JPH09130056A - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法

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JPH09130056A
JPH09130056A JP7301993A JP30199395A JPH09130056A JP H09130056 A JPH09130056 A JP H09130056A JP 7301993 A JP7301993 A JP 7301993A JP 30199395 A JP30199395 A JP 30199395A JP H09130056 A JPH09130056 A JP H09130056A
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JP
Japan
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layer
wiring pattern
insulating film
wiring board
conductive
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JP7301993A
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English (en)
Inventor
Hiroto Yoshinuma
吉沼  洋人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写積層方式により製造される絶縁耐圧性の
高い高精細な多層配線基板およびその製造方法とを提供
する。 【解決手段】 少なくとも表面が導電性の導電性基板上
に所望パターンの絶縁層を形成し、導電性基板の導電性
面露出部に導電性層を形成し、該導電性パターンの上に
粘着性あるいは接着性の樹脂層を積層して、この転写用
原版の上に設けた導電性層と粘着性あるいは接着性の樹
脂層とからなる配線パターン層を基板上に転写する操作
と当該転写層上に絶縁性フィルムを転写方式で設ける操
作を複数の配線パターン層について順次行って絶縁耐圧
性の高い高精細な多層配線基板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層配線基板とその
製造方法に係り、特に、転写用絶縁フィルムにより絶縁
層が形成された多層配線基板およびその製造方法に関す
るものである。本発明により絶縁層が形成された多層配
線基板は、静電アクチュエータ、非接触ICカードの内
部に収容されるコイル等の高い絶縁耐圧性が必要とされ
る電気部品に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】半導体技術の飛躍的な発展により、半導
体パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ化、
電子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実
装の時代に突入した。それに伴って、プリント配線板も
片面配線から両面配線へ、さらに多層化、薄型化が進め
られている。
【0003】現在、プリント配線板の銅パターンの形成
には、主としてサブトラクティブ法と、アディティブ法
が用いられている。サブトラクティブ法は、銅張り積層
板に穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅メッキを行
い、フォトエッチングによりパターンを形成する方法で
ある。このサブトラクティブ法は技術的に完成度が高
く、またコストも安いが、銅箔の厚さ等による制約から
微細パターンの形成は困難である。一方、アディティブ
法は無電解メッキ用の触媒を含有した積層板上の回路パ
ターン形成部以外の部分にレジストを形成し、積層板の
露出している部分に無電解銅メッキ等により回路パター
ンを形成する方法である。このアディティブ法は、微細
パターンの形成が可能であるが、コスト、信頼性の面で
難がある。
【0004】多層基板の場合には、上記の方法等で作製
した片面あるいは両面のプリント配線板を、ガラス布に
エポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグと
一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場合、
プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接続は
スルーホールを作成し、内部に無電解メッキ等を施して
行っている。また、高密度実装の進展により、多層基板
においては薄型、軽量化と、その一方で単位面積当りの
高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の薄型化、
層間の接続や部品の搭載方法等に工夫がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
サブトラクティブ法により作製された両面プリント配線
板を用いた多層配線基板の作製は、両面プリント配線板
お穴形成のためのドリル加工の精度と、微細化限界の面
から高密度化に限界があり、製造コストの低減も困難で
あった。
【0006】一方、近年では上述のような要求を満たす
ものとして、基材上に導体パターン層と絶縁層とを順次
積層して作製される多層配線基板が開発されている。こ
の多層配線基板は、銅メッキ層のフォトエッチングと感
光性樹脂のパターニングを交互に行って作製されるた
め、高精細な配線と任意の位置での層間接続が可能とな
っている。
【0007】しかしながら、この方式では銅メッキとフ
ォトエッチングを交互に複数回行うため、工程が煩雑と
なり、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセス
のため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生
が困難となり、製造コストの低減に支障を来していた。
さらに、従来の多層配線板においては、層間の接続がバ
イアホールを作成することにより行われていたため、煩
雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コス
トの低減の妨げとなっていた。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、高精細なパターンを有する多層配線基板
と、このような多層配線基板を基板上への転写積層方式
により製造することが可能な製造方法を提供することを
目的とする。特に、本発明では、プリント配線板におけ
る高耐圧性の絶縁層の形成が、従来の方法では、簡易か
つ工業的に形成する方法が見だせなかったが、絶縁性転
写フィルムを使用することにより連続生産可能な方式で
形成する方法を見出しこれを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記の問題を
解決するための本発明の要旨とするところは、基板、該
基板上に順次積層して形成された複数の配線パターン層
を備え、該配線パターン層は導電性層と該導電性層の下
部に形成された粘着性あるいは接着性の樹脂層を有し、
該樹脂層によって前記基板あるいは下層の配線パターン
層に固着されると共に、配線パターン層の層間であって
必要な部分には、転写方式で形成された絶縁フィルム層
を備えることを特徴とする多層配線基板、であり、この
ような、本発明の多層配線基板の構成とすることによっ
