JP3376208B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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Description
( Semicoductor On Insulator)に形成されたMOSF
ETを有する半導体装置およびその製造方法に関する。
部分には、多数のトランジスタや抵抗等を電気回路を達
成するようにむすびつけ、1チップ上に集積化して形成
した大規模集積回路(LSI)が多用されている。特に
ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)回路
における高集積化には著しいものがある。
面積は益々減少する傾向にあり、アルファ線により引き
起こされるいわゆるソフトエラーを防ぐためのセル容量
の確保が難しくなっている。
子、いわゆるSOI素子が有望されている。図7に従来
のSOI素子、具体的にはSOI・MOSFETの断面
図を示す。
り、このシリコン支持板161上にはシリコン酸化膜1
62を介して、p型単結晶シリコン膜165が設けられ
ている。
の高濃度のn型ソース・ドレイン拡散層163が形成さ
れている。これらn型ソース・ドレイン拡散層163間
のp型単結晶シリコン膜165上にはゲート酸化膜16
6を介してゲート電極167が配設されている。
ファ線により発生する電子・正孔対を、SOI基板の単
結晶シリコン膜(以下、SOI膜という)であるp型単
結晶シリコン膜163,165内に制限することがで
き、ソフトエラー耐性を飛躍的に向上することができる しかし、この種のSOI・MOSFETには以下のよう
な問題があった。すなわち、SOI基板を用いた結果、
図8に示すように、基板浮遊効果に起因して通常のバル
クMOSFETに比べて、ドレイン耐圧(ドレイン破壊
電圧)が低下したり、または図9に示すように、スイッ
チング動作における電流オーバーシュート(図中の矢印
部)などの不安定性の問題があり、実用上の大きな問題
を抱えていた。
して、チャネルに対してバンドギャップの狭い材料をソ
ース拡散層に用いた構造のSOI・MOSFETが提案
されている(平01−255252)。
ス拡散層を構成する材料のバンドギャップを狭めること
により、基板浮遊効果の主原因となる、正孔のチャネル
内の蓄積を効果的に防止できるようになる。
表的なものはSix Ge1-x (0<x<1)で、これを
用いたものの一つに、図10(a)に示すような断面を
有するSOI・MOSFETがある。
単に説明すると、まず、シリコン基板に酸素イオンをイ
オン注入し、熱処理することにより、シリコン基板の下
層201と上層203とを分離するように、シリコン基
板の中央部にシリコン酸化膜202を形成する。この
後、シリコン基板203をp型にドープする。
めの図示しない素子分離絶縁膜をLOCOS(Local Ox
idation of Silicon)法等により形成する。次に熱酸化
法等によりシリコン基板203の表面にゲート酸化膜2
04となる酸化膜を形成した後、この上にLPCVD
(Low Pressure Chemical Vapour Deposition )法によ
りゲート電極205となるポリシリコン膜を形成する。
いフォトレジストパターンを上記ポリシリコン膜上のゲ
ート電極予定領域に形成し、上記フォトレジストパター
ンをマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)法等
により、上記ポリシリコン膜、酸化膜を加工して、ゲー
ト電極205、ゲート酸化膜204を形成する。
のn型不純物をイオン注入した後、熱処理を行なうこと
により、高濃度のn型ソース・ドレイン拡散層206を
形成する。
・ドレイン拡散層206のうち左側をソース拡散層、右
側をドレイン拡散層として説明する。最後に、これらソ
ース・ドレイン拡散層206にGeをイオン注入した
後、熱処理を行なって、ソース・ドレイン拡散層206
の表面にSix Ge1-x 層207を形成することによ
