JPH095525A - ホログラムカラーフィルターの評価方式 - Google Patents

ホログラムカラーフィルターの評価方式

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JPH095525A
JPH095525A JP14741895A JP14741895A JPH095525A JP H095525 A JPH095525 A JP H095525A JP 14741895 A JP14741895 A JP 14741895A JP 14741895 A JP14741895 A JP 14741895A JP H095525 A JPH095525 A JP H095525A
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wavelength
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Yukio Taniguchi
谷口幸夫
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  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 計算上得られたホログラムカラーフィルター
の分光特性を計算によりシミュレーションして、その結
果を用いて最適なものを得る。 【構成】 要素ホログラムの周期的な配置からなり、各
要素ホログラムが法線に対して角度をなして入射する白
色光を面に沿う方向に波長分散させて分光するホログラ
ムカラーフィルターの評価方式であり、要素ホログラム
の各微小領域に、微小波長間隔毎で所定の入射角の中心
光線の周りで照明光の平行度内での微小角度毎に入射さ
せる光線を生成する手段ST3と、各光線毎に回折光の
方向と回折効率を算出する手段ST4,5と、全ての回
折光を回折効率の重み付けをして総和を取ることにより
通過波長特性を算出する手段ST8と、算出された通過
波長特性に基づいて、色度、輝度を算出する手段ST
9,10とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラムカラーフィ
ルターの評価方式に関し、特に、ホログラムカラーフィ
ルターの分光特性をシミュレーションし、その結果を用
いて最適なホログラムカラーフィルターを得る方式に関
する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置用のカラーフィルタ
ーとして、従来の波長吸収型のものと比較して、バック
ライトの各波長成分を無駄なく吸収なく各液晶セルへ入
射でき、バックライトの利用効率を大幅に向上させるも
のとして、本出願人は、特願平5−12170号等にお
いて、ホログラムカラーフィルターを提案した。その構
成は、偏心したフレネルゾーンプレート状の微小ホログ
ラムアレーからなるものである。以下、簡単にこのホロ
グラムカラーフィルターについて説明する。
【0003】図10の断面図を参照にしてこのホログラ
ムカラーフィルターを用いた液晶表示装置について説明
する。同図において、規則的に液晶セル6′(画素)に
区切られた液晶表示素子6のバックライト3入射側にこ
のホログラムカラーフィルターを構成するホログラムア
レー5が離間して配置される。液晶表示素子6背面に
は、各液晶セル6′の間に設けられたブラック・マトリ
ックス4が配置される。以上の他、図示しない偏光板が
液晶表示素子6の両側に配置される。なお、ブラック・
マトリックス4の間には、従来のカラー液晶表示装置と
同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の光を通過
する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置するよう
にしてもよい。
【0004】ホログラムアレー5は、R、G、Bの分色
画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙面
内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対応
して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配
置された微小ホログラム5′からなり、微小ホログラム
5′は液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの
液晶セル6′各組に整列して各々1個ずつ配置されてお
り、各微小ホログラム5′は、ホログラムアレー5の法
線に対して角度θをなして入射するバックライト3の中
の緑色の成分の光を、その微小ホログラム5′に対応す
る3つの分色画素R、G、Bの中心の液晶セルG上に集
光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されてい
るものである。そして、微小ホログラム5′は、回折効
率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、
位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここ
で、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないと
は、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを
回折し、他の波長は回折しないタイプのものではなく、
1つの回折格子で何れの波長も回折するものを意味し、
この回折効率の波長依存性が少ない回折格子は、波長に
応じて異なる回折角で回折する。
【0005】このような構成であるので、ホログラムア
レー5の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト3を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム5′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー5面に平行な方向に分散される。その中の、赤の
波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の成分
は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青を表
示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するよう
に、ホログラムアレー5を構成配置することにより、そ
れぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほとんど
減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する位置の
液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことができ
る。
【0006】このように、ホログラムアレー5をカラー
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく
各液晶セル6′へ入射させることができるため、その利
用効率を大幅に向上させることができる。
【0007】このようなホログラムカラーフィルター5
は、計算機ホログラムレンズアレーを作製し、それを複
製することによって製作している。すなわち、微小ホロ
グラム5′のホログラム干渉縞を計算機によって計算
し、例えばクロムを成膜したガラス基板上に塗布した電
子線レジストへ電子ビームによってその干渉縞を描画
し、現像して、レリーフ型の計算機ホログラム(CG
H:Computer Generated Holo
gram)アレーのクロムパターンをまず作製する。次
に、このクロムパターンをマスクとしてガラス基板をイ
オンエッチングしてCGHアレー原版を作製する。次い
で、このようにして作製したCGHアレーのレリーフ面
上にホログラム感材を密着させるか若干ギャップをおい
て重ね合わせ、CGHアレー側から図10のバックライ
ト3に相当する角度θでレーザ光を入射させ、CGHア
レーの各CGHによって生じる収束回折光と直進透過光
とをホログラム感材中で干渉させて、CGHアレーを複
製する。この複製されたホログラムが図10のホログラ
ムアレー5として用いられる。さらに、この複製された
ホログラムを原版として再度複製したものをホログラム
アレー5として用いてもよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ホログラムカラーフィルター5で分光され、ブラック・
マトリックス4を透過した各色の輝度(明るさ)と色再
現性に関して、従来は、実際に作製したCGHにバック
ライト3に相当する光を入射させ、実際にブラック・マ
トリックス4を透過した光を測定して各色の輝度(明る
さ)と色再現性を見る外はなかった。
【0009】しかしながら、この方法は、実際にCGH
を作って評価するという試行錯誤が必要であり、非常に
時間とコストがかかるものあり、ホログラムカラーフィ
ルター開発と商品化を阻害する要因となっていた。
【0010】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、計算上得られたホログラムカ
ラーフィルターの分光特性を計算によりシミュレーショ
ンして、その結果を用いて最適なホログラムカラーフィ
ルターを得る方式を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のホログラムカラーフィルターの評価方式は、集光性
の要素ホログラムを周期的に配置したアレーからなり、
各要素ホログラムが記録面の法線に対して角度をなして
入射する白色光を記録面に沿う方向に波長分散させて分
光するホログラムカラーフィルターの評価方式におい
て、要素ホログラムの各微小領域に、微小波長間隔毎で
所定の入射角の中心光線の周りで照明光の平行度内での
微小角度毎に入射させる光線を生成する手段と、生成さ
れた各光線毎に回折光の方向と回折効率を算出する手段
と、全ての回折光を回折効率の重み付けをして総和を取
ることにより通過波長特性を算出する手段と、算出され
た通過波長特性に基づいて、色度、輝度の少なくとも一
方を算出する手段とを備えていることを特徴とするもの
である。
【0012】この場合、ホログラムカラーフィルターは
分光された光を各色毎に分ける開口部材を備え、前記の
通過波長特性を算出する手段は、前記開口部材の各開口