て、絶縁耐圧の高い多層配線基板を提供できるものであ
る。
【0010】また、当該プリント配線板を製造する方法
に関する発明の要旨は、多層配線基板の製造方法であっ
て、(A)導電性基板の上に絶縁層をパターン形成する
工程と、この導電性基板上の導電層の露出部分に配線パ
ターン用の導電性層を形成する工程と、当該配線パター
ン用導電性層上に粘着性あるいは接着性の樹脂層を形成
する工程、とによって導電性基板の上にパターン形成さ
れた配線パターン用導電性層、粘着性あるいは接着性の
樹脂層を一体的に基板上に転写することにより配線パタ
ーンを形成する工程、(B)上記(A)の工程とは別
に、接着剤付き絶縁フィルムと再剥離性フィルムをラミ
ネートする工程、ラミネートされた接着剤付き絶縁フィ
ルムに対して最終配線パターンにおける必要な絶縁部分
の形状に沿って絶縁フィルムのパターンを形成する工
程、(C)上記(A)の工程により、準備された配線パ
ターン上に(B)の工程により準備された絶縁層フィル
ムを、相互に位置合わせして転写する工程、とを包含す
ることを特徴とする多層配線基板の製造方法、を要旨と
するものである。このような、本発明の多層配線基板の
製造方法とすることによって、簡易かつ工業的に有利な
配線パターンの製造方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。図1(A)は、基板2上
に配線パターン層の単層を転写した後、その上に絶縁フ
ィルムが転写された状態を示す概略断面図である。図1
(A)において、配線パターン層3は、基板2と、基板
2上に設けられた配線パターン層3からなる。図1
(B)は、基板2上に配線パターン層が3層積層され形
成された状態を示す概略断面図である。図1(B)にお
いて、多層配線基板1は、基板2と、基板2上に設けら
れた第1層目の配線パターン層3と、この配線パターン
層3上に積層された第2層目の配線パターン層4と、更
に配線パターン層4上に積層された第3層目の配線パタ
ーン層5とを備えた多層配線基板である。
【0012】図1(A)における配線パターン層3は、
導電性層3aと、この導電性層の下部に形成された粘着
性あるいは接着性の樹脂層3bとを有している。また、
配線パターン層の最上層部であって、絶縁の必要な部位
には、絶縁フィルム層3cが転写により形成されてい
る。絶縁フィルム層3cは、接着剤3dにより導電性層
3aに接着されている。
【0013】図1(B)における本発明の多層配線基板
1を構成する各配線パターン層3,4,5は、それぞれ
導電性層3a,4a,5aと、この導電性層の下部に形
成された粘着性あるいは接着性の樹脂層3b,4b,5
bとを有している。そして、多層配線基板1は、各配線
パターン層3,4,5を基板2の上、あるいは下層の配
線パターン層の上に順次転写積層した重ね刷り型の構造
であり、各配線パターン層が相互に交差する部位(交差
部)では、上下の配線パターン層間の絶縁は上層の配線
パターン層を構成する粘着性あるいは接着性の樹脂層に
より通常の絶縁性は保たれている。
【0014】また、多層配線基板の配線パターン層の層
間であって、高耐圧の絶縁性が必要な部位には、絶縁フ
ィルム層3c,4cが転写により形成されている。絶縁
フィルム層3c,4cは、接着剤3d,4dにより導電
性層3a,4aに接着されている。なお、絶縁フィルム
層は、配線パターン層間の絶縁を目的とするため、導電
性層5aが最上層になる場合には絶縁フィルム層を設け
ることは通常ない。
【0015】このように形成されるため、本発明の多層
配線基板1は、従来の多層配線基板に見られたような絶
縁層による配線パターンの被覆がなく、各配線パターン
層3,4,5の導電性層3a,4a,5aは部分的に常
に裸出されており、後述するように、配線パターン層の
交差部あるいは各配線パターン層が相互に接近する部位
(近接部)における各配線パターン層相互の接続を容易
に行うことができる。
【0016】このような多層配線基板の製造方法は、導
電性層と該導電性層上に積層された粘着性あるいは接着
性の樹脂層を有する配線パターン層を設けた転写用原版
を複数作製し、次に、多層配線基板用の基板の一方の面
に前記転写用原版を圧着し、前記導電性基板を剥離する
ことにより前記配線パターン層を転写し、次に転写され
た配線パターン層上に絶縁フィルム層を転写方法により
設ける操作を順次繰り返し、前記基板上に複数の前記配
線パターン層を積層することにより得られる。なお、最
上層の配線パターン層上には、前述のように通常は絶縁
フィルム層の転写は行わない。以下、この発明でこのよ
うに多層配線基板用の基板上に転写形成された単層また
は多層配線基板を、本願明細書では、「ワーク」と略称
する場合もある。
【0017】本発明に使用する転写用原版は、少なくと
も表面が導電性の導電性基板と、該導電性基板に形成さ
れた所望のパターンの絶縁層とを有する構成とされる。
該絶縁層は、配線パターンの導電性層の必要な形状に応
じて、感光性レジスト等によりパターン形成されるもの
であり、絶縁層が形成されない導電性基板の露出部分に
は、配線パターンとなる導電性層がメッキにより形成さ
れるものである。
【0018】転写用原版には導電性のある基材が使用で
きるが、一連の工程を連続的なプロセスとするために
は、プリント配線の精度が維持できる範囲で寸法安定性
と強度のある連続ウェブ状の樹脂フィルムに、蒸着ある
いは無電解メッキにより導電処理をすることで使用する
ことができる。好適に使用できる樹脂フィルムとして
は、ポリイミド、ポリエステル等が挙げられる。
【0019】本発明のプリント配線板1が形成される基
板2そのものには特に制限はないが、例えば、基板2を
多層配線基板を構成する基板とする場合には、ガラスエ
ポキシ基板、ポリイミド基板、アルミナセラミック基
板、ガラスエポキシとポリイミドの複合基板等、プリン
ト配線板用の基板として公知の基板を使用することがで
きる。この基板2の厚さは、通常5〜1000μmの範
囲とされる。
【0020】配線パターン層3,4,5の厚みは、配線
パターン層同士の積層や乗り越えを欠陥なく行うため
に、100μm以下、好ましくは5〜100μmの範囲
とするのがよい。また、各配線パターン層3,4,5を
構成する導電性層3a,4a,5aの厚みは、配線パタ
ーン層の電気抵抗を低く抑えるため1μm以上、好まし
くは3〜40μmの範囲とする。さらに、粘着性あるい
は接着性の樹脂層3b,4b,5bの厚みは、使用する
樹脂にもよるが、交差部において上下の配線パターン層
間の絶縁を保ために少なくとも1μm以上、好ましくは
5〜50μmの範囲とする。このような配線パターン層
3,4,5の線幅は、最小幅10μm程度まで任意に設
定することができる。
【0021】導電性層3a,4a,5aは通常、配線用
の層として用いられ、導電性がある材料すべてのもの、
例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケ
ル(Ni)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、錫(S
n)、白金(Pt)等が使用可能ではあるが、特に好適
にはCuを用いるのがよい。配線用としてCuを用いる
場合、その膜厚は1〜20μm、好ましくは3〜10μ
m必要である。
【0022】また、粘着性あるいは接着性の樹脂層3
b,4b,5bの材料を電着で形成する場合は、常温も
しくは加熱により粘着性あるいは接着性を示す電着性絶
縁物質であればよい。例えば、使用する高分子として
は、粘着性を有するアニオン性、またはカチオン性の合
成高分子樹脂を挙げることができる。
【0023】具体的には、アニオン性合成高分子樹脂と
