JPH0955576A - 配線パターン層およびその製造方法 - Google Patents
配線パターン層およびその製造方法Info
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- JPH0955576A JPH0955576A JP4539496A JP4539496A JPH0955576A JP H0955576 A JPH0955576 A JP H0955576A JP 4539496 A JP4539496 A JP 4539496A JP 4539496 A JP4539496 A JP 4539496A JP H0955576 A JPH0955576 A JP H0955576A
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Abstract
であり、配線パターン層を転写前に検査でき、製品歩留
の向上が図られる配線パターン層およびその製造方法を
提供することにある。また、接着剤層、絶縁層、導電層
の一体的な転写ができ、工程の簡略化が図られる配線パ
ターン層およびその製造方法を提供することにある。 【解決手段】 基板上に形成される配線パターン層であ
って、該配線パターン層は、接着剤層、絶縁層、導電層
を順次一体的に備えるとともに、一体的に転写されて形
成されてなるように構成する。また、導電性基板の上に
導電層を形成する工程と、この導電層上に絶縁層をパタ
ーン形成する工程と、該絶縁層のパターンに沿って前記
導電層をエッチングする工程と、少なくとも絶縁層の表
面に接着剤層を形成する工程と、これらの工程によって
導電性基板の上にパターン形成された導電層、絶縁層お
よび接着剤層を一体的に配線すべき基板上に転写する工
程とを含むように構成する。
Description
びその製造方法に係り、特に、多層プリント配線板、静
電アクチュエータ、非接触ICカードの内部に収納され
るコイル等に用いられる配線パターン層およびその製造
方法に関する。
体パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ化、
電子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実
装の時代に突入した。それに伴って、例えば、プリント
配線板も片面配線から両面配線へ、さらに多層化、薄型
化が進められている。
には、主としてサブトラクティブ法と、アディティブ法
が用いられている。
を開けた後に、穴の内部と表面に銅メッキを行い、フォ
トエッチングによりパターンを形成する方法である。こ
のサブトラクティブ法は技術的に完成度が高く、またコ
ストも安いが、銅箔の厚さ等による制約から微細パター
ンの形成は困難である。
触媒を含有した積層板上の回路パターン形成部以外の部
分にレジストを形成し、積層板の露出している部分に無
電解銅メッキ等により回路パターンを形成する方法であ
る。このアディティブ法は、微細パターンの形成が可能
であるが、コスト、信頼性の面で難がある。
した片面あるいは両面のプリント配線板を、ガラス布に
エポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグと
一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場合、
プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接続は
スルーホールを作成し、内部に無電解メッキ等を施して
行っている。
においては薄型、軽量化と、その一方で単位面積当りの
高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の薄型化、
層間の接続や部品の搭載方法等に工夫がなされている。
により作製された両面プリント配線板を用いた多層基板
の作製は、両面プリント配線板の穴形成のためのドリル
加工の精度と、微細化限界の面から高密度化に限界があ
り、製造コストの低減も困難であった。
ものとして、基材上に導体パターン層と絶縁層とを順次
積層して作製される多層配線板が開発されている。この
多層配線板は、銅メッキ層のフォトエッチングと感光性
樹脂のパターニングを交互に行って作製されるため、高
精細な配線と任意の位置での層間接続が可能となってい
る。
ォトエッチングを交互に複数回行うため、工程が煩雑と
なり、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセス
のため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生
が困難となり、製造コストの低減に支障を来していた。
および絶縁層形成のための転写版を個々に作成し、印刷
法に準じた方式によって、導電層および絶縁層を順次積
層することによって配線パターン層を形成する方法が提
案されている。
個々の転写版を用いる方法は、いわゆる版の使用が必須
であり、配線パターン層の品質を保証するためには、版
の劣化等を常に検査しておく必要がある。また、この方
式では転写後の配線パターン層を見ないとパターン異常
が判らないのが通常であり、この場合もやはり、中間工
程でトラブルが発生すると、製品の再生が困難となり、
製造コストの低減が図れない。また、個々の層を順次積
層することになるので工程が煩雑となってしまうという
不都合もある。
たものであって、その目的は、配線パターン層形成のた
めの特別な版が不要であり、配線パターン層を転写前に
検査でき、製品歩留の向上が図られる配線パターン層お
よびその製造方法を提供することにある。また、接着剤
層、絶縁層、導電層の一体的な転写ができ、工程の簡略
化が図られる配線パターン層およびその製造方法を提供
することにある。
るために、本発明の配線パターン層は、基板上に形成さ
れる配線パターン層であって、該配線パターン層は、接
着剤層、絶縁層、導電層を順次一体的に備えるととも
に、一体的に転写されて形成されてなるように構成され
る。
は、導電性基板の上に導電層を形成する工程と、この導
電層上に絶縁層をパターン形成する工程と、該絶縁層の
パターンに沿って前記導電層をエッチングする工程と、
