JPH0888176A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH0888176A
JPH0888176A JP22122794A JP22122794A JPH0888176A JP H0888176 A JPH0888176 A JP H0888176A JP 22122794 A JP22122794 A JP 22122794A JP 22122794 A JP22122794 A JP 22122794A JP H0888176 A JPH0888176 A JP H0888176A
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sputtering
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JP22122794A
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Katsutaro Ichihara
勝太郎 市原
Futoshi Nakamura
太 中村
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高透磁率タ−ゲットをマグネトロン
スパッタした際にも膜特性が一定に維持されるスパッタ
リング装置を提供する。 【構成】 ガス供給系21と排気系31とを連通する成
膜室10と、この成膜室10内に設置されたスパッタリ
ング源51と、このスパッタリング源51に設置された
ターゲット52から放出された物質を被着する基板42
を保持する基板ホルダ41と、前記ターゲット52のプ
ラズマ生成面と同一側と反対側との両方に配置されたマ
グネトロンプラズマを生成する為の磁界供給源71、7
2とを具備する事を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜素子の製造に使用さ
れるスパッタリング装置に関し、特に高透磁率部材のタ
−ゲットを使用するのに適したマグネトロンスパッタリ
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スパッタリング法は比較的安価・簡便な
装置によって各種薄膜の形成が可能な技術であり、半導
体集積回路、薄膜表示素子、薄膜磁気記録素子、半導体
発光素子等の薄膜機能性素子の製造に幅広く実用に供さ
れている。スパッタリングは、薄膜源としてのタ−ゲッ
ト付近にスパッタリングガスの放電を励起し、放電によ
って生成されたイオンを、タ−ゲット近傍に形成される
陰極降下部で加速してタ−ゲットに入射せしめ、このイ
オン攻撃によってタ−ゲット物質を気相中にスパッタ放
出させ、この放出スパッタ粒子を適当な位置に配置され
た所定の基板上に被着せしめて薄膜の形成を行う技術で
ある。
【0003】スパッタリング法の中で、マグネトロンス
パッタリング法は特に工業的に好んで使用されている。
この理由は、マグネトロンスパッタリングにおいては、
放電を維持する役割を担うプラズマ中の電子を、直行電
磁界によってタ−ゲット近傍に閉じ込める為、放電プラ
ズマ密度が増加し、スパッタリング効率および生産性が
向上する事、プラズマがタ−ゲット近傍に収束されて基
板への熱負荷が軽減される為基板材料選択性が向上する
事、等からである。
【0004】マグネトロンスパッタ源の一般的構成は、
タ−ゲットに対してプラズマ励起面とは反対側の面にマ
グネトロン放電励起用の磁界供給源が設置されている。
この構成における課題の一つは、高透磁率のタ−ゲット
を使用した際に、磁界供給源から発生する磁束の一部が
タ−ゲット内に収束され、この収束量がタ−ゲットエロ
−ジョン(スパッタ継続によるタ−ゲットの目減り)の
進展に伴って低下し、この低下に伴ってマグネトロンプ
ラズマ生成に寄与する気相中への漏洩磁界強度(以下、
Bと略記することがある)が増加する事にあった。
【0005】放電入力一定の条件で漏洩磁界強度Bが増
加すると、電子のマグネトロン運動が助長される為プラ
ズマ密度が上昇し、結果的に陰極降下電圧(以下、Vd
cと略記することがある)が低下する。この陰極降下電
圧Vdcの低下は、例えば、J.Appl.Phys.50(5),pp.367
7-3683(1979)に開示される様に、タ−ゲットから放出す
るスパッタ粒子の角度分布に影響を与える事、合金タ−
ゲットを用いる場合にはタ−ゲットを構成する元素ごと
にスパッタ放出角度分布のVdc依存性が異なる事等か