して、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油
樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの
樹脂の任意の組み合わせによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成高分子樹脂とメラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂
とを併用してもよい。
【0024】また、カチオン性合成高分子樹脂として、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独
で、あるいは、これらの任意の組み合わせによる混合物
として使用できる。さらに、上記のカチオン性合成高分
子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹
脂とを併用してもよい。
【0025】また、粘着性あるいは接着性の樹脂層3
b,4b,5bの材料は、スクリーン印刷方式あるいは
ディスペンスによる塗布方式により形成することもでき
る。これらの場合には、粘着性あるいは接着性の樹脂層
3b,4b,5bの材料は、常温もしくは加熱により粘
着性あるいは接着性を示す絶縁物質であって、スクリー
ン印刷方式による印刷適性、あるいはディスペンスによ
る塗布適性があるものであればよい。例えば、使用する
高分子としては、粘着性を有する合成高分子樹脂で、具
体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン
化油樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ウレタン樹脂等を単独で、あるいは、これらの樹
脂の任意の組み合わせによる混合物として使用できる。
また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与するためにロジ
ン系、テルペン系、石油樹脂系等の粘着性付与樹脂を必
要に応じて添加することも可能である。
【0026】また、上記の粘着性を示す絶縁物質の絶縁
性、耐熱性等の信頼性を高める目的で、上記の高分子樹
脂にブロックイソシアネート等の熱重合性不飽和結合を
有する公知の熱硬化性樹脂を添加し、多層配線基板の全
層を転写形成後、熱処理によってすべての絶縁樹脂層を
硬化させてもよい。勿論、熱硬化性樹脂以外にも、重合
性不飽和結合(例えば、アクリル基、ビニル基、アリル
基等)を有する樹脂を絶縁物質に添加しておけば、多層
配線基板の全層を転写形成後、電子線照射によってすべ
ての絶縁樹脂層を硬化させることができる。
【0027】粘着性あるいは接着性の樹脂層の材料とし
ては、上記の他に、常温もしくは加熱により粘着性を示
すものであれば、熱可塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬
化性樹脂で硬化後は粘着性を失うような粘着性樹脂でも
よい。また、塗膜の強度を出すために有機あるいは無機
のフィラーを含むものでもよい。また、粘着性あるいは
接着性の樹脂層3b,4b,5bの材料は、常温もしく
は加熱により流動性を示す電着性の接着剤であってもよ
い。
【0028】次に、上記の多層配線基板1の製造方法
を、図2の製造フローチャートおよび図3乃至図6を参
照しながら本発明の多層配線基板の製造方法を説明す
る。図2は、本発明の多層配線基板の製造方法を表すフ
ローチャートであって、図2のフローチャート(A)の
プロセスにより製造される配線パターン層は、基板上に
形成される配線パターン層であって、該配線パターン層
は、粘着性あるいは接着性の樹脂層、導電層を順次一体
的に備えるとともに、一体的に転写されて形成されてな
るように構成される。このような配線パターン層に
(B)のプロセスで準備された絶縁フィルムを転写する
ことにより単層のプリント配線板が完成する。続いて、
(A)のプロセス、(B)のプロセスによる転写を順次
ワーク上に繰り返すことにより絶縁フィルム層を具備す
る多層配線基板となるものである。
【0029】次いで、配線パターン層の製造方法を図3
に基づいて説明する。まず、本発明の転写用原版を作成
するために、転写基板としての導電性基板11上にフォ
トレジストを塗布してフォトレジスト層12を形成(図
3(A))する。そして、所定のフォトマスクを用いて
フォトレジスト層12を密着露光し現像して絶縁層12
´とし、導電性基板11のうち配線パターン部分11a
を露出させる(図3(B))。次に、導電性基板11の
配線パターン部分11a上にメッキ法により導電性層1
4を形成する(図3(C))。その後、導電性層14上
に電着法により粘着性あるいは接着性の樹脂層15を形
成する(図3(D))。これにより、導電性層14と粘
着性あるいは接着性の樹脂層15を有する第1層目の配
線パターン層13を設けた配線パターン用の転写原版1
0が得られる。同様にして、図4および図5に示される
ように、導電性基板21,31上に絶縁層32´と、導
電性層24,34および粘着性あるいは接着性の樹脂層
25,35を有する配線パターン層23,33を設けた
第2層目の配線パターン層用の転写用原版20、第3層
目の配線パターン層用の転写用原版30を作成する。
【0030】次に、基板2上に、上記の配線パターン層
用の転写用原版10を粘着性あるいは接着性の樹脂層1
5が基板2に当接するように圧着する。この圧着は、ロ
ーラ圧着、プレート圧着、真空圧着等、いずれの方法に
したがってもよい。また、当該樹脂層が加熱により粘着
性あるいは接着性を発現する樹脂からなる場合には、熱
圧着を行うこともできる。その後、導電性基板11を剥
離して配線パターン層13を基板2上に転写することに
より、導電性層3aと粘着性あるいは接着性の樹脂層3
bを有する第1層目の配線パターン層3を基板2上に形
成する(図6(A)。続いて、必要な絶縁部分の形状に
パターン形成された絶縁フィルム層3cを位置合わせし
て転写方法で設ける(図6(B))。
【0031】その後、第1層目の配線パターン層および
絶縁フィルム層3cが転写された基板2上に、第2層目
の配線パターン層用の転写用原版20を用いて第1層目
の配線パターン層に対する位置合わせを行ったうえで同
様に配線パターン層の転写を行い、導電性層4aと粘着
性あるいは接着性の樹脂層4bを有する第2層目の配線
パターン層4を形成し(図6(C))、第1層目と同様
に絶縁フィルム層4cを転写して設ける(図6
(D))。さらに、第1層目の配線パターン層3、絶縁
フィルム層3c、第2層目の配線パターン層4および絶
縁フィルム層4cが転写形成された基板2上に、第3層
目の配線パターン層用の転写用原版30を用いて同様に
位置合わせを行って配線パターン層の転写を行い、導電
性層5aと粘着性あるいは接着性の樹脂層5bを有する
第3層目の配線パターン層5を形成する(図6
(D))。
【0032】上述のように、各配線パターン層3,4,
5の積層は、配線パターン層用の転写用原版10,2
0,30の配線パターン層13,23,33を基板上に
順次転写することにより行われるため、多層配線基板1
は各配線パターン層3,4,5からなる、いわゆる重ね
刷り型の構造である。
【0033】尚、上述の例では、配線パターン層用の転
写用原版10,20,30は、フォトレジストからなる
絶縁層と導電性層と、この導電性層上に形成された粘着
性あるいは接着性の樹脂層とからなっているが、第1層
目の配線パターン層用の転写用原版10については、粘
着性あるいは接着性の樹脂層15が形成されていないも
のでもよい。この場合、予め基板2上に絶縁性の粘着性
あるいは接着性の樹脂層を設けておげば、第1層目の配