毎に通過波長特性を算出するように構成され、前記の色
度、輝度の少なくとも一方を算出する手段は、前記開口
部材の各開口の色度、輝度の少なくとも一方を算出する
ように構成されていることが望ましい。
【0013】また、前記の通過波長特性を算出する手段
は、照明光の波長分布と、前記要素ホログラムの材料吸
収率と、前記要素ホログラムの表面反射率の少なくも1
つを考慮して総和を取るように構成されていることが望
ましい。
【0014】
【作用】本発明においては、要素ホログラムの各微小領
域に、微小波長間隔毎で所定の入射角の中心光線の周り
で照明光の平行度内での微小角度毎に入射させる光線を
生成する手段と、生成された各光線毎に回折光の方向と
回折効率を算出する手段と、全ての回折光を回折効率の
重み付けをして総和を取ることにより通過波長特性を算
出する手段と、算出された通過波長特性に基づいて、色
度、輝度の少なくとも一方を算出する手段とを備えてい
るので、実際にCGHを作って照明光を入射させて評価
する時間とコストが非常にかかる試行錯誤が必要でなく
なり、計算上得られたホログラムカラーフィルターの分
光特性を計算によりシミュレーションして、その結果を
用いて最適なホログラムカラーフィルターを得ることが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のホログラムカラーフィルター
の評価方式の原理を図面を参照にして説明する。図1
(a)は、ホログラムカラーフィルター5を構成する1
個の微小ホログラム5′とそれに対応する3つの分色画
素R、G、Bの前面に設けられたブラック・マトリック
ス4との組み合わせを示しており、間隔d(通常は、微
小ホログラム5′の焦点距離)をおいて相互に整列して
配置されている。微小ホログラム5′とブラック・マト
リックス4の間にガラス板7(屈折率nG )が配置され
ている。そして、光源10から出たバックライト3がホ
ログラムカラーフィルター5に入射し、そこで回折され
てブラック・マトリックス4に入射し、ブラック・マト
リックス4の開口を通過した光線だけがカラー液晶表示
に寄与する。
【0016】本発明においては、微小ホログラム5′を
微小な領域A1 〜AM に分割(例えば、縦横各々20等
分)し、そのおのおのの領域Am (m=1〜M)に、入
射角θの中心光線の周りでバックライトの平行度を表す
図のr方向(半径方向)に微小角度おき(例えば、平行
度が±5°の場合、0°から1°おきに5°まで)で、
かつ、図のψ方向(円周周方向)に一定角度おき(例え
ば、0〜359°の範囲で22.5°おき)にそれぞれ
1本の光線、全体でN(n=1〜N)本の光線(以上の
例では、1(中心光線)+5×16=81本)を、光源
10からの波長λを微小波長間隔(例えば、400nm
〜700nmの間を10nmおきに)で変化させて、順
に全ての領域Am (m=1〜M)に入射させ(以上の例
では、全体で81×20×20×31=N×M×31=
1,004,400本(回))、その各々について、微
小ホログラム5′の各領域Am が有している干渉縞によ
り、後記の回折の式に従って回折させて回折光線の方向
を算出し、また、ホログラムの回折効率を表す後記のコ
ーゲルニクの式、及び、スネルの屈折式に従ってその回
折光線の回折効率η(n,m)を算出する。そして、各
回折光線がブラック・マトリックス4を通過する場合を
1、そこで遮断される場合を0として、それを表す関数
P(1/0)として、最終的に波長に依存した通過特性
を表す以下の式(1)を算出する。
【0017】 式(1)において、L(λ)は図1(b)に波長特性を
例示したように、光源10の波長分布を表す量であり、
cosθはバックライト3が入射角θでホログラムカラ
ーフィルター5に斜めに入射することを補正する量であ
り、(材料吸収率)、(1−表面反射率)は、それぞれ
ホログラムカラーフィルター5の材料吸収、表面反射に
より通過強度が低下することを補正する量である。
【0018】以上のような演算を行うことにより、ブラ
ック・マトリックス4の3つの分色画素R、G、Bに対
応する開口を通過する分光光の波長特性は、式(1)を
波長λに対してプロットすることにより、図2に模式的
に示したようなグラフが得られる。
【0019】ところで、微小ホログラム5′の各領域A
m の干渉縞は、図3に示すように、その撮影条件で表現
される。ホログラム記録感材11の表面法線ベクトルを
〈n〉、物体光の進行方向を表す単位ベクトルを
〈rO 〉、参照光の進行方向を表す単位ベクトルを〈r
R 〉、参照光、物体光の波長をλO とすると、微小ホロ
グラム5′の各領域Am の干渉縞は、〈n〉,
〈rO 〉,〈rR 〉,λO の組で表される。そして、こ
のようにして記録されたホログラム記録感材11を現像
して得られたホログラム11′を、図4に示すように、
進行方向を表す単位ベクトルが〈rC 〉、波長がλC
再生照明光で照明して再生するときの回折光の進行方向
を表す単位ベクトルを〈rI 〉とすると、回折の式は、 〈n〉×(〈rC 〉−〈rI 〉) =mλO /λC ・〈n〉×(〈rO 〉−〈rR 〉)・・・(2) となり、バックライト3はこの式(2)に従って回折さ
れる。ここで、mは回折次数を表す。
【0020】さらに、このように回折の式に従って回折
された回折光線の回折効率ηは、コーゲルニクの式(H.