り、図10(a)に示すような、SOI・MOSFET
が完成する。
酸化膜等の層間絶縁膜を形成し、この層間絶縁膜にコン
タクト用の開口を形成し、各配線を形成する工程があ
る。このようなSOI・MOSFETでは、図10
(b)に示すように、ソース拡散層のバンドギャップを
破線の位置まで狭くすることができ、これによりソース
拡散層に流れる正孔電流が指数関数的に増大することが
実験あるいはシミュレーションにより明らかになってい
る。
電圧特性を示す。図中、破線で示すGeをイオン注入し
ないSOI・MOSFETに対して、ドレイン破壊電圧
が1V以上改善していることが分かる。
ETの問題として、チャネルとソース拡散層との間に、
ソース拡散層へ流れる正孔にとってのエネルギー障壁が
Geを導入する前とかわらず、そのまま存在することが
挙げられる。
トギャップが狭くなることにより確かに正孔のソース方
向への流れは促進されるが、このエネルギー障壁が減少
すればさらに正孔電流は増加し、基板浮遊効果が抑制さ
れることが、本発明者らの検討により分かってきてい
る。
iGe層をソース拡散層に設けたとき、ソース/チャネ
ルのpn接合の位置をゼロとした場合のSiGe層端の
相対位置Δxと基板浮遊効果抑制によるドレイン破壊電
圧の増加分ΔBVdsとの関係をプロットしたものであ
る。
ネルのpn接合を越えてチャネル内に入ることにより、
ΔBVdsが大きくなり、ドレイン耐圧が高くなることが
分かる。ドレイン耐圧の向上する理由は、SiGe層端
がチャネル内に入ると、図13に示すように、正孔に対
するエネルギー障壁φが減少するからである。
チャネル内に入り込んだ構造のSOI・MOSFETに
は以下のような問題があった。すなわち、最も欠陥の入
り易いSiGe/Siの界面がチャネル内に入り込むた
めに、ソース/チャネルのpn接合のリーク電流が増加
したり、電子のチャネル内の移動度が低下するなどの問
題があった。
MOSFETの基板浮遊効果を効果的に抑制するには、
ソース拡散層に設けたバンドギャップの小さい材料から
なる層であるSiゲルマ層の端部をソース/チャネルの
pn接合を越えてチャネル内に入る構造が有効であるこ
とが、本発明者らの検討により分かってきている。
も欠陥の入り易いSiGe/Siの界面がチャネル内に
入り込むために、ソース/チャネルのpn接合のリーク
電流が増加したり、電子のチャネル内の移動度が低下す
るなど素子特性が劣化するという問題があった。
ので、その目的とするところは、素子特性の劣化を招か
ずに、SOI・MOSFETの基板浮遊効果を十分に抑
制できる半導体装置およびその製造方法を提供すること
にある。
(請求項1)は、絶縁層上に形成されたシリコン膜と、
このシリコン膜上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
ート電極と、前記シリコン膜にチャネルを介して互いに
対向するように形成された1対のソース・ドレイン層と
を具備えてなり、前記1対のソース・ドレイン層のう
ち、少なくともソースとして使用される層は、その伝導
帯と真空準位とのエネルギー差が前記シリコン膜のそれ
よりも大きく、かつそのバンドギャップが前記シリコン
膜のそれよりも小さく、かつ前記シリコン膜中のシリコ
ンの格子定数を広げる方向に歪まされた歪みシリコンか
らなる領域を有することを特徴とする。
項3)は、絶縁層上のシリコン膜上にゲート絶縁膜、ゲ
ート電極が形成され、前記シリコン膜にチャネルを介し
て互いに対向するように形成された1対のソース・ドレ
イン層を有する半導体装置の製造方法であって、前記1
対のソース・ドレイン層のうち、少なくともソースとし
て使用される層の形成部上にシリコンの格子定数を大き
くする格子定数変換膜を形成することにより、前記少な
くともソースとして使用される層の形成部に、伝導帯と
真空準位とのエネルギー差が前記シリコン膜のそれより
も大きく、かつそのバンドギャップが前記シリコン膜の
それよりも小さく、かつ前記シリコン膜中のシリコンの
格子定数を広げる方向に歪まされた歪みシリコンからな
