JPH0951101A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH0951101A JPH0951101A JP20065895A JP20065895A JPH0951101A JP H0951101 A JPH0951101 A JP H0951101A JP 20065895 A JP20065895 A JP 20065895A JP 20065895 A JP20065895 A JP 20065895A JP H0951101 A JPH0951101 A JP H0951101A
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- sige
- soi
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Abstract
(57)【要約】
【構成】n+SiGe層16が、pSOI層12とほぼ
直接的に接する部分をMOSFETのソース/ドレインのごく
一部に設ける。 【効果】寄生容量を増加させることなく、SOI層に蓄
積した正孔をn+SiGeソースに引き抜くことによって基
板電位を固定できる。
直接的に接する部分をMOSFETのソース/ドレインのごく
一部に設ける。 【効果】寄生容量を増加させることなく、SOI層に蓄
積した正孔をn+SiGeソースに引き抜くことによって基
板電位を固定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置及びその製造
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Si集積回路は加工寸法の微細化により
高集積化と高速化,低消費電力化を実現してきた。今
後、一層の高速化,低消費電力化を進めるために、寄生
容量を低減できるSOI(Silicon on Insulator)構造
MOSFETが注目されている。ところが、この構造に本質的
な問題として、SOI層の電位が浮遊状態にあるため、
素子動作によって発生したキャリヤが蓄積し、MOSFETの
基板電位を変動させ、その結果、素子のしきい電圧が変
動するという問題点が指摘されている。
高集積化と高速化,低消費電力化を実現してきた。今
後、一層の高速化,低消費電力化を進めるために、寄生
容量を低減できるSOI(Silicon on Insulator)構造
MOSFETが注目されている。ところが、この構造に本質的
な問題として、SOI層の電位が浮遊状態にあるため、
素子動作によって発生したキャリヤが蓄積し、MOSFETの
基板電位を変動させ、その結果、素子のしきい電圧が変
動するという問題点が指摘されている。
【0003】最近、この問題が深刻なnチャネルMOSFET
に対し、ソース(及びドレイン)をSiGe混晶21で
形成し、SOI層12に蓄積した正孔を、ポテンシャル
の低いソースに引き抜くことによって基板電位を固定す
る試みが報告されている(図2、吉見他、1994 イ
ンターナショナル エレクトロン デバイセズ ミーテ
ィング,テクニカル ダイジェスト p.429)。
に対し、ソース(及びドレイン)をSiGe混晶21で
形成し、SOI層12に蓄積した正孔を、ポテンシャル
の低いソースに引き抜くことによって基板電位を固定す
る試みが報告されている(図2、吉見他、1994 イ
ンターナショナル エレクトロン デバイセズ ミーテ
ィング,テクニカル ダイジェスト p.429)。
【0004】上記の原理を説明するためのエネルギバン
ド特性図を図3に示す。31,32,33はそれぞれ、
伝導帯,フェルミレベル,価電子帯を示す。(a)は、
理想的なn+SiGe/pSiヘテロ構造であり、ヘテ
ロ界面位置とpn接合位置が一致している。pSi側で
発生した正孔は、上記界面に存在するノッチ34(小さ
なポテンシャルバリア)をトンネルしてn+SiGe側
に拡散して、順方向電流となる。(b)は、ヘテロ界面
がp型層の中にある場合であり、正孔は、容易に、pS
iGe層に到達するものの、n+SiGe層に到達する
には、SiGepn+接合の大きなポテンシャルバリア
を越えねばならない。(c)は、ヘテロ界面がn+層の
中にある場合であり、正孔は、まず、Sipn+接合の
大きなポテンシャルバリアを越えねばならない。従っ
て、ヘテロ接合の効果を有効に活かすためには、ヘテロ
界面位置とpn接合位置のずれの距離xを短く(50n
m以下)した構造が望ましい。
ド特性図を図3に示す。31,32,33はそれぞれ、
伝導帯,フェルミレベル,価電子帯を示す。(a)は、
理想的なn+SiGe/pSiヘテロ構造であり、ヘテ