線パターン層を基板2上に転写することができる。
【0034】次に、本発明の多層配線基板の製造方法に
おける配線パターン層に対する絶縁フィルム層の形成を
図2のフローチャート(B)および図7乃至図10に基
づいて説明する。配線パターン層に対する絶縁フィルム
層3c,4cの形成は、図2(B)の工程で、転写フィ
ルムとして形成された絶縁シートに対して、適宜な手段
により必要な絶縁部分の形状に沿ってパターン形成後、
導電性層上に転写し形成するものである。絶縁フィルム
層形成のための転写用絶縁フィルムの材料としては、ポ
リイミド、エポキシ樹脂、プタジエン樹脂、ポリオレフ
ィン等が挙げられる。これらの中でも特に、高い耐電圧
性が要求される場合(例えば、多層配線基板1を静電ア
クチュエータの帯状電極に使用する場合)には、ポリイ
ミドを用いるのがよい。
【0035】このような絶縁フィルム41は、図7のよ
うに、接着剤42を施し、接着剤付き絶縁フィルム(フ
ィルムA)40とし、再剥離性フィルム(フィルムB)
43とラミネートした後にパターン形成がされる。再剥
離性フィルム43には、再剥離性接着剤44が施されて
いる。絶縁フィルム41の厚さとしては、成膜可能な1
0μm程度から1000μm程度の厚さであり、配線パ
ターン層を適切な厚みとするためには、10〜100μ
m程度の厚さが好適である。
【0036】接着剤42は、接着性を有し、転写できる
程度の接着力を備えるものであれば特に制限はない。具
体的な材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウ
レタン樹脂等が挙げられる。膜厚については、転写でき
る程度の接着力が発揮できる膜厚が必要である。
【0037】再剥離性フィルム(フィルムB)43は、
強度のある上質の紙あるいは樹脂フィルムに再剥離性接
着剤44が施されたものを使用する。再剥離性接着剤
は、接着剤付き絶縁フィルム(フィルムA)40と仮接
着可能で再剥離できる程度の接着力を有するものが望ま
しい。このような接着剤は再剥離性接着剤として当業者
に公知のものである。接着剤付き絶縁フィルム40は、
再剥離性フィルム43とラミネートし、ラミネート体4
5を形成した後に、図8、図9のように打ち抜き刃型4
8で打ち抜くか、図10のように絶縁フィルムに対する
フォトエッチング処理によりパターン形成するか、ある
いはレーザー加工により直接パターンが形成される。
【0038】絶縁性フィルムに対するパターン形成を打
ち抜き型に鋼製の刃を組み込んだ刃型48を使用して絶
縁フィルムを打ち抜く場合について説明する。打ち抜き
刃型による場合は、図8のように、鋼製刃を抜き刃型4
8に組んで、フィルムA41の背面から直接打ち抜くこ
とも可能であるし、図9のように、再剥離性フィルム
(フィルムB)43を介して打ち抜くことも可能であ
る。フィルムBを介して打ち抜く場合は、絶縁フィルム
41側に更にもう1枚の再剥離性フィルム(フィルム
C)46をラミネート(図9(A))して、絶縁フィル
ムを保護する必要がある。
【0039】打ち抜き刃型48で打ち抜かれた絶縁フィ
ルムは、図8(C)ののように、不要な絶縁フィルム部
分を除去するか、図9(D)のように、転写したい部分
のみフィルムBを剥離除去して、必要な絶縁フィルム部
分のみがワーク上に転写される処置をする必要がある。
このような処理はバキュームによる吸引除去等により適
宜に行うことが可能である。このようにパターン形成さ
れた絶縁フィルム41は、図8(F)または図9(E)
のようにワーク1上に転写される。
【0040】絶縁フィルムに対するパターン形成がフォ
トエッチングによる場合を図10に基づいて説明する。
フォトエッチングによる場合は、絶縁フィルムの上面に
金属層を形成して使用することになる。図10(A)
は、フィルムA40とフィルムB43をラミネートした
状態であり、当該フィルムAの絶縁フィルム上であっ
て、金属層49上に感光性レジストを塗布後、フォトマ
スクを介して露光、現像、乾燥して必要な絶縁部分の形
状に従ったレジストパターン47を形成する(図10
(B))。次に、絶縁フィルム上の金属層をレジストパ
ターン47をマスクとして、エッチング剤でエッチング
して金属層のみを残存させる(図10(C))。続い
て、形成された金属パターン49をマスクとして絶縁フ
ィルムに対してエッチング特性のあるエッチング剤を用
いて絶縁フィルム41をエッチングして必要な絶縁フィ
ルム部分のみを残存させる(図10(D)。絶縁フィル
ムに対するパターン形成後、絶縁フィルム上の金属層を
エッチング除去した後、絶縁フィルム41側に再剥離性
フィルム(フィルムC)45をラミネートし、フィルム
B43を剥離する。完成した絶縁フィルムパターン41
をワーク1上に転写する(図10(G)(H))。な
お、フォトエッチングの場合は、再剥離性フィルムB4
3には、絶縁フィルムに対するエッチング剤はプラスチ
ックフィルムをエッチングするのでこれに耐性のある材
料、例えば、金属層からなるものを使用することが好ま
しい。
【0041】また、レーザー加工による場合は、再剥離
性フィルム(フィルムB)43とラミネート後の絶縁フ
ィルム41面に対して、炭酸ガスレーザー等のレーザー
光線を直接、描画照射して、絶縁フィルムに対してレー
ザー加工処理を行うものである。ワークへの転写につい
ては、打ち抜き刃型による場合と同様に行う。
【0042】このようにして、パターン形成された絶縁
フィルム41を図2(A)のプロセスで作製されたワー
ク1上に転写して絶縁フィルム付きの配線パターン層を
形成することができる。作製された絶縁フィルム付きの
配線パターン層上に、さらに相互に配線パターン層を積
層転写して、各配線パターン層間に耐高電圧性の絶縁フ
ィルムが設けられた多層配線基板を形成することができ
る。この転写工程において、基板上に配線パターンの転
写を行う装置と、絶縁フィルムの転写を行う装置と
を、並列して備えた転写装置を用いて転写を行い、ワー
クを転写装置間で移動させるか、転写装置を移動させる
ことによって、転写装置に転写用配線パターンを、転
写装置にパターン形成後の絶縁フィルムを連続的に供
給して多層配線基板を製造することもできる。このよう
な耐高電圧性の多層配線基板は、特に絶縁高耐圧が要求
される静電アクチュエータや非接触ICカードの内部に
収納される多層コイルとして利用することにより優れた
性能を発揮することができる。
【0043】次いで、本発明の多層配線基板1が、いわ
ゆる静電アクチュエータの固定子に形成される電極部に
応用された一例を図11、図12に基づいて説明する。
図11は3つの電極部55,56,57が絶縁性基板5
1の上に形成された斜視図である。第一の電極部55
は、取り出し電極部55aと帯状電極部55bとを備
え、第二の電極部56は、取り出し電極部56aと帯状
電極部56bとを備え、第三の電極部57は、取り出し
電極部57aと帯状電極部57bとを備えており、これ
らは図面からも分かるよう櫛形形状をなしている。そし
て、第一の電極部55と第二の電極部56の位置関係
は、互いに交差することなく絶縁性基板51の上に配置
されている(図12をみれば容易に理解できる)ので、
互いの絶縁性には問題はない。しかしながら、第三の電
極部57は、図11に示されるように第二の電極部56
の上に一部、重なっているためにこれらの間には極めて
高い絶縁性(耐電圧性)が必要となる。1kv前後の高
電圧が各電極にかかるからである。
【0044】従って、第三の電極部57を本発明の配線
パターン層を用いて作成すれば、第二と第三の電極部の
間に絶縁体を別途新たな工程にて設ける必要はなく、し
かも、極めて簡単に絶縁性(耐電圧性)が担保された電
