JPH0954351A - カメラシステム - Google Patents

カメラシステム

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JPH0954351A
JPH0954351A JP20883395A JP20883395A JPH0954351A JP H0954351 A JPH0954351 A JP H0954351A JP 20883395 A JP20883395 A JP 20883395A JP 20883395 A JP20883395 A JP 20883395A JP H0954351 A JPH0954351 A JP H0954351A
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JP
Japan
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light emission
value
photometric
light
camera system
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JP20883395A
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English (en)
Inventor
Yoichi Sato
洋一 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆光状態でのストロボ調光撮影において、構
図を少し変えたりするだけで露出ムラが生じやすい。 【解決手段】 ストロボ手段により被写体に向けて本発
光を行い、露光動作を行うカメラシステムにおいて、被
写界の輝度を測光する第1の測光手段と、前記第1の測
光手段の出力に応じて被写体の逆光条件を演算する演算
手段(#07)と、被写体の反射光が所定値に達すると
前記ストロボ手段の発光を停止させる制御手段と、前記
演算手段の出力により前記制御手段のストロボ発光停止
制御値に補正を加える補正手段(#08)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体に向け発光
を行い自動的に適正露光を得るように発光量の調節を行
い露光動作を行うカメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被写体に向け発光を行い自動
的に適正露光を得るように発光量の調節を行い露光動作
を行う調光制御方式のストロボ制御カメラシステムは種
々提案されており、露光時にフィルム面に到達する光の
フィルム面反射光を測光することにより適正発光量を得
るいわゆるTTL調光が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被写体
が背景より暗い逆光条件では、定常光分がストロボ光に
比べて強い光になってしまうため、逆光で主被写体がセ
ンサの大きさより小さい時には正しい測光値が得られ
ず、撮影者が構図を少し動かすと大きく露出が変わって
しまい、いわゆる露光ムラの原因となっていた。
【0004】特開平6−250253等では、被写体を
逆光かどうかを判定してストロボ光の制御方法を変えて
いるが、逆光か逆光でないかの二つの組合せしかないの
で、逆光と判定される条件の近傍ではやはり露出ムラの
原因となっていた。
【0005】本発明に係る発明の目的は、逆光状態でも
適正露出でのストロボ撮影が可能なカメラシステムを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する第1の構成は、ストロボ手段により被写体に
向けて本発光を行い、露光動作を行うカメラシステムに
おいて、被写界の輝度を測定する第1の測定手段と、前
記第1の測光手段の出力に応じて被写体の逆光条件を演
算する演算手段と、被写体の反射光が所定値に達すると
前記ストロボ手段の発光を停止させる制御手段と、前記
演算手段の出力により前記制御手段のストロボ発光停止
制御値に補正を加える補正手段とを有することを特徴と
するカメラシステムにある。
【0007】本出願に係る発明の目的を実現する第2の
構成は、被写体の輝度を測光する第1の測光手段と、被
写体に向けて予備発光を行う予備発光手段と、前記予備
発光に際して被写体からの反射光を測光する第2の測光
手段と、前記予備発光に際して前記第2の測光手段とは
別の光学路より予備発光量を測光する第3の測光手段
と、前記第2の測光手段による測光値を基に前記第3の
測光手段で測光された予備発光量に対する相対的な本発
光量を演算する本発光量演算手段と、前記第1の測光手
段による測光値を基に、主被写体の逆光条件を演算する
逆光演算手段と、前記逆光演算手段の出力に応じて前記
本発光量演算手段で演算される本発光量の制御値に補正
を加える補正手段とを有することを特徴とするカメラシ
ステムにある。
【0008】このような構成において、前記予備発光手
段による予備発光は、波高値を所定時間一定に保って発
光するフラット発光であることを特徴とする。
【0009】このような構成において、前記第1の測光
手段は、画面内を複数のエリアに分割して測光する多分
割測光手段であることを特徴とする。
【0010】このような構成において、記第2の測光手
段は、画面内の複数のエリアに分割して測光する多分割
測光手段であることを特徴とする。
【0011】このような構成において、前記第1の測光
手段と前記第2の測光手段は、同一であることを特徴と
する。
【0012】このような構成において、前記補正手段
は、前記第1の測光手段の出力に応じて補正値を変更す
ることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を1眼フレックス