る領域を形成することを特徴とする。
シリコンゲルマニウム膜や、シリコンスズ膜や、シリコ
ン窒化膜や、金属シリサイド膜などである。
(請求項4)は、結晶性絶縁層上にシリコン膜をエピタ
キシャル成長させる工程と、このシリコン膜上にゲート
絶縁膜、ゲート電極を形成する工程と、前記シリコン膜
にチャネルを介して互いに対向する1対のソース・ドレ
イン層を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法
において、前記シリコン膜をエピタキシャル成長する工
程の前に、前記1対のソース・ドレイン層の形成部また
はソース拡散層の形成部下の前記結晶性絶縁層に、格子
定数変換物質を導入する工程とを有し、前記格子定数変
換物質が導入された領域上の前記シリコン膜は、前記格
子定数変換物質が導入されていない領域上の前記シリコ
ン膜より、伝導帯と真空準位とのエネルギー差が大き
く、かつそのバンドギャップが小さいことを特徴とす
る。
aF2 膜である。また、前記格子定数変換物質は、例え
ば、Srである。また、本発明に係る半導体装置を形成
する他の製造方法としては以下のものがある。
成に先立って、ソースとして使用される層の形成される
領域の絶縁膜上に、前記ソースとして使用される層の構
成半導体の格子定数を大きくする格子定数変換膜を予め
選択的に形成することにより、前記少なくともソースと
して使用される層の形成部に、伝導帯と真空準位とのエ
ネルギー差が前記半導体膜のそれよりも大きく、かつそ
のバンドギャップが前記半導体膜のそれよりも小さい物
質からなる領域を形成する。
がエピタキシャル成長する結晶性絶縁層を用い、該結晶
性絶縁層上に前記半導体をエピタキシャル成長させて、
半導体膜を形成する場合、前記半導体膜の形成前にあら
かじめ、前記1対のソース・ドレイン層のうち、少なく
ともソースとして使用される層の形成部下の前記結晶性
絶縁層の表面に溝を形成し、この溝内を格子定数変換物
質で埋め込むことにより、または前記少なくともソース
として使用される層の形成部下の前記結晶性絶縁膜の表
面に直接上記格子定数変換物質からなる膜を形成するこ
とにより、前記少なくともソースとして使用される層の
形成部に、伝導帯と真空準位とのエネルギー差が前記半
導体膜のそれよりも大きく、かつそのバンドギャップが
前記半導体膜のそれよりも小さい物質からなる領域を形
成する。
として使用されるソース・ドレイン層(以下、単にソー
スという)を形成すると、ソースのバンドギャップが狭
化し、その結果、チャネルの価電子帯のエネルギー障壁
が低下するので、チャネルからソース方向への正孔の流
れを大幅に促進できる。このような効果は上記物質によ
り形成されたソースがチャネルに入り込まなくても得ら
れる。また、上記物質により形成されたソースがチャネ
ルに入り込んでもリーク電流の増加やキャリア移動度の
低下はほとんど起こらない。したがって、本発明によれ
ば、リーク電流の増加や電子移動度の低下を招かずに、
SOI・MOSFETの基板浮遊効果を十分に抑制でき
るようになる。
ップの狭化が全て伝導帯レベルEcの変位により起こる
ものを用いた場合のソース(n型)/チャネル(p型)
部のバンドダイヤグラムを示す。
スの価電子帯レベルEv の上昇に寄与し、ソースの価電
子帯レベルEv は点線で示された従来(無歪みのシリコ
ンを用いたもの)の価電子帯レベルEv よりも上がり、
チャネルの正孔に対するエネルギー障壁(φ1 →φ2 )
が低下する。一方、電子に対するエネルギー障壁は両者
で変わらないために素子の電流駆動力には変化を与える
ことはない。
ンを用いた場合のソース(n型)/チャネル(p型)部
のバンドダイヤグラムを示す。この場合、バンドギャッ
プの狭化が伝導帯レベルEcおよび価電子帯レベルEv
の両方の変位により起こるので、価電子帯レベルEv に
スパイクが生じるが、図6(a)の場合と同様に、チャ
ネルの正孔に対するエネルギー障壁の低下は、バンドギ
ャップの狭化がEV の変位による従来の場合に比べて大
きくなり、本発明の効果を得ることができる。
