JPH0955663A - 信号遅延装置及び信号遅延方法 - Google Patents

信号遅延装置及び信号遅延方法

Info

Publication number
JPH0955663A
JPH0955663A JP7230777A JP23077795A JPH0955663A JP H0955663 A JPH0955663 A JP H0955663A JP 7230777 A JP7230777 A JP 7230777A JP 23077795 A JP23077795 A JP 23077795A JP H0955663 A JPH0955663 A JP H0955663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
digital
delay
time
read
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7230777A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiaki Yoneda
道昭 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP7230777A priority Critical patent/JPH0955663A/ja
Publication of JPH0955663A publication Critical patent/JPH0955663A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は入力されたアナログ信号を遅延して時
間補正する信号遅延装置に関し、不要な遅延時間を無く
し、かつ補正時間の分解能を向上し得るようにする。 【解決手段】アナログデイジタル変換手段(2)によつ
てΣΔ変調方式で変換されたデイジタル信号(S2)を
そのままメモリ手段(21)に書き込み、そして読み出
すようにしたことにより、従来、デイシメーシヨンフイ
ルタやオーバーサンプリングフイルタで発生していた不
要な遅延時間を無くすことができると共に、従来よりも
補正時間の分解能を向上し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 発明の属する技術分野 従来の技術(図5) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図4) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は信号遅延装置及び信
号遅延方法に関し、例えば音響システムにおいてオーデ
イオ信号の伝搬時間差を補正する際に用いるデイジタル
デイレイ装置に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、音響システムにおいては、機器間
のオーデイオ信号の伝搬時間差を補正するためデイジタ
ルデイレイ装置が用いられている。デイジタルデイレイ
装置では、オーデイオ信号を一旦メモリに書き込み、読
み出すときに補正する時間分だけ読み出し動作を遅らせ
ることによりオーデイオ信号を遅延して伝搬時間差を補
正するようになされている。
【0004】ここで従来のデイジタルデイレイ装置を図
5に示す。この図5に示すように、デイジタルデイレイ
装置1においては、まず入力端子(図示せず)を介して
入力されたアナログのオーデイオ信号S1をΣΔ変調型
アナログデイジタル変換器2に取り込むようになされて
いる。ΣΔ変調型アナログデイジタル変換器2は、オー
デイオ信号S1のサンプリング周波数をfs とすると、
オーデイオ信号S1を64×fs のサンプリング周波数で
オーバサンプリングし、ΣΔ変調方式のアナログデイジ
タル変換によつて量子化ビツト数が1ビツトのデイジタ
ルオーデイオ信号S2に変換する。
【0005】デイシメーシヨンフイルタ3はFIR(Fi
nite Impulse Response )型のデイジタルフイルタによ
つて構成され、入力されたデイジタルオーデイオ信号S
2を間引き、当該デイジタルオーデイオ信号S2をサン
プリング周波数fs で量子化ビツト数が例えば20ビツト
のマルチビツトのデイジタルオーデイオ信号S3に変換
する。
【0006】メモリ4は例えばRAM(Random Access
Memory)でなり、入力されたデイジタルオーデイオ信号
S3を1サンプルずつ(すなわち20ビツトずつ)取り込
んで順次記憶する。またメモリ4は例えばCPU(Cent
ral Processing Unit )でなる制御回路5からの制御信
号に基づいて読み出し動作を書き込み動作に対して遅延
し(具体的には、読み出し位置を書き込み位置に対して
シフトする)、書き込まれたデイジタルオーデイオ信号
S3を順次読み出す。これによりデイジタルオーデイオ
信号S3に対して所望量遅延したデイジタルオーデイオ
信号S4が生成される。