カメラに適用して実施したカメラシステムの主に光学的
な構成を説明した横断面図である。
【0014】1はカメラ本体であり、この中に光学部
品、メカ部品、電気回路、フィルムなどを収納し、写真
撮影が行えるようになっている。2は主ミラーで、観察
状態と撮影状態に応じて撮影光路へ斜設されあるいは退
去される。また主ミラー2はハーフミラーとなってお
り、斜設されているときも、後述する焦点検出光学系に
被写体からの光線の約半分を透過させている。3は撮影
レンズ12〜14の予定結像面に配置されたピント板、
4はファインダー光路変更用のペンタプリズム、5はフ
ァインダーで、撮影者はファインダーの接眼レンズ側の
窓よりピント板3を観察することで、撮影画面を観察す
ることが出来る。6、7は観察画面内の被写体輝度を測
定する為の結像レンズと多分割測光センサーで、結像レ
ンズ6はペンタダハプリズム4内の反射光路を介してピ
ント板3と多分割測光センサー7を共役に関係付けてい
る。
【0015】ここで、多分割測光センサー7の機能を詳
細に説明する。図2に撮影画面上の測光エリアの分割図
を示す。40は撮影画面全体を表している。41は多分
割測光センサー7の撮影画面上の測光するエリアの分割
状態を表していて、E0,E1,E2,E3,E4,E
5のように撮影画面を6個のエリアに分割している。こ
のように撮影画面と共役に関係付けられた多分割測光セ
ンサー7は撮影画面を分割してそれぞれの輝度値を測光
し出力することが出来る。
【0016】図1に戻って、8はシャッター、9は銀塩
フィルム等の感光部材を示している。
【0017】主ミラー2は斜設されているときも、被写
体からの光線の約半分を透過させている。23,24は
露光時にフィルム面の反射光を測光する為の結像レンズ
と調光用センサーであり、露光時のストロボ光の発光を
結像レンズ23を介して調光用センサー24で測光し、
測光量が所定量に達したと後記する制御手段が判断する
とストロボ光発光を停止させ、発光量の制御を行ってい
る。
【0018】25は、サブミラーであり、被写体からの
光線を下方に折り曲げて、焦点検出ユニット26の方に
導いている。
【0019】焦点検出ユニット内には、2次結像ミラー
27,2次結像レンズ28、焦点検出ラインセンサ29
等からなっている。2次結像ミラー27、2次結像レン
ズ28により焦点検出光学系を成しており、撮影光学系
の2次結像面を焦点検出ラインセンサ29上に結んでい
る。焦点検出ユニット26は後述の電気回路の処理によ
り、既知の位相差検出法により撮影画面内の被写体の焦
点状態を検出し、撮影レンズの焦点調節機構を制御する
ことにより自動焦点検出装置を実現している。この自動
焦点検出装置は、画面内の所定の3点の焦点状態を検出
するものである。図2にその3点の位置を示している。
測距点のP0,P1,P2がその位置である。
【0020】10は公知のカメラとレンズとのインタフ
ェイスとなるマウント接点であり、11はカメラ本体に
据え付けられるレンズ鏡筒である。12〜14は撮影レ
ンズであり、12は1群レンズで、光軸上を左右に可動
することで、撮影画面のピント位置を調整することが出
来る。13は2群レンズで光軸上を左右に可動すること
で、撮影画面の変倍となり撮影レンズの焦点距離が変更
される。14は3群固定レンズである。15は撮影レン
ズ絞りである。
【0021】16は1群レンズ12を駆動するための1
群レンズ駆動モータであり、自動焦点調節動作に従って
1群レンズ12を左又は右に移動させることにより自動
的にピント位置を調整することが出来る。17はレンズ
絞り駆動モータであり、これにより撮影レンズ絞りを開
放にしたり、絞ったりする事が出来る。
【0022】18は外付けストロボで、カメラ本体1に
取り付けられ、カメラからの信号に従って発光制御を行
うものである。19はキセノン管で、電流エネルギーを
発光エネルギーに変換する。20,21は反射板とフレ
ネルレンズであり、それぞれ発光エネルギーを効率良く
被写体に向けて集光する役目である。22はカメラ本体
1と外付けストロボ18とのインターフェースとなる公
知のアクセサリーシュー接点である。
【0023】図1では本発明を実現するために必要な部
材の内、光学メカ部材のみ記しており、その他に電気回
路部材が必要となるが、ここでは省略している。
【0024】図3に本発明の形態のカメラシステムの電
気回路ブロック図を示している。
【0025】なお、図1と対応する部材には同じ付号を
付している。
【0026】MPU100は、発振器101で作られる
クロックを基に内部の動作が行われる。
【0027】EEPROM100bは、フィルムカウン
タその他の撮影情報を記憶可能である。100cはA/
D変換器で焦点検出回路105、測光回路106からの
アナログ信号をA/D変換し、MPU100はそのA/
D変換値を信号処理することにより各種状態を設定す
る。
【0028】MPU100には、焦点検出回路105、
測光回路106、シャッター制御回路107、モーター
制御回路108、フィルム走行検知回路109、スイッ
チセンス回路110、液晶表示装置を駆動する液晶表示
(LCD)回路111が接続されている。また、撮影レ
ンズ内に配置されたレンズ制御回路112とはマウント
接点10を介して信号の伝達がなされ、外付けストロボ
とは、アクセサリーシュー接点22を介してストロボ制
御回路102と信号の伝達がなされる。
【0029】ラインセンサー6fは前述のようにファイ
ンダー上の3つの測距点に対応した3組のラインセンサ
ーLine−L、Line−C、Line−Rから構成
される公知のCCDラインセンサーである。焦点検出回
路105はMPU100の信号に従い、これらラインセ
ンサー6fの蓄積制御と読み出し制御を行って、それぞ
れ画素情報をMPU100に出力する。MPU100は
この情報をA/D変換し周知の位相差検出法による焦点
検出を行う。
