JPH09512132A - ばね蓄勢器の締付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 揺動可能に支承された手動レバー（４６）と、この手動レバー（４６）と接続された送り爪（５０）によって歩進的に回転可能でロック爪（５２）により逆回転しないようにロックされるラチェット歯車（４７）とを備えた遮断器のばね蓄勢器（１２）の締付け装置において、ばね蓄勢器（１２）に作用するカム円板（１３）がラチェット歯車（４７）によって回転され、、このカム円板（１３）に取りつけられた駆動ピン（６１）とカム円板（１３）の戻り辺（６３）に設けられた膨出部（６４）とにより、ばね蓄勢器（１２）が完全に蓄勢された状態の際手動レバー（４）からラチェット歯車（４７）への力の伝達を中断する装置を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】 ばね蓄勢器の締付け装置 この発明は、揺動可能に支承された手動レバーと、この手動レバーに接続され た送り爪によって歩進的に回転可能でロック爪により逆回転しないようにロック 可能なラチェット歯車と、ばね蓄勢器に接続されたレバーシステムを作動させる ためこのラチェット歯車に結合されたカム円板とを備え、前記レバーシステムの トグル継手は完全に蓄勢された位置からカム円板の戻り面に沿って初期位置に動 くことができるようにされた、遮断器のばね蓄勢器の締付け装置に関する。 この種の締付け装置は例えばヨーロッパ特許第８９４６３号明細書により公知 である。この発明の課題は、このような締付け装置を基にして、開閉の際におけ る手動レバーに対するばね蓄勢器の反作用を防止して、操作者が遮断器の開閉動 作によって危険にさらされることがないように、また開閉動作自体が操作者によ って影響を受けないようにすることにある。 この課題は、この発明によれば、ばね蓄勢器が完全に蓄勢された状態において 手動レバーからラチェット歯車への力の伝達を中断する装置を設け、この装置が カム円板の戻り面に設けられかつレバーシステムのトグル継手の軌道に突き出る 膨出部と、カム円板に取りつけられた駆動ピンとを備える。この装置により、ば ね蓄勢器が完全に蓄勢された位置に達したとき手動レバーはその結合が解除され 、また手動レバーは遮断器を投入するばね蓄勢器の付勢が弛められると直ちに有 効となる。 手動レバーの結合を解除する装置は、固定的に支承されたストッパレバーと、 結合ばねを介挿してストッパレバーに結合されるとともに送り爪と協働する作動 面を持っている結合解除レバーとを有している。結合ばねにより、駆動ピンが送 り爪の運動と無関係に作動できるようにされている。 ストッパレバーと結合解除レバーとは共通のトグル継手を中心に回転可能であ り、結合解除レバーはラチェット歯車を支持する締付け軸に嵌まる開口を持って いる。この装置は従って小さいスペースしか必要とせず、締め付け装置の軸の回 りに密接して配置されている。 ばね蓄勢器の締め付け作動中最後にロック爪と共に作動するラチェト歯車の歯 は別の係合位置を作るため背部に歯の形をした切欠きを持っている。これにより 操作員が、締付け動作を完全に行うとともに、遮断器の開閉鎖錠が既にロックさ れているが、カム円板がなおその終端位置に達せず、従って手動レバーがまだ結 合が解除されていない状態において中断しないようにすることが達せられる。 以下にこの発明を図面に示した実施例を参照して詳しく説明する。 図１は低圧遮断器の駆動装置の一部を概略的に示し、図２には手動レバーの力 の伝達を中断する装置を示す。 図１に概略的に示されたレバー装置は、可動接触子レバー１とこれに対向する 固定接触子２とを備えた切換接触子装置を操作するためのものである。可動接触 子レバー１は揺動可能に支承されたレバー支持体３にリンク結合され、接触力付 与ばね４を備えている。２つのトグルレバー５及び６はレバー支持体３を、遮断 器の多数の極に共通に設けられている開閉軸７にリンク結合している。レバー支 持体３の図示の遮断位置に応じてトグルレバー５及び６は屈折した位置で示され 、この位置でトグルレバー６がストッパ１０に当たっている。 トグルレバー５及び６の間のトグル継手１１には、遮断器の全極に共通で必要 な全操作エネルギーを生み出すための別のレバーが係合している。このためにコ イル圧縮ばねとして形成されているばね蓄勢器１２が設けられている。ばね蓄勢 器１２の付勢のためにカム円板１３が破線で示されたローラー１７を介してトグ ルレバー１４及び１５の結合継手１６に係合している。図１の位置においてトグ ルレバー１４及び１５はほぼ伸びきった状態にあり、これによりばね蓄勢器１２ が投入準備状態に付勢されている。トグル継手１６に係合している支持レバー２ ０は２段階の投入用ラッチにより支持されている。この投入用ラッチに投入用半 軸２１、揺動可能な投入用主ラッチ２２、投入用主ラッチ２２に結合されたロー ラーレバー２３並びに支持レバー２０に結合された補助ラッチ２４が属している 。 上記の部材に空間的にほぼ平行に配置されたもうひとつのレバーシステムがば ね蓄勢器１２をトグルレバー５及び６の間の継手１１に結合している。このレバ ーシステムには、ばね蓄勢器１２に結合されかつ駆動ピン２６を備えた駆動レバ ー２５と、駆動レバー２５と同様に固定軸受ピン３０を中心に揺動可能なフリー ホイールリンク２７とが属している。フリーホイールリンク２７は固定ストッパ ３２に当たるストッパ片３１を持っている。フリーホイールリンク２７は２つの トグルレバー３３及び３４を介して継手１１と結合し、トグルレバー３３及び３ ４の間の継手３５は支持レバー３６を介して遮断補助ラッチ３７に支持されてい る。