少なくとも絶縁層の表面に接着剤層を形成する工程と、
これらの工程によって導電性基板の上にパターン形成さ
れた導電層、絶縁層および接着剤層を一体的に配線すべ
き基板上に転写する工程とを含むように構成される。
前記導電層を形成する工程は、電解メッキによって行わ
れるように構成される。
前記絶縁層をパターン形成する工程は、感光性樹脂組成
物を塗布し、所定のパターンのマスクを介して露光後、
現像することによって行われるように構成される。
前記絶縁層をパターン形成する工程は、感光性樹脂組成
物を塗布し、所定のパターンのマスクを介して露光、現
像後、さらに熱硬化することによって行われるように構
成される。
前記絶縁層をパターン形成する工程は、絶縁樹脂を塗布
・乾燥し、その上に感光性樹脂組成物を塗布し、当該感
光性樹脂組成物を所定のパターンのマスクを介して露光
・現像後、さらに、その現像された感光性樹脂組成物を
マスクとして絶縁樹脂をエッチングすることによって行
われるように構成される。
前記絶縁層をパターン形成する工程は、絶縁樹脂を塗布
・乾燥し、その上に感光性樹脂組成物を塗布し、当該感
光性樹脂組成物を所定のパターンのマスクを介して露光
・現像後、さらに、その現像された感光性樹脂組成物を
マスクとして絶縁樹脂をエッチングし、しかる後、熱硬
化することによって行われるように構成される。
ターン層形成のための特別な版を作ることなく作製でき
る。また、配線パターン層を転写前に検査でき、製品歩
留の向上が図られる。また、接着剤層、絶縁層、導電層
の一体的な転写ができ、工程の簡略化が図られる。
て図面を参照しながら説明する。
層4が形成されている状態を示す概略断面図である。図
1において、配線パターン層4は、接着剤層10、絶縁
層20、導電層31,33を順次備えて形成される。そ
して、これらの積層体からなる配線パターン層4は、後
述するように一体的に転写されて形成されていることを
特徴とするものである。なお、導電層31,33の内、
主たる配線用の導電層は最上部の導電層31であり、も
ちろん導電層は1層のみであってもよい。
板2そのものには特に制限はないが、例えば、基板2を
多層層プリント配線板を構成する基板とする場合には、
ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、アルミナセラミ
ック基板、ガラスエポキシとポリイミドの複合基板等、
の基板を使用することができる。この基板2の厚さは、
通常5〜1000μm程度の範囲とされる。
層4同士の積層や乗り越えを欠陥なく行うために、10
00μm以下、好ましくは5〜100μmの範囲とする
のがよい。
られ、導電性がある材料すべてのもの、例えば、銅(C
u)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ク
ロム(Cr)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、白金(P
t)等が使用可能ではあるが、特に好適にはCuを用い
るのがよい。配線用としてCuを用いる場合、その膜厚
は1〜20μm、好ましくは3〜10μm必要である。
また、配線パターン層4全体を単に絶縁層として用いる
場合もあり、この場合には、導電層31は単なる剥離層
としての機能のみが必要とされるために膜厚はそれ程必
要なく、数千Å程度で足りる。
とつの導電層33は、主として後述するような製造プロ
セスにおいて絶縁層20のパターン現像をしやすくする
ために形成される。導電層33の膜厚は通常、0.01
〜1μm程度とされる。用いられる導電層33の材質と
しては上述したような電解メッキできる金属すべてが挙
げられるが好適にはNi,Cr等を用いるのが良い。ま
た、これらの積層体でもよい。従って、導電層はCu/
Ni,Cu/Crの2層積層体に限らずCu/Ni/C
r等の3層以上の積層体であってもよい。
リイミド、エポキシ樹脂、ブタジエン樹脂、フェノール
樹脂、ポリオレフィン等が挙げられる。これらの中でも
特に、高い耐電圧性が要求される場合(例えば、配線パ
ターン層4を静電アクチュエータの帯状電極に適用する
場合)には、ポリイミドを用いるのがよい。また、生産
性を考慮すれば、感光性を備えるものがよい。また、絶
縁層20は、非感光性の絶縁樹脂からなる層および感光
性樹脂組成物からなる層を含むもの(2層構成)であっ
てもよい。この2層構成の場合には、非感光性の絶縁樹
脂からなる層を上記のポリイミド、エポキシ樹脂、ブタ
ジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン等とすれ
ばよい。また、この2層構成の場合において、感光性樹
脂組成物からなる層は、成膜後に必要に応じて除去して
もよい。
0μm、好ましくは、5〜20μm程度とされる。
る程度の接着力を備えるものであれば特に制限はない。
具体的な材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂等が挙げられる。膜厚については、転写で
きる程度の接着力が発揮できる膜厚であればよく特に制
限はない。
に基づいて説明する。
の上に、例えばCuからなる導電層31および、例えば
Niからなる導電層33を形成する(図2(a))。導
電層31、33の形成は電解メッキ、蒸着、スパッタ等
によって行われる。本実施例では、導電層を2層の積層
体として例示しているが特にその積層数に限定はなく1
層あるいは3層以上とすることも可能である。
ターン形成する。すなわち、導電層33の上に例えば感
光性ポリイミド20’を塗布した後に、パターン形成用
のマスク25および紫外線照射装置を用いてパターン露
光し(図2(b))、しかる後、現像液にて未露光部を
除去・現像して絶縁層20をパターン化する(図2
(c))。この時、前述したように例えばNiからなる
導電層33を設けておくことにより、十分な現像が可能
になるとともに十分な解像力が得られる。
0としての感光性ポリイミドを処理温度200〜350
℃程度(処理時間30分〜1時間程度)で熱硬化処理
(ポストベーク)することが好ましい。こうすることに
よりポリイミドの硬化はさらに促進され耐電圧性は格段
と向上する。従って、高い耐電圧性のある絶縁層が要求
される場合、絶縁材料としてのポリイミドを用いて熱硬