【0030】MPU100は焦点検出情報により、レン
ズ制御回路112の信号の授受によりレンズの焦点調節
を行う。
【0031】測光回路106は、画面内の各エリアの輝
度信号として、前述したように画面内を6個のエリアに
分割した多分割測光センサ7からの出力をMPU100
に出力する。測光回路106は、被写体に向けてストロ
ボ光を予備発光していない定常状態と、予備発光してい
る予備発光状態の双方の状態で輝度信号を出力する。そ
して、MPU100は測光回路106からの輝度信号を
A/D変換し、撮影の露出の調節のための絞り値の演算
とシャッタースピードの演算、及び露光時のストロボ本
発光量の演算を行う。
【0032】シャッター制御回路107は、MPU10
0からの信号に従って、フォーカルプレーンシャッター
のシャッター先幕とシャッター後幕を走行させるため、
夫々の緊定用マグネットMG−1,MG−2への通電制
御を行い、露出動作を担っている。
【0033】モータ制御回路108は、MPU100か
らの信号に従ってモータを制御することにより、主ミラ
ー2のアップダウン、及びシャッターのチャージ、そし
てフィルムの給送を行っているフィルム走行検知回路1
09は、フィルム給送時に例えばフィルムのパーフォレ
ーションを検知し、フィルムが1駒分巻き上げられたか
否かを検知し、MPU100に信号を送る。
【0034】SW1は不図示のレリーズ釦の第1ストロ
ークでONし、測光、AFを開始する第1のストローク
スイッチ、SW2はレリーズ釦の第2ストロークでON
し、露光動作を開始する第2ストロークスイッチで、第
1ストロークスイッチSW1,第2ストロークスイッチ
SW2及びその他不図示のカメラの操作部材からの信号
は、スイッチセンス回路110が検知し、MPU100
に送っている。
【0035】液晶表示回路111はファインダー内LC
D24とモニター用LCD42の表示をMPU100か
らの信号に従って制御している。
【0036】レンズ制御回路112は、レンズマウント
接点10を介してMPU100と通信し、1群レンズ駆
動モータ16及びレンズ絞りモータ17を動作させ、レ
ンズの焦点調節と絞りを制御している。35は光検出
器、36はパルス板であり、これらによりパルスエンコ
ーダを構成しており、レンズ制御回路112がパルス数
をカウントすることにより、1群レンズの位置情報を得
ることが出来、レンズの焦点調節を行うことが出来る。
また1群レンズの位置情報より、被写体の絶対距離情報
をMPU100に伝達する。
【0037】調光回路113は、カメラの調光センサと
ストロボとの通信を行う回路からなり、調光センサはス
トロボの発光とともにセンサの蓄積を開始し、調光セン
サの出力が一定値になるとストロボに発光停止信号を送
信する。
【0038】ストロボ制御回路200はMPU100か
らの信号に従って、被写体に向けてストロボ光を発光さ
せる回路で、発光量の制御、および後述のフラット発光
の波高値及び発光時間の制御等を行うことが出来る。
【0039】201はDC/DCコンバータで、ストロ
ボ制御回路200の指示により電池電圧を昇圧し、メイ
ンコンデンサC1に約300Vを蓄えることができる。
【0040】R1/R2は、メインコンデンサC1の電
圧をストロボ制御回路200がモニターするために設け
られた分圧抵抗である。ストロボ制御回路200は、分
圧された電圧をA/D変換器202によりA/D変換す
ることにより、メインコンデンサC1の電圧を間接的に
モニタし、DC/DCコンバータ201をとめて、昇圧
をやめさせたり、現在の充電電圧をモニタし、MPU1
00に伝達したり出来る。
【0041】203はトリガ回路で、露光時にMPU1
00の指示によりストロボ制御回路200を介してトリ
ガを出力し、キセノン管19に高電圧を発生させメイン
コンデンサC1に蓄えられた電荷エネルギーがキセノン
管19を介して放電することにより、ストロボの発光を
開始させる。
【0042】204は発光停止回路で、前述のトリガ出
力時はONしており、発光が開始され、調光回路113
の出力が一定値に達すると、ストロボ制御回路200へ
発光停止信号を送信し、ストロボ制御回路200は発光
停止回路204へ発光停止信号を送り、発光停止回路は
発光停止信号を受けるとOFFしてキセノン管19の発
光を停止せしめる。
【0043】次に、図4を用いて本発明を実施したスト
ロボ制御カメラシステムの動作フローを説明する。図4
においてカメラの動作が開始すると、MPU100はま
ずレリーズ釦の第1ストロークでONする第1ストロー
クスイッチSW1を検出する(#01)。SW1を検出
するまではこの動作を繰り返し、第1ストロークスイッ
チSW1のONを検出すると、次の動作をする。
【0044】ステップ(#02)では、MPU100は
スイッチセンス回路110より、他の不図示のカメラの
各操作スイッチを読み込み、シャッタースピードの決め
方や、絞りの決め方等様々な撮影モードの設定を行う。
【0045】ステップ(#03)では、焦点検出動作を
行う。これは前述したように焦点検出回路105による
周知の位相差検出法によるものである。この前記焦点検
出動作による焦点状態により、MPU100はレンズ制
御回路を制御することによって、レンズの焦点調節を行
う。
【0046】焦点検出するポイントは図2で説明したよ
うに、画面上に3ポイントあるがそのうちのどのポイン
トの被写体にピントを合わせるかは、撮影者が任意に設
定できる方式でも良いし、近点優先を基本の考え方とし
た周知の自動選択アルゴリズム方式でも良い。
【0047】ステップ(#04)でMPU100は、画
面上の6つのエリアの被写体輝度値を測光回路106よ
り得る。
【0048】ステップ(#05)でMPU100は、前
記6つのエリアの被写体輝度値より、周知のアルゴリズ
ムより露出量を決定し、設定された撮影モードに従って