ら、基板上に形成される膜の厚さや組成、密度に影響を
与える。このため形成される膜の品質が時間と共に変化
し、長期間にわたる薄膜の安定製造性を著しく損なって
いた。
【0006】エロ−ジョンが進展しても高透磁率タ−ゲ
ット近傍の漏洩磁界強度Bを一定に保とうとする試み
は、例えば日本応用磁気学会誌vo1.17,no.2,1993,pp.34
5-350に開示されている。この例では、タ−ゲットに対
してマグネトロンプラズマが励起される面と同一の側に
B供給用磁界源を設置している。しかしながら、この方
法では、スパッタ進行に伴って磁界源もしくはシ−ルド
板(磁界源とタ−ゲット間に挿入される遮蔽板)上に磁
性体膜が次第に被着していく。この為漏洩磁界強度Bが
低下するという前記したのとは逆向きの問題を生じ、シ
−ルド板を頻繁に交換する等しない限り漏洩磁界強度B
は変化するので本質的な課題解決とはなり得なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
鑑みてなされたものであり、マグネトロンスパッタリン
グにおける薄膜製造の長期的安定性、特に高透磁率タ−
ゲットを使用した場合の長期的製造安定性を向上する事
をその目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のスパッタリング装置では、ガス供給系と排気
系とを連通する成膜室と、この成膜室内に設置され、薄
膜源としてのターゲットが装着され、電力系と接続され
てプラズマを発生する為のスパッタリング源と、このス
パッタリング源から放出された物質を被着する基板を保
持する基板ホルダと、前記ターゲットに対しプラズマ生
成面と同一側に配置された第1の磁界供給源と、前記タ
ーゲットに対しプラズマ生成面と反対側に配置された第
2の磁界供給源とを具備し、前記プラズマ生成面側の前
記ターゲット面に平行な面において、前記第1の磁界供
給源から供給される磁界の向きと、前記第2の磁界供給
源から供給される磁界の向きとが、少なくとも1方向に
おいて略同一となるように、前記第1の磁界供給源と前
記第2の磁界供給源とが配置される事を特徴としてい
る。
【0009】本発明の好ましい実施態様としては、次の
ことが挙げられる。 (1)前記スパッタリング源に高透磁率部材からなるタ
−ゲットが装着された使用方法であること。 (2)前記第1の磁界供給源から供給された磁界と、前
記第2の磁界供給源から供給された磁界との和が、略一
定になるように前記二つの磁界供給源が配置されている
こと。 (3)前記スパッタリング源に非磁性体部材からなるタ
ーゲットを装着した場合には、前記第1の磁界供給源を
電磁石とし、この電磁石の電流を調節することにより、
前記第1の磁界供給源から供給された磁界と、前記第2
の磁界供給源から供給された磁界との和を略一定に制御
すること。
【0010】
【作用】高透磁率タ−ゲットのプラズマ生成面と同一の
側に設置した第1の磁界供給源からプラズマ空間に印加
するマグネトロン磁界強度(以下、B1と略記する)
は、スパッタの進行に伴う強磁性体膜の被着によって経
時的に低下するのに対して、高透磁率タ−ゲットのプラ
ズマ生成面と反対側に設置した第2の磁界供給源からプ
ラズマ空間に印加するマグネトロン磁界強度(以下、B
2と略記する)は、スパッタの進行に伴うエロ−ジョン
の進展によって経時的に増加する。
【0011】従って、B1供給源とB2供給源の強さ及
び配置を適切に設置する事により、B1の低下度とB2
の増加度を相殺する事が可能で、タ−ゲットエロ−ジョ
ンの進展が進んでもタ−ゲット近傍のマグネトロンプラ
ズマ密度が変化しない。これによりマグネトロンプラズ
マ密度に支配的な電子の運動を長期に亘り安定化でき、
結果的に膜厚、組成、密度等素子機能に重要な膜特性に
支配的な陰極降下電圧Vdcを長期に亘り一定の値に維
持する事が可能となる。また薄膜機能性素子の生産性も
著しく向上する。特に本発明は高透磁率タ−ゲットを使
用したマグネトロンスパッタリング装置においてその作
用効果が顕著である。上記の様に本発明は高透磁率タ−
ゲットを用いた時に極めて高い有用性を示すが、通常の
タ−ゲットに対しても同様な作用効果を有する。何故な
らば、どのタ−ゲットでもエロ−ジョンが進むとB2は
僅かずつではあるが増加するからであり、その様な場合
に本発明の適用はB1供給源を電磁石として、この電磁
石の通電をB2の増加を補うように外部から調整するよ
