JPH0953172A - 磁歪薄膜の製造方法 - Google Patents

磁歪薄膜の製造方法

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JPH0953172A
JPH0953172A JP20812895A JP20812895A JPH0953172A JP H0953172 A JPH0953172 A JP H0953172A JP 20812895 A JP20812895 A JP 20812895A JP 20812895 A JP20812895 A JP 20812895A JP H0953172 A JPH0953172 A JP H0953172A
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magnetostrictive
ion
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Hirohisa Uchida
裕久 内田
Yoshito Matsumura
義人 松村
Haruhisa Uchida
晴久 内田
Mitsuhiro Wada
充弘 和田
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Tokai University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の組成を有する磁歪薄膜の磁歪特性を制
御できる製造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に磁歪材料を気相成長させて磁歪
薄膜を製造するにあたり、基板上の磁歪薄膜に希ガス、
非金属元素または金属元素を照射することにより、その
磁歪特性を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁歪薄膜の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁歪材料は磁気−応力の変換を可能に
し、かつ圧電材料と比較して降伏を起こしにくいため大
きな力と変位を生じさせる可能性を有している。このた
め、磁歪材料の薄膜は、周波数可変型の磁気表面弾性波
(Magnetic Surface Acousti
c Wave:M−SAW)フィルター素子や、アクチ
ュエータデバイスとしての利用が期待されている。
【0003】しかし、所望のデバイスの要求に応じた特
性を得るためには、従来は組成を変化させて磁歪材料の
合金バルクを調製するという方法が採られており、特性
の制御性の点で問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は任意の組成を
有する磁歪薄膜の磁歪特性を制御できる製造方法を提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の磁歪薄膜の製造
方法は、基板上に磁歪材料を気相成長させて磁歪薄膜を
製造するにあたり、基板上の磁歪薄膜に希ガス、非金属
元素または金属元素を照射することにより、その磁歪特
性を制御することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明において、磁歪材料としては種々の材料を
用いることができるが、特に大きな磁歪を示すRT2
(R:希土類元素、T:遷移金属元素)で表される希土
類−遷移金属系の合金を用いることが好ましい。磁歪材
料を気相成長させるには種々の方法を用いることがで
き、具体的にはプラズマフィラメント型イオンビームス
パッタリングなどのスパッタリング法、フラッシュ蒸着
などの蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCV
D法、ダイナミックミキシング法などが挙げられる。
【0007】本発明において、基板としてはSiなどの
半導体単結晶基板、LiNbO3 などの酸化物単結晶基
板、ポリイミド(例えばカプトン)などのポリマーシー
トなどを用いることができる。
【0008】本発明の原理を図1を参照して説明する。
なお、この図は成膜方法としてイオンビームスパッタリ
ングを用いた例を示している。本発明の方法では、イオ
ン源1によりイオンビーム2を発生させ磁歪材料からな
るターゲット3をスパッタリングして基板4上に磁歪材
料を成膜させるが、この際に基板4上に成長している磁
歪薄膜に例えば希ガス(Ar,He,Neなど)のイオ
ン5を照射する。この場合、イオン源1からのイオン流
をそのまま基板4へ照射するようにしてもよいし、バイ
アスをかけて基板4へ照射するようにしてもよい。ま
た、別のイオン源を用いてもよいことは勿論である。例
えばAr+ イオンの照射条件は加速電圧10kVで照射