の実施の形態(実施形態)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係るSOI・MOSFETの形成方法を示す工程断面図
である。
(100)面のシリコン基板11に酸素イオンを加速電
圧180KeV、ドーズ量2×1018cm-2の条件で注
入した後、1300℃、5時間の熱処理を行なうことに
より、表面表面から深さ200nmの部分に厚さ100
nmの埋め込み酸化膜12を形成するとともに、基板表
面にp型の単結晶シリコン膜(以下、SOI膜という)
13を形成する。
してSIMOX法を例にあげたが、貼り合わせ法を用い
ても良い。他の実施形態の場合についても同様である。
次に図1(b)に示すように、SOI膜13の表面を熱
酸化した後、NH4 F溶液により酸下部分をエッチング
除去するという工程を繰り返して、SOI膜13を10
nmまで薄くする。
3上に例えばGe濃度50%の厚さ30nmのシリコン
ゲルマニウム膜14をCVD法により形成する。このと
き、Ge濃度が高いため、シリコンゲルマニウム膜24
はその臨界膜厚を越えて成長する。したがって、シリコ
ンゲルマニウム膜14のSix Ge1-x(0<x<1)
は、下地のSOI膜13のSiの格子定数と整合するこ
とはなく、Six Ge1-x 本来の格子定数をもって成長
する。
グラフィおよびRIEを用いて、シリコンゲルマニウム
膜14をソース拡散層となる領域のSOI膜13上のみ
に残置させる。
SiH4 を用いた成膜温度550℃でのCVD法によ
り、全面に厚さ80nmのp型シリコン膜15を形成す
る。このとき、p型シリコン膜15のうちシリコンゲル
マニウム膜14上の部分15aは広がり歪みを受け、S
ix Ge1-x の格子定数をもって成長し、歪みp型シリ
コン膜となる。他の部分はその下地がSOI膜13なの
で歪みを受けず、Si本来の格子定数をもって成長し、
無歪みのp型シリコン膜となる。
るため、シリコンゲルマニウム膜のある部分のSOI膜
厚は厚くなる。この段差が気になる場合にはCMP等を
用いて全面を平坦化しても良い(図1(d)はその場合
について示してある)。
縁膜16を形成した後、p型シリコン膜15上にゲート
酸化膜17となる厚さ5nmのシリコン酸化膜、ゲート
電極18となる厚さ300nmのポリシリコン膜を順次
形成する。
リコン膜、上記シリコン酸化膜をパターニングして、ゲ
ート電極18、ゲート酸化膜17を形成する。このと
き、歪みp型シリコン膜15aと無歪み部分のp型シリ
コン膜15との界面がゲート電極18端の直下にくるよ
うにすることが最も好ましい。ただし、上記界面はチャ
ネルに入り込んでも良いし、また上記界面はゲート電極
18端よりもチャネルから離れたところにあっても良
い。
18をマスクとして、Asイオンを加速電圧30Ke
V、ドーズ量5×1015cm-2の条件でイオン注入した
後、850℃、30分の熱処理を行なって、n型ソース
拡散層19、n型ドレイン拡散層20を形成する。
部分のp型シリコン膜15とのpn接合は、歪みp型シ
リコン膜15aと無歪み部分のp型シリコン膜15との
界面に一致することが最も好ましいが、上記pn接合は
上記界面と一致していなくても良い。
厚さ400nmの層間絶縁膜としてのSiO2 膜21を
形成した後、このSiO2 膜21にコンタクトホールを
開孔して、ソース電極22、ドレイン電極23を形成
し、さらにゲート配線(不図示)を形成して完成する。
歪みシリコンにより形成されているため、通常のシリコ
ン系のMOSFETの場合に比べて、ソースのバンドギ
ャップが狭化し、その結果、チャネルの価電子帯のエネ
ルギー障壁が低下するので、チャネルからソース方向へ
の正孔の流れを大幅に促進できる。
ル内に入っても、チャネルの材料はシリコンなので、リ
ーク電流の増加やチャネル内の電子移動度の低下などの
素子特性の劣化は起こらない。なお、チャネルの材料が
シリコンでなくも同様に素子特性の劣化は起こらない。
電流の増加や電子移動度の低下などの素子特性の劣化を
招かずに、SOI・MOSFETの基板浮遊効果を十分