Kogelnik"Coupled Wave Theory for Thick Hologram Gr
atings"Bell Syst. Tech.,J.48,2909(1969) )より、 η= sin2 ν ・・・(3) となる。ただし、νについては、S偏光についての値ν
S は、 νS =πΔnδ/{λ( cosθ cosθS 1/2 } ・・・(4) P偏光についての値νP は、 νP =νS cos{2(φ−θ)} ・・・(5) となる(例えば、“SPIE”vol.1507,pp.426-434(19
91) 参照)。ここで、記号は図5に示すように、δはホ
ログラムの干渉縞が記録されている有効厚、λは入射光
の波長(図4の再生照明光の波長λC に等しい。)、Δ
nはホログラム媒質の平均屈折率nに対する干渉縞の屈
折率変調、φは干渉縞の法線Kのホログラムの法線(図
4の〈n〉)に対する角、θはホログラムの法線に対し
て干渉縞への入射光のなすホログラム内部での角(図1
(a)のバックライト3の入射角θとは異なる。)、θ
S は干渉縞によりブラッグ回折された1次光のホログラ
ム内部でのホログラムの法線に対する角である。
【0021】また、ホログラムの干渉縞の格子ベクトル
の方向φとθ、θS の間には、一般的に、 φ=(θ+θS )/2±π/2(複合は、場合に応じて一方のみ) 2φ=θ+θS ±π ・・・(6) も成り立つ。
【0022】また、ホログラムの入射側に屈折率n1
媒質I、射出側に屈折率n2 の媒質IIが密着して充填
されている場合、θ1 をホログラム内部でホログラムの
法線に対して角θをなす入射光が媒質Iからホログラム
媒質へ入射するときのホログラムの法線に対する角、θ
2 を干渉縞によりブラッグ回折された1次光の媒質II
へ出たときのホログラムの法線に対する角とすると、ス
ネルの屈折式より、 n1sinθ1 =n sinθ ・・・(7) n sinθS =n2 sinθ2 ・・・(8) の関係が成り立っている。
【0023】ここで、上記入射角θ1 、射出角θ2 は、
それぞれ図4における再生照明光ののベクトル〈rC
の方向、回折光のベクトル〈rI 〉の方向と一致する。
また、干渉縞の法線Kは、図3の物体光のベクトル〈r
O 〉及び参照光のベクトル〈rR 〉がスネルの屈折式
(7)、(8)に従ってホログラム媒質内で屈折して生
成される2つのベクトルの2等分線に垂直でこの2つの
ベクトルを含む平面内に含まれる方向である。
【0024】さて、次に、図2に示したよう波長分布の
ブラック・マトリックス4の3つの開口R、G、Bを通
過した光の色を色度図上に表示する。そのために、ま
ず、良く知れた3刺激値X,Y,Zを次のように計算す
る。
【0025】 X=k∫E(λ)x’(λ)dλ ・・・(9) Y=k∫E(λ)y’(λ)dλ ・・・(10) Z=k∫E(λ)z’(λ)dλ ・・・(11) ここで、x’(λ),y’(λ),z’(λ)はスペク
トル3刺激値である。次いで、X,Y,Zから色度座標
x,yを次の関係から求める。
【0026】 x=X/(X+Y+Z),y=Y/(X+Y+Z) ・・・(12) こうして得られた各開口R、G、Bを通過した光の色度
座標x,yを図6に示すような色度図にプロトすること
により、図1の微小ホログラム5′をアレー状に並べた
ホログラムカラーフィルター5の色特性を評価すること
ができる。
【0027】また、各開口R、G、Bを通過した光のE
(λ)(図2)に図7に示すような比視感度特性(この
図は、明所視)を掛けることにより、図8のような実際
に感じられる波長特性が得られる。そして、図8のR、
G、B毎の値を積分することにより、それぞれの色の輝
度を求めることができる。
【0028】このようにして、ホログラムカラーフィル
ター5の色特性、明るさ(輝度)を評価することができ
る。
【0029】なお、従来の吸収型のカラーフィルターと
の特性を比較するためには、吸収型のカラーフィルター
のE(λ)(式(1))をシミュレーションあるいは実