この遮断補助ラッチはレバーシステムの図示の位置において遮断車軸４２に 保持されている遮断主ラッチ４１のローラーレバー４０に接している。 図２に示された装置はカム円板１３の締付け軸４５に取りつけられ、ラチェッ ト歯車４７によりばね蓄勢器１２を歩進的に締めつける手動レバー４６を備えて いる。ラチェット歯車４７は締付け軸４５に剛直に連結されている。ラチェット 歯車４７の歯４８には、手動レバー４６にリンク結合され圧縮ばね５１を備えた 送り爪５０が係合する。送り爪５０にほぼ対向して固定的に支承されたロック爪 ５２が配置されている。このロック爪５２も同様に圧縮ばね５３の作用を受けて ラチェット歯車４７の歯４８に係合している。固定軸５４の回りにストッパレバ ー５５並びに結合解除レバー５６が揺動可能に支承されている。結合解除レバー ５６はストッパレバー５５に対するストッパ面５７を持っており、引っ張りばね ６０がストッパレバー５５と結合解除レバー５６とを互いに反対方向に付勢して いる。結合解除レバー５６は開口５９で締付け軸４５に嵌まっている。結合解除 レバー５６は、カム円板１３に取りつけられている駆動ピン６１と図示の状態で 対向している作動面６６を備えている。さらに結合解除レバー５６は送り爪５０ に作用する作動面６２を持っている。カム円板１３の戻り辺６３には膨出部６４ が設けられている。この膨出部は、ローラー１７が蓄勢された最終位置から矢印 ６５の方向に締付け軸４５の近くに移るときこのローラー１７の軌道に入り、ロ ーラー１７と膨出部６４とが接触する。 図２に示す位置では投入ラッチは既に有効になっているが、カム円板は最終位 置に達していない。カム円板がさらに時計方向に少し回転すると駆動ピン６１が ストッパレバー５５の作動面６６に当たり、これにより結合解除レバー５６を引 っ張りばね６０による結合に基づいて付勢し、送り爪５０の作動面６２がピン５ ８に当たり、送り爪５０と歯４８との間の摩擦力を越えると直ちに送り爪５０と ラチェト歯車４７の噛み合いを外す。これにより手動レバー４６はラチェト歯車 ４７との連結が解除される。 次いで遮断器が投入されるときは、ローラー１７は矢印６５の方向にこの装置 の中心の近くの消勢位置、即ち締め付け軸４５の方向に移行する。この場合ロー ラー１７はカム円板１３の戻り辺６３の膨出部６４に当たり駆動ピン６１を作動 面６６に押し付けて、ストッパレバー５５、従って結合解除レバー５６がその初 期位置に達する。従って送り爪５０は再び自由になって圧縮ばね５１の作用で再 びラチェット歯車４７の歯に噛み合う。 ラチェット歯車４７の歯の１つに設けられている歯形の切欠き６５により、ば ね蓄勢器１２（図１）の締め付け動作の最後の段階で締め付け軸４５は、締め付 けストロークが手動レバー４６で完全に得られないとき、ラチェット歯車４７の 歯４８の全ピッチに相当する角度だけ戻ることができない。切欠き６５により締 め付け軸４５は、投入用半軸２１（図１）のラッチが既に有効となっているが、 カム円板１３の最終位置、従って手動レバー４６の結合解除が達せられていない 位置に保持される。これは、手動レバー４６がそれに続いてもしくはさらにスト ロークを生ずる際、手動レバー４６の完全な運動により切欠き６５が飛び越えら れない限り行われる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイハン、アドルフ ドイツ連邦共和国 デー−13589 ベルリ ン アム フインケンヘルト 32

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．揺動可能に支承された手動レバー（４６）と、この手動レバー（４６）に接 続された送り爪（５０）によって歩進的に回転可能でロック爪（５２）により逆 回転しないようにロックされるラチェット歯車（４７）と、このラチェット歯車 （４７）に結合されるとともにばね蓄勢器（１２）に接続されたレバーシステム （１４、１５）を操作するためのカム円板（１３）とを備え、前記レバーシステ ムのヒンジ継手（１６）が完全に蓄勢された位置からカム円板（１３）の戻り辺 （６３）に沿って初期位置に動くことのできる遮断器のばね蓄勢器の締付け装置 において、ばね蓄勢器（１２）が完全に蓄勢された状態において手動レバー（４ ６）からラチェット歯車（４７）への力の伝達を中断する装置が設けられ、この 装置が、カム円板（１３）の戻り辺（６３）に設けられレバーシステム（１４、 １５）のヒンジ継手（１６）の軌道に突出している膨出部（６４）と、カム円板 （１３）に取りつけられた駆動ピン（６１）とを備えていることを特徴とするば ね蓄勢器の締付け装置。 ２．手動レバー（４６）の結合を解除する装置が固定的に支承されたストッパレ バー（５５）と、結合ばね（６０）の作用でストッパレバー（５５）と接続され るとともに送り爪（５０）と共同して作用する作動面（６２）を備えている結合 解除レバー（５６）とを有していることを特徴とする請求項１記載の締付け装置 。 ３．ストッパレバー（５５）と結合解除レバー（５６）とが共通のヒンジ継手（ ５４）を中心に運動可能で、結合解除レバー（５６）がラチェット歯車（４７） を支持する締付け軸（４５）に嵌まる開口（５９）を備えていることを特徴とす る請求項１又は２記載の締付け装置。 ４．ばね蓄勢器（１２）の締付け動作の最終段階でロック爪（５２）と共同して 作用するラチェット歯車（４７）の歯（４８）がその後の係合状態を作るため背 面に歯形の切欠き（６５）を備えていることを特徴とする請求項１ないし３のい ずれか１つに記載の締付け装置。