に抑制できるようになる。
の狭化が伝導帯レベルおよび価電子帯レベルの両方の変
位により起こるので、バンドギャップの狭化が伝導帯レ
ベルの変位のみの場合に比べて、ソースの価電子帯レベ
ルの上昇は小さくなるが、チャネルの正孔に対するエネ
ルギー障壁はバンドギャップの狭化が価電子帯のみの狭
化による場合に比べて十分に小さくなる。
コンGe膜14が存在するが、シリコンゲルマニウム膜
14は、歪を受けていないためにバンドギャップの狭ま
りが小さく、正孔の流れに対して有効に働かない。ま
た、チャネルから離れた底部に形成されているので、シ
リコンゲルマニウム膜14による素子特性の劣化が起こ
らない。
りに、シリコンスズ(SiSn)膜を用いても同様の効
果が得られる。また、不純物としてAsの代りにPを用
いても良い。また、CVD法で形成したp型シリコン膜
15の代わりに、例えば、アモルファスシリコン膜を形
成し、これを600℃、2時間の固相成長で単結晶化し
たものを用いても良い。 (第2の実施形態)図2は、本発明の第2の実施形態に
係るSOI・MOSFETの形成方法を示す工程断面図
である。
リコン基板31、埋め込み酸化膜32およびp型のSO
I膜33からなるSOI基板を用意する。SOI膜33
の膜厚は100nmである。
縁膜34を形成した後、SOI膜33上に厚さ5nmの
ゲート酸化膜35、ポリシリコンからなる厚さ300n
mのゲート電極36を形成する。
36をマスクとして、Asイオンを加速電圧30Ke
V、ドーズ量5×1015cm-2の条件でイオン注入した
後、850℃、30分の熱処理を行なって、n型ソース
拡散層37、n型ドレイン拡散層38を形成する。
100nmのシリコン窒化膜39を形成して、基板全体
が凹形にそるようにした後、850℃、30分の熱処理
を行なってさらにそりを大きくする。
方向に歪が発生し、n型ソース拡散層37、n型ドレイ
ン拡散層38はn型歪シリコン膜となる。このとき、チ
ャネル領域のSOI膜33は、その上方にゲート電極3
6が存在するので、シリコン窒化膜39による歪が緩和
される。したがって、チャネル領域のSOI膜33のバ
ンドギャップは実質的に狭まることがないので、第1の
実施形態と同様の効果を得ることができる。
ス拡散層37、n型ドレイン拡散層38の表面に、n型
ソース拡散層37、n型ドレイン拡散層38が凹形にそ
るようようなシリサイド膜例えば厚さ70nmのTiS
i膜40をサリサイドプロセスにより形成しても良い。
型ソース拡散層37、n型ドレイン拡散層38にのみ歪
を与えることが可能となり、第1の実施形態と同様な効
果が得られる。なお、図中、41は後酸化膜、42はゲ
ート側壁シリコン窒化膜を示している。
ス拡散層37、n型ドレイン拡散層38上に、歪を与え
るシリコン窒化膜、金属膜または金属シリサイド膜の膜
44を、CVD法により選択的に形成しても同様な効果
が得られる。 (第3の実施形態)図3は、本発明の第3の実施形態に
係るSOI・MOSFETの形成方法を示す工程断面図
である。
(100)面のシリコン基板51上に基板温度600℃
において厚さ100nmのCaF2 膜52をMBE法に
よりエピタキシャル成長させる。
52上にイオン注入マスクとしてのレジスト膜53を、
フォトリソグラフィおよびエッチングにより形成する。
次に同図(b)に示すように、レジスト膜53をイオン
注入マスクとして、全面に、Srイオン54を加速電圧
50KeV、ドーズ量1×1016cm-2の条件でイオン
注入した後、アッシングによりこのレジスト膜53を除
去する。700℃、1時間の熱処理を行なうことによっ
て、レジスト膜53により覆われていない部分のCaF
2 膜52を、該CaF2 膜52よりも格子定数の大きい
CaSrF2 膜52a(Sr濃度20%)に変える。
SiH4 を用いた成膜温度600℃でのCVD法によ
り、全面にSiをエピタキシャル成長させ、p型不純物
のドーピングを行なって、厚さ100nmのp型SOI
膜55を形成する。
SOI膜55aは、Siの格子定数が大きくなるので、
歪みp型SOI膜となる。また、p型SOI膜55の他