シャッタースピードの値と絞りの値を決定する。
【0049】次に、ステップ(#06)でレリーズ釦の
第2ストロークでONする第2ストロークスイッチSW
2がONであるか否かを判別する。OFFであれば、ス
テップ(#01)にもどり、ステップ(#01)〜(#
06)までの動作を繰り返す。また、第2ストロークス
イッチSW2がONであれば、ステップ(#07)以下
の動作に進む。
【0050】ステップ(#07)では、測光回路106
からの被写体輝度情報を得て逆光度を計算する。ここで
図9を用いて逆光度の求め方を説明する。
【0051】まず各センサの出力値から逆光係数rlt
を求める。逆光係数rltは、測距点の測距値が平均値
と比べてどれだけ逆光であるかどうかを表す関数で、値
が小さくなる程被写界のコントラストは強くなって逆光
の割合は大きくなる。逆光係数は次式で表される。
【0052】
【数1】
【0053】ここでA(i)は測距点の測光値であり、
A(0)〜A(5)は図2のE0〜E5の出力である。
【0054】この逆光係数をもとに逆光度を算出する逆
光度は次式で表され、逆光係数rltと逆光度rVとの
関係は図9の様になる。
【0055】
【数2】
【0056】逆光係数、逆光度の単位はAPEX値と等
価である。
【0057】ステップ(#08)では、ステップ(#0
7)で求めた逆光度から発光量に対する補正の演算を行
う。図10を用いて発光量に対する補正値の求め方を説
明する。
【0058】発光量に対する補正量ΔGは、逆光度と輝
度によって変化し次式で表される。
【0059】
【数3】
【0060】ここで、AAVは測光値の単純平均値であ
る。つまり高輝度で逆光度が大きい程補正量が大きくな
ることになる。
【0061】ステップ(#09)では露光動作に先立っ
て主ミラー2をアップさせ、サブミラー25と共に撮影
光路より退去させる。
【0062】ステップ(#10)でMPU100は、決
められた露光量に基づく絞り値になるようにレンズ制御
回路112に指令を出し、決められたシャッタースピー
ド値になるようにシャッター制御回路107を駆動する
ことによって制御する。
【0063】ステップ(#11)では、シャッターの駆
動に合わせて露光中にストロボの本発光がストロボ制御
回路200により制御される。この本発光は公知のTT
L調光であるがステップ(#08)の演算によって求め
られた補正量により補正された発光量に制御されること
となる。補正量と適正値との関係は次式で表される。 G=C−ΔG ここでGは調光センサがストロボに発光停止信号を送る
時のセンサ出力、CはTTL調光に於ける適正値の理論
値である。
【0064】こうして露光動作が終わるとステップ(#
12)では、撮影光路より退去された主ミラー2等をダ
ウンし再び撮影光路へ斜設させ、モータ制御回路108
とフィルム走行検知回路109により、フィルムを1駒
巻上げ、本実施の形態におけるストロボ制御カメラシス
テムの動作は終了する。
【0065】(第2の実施の形態)図5は本発明を1眼
レフレックスカメラに適用して実施したカメラシステム
の第2の実施の形態を示し、主に光学的な構成を説明し
た横断面図である。なお、図1、図3と対応する部材に
は同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0066】30はグラスファイバーであり、キセノン
管19の発光した光をモニタ用のセンサ(PD1)31
に導いている。センサ(PD1)31はストロボの予備
発光及び本発光の光量を直接測光しているものであり、
本発明のポイントとなる、本発光量の制御のためのセン
サである。32は、やはりキセノン管19の発光した光
をモニタするセンサ(PD2)である。センサ(PD
2)32の出力によりキセノン管19の発光電流を制限
してストロボがフラット発光を行う事が出来る。図5で
は、本発明を実現するために必要な部材の内、光学メカ
部材のみ記しており、その他に電気回路部材が必要とな
るが、ここでは省略している。
【0067】図6は本実施の形態のカメラシステムの電
気回路ブロック図を示している。
【0068】図6も図1と図3と対応する部材には同じ
番号を付しており、図3中の部材と同じ符号の部材につ
いては説明を省略する。
【0069】203がトリガ回路で、露光時にMPU1
00の指示によりストロボ制御回路200を介してトリ
ガを出力し、キセノン管19に高電圧を発生させメイン
コンデンサC1に蓄えられた電荷エネルギーがキセノン
管19を介して放電することにより、ストロボの発光を
開始させる。
【0070】204は、発光停止回路であるが、前述の
トリガ出力時はONしており、発光が開始され、コンパ
レータ205またはコンパレータ206の出力及び、ス
トロボ制御回路200からの信号により、OFFしてキ
セノン管19の発光を停止せしめる。
【0071】次に、このストロボのそれぞれの動作を説
明しながら回路を説明する。
【0072】〈フラット発光〉ストロボ制御回路200
は、D/A変換器207に所定の値を設定する。このと
きキセノン管19はまだ光り始めていないので、モニタ
センサ32(PD2)の光電流は少なく、コンパレータ
206反転入力端子に入力される第2モニタ回路209
の出力は低い。よってコンパレータ206はHIを発光
停止回路204に出力している。
【0073】そしてトリガを出力すると、キセノン管1
9は発光を開始し、すぐに発光の波高値は上昇しモニタ
センサ32(PD2)の光電流が多くなり、第2モニタ
回路209の出力が上昇し、コンパレータ206の出力
がLOWになる。
【0074】コンパレータ206の出力がLOWになる
と、発光停止回路204が働き、キセノン管19の放電
ループが断たれるが、ダイオードD1、コイルL1によ
り環流ループを形成し、波高値は瞬時に落ちないで徐々
に落ちてくる。
【0075】波高値が落ちてくると、モニタセンサ32