ロ界面位置とpn接合位置が一致している。pSi側で
発生した正孔は、上記界面に存在するノッチ34(小さ
なポテンシャルバリア)をトンネルしてn+SiGe側
に拡散して、順方向電流となる。(b)は、ヘテロ界面
がp型層の中にある場合であり、正孔は、容易に、pS
iGe層に到達するものの、n+SiGe層に到達する
には、SiGepn+接合の大きなポテンシャルバリア
を越えねばならない。(c)は、ヘテロ界面がn+層の
中にある場合であり、正孔は、まず、Sipn+接合の
大きなポテンシャルバリアを越えねばならない。従っ
て、ヘテロ接合の効果を有効に活かすためには、ヘテロ
界面位置とpn接合位置のずれの距離xを短く(50n
m以下)した構造が望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来例のS
iGe混晶はGeイオン打ち込み法で形成されているた
め、理想的なヘテロ界面の形成が難しく、図3(c)の
タイプのバンド構造となっていると考えられる。Geの
10161/cm3 程度の高濃度打ち込みによって残留する
結晶欠陥が接合リーク電流を増加させるため、ヘテロ界
面位置とpn接合位置を十分離して形成する必要があ
る。こうなると、前述したように、ヘテロ効果は小さく
なる。特に、図3(c)のn+Si層には、再結合中心
が多いため、pSi側から拡散してきた正孔は、この層
の中で電子と再結合してしまい、n+SiGe層には到
達しないと考えられる(n+Si層中の正孔の拡散距離
がこの層の厚みより小さくなる)。以上の理由により、
この目的のためにGeイオン打ち込みでSiGe混晶か
らなるソースを形成するのは困難である。
iGe混晶はGeイオン打ち込み法で形成されているた
め、理想的なヘテロ界面の形成が難しく、図3(c)の
タイプのバンド構造となっていると考えられる。Geの
10161/cm3 程度の高濃度打ち込みによって残留する
結晶欠陥が接合リーク電流を増加させるため、ヘテロ界
面位置とpn接合位置を十分離して形成する必要があ
る。こうなると、前述したように、ヘテロ効果は小さく
なる。特に、図3(c)のn+Si層には、再結合中心
が多いため、pSi側から拡散してきた正孔は、この層
の中で電子と再結合してしまい、n+SiGe層には到
達しないと考えられる(n+Si層中の正孔の拡散距離
がこの層の厚みより小さくなる)。以上の理由により、
この目的のためにGeイオン打ち込みでSiGe混晶か
らなるソースを形成するのは困難である。
【0006】理想的なSiGe/Siヘテロ界面の形成
はSi上へのSiGeヘテロエピタキシャル成長により
実現できる。SiMOSFETのソース/ドレインにSiGeエ
ピタキシャル成長層を用いる試みは、既に報告がある
(Goto他、1994 固体素子材料コンファレンス、予
稿 p.999)。これを単純にSOI−MOSFETに適用
したものを図4に示した。この構造では、n+SiGe
層16がSOI層12と厚さ20nm以下の浅いn+S
i層19(これは、n+SiGe層16からのn型不純
物の熱拡散により形成される)を介して、接する構造と
なっていると考えられる。この構造では、確かに有効に
SOI層12の正孔を引き抜くことができるが、ソース
/ドレイン空乏層がSOI層12内に拡がるため、SO
Iの最大のメリットである寄生容量低減効果が小さくな
ってしまうという問題が生じる。
はSi上へのSiGeヘテロエピタキシャル成長により
実現できる。SiMOSFETのソース/ドレインにSiGeエ
ピタキシャル成長層を用いる試みは、既に報告がある
(Goto他、1994 固体素子材料コンファレンス、予
稿 p.999)。これを単純にSOI−MOSFETに適用
したものを図4に示した。この構造では、n+SiGe
層16がSOI層12と厚さ20nm以下の浅いn+S
i層19(これは、n+SiGe層16からのn型不純
物の熱拡散により形成される)を介して、接する構造と
なっていると考えられる。この構造では、確かに有効に
SOI層12の正孔を引き抜くことができるが、ソース
/ドレイン空乏層がSOI層12内に拡がるため、SO
Iの最大のメリットである寄生容量低減効果が小さくな
ってしまうという問題が生じる。
【0007】本発明の目的は、理想的なn+SiGe/
pSiヘテロ界面を形成して、基板電位浮遊の問題を解
決し、かつ、寄生容量も十分低減できる構造のSOI−
MOSFET構造、及び、その製造方法を提供することにあ
る。
pSiヘテロ界面を形成して、基板電位浮遊の問題を解
決し、かつ、寄生容量も十分低減できる構造のSOI−
MOSFET構造、及び、その製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するS