の部分は無歪みのp型SOI膜となる。
らなる素子分離絶縁膜56をLOCOS法等の素子分離
法により形成した後、厚さ5nmのゲート酸化膜57、
ポリシリコンからなる厚さ300nmのゲート電極58
をp型SOI膜55上に形成する。
み部分のp型SOI膜55との界面が、ゲート端と一致
するか、または少しチャネル下にくるようにゲート電極
58を形成する。なお、ゲート端と一致することが最も
好ましい。
58をマスクに用いて、Asイオンを加速電圧30Ke
V、ドーズ量5×1015cm-2の条件でイオン注入した
後、850℃、30分の熱処理を行なうことにより、高
濃度のn型ソース拡散層59、n型ドレイン拡散60を
形成する。
み部分のp型SOI膜55との界面が、p型SOI膜5
5aとn型ソース拡散層59とのpn接合に一致する
か、または該pn接合よりもチャネル側にくるところに
形成される。なお、pn接合に一致することが最も好ま
しい。
層間絶縁膜としての厚さ500nmのSiO2 膜を形成
した後、このSiO2 膜にコンタクトホールを開孔し、
ソース電極、ドレイン電極、ゲート配線を形成して完成
する。本実施形態でも第1の実施形態と同様の効果が得
られる。
をCVD法で形成しているが、アモルファスシリコン膜
を形成し、これを600℃、2時間の固相成長で単結晶
化することにより形成して良い。
により、n型ソース拡散層59、n型ドレイン拡散60
を形成しているが、P(リン)のイオン注入によって形
成しても良い。
2aと歪みp型SOI膜55aとを別々の段階で形成し
ているが、CaF2 膜52にSrをイオン注入し、その
上にp型SOI膜55を形成した後に熱処理すること
で、CaSrF2 膜52aと歪みp型SOI膜55aと
を同時に形成することもできる。 (第4の実施形態)図4は、本発明の第4の実施形態に
係るSOI・MOSFETの形成方法を示す工程断面図
である。
により歪みシリコン膜を形成する点で共通したSOI・
MOSFETの形成方法である。なお、図3の工程断面
図と対応する部分には図3と同一符号を付してあり、詳
細な説明は省略する。
基板51上にCaF2 膜52(厚さ100nm)、p型
SOI膜55(厚さ30nm)を順次形成する。次に同
図(a)に示すように、素子分離絶縁膜56を形成した
後、p型SOI膜55上にゲート酸化膜57、ゲート電
極58を形成する。
58をマスクとしてSrイオンをCaF2 膜52に10
0keV、3×1016cm-2の条件で注入した後、熱処
理を行なうことにより、歪みp型SOI膜55aを自己
整合的に形成する。
歪み部分のp型SOI膜55との界面がセルフアライン
でゲート端に一致した構造を容易に形成できるようにな
る。次に図4(c)に示すように、ゲート電極58をマ
スクとしてn型不純物イオンを歪みp型SOI膜55a
に注入した後、熱処理を行なうことにより、n型ソース
拡散層59、n型ドレイン拡散60を形成する。この後
の工程は第3の実施形態のそれと同じである。 (第5の実施形態)図5は、本発明の第5の実施形態に
係るSOI・MOSFETの形成方法を示す工程断面図
である。
5(a)に示すように、(100)面のシリコン基板7
1上にCaF2 膜72、厚さ100nmのシリコン酸化
膜73を順次形成する。
グラフィとRIEを用いてシリコン酸化膜73を加工し
てマスクパターンを形成した後、これをエッチングマス
クとしてCaF2 膜72の表面を30nmエッチングし
て、CaF2 膜72の表面に窪みを形成する。
にGe濃度50%のシリコンゲル膜74を選択CVD法
により選択的に形成して、上記窪みをシリコンゲル膜7
4で埋め込む。
ルマニウム膜74のSix Ge1-xはSiのそれよりも
大きい本来の格子定数でもって成長する。次に同図
(c)に示すように、シリコン酸化膜73をNH4 Fに
より除去した後、原料としてSiH4 を用いた成膜温度
600℃でのCVD法により全面にp型SOI膜75を
エピタキシャル成長させる。
格子定数がSiのそれよりも大きいため、p型SOI膜
75のうち、シリコンゲルマニウム膜74上に成長させ