測により求め、上記と同様にして色度座標x,y及び
R、G、Bそれぞれの色の輝度を求め、ホログラムカラ
ーフィルター5の色特性及び輝度と対比すればよい。輝
度については、R、G、B毎に数値で出るので、両者の
比を求めることができる。
【0030】以上の本発明のホログラムカラーフィルタ
ーの評価方式をフローチャートに描くと、図9のように
なる。すなわち、ステップ1において、これから評価し
よとするホログラムのパラメータを入力する。具体的に
は、ホログラム5′の縦横寸法、図3のその撮影時の物
体光の進行方向を表す単位ベクトル〈rO 〉、参照光の
進行方向を表す単位ベクトル〈rR 〉、参照光、物体光
の波長λO 、ホログラム5′の干渉縞が記録されている
有効厚δ、ホログラム媒質の平均屈折率n、その屈折率
変調Δn、ホログラム5′とブラック・マトリックス4
の間隔d、ガラス板7の屈折率nG 、ホログラム5′の
材料吸収率、ホログラム5′の表面反射率、ブラック・
マトリックス4の形状を表すパラメータ等である。次い
で、ステップ2において、バックライト3に関するパラ
メータを入力する。具体的には、その中心光線の入射角
θ、バックライト3の平行度、光源10の波長分布L
(λ)である。なお、ステップ1と2は逆の順序あるい
は同時に行ってもよい。
【0031】次に、ステップ3において、図1との関連
で説明したように、光源10からの光について微小波長
間隔毎に、また、入射角θの中心光線の周りでバックラ
イト3の平行度内での微小角度毎に、そして、ホログラ
ム5′を分割した各領域Aに入射させる光線を生成す
る。そして、ステップ4において、このようにして生成
した各光線毎に、前記の回折の式(2)に従ってその光
線の回折方向を算出する。また、ステップ5において、
前記の式(3)〜(6)のコーゲルニクの式と式(7)
〜(8)のスネルの屈折式に従ってその回折光線の回折
効率η(n,m)を算出する。さらに、ステップ6にお
いて、そのような光線がブラック・マトリックス4を通
過するか否かP(1/0)を算出する。
【0032】次いで、ステップ7において、ステップ3
で生成した光線全てについて、ステップ4〜6の算出を
行ったか否かを判断し、算出漏れがある場合にはこれを
完了するまで行い、次いで、ステップ8で前記のホログ
ラムカラーフィルターの通過波長特性を表す式(1)に
従ってR、G、Bの各開口毎のE(λ)の算出を行う。
その後、ステップ9で、前記の式(9)〜(12)に基
づいて色度座標x,yを求め、また、ステップ10で、
E(λ)に比視感度特性を掛け、各色毎に積分して各色
の輝度を算出する。
【0033】次に、本評価方式を用いて最適化したホロ
グラムカラーフィルターの1例を示す。ホログラム及び
ブラック・マトリックスの外形は100×180μmで
あり、ホログラム、ブラック・マトリックス間の距離は
1.1mmで、その間に屈折率1.54のガラズ板が介
している。ブラック・マトリックスの3つの各開口の寸
法は55×35μmで、開口のピッチは60μmであ
る。ホログラム記録時の波長は514nmで、焦点距離
1.1mm、ホログラム中心に入射角40°で入射した
ときその法線方向に回折する波長は545nmである。
ホログラム媒質の平均屈折率は1.52、その屈折率変
調は0.035、ホログラムの干渉縞が記録されている
有効厚は6.0μmである。ホログラムの材料吸収率は
0.02746、表面反射率は入射角40°でのフレネ
ル反射係数から算出した。また、照明光源としてシャー
プ(株)製プロジェクターXV−P1(平行度±5°)
の光源を入射角40°で用いた。
【0034】その結果、R、G、Bの開口の通過特性は
次のようになった。 注)単位は任意。
【0035】次に、このホログラムカラーフィルターの
色度は、R:x=0.548,y=0.451,G:x
=0.352,y=0.605,B:x=0.146,
y=0.075であり、従来の吸収型カラーフィルタに
比較した輝度比は、R:2.8,G:2.3,B:2.
1であった。
【0036】以上、本発明のホログラムカラーフィルタ
ーの評価方式の原理と実施例を説明してきたが、本発明
はこれらに限定されず種々の変形が可能である。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホログラムカラーフィルターの評価方式によると、要
素ホログラムの各微小領域に、微小波長間隔毎で所定の
入射角の中心光線の周りで照明光の平行度内での微小角
度毎に入射させる光線を生成する手段と、生成された各
光線毎に回折光の方向と回折効率を算出する手段と、全
ての回折光を回折効率の重み付けをして総和を取ること
により通過波長特性を算出する手段と、算出された通過
波長特性に基づいて、色度、輝度の少なくとも一方を算
出する手段とを備えているので、実際にCGHを作って
照明光を入射させて評価する時間とコストが非常にかか
る試行錯誤が必要でなくなり、計算上得られたホログラ
ムカラーフィルターの分光特性を計算によりシミュレー
ションして、その結果を用いて最適なホログラムカラー
フィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくホログラムカラーフィルターの
評価方式の原理を説明するための図である。
【図2】ホログラムカラーフィルターの通過特性を模式
的に示す図である。
【図3】ホログラムの干渉縞を表現する撮影時のベクト
ルを示す図である。
【図4】ホログラムの再生時のベクトルを示す図であ
る。
【図5】コーゲルニクの式を説明するための図である。
【図6】色度座標をプロットした色度図である。
【図7】比視感度特性を示す図である。
【図8】比視感度特性を掛けて得られた視感度特性を示
す図である。
【図9】本発明のホログラムカラーフィルターの評価方
式の手順の1例を示すフローチャートである。
【図10】ホログラムカラーフィルターを用いた液晶表
示装置の断面図である。
【符号の説明】
3…バックライト 4…ブラック・マトリックス 5…ホログラムアレー(ホログラムカラーフィルター) 5′…微小ホログラム 6…液晶表示素子 6′…液晶セル 7…ガラス板 10…光源 A1 〜Am 〜AM …微小ホログラムの分割領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光性の要素ホログラムを周期的に配置
    したアレーからなり、各要素ホログラムが記録面の法線
    に対して角度をなして入射する白色光を記録面に沿う方
    向に波長分散させて分光するホログラムカラーフィルタ
    ーの評価方式において、要素ホログラムの各微小領域
    に、微小波長間隔毎で所定の入射角の中心光線の周りで
    照明光の平行度内での微小角度毎に入射させる光線を生
    成する手段と、生成された各光線毎に回折光の方向と回
    折効率を算出する手段と、全ての回折光を回折効率の重
    み付けをして総和を取ることにより通過波長特性を算出
    する手段と、算出された通過波長特性に基づいて、色
    度、輝度の少なくとも一方を算出する手段とを備えてい
    ることを特徴とするホログラムカラーフィルターの評価
    方式。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムカラーフィルターは分光
    された光を各色毎に分ける開口部材を備え、前記の通過
    波長特性を算出する手段は、前記開口部材の各開口毎に
    通過波長特性を算出するように構成され、前記の色度、
    輝度の少なくとも一方を算出する手段は、前記開口部材
    の各開口の色度、輝度の少なくとも一方を算出するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1記載のホロ
    グラムカラーフィルターの評価方式。
  3. 【請求項3】 前記の通過波長特性を算出する手段は、
    照明光の波長分布と、前記要素ホログラムの材料吸収率
    と、前記要素ホログラムの表面反射率の少なくも1つを
    考慮して総和を取るように構成されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のホログラムカラーフィルター
    の評価方式。
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