極部が形成できる。この場合には、本発明の配線パター
ン層の絶縁フィルム層4cの材料としてはポリイミド
(特に、熱硬化したもの)が最適である。この適用例で
は、2つのパターン間において重なり部を生じる場合を
例示したが、これに限定されることなく3つ以上のパタ
ーン間において重なり部を生じる場合にも適宜応用でき
ることは言うまでもない。
【0045】次に、本発明に係る多層配線基板の各配線
パターン層の交差部あるいは近接部における接続につい
て説明する。
【0046】図13(A)は、多層配線基板1を構成す
る配線パターン層3と配線パターン層4との交差部を示
す斜視図である。図13(A)に示されるように、各配
線パターン層の導電性層は部分的に常に裸出されたもの
となり、交差部では、配線パターン層3と配線パターン
層4との間の絶縁は上層である配線パターン層4を構成
する粘着性あるいは接着性の樹脂層4bにより保たれて
いる。そして、各配線パターン層の導電性層は部分的に
常に裸出されているため、配線パターン層の交差部、あ
るいは、図13(B)に示されるように各配線パターン
層が相互に近接する部位(近接部、図示例では配線パタ
ーン層3と配線パターン層4とが近接している)におけ
る各配線パターン層相互の接続を容易に行うことができ
る。
【0047】上記のような各配線パターン層の交差部あ
るいは近接部における接続としては、(1)リフトオフ
法、(2)印刷法、(3)ディスペンス法、(4)超微
粒子吹付け法、(5)レーザー描画法、(6)選択無電
解メッキ法、(7)選択蒸着法、(8)溶接接合法、
(9)ワイヤーボンディング法、(10)ワイヤーボン
ディング装置を用いた1ショット法、(11)レーザー
メッキ法、(12)導電体と半田メッキとの積層体の一
括転写法、(13)金属塊挿入法、(14)無電解メッ
キ法等が挙げられる。
【0048】図14は上記(1)のリフトオフ法による
多層配線基板1の交差部の接続方法の一例を説明するた
めの図である。まず、交差部となる位置に予めスルーホ
ールパターン61を形成した配線パターン層4を配線パ
ターン層3上に転写してある多層配線基板1上にフォト
レジストを塗布してフォトレジスト層を形成した後、所
定のフォトマスクを用いてフォトレジスト層を密着露光
し現像して、交差部のスルーホール61周縁の導電性層
4aをわずかに露出させるようにレジスト層62を形成
する(図14(A))。次に、多層配線基板1上に無電
解メッキ触媒を塗布して触媒層63を形成する(図14
(B))。その後、この触媒層63に無電解メッキによ
り導電性物質を析出させて導電層64とし、この導電層
64を電極としてメッキ法により導電膜65を形成する
(図14(C))。そして、レジスト層62を剥離して
リフトオフすることにより、スルーホール61内に接合
部66を形成する(図14(D))。図15は、このよ
うにして接合部66により相互に接続された配線パター
ン層3と配線パターン層4との状態を示す斜視図であ
る。
【0049】上記(2)の印刷法による多層配線基板1
の配線パターン層の交差部あるいは近接部の接続は、印
刷により各配線パターン層を構成する導電性層相互間に
跨がるように導電ペーストまたはハンダを固着して接合
部を形成することにより行うものである。用いる印刷方
式は特に限定されるものではないが、一般に厚膜の印刷
に適し、電子工業分野で多用されているスクリーン印刷
が好ましい。スクリーン印刷を行う場合には、予め配線
間の接続部に相当する部分に開孔部をもつスクリーン印
刷版を作成し、多層配線板上に位置を合わせて配置し、
銀ペースト等の導電性ペーストインキを印刷すればよ
い。
【0050】また、上記(3)のディスペンス法による
多層配線基板1の配線パターン層の交差部あるいは近接
部の接続は、上記の印刷法に類似しているが、導電性の
インキを微細なノズルから噴出させ、配線間に接合部を
直接描画形成することにより行うものである。具体的に
は、一般に接着剤等を必要箇所に少量付着させるために
用いられている針状の噴出口を有するディスペンサーが
使用できる。また、使用する導電性インキの粘度によっ
ては、コンピュータ等の出力装置に使用されているイン
クジェット方式も使用可能である。
【0051】上記(4)の超微粒子吹付け法は、超微粒
子を高速の気流に乗せて搬送し、多層配線基板に近接し
て設けられた微細なノズルから多層配線基板に吹き付け
ることによって、超微粒子と多層配線基板との衝突エネ
ルギーにより相互に凝結して膜を形成する方法であり、
ガスデポジション法と呼ばれている方法が利用できる。
この方法に用いる装置は、基本的には高真空と低真空の
2つの真空槽と、各真空槽を接続する接続パイプからな
る。そして、超微粒子は、アルゴンガス等を導入した低
真空槽内において真空蒸着法により形成され、また、基
板は高真空槽内に設置されている。上記の接続パイプ
は、低真空槽内の超微粒子の発生する近傍と、高真空槽
内の多層配線基板の近傍部であって、この配線板に直交
する方向とに開口部を有している。各真空槽は、それぞ
れ真空排気系によって一定の圧力に保たれているため、
各真空槽間の圧力差により接続パイプ内には低真空槽か
ら高真空槽へ向かう高速の気流(ガス流)が発生し、低
真空槽内で発生した超微粒子はこの気流に乗せられて高
真空槽側へ搬送され、多層配線基板の配線パターン層に
衝突して互いに凝結し膜状になる。金、銀、銅、ニッケ
ル等の金属を母材にこの方法を用いることにより、配線
間の接続を必要とする箇所に選択的に導電体(接合部)
を形成することができる。
【0052】上記(5)のレーザー描画法は、導電性の
微粒子を分散した溶液を多層配線基板に塗布し、この塗
膜の所望の箇所をレーザーによって加熱することによ
り、樹脂バインダーを分解あるいは蒸発させて除去し、
この加熱箇所に導電性微流子を析出、凝集させて選択的
に導電体を形成するものである。溶液としては、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂等に金、銀等の導電性微粒子
を分散したものを用い、アルゴンレーザー等を絞って照
射することにより、数十μm程度の細線を描画すること
ができる。
【0053】上記(6)の選択無電解メッキ法は、一般
にフォトフォーミング法として知られている選択的な無
電解メッキ技術を用いることができる。この技術は、還
元可能で、かつ無電解メッキに対して触媒となる酸化状
態の金属を含む感光剤層を多層配線基板上に形成し、こ
の感光剤層を選択的に露光させることにより、無電解メ
ッキに対して触媒となる金属粒子を析出させ、その後、
無電解メッキ液に浸漬することにより露光部にのみ選択
的なメッキを施すものである。
【0054】また、上記(7)の選択蒸着法は、薄膜形
成技術の一つである選択的膜堆積技術を用いるものであ
る。すなわち、真空槽内に金属、炭素等の導電性元素を
含む有機金属ガス、あるいは、導電性元素を含む有機物
の蒸気を導入し、真空槽内に設置した多層配線基板表面
に上記のガスあるいは蒸気を吸着させ、次に、レーザー
あるいはイオンビームを、集光あるいは収束して基板に
照射し、その部分に吸着しているガスあるいは蒸気を熱
または衝突エネルギーによって分解して、金属、炭素等
の導電性物質を多層配線基板上に堆積させるものであ
る。このような選択蒸着法は、LSIの配線修正技術と
して実用化されている。具体的には、集光したアルゴン
レーザーによってクロム、コバルト、白金、タングステ
ン等を含む有機金属ガスを分解して、これらの金属を所
望の修正箇所に堆積する技術、あるいは、ガリウムのイ
オンビームによってピレン等の有機材料の蒸気を分解し
て炭素膜を堆積する技術を用いることができる。
【0055】さらに、上記(8)の溶接接合法は、配線
パターン層の交差部をレーザーで選択的に加熱し、上下