たp型SOI膜75aは歪みp型シリコン膜となる。
縁膜76、ゲート酸化膜77、ゲート電極78を形成
し、次いでこのゲート電極78をマスクとしてn型不純
物イオンをp型SOI膜75に注入した後、熱処理を行
なうことにより、n型ソース拡散層79、n型ドレイン
拡散80を形成する。
み部分のp型SOI膜75との界面が、歪みp型SOI
膜75aとn型ソース拡散層79とのpn接合に一致す
るか、または該pn接合よりもチャネル側にくるように
n型ソース拡散層79を形成する。上記界面が上記pn
接合に一致する場合が最も好ましい。
じである。本実施形態でも第3の実施形態と同様な効果
が得られる。なお、本実施形態では、シリコンゲルマニ
ウム膜74をCaF2 膜72の表面に形成した窪み中に
形成しているが、窪みを形成することなくシリコンゲル
マニウム膜74をCaF2 膜72の全面に形成し、次い
でn型ソース拡散層79となる部分のみにシリコンゲル
マニウム膜74を残すように除去した後、その上にp型
SOI膜を全面にエピタキシャル成長させても良い。
ウム膜74を用いているが、その代りにシリコンスズ
(SiSn)膜を用いても良い。また、本実施形態で
は、p型SOI膜75をCVD法で形成しているが、ア
モルファスシリコン膜を形成し、これを600℃、2時
間の固相成長で単結晶化することにより形成して良い。
るものではない。例えば、上記実施例では、SOI膜が
シリコン膜の場合について説明したが、本発明は、基と
なる半導体のバンドギャップとソース部の半導体のバン
ドギャップの関係が上記のようになっていさえすれば良
く、他の半導体膜を用いた場合にも適用できる。
拡散層およびドレイン拡散層の両方に適用したが、基板
浮遊効果を抑制するためにはソース拡散層のみに適用す
るだけでも良い。さらに、ソース拡散層の全体ではなく
その一部でも良い。さらにまた、上述したバンドギャッ
プ関係となるようにソース・ドレイン形成部の半導体膜
を形成若しくは処理する工程は、ソース・ドレイン拡散
層を拡散、イオン注入等により形成する工程の前であっ
ても後であってもまた同時であっても良い。
ーク電流の増加や移動度の低下などの素子特性の劣化を
招かずに、SOI・MOSFETの基板浮遊効果を十分
に抑制できるようになる。
FETの形成方法を示す工程断面図
FETの形成方法を示す工程断面図
FETの形成方法を示す工程断面図
FETの形成方法を示す工程断面図
FETの形成方法を示す工程断面図
部のバンドダイヤグラムを示すの図
ための図
示す図
を示す図
抑制によるドレイン破壊電圧の増加分ΔBVdsとの関係
を示す図
イン耐圧向上の理由を説明するための図
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁層上に形成されたシリコン膜と、 このシリコン膜上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
ート電極と、 前記シリコン膜の前記ゲート絶縁膜下に位置するチャネ
ルを介して互いに対向するように形成された1対のソー
ス・ドレイン層とを具備してなり、 前記1対のソース・ドレイン層のうち、少なくともソー
スとして使用される層は、その伝導帯と真空準位とのエ
ネルギー差が前記シリコン膜のそれよりも大きく、かつ
そのバンドギャップが前記シリコン膜のそれよりも小さ
く、かつ前記シリコン膜中のシリコンの格子定数を広げ
る方向に歪まされた歪みシリコンからなる領域を有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】前記歪みシリコンからなる領域の下地はシ
リコンゲルマニウム膜であり、かつ該シリコンゲルマニ
ウム膜はその臨界膜厚よりも厚いことを特徴とする請求
項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】絶縁層上のシリコン膜上にゲート絶縁膜、
ゲート電極が形成され、前記シリコン膜の前記ゲート絶
縁膜下に位置するチャネルを介して互いに対向するよう