うにして達成される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1は本発明のスパッタリング装置に係わる第1の
実施例の構成図、図2は図1のプラズマ発生部付近の拡
大斜視図である。図1、図2を通じて、10はスパッタ
室、21はスパッタガス供給系、22は流量調整器、3
1は排気系、32はコンダクタンスバルブ、41は基板
ホルダ、42は基板であり、本実施例では液晶化ガラス
基板、51はスパッタリング源、52は高透磁率タ−ゲ
ットであり、本実施例では厚さ2.5mmのFeZr合
金タ−ゲット、60はスパッタ電力供給系、71はNd
FeB永久磁石アレ−からなるB1供給源、72はSm
Co永久磁石アレ−からなるB2供給源、80はSUS
製の遮蔽版、90はマグネトロンプラズマである。
【0013】B1供給源71は図2(繁雑を避ける為遮
蔽版8は示していない)に示すようにタ−ゲット52の
上部中央付近に矩形のNdFeB磁石アレ−711 を配
置し、タ−ゲット52上部外周付近に矩形のNdFeB
磁石アレ−712 を配置した構成とした。B1の磁性の
向きは、本実施例においてはB2の磁性の向きとプラズ
マ発生面において同じ方向になるように配置した。また
両者の位置関係は、B1+B2の経時変化が生じないよ
うに、予め行った基礎実験に基づいて配置した。
【0014】上記構成を使用して以下の手順で本発明を
実施した。ホルダ41上に基板42をタ−ゲット直上の
位置に配置した後にスパッタ室1を閉じ、排気系31を
動作してスパッタ室1内部を10-4Pa以下の真空度に
なる迄排気し、ガス供給系を動作してArガスを54s
ccm,N2 ガスを6sccmの流量でスパッタ室10
内に供給し、コンダクタンスバルブを調整して室1内部
の圧力を0.67Paに保持した。
【0015】次にスパッタ電源60を動作しスパッタ源
51に13.56MHz、800Wの高周波電力を投入
した。この段階でタ−ゲット52上部のB1供給源のア
レ−711 とアレ−712 の間のマグネトロンプラズマ
90が生成されるのが、スパッタ室10の壁に設けられ
た窓から観察された。電力供給系60に設置されたVd
cモニタ(不図示)によってプラズマ生成時の陰極降下
電圧Vdcを測定した。この状態を維持したまま、1時
間のスパッタリングを継続して基板42の上に膜厚約2
μmのFeZrN膜を得た。
【0016】FeZrN膜は例えば日本応用磁気学会誌
16,PP.257-260(1992) に開示されるように、高飽和磁束
密度、高透磁率の軟磁性膜で、高記録密度VTR等の磁
気ヘッド材料として期待されている膜材料である。ヘッ
ドとして重要な磁気的等方性を得る上ではタ−ゲットの
直上に基板を設置し基板静止で形成することが重要であ
る事が判っており、本発明の実施もタ−ゲット直上静止
対向成膜とした。
【0017】また、この膜の特性はFe/Zr原子組成
比が9.5±1.0程度で優れている事が知られてお
り、Fe/Zr原子組成比がこの範囲の膜を安定して得
る事が製造上重要である。得られた膜は組成を調べる目
的でICP分析に供した。上記の工程をタ−ゲットのエ
ロ−ジョンを進展させながら繰り返して行い、膜組成が
エロージョンの進展によってどのように変化するのか、
本発明の効果を明らかにすべく調べた。
【0018】図3は上記のようにして得られた結果を、
ターゲットのエロージョン深さとVdcとの関係として
プロットした図である。タ−ゲット上空の漏洩磁界強度
(マグネトロン磁界強度)B1+B2は膜形成後、スパ
ッタ室1を大気開放した際にガウスメ−タを用いて測定
した。エロ−ジョン深さ1mmは大体24kWHの積算
スパッタ電力時間積に相当し、本実施例では前記した様
に投入電力は800Wとしたので時間でいえば30Hに
相当する。図3から明らかな様に本発明のスパッタリン
グ装置によれば、エロ−ジョンが進展してもB1+B
2,Vdc共に殆ど変化が見られない事が判る。
【0019】本発明の効果をさらに明確にすべく比較例
として図1、図2において、B1供給源71(711
712 )を取り除いた構成によって、上記の本発明と同
様の工程で膜形成を繰り返し行い、図3と同様のデ−タ
を取得した。その結果は図4に示した通りで、比較例の
スパッタリング装置の場合には、エロ−ジョンの進展に
伴って漏洩磁界強度(マグネトロン磁界強度)B2は増
大し、それに伴ってVdcは大幅に低下する事が明らか
である。
【0020】この様にして形成した膜のFe/Zr原子
組成比をVdcとの関係として、プロットしたものが図