(PD2)の光電流は少なくなるので再びコンパレータ
206の出力はHIに転じ、キセノン管19の放電ルー
プが形成され波高値が上昇してくる。
【0076】このように、コンパレータ206の出力に
より短い周期で波高値の増加減少を繰り返し結果的に
は、ほぼ一定の波高値で発光を継続させるフラット発光
の制御が出来る。
【0077】フラット発光を終了させるには、ストロボ
制御回路200が直接発光停止回路204に信号を出力
することによって行っている。
【0078】またフラット発光の波高値は、D/A変換
器207に与えるデジタル値によって、コンパレータ2
06の非反転入力端子に入力される電圧を異ならせしめ
ることで、モニタセンサ32(PD2)の光電流の動作
ポイントを変化せしめ、所望の値に制御することが出来
る。発光時間についても、所望の時間に制御が出来る。
【0079】〈予備発光と積分〉予備発光は前述の、フ
ラット発光を所定の波高値で所定時間行う。
【0080】このときモニタセンサ31(PD1)は、
キセノン管19の発光測光輝度を測光しており、ストロ
ボ制御回路200は積分回路211に積分開始を指示
し、積分回路211は第1モニタ回路210からの出力
により予備発光の積分をを開始する。尚、発光停止回路
204には、積分回路211の出力が反対入力端子に入
力されているコンパレータ205の出力が入力されてい
るが、これはストロボ制御回路200からの信号によ
り、無視されるように設定されていて、前述したフラッ
ト発光の制御を阻害しないようになっている。
【0081】所定時間の予備発光が終わるとストロボ制
御回路200は、予備発光を積分した積分回路211の
出力をA/D変換器202によりA/D変換し、積分値
をデジタル値として読み込むことが出来る。
【0082】〈本発光制御〉MPU100は、前述の予
備発光の積分値、または予備発光時の多分割測光センサ
7からの被写体反射光輝度値等から、本発光量の適正積
分値を求め、ストロボ制御回路200を介して、D/A
変換器207にその適正積分値を設定する。積分回路2
11を初期状態にして、トリガー回路203により発光
を開始させる。
【0083】モニタセンサ31(PD1)により測光さ
れたキセノン管19の発光輝度は積分回路211によっ
て積分され、積分出力が設定された適正積分値まで到達
すると、コンパレータ205の出力がHIからLOWに
切り替わり、発光停止回路204によって発光のストッ
プがかかる。尚、このときはコンパレータ206の出力
はストロボ制御回路200からの信号により、無視され
るように設定してある。
【0084】このようにして、本発光の発光量を演算で
求めた適正な発光量に制御することが出来る。
【0085】図7、8を用いて本実施の形態のカメラシ
ステムの動作を説明する。図7はMPU100の動作を
中心に説明したフローで、図8は本実施の形態のポイン
トとなる動作を式を交えて説明したフローである。
【0086】まず図7においてカメラの動作が開始され
ると、MPU100はまずレリーズ釦の第1ストローク
でONする第1ストロークスイッチSW1を検出する
(#01)。第1ストロークスイッチSW1を検出する
まではこの動作を繰り返し、ONを検出すると次の動作
をする。
【0087】ステップ(#02)では、MPU100は
スイッチセンス回路110より、他の不図示のカメラの
各操作スイッチを読み込み、シャッタースピードの決め
方や、絞りの決め方等様々な撮影モードの設定を行う。
【0088】ステップ(#03)では、焦点検出動作を
行う。これは前述したように焦点検出回路105による
周知の位相差検出法によるものである。この前記焦点検
出動作による焦点状態により、MPU100はレンズ制
御回路を制御することによって、レンズの焦点調節を行
う。
【0089】焦点検出するポイントは図2で説明したよ
うに画面上に3ポイントあるが、そのうちのどのポイン
トの被写体にピントを合わせるかは、撮影者が任意に設
定できる方式でも良いし、近点優先を基本の考え方とし
た周知の自動選択アルゴリズム方式でも良い。
【0090】ステップ(#04)でMPU100は、画
面上の6つのエリアの被写体輝度値を測光回路106よ
り得る。
【0091】ステップ(#05)でMPU100は、前
記6つのエリアの被写体輝度値より、周知のアルゴリズ
ムより露出量を決定し、設定された撮影モードに従って
シャッタースピードの値と絞りの値を決定する。
【0092】つぎに、ステップ(#06)でレリーズ釦
の第2ストロークでONする第2ストロークスイッチS
W2がONであるか否かを判別する。OFFであれば、
ステップ(#01)にもどり、(#01)〜(#06)
までの動作を繰り返し、ONであれば、#07以下の動
作に進む。
【0093】ステップ(#07)では、MPU100は
ストロボ制御回路200からの情報伝達により現在のス
トロボのメインコンデンサC1の充電電圧情報を得、レ
ンズ制御回路112からの情報伝達により被写体のカメ
ラからの絶対距離情報を得、また測光回路106からの
被写体輝度情報を得る。
【0094】ステップ(#08)では、MPU100は
得られた充電電圧情報、絶対距離情報、被写体輝度情報
を元に、予備発光の発光量を決定する。
【0095】ステップ(#09)では、決定された予備
発光量になるようにMPU100は、ストロボ制御回路
200に指令を出して、予備発光を制御する。
【0096】ステップ(#10)で予備発光と同時にM
PU100は、被写体の反射光を多分割測光センサ7に
よって測光している。このときさらに詳しく説明する
と、予備発光の発光する直前にも多分割測光センサ7に
よって、被写体の輝度を測光している。これは、予備発
光時の測光値から、予備発光直前の測光値の差分をとる
ことによって予備発光の発光分のみの被写体からの反射
光を得るためである。
【0097】また、予備発光を行っているときストロボ