【0007】オーバーサンプリングフイルタ6はFIR
型のデイジタルフイルタによつて構成され、入力された
デイジタルオーデイオ信号S4を補間してサンプリング
周波数を64×fs に上げ、デイジタルオーデイオ信号S
2に対応した量子化ビツト数が1ビツトのデイジタルオ
ーデイオ信号S5に変換する。デイジタルアナログ変換
器(D/A)7は1ビツト対応のものであり、入力され
たデイジタルオーデイオ信号S5を順次アナログのオー
デイオ信号S6に変換する。このオーデイオ信号S6は
出力端子(図示せず)を介してデイジタルデイレイ装置
1から出力される。このようにしてデイジタルデイレイ
装置1では、メモリ4の読み出し動作を書き込み動作に
対して遅延することによりオーデイオ信号S1に対して
所望量遅延したオーデイオ信号S6を生成する。
【0008】因みに、デイジタルデイレイ装置1には、
ジヨグダイアル8とアナログデイジタル変換器(A/
D)9とでなるロータリーエンコーダやフロントパネル
キー10が設けられており、このロータリーエンコーダ
やフロントパネルキー10を用いてオーデイオ信号S1
の遅延時間を設定し得るようになされている。またデイ
ジタルデイレイ装置1には、外部機器からのMIDI
(Musical Instrument Digital Interface)信号を受け
ることができるように入出力インタフエイス(I/O)
11が設けられており、外部機器からもオーデイオ信号
S1の遅延時間を設定し得るようになされている。これ
らの方法によつて設定された遅延時間は制御回路5に取
り込まれる。制御回路5は、この遅延時間に応じて上述
のようにメモリ4の読み出し動作を書き込み動作に対し
て遅延させると共に、その設定された遅延時間をデイス
プレイ12上に表示させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところでかかる構成の
デイジタルデイレイ装置1においては、デイシメーシヨ
ンフイルタ3やオーバーサンプリングフイルタ6で必ず
遅延時間が生じてしまう。オーデイオ信号S1に対して
補正する時間がこのフイルタの遅延時間よりも大きい場
合にはフイルタの遅延時間を差し引いて補正すれば問題
ないが、補正する時間がこのフイルタの遅延時間よりも
小さい場合には補正できなくなつてしまう問題がある。
【0010】また上述のデイジタルデイレイ装置1にお
いては、メモリ4が1/fs のステツプで動作するた
め、オーデイオ信号S1に対して補正し得る時間の分解
能は1/fs となる。例えばサンプリング周波数fs を
48〔KHz 〕とすると、補正し得る時間の分解能は約20.8
〔μS 〕になる。言い換えればデイジタルデイレイ装置
1では、これ以上細かい時間でオーデイオ信号S1を補
正できないといつた欠点がある。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、不要な遅延時間を無くし、かつ補正時間の分解能を
向上し得る信号遅延装置及び信号遅延方法を提案しよう
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、入力されたアナログ信号をオーバ
ーサンプリングし、ΣΔ変調方式のアナログデイジタル
変換を施してデイジタル信号に変換するアナログデイジ
タル変換手段と、デイジタル信号を順次書き込むと共
に、順次読み出すメモリ手段と、メモリ手段から読み出
されたデイジタル信号をアナログ信号に変換するデイジ
タルアナログ変換手段と、遅延時間を設定するための情
報入力手段と、情報入力手段によつて設定された遅延時
間に応じてメモリ手段の読み出し位置を書き込み位置に
対してシフトすることにより、設定された遅延時間分だ
け読み出されるデイジタル信号を遅延させる制御手段と
を設け、入力されたアナログ信号を遅延して時間補正す
るようにした。
【0013】アナログデイジタル変換手段によつてΣΔ
変調方式で変換されたデイジタル信号をそのままメモリ
手段に書き込み、そして読み出すようにしたことによ
り、デイシメーシヨンフイルタやオーバーサンプリング
フイルタが不要になり、従来、これらの部分で発生して
不要な遅延時間を無くすことができる。またアナログデ
イジタル変換手段によつてΣΔ変調方式で変換されたデ
イジタル信号をそのままメモリ手段に書き込み、そして
読み出すようにしたことにより、サンプリング周波数が
高いままメモリ手段に読み書きして遅延処理することが
でき、従来よりも補正時間の分解能を向上し得る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0015】図5との対応部分に同一符号を付して示す
図1において、20は全体として本発明を適用したデイ
ジタルデイレイ装置を示し、ジヨグダイアル8とアナロ
グデイジタル変換器(A/D)9とでなるロータリーエ
ンコーダやフロントパネルキー10を用いて設定された
遅延時間、或いはMIDI信号によつて送られてきた外