に形成された1対のソース・ドレイン層を有する半導体
装置の製造方法であって、 前記1対のソース・ドレイン層のうち、少なくともソー
スとして使用される層の形成部上にシリコンの格子定数
を大きくする格子定数変換膜を形成することにより、 前記少なくともソースとして使用される層の形成部に、
伝導帯と真空準位とのエネルギー差が前記シリコン膜の
それよりも大きく、かつそのバンドギャップが前記シリ
コン膜のそれよりも小さく、かつ前記シリコン膜中のシ
リコンの格子定数を広げる方向に歪まされた歪みシリコ
ンからなる領域を形成することを特徴とする半導体装置
の製造方法。 - 【請求項4】結晶性絶縁層上にシリコン膜をエピタキシ
ャル成長させる工程と、 このシリコン膜上にゲート絶縁膜、ゲート電極を形成す
る工程と、 前記シリコン膜の前記ゲート絶縁膜下に位置するチャネ
ル を介して互いに対向する1対のソース・ドレイン層を
形成する工程とを有する半導体装置の製造方法におい
て、 前記シリコン膜をエピタキシャル成長する工程の前に、
前記1対のソース・ドレイン層の形成部またはソース拡
散層の形成部下の前記結晶性絶縁層に、格子定数変換物
質を導入する工程とを有し、前記格子定数変換物質が導入された領域上の前記シリコ
ン膜は、前記格子定数変換物質が導入されていない領域
上の前記シリコン膜より、伝導帯と真空準位とのエネル
ギー差が大きく、かつそのバンドギャップが小さい こと
を特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06137096A JP3376208B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06137096A JP3376208B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09260666A JPH09260666A (ja) | 1997-10-03 |
JP3376208B2 true JP3376208B2 (ja) | 2003-02-10 |
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ID=13169225
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP06137096A Expired - Fee Related JP3376208B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 半導体装置およびその製造方法 |
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JP (1) | JP3376208B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007165684A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Nikon Corp | アライメント方法、マスクパターンの設計方法、マスク、デバイス製造方法、アライメント装置、露光装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7464554B2 (ja) | 2021-03-12 | 2024-04-09 | 株式会社東芝 | 高周波トランジスタ |
-
1996
- 1996-03-18 JP JP06137096A patent/JP3376208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007165684A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Nikon Corp | アライメント方法、マスクパターンの設計方法、マスク、デバイス製造方法、アライメント装置、露光装置 |
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