTに導かれる。
【0036】一方、受信時は、送信用FET152をO
FF、受信用FET172をONにする。このとき、ア
ンテナ接続端A及びミクサ側RF入出力端Bから送信系
をみた負荷インピーダンスが十分高いインピーダンスに
なるように各伝送線路161,141の電気長等が設定
されているので、送信用FET152等が接続されてい
ないのとほぼ等価な状態が実現でき、アンテナ接続端A
の受信波は受信用FET172の入力端に導かれて増幅
される。本実施形態においては、このときの送信用FE
T152のドレインバイアスVdTを0V、ゲートバイア
スVgTを−3V、受信用FET172のドレインバイア
スVdRを3V、ゲートバイアスVgRを20mAのドレイ
ン電流が流れる値に設定した。なお、送受信時とも、ド
レインバイアスVdT,VdRとゲートバイアスVgT,Vg R
の組合せのみでON/OFFを切り替えるようにするこ
ともできる。
【0037】このように、本実施形態では、第2の実施
形態の構成において、送信波増幅器及び受信波増幅器を
FETにより構成し、そのON/OFF切替制御によっ
て各増幅器を動作/非動作状態にしたので、アイソレー
ション特性に優れた低消費電力型のTDD方式を容易に
実現することができる。
【0038】(第4の実施形態)次に、図8を参照して
本発明の第4の実施形態について説明する。この実施形
態と第3の実施形態との構成上の違いは、ミクサ側RF
入出力端と送信入力伝送線路141との間、ミクサ側R
F入出力端Bと送受信出力伝送線路142との間、アン
テナ接続端Aと送信出力伝送線路213との間、及びア
ンテナ接続端Aと受信入力伝送線路162との間に、そ
れぞれ位相調整器211〜214を挿入接続した点であ
る。便宜上、他の構成部品については第3の実施形態の
ものと同一部品を用いている。これら位相調整器211
〜214は、開放スタブ型のように受動素子のみで構成
してもよく、あるいはバラクタダイオードを用いた移相
器のように半導体素子を含んで構成しても良い。要は、
各伝送線路141,142,161,162の各電気長
等の製作上のバラツキを補正するとともに、信号周波数
の帯域が広い場合の前記電気長の補正ができる構成であ
ればよい。
【0039】このように位相調整器211〜214を設
けることで、送信入出力伝送線路141,161や受信
入出力伝送線路162,142の特性パラメータを、上
記(3)式の条件に合致するように補正することができ、
ON/OFF切替特性の改善を図ることができる。ま
た、送受信波のキャリアの周波数変動を補正することも
可能になる。さらに、従来、第1〜第3チャネルであっ
た動作周波数の帯域を第1〜第8チャネル程度まで拡げ
たり、あるいは第1〜第3チャネルを第5〜第8チャネ
ルに変更することが、他の部品の変更等を要さずに位相
調整器211〜214の調整のみで可能になる。
【0040】なお、以上は、送信波増幅器及び受信波増
幅器をFET152,172を含んで構成した場合の例
であるが、動作(ON)/非動作(OFF)の切替が高
速にできる特性のものであれば、他の素子を用いること
も可能である。
【発明の効果】
【0041】以上の説明から明らかなように、本発明の
第1構成のTDD装置によれば、時分割で高速に送受信
動作を切り替えるTDD方式のような用途であっても、
一つの周波数変換回路を送信系と受信系とで共用するこ
とができ、装置の小型化、低消費電力化、コストの低減
化が可能になる効果がある。なお、送信IFと受信IF
の周波数が違うシステムに対しては、ローカル発振器に
広帯域PLLシンセサイザを用いることにより対応でき
る。
【0042】また、第2構成のTDD装置では、RFス
イッチのような損失を伴う部品を用いなくとも同等の機
能を実現することができるので、送信波増幅器がより小
容量のもので済むとともに、受信時の雑音指数の特性が
改善される。特に、従来アンテナスイッチ及びミクサス
イッチとして用いていたRFスイッチの損失が3dBで
あったとすると、送信波増幅器の利得が6dB低減で
き、飽和出力も3dB低減できる。このため、性能の劣
る半導体素子も採用できる可能性が生じ、設計上、ある
いはコスト面からの利点も生じる。また、RFスイッチ
の駆動回路も不要になるので、この点でも有利となる。
【0043】さらに、第3構成のTDD装置では、位相
調整器を伝送線路の両端の一方に挿入接続したので、伝
送線路間の特性バラツキや、送受波両増幅器に使用して
いる半導体素子のバラツキに起因する、増幅器非動作時
のインピーダンスのずれ、あるいは送受信波のキャリア
の周波数変動分を容易に補正することができる。しかも