部機器からの遅延時間に応じてオーデイオ信号S1を遅
延し、当該オーデイオ信号S1に対して時間補正を施
す。
【0016】まず補正対象のオーデイオ信号S1は入力
端子(図示せず)を介してΣΔ変調型アナログデイジタ
ル変換器2に入力される。ΣΔ変調型アナログデイジタ
ル変換器2は、オーデイオ信号S1のサンプリング周波
数をfs とすると、オーデイオ信号S1を64×fs のサ
ンプリング周波数でオーバサンプリングし、ΣΔ変調方
式のアナログデイジタル変換によつて量子化ビツト数が
1ビツトのデイジタルオーデイオ信号S2に変換する。
【0017】因みに、ΣΔ変調方式のアナログデイジタ
ル変換とは、信号レベルの差分をアナログデイジタル変
換することによつて量子化ビツト数を減らすようにした
Δ変調方式のアナログデイジタル変換に対して積分器を
追加し、直流成分を変換できるように改良したものであ
る。このようなΣΔ変調方式は、オーバーサンプリング
方式と組み合わせることにより、量子化ノイズを低減し
得るという特徴がある。この場合、フイードバツクされ
た量子化ノイズと入力信号との差分が積分器に入力され
るため、低い周波数ほど量子化ノイズが抑圧された状態
になる。
【0018】メモリ21は例えばRAMでなり、入力さ
れたデイジタルオーデイオ信号S2を64サンプルづつ
(すなわち64ビツトづつ)取り込んで順次記憶する。ま
たメモリ21は例えばCPUでなる制御回路22からの
制御信号に基づいて読み出し動作を書き込み動作に対し
て遅延し(具体的には、読み出し位置を書き込み位置に
対してシフトする)、書き込まれたデイジタルオーデイ
オ信号S2を順次読み出す。その際、制御回路22から
の遅延指示が64ビツトの倍数でなければ、メモリ21は
64ビツトの倍数に当たる位置からデータを読み出し、そ
の後、読み出したデータをビツトシフトして調整する。
これによりメモリ21はデイジタルオーデイオ信号S2
に対して設定された時間分遅延したデイジタルオーデイ
オ信号S10を生成する。
【0019】デイジタルアナログ変換器(D/A)7は
1ビツト対応のものであり、入力されたデイジタルオー
デイオ信号S10を順次アナログのオーデイオ信号S1
1に変換する。これにより最終的にオーデイオ信号S1
に対して設定された時間分遅延したオーデイオ信号S1
1が生成され、出力端子(図示せず)を介して出力され
る。
【0020】このようにしてデイジタルデイレイ装置2
0では、64×fs のサンプリング周波数のままでデータ
をメモリ21に対して読み書きすることにより、従来に
比して分解能を向上し、細かな時間補正をし得るように
なされている。
【0021】ここで制御回路22は、ロータリーエンコ
ーダやフロントパネルキー10を用いて設定された遅延
時間、或いはMIDI信号によつて外部機器から設定さ
れた遅延時間に基づき、上述のようなメモリ21の動作
を制御すると共に、その設定された遅延時間を表示手段
であるデイスプレイ12に表示する。
【0022】この場合、制御回路22は設定された遅延
時間に基づいて読み出し位置をシフトする際のシフト量
を求め、遅延指示としてその求めたシフト量をメモリ2
1に与える。これを受けてメモリ21は上述のように読
み出し位置を書き込み位置に対してシフトすることによ
り読み出し動作を遅らせ、設定された遅延時間分だけ遅
延したデイジタルオーデイオ信号S10を生成する。
【0023】ここでこのメモリ21の動作について、従
来の動作と比較しながらより具体的に説明する。まず従
来の場合には、図2(A)に示すように、1サンプル当
たりのデータ長が20ビツトであるため、1アドレス当た
り24ビツト長又は32ビツト長のメモリ4を用いて1サン
プルずつ読み書きする。なお、この図2(A)では、メ
モリアドレスは1/fs ステツプでシフトし、メモリア
ドレスが大きいものほど古いデータを示す。
【0024】従来のデイジタルデイレイ装置1では、オ
ーデイオ信号S1を遅延して時間補正する際、補正する
時間分だけ読み出しアドレスを書き込みアドレスに対し
てシフトしてデータを読み出すことにより、時間補正を
行う。例えばサンプリング周波数fs を48〔KHz 〕と
し、 107〔μS 〕の時間補正を行う場合、まず制御回路
5は、次式
【数1】 に示す数式によつてシフトするアドレス数を求める。こ
の(1)式によつて求めたアドレス数のうち小数点以下
を無視したものが実際にシフトするアドレス数となる。
このシフト量「5」を受けて、メモリ4は書き込みアド
レスから5アドレスずれた位置を順に読み出して行く。
これにより従来のデイジタルデイレイ装置1では、次式
【数2】 に示すように 104.167〔μS 〕の時間だけオーデイオ信
号S1を遅延して時間補正することができる。
【0025】これに対してこの実施例の場合には、図2
(B)に示すように、1アドレス当たりの64ビツト長の
メモリ21を用いて64サンプルずつ読み書きする。な
お、この図2(B)でも、メモリアドレスは1/fs ス
テツプでシフトし、メモリアドレスが大きいものほど古
