JP3450547B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP3450547B2
JP3450547B2 JP23728695A JP23728695A JP3450547B2 JP 3450547 B2 JP3450547 B2 JP 3450547B2 JP 23728695 A JP23728695 A JP 23728695A JP 23728695 A JP23728695 A JP 23728695A JP 3450547 B2 JP3450547 B2 JP 3450547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMOS集積回路等、
微細パターンおよび高集積密度が要求される集積回路に
好適な半導体装置およびその製造方法に係り、特にSO
I構造を有したMOSFETおよびMISFET等の特
性改善に適した製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体集積回路、特にダイナミッ
クランダムアクセスメモリ(DRAM)技術における高
集積化には著しいものがある。しかし、集積度の進展に
ともない、DRAMのメモリセル面積は益々減少する傾
向にあり、自然界に存在するアルファ線により引き起こ
される記憶内容の消失、すなわち、いわゆるソフトエラ
ーを防ぐためのセル容量の確保が難しくなっている。そ
こで、絶縁膜上の単結晶シリコン膜上に半導体素子を作
ることが行われている。いわゆるSOI(Silicon-On-I
nsulator)素子は、微細かつ高速であり、高性能素子と
して有望である。SOI素子はその構造ゆえに、酸化膜
等の絶縁膜の上に形成されたSi層を素子分離領域で分
離し、この素子分離領域で囲まれたSi層を活性領域と
して作成されているため、この活性領域中のトランジス
タ等の素子を完全に分離することが可能となる。さらに
は集積回路等を作成した場合に、基板との結合容量が少
ないため高速、高周波動作が可能となる等の利点が期待
されている。また同時にSOI素子はアルファ線により
発生する電子・正孔対を、絶縁膜上の単結晶シリコン膜
(以下、SOI膜とする)内に制限することができるた
めDRAMセル等の半導体記憶装置におけるソフトエラ
ー耐性は飛躍的に向上する。
【0003】図11はシリコン基板201の上に絶縁層
202を介して形成された単結晶シリコン膜(SOI
膜)203からなるいわゆるSOI基板の上にDRAM
が形成された場合の断面構造を示す。SOI膜203中
に形成されたn+ ソース領域206の上部にはコンタク
ト電極408を介してデータ線(ビット線)409が形
成されている。又、n+ ドレイン領域206の上部には
コンタクト電極410を介して蓄積電極405、容量絶
縁膜406、対向電極407が形成されている。又、n
+ ソース領域206とn+ ドレイン領域206との間の
チャンネル領域となるSOI膜203の上部にはゲート
酸化膜204を介してポリシリコン等のゲート電極20
5が形成され、このゲート電極205は同時にDRAM
のワード線として機能する。
【0004】しかし図12に示すように、基板浮遊効果
に起因し、破線で示したバルク素子に比して、実線で示
したSOI素子はドレイン破壊電圧が低下するという問
題がある。図12ではSOI素子の代表としてSOI・
MOSFETを取り上げ、このSOI・MOSFETと
バルクMOSFETのドレイン耐圧を各MOSFETの
ゲート長Lに対してプロットしたものである。さらに、
SOI素子(SOI・MOSFET)には、図13に示
すようにスイッチング動作時における電流オーバーシュ
ートなどの不安定性の問題があり、実用上の大きな問題
になっている。図13は入力ゲート電圧の波形に対する
出力ドレイン電流の波形を示すものであるが、出力ドレ
イン電流にオーバーシュートが示されている。
【0005】このような、SOI素子における基板浮遊
効果対策として、例えばMOSFETのチャンネル領域
に対してバンドギャップ(禁制帯幅)の狭い材料をソー
ス領域に用いた構造が提案されている(特開平01−2
55252号公報)。この装置では、MOSFETのソ
ース領域を構成する半導体のバンドギャップをチャンネ
ル領域を構成する半導体のバンドギャップよりも狭める
ことにより、基板浮遊効果による、正孔のチャンネル内
の蓄積が効果的に防止可能である。