他の構成部品を変更することなく周波数帯域の拡大や周
波数レンジをダイナミックに変えることができるので、
TDD装置の利用範囲が拡大する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる伝送線路の挿入意義を説明する
ためのRF部の等価回路。
【図2】本発明で用いる位相調整器の挿入意義を説明す
るための周波数特性図。
【図3】本発明の第1の実施形態の構成図。
【図4】第1の実施形態の動作を説明するためのタイム
チャート。
【図5】本発明の第2の実施形態の構成図。
【図6】第2の実施形態における送信時の等価回路。
【図7】本発明の第3の実施形態の構成図。
【図8】本発明の第4の実施形態の構成図。
【図9】従来のTDD装置の一般的な構成図。
【符号の説明】
1,15 送信波増幅器 17 受信波増幅器 2,4 原理説明用の伝送線路 3,A アンテナ接続端 B ミクサ側接続端 10 IF入力端 18 IF出力端 11 IFスイッチ 12 ローカル発振器 13 ミクサ 14,16 RFスイッチ 141 送信入力伝送線路 142 受信出力伝送線路 161 送信出力伝送線路 162 受信入力伝送線路 151,153,171,173 整合回路 152 送信用FET 172 受信用FET 19 制御回路(制御手段) 211〜214 位相調整器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線路特性インピーダンスに整合するアン
    テナを接続するためのアンテナ接続端と、 該アンテナ接続端に導く高周波(以下、RF)送信信号
    を増幅する送信波増幅器と、 前記RF送信信号と同一周波数のRF受信信号を増幅す
    る受信波増幅器と、 前記RF送受信信号の周波数と一定の中間周波(以下、
    IF)信号との相互変換を行う周波数変換回路と、 前記送信波増幅器の出力端又は受信波増幅器の入力端を
    アンテナ接続端に導通させる第1のスイッチと、 前記送信波増幅器の入力端又は受信波増幅器の出力端を
    前記周波数変換回路のRF入出力端に導通させる第2の
    スイッチと、 前記周波数変換回路のIF入出力端を送信IF入力端又
    は受信IF出力端に導通させる第3のスイッチとを備
    え、更に、 前記送信波増幅器及び受信波増幅器を時分割で交互に動
    作又は非動作に切り替えるとともに、前記送信波増幅器
    の動作時に前記第1ないし第3スイッチを該送信波増幅
    器の入出力端及び前記送信IF入力端に導通させ、前記
    受信波増幅器の動作時に前記第1ないし第3スイッチを
    該受信波増幅器の入出力端及び前記受信IF出力端に導
    通させる制御手段を有することを特徴とする時分割複信
    送受信装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のスイッチに代えて、 前記アンテナ接続端と前記送信波増幅器の出力端との間
    の線路に送信出力伝送線路、該アンテナ接続端と前記受
    信波増幅器の入力端との間の線路に受信入力伝送線路を
    それぞれ挿入接続するとともに、 前記周波数変換回路のRF入出力端と前記送信波増幅器
    の入力端との間の線路に送信入力伝送線路、該周波数変
    換回路のRF入出力端と前記受信波増幅器の出力端との
    間の線路に受信出力伝送線路をそれぞれ挿入接続して成
    り、 前記送信出力伝送線路及び送信入力伝送線路は、前記送
    信波増幅器の非動作時に前記アンテナ接続端及び前記周
    波数変換回路のRF入出力端から該送信波増幅器側をみ
    た負荷インピーダンスの絶対値を前記線路特性インピー
    ダンスに対して無視し得る値に増大させる電気長であ
    り、前記受信入力伝送線路及び受信出力伝送線路は、前
    記受信波増幅器の非動作時に前記アンテナ接続端及び周
    波数変換回路のRF入出力端から該受信波増幅器側をみ
    た負荷インピーダンスの絶対値を前記線路特性インピー
    ダンスに対して無視し得る値に増大させる電気長である
    ことを特徴とする請求項1記載の時分割複信送受信装
    置。
  3. 【請求項3】 前記送信入力伝送線路、送信出力伝送線
    路、受信入力伝送線路、及び受信出力伝送線路の各々の
    両端の一方に、RF送信信号又はRF受信信号の位相を
    変える位相調整器を挿入接続して成ることを特徴とする
    請求項2記載の時分割複信送受信装置。
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