制御回路200は、キセノン管19の直接光をモニタセ
ンサ31(PD1)で測光し、積分回路211で積分し
て、予備発光終了時に積分値をA/D変換して読み込
む。
【0098】ステップ(#11)でMPU100は、予
備発光の積分値、予備発光の被写体反射光測光値、露出
値等から本発光の適正積分値を演算する。
【0099】ステップ(#12)では、測光回路106
からの被写体輝度情報を得て主被写体が背景に対してど
れだけのコントラストがあるかの逆光度を計算する。
【0100】ステップ(#13)では、ステップ(#1
2)で求めた逆光度から発光量に対する補正の演算を行
う。
【0101】ステップ(#14)では露光動作に先立っ
て主ミラー2をアップさせサブミラー25ともども撮影
光路より退去させる。
【0102】ステップ(#15)でMPU100は、決
められた露光量に基づく絞り値になるようにレンズ制御
回路112に指令を出し、決められたシャッタースピー
ド値になるようにシャッター制御回路107を駆動する
ことによって制御する。
【0103】ステップ(#16)では、シャッターの駆
動に合わせて露光中にストロボの本発光がストロボ制御
回路200により制御される。この本発光はステップ
(#11)の演算によって求められた発光量とステップ
(#13)の演算によって求められた補正量を加えたも
ので制御されることとなる。
【0104】こうして露光動作が終わるとステップ(#
17)では、撮影光路より退去された主ミラー2等をダ
ウンし再び撮影光路へ斜設させ、モータ制御回路108
とフィルム走行検知回路109により、フィルムを1駒
巻上げ、本発明のストロボ制御カメラシステムの動作は
終了する。
【0105】次に図8により本実施の形態のカメラシス
テムのポイントとなる適正本発光量の演算と予備発光量
の演算部分の演算式とフローを説明する。
【0106】ステップ(S01)は、図7のフローのス
テップ(#04)にあたる部分で、自然光下の被写体輝
度を測光して、6つのエリアの重み付け平均をとってい
る。
【0107】
【数4】
【0108】重み付け係数であるW(i)は、ストロボ
本発光制御の測光モードや、自動焦点検出の測距ポイン
トによって、変化し、例えば表1のように設定されてい
る。
【0109】
【表1】
【0110】表1によれば、ストロボ本発光制御の測光
モードが重み付け平均測光のときには、自動焦点検出の
測距ポイントに重み付け平均をとっている。測光モード
が部分測光の時は測距ポイントを含むエリアのみに重み
付け係数をかけ、他のエリアをすべて0にした重み付け
平均の演算をしており、結果的には一つのエリアのEV
b(i)がそのままEVbとなっている。
【0111】また重み付け平均する際には、各エリアの
輝度値の対数圧縮された値EVb(i)を2つのべき乗
をとって伸長したもので重み付け平均をとり、最後に2
の底で対数圧縮している。
【0112】この演算で求められた値EVbは、後述の
図8に示すフロチャートにおける本発光適正比演算(S
09)で使用する。
【0113】ステップ(S02)は、図7のフローのス
テップ(#02)にあたる部分で、撮影者の意志等によ
り、シャッター速度優先モードや絞り値優先モード等の
各撮影モードや制御値等を入力して、ステップ(S0
3)では(図5のフローのステップ(#05))、入力
された撮影モードや制御値と被写体輝度のEVb(i)
から、シャッタースピード(TV)と絞り値(AV)の
露出値(EVs)の決定を行う。
【0114】EVs=TV+AV この露出値を決めるのにはステップ(S01)で求め
た、重み付け平均値EVbを使用しても良いが、周知の
分割測定の演算アルゴリズムを用いても良い。
【0115】ステップ(S04)は、図7のフローのス
テップ(#10)にあたる部分で、予備発光直前の被写
体輝度を測光して、重み付け平均をとっている。
【0116】
【数5】
【0117】演算のやり方はステップ(S01)と同じ
で、ここで再びステップ(S01)と同じ様な測光と演
算を行う理由を次に挙げる。
【0118】まず第1ストロークスイッチSW1がON
したときの状態と、まさに露光動作を始めようとした第
2ストロークスイッチSW2がONしたときの状態で、
撮影者がフレーミングを変更したりして被写体の状態が
変化している可能性があること。後に続く予備発光は、
エネルギーの浪費を防ぐ目的と、撮影される側のまぶし
さを和らげるため、短時間で行う必要があるため測光も
同じく短時間で行う必要がある。よって、図11のよう
に蛍光灯の光源で撮影される場合を考えてフリッカーの
影響をなるべく少なくするために、ステップ(S01)
の測光は比較的長い時間の測光を繰り返しその測光値の
平均をとって得るが、ステップ(S04)の測光はその
後に続く予備発光時の測光と同じ短い時間で、しかも予
備発光時の測光との時間間隔もなるべく短くする必要が
ある。
【0119】演算されたEvaは、予備発光のみの被写
体反射光を演算するために後述の本発光適正比演算(S
09)で使用する。
【0120】次にステップ(S07)(図7の#09)
で、予備発光の制御を行うが、予備発光の発光量は、ス
テップ(S05)、ステップ(S06)の手順で決定さ
れている。
【0121】ステップ(S05)は図7の(#07)に
あたり、メインコンデンサ充電電圧:Vc,被写体輝度
情報:EVa,被写体距離情報:Distを入力し、図
7の(#08)にあたるステップ(S06)で予備発光
量Qを演算により求める。
【0122】Q=k×F1 (Vc)×F2 (EVb)×
3 (Dist) 図12に関数F1 、F2 ,F3 の説明をする。
【0123】図12の(A)は関数F1 のグラフであ
る。メインコンデンサの充電電圧が高いほど予備発光の
発光量を増やしている。これは、予備発光が大きいほど
被写体反射光の測光のダイナミックレンジが大きくとれ