の配線パターン層の導電性層間に存在する絶縁樹脂層
(上層を構成する絶縁樹脂層)を溶融・蒸発させ、さら
に、導電性層自体も高温に加熱することによって、各配
線パターン層を構成する導電性層を相互に融着して接合
部を形成し接続するものである。
【0056】上記(9)のワイヤーボンディング法は、
例えば、図20に示されるように配線パターン層3,4
の導通されていない近接部(交差部においても同様に対
処可能である)を、ワイヤーボンディング装置を用い
て、ワイヤーボンディングを行い導電性層3aと4aと
をワイヤーブリッジ150により接続する方法である。
【0057】上記(10)のワイヤーボンディング装置
を用いた1ショット法は、例えば、図21に示されるよ
うに配線パターン層3,4の導通されていない近接部
(交差部においても同様に対処可能である)を、ワイヤ
ーボンディング装置を用いて、1ショット(1回)のボ
ンディングを行い、ブリッジなしの状態で導電性層3a
と4aとをボンディング塊(パッド)155により接続
する方法である。
【0058】上記(11)のレーザーメッキ法は、例え
ば、パラジウムメッキ液中に、接続操作前の多層配線基
板を浸漬させた状態で、所定のスポット径、照射面での
パワー等を調整したレーザー(例えば、アルゴンレーザ
ー)を、導通すべき近接部ないしは交差部に所定時間照
射し、照射部分に例えばPd膜を所定厚さに析出させて
接続する方法である。なお、好ましくは、パラジウムメ
ッキ液を循環させながらレーザーを照射させるのがよ
い。また、メッキ液は水洗により除去され、図22に示
されるごとく析出したメッキ膜157により導電性層3
aと4aとの接続がなされる。
【0059】上記(12)の導電体と半田メッキとの積
層体の一括転写法は、図23(A),(B)に示される
ごとく行われる。まず最初に、図23(B)に示される
ように導電体層161と半田メッキ層162の積層体1
60を以下の要領で作製する。すなわち、導電性の基板
169上に、レジスト法を用いて現像し所望のパターン
(導電性パターン)を形成した転写基板の上に、例え
ば、電解メッキを施し導電体層161を形成し、この導
電体層上に所定の半田メッキ浴組成物を用いて半田メッ
キを行い、半田メッキ層162を形成する。なお、半田
メッキ層162は、半田メッキの他、半田ペーストのス
クリーン印刷、ディッピングでも同様に形成可能であ
る。このようにして積層した積層体160を、図23
(A)に示されるように配線パターン層3,4の導通さ
れていない近接部(交差部においても同様に対処可能で
ある)に一括熱転写し、導電性層3aと4aとの接続を
行う。この際、熱転写温度は半田メッキ層162が溶融
変形可能な温度である200〜300℃程度の温度範囲
で行われる。
【0060】上記(13)の金属塊挿入法は、図24
(A)に示されるように配線パターン層3,4の導通さ
れていない近接部の配線間隙に、例えば、直径30〜1
00μm程度の金属ボール71を配置し、しかる後、図
24(B)に示されるようにその上から感圧接着剤を塗
布したシート72を圧着し、導電性層3aと4aとを接
続する方法である。なお、金属ボールの使用は、より好
ましい使用態様であるが、球形でないいわゆる金属片
(塊)のようなものでも使用可能である。また、このよ
うな金属ボール(塊)は、前記印刷法、ディスペンス法
においても接続部の信頼性をより向上させるために使用
することもできる。すなわち、金属ボールを設置した後
に、前記の印刷ないしはディスペンスを行うのである。
【0061】上記(14)の無電解メッキ法を図25
(A)〜(F)に基づいて説明する。まず、最初に図2
5(A)に示されるような配線パターン層3,4を備え
る多層配線基板上に無電解メッキ触媒を全面に塗布して
触媒層81を形成する(図25(B))。次いで、この
上にフォトレジストを塗布してフォトレジストを形成し
たのち、所定のフォトマスクを用いてレジスト層83を
密着露光、現像し、配線パターンの接続すべき位置に相
当する部分Hを露出させる(図25(C))。その後、
この露出部分Hを活性化させた後、無電解メッキを行い
接続部85を形成させ導電性層3aと4aを接続する
(図25(D))。しかる後、残余の不要なレジストお
よび触媒層を順次、除去して、接続部85(触媒層81
a)のみを残す(図25(E))。
【0062】なお、上述のような(2)〜(14)の方
法による交差部の接続では、可能である範囲において図
16に示されるように交差部の一部に接合部66を形成
して配線パターン層3の導電性層3aと配線パターン層
4の導電性層4aとを接続してもよく、あるいは図17
に示されるように、配線パターン層3と配線パターン層
4との交差部を覆うような接合部66を形成してもよ
い。また、近接部における接続においても、図18に示
されるように近接部の一部に跨がるように接合部74を
形成して配線パターン層3の導電性層3aと配線パター
ン層4の導電性層4aとを接続してもよく、あるいは図
19に示されるように、配線パターン層3と配線パター
ン層4との近接部を覆うような接合部74を形成しても
よい。
【0063】本発明の多層配線基板は、上述した(2)
〜(14)のような接続方式を用いることにより、スル
ーホールの形成箇所に拘束されずに任意の箇所で各配線
パターン層間の接続ができるため、多層配線基板を作製
した後の回路設計の変更の自由度が、従来の多層配線基
板に比べて大きいものである。
【0064】尚、上記の例では多層配線基板1は3層構
成であるが、本発明の多層配線基板の製造方法は、同様
の積層転写を繰り返し行うことにより所望の数の配線パ
ターン層を備えた多層配線基板を製造することができ
る。
【0065】また、本発明の多層配線基板は、例えば、
上記の3層構造の多層配線基板1を、ガラス布にエポキ
シ樹脂を含浸させた半硬化状態のプリプレグと一緒に加
圧積層して、より多層化を図ったものとすることができ
る。
【0066】さらに、2層構造の本発明の多層配線基板
は、従来の両面プリント配線板の問題点、すなわち、両
面プリント配線板の穴形成のためのドリル加工の精度か
ら生じる高密度化における問題を解決することができ
る。これは、上述したように、本発明の多層配線基板で
は、各配線パターン層の導電性層が部分的に常に裸出し
ており、スルーホールを形成することなく配線パターン
層の交差部、あるいは、近接部における各配線パターン
層相互の接続を容易に行うことができるからである。
【0067】
【実施例】
(1)ワークの準備 (a)粘着性あるいは接着性の樹脂層用電着液の調整 アクリル酸ブチル13.2重量部、メタクリル酸メチル
1.6重量部、ジビニルベンゼン0.2重量部および過
硫酸カリウム1%水溶液85重量部を混合し、80℃、
5時間重合して無乳化剤の乳化重合を行ってポリアクリ
ル酸ブチルポリメタクリル酸メチル共重合エマルジョン
溶液を調整した。次に、このエマルジョン溶液72重量
部、電着担体としてカルボキシル基を有するアクリル系
共重合体樹脂2重量部、ヘキサメトキシメラミン0.8
5重量部、中和剤としてトリメチルアミン0.35重量
部、エタノール3重量部、ブチルセロソルブ3重量部お
よび水18.8重量部を混合攪拌してアニオン型電着液
を調整した。
【0068】(b)転写用原版における導電性層の形成 導電性基板として、表面を研磨した厚さ0.2mmのス
テンレス板を準備し、このステンレス板上に市販のメッ
キ用フォトレジスト(東京応化工業(株)製PMER
P−AR900)を厚さ20μmに塗布乾燥した。静電
アクチュエーター固定子用の電極配線パターンが形成さ
れている3種のフォトマスク(図11の電極55,56
および57の形状)を用いてそれぞれ密着露光を行った