OI−MOSFETの構造を図1に示した。
OI−MOSFETの構造を図1に示した。
【0009】(a),(b),(c)は、MOSFETの一部を基
板からの正孔引き抜きに適した構造にできるように、MO
SFETの平面構造(レイアウト)を工夫したものである。
平面図(a)のA−A′断面を(b)に、B−B′断面
を(c)に示す。Si基板10に埋め込み酸化膜11を
介してSOI層12があり、13,14,15は、それ
ぞれ、ゲート電極,ゲート酸化膜,サイドウオールスペー
サである。A−A′断面では、深いn+Si層17が形
成されており、n+SiGe層16はSOI層12と離
れているため、正孔の引き抜きは有効に行われない。一
方、B−B′断面では、n+SiGe層16がSOI層
12と浅いn+Si層19を介してほぼ直接接する構造
(図4と同等)となっているため、正孔の引き抜きが有
効に行われる。大部分のn+層はA−A′断面の様に埋
め込み酸化膜層まで達しており、空乏層の拡がりが埋め
込み酸化膜で止められて、寄生容量が低減される。
板からの正孔引き抜きに適した構造にできるように、MO
SFETの平面構造(レイアウト)を工夫したものである。
平面図(a)のA−A′断面を(b)に、B−B′断面
を(c)に示す。Si基板10に埋め込み酸化膜11を
介してSOI層12があり、13,14,15は、それ
ぞれ、ゲート電極,ゲート酸化膜,サイドウオールスペー
サである。A−A′断面では、深いn+Si層17が形
成されており、n+SiGe層16はSOI層12と離
れているため、正孔の引き抜きは有効に行われない。一
方、B−B′断面では、n+SiGe層16がSOI層
12と浅いn+Si層19を介してほぼ直接接する構造
(図4と同等)となっているため、正孔の引き抜きが有
効に行われる。大部分のn+層はA−A′断面の様に埋
め込み酸化膜層まで達しており、空乏層の拡がりが埋め
込み酸化膜で止められて、寄生容量が低減される。
【0010】また、(d)は、MOSFETの浅いpn接合部
(extension)をn型のSiGeヘテロエピタキシャル膜
で形成したものである。実際には、この部分は、n+S
iGe層16、及び、これからのn型不純物の拡散によ
り形成される浅いn+Si層19からなる。n+Si層
19の深さは20nm以下であるので、このextension
部分からSOI層12の正孔が有効に引き抜かれる。一
方、ソース/ドレインの面積の大部分を占める深いn+
Si層17は、不純物を十分深くイオン打ち込みするこ
とによって、埋め込み酸化膜11まで達している。これ
により、空乏層は拡がることなく、寄生容量が低減され
る。
(extension)をn型のSiGeヘテロエピタキシャル膜
で形成したものである。実際には、この部分は、n+S
iGe層16、及び、これからのn型不純物の拡散によ
り形成される浅いn+Si層19からなる。n+Si層
19の深さは20nm以下であるので、このextension
部分からSOI層12の正孔が有効に引き抜かれる。一
方、ソース/ドレインの面積の大部分を占める深いn+
Si層17は、不純物を十分深くイオン打ち込みするこ
とによって、埋め込み酸化膜11まで達している。これ
により、空乏層は拡がることなく、寄生容量が低減され
る。
【0011】なお、上記の構造のSOI−MOSFETはCV
D(化学気相成長)法やMBE(分子線エピタキシー)
法で、SiGe混晶をSi基板上にヘテロエピタキシャ
ル成長することにより形成できる。SiGe層への不純
物のドーピングは、成長時に不純物を導入することで行
うことができる。ただし、従来のイオン打ち込み法,固
相拡散法を用いてもよい。
D(化学気相成長)法やMBE(分子線エピタキシー)
法で、SiGe混晶をSi基板上にヘテロエピタキシャ
ル成長することにより形成できる。SiGe層への不純
物のドーピングは、成長時に不純物を導入することで行
うことができる。ただし、従来のイオン打ち込み法,固
相拡散法を用いてもよい。
【0012】
【作用】上記の2通りの構造のSOI−MOSFETでは、ソ
ース/ドレインのごく一部(面積にして1/10以下)
の領域で、n+SiGe層がp型のSOI層とほぼ直接
接する構造(図4と同等)となっており、この部分から
SOI層に蓄積した正孔の引き抜きが有効に行われる。
ソース/ドレインの大部分の領域では、深いn+Si層
が埋め込み酸化膜層まで達しており、空乏層は拡がるこ
となく、寄生容量が低減され、SOI−MOSFETの高速性
はなんら損なわれない。
ース/ドレインのごく一部(面積にして1/10以下)
の領域で、n+SiGe層がp型のSOI層とほぼ直接
接する構造(図4と同等)となっており、この部分から