いデータを示す。まず書き込み時、メモリ21は、64×
fs で1ビツトのデータを64サンプルずつ取り出し、取
り出した64サンプルを1フレームとしてまとめてメモリ
アドレスで指定される領域に順に書き込んで行く。
【0026】そして読み出し時には、制御回路22から
の遅延指示に基づいて読み出しアドレスを書き込みアド
レスに対してシフトしてデータを読み出す。その際、制
御回路22からの指示が64ビツトの倍数でなければ、メ
モリ21は64ビツトの倍数に当たる位置及び次の位置か
ら2フレーム分のデータを取り出し、その後、残りの分
をシフトレジスタでビツトシフトして出力する。これに
よりこの実施例の場合には、従来に比して一段と細かい
分解能で時間補正を行う。
【0027】例えばサンプリング周波数fs を48〔KHz
〕とし、 107〔μS 〕の時間補正を行う場合、制御回
路22は、次式
【数3】 に示す数式によつてシフトするアドレス数を求める。こ
のシフト量「5.136 」を受けて、まずメモリ21は5ア
ドレス及び6アドレスずれた位置を読み出す。次にメモ
リ21は、次式
【数4】 に示すようにシフト量の小数点以下の部分を用いてビツ
トシフトするビツト数を求め、その求めたビツト数
「8」だけ読み出したデータをビツトシフトして出力す
る。これによりこの実施例のデイジタルデイレイ装置2
0では、次式
【数5】 に示すように 106.771〔μS 〕の時間だけオーデイオ信
号S1を遅延して一段と精度良く時間補正することがで
きる。
【0028】以上の構成において、デイジタルデイレイ
装置20では、まずアナログのオーデイオ信号S1をΣ
Δ変調型アナログデイジタル変換器2に入力し、ここで
オーデイオ信号S1を64×fs のサンプリング周波数で
オーバーサンプリングし、そしてΣΔ変調方式のアナロ
グデイジタル変換を施して量子化ビツト数が1ビツトの
デイジタルオーデイオ信号S2に変換する。
【0029】このデイジタルオーデイオ信号S2はその
ままメモリ21に供給される。メモリ21はこのデイジ
タルオーデイオ信号S2を順次書き込んで行き、そして
書き込んだデータを順次読み出して行く。その際、メモ
リ21は制御回路22からの指示に基づいて読み出し位
置を書き込み位置に対してシフトして読み出し動作を行
う。これによりメモリ21からはデイジタルオーデイオ
信号S2に対して所望量遅延したデイジタルオーデイオ
信号S10が出力される。
【0030】なお、制御回路22はロータリーエンコー
ダやフロントパネルキー10によつて設定された遅延時
間、或いはMIDI信号によつて外部機器から設定され
た遅延時間に基づいて読み出し位置のシフト量を指示す
る。
【0031】メモリ21から出力されたデイジタルオー
デイオ信号S10はデイジタルアナログ変換器7に入力
され、ここで順次アナログのオーデイオ信号S11に戻
される。これによりデイジタルデイレイ装置20では、
オーデイオ信号S1に対して所望量遅延したオーデイオ
信号S11を生成し、時間補正を行う。
【0032】このようにしてこの実施例のデイジタルデ
イレイ装置20では、ΣΔ変調型アナログデイジタル変
換器2によつて得たデイジタルオーデイオ信号S2をそ
のままメモリ21に書き込むようにしたことにより、従
来設けられていたデイシメーシヨンフイルタ3やオーバ
ーサンプリングフイルタ6が不要になり、その結果、そ
の部分で生じていた不要な遅延時間が発生しなくなると
共に、構成自体を簡易にすることができる。
【0033】またデイジタルデイレイ装置20では、64
×fs で1ビツトのデイジタルオーデイオ信号S2をそ
のままメモリ21に書き込み、そして書き込んだデータ
をアドレスシフトして読み出す。このようにサンプリン
グ周波数が高いままでデータを読み書きするようにした
ことにより従来では1/fs であつた遅延時間の分解能
を1/(64×fs )に向上させることができる。例えば
サンプリング周波数fs を48〔KHz 〕とすると、図3に
示すように、従来では 20.8 〔μS 〕であつた遅延時間
の分解能を 0.326〔μS 〕に向上させることができる。
これによりデイジタルデイレイ装置20では、従来に比
して補正時間の分解能を向上することができる。
【0034】さらにデイジタルデイレイ装置20では、
上述のように64×fs で1ビツトのデイジタルオーデイ
オ信号S2をそのままメモリ21に読み書きするため、
再生体域を従来に比して大幅に広げることができるとい
う付随的効果もある。すなわち従来の場合には、デイシ
メーシヨンフイルタ3やオーバーサンプリングフイルタ
6を挿入してサンプリング周波数をfs に戻して処理し
ていたため再生帯域としては図4(B)に示すようにf
s /2であつたが、この実施例の場合には、64×fs の
ままで処理するため再生帯域としては図4(C)に示す
ようにfs 近くまで広げることができる。
【0035】以上の構成によれば、ΣΔ変調型アナログ