5である。図5においてPが本発明のスパッタリング装
置によって形成した4種類の膜(エロ−ジョン深さの異
なる時点で形成した)のプロット、Qが従来技術(比較
例)のスパッタリング装置によって形成したやはり4種
類の膜のプロットである。用いたタ−ゲット原子組成は
Pの場合がFe0.81Zr0.19、Qの場合がFe0.87Zr
0.13である。タ−ゲット組成の選び方は基礎実験結果に
基づいて行い、エロ−ジョンが進展していない時点で所
定の組成の膜が得られるように選んだ。
【0021】図5から明らかな様に、比較例Qで示す従
来技術では適性組成範囲の膜が得られるのは4点のうち
1点のみであり、タ−ゲット使用開始から約6H、積算
スパッタ電力時間積では4.8kWH、エロージョン深
さでは0.2mmの間に制限される。これに対して、本
実施例Pの場合には4つのプロット点がほぼ重なってお
り、スパッタ時間として60H以上、積算スパッタ電力
時間積で48kWH以上、エロ−ジョン深さ2mm以上
経過しても膜組成は殆ど変化せず、所定の組成比の膜が
長期に亘り安定して得られる事が判る。
【0022】次に本発明のスパッタリング装置の第2の
実施例を説明する。本実施例では高透磁率タ−ゲット以
外のタ−ゲット材料に対しても有効である事を明らかに
する目的で、図1の構成において、B1供給源71を電
磁石に変え、タ−ゲットとしてA1を使用して実施し
た。B1供給源として具体的に図2で711 を除去し、
712 を電磁軟鉄としてこの電磁軟鉄片にCuコイルを
巻き付けたものを用い、Cuコイルへの通電電流によっ
てB1の値を制御した。この場合基板上に形成されるA
1膜の膜厚を評価基準とし、前記したと同様にエロ−ジ
ョン進展によってA1膜厚が変化するかどうか調べた。
スパッタガスには純Arを使用した以外の動作は前記し
た実施例と略一致する。但し、B1供給源への通電電流
は本発明の実施においてはエロ−ジョンの進展に合わせ
て低下させ、電流値はB1+B2が一定に保たれるよう
に設定した。
【0023】比較用の従来技術による実施はB1供給源
を取り除いて行った。本発明に従ってB1+B2を一定
に保持した場合には、得られるAl膜厚はエロ−ジョン
の進展に関わらず一定であったのに対し、従来技術によ
って形成した比較例のAl膜の膜厚はエロージョンの進
展に従って僅かづつではあるが増加した。この理由は非
磁性タ−ゲットの場合においてもエロ−ジョンの進展に
従ってB2が若干増加する為、投入電力一定の条件下で
はプラズマ密度が増加し陰極降下電圧Vdcが低下する
ことによると考えられる。Vdcが低下するとタ−ゲッ
トに入射するArイオンのエネルギ−が低下するのでA
lのスパッタ放出角度分布がタ−ゲット面に平行な方向
に偏っていく。この事が、タ−ゲット直上に設置した基
板上の膜形成速度を低下させたものと考えることができ
る。
【0024】上記のように、本発明は特にタ−ゲット材
料に制限されることがなく、また合金タ−ゲットのみな
らず単元素タ−ゲットでも有用であり、かつ反応性ガス
を用いても用いなくても有用であるので、膜材料の適用
範囲にとくに限定はない。しかしながら、とくに高透磁
率のタ−ゲット材料に対して作用効果が顕著である。
【0025】また、本発明の第1の実施例においては高
透磁率タ−ゲットを用いた場合のB1,B2供給源とし
て永久磁石を使用した例、第2の実施例において非磁性
タ−ゲットを使用した場合のB2供給源として永久磁石
を用いた例を述べたが、いずれの場合も永久磁石に限定
されず電磁石を使用しても構わないことは自明である。
【0026】さらにB1とB2の磁性の向きは、前記第
1の実施例の図1、図2に示す様にプラズマ発生面にお
いて同じ向きの方が望ましいが、全ての磁性の向きが同
じである必要はなく、部分的に方向が合わなくても良
い。例えば第2の磁界供給源の形状は図2に示したもの
以外に、中心に置かれた一磁石に対し環状の他磁石を同
心円状に配置する例や、長方形の環状磁石の内側に直線
状の磁石を置き、日の字状に配置する例が考えられる。
この場合はターゲット面の場所によって磁界の向きが異
なる。第1の磁界源の形状を第2の磁界源の形状と全く
同一とし、磁界の向きもターゲット面上で同一とするこ
ともできるが、必ずしもこのようにする必要はなく、少
なくとも1方向で両者の磁界の向きを略一致させればよ
い。この一致させる方法は、例えば第2の磁界源の最も
磁界が強くなる方向において、第1の磁界源の方向を一
致させれば良い。
【0027】また、本発明におけるタ−ゲット面上のB