【0006】チャンネル領域を形成している半導体であ
るSiよりもバンドギャップの狭い半導体材料として、
最も代表的なものはSix Ge1-x (0<x<1)で、
これを用いたものの一つに、図14(a)に示すような
断面を有するSOI・MOSFETがある。図14
(a)のSOI・MOSFETはSi基板201の上に
酸化膜等の絶縁層202が形成されその上に活性層とな
るSOI膜203が形成され、このSOI膜の一部にn
+ ソース/ドレイン領域206が形成されている。図1
4(a)の特徴は、このn+ ソース/ドレイン領域20
6の内部にSix Ge1-x 層207が形成されている点
である。n+ ソース領域206とn+ ドレイン領域20
6との間のチャンネル領域203の上部にはゲート酸化
膜204が形成され、その上にたとえばポリシリコン等
のゲート電極305が形成されている点は通常のMOS
FETと同様である。
【0007】図14(a)のSOI・MOSFETのポ
テンシャルプロファイルを図14(b)に示す。このよ
うなMOSFETでは、図14(b)に示すように、ソ
ース領域のバンドギャップを破線の位置まで狭くするこ
とができ、チャンネルとn+ソース領域間のエネルギー
障壁の減少に伴い、n+ ソース領域内部へ流れる正孔電
流は、指数関数的に増大することが実験的に、あるいは
シミュレーションにより明らかである。
【0008】たとえばチャンネル長0.5μmのSOI
・MOSFETの電流電圧特性を図15(a)に示す。
図15(a)に示す電流電圧特性のうち実線はGeイオ
ンを加速電圧Vac=50kVでドーズ量Φ=3×1016
cm-2でイオン注入したSOI・MOSFETについて
測定したものである。図中、破線で示すSiのみをソー
ス/ドレイン領域とするMOSFETに対し、SiGe
層をソース/ドレイン領域内部に有する実線で示すMO
SFETはドレイン破壊電圧が1V以上改善しているこ
とがわかる。
【0009】図14(a)に断面構造を示したようなS
OI・MOSFETは以下のような製造工程で製造され
る。まず、SIMOX(Separation by IMplanted OXyg
en)法を用いてSOI基板を作成する。すなわち、シリ
コン基板201に酸素イオンをイオン注入し、熱処理す
ることにより、上層のシリコン膜(SOI膜)203と
シリコン基板201を分離するように、埋め込み酸化膜
202を形成する。そして、隣接する素子間を電気的に
分離するための、素子間分離領域となるフィールド酸化
膜領域をLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法
等により形成する(図14(a)においては、素子間分
離領域の図示を省略している)。続いて、フィールド酸
化膜領域に囲まれた素子形成領域(活性領域)のSOI
膜203の表面を露出させ熱酸化法等によりSOI膜2
03の表面にゲート酸化膜204を形成した後、この上
にLPCVD(Low Pressure Chemical Vapour Deposit
ion)法等によるポリシリコン層205の形成を行う。そ
して、リソグラフィー工程により、レジストパターンを
ポリシリコン層上のゲート電極予定領域に形成し、この
レジストパターンをマスクとしてRIE(Reactive Ion
Etching)法等により、ポリシリコンゲート電極20
5、及び、ゲート酸化膜204を形成する。そして、n
+ ソース/ドレイン領域206形成のためのAs等のn
型不純物イオンをポリシリコンゲート電極205を用い
て自己整合的にイオン注入し、熱処理する。続いて、こ
のソース/ドレイン領域206にGeをイオン注入し、
熱処理を施し、ソース/ドレイン領域206の内部にS
iGe層207を形成すれば、図14(a)に示すよう
な、SOI・MOSFETが完成する。実際にはこの
後、さらに酸化膜等の層間絶縁膜を表面に堆積し、この
層間絶縁膜中に金属電極コンタクト用の開口(コンタク
トホール)を形成し、ソース/ドレイン金属電極のメタ
ライゼーションを行うのであるが、ここでは図示を省略
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが、このMOSFETを種々の条件で試した結果、
以下に示すような課題が明らかになった。すなわち、第
1の課題として、図15(b)の実線に示すように、ヘ
テロ接合SOI・MOSFETにおいては、微少なリー
ク電流が発生することが判明した。このリーク電流は上