後、現像・水洗・乾燥し、さらに熱硬化を行って絶縁層
を備えた転写用原版を作製した。
【0069】上記の転写用原版と白金電極を対向させて
下記の組成のピロ燐酸銅メッキ浴(pH=8,液温=5
5℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を陰極に
上記の転写基板を接続し、電流密度10A/dm2 で5
分間の通電を行い、フォトレジストで被覆されていない
導電性基板の裸出部に厚さ10μmの銅メッキ膜を形成
し導電性層とした。この導電性層形成を3種の転写用原
版について行った。
【0070】 (ピロ燐酸銅メッキ浴の組成) ピロ燐酸銅 94g/l ピロ燐酸銅カリウム 340g/l アンモニア水 3cc/l
【0071】上記(b)において導電性層を形成した3
種の転写用原版の各々と白金電極とを対向させて上記の
(a)で調整したアニオン型電着液A中に浸漬し、直流
電源の陽極に転写用原版を陰極に白金電極をそれぞれ接
続し、50Vの電圧で1分間の電着を行い、これを80
℃、30分間で乾燥・熱処理して、導電性層上に厚さ1
5μmの粘着性あるいは接着性の樹脂層Aを形成して、
3種の配線パターン層用の転写用原版A1(55),A
2(56),A3(57)とした。静電アクチュエータ
用固定子となった場合に、電極55と電極56とは相互
に交差することがないため、絶縁フィルムを設けずに多
層配線基板の基板にA1(55),A2(56)の順で
転写積層した。A2(56)は、固定子となった場合に
電極57と交差するために絶縁フィルム層を転写した後
に、A3(57)の配線パターン層を転写すべく保存し
た。
【0072】なお、多層配線基板の転写時の圧着条件
は、次のとおりであった。 (圧着条件) 圧 力 : 40kgf/cm2 温 度 : 80℃
【0073】(2)絶縁用転写フィルムの準備 絶縁層形成のための転写フィルムとして、25μm厚の
ポリイミドフィルムにアクリル系の接着剤Aを25μm
の塗布厚で均一に塗布した絶縁フィルム(フィルムA)
を準備した。別に、再剥離性フィルムとして、50μm
厚のポリイミドフィルムにアクリル系の接着剤Bを25
μmの塗布厚で均一に塗布した絶縁フィルム(フィルム
B)を準備した。このフィルムAとフィルムBをロール
ラミネータで均一にラミネートした。この際、接着剤A
と接着剤B間の接着は再剥離可能となる程度であった。
【0074】(3)絶縁用転写フィルムのパターン形成 パターン形成方法 上記、(2)で準備されたポリイミドからなる絶縁フィ
ルムと再剥離性フィルムのラミネート体45に対して、
図8(A)のように、絶縁フィルム側から鋼製刃の抜き
刃型48をあてがい、必要な絶縁層のパターン形状に絶
縁フィルムを打ち抜いた図8(B)。次いで、抜き刃型
により打ち抜かれた絶縁フィルムの部分で、最終の絶縁
部とならない不要部分を剥離除去した図8(C)。絶縁
フィルム層側に再剥離性フィルム(フィルムC)45を
ラミネートしてから、再剥離性フィルム(フィルムB)
43を剥離除去した。その後、絶縁フィルムを、A1
(55),A2(56)の転写されたワーク1上に絶縁
フィルム層を下面にして転写した(図8(F)
(G))。続いてA3(57)の配線パターン層を転写
積層した。この場合、絶縁フィルム層は、A2(56)
上の全面に形成されているわけではないので、A3(5
7)は粘着性あるいは接着性の樹脂層により、A1(5
5),A2(56)の積層体上に十分な強度で接着でき
るものである。
【0075】パターン形成方法 上記、(2)で準備されたポリイミドからなる絶縁フィ
ルムと再剥離性フィルムのラミネート体46に対して再
剥離性フィルム(フィルムC)45をフィルムBの反対
側にラミネートした(図9(A))。次いで、図9
(B)のように、フィルムB側から鋼製刃の打ち抜き刃
型48をあてがい、必要な絶縁層のパターン形状にフィ
ルムBおよび絶縁フィルム41を同時に打ち抜いた図9
(C)。抜き型により打ち抜かれた絶縁フィルムの部分
で、最終の絶縁フィルム層とならない不要部分の再剥離
性フィルム(フィルムB)を剥離除去した図9(D)。
その後、絶縁フィルムを、A1(55),A2(56)
の転写されたワーク1上に絶縁フィルム層を下面にして
転写した(図9(E)(F))。続いてA3(57)の
配線パターン層を転写積層した。
【0076】パターン形成方法 上記、(2)で準備されたポリイミドからなる絶縁フィ
ルムと、銅箔を使用した再剥離性フィルムのラミネート
体46の絶縁フィルム層に対して、銅を約1μmの厚さ
で蒸着により形成した。その上にフォトレジスト(東京
応化工業(株)製 OFPR)を約1μmの厚さに均一
に塗布形成し所定のフォトマスクパターンを介して露
光、現像、乾燥処理して、図10(B)のようにレジス
ト層47を形成した。その後、塩化第2鉄溶液で銅をエ
ッチングし、それをマスクとして、ポリイミドに対して
エッチング特性のあるヒドラジン(NH2 NH2 )水溶
液を用い、40℃で10分間のエッチングを行い、水洗
・乾燥して絶縁フィルム層を形成した。続いて、再度、
塩化第2鉄で絶縁フィルム上の銅をエッチング除去した
(図10(D)。その後、絶縁フィルムを、A1(5
5),A2(56)の転写されたワーク1上に絶縁フィ
ルム層を下面にして転写した(図10(F)(G))。
続いてA3(57)の配線パターン層を転写積層した。
【0077】パターン形成方法 上記、(2)で準備されたポリイミドからなる絶縁フィ
ルムと再剥離性フィルムのラミネート体45に対して、
静電アクチュエータ固定子の電極パターン3種(図11
の電極55,56,57の形状)の形状に沿って絶縁フ
ィルム側から炭酸ガスレーザーを、下記条件にて照射し
て不要な絶縁フィルム部分を除去した。その後、絶縁フ
ィルムを、A1(55),A2(56)の転写されたワ
ーク1上に絶縁フィルム層を下面にして転写した。続い
てA3(57)の配線パターン層を転写積層した。
【0078】(照射条件) 周波数 : 150Hz 電 圧 : 20Kv ショット数: 12ショット
【0079】上記のようにして作製された静電アクチュ
エータを使用して作動試験を行ったところ、層間の短絡
等は見られず、また、高電圧に耐える絶縁性を具備した
静電アクチュエータが得られた。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば転
写用原版上に設けた導電性層あるいは導電性層と絶縁樹
脂層とからなる配線パターン層を基板上に転写すること
により、上部に導電性層を下部に絶縁樹脂層を備えた配
線パターン層を基板上に多層に積層することができ、こ
の多層積層は、所定の配線パターン層を形成した転写用
原版を並行して複数作製し、これらの転写用原版を用い
て順次転写する並直列プロセスであるため、転写前の検
査により不良品を排除することができ、製造歩留が向上
するとともに、スループットが高く、さらに、従来基板
上で行っていた配線層の形成やパターニングのためのメ
ッキ、およびフォトエッチング工程は不要となり、製造
工程の簡略化が可能となる。また、多層配線基板には、
従来の多層配線基板には、高耐圧が必要な部分には、絶
縁フィルムを転写方法により部分的に設けることができ
るので、簡易かつ工業的に有利な方法で、耐圧性能に優
れた多層配線基板を製造することができる。本発明の多
層配線基板は、高い耐圧が必要とされる静電アクチュエ
ータ固定子や非接触ICカードのコイルとして使用して
十分な機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一例を示す概略断面図
である。
【図2】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めのフローチャートである。