1供給位置とB2供給位置は一致していても違っていて
も構わない。前記実施例では両者の供給位置が略一致し
ている場合を示したが、供給位置が異なりB1によって
生成されるマグネトロンプラズマの位置とB2によって
生成されるマグネトロンプラズマの位置が異なっている
場合でも、B1によるマグネトロンプラズマ下部からの
スパッタ放出角度分布の経時変化と、B2によるマグネ
トロンプラズマ下部からのスパッタ放出角度分布の経時
変化が逆向きであって、各々が相殺し合う限りにおい
て、本発明はB1とB2の印加位置関係に限定されるも
のではない。さらにB1,B2供給源の具体的構成の前
記実施例からの変形例は、特に予想外の作用効果が無い
限りすべて本発明の概念に包含される事も自明である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、比較的簡単な装置構成
で、膜形成速度、膜密度、膜組成の長期的安定性に優れ
た膜の製造が出来るので薄膜素子の製造歩留まり向上ひ
いては薄膜素子の低価格化に貢献する所極めて大きく、
製造者、消費者共に経済的に益する所大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるスパッタリング
装置の構成を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施例に係わるスパッタリング
装置の要部拡大斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例におけるエロージョン深
さと陰極降下電圧(Vdc)と,漏洩磁界強度(B1+
B2)の関係を示す図。
【図4】第1の実施例に対する比較例の図3に対応する
特性を示す図。
【図5】本発明と比較例の陰極降下電圧(Vdc)に対
するFe/Zr原子組成比の関係を示した図で、膜質の
均一度を比較して説明した図。
【符号の説明】
10…スパッタ室、21…ガス供給系、22…流量調整
器、31…排気系、32…コンダクタンスバルブ、41
…基板ホルダ、42…基板、51…スパッタリング源、
52…タ−ゲット、60…電力供給系、71…B1供給
源、711 、712 …B1供給源である磁石アレ−、7
2…B2供給源、80…遮蔽版、90…マグネトロンプ
ラズマ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス供給系と排気系とを連通する成膜室
    と、 この成膜室内に設置され、薄膜源としてのターゲットを
    保持し、電力系と接続されてプラズマを発生する為のス
    パッタリング源と、 前記ターゲットから放出された物質を被着する基板を保
    持する基板ホルダと、 前記ターゲットに対し、プラズマ生成面と同一側に配置
    された第1の磁界供給源と、 前記ターゲットに対し、プラズマ生成面と反対側に配置
    された第2の磁界供給源とを具備し、 前記プラズマ生成面側の前記ターゲット面に平行な面に
    おいて、前記第1の磁界供給源から供給される磁界の向
    きと、前記第2の磁界供給源から供給される磁界の向き
    とが、少なくとも1方向において略同一となるように、
    前記第1の磁界供給源と前記第2の磁界供給源とが配置
    されることを特徴とするスパッタリング装置。
JP22122794A 1994-09-16 1994-09-16 スパッタリング装置 Pending JPH0888176A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004523658A (ja) * 2001-03-27 2004-08-05 フンダシオン テクニケル 大きい表面領域を有するターゲットのための強力な磁気ガイドを伴うアーク蒸着装置
JP2013100605A (ja) * 2013-01-08 2013-05-23 Fundacion Tekniker 大きい表面領域を有するターゲットのための強力な磁気ガイドを伴うアーク蒸着装置

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JP2013100605A (ja) * 2013-01-08 2013-05-23 Fundacion Tekniker 大きい表面領域を有するターゲットのための強力な磁気ガイドを伴うアーク蒸着装置

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