化(ポストベーク)処理を行うことは好適な選定のひと
つである。また、このような高温の熱処理を行っても、
Cuからなる配線用の導電層31の熱酸化が防止でき導
電抵抗が大きくなるのを防ぐことができる。導電層31
の表面は露出されていないからである。この点にも従来
技術では得られない本願発明の大きな特徴が見られる。
ちなみに従来の技術では、パターン配線後に絶縁層(ポ
リイミド)の熱硬化を行わなければならず、配線用Cu
は酸化して導電抵抗が大きくなるという不都合が生じ
る。
る必要性はない。つまり、製造工程は余分にかかるかも
知れないが、塗布した絶縁層20の上に、さらに感光性
レジスト層をのせて、レジストをパターン化した後にエ
ッチングによって絶縁層20を同様にパターン化する手
法を用いればよいのである。つまり、上述したようなポ
リイミド、エポキシ樹脂、ブタジエン樹脂、フェノール
樹脂、ポリオレフィン等の絶縁樹脂を塗布・乾燥し、そ
の上に感光性樹脂組成物を塗布し、当該感光性樹脂組成
物を所定パターンのマスクを介して露光・現像後、さら
に、その現像された感光性樹脂組成物をマスクとして絶
縁樹脂をエッチングすることによって絶縁層20を形成
すればよいのである。なお、マスクとして用いられた感
光性樹脂組成物は最終的に必要に応じて除去してもよ
い。その後、あるいは、後述の絶縁層31,33のパタ
ーン形成後に、上記の熱硬化処理(ポストベーク)が好
適な態様として行われる。
に、この絶縁層20をマスクパターンとして用い、導電
層31,33をエッチング液でエッチングして所定のパ
ターンの配線パターン層を形成する(図2(d))。エ
ッチング液としては、例えばCu/Niをエッチング対
象とした場合、塩化第2鉄溶液、5HNO3 ・5CH3
COOH・2H2 SO4 を水で希釈したもの等が用いら
れる。本発明においてはこの時点で、配線パターン層の
配線チェックを行うことができるという優れた効果を奏
する。すなわち、配線パターン層を転写する前に配線パ
ターン層の配線チェックを行うことができるので、転写
後のパターン形成されたものが製品不良のとなる確率は
極めて低く、製品歩留は格段と向上する。ちなみに、従
来から提案されていた技術では、転写すべき基板に配線
パターン層を転写して初めて配線のチェックが可能とな
るので、ひとつの配線不良によって、基板全体が不良と
なっていた。
20の表面に接着剤層10が塗布等の手段によって形成
され、配線パターン層4が完成される(図2(e))。
接着剤層10は絶縁層20の表面に形成されればそれで
十分であるが、接着剤の塗布工程の簡易性を考慮して、
図2(d)に示される基板の片面(積層が構成されてい
る側)全面に渡って塗布するようにしてもかまわない。
4は、導電性基板3ごと基板2上に圧着され、しかる
後、導電性基板3のみを取り除くことによって、配線パ
ターン層4が基板2上に転写される(図1)。圧着に際
しては、ローラ圧着、プレート圧着、真空圧着等のいず
れの手段を用いてもよい。また、接着剤層10が加熱に
より粘着性または接着性を発現する場合には、熱圧着を
行うこともできる。
洗浄して再度使用できる。
ターン層4のさらなる具体的応用例について説明する。
ただし、本発明の配線パターン層4の使用はこれらの具
体的応用例に限定されるものではない。
多層プリント配線板の形成に応用した一例が図3に示さ
れる。
例えば図2(e)に示されるような配線パターン層4を
備える導電性基板3を3種類(配線パターンはそれぞれ
異なる)用意して、これらを順次、図3の基板2上に転
写したものである(図3)。すなわち、まず最初に図2
(e)に示されるような配線パターン層4を基板2上に
転写し、次いで、このものと直交方向に配置された配線
パターン層5を転写にて形成し、さらにこの配線パター
ン層5上に、直交方向に配置された配線パターン層6を
転写にて形成したものである。これらの配線パターン層
4,5,6は、それぞれ、絶縁層20を備えているの
で、互いの絶縁性は担保されている。また、これらの配
線パターン層4,5,6は、それぞれ導電層30(3
1,33)を備えているので、各パターン層の交差部な
いし近接部にて導電層同士の接続が可能である。
わゆる静電アクチュエータの固定子(移動子でもよい)
に形成される電極部に応用された一例を図4に基づいて
説明する。図4は3つの電極部45,46,47が絶縁
性基板41の上に形成された斜視図である。第一の電極
部45は、取り出し電極部45aと帯状電極部45bと
を備え、第二の電極部46は、取り出し電極部46aと
帯状電極部46bとを備え、第三の電極部47は、取り
出し電極部47aと帯状電極部47bとを備えており、
これらは図面からも分かるよう櫛形形状をなしている。
そして、第一の電極部45と第二の電極部46の位置関
係は、互いに交差することなく絶縁性基板41の上に配
置されている(図5をみれば容易に理解できる)ので、
互いの絶縁性には問題はない。しかしながら、第三の電
極部47は、図4に示されるように第二の電極部46の
上に一部、重なっているためにこれらの間には極めて高
い絶縁性(耐電圧性)が必要となる。1kV前後の高電
圧が各電極にかかるからである。従って、第三の電極部
47を本発明の配線パターン層を用いて作成すれば、第
二と第三の電極部の間に絶縁体を別途新たな工程にて設
ける必要はなく、しかも、極めて簡単に絶縁性(耐電圧
性)が担保された電極部が形成できる。この場合には、
本発明の配線パターン層の絶縁層20の材料としてはポ
リイミド(特に、熱硬化したもの)が最適である。この
適用例では、2つのパターン間において重なり部を生じ
る場合を例示したが、これに限定されることなく3つ以
上のパターン間において重なり部を生じる場合にも適宜
応用できることは言うまでもない。
わゆる非接触ICカードの内部に収納される多層コイル
に応用された一例を図6〜13に基づいて説明する。
る非接触ICカード、特に、基板2の上に4層に積層さ
れたコイル状の配線パターン層4a,4b,4c,4d
を含むコイル部分8の断面を模式的に示した図である。
また、図7は図6の平面図である。コイル部分8は、各
コイル状の配線パターン層4a,4b,4c,4dに加
えてさらに、図示されていない繋ぎ用の配線パターン部
を備えている。この繋ぎ用の配線パターン部は、基板2