デイジタル変換器2によつて得たデイジタルオーデイオ
信号S2をそのままメモリ21に読み書きするようにし
たことにより、従来デイシメーシヨンフイルタやオーバ
ーサンプリングフイルタで発生していた不要な遅延時間
を無くすことができると共に、従来に比して補正時間の
分解能を向上できる。
【0036】なお上述の実施例においては、オーデイオ
信号S1をΣΔ変調型アナログデイジタル変換器2によ
つて64×fs でオーバーサンプリングした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、例えば32×fs や12
8 ×fs でオーバーサンプリングした場合にも上述の場
合と同様の効果を得ることができる。
【0037】また上述の実施例においては、オーデイオ
信号S1をΣΔ変調型アナログデイジタル変換器2によ
つて量子化ビツト数が1ビツトのデイジタルオーデイオ
信号S2に変換した場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えば量子化ビツト数が4ビツトのデイジ
タルオーデイオ信号に変換した場合にも上述の場合と同
様の効果を得ることができる。
【0038】さらに上述の実施例においては、ロータリ
ーエンコーダやフロントパネルキー10等によつて遅延
時間を設定した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、遅延時間を設定し得るものであればその他の情
報入力手段を用いても上述の場合と同様の効果を得るこ
とができる。
【0039】また上述の実施例においては、1アドレス
当たり64ビツトの容量を有するメモリ21を用いた場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、読み書きす
るデイジタルオーデイオ信号が例えば32×fs で1ビツ
トの場合には1アドレス当たり32ビツトの容量を有する
メモリを用いるようにしても良い。
【0040】さらに上述の実施例においては、オーデイ
オ信号の伝搬時間差を補正するデイジタルデイレイ装置
に本発明を適用した場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、入力されたアナログ信号をデイジタル変換
してメモリに書き込み、書き込んだデータを書き込み動
作よりも遅らせて読み出してアナログ変換することによ
り入力されたアナログ信号を所望の時間だけ遅延して時
間補正する信号遅延装置に広く適用し得る。
【0041】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、アナログ
デイジタル変換手段によつてΣΔ変調方式で変換された
デイジタル信号をそのままメモリ手段に書き込み、そし
て読み出すようにしたことにより、従来発生していた不
要な遅延時間を無くすことができると共に、従来よりも
補正時間の分解能を向上し得る。かくするにつき不要な
遅延時間を無くし、かつ補正時間の分解能を向上し得る
信号遅延装置を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるデイジタルデイレイ装
置の構成を示すブロツク図である。
【図2】メモリの読み書き動作の説明に供する略線図で
ある。
【図3】遅延時間の分解能の比較説明に供する略線図で
ある。
【図4】再生帯域の比較説明に供する略線図である。
【図5】従来のデイジタルデイレイ装置の構成を示すブ
ロツク図である。
【符号の説明】
1、20……デイジタルデイレイ装置、2……ΣΔ変調
型アナログデイジタル変換器、3……デイシメーシヨン
フイルタ、4、21……メモリ、5、22……制御回
路、6……オーバーサンプリングフイルタ、7……デイ
ジタルアナログ変換器、8……ジヨグダイアル、9……
アナログデイジタル変換器、10……フロントパネルキ
ー、11……入出力インタフエイス、12……デイスプ
レイ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたアナログ信号を遅延して時間補
    正する信号遅延装置において、 入力されたアナログ信号をオーバーサンプリングし、Σ
    Δ変調方式のアナログデイジタル変換を施してデイジタ
    ル信号に変換するアナログデイジタル変換手段と、 上記デイジタル信号を順次書き込むと共に、順次読み出
    すメモリ手段と、 上記メモリ手段から読み出されたデイジタル信号をアナ
    ログ信号に変換するデイジタルアナログ変換手段と、 遅延時間を設定するための情報入力手段と、 上記情報入力手段によつて設定された遅延時間に応じて
    上記メモリ手段の読み出し位置を書き込み位置に対して
    シフトすることにより、設定された遅延時間分だけ読み
    出されるデイジタル信号を遅延させる制御手段と、 を具え、入力されたアナログ信号を遅延して時間補正す
    るようにしたことを特徴とする信号遅延装置。