記MOSFETをDRAM、特にそのメモリセル領域に
おける選択トランジスタとして用いる場合は、致命的な
特性の低下と、製造上の歩留まりの低減化をもたらす。
【0011】次に、第2の課題として、Geのイオン注
入に伴う記憶素子等のゲート酸化膜204の耐圧等の信
頼性劣化がある。図16に示すようにSiGe層を有し
たSOI・MOSFETのドレイン耐圧はGeイオンの
イオン注入時のドーズ量Φを大きくすれば、大きくする
ほど大きくなり、改善される。しかし、イオン注入時の
加速電圧にも依存することではあるが、Geのドーズ量
Φが、1〜3×1016cm-2を越える場合等においてゲ
ート酸化膜204の信頼性劣化が顕著に生じることが我
々の検討により明らかになった。このゲート酸化膜の信
頼性劣化は、ゲートに高い電圧が印加されるメモリセル
において特に深刻となり、製品の良品率を著しく低下さ
せることが明らかになった。
【0012】最後に、第3の課題として製造プロセス上
の問題点がある。すなわち、図14(a)に示すような
SiGe層207を形成するためには、たとえば1016
cm-2を超えるイオン注入が必要であるが、現実にはこ
のような高ドーズ量のイオン注入は注入時間が長く、L
SIの製品化のためのスループットが悪いとう問題があ
る。ドーズ量Φ=3×1016cm-2の場合一般的には約
3時間の注入時間がかかり、Φ=3×1017cm-2では
10時間程度、装置によっては数十時間程度必要とな
る。図14(a)に示すようなSiGe層207を有す
るSOI・MOSFETは、原理的に、あるいは実験的
にも図16に示すようにSiGe層のGeの濃度が高い
程基板浮遊効果を抑制できるが、その際にはさらに多く
の時間がかかることになる。なお、この場合イオン注入
時のスループットが悪い点を改善するためにはSiGe
層等のバンドギャップの狭い層をイオン注入でなくCV
Dにより形成することも一つの方法ではある。しかし、
スループットが改善されたとしても、特にGeの濃度が
20%以上の高い条件では膜歪により膜中に転移やクラ
ックが生じ、それによりバンドギャップの狭化が阻害さ
れる問題は依然として残っているのである。
【0013】前述した課題を鑑み、本発明の主目的は、
SOI・MOSFETやSOI・MOS・DRAM等の
絶縁ゲート型半導体装置のチャンネル領域がフローティ
ングになる効果、すなわち基板浮遊効果を抑制すること
である。より具体的には、チャンネル領域を構成する半
導体よりも禁制帯幅の狭い半導体からなる領域(狭バン
ドギャップ領域)を主電極領域の内部又は主電極領域に
近接したMOSFETやMOS・DRAM等の絶縁ゲー
ト型半導体装置の製造方法を提供することにより、ドレ
イン耐圧の向上とリーク電流の低減を同時に実現するこ
とである。
【0014】本発明の第2の目的はGeのイオン注入の
ドース量を大きくするとMOSFET(より一般的には
MISFET)のドレイン耐圧は向上するが、ドーズ量
の増大と共にリーク電流の発生やゲート酸化膜の耐圧の
低下が生じるというトレードオフ関係(二律背反関係)
を有効に解決できるMISFET等の絶縁ゲート型半導
体装置の製造方法を提供することである。
【0015】本発明の第3の目的は上述した目的を同時
に達成しながら、この製造に要する時間の短縮、いわゆ
るスループットを向上し、生産性を向上することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明は狭バンドギャップ領域を第1又は第2の主
電極領域の少なく共一方に(以下「一方の主電極領域」
という。この「一方の主電極領域」とはソース領域、ド
レイン領域の少なく共一方という意味になることはもち
ろんである。)具備したMOSFET等の絶縁ゲート型
トランジスタ、およびこの絶縁ゲート型トランジスタを
用いた集積回路等の半導体装置およびその製造方法を提
供することを特徴とする。より具体的には、図1,図
4,図6および図9に示すようにSix Ge1-x 層又は
Six Sn1-x 層と金属シリサイド層74あるいは酸化
膜81との界面の部分のみをGe、又はSnの組成を高
くしたSix Ge1-x 層又はSix Sn1-x 層とし、他
は結晶欠陥等の発生しない低い組成になるようにするの
である。これは狭バンドギャップ領域の上に高融点金属
を堆積し、熱処理により界面近傍のGeを内方拡散さ
せ、図3に示すように相対的にGeの組成を高くする方
法、および狭バンドギャップ領域の表面を熱酸化し、熱
酸化膜との界面の狭バンドギャップ領域のGeの組成を
図8に示すように相対的に高くする方法がある。その詳
細な製造方法は図2,図5,図7,図10に示す通りで
ある。
【0017】すなわち本発明の第1の特徴は図2(a)
に示すように絶縁領域202の上に形成された単結晶S
i203を素子分離領域4で分離し素子分離領域4に囲
まれた素子形成用Si領域を形成する工程と、素子形成
用Si領域の表面に絶縁膜204を形成する工程と、絶
縁膜204の上にゲート電極205を形成する工程と、
このゲート電極をマスクとしてその両側の素子形成用S
i領域中に不純物を導入し、第1の主電極領域216お
よび第2の主電極領域226を形成する工程と、図2
(b)に示すように、第1および第2の主電極領域中あ
るいはこれらに隣接する部分に、Siよりも禁制帯幅の
狭い領域(以下、狭バンドギャップ領域という)277
を形成する工程と、図2(b)に示すように狭バンドギ
ャップ領域277の上部に高融点金属112を堆積する
工程と、熱処理により狭バンドギャップ領域277と高
融点金属112を反応させ図2(c)に示すように高融
点金属珪化物層(シリサイド層)74を形成し、高融点
金属珪化物層79と狭バンドギャップ領域の界面にさら
に禁制帯幅の狭い領域を形成する工程とを少なく共含む
ことである。より好ましくは金属珪化物層をなす金属が
Co,Ni,Pt,Fe,Mn,Cr,Ir,Pdのい
ずれか又はこれらの2種以上の混合物であることであ
る。
【0018】本発明の第2の特徴は図7(a)に示すよ
うに絶縁領域202の上に形成された単結晶Si203
を素子分離領域4で分離し素子分離領域に囲まれた素子
形成用Si領域を形成する工程と、素子形成用Si領域
の表面に絶縁膜(ゲート酸化膜)204を形成する工程
と、絶縁膜204の上にゲート電極205を形成する工
程と、このゲート電極205をマスクとしてその両側の
素子形成用Si領域中に不純物を導入し、第1の主電極
領域216および第2の主電極領域226を形成する工
程と、第1および第2の主電極領域中あるいはこれらに
隣接する部分に、Siよりも禁制帯幅の狭い領域(以
下、狭バンドギャップ領域という)277を形成する工
程と、図7(b)に示すように狭バンドギャップ領域2
77の表面を酸化し、酸化膜81を形成し、酸化膜81
と狭バンドギャップ領域の界面にさらに禁制帯幅の狭い
領域を形成する工程を少なく共含むことである。
【0019】好ましくは、上記第1〜第2の特徴におい
て狭バンドギャップ領域74,277は、素子形成用S
i領域203にGeまたはSnのイオン注入を行うこと
により形成することである。
【0020】また好ましくは上記第1〜第2の特徴にお
いて狭バンドギャップ領域74,277は、SiGe
層、またはSiSn層をCVDにより堆積することであ
る。
【0021】このように本発明による方法を用いること
によりゲート酸化膜の信頼性を劣化させることなく、高
濃度のGeを有する層を形成することができる。しかも
この層は再拡散によりGe濃度がゆっくりした傾きを界
面部に持つために界面部の格子歪によるストレスが分散
され、高濃度でもクラックが生じることがない。
【0022】またこの高濃度層はシリサイドの他、配線
材料(例えばAl)とのコンタクト部において特にp+
化したときのコンタクト抵抗を低くするのに役立つ。こ
れはSi1-x Gex においてGeの組成xが大きい程価
電子帯のバンドエッジEv が真空のエネルギーレベルに
近づくために一般にシリサイド、又は配線材とのショッ
トキー障壁が小さくなるためである。
【0023】以上のMOSFETの構造は単体の素子に
限られるわけではなく、DRAM等の集積回路を適用す
ることにより、より具体的となる。すなわちリーク電流
の小さなMOSFETはDRAMの保持特性が向上する
こととなる等の利点がさらに生きるからである。トレン
チ型、スタック型等種々のDRAMに適用可能である。
【0024】さらに本発明の技術思想はチャンネル領域
が他の領域に対してフローティングになるようなFET
やSIT(Static Induction Transistor)に適用できる
のであり、たとえばSGT(Surrounding Gate Transis
tor)や縦型の薄膜トランジスタにも適用できるものであ
る。本発明の狭バンドギャップ領域はイオン注入、MB
E、CVD法等により形成可能で、Six Ge1-x ,S
x Sn