SOI層に蓄積した正孔の引き抜きが有効に行われる。
ソース/ドレインの大部分の領域では、深いn+Si層
が埋め込み酸化膜層まで達しており、空乏層は拡がるこ
となく、寄生容量が低減され、SOI−MOSFETの高速性
はなんら損なわれない。
【0013】
(実施例1)まず始めに、図1(a)の構造のnチャネ
ルSOI−MOSFETの形成について、図5を用いて説明す
る。なお、同図には、図1(a)の断面A−A′につい
てのみ記述する。
ルSOI−MOSFETの形成について、図5を用いて説明す
る。なお、同図には、図1(a)の断面A−A′につい
てのみ記述する。
【0014】まず、SOI層12,埋め込み酸化膜11
を有するSi基板10に対し、ボロンをイオン打ち込み
し、SOI層12をボロン濃度5×1017/cm3 のp型
とした。次に、ゲート酸化膜14,ゲー電極13を形成
した(a)。続いて、厚さ5nmのSi3N4膜を堆積
し、異方性ドライエッチングにより加工し、サイドウオ
ールスペーサ15とした(b)。次に、Asイオンを打
ち込み、深いn+Si層17を形成した。この際に、素
子形成領域の周辺部にはイオン打ち込みされないように
ホトレジストでマスクした(c)。これにより、図1
(a)断面B−B′では深いn+Si層17は形成され
ない。最後に、n+SiGe層16を超高真空CVD法
によりSi表面の露出している素子形成領域のゲート電
極のない部分に選択的にヘテロエピタキシャル成長した
(d)。なお、SiGe膜の厚さは100nmであり、
Ge組成は20%、n型ドーピングを行うため、PH3
ガスをSi2H6,GeH4 ガスに混合して用いた。図1
(a)断面B−B′では、n+SiGe層16からPが
拡散し、浅いn+Si層19が形成されるが(図1
(c))、この層の厚さは20nm以下と薄いため、p
型SOI層12に蓄積された正孔は、この部分からn+
SiGe層16に効率よく引き抜かれる。従って、MOSF
ETの静特性にはキンク等の異常は見られず、SOI層の
基板電位が、固定されていることを確認した。
を有するSi基板10に対し、ボロンをイオン打ち込み
し、SOI層12をボロン濃度5×1017/cm3 のp型
とした。次に、ゲート酸化膜14,ゲー電極13を形成
した(a)。続いて、厚さ5nmのSi3N4膜を堆積
し、異方性ドライエッチングにより加工し、サイドウオ
ールスペーサ15とした(b)。次に、Asイオンを打
ち込み、深いn+Si層17を形成した。この際に、素
子形成領域の周辺部にはイオン打ち込みされないように
ホトレジストでマスクした(c)。これにより、図1
(a)断面B−B′では深いn+Si層17は形成され
ない。最後に、n+SiGe層16を超高真空CVD法
によりSi表面の露出している素子形成領域のゲート電
極のない部分に選択的にヘテロエピタキシャル成長した
(d)。なお、SiGe膜の厚さは100nmであり、
Ge組成は20%、n型ドーピングを行うため、PH3
ガスをSi2H6,GeH4 ガスに混合して用いた。図1
(a)断面B−B′では、n+SiGe層16からPが
拡散し、浅いn+Si層19が形成されるが(図1
(c))、この層の厚さは20nm以下と薄いため、p
型SOI層12に蓄積された正孔は、この部分からn+
SiGe層16に効率よく引き抜かれる。従って、MOSF
ETの静特性にはキンク等の異常は見られず、SOI層の
基板電位が、固定されていることを確認した。
【0015】(実施例2)次に、図1(d)の構造のn
チャネルSOI−MOSFETの形成について、図6を用いて
説明する。
チャネルSOI−MOSFETの形成について、図6を用いて
説明する。
【0016】まず、実施例1と同様にして、SOI基板
にゲート電極構造を形成した(a)。次に、n+SiGe
層16を超高真空CVD法によりSi表面の露出してい
る素子形成領域のゲート電極のない部分に選択的にヘテ
ロエピタキシャル成長した(b)。なお、SiGe膜の
厚さは10nmであり、Ge組成は20%、n型ドーピ
ングを行うため、SiGe成長前(あるいは、成長途
中)に、Sb原子を約0.3 原子層分だけ、Si(ある
いはSiGe)表面に吸着させた。続いて、厚さ200
nmのSiO2 膜を堆積し、異方性ドライエッチングに
より加工し、第2サイドウオールスペーサ18とした
(c)。最後に、Asをイオン打ち込みし、深いn+S
i層17を形成した(d)。
にゲート電極構造を形成した(a)。次に、n+SiGe
層16を超高真空CVD法によりSi表面の露出してい
る素子形成領域のゲート電極のない部分に選択的にヘテ
ロエピタキシャル成長した(b)。なお、SiGe膜の
厚さは10nmであり、Ge組成は20%、n型ドーピ