  2. 【請求項2】上記制御手段は、 上記メモリ手段の読み出しアドレスをシフトすることに
    より設定された遅延時間分だけ読み出されるデイジタル
    信号を遅延させることを特徴とする請求項1に記載の信
    号遅延装置。
  3. 【請求項3】上記制御手段は、 上記メモリ手段の読み出しアドレスをシフトすると共
    に、読み出したデータをビツトシフトすることにより設
    定された遅延時間分だけ読み出されるデイジタル信号を
    遅延させることを特徴とする請求項1に記載の信号遅延
    装置。
  4. 【請求項4】上記情報入力手段によつて設定された遅延
    時間を表示する表示手段を具えることを特徴とする請求
    項1に記載の信号遅延装置。
  5. 【請求項5】上記アナログ信号はオーデイオ信号でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号遅延装置。
  6. 【請求項6】入力されたアナログ信号を遅延して時間補
    正する信号遅延方法において、 入力されたアナログ信号をオーバーサンプリングし、Σ
    Δ変調方式のアナログデイジタル変換を施してデイジタ
    ル信号に変換し、 当該変換された上記デイジタル信号を順次メモリ手段に
    書き込み、 読み出し時、所定の情報入力手段によつて設定された遅
    延時間に応じて上記メモリ手段の読み出し位置を書き込
    み位置に対してシフトすることにより、設定された遅延
    時間分だけデイジタル信号を遅延して読み出し、 当該読み出した上記デイジタル信号をアナログ信号に変
    換して出力することにより、設定された遅延時間分だけ
    遅延処理して時間補正するようにしたことを特徴とする
    信号遅延方法。
JP7230777A 1995-08-15 1995-08-15 信号遅延装置及び信号遅延方法 Pending JPH0955663A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7230777A JPH0955663A (ja) 1995-08-15 1995-08-15 信号遅延装置及び信号遅延方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7230777A JPH0955663A (ja) 1995-08-15 1995-08-15 信号遅延装置及び信号遅延方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0955663A true JPH0955663A (ja) 1997-02-25

Family

ID=16913105

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7230777A Pending JPH0955663A (ja) 1995-08-15 1995-08-15 信号遅延装置及び信号遅延方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0955663A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5021788A (en) Digital analog converter
JPH0955663A (ja) 信号遅延装置及び信号遅延方法
JP3081530B2 (ja) 電子楽器
JPH0955662A (ja) 信号遅延装置及び信号遅延方法
JP3312538B2 (ja) 音響信号処理装置
JPS5898793A (ja) 音声合成装置
JP3336823B2 (ja) 音響信号処理装置
JP3297792B2 (ja) 信号伸張装置及び方法
JP2970240B2 (ja) A/d変換器のdcオフセット除去回路
JPH04189003A (ja) 任意波形発生器
JP3312539B2 (ja) 音響信号処理装置
JP3258938B2 (ja) デシメーションフィルタ
JP2000269821A (ja) 予測符号化信号復号化装置及び雑音除去方法
JP4374817B2 (ja) 波形表示装置における波形データの解像度圧縮方法
JP3104122B2 (ja) 補正波形発生回路
JPH09312549A (ja) レート変換回路
JPH0221714A (ja) 標本化周波数変換装置
JP3097324B2 (ja) デジタル音響データ出力装置
JPH01198799A (ja) 遅延信号処理回路
JP3355977B2 (ja) A/dコンバータ回路
JPH10322206A (ja) 歪み低減装置及び歪み低減方法
KR950010767B1 (ko) 피시엠 음색 데이타의 압축신장시스템
JPH04349709A (ja) A/d変換回路
KR950007152Y1 (ko) 전자악기의 가변옥타브 어드레스 발생장치
JPS5954321A (ja) アナログ・デイジタル変換装置