て有利であるが、メインコンデンサの充電電圧が低いと
きは予備発光により本発光のエネルギーが奪われるのを
防ぐ目的がある。
【0124】図12の(B)は関数F2 のグラフであ
る。自然光下での被写体輝度が高いと、予備発光による
被写体反射光が自然光下での輝度に埋もれてしまう恐れ
があるので予備発光量を大きくする必要がある。逆に自
然光下での被写体輝度が低いと、撮影される側にとって
いきなりストロボ光を発光されるので眩しいため、予備
発光量を低く押える必要がある。輝度がある程度以上高
いときと、低いときはそれぞれハード的に予備発光量の
増減が難しくなるので一定にしてある。
【0125】図12の(C)は関数F3 のグラフであ
る。被写体のカメラからの絶対距離が近いと、撮影され
る側は眩しいので、予備発光量を少なくする必要があ
る。逆に遠いと予備発光が被写体まで届かずに被写体か
らの反射光測光が出来なくなるので、予備発光量は多く
する必要がある。ある程度以上絶対距離が遠いときと近
いときは、関数F2 と同じように予備発光量は一定にし
ている。
【0126】予備発光量の増減は、もっと具体的にはフ
ラット発光の波高値の高低で制御している。
【0127】ステップ(S08)は、図7のフローのス
テップ(#10)にあたる部分で、予備発光被写体から
の反射光輝度を測光して、重み付け平均をとっている。
【0128】
【数6】
【0129】タイミングは図11で示したようなところ
で、重み付け平均はステップ(S01)、及びステップ
(S04)と同じである。
【0130】ステップ(S09)は、図7のフローのス
テップ(#11)にあたる部分で、予備発光に対する適
正となる本発光の発光量の演算を行っている。
【0131】 r1=LN2 (2EVs −2EVb )−LN2 (2EVf −2EVa ) (A) r2=EVs−1.5−LN2 (2EVf −2EVa )+rV (B) (A)式の第一項は、露出値(EVs)から被写体輝度
測光値(EVd)をそれぞれ2のべき乗をとって伸長し
たもので差分をとり、最後に2の底で対数圧縮してい
る。この演算で、自然光下での被写体輝度に対して、露
出量の足らない量を演算している。つまり、被写体の総
合露出が、自然光下の輝度にストロボ光下の輝度を足し
て適正露出を得るという考えで行うのである。
【0132】次に(A)式の第二項は、予備発光時の被
写体反射光輝度(EVf)から予備発光直前の被写体輝
度(EVa)を同じように伸長して差分をとり圧縮して
いる。この演算では自然光下での被写体輝度を差し引い
たストロボ予備発光のみの被写体反射光を求めている。
【0133】(B)式の第一項は、(A)式の第一項が
0以下の時、つまり露出値(EVs)が、被写体輝度測
光値(EVb)より小さいとき、つまりストロボを使わ
なくても適正露出が得られる時を想定しており、その場
合には目指す発光レベルは制御値より1.5段アンダー
の発光量で発光させる。1.5段アンダーの発光量の根
拠は実際に写真をとったデータから得たものである。
(B)式の第二項は、(A)式と内容は同じである。
【0134】(B)式の第三項は、逆光によって行う補
正であり、図9で表せる逆光係数rltをパラメータと
している。逆光が強くなるとオーバー側に補正を行うこ
とになる。この逆光補正の補正量の根拠も実際に写真を
とったデータから得たものである。
【0135】そして(A)式、(B)式とも第一項から
第二項を差し引くことにより、圧縮系の演算なので、総
合露出として適正になるためには、本発光の発光量を予
備発光に対してどれだけ増やせばよいかまたは減らせば
よいかの比が求められる。
【0136】この後にr1とr2の値の大きい値を制御
値としていいる。大きい値を制御値としているが、EV
s>EVfの時はr1、EVs=<EVfの時はr2を
用いることと同じ意味である。
【0137】つまり基本的には制御値よりも被写体輝度
が明るい時はr2を用い、制御値よりも被写体輝度が暗
い時はr1を用いる。ただし、逆光条件の時は(B)式
第三項の補正値によって制御値が変わってくる。
【0138】ステップ(S10)は、図7のフローのス
テップ(#10)にあたる部分で、予備発光のキセノン
管19の直接測光した積分値をpre_intとしてい
る。ステップ(S11)は、図7のフローのステップ
(#11)にあたる部分で、本発光の適正積分値を演算
している。
【0139】main_int=pre_int+r+
TV−t_pre+c すべての変数は圧縮系の変数である。
【0140】予備発光の波高値に対して、ステップ(S
09)で求めた比rを足した値の波高値でシャッターの
開いている間フラット発光させればよいのだが、これを
積分値に換算するので、シャッター時間(TV)−プリ
発光継続時間(t_pre)の時間のファクターを足せ
ばよい。図11でもその様子を説明してある。
【0141】ここで図9を用いて逆光度の求め方を説明
する。
【0142】まず各センサの出力値から逆光係数rlt
を求める。逆光係数rltは測距点の測光値が平均値と
比べてどれだけ逆光であるかどうかを表す関数で、値が
小さくなる程被写界のコントラストは強くなって逆光の
割合は大きくなる。逆光係数は次式で表される。
【0143】
【数7】
【0144】ここでA(i)は測距点の測光値であり、
A(0)〜A(5)は図2のE0〜E5の出力である。
【0145】この逆光係数をもとに逆光度を算出する逆
光度は次式で表され、逆光係数rltと逆光度rVとの
関係は図9の様になる。
【0146】
【数8】
【0147】逆光係数、逆光度の単位はAPEX値と等
価である。
【0148】図10を用いて発光量に対する補正値の求
め方を説明する。
【0149】発光量に対する補正量ΔGは、逆光度と輝
度によって変化し次式で表される。
【0150】
【数9】
【0151】ここで、AAVは測光値の単純平均値であ
る。つまり高輝度で逆光度が大きい程補正量が大きくな