の上かつコイル状の配線パターン層4aの下に形成され
ている。そして、繋ぎ用の配線パターン部は、後に詳述
するように少なくとも配線のための端子および/または
配線のための連結線を有し、前記各コイル状の配線パタ
ーン層4a,4b,4c,4dを同一巻き方向に連続接
続する役目を果たしている。同一巻き方向に連続接続す
る具体的方法については後述する。このようなコイル部
分8は、通常、外部の端末機と電磁結合されて機能する
ようになっている。
パターン層4a,4b,4c,4dは、それぞれ、本発
明の理解を容易にするとともに図面の線部の煩雑さを避
けるために、単にリング形状に描かれているが、実際
は、一方端をコイル外方に、他方端をコイル内方に備え
るコイル状形態(螺旋形状)をなしている。
a,4b,4c,4dは、それぞれ、図1に示されるよ
うな接着剤層10と絶縁層20と導電層30(31,3
3)の積層された組み合わせからなっている。そして、
各接着剤層10の粘着ないしは接着性によってコイル状
の配線パターン層4a,4b,4c,4dの積層化が図
られる。積層化は後述するような順次転写積層した重ね
刷り方法によって形成される。また、前記積層される2
層以上のコイル状の配線パターン部の重なり部分におけ
る絶縁は、上層に位置するコイル状の配線パターン部を
構成する絶縁層20により、それぞれ、保たれる。な
お、最下層のコイル状の配線パターン部4aは、前記繋
ぎ用の配線パターン部(図示していない)を介して基板
2の上に設けられるが、繋ぎ用の配線パターン部との絶
縁は、絶縁層20により実現される。
層4a,4b,4c,4dは、全て同一巻き方向(例え
ば、左巻きであればすべて左巻き)のコイル状の配線体
である。
b,4c,4dを転写によって基板2上に積層する際に
用いる転写用の転写パターン層の作製は前述した図2に
示される方法に従えば良い。
て、基板2の上に繋ぎ用の配線パターン部をも含めたコ
イル部分8を形成する方法について説明する。
板2の上に所定のパターンの繋ぎ用の配線パターン部1
50を形成する。図中の配線パターン部150におい
て、『〇』は、配線のための端子A〜Iを示しており、
端子B−C間、端子D−E間、端子F−G間および端子
H−I間は、それぞれ、配線のための連結線151,1
52,153および154によって接続されている。こ
のような端子A〜Iや、連結線151,152,153
および154は、それぞれ、導電性を有するとともに、
微細なパターンとして形成できるものであればよく(幅
5μm以上、厚さ5〜30μm程度)、特にこれらの形
成方法についての制限はない。例えば、各種のフォトリ
ソグラフィー法や、前述した転写法に準じて形成するこ
ともできる。転写法を用いた場合には、繋ぎ用の配線パ
ターン部150をも含めたコイル部分8が全て転写法に
て効率よく形成できるというメリットがある。
の上には、図9に示されるような本発明の第1層目のコ
イル状の配線パターン層4aが転写法にて形成される。
aは、本発明の理解を容易にするとともに図面の線部の
煩雑さを避けるために、単にリング形状に描かれている
が、実際は、一方端をコイル外方に、他方端をコイル内
方に備えるコイル状形態(螺旋形状)をなしている。そ
してコイル外方に位置するコイルの一方端は、図示のご
とく外方向に少し引き出された形状をなし、その先端に
は端子A’が形成されている。この端子A’は、第1層
目のコイル状の配線パターン層4aが基板2に転写され
た時点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部150の端
子A(図8)と重なるかあるいは極めて隣接された位置
にくるように位置設定される。この一方で、コイル内方
に位置するコイルの他方端は、図示のごとく内方向に少
し引き出された形状をなし、その先端には端子B’が形
成されている。この端子B’は、第1層目のコイル状の
配線パターン層4aが基板2側に転写された時点で、前
述した繋ぎ用の配線パターン部150の端子B(図8)
と重なるかあるいは極めて隣接された位置にくるように
位置設定される。そして、後述するような種々の好適な
方法によって端子AとA’、BとB’とがそれぞれ接続
される。また、これらの端子の存在は必須とは言えず、
単に連結線の端部同士を後述する種々の方法により接続
してもよい。
ン層4aが転写形成されたその上に、第2層目のコイル
状の配線パターン層4bが転写され、形成される(図1
0)。図10におけるコイル状の配線パターン層4bも
また前述したように、単にリング形状に描かれている
が、実際は、一方端をコイル外方に、他方端をコイル内
方に備えるコイル状形態(螺旋形状)をなしている。そ
してコイル外方に位置するコイルの一方端は、図示のご
とく外方向に少し引き出された形状をなし、その先端に
は端子C’が形成されている。この端子C’は、第2層
目のコイル状の配線パターン層4bが基板2側に転写さ
れた時点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部150の
端子C(図8)と重なるかあるいは極めて隣接された位
置にくるように位置設定される。この一方で、コイル内
方に位置するコイルの他方端は、図示のごとく内方向に
少し引き出された形状をなし、その先端には端子D’が
形成されている。この端子D’は、第2層目のコイル状
の配線パターン層4bが基板2側に転写された時点で、
前述した繋ぎ用の配線パターン部150の端子D(図
8)と重なるかあるいは極めて隣接された位置にくるよ
うに位置設定される。そして、後述する種々の方法によ
って端子CとC’、DとD’とがそれぞれ接続される。
ン層4bが転写形成されたその上に、第3層目のコイル
状の配線パターン層4cが転写され、形成される(図1
1)。
4cもまた前述したように、単にリング形状に描かれて
いるが、実際は、一方端をコイル外方に、他方端をコイ
ル内方に備えるコイル状形態(螺旋形状)をなしてい
る。そしてコイル外方に位置するコイルの一方端は、図
示のごとく外方向に少し引き出された形状をなし、その
先端には端子E’が形成されている。この端子E’は、
第3層目のコイル状の配線パターン層4cが基板2側に
転写された時点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部1