ングを行うため、SiGe成長前(あるいは、成長途
中)に、Sb原子を約0.3 原子層分だけ、Si(ある
いはSiGe)表面に吸着させた。続いて、厚さ200
nmのSiO2 膜を堆積し、異方性ドライエッチングに
より加工し、第2サイドウオールスペーサ18とした
(c)。最後に、Asをイオン打ち込みし、深いn+S
i層17を形成した(d)。
【0017】なお、n+SiGe層16からSbが拡散
し、浅いn+Si層19が形成されるが、この層の厚さ
は10nm以下と薄いため、p型SOI層12に蓄積さ
れた正孔は、この部分からn+SiGe層16に効率よ
く引き抜かれる。従って、MOSFETの静特性にはキンク等
の異常は見られず、SOI層の基板電位が、固定されて
いることを確認した。
し、浅いn+Si層19が形成されるが、この層の厚さ
は10nm以下と薄いため、p型SOI層12に蓄積さ
れた正孔は、この部分からn+SiGe層16に効率よ
く引き抜かれる。従って、MOSFETの静特性にはキンク等
の異常は見られず、SOI層の基板電位が、固定されて
いることを確認した。
【0018】さらに、n+SiGeヘテロエピタキシャ
ル層をソース/ドレインのextension に用いると、短チ
ャネル効果を抑制でき、かつ、SiGe層中の電子移動
度が大きいので、低抵抗化にも有効である。SiGe膜
は10nmと極めて薄いため、Ge組成50%程度でも
エピタキシャル成長可能であり、この場合、低抵抗化に
より有効となる。その結果、ソース/ドレイン寄生抵抗
の増大を招かずに、ゲート長0.1μm のSOI−MOSF
ETの高速動作を実現できた。
ル層をソース/ドレインのextension に用いると、短チ
ャネル効果を抑制でき、かつ、SiGe層中の電子移動
度が大きいので、低抵抗化にも有効である。SiGe膜
は10nmと極めて薄いため、Ge組成50%程度でも
エピタキシャル成長可能であり、この場合、低抵抗化に
より有効となる。その結果、ソース/ドレイン寄生抵抗
の増大を招かずに、ゲート長0.1μm のSOI−MOSF
ETの高速動作を実現できた。
【0019】なお、SiGe層の成長には分子線エピタ
キシー法を用いてもよい。この場合、選択成長ではない
が、ゲート側壁に堆積した膜は斜め蒸着膜なのでエッチ
ング速度が大きく、ウエットエッチングにより容易に除
去することが可能である。
キシー法を用いてもよい。この場合、選択成長ではない
が、ゲート側壁に堆積した膜は斜め蒸着膜なのでエッチ
ング速度が大きく、ウエットエッチングにより容易に除
去することが可能である。
【0020】(実施例3)次に、SOIーCMOSへの
応用例について図7を用いて説明する。
応用例について図7を用いて説明する。
【0021】まず、SOI基板を素子分離酸化膜77に
よって、nMOSFET用SOI層71,pMOSFET 用SOI層
72に分離し、それぞれ、B,Pイオン打ち込みによ
り、p型、及び、n型にドーピングした。次に、ゲート
酸化膜14形成後、n+多結晶ポリSiゲート電極7
3,p+多結晶ポリSiゲート電極74を形成し、CV
D酸化膜78を通して、nMOSFET形成領域にAsを、pMO
SFET形成領域にBをホトレジストマスクを用いて低エネ
ルギイオン打ち込みし、浅いn+層75,浅いp+層7
6を形成した(a)。この際、図7(d)に示したよう
に、Bイオン打ち込み領域はpMOSFET形成領域全面であ
るが、Asイオン打ち込み領域は、nMOSFET形成領域よ
りわずかに小さい領域とした。
よって、nMOSFET用SOI層71,pMOSFET 用SOI層
72に分離し、それぞれ、B,Pイオン打ち込みによ
り、p型、及び、n型にドーピングした。次に、ゲート
酸化膜14形成後、n+多結晶ポリSiゲート電極7
3,p+多結晶ポリSiゲート電極74を形成し、CV
D酸化膜78を通して、nMOSFET形成領域にAsを、pMO
SFET形成領域にBをホトレジストマスクを用いて低エネ
ルギイオン打ち込みし、浅いn+層75,浅いp+層7
6を形成した(a)。この際、図7(d)に示したよう
に、Bイオン打ち込み領域はpMOSFET形成領域全面であ
るが、Asイオン打ち込み領域は、nMOSFET形成領域よ
りわずかに小さい領域とした。
【0022】続いて、サイドウオールスペーサ712を
形成後、CVD酸化膜79を通して、nMOSFET形成領域
にAsを、pMOSFET形成領域にBを埋め込み酸化膜11
に届くように深くイオン打ち込みし、深いn+層71
0,深いp+層711を形成した(b)。イオン打ち込
みには浅いn+,p+層形成時と同じものを用いた。最
後に、nMOSFET 形成領域のみCVD酸化膜79を除去し