電流0.5mA/cm2 以下とすることが好ましい。な
お、希ガスイオンに限らず、非金属元素(H,O,C,
Bなど)もしくは金属元素のイオン、または加速された
高エネルギー粒子や電子などのエネルギー線を照射して
もよい。これらは磁歪材料の成膜中に照射してもよい
し、成膜後に照射してもよい。このような方法により、
任意の組成を有する磁歪薄膜の磁歪特性を制御すること
ができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図2に本実施例において用いたプラズマフィラメント型
イオンビームスパッタリング装置の概略的な構成図を示
す。図2の各部材は真空容器(図示せず)の内部に設置
されている。イオン源1はプラズマ発生器11とアーク
チャンバー12とからなっており、これらの内部にAr
ガスが供給されるが、アークチャンバー12内はプラズ
マ発生器11内よりも低圧に設定される。これらの部材
に対して図中矢印で示すように下向き方向に外部磁場B
が印加されている。プラズマ発生器11内に供給された
Arガスはタングステン製フィラメントからなるカソー
ド(熱陰極)13から生じる熱電子によりプラズマとな
り、第1アノード14および第2アノード15により引
かれてアークチャンバー12内に入る。この結果、アー
クチャンバー12内ではプラズマフィラメント16が発
生し、Arはイオン化される。生成したArイオンは第
3アノード17を通して抽出電極18により引き出され
る。イオン源1からのイオンビーム2は、その出射方向
に対して45度傾けて設けられた磁歪材料からなるター
ゲット3をスパッタリングし、ターゲット3の上方に設
けられた基板4に磁歪薄膜が成膜される。この際、基板
4の表面を傾けることにより、イオン源1から生じるA
rイオン5をそのまま基板4に照射することができるよ
うになっている。
【0010】本実施例では、ターゲット3を構成する磁
歪材料としてTb0.3 Dy0.7 Fe2 を用いた。成膜条
件は、基板温度350℃、成膜速度0.01nm/se
c、到達真空度3.46×10-6Paとした。また、タ
ーゲット3をスパッタリングすると同時に、基板4およ
びその上に成長している磁歪薄膜にArイオン5を照射
した。
【0011】図3に得られた磁歪薄膜の磁歪特性を示
す。この図は薄膜に平行に印加した磁場Hの大きさと磁
歪薄膜の面内の磁歪量Δl/lとの関係をしめすもので
ある。図4に得られた磁歪薄膜の磁気特性(磁化曲線)
を示す。なお、比較のために、いずれの図においてもA
+ イオンを照射していない場合の特性を併記する。
【0012】これらの図から以下のようなことが理解さ
れる。(1)図3に示されるように500Oe以下の低
磁場においても10-4以上という大きな磁歪を達成でき
る。(2)図4に示されるように保磁力が非常に小さ
い。(3)磁歪特性、磁気特性ともにヒステリシスが非
常に小さい。
【0013】これらの結果からわかるように、本発明の
方法により製造された磁歪薄膜は微小な磁場変化により
大きな変位を生じるため、マイクロマシーンデバイスや
マイクロアクチュエータなどの微小機械に応用して超精
密な駆動や測定を行うのに適している。また、軟磁気特
性にも優れているので、高周波帯域でのM−SAWフィ
ルター素子としての応用にも適している。
【0014】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の方法を用い
れば、任意の組成を有する磁歪薄膜の磁歪特性を制御で
き、この磁歪薄膜をマイクロマシーンデバイス、マイク
ロアクチュエータ、M−SAWフィルター素子として好
適に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の原理を説明する図。
【図2】本発明の実施例において用いられたプラズマフ
ィラメント型イオンビームスパッタリング装置の構成を
示す図。
【図3】本発明の実施例において製造された磁歪薄膜の
磁歪特性を示す図。
【図4】本発明の実施例において製造された磁歪薄膜の
磁気特性を示す図。
【符号の説明】
1…イオン源、2…イオンビーム、3…ターゲット、4
…基板、5…イオン、11…プラズマ発生器、12…ア
ークチャンバー、13…カソード、14…第1アノー
ド、15…第2アノード、16…プラズマフィラメン
ト、17…第3アノード、18…抽出電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁歪材料を気相成長させて磁歪
    薄膜を製造するにあたり、基板上の磁歪薄膜に希ガス、
    非金属元素または金属元素を照射することにより、その
    磁歪特性を制御することを特徴とする磁歪薄膜の製造方
    法。
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