50の端子E(図8)と重なるかあるいは極めて隣接さ
れた位置にくるように位置設定される。この一方で、コ
イル内方に位置するコイルの他方端は、図示のごとく内
方向に少し引き出された形状をなし、その先端には端子
F’が形成されている。この端子F’は、第3層目のコ
イル状の配線パターン層4cが基板2側に転写された時
点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部150の端子F
(図8)と重なるかあるいは極めて隣接された位置にく
るように位置設定される。そして、後述する種々の方法
によって端子EとE’、FとF’とがそれぞれ接続され
る。
ン層4cの上に、第4層目のコイル状の配線パターン層
4dが転写、形成される(図12)。
4dもまた前述したように、単にリング形状に描かれて
いるが、実際は、一方端をコイル外方に、他方端をコイ
ル内方に備えるコイル状形態(螺旋形状)をなしてい
る。そしてコイル外方に位置するコイルの一方端は、図
示のごとく外方向に少し引き出された形状をなし、その
先端には端子G’が形成されている。この端子G’は、
第4層目のコイル状の配線パターン層4dが基板2側に
転写された時点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部1
50の端子G(図8)と重なるかあるいは極めて隣接さ
れた位置にくるように位置設定される。この一方で、コ
イル内方に位置するコイルの他方端は、図示のごとく内
方向に少し引き出された形状をなし、その先端には端子
H’が形成されている。この端子H’は、第4層目のコ
イル状の配線パターン層4dが基板2側に転写された時
点で、前述した繋ぎ用の配線パターン部150の端子H
(図8)と重なるかあるいは極めて隣接された位置にく
るように位置設定される。そして、後述する種々の方法
によって端子GとG’、HとH’とがそれぞれ接続され
る。
層4a,4b,4c,4dは4層に積層されるととも
に、最初に基板2に形成された繋ぎ用の配線パターン部
150の所定位置に接続されて、同一巻き方向かつ一本
の連続接続されたコイル部分8が完成する。このように
完成されたコイル部分8の平面図が図13に示されてお
り、この図に基づいてコイル部分8中の信号の流れにつ
いて説明する。
過した後、第1層目のコイル状の配線パターン層4aの
外側から内側に向けてコイル巻き方向に従って(この実
施例では左回りが例示されている)流れ、第1層目のコ
イル状の配線パターン層4aの内方の出口B点に至る。
結線151によってコイルの外方のC点まで送られる。
このC点を通過した信号は、第2層目のコイル状の配線
パターン層4bの外側から内側に向けてコイル巻き方向
に従って(この実施例では左回りが例示されている)流
れ、第2層目のコイル状の配線パターン層4bの内方の
出口D点に至る。
結線152によってコイルの外方のE点まで送られる。
このE点を通過した信号は、第3層目のコイル状の配線
パターン層4cの外側から内側に向けてコイル巻き方向
に従って(この実施例では左回りが例示されている)流
れ、第3層目のコイル状の配線パターン層4cの内方の
出口F点に至る。
結線153によってコイルの外方のG点まで送られる。
このG点を通過した信号は、第4層目のコイル状の配線
パターン層4dの外側から内側に向けてコイル巻き方向
に従って(この実施例では左回りが例示されている)流
れ、第4層目のコイル状の配線パターン層4dの内方の
出口H点に至る。
結線154によってコイルの外方のI点まで送られる。
このI点がコイル部分の外部への信号の出口となる。
く簡潔に記載すると、A点→(第1層目のコイル状の配
線パターン層4a)→B点→C点→(第2層目のコイル
状の配線パターン層4b)→D点→E点→(第3層目の
コイル状の配線パターン層4c)→F点→G点→(第4
層目のコイル状の配線パターン層4d)→H点→I点と
なる。
4層に重ねた例を挙げて説明したが、これに限定される
ことなく種々の数の積層構成を採択することができる。
また、巻き方向も左巻きに限定されるものではなく、同
一の巻き方向が確保されれば左巻きでも右巻きでもよ
い。また、同一の巻き方向が確保されれば信号の流れ
を、コイルの内側から外側にしてもよいことは勿論のこ
とである。
されたコイル部分8を形成するために、基板2の上に形
成された繋ぎ用の配線パターン部150(図8)の所定
箇所と、積層された各コイル状の配線パターン層4a,
4b,4c,4dの内側および外側の両端部を接続する
手段について説明する。
図8〜図13に示される実施例中のA点とA’点、B点
とB’点、C点とC’点、D点とD’点、E点とE’
点、F点とF’点、G点とG’点、H点とH’点、I点
とI’点である。これらの一対の各点は、重ねられたり
あるいは隣接された状態(近接部)で配置された後に接
続される。
ディスペンス法、(3) 超微粒子吹付け法、(4) レーザー
描画法、(5) 選択無電解メッキ法、(6) 選択蒸着法、
(7) 溶接接合法、(8) ワイヤーボンディング法、(9) ワ
イヤーボンディング装置を用いた1ショット法、 (10)
レーザーメッキ法、(11)導電体と半田メッキとの積層体
の一括転写法、 (12) 金属塊挿入法、(13) 無電解メッキ
法等が挙げられる。
り接続すべき箇所を構成する導電層相互間に跨がるよう
に導電ペーストまたはハンダを固着して接合部を形成す
ることにより行うものである。用いる印刷方式は特に限
定されるものではないが、一般に厚膜の印刷に適し、電
子工業分野で多用されているスクリーン印刷が好まし
い。スクリーン印刷を行う場合には、予め配線間の接続
部に相当する部分に開孔部をもつスクリーン印刷版を作
成し、多層配線板上に位置を合わせて配置し、銀ペース
ト等の導電性ペーストインキを印刷すればよい。
続は、上記の印刷法に類似しているが、導電性のインキ
を微細なノズルから噴出させ、配線間に接合部を直接描
画形成することにより行うものである。具体的には、一
般に接着剤等を必要箇所に少量付着させるために用いら
れている針状の噴出口を有するディスペンサーが使用で
きる。また、使用する導電性インキの粘度によっては、
コンピュータ等の出力装置に使用されているインクジェ
ット方式も使用可能である。