て、n+SiGe層16を超高真空CVD法によりSi
表面の露出している素子形成領域のゲート電極のない部
分に選択的にヘテロエピタキシャル成長した(c)。
形成後、CVD酸化膜79を通して、nMOSFET形成領域
にAsを、pMOSFET形成領域にBを埋め込み酸化膜11
に届くように深くイオン打ち込みし、深いn+層71
0,深いp+層711を形成した(b)。イオン打ち込
みには浅いn+,p+層形成時と同じものを用いた。最
後に、nMOSFET 形成領域のみCVD酸化膜79を除去し
て、n+SiGe層16を超高真空CVD法によりSi
表面の露出している素子形成領域のゲート電極のない部
分に選択的にヘテロエピタキシャル成長した(c)。
【0023】なお、SiGe膜の厚さは100nmであ
り、Ge組成は20%、n型ドーピングを行うため、P
H3ガスをSi2H6,GeH4ガスに混合して用いた。図
7(d)の断面B−B′では、n+SiGe層16から
Pが拡散し、浅いn+Si層19が形成されるが(図1
(c)と同様)、この層の厚さは20nm以下と薄いた
め、p型SOI層12に蓄積された正孔は、この部分か
らn+SiGe層16に効率よく引き抜かれる。従っ
て、基板電位は固定される。本発明を用いて形成したゲ
ート長0.15μm のCMOSインバータはゲート遅延
時間10psecを示した。
り、Ge組成は20%、n型ドーピングを行うため、P
H3ガスをSi2H6,GeH4ガスに混合して用いた。図
7(d)の断面B−B′では、n+SiGe層16から
Pが拡散し、浅いn+Si層19が形成されるが(図1
(c)と同様)、この層の厚さは20nm以下と薄いた
め、p型SOI層12に蓄積された正孔は、この部分か
らn+SiGe層16に効率よく引き抜かれる。従っ
て、基板電位は固定される。本発明を用いて形成したゲ
ート長0.15μm のCMOSインバータはゲート遅延
時間10psecを示した。
【0024】なお、その後のシリサイド化やメタル成長
のコンタクト抵抗低減のためにpMOSFET のソース/ドレ
イン上にもSiGe膜を積み上げ成長しておいてもよ
い。その場合、nMOSFET 領域をCVD酸化膜で覆って、
B2H6ガスを用いたp+SiGe層を成長するか、ある
いは、ノンドープSiGe層を全域に成長してから、イ
オン打ち込みで、n+,p+ドーピングを行ってもよ
い。また、実施例2で述べたSiGe層をextension に
用いた構造を用いてもCMOS形成は同様に行うことが
できる。
のコンタクト抵抗低減のためにpMOSFET のソース/ドレ
イン上にもSiGe膜を積み上げ成長しておいてもよ
い。その場合、nMOSFET 領域をCVD酸化膜で覆って、
B2H6ガスを用いたp+SiGe層を成長するか、ある
いは、ノンドープSiGe層を全域に成長してから、イ
オン打ち込みで、n+,p+ドーピングを行ってもよ
い。また、実施例2で述べたSiGe層をextension に
用いた構造を用いてもCMOS形成は同様に行うことが
できる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、理想的なn+SiGe
/pSiヘテロ界面を形成して、基板電位浮遊の問題を
解決し、かつ、寄生容量も十分低減できる構造のSOI
−MOSFET構造が実現でき、相補型MOSFETの低電圧高速動
作が可能となる。
/pSiヘテロ界面を形成して、基板電位浮遊の問題を
解決し、かつ、寄生容量も十分低減できる構造のSOI
−MOSFET構造が実現でき、相補型MOSFETの低電圧高速動
作が可能となる。
【図1】本発明のSOI−MOSFETの構造を表わす断面
図。
図。
【図2】公知のSOI−MOSFETの構造を表わす断面図。
【図3】本発明の原理を説明するエネルギバンド特性
図。
図。
【図4】公知のSOI−MOSFETの構造を表わす断面図。
【図5】本発明の一実施例であるSOI−MOSFET形成プ
ロセスを示す断面図。
ロセスを示す断面図。
【図6】本発明の第二実施例であるSOI−MOSFET形成
プロセスを示す断面図。
プロセスを示す断面図。
【図7】本発明の第三実施例であるSOI−MOSFET形成
プロセスを示す断面図。
プロセスを示す断面図。
10…Si基板、11…埋め込み酸化膜、12…SOI
層、13…ゲート電極、14…ゲート酸化膜、15…サ
イドウオールスペーサ、16…n+SiGe層、17…
深いn+Si層、18…第2サイドウオールスペーサ、
19…浅いn+Si層。
層、13…ゲート電極、14…ゲート酸化膜、15…サ
イドウオールスペーサ、16…n+SiGe層、17…
深いn+Si層、18…第2サイドウオールスペーサ、
19…浅いn+Si層。
Claims (6)