【図3】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めの図面である。
【図4】本発明の多層配線基板の製造方法に用いられる
転写用原版の一例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めの図面である。
【図6】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めの図面である。
【図7】本発明の多層配線基板に使用する絶縁フィルム
と再剥離性フィルムとをラミネートする工程を示した図
面である。
【図8】本発明の多層配線基板に使用する絶縁フィルム
を打ち抜き刃型で打ち抜く工程を示した図面である。
【図9】本発明の多層配線基板に使用する絶縁フィルム
を打ち抜き刃型で打ち抜く工程の他の工程を示した図面
である。
【図10】本発明の多層配線基板に使用する絶縁フィル
ムをフォトエッチングプロセスで処理する工程を示した
図面である。
【図11】本発明の実施例である静電アクチュエータの
電極の構成を説明するための概略斜視図である。
【図12】図11に至る前の静電アクチュエータの電極
形成の概略斜視図である。
【図13】(A)は本発明の多層配線基板の交差部を示
す斜視図である。(B)は本発明の多層配線基板の配線
パターン層の近接部を示す斜視図である。
【図14】本発明の多層配線基板の配線パターン層相互
の接続方法を説明するための図面である。
【図15】本発明の多層配線基板の配線パターン層の交
差部における接続状態を示す斜視図である。
【図16】本発明の多層配線基板の配線パターン層の交
差部における接続状態を示す斜視図である。
【図17】本発明の多層配線基板の配線パターン層の交
差部における接続状態を示す斜視図である。
【図18】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続状態を示す斜視図である。
【図19】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続状態を示す斜視図である。
【図20】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続状態を示す斜視図である。
【図21】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続状態を示す斜視図である。
【図22】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続状態を示す斜視図である。
【図23】(A)は、本発明の多層配線基板の配線パタ
ーン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
(B)は、多層配線基板の配線パターン層の近接部を接
続するために使用される接続体を形成させた状態を示す
図である。
【図24】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続を順次形成させる状態を示す斜視図で
ある。
【図25】本発明の多層配線基板の配線パターン層の近
接部における接続を順次形成させる状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 多層配線基板(ワーク) 2 基板 3,4,5 配線パターン層 3a,4a,5a 導電性層 3b,4b,5b 粘着性あるいは接着性の樹脂層 3c,4c 絶縁フィルム 3d,4d 接着剤層 10,20,30 配線パターン層用の転写用原版 11,21,31 導電性基板 12 フォトレジスト層 12´絶縁層 13,23,33 配線パターン層 14,24,34 導電性層 15,25,35 粘着性あるいは接着性の樹脂層 32´絶縁層 40 接着剤付き絶縁フィルム(フィルムA) 41 絶縁フィルム 42 接着剤 43 再剥離性フィルム(フィルムB) 44 再剥離性接着剤 45 再剥離性フィルム(フィルムC) 46 ラミネート体 47 レジスト層 48 打ち抜き刃型 49 金属層 55,56,57 電極部 55a,56a,57a 取り出し電極部 55b,56b,57b 帯状電極部 61 スルーホールパターン 66,74 接合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】追加
【補正内容】
【図25】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、該基板上に順次積層して形成され
    た複数の配線パターン層を備え、該配線パターン層は導
    電性層と該導電性層の下部に形成された粘着性あるいは
    接着性の樹脂層を有し、該樹脂層によって前記基板ある
    いは下層の配線パターン層に固着されると共に、配線パ
    ターン層の層間であって必要な部分には、転写方式で形
    成された絶縁フィルム層を備えることを特徴とする多層
    配線基板。
  2. 【請求項2】 多層配線基板の製造方法であって、
    (A)導電性基板の上に絶縁層をパターン形成する工程
    と、この導電性基板上の導電層の露出部分に配線パター
    ン用の導電性層を形成する工程と、当該配線パターン用
    導電性層上に粘着性あるいは接着性の樹脂層を形成する
    工程、とによって導電性基板の上にパターン形成された
    配線パターン用導電性層、粘着性あるいは接着性の樹脂
    層を一体的に基板上に転写することにより配線パターン
    を形成する工程、(B)上記(A)の工程とは別に、接
    着剤付き絶縁フィルムと再剥離性フィルムをラミネート
    する工程、ラミネートされた接着剤付き絶縁フィルムに
    対して最終配線パターンにおける必要な絶縁部分の形状
    に沿って絶縁フィルムのパターン形成をする工程、
    (C)上記(A)の工程により、準備された配線パター
    ン上に(B)の工程により準備された絶縁フィルムを、
    相互に位置合わせして転写する工程、とを包含すること
    を特徴とする多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁フィルムのパターン形成が、打ち抜
    き刃型を直接、絶縁フィルムに対し適用してパターン形
    成することを特徴とする請求項2記載の多層配線基板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 絶縁フィルムのパターン形成が、打ち抜
    き刃型を再剥離性フィルムを介して、絶縁フィルムに対
    し適用してパターン形成することを特徴とする請求項2
    記載の多層配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 絶縁フィルムのパターン形成が、フォト
    エッチングプロセスによることを特徴とする請求項2記
    載の多層配線基板の製方法。
  6. 【請求項6】 絶縁フィルムのパターン形成が、レーザ
    ー加工によることを特徴とする請求項2記載の多層配線
    基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 配線パターンの製造方法が、連続的に供
    給される配線パターンと、連続的に供給されるパターン
    形成後の絶縁フィルムとが、位置合わせされて連続的に
    転写されることを特徴とする請求項2記載の多層配線基
    板の製造方法。
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