を高速の気流に乗せて搬送し、多層コイル配線板に近接
して設けられた微細なノズルから接続すべき箇所に向か
って吹き付けることによって、超微粒子と配線箇所との
衝突エネルギーにより相互に燒結して膜を形成する方法
であり、ガスデポジション法と呼ばれている方法が利用
できる。この方法に用いる装置は、基本的には高真空と
低真空の2つの真空槽と、各真空槽を接続する接続パイ
プからなる。そして、超微粒子は、アルゴンガス等を導
入した低真空槽内において真空蒸発法により形成され、
また、基板は高真空槽内に設置されている。上記の接続
パイプは、低真空槽内の超微粒子の発生する近傍と、高
真空槽内の多層コイル配線板の近傍部であって、この配
線板に直交する方向とに開口部を有している。各真空槽
は、それぞれ真空排気系によって一定の圧力に保たれて
いるため、各真空槽間の圧力差により接続パイプ内には
低真空槽から高真空槽へ向かう高速の気流(ガス流)が
発生し、低真空槽内で発生した超微粒子はこの気流に乗
せられて高真空槽側へ搬送され、配線箇所に衝突して互
いに燒結し膜状になる。金、銀、銅、ニッケル等の金属
を母材にこの方法を用いることにより、配線間の接続を
必要とする箇所に選択的に導電体(接合部)を形成する
ことができる。
粒子を分散した溶液を多層コイル配線板に塗布し、この
塗膜の所望の接続すべき箇所をレーザーによって加熱す
ることにより、樹脂バインダーを分解あるいは蒸発させ
て除去し、この加熱箇所に導電性微粒子を析出、凝集さ
せて選択的に導電体を形成するものである。溶液として
は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等に金、銀等の導
電性微粒子を分散したものを用い、アルゴンレーザー等
を絞って照射することにより、数十μm程度の細線を描
画することができる。
フォトフォーミング法として知られている選択的な無電
解メッキ技術を用いることができる。この技術は、還元
可能で、かつ無電解メッキに対して触媒となる酸化状態
の金属を含む感光剤層を多層コイル配線板上に形成し、
この感光剤層を選択的に露光させることにより、無電解
メッキに対して触媒となる金属粒子を接続すべき箇所に
析出させ、その後、無電解メッキ液に浸漬することによ
り露光部にのみ選択的なメッキを施すものである。
技術の一つである選択的膜堆積技術を用いるものであ
る。すなわち、真空槽内に金属、炭素等の導電性元素を
含む有機金属ガス、あるいは、導電性元素を含む有機物
の蒸気を導入し、真空槽内に設置した多層コイル配線板
表面に上記のガスあるいは蒸気を吸着させ、次に、レー
ザーあるいはイオンビームを、集光あるいは収束して基
板に照射し、その部分に吸着しているガスあるいは蒸気
を熱または衝突エネルギーによって分解して、金属、炭
素等の導電性物質を多層コイル配線板上に堆積させるも
のである。このような選択蒸着法は、LSIの配線修正
技術として実用化されている。具体的には、集光したア
ルゴンレーザーによってクロム、コバルト、白金、タン
グステン等を含む有機金属ガスを分解して、これらの金
属を所望の修正箇所に堆積する技術、あるいは、ガリウ
ムのイオンビームによってピレン等の有機材料の蒸気を
分解して炭素膜を堆積する技術を用いることができる。
をレーザーで選択的に加熱し、絶縁樹脂層を溶融・蒸発
させ、さらに、導電性層自体も高温に加熱することによ
って、各配線部における導電性層を相互に融着して接合
部を形成し接続するものである。
えば、導通されていない近接部を、ワイヤーボンディン
グ装置を用いて、ワイヤーボンディングを行い接続する
方法である。
いた1ショット法は、例えば、導通されていない近接部
を、ワイヤーボンディング装置を用いて、1ショット
(1回)のボンディングを行い、ブリッジなしの状態で
接続する方法である。
ば、パラジウムメッキ液中に、接続操作前の多層コイル
配線板を浸漬させた状態で、所定のスポット径、照射面
でのパワー等を調整したレーザー(例えば、アルゴンレ
ーザー)を、導通すべき近接部ないしは重なり部に所定
時間照射し、照射部分に例えばPd膜を所定厚さに析出
させて接続する方法である。なお、好ましくは、パラジ
ウムメッキ液を循環させながらレーザーを照射させるの
がよい。また、メッキ液は水洗により除去される。
の一括転写法は、以下の通り。まず最初に、導電体層と
半田メッキ層の積層体を以下の要領で作製する。すなわ
ち、導電性の基板上に、レジスト法を用いて現像し所望
のパターン(導電性パターン)を形成した転写基板の上
に、例えば、電解メッキを施し導電体層を形成し、この
導電体層上に所定の半田メッキ浴組成物を用いて半田メ
ッキを行い、半田メッキ層を形成する。なお、半田メッ
キ層は、半田メッキの他、半田ペーストのスクリーン印
刷、ディッピングでも同様に形成可能である。このよう
にして積層した積層体を、接続すべき配線部の導通され
ていない近接部(重なり部においても同様に対処可能で
ある)に一括熱転写し、接続すべき箇所の接続を行う。
この際、熱転写温度は半田メッキ層が溶融変形可能な温
度である200〜300℃程度の温度範囲で行われる。
配線部の導通されていない近接部の配線間隙に、例え
ば、直径30〜100μm程度の金属ボールを配置し、
しかる後、その上から感圧接着剤を塗布したシートを圧
着し、接続すべき箇所を接続する方法である。なお、金
属ボールの使用は、より好ましい使用態様であるが、球
形でないいわゆる金属片(塊)のようなものでも使用可
能である。また、このような金属ボール(塊)は、前記
印刷法、ディスペンス法においても接続部の信頼性をよ
り向上させるために使用することもできる。すなわち、
金属ボールを設置した後に、前記の印刷ないしはディス
ペンスを行うのである。
イル部分を形成した基板上に無電解メッキ触媒を全面に
塗布して触媒層を形成し、次いで、この上にフォトレジ
ストを塗布形成したのち、所定のフォトマスクを用いて
レジスト層を密着露光、現像し、コイル部分の接続すべ
き部分に相当する部分を露出させ、この露出部分を活性
化させた後、無電解銅メッキ行い接続部を形成させる手
法である。
ターン層についてさらに詳細に説明する。
応))および基板上への配線パターン層4の転写による
形成(図1対応) 導電性基板(転写板)として、表面を研磨した厚さ0.
15μmのステンレス板を準備し、このステンレス板上
に厚さ約5μmのCuを電解メッキにより形成した。す
なわち、上記のステンレス板と白金電極を対向させて下
記の組成のピロ燐酸銅メッキ浴(pH=8,液温=55
℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を陰極に上
記の転写基板を接続し、電流密度3A/dm2 で5分間
の通電を行い、厚さ約5μmのCuメッキ膜を形成し導
電層31とした。
iを下記の要領で電解メッキにより形成した。すなわ
ち、下記の組成のメッキ浴(pH=4.2〜4.5,液
温=50℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を
陰極に上記の板を接続し、電流密度0.05A/dm2
で3分間の通電を行い、厚さ約2000ÅのNiメッキ
膜を形成し導電層33とした。
ティング液(東レ(株)製,フォトニース:UR−51
00FX 100cps)をスピンコート法により膜厚
約20μmに塗膜形成した。スピンコート条件は、50
0rpm−10sec,2000rpm−30secの
2段階とした。そしてこの塗膜を70℃のクリーンオー
ブンで60分、プリベークした。
塗膜に密着し、露光装置P−202−G(大日本スクリ
ーン製造(株)製)を用いて密着露光を行った。露光時
間は600counts(約30秒)とした。
液を(東レ(株)製:DV−605)用いて約20分間
現像した後、イソピルアルコールで約1分間リンスを行
った。
層)をポストベーク(硬化処理)して感光性ポリイミド
を更に硬化させた。硬化処理は、クリーンオーブンを用
いて、180℃−60分、300℃−60分の2段階の
処理とした。硬化後のポリイミドの膜厚は約10μmで
あった。
て、導電層であるCuメッキ層とNiメッキ層をエッチ
ング処理した。エッチング時間は約5〜10分程度とし
た。
凸面全体に粘着剤(接着剤)を塗布した。すなわち、粘
着剤(日本カーバイド工業(株)製:ニッセツPE−1
18)とトルエンを重量比1:1の割合で混合するとと
もに、さらに硬化剤(日本カーバイド工業(株)製:C
K−100)を粘着剤に対して重量比100:1の割合
で室温中で約1時間混合したものを粘着剤として用い、
このものをスピンナーで塗布して約3μmの膜厚の接着
剤層(粘着剤層)を得た。スピンナー条件としては、5
00rpm−5sec,3000rpm−30secの
2段階塗布とした。
板への転写を以下の要領で行った。すなわち、25μm
厚さのポリイミドフィルムに、室温下、圧力10kgf
/cm2 の圧着条件で配線パターン層の転写を行い、配
線パターン層を形成した。
15μmのステンレス板を準備し、このステンレス板上
に厚さ約5μmのCuを電解メッキにより形成した。す
なわち、上記のステンレス板と白金電極を対向させて下
記の組成のピロ燐酸銅メッキ浴(pH=8,液温=55
℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を陰極に上
記の転写基板を接続し、電流密度3A/dm2 で5分間
の通電を行い、厚さ約5μmのCuメッキ膜を形成し導
電層31とした。
iを下記の要領で電解メッキにより形成した。すなわ
ち、下記の組成のメッキ浴(pH=4.2〜4.5,液
温=50℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を
陰極に上記の板を接続し、電流密度0.05A/dm2
で3分間の通電を行い、厚さ約2000ÅのNiメッキ
膜を形成し導電層33とした。
グ液(東レ(株)製,セミコファイン:SP−341
100cps)をスピンコート法により膜厚約20μm
に塗膜形成した。スピンコート条件は、500rpm−
10sec,1500rpm−30secの2段階とし
た。そしてこの塗膜を110℃、5分間ホットプレート
上で乾燥をおこなった。その後、ポジ型レジスト(東京
応化工業(株)製,OFPR85 20cps)をスピ
ンコート法により厚さ約1μmとなるように塗布形成し
た。スピンコート条件は500rpm−5sec,15
00rpm−40secの2段階とした。その塗膜を8
5℃で30分間、温風循環オーブンで乾燥した。
塗膜に密着し、露光装置P−202−G(大日本スクリ
ーン製造(株)製)を用いて密着露光した。露光時間は
30カウント(約15秒)とした。
NMD−3((東京応化工業(株)製)を用いて約1分
間現像した後、純水で洗浄を行ない、レジストの所定パ
ターニングを行なった。このようにして現像された所定
パターンをマスクとしてポリイミドの層を、上記と同様
に、弱アルカリ現像液NMD−3((東京応化工業
(株)製)を用いて約2分間エッチングした。その後、
アセトンでポジレジストを剥離し、ポリイミドを350
℃で熱硬化させた。次いで、10%塩化第2鉄溶液を用
いて、導電層である銅メッキ層(Niメッキ層)をエッ
チング処理した。処理時間は、約5分間程度とした。
凸面全体に粘着剤(接着剤)を塗布した。すなわち、粘
着剤(日本カーバイド工業(株)製:ニッセツPE−1
18)とトルエンを重量比1:1の割合で混合するとと
もに、さらに硬化剤(日本カーバイド工業(株)製:C
K−100)を粘着剤に対して重量比100:1の割合
で室温中で約1時間混合したものを粘着剤として用い、
このものをスピンナーで塗布して約3μmの膜厚の接着
剤層(粘着剤層)を得た。スピンナー条件としては、5
00rpm−5sec,3000rpm−30secの
2段階塗布とした。
板への転写を以下の要領で行った。すなわち、25μm
厚さのポリイミドフィルムに、室温下、圧力10kgf
/cm2 の圧着条件で配線パターン層の転写を行い、配
線パターン層を形成した。
ッキ層(Niメッキ層)のエッチング処理後に行った。
すなわち、アセトンでポジレジストを剥離し、ポリイミ
ドを350℃で熱硬化させる操作を、導電層である銅メ
ッキ層(Niメッキ層)をエッチング処理した後に行っ
た。それ以外は、上記実験例2と同様にして、実験例3
の配線パターン層を形成した。
具体的作製の実験(実験例1〜3)を行った結果、本発
明では配線パターン層形成のための特別な版が不要であ
り、配線パターン層を転写前に検査でき、製品歩留の向
上が図られることが確認できた。また、接着剤層、絶縁
層、導電層の一体的な転写ができ、工程の簡略化が図ら
れるということも確認できた。
図3に示されるような多層プリント配線板、図4に示さ
れるような静電アクチュエータの電極、および図6に示
されるような非接触ICカード用の多層コイルを、それ
ぞれに作製したところ、いずれも良好な機能を果たすこ
とが実験的に確認された。
基板上に形成される配線パターン層であって、該配線パ
ターン層は、接着剤層、絶縁層、導電層を順次一体的に
備えるとともに、一体的に転写されて形成されてなるよ
うに構成され、またその製造方法は、導電性基板の上に
導電層を形成する工程と、この導電層上に絶縁層をパタ
ーン形成する工程と、該絶縁層のパターンに沿って前記
導電層をエッチングする工程と、少なくとも絶縁層の表
面に接着剤層を形成する工程と、これらの工程によって
導電性基板の上にパターン形成された導電層、絶縁層お
よび接着剤層を一体的に配線すべき基板上に転写する工
程とを含んで構成されるので、特に、配線パターン層形
成のための特別な版を作ることなく作製でき、また、配
線パターン層を転写前に検査できるので、製品歩留の向
上が図られるという効果を奏する。また、接着剤層、絶
縁層、導電層の一体的な転写ができ、工程の簡略化が図
られるという効果を奏する。
いる状態を示す概略断面図である。
示した概略断面図である。
に応用した場合の概略断面図である。
の電極に応用した場合の概略斜視図である。
の概略斜視図である。
たものであり、非接触ICカード、特に、基板の上に4
層に積層されたコイル状の配線パターン層を含むコイル
部分の断面を模式的に示した図である。
平面図である。
である。
図である。
図である。
図である。
の平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 基板上に形成される配線パターン層であ
って、該配線パターン層は、接着剤層、絶縁層、導電層
を順次一体的に備えるとともに、一体的に転写されて形
成されてなることを特徴とする配線パターン層。 - 【請求項2】 導電性基板の上に導電層を形成する工程
と、この導電層上に絶縁層をパターン形成する工程と、
該絶縁層のパターンに沿って前記導電層をエッチングす
る工程と、少なくとも絶縁層の表面に接着剤層を形成す
る工程と、これらの工程によって導電性基板の上にパタ
ーン形成された導電層、絶縁層および接着剤層を一体的
に配線すべき基板上に転写する工程とを含むことを特徴
とする配線パターン層の製造方法。 - 【請求項3】 前記導電層を形成する工程は、電解メッ
キによって行われることを特徴とする請求項2記載の配
線パターン層の製造方法。 - 【請求項4】 前記絶縁層をパターン形成する工程は、
感光性樹脂組成物を塗布し、所定のパターンのマスクを
介して露光後、現像することによって行われることを特
徴とする請求項2または請求項3に記載の配線パターン
層の製造方法。 - 【請求項5】 前記絶縁層をパターン形成する工程は、
感光性樹脂組成物を塗布し、所定のパターンのマスクを
介して露光、現像後、さらに熱硬化することによって行
われることを特徴とする請求項2または請求項3に記載
の配線パターン層の製造方法。 - 【請求項6】 前記絶縁層をパターン形成する工程は、
絶縁樹脂を塗布・乾燥し、その上に感光性樹脂組成物を
塗布し、当該感光性樹脂組成物を所定のパターンのマス
クを介して露光・現像後、さらに、その現像された感光
性樹脂組成物をマスクとして絶縁樹脂をエッチングする
ことによって行われることを特徴とする請求項2または
請求項3に記載の配線パターン層の製造方法。 - 【請求項7】 前記絶縁層をパターン形成する工程は、
絶縁樹脂を塗布・乾燥し、その上に感光性樹脂組成物を
塗布し、当該感光性樹脂組成物を所定のパターンのマス
クを介して露光・現像後、さらに、その現像された感光
性樹脂組成物をマスクとして絶縁樹脂をエッチングし、
しかる後、熱硬化することによって行われることを特徴
とする請求項2または請求項3に記載の配線パターン層
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4539496A JP3752007B2 (ja) | 1995-06-06 | 1996-02-07 | 配線パターン層の製造方法 |
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JP16303795 | 1995-06-06 | ||
JP7-163037 | 1995-06-06 | ||
JP4539496A JP3752007B2 (ja) | 1995-06-06 | 1996-02-07 | 配線パターン層の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0955576A true JPH0955576A (ja) | 1997-02-25 |
JP3752007B2 JP3752007B2 (ja) | 2006-03-08 |
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ID=26385370
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4539496A Expired - Fee Related JP3752007B2 (ja) | 1995-06-06 | 1996-02-07 | 配線パターン層の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3752007B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6664645B2 (en) | 1999-11-24 | 2003-12-16 | Omron Corporation | Method of mounting a semiconductor chip, circuit board for flip-chip connection and method of manufacturing the same, electromagnetic wave readable data carrier and method of manufacturing the same, and electronic component module for an electromagnetic wave readable data carrier |
CN102557388A (zh) * | 2012-01-09 | 2012-07-11 | 济南大学 | 一种利用赤泥制备的复合污泥絮凝脱水调理剂 |
-
1996
- 1996-02-07 JP JP4539496A patent/JP3752007B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6664645B2 (en) | 1999-11-24 | 2003-12-16 | Omron Corporation | Method of mounting a semiconductor chip, circuit board for flip-chip connection and method of manufacturing the same, electromagnetic wave readable data carrier and method of manufacturing the same, and electronic component module for an electromagnetic wave readable data carrier |
CN102557388A (zh) * | 2012-01-09 | 2012-07-11 | 济南大学 | 一种利用赤泥制备的复合污泥絮凝脱水调理剂 |
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JP3752007B2 (ja) | 2006-03-08 |
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