- 【請求項1】絶縁体上に単結晶Siを積層したSOI層
に形成されたMOSFETであって、ソースの一部がn型のS
iGe混晶で形成されており、前記SiGe混晶の大部
分はn型Si層と接しており、一部のみが、p型SOI
層と50nm以下の距離に近接していることを特徴とす
る半導体装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記SiGe混晶を気
相エピタキシャル成長によって形成する半導体装置の製
造方法。 - 【請求項3】請求項1において、前記n型SiGe混晶
の周辺部が前記p型SOI層と50nm以下の距離に近
接している半導体装置。 - 【請求項4】請求項3において、前記SOI層をp型に
不純物ドーピングする工程,ゲート電極を形成する工
程,ゲートをマスクとして、素子形成領域に、周辺部を
除いて、n型不純物を絶縁体に届くまで深くイオン打ち
込みする工程,n型SiGe混晶を素子形成領域の前記
ゲート電極を除く全域に、気相エピタキシャル成長させ
る工程を含む半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】請求項1において、前記SiGe混晶のゲ
ート電極に近接した部分が前記p型SOI層と50nm
以下の距離に近接している半導体装置。 - 【請求項6】請求項5において、前記SOI層をp型に
不純物ドーピングする工程,ゲート電極を形成する工
程,n型SiGe混晶を素子形成領域のゲート電極を除
く全域に、気相エピタキシャル成長させる工程,ゲート
側壁を形成する工程,ゲート電極及び側壁をマスクとし
て、素子形成領域に、n型不純物を絶縁体に届くまで深
くイオン打ち込みする工程を含む半導体装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20065895A JPH0951101A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20065895A JPH0951101A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0951101A true JPH0951101A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16428075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20065895A Pending JPH0951101A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0951101A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001057930A1 (fr) * | 2000-02-02 | 2001-08-09 | Hitachi, Ltd. | Dispositif a semi-conducteur et son procede de fabrication |
US7763518B2 (en) | 2004-02-25 | 2010-07-27 | International Business Machines Corporation | Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP20065895A patent/JPH0951101A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001057930A1 (fr) * | 2000-02-02 | 2001-08-09 | Hitachi, Ltd. | Dispositif a semi-conducteur et son procede de fabrication |
US7763518B2 (en) | 2004-02-25 | 2010-07-27 | International Business Machines Corporation | Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof |
US7911024B2 (en) | 2004-02-25 | 2011-03-22 | International Business Machines Corporation | Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof |
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