ることになる。
【0152】最後に、撮影者によって設定された調光補
正量などの補正係数を加えている。ステップ(S14)
は、図7のフローのステップ(#14)にあたる部分
で、演算で求められた本発光の適正積分値にもとづいて
本発光量を制御している。
【0153】〈実施例と請求項の対応〉演算手段は、M
PU100である。
【0154】予備発光及び本発光を行う手段は、MPU
100とストロボ制御回路200とメインコンデンサC
1とキセノン管19と発光停止回路204などで構成さ
れる。
【0155】第一の測光手段、第二の測光手段は多分割
測光センサ7と測光回路106により構成される。
【0156】第三の測光手段は、モニタセンサ31(P
D1)とモニタ回路210により構成される。
【0157】フラット発光を行う手段は、予備発光を行
う手段と同一であるが、特にモニタセンサ32(PD
2)、モニタ回路209、コンパレータ206によって
構成される。
【0158】積分手段は積分回路120である。
【0159】多分割測光手段は、多分割測光センサ7と
測光回路106により構成される。また、本発明では多
分割測光手段からの演算は重み付け平均演算を行ってい
るが、もちろんこれに限るものではなく、例えばストロ
ボ光反射光の最大のエリアに基づいて演算する方法など
いろいろ考えられる。
【0160】被写体の距離情報を得る部分では、自動焦
点検出でない手動でピントを合わせる方式のカメラにお
いても、手動で合わせたレンズの絶対距離情報が得られ
れば応用できる。
【0161】もちろん本発明は、一眼レフカメラに限定
することもなくレンズシャッタカメラその他のカメラに
も応用することが出来る。
【0162】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被写体の光線条件によってストロボ発光量に補正が加え
られ、逆光条件等従来苦手としていた撮影条件でも適正
な発光量での撮影が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラシステムの第1の実施の形
態の横断面図。
【図2】図1のカメラのファインダーを示す図。
【図3】図1のカメラシステムの電気回路ブロック図。
【図4】第1の実施の形態のカメラシステムの動作を示
すフローチャート。
【図5】本発明によるカメラシステムの第2の実施の形
態の横断面図。
【図6】図5のカメラシステムの電気回路ブロック図。
【図7】第2の実施の形態のカメラシステムの動作を示
すフローチャート。
【図8】第2の実施の形態の演算フローチャート。
【図9】逆光度の式とそのグラフを表した図。
【図10】発光補正量の式とそのグラフを表した図。
【図11】発光、および測光タイミングチャート。
【図12】予備発光の発光量演算関数グラフ。
【符号の説明】
19…キセノン管 31…モニタセン
サ(PD1) 7…多分割測光センサ 100…MPU 200…ストロボ制御回路 203…トリガ回
路 204…発光停止回路 205,206…
コンパレータ 211…積分回路 C1…メインコン
デンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ手段により被写体に向けて本発
    光を行い、露光動作を行うカメラシステムにおいて、 被写界の輝度を測定する第1の測定手段と、前記第1の
    測光手段の出力に応じて被写体の逆光条件を演算する演
    算手段と、被写体の反射光が所定値に達すると前記スト
    ロボ手段の発光を停止させる制御手段と、前記演算手段
    の出力により前記制御手段のストロボ発光停止制御値に
    補正を加える補正手段とを有することを特徴とするカメ
    ラシステム。
  2. 【請求項2】 被写体の輝度を測光する第1の測光手段
    と、被写体に向けて予備発光を行う予備発光手段と、前
    記予備発光に際して被写体からの反射光を測光する第2
    の測光手段と、前記予備発光に際して前記第2の測光手
    段とは別の光学路より予備発光量を測光する第3の測光
    手段と、前記第2の測光手段による測光値を基に前記第
    3の測光手段で測光された予備発光量に対する相対的な
    本発光量を演算する本発光量演算手段と、前記第1の測
    光手段による測光値を基に、主被写体の逆光条件を演算
    する逆光演算手段と、前記逆光演算手段の出力に応じて
    前記本発光量演算手段で演算される本発光量の制御値に
    補正を加える補正手段とを有することを特徴とするカメ
    ラシステム。
  3. 【請求項3】 前記予備発光手段による予備発光は、波
    高値を所定時間一定に保って発光するフラット発光であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のカメラシステム。
  4. 【請求項4】 前記第1の測光手段は、画面内を複数の
    エリアに分割して測光する多分割測光手段であることを
    特徴とする請求項1、2または3に記載のカメラシステ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記第2の測光手段は、画面内の複数の
    エリアに分割して測光する多分割測光手段であることを
    特徴とする請求項2または3に記載のカメラシステム。
  6. 【請求項6】 前記第1の測光手段と前記第2の測光手
    段は、同一であることを特徴とする請求項2または3に
    記載のカメラシステム。
  7. 【請求項7】 前記補正手段は、前記第1の測光手段の
    出力に応じて補正値を変更することを特徴とする請求項
    1または2に記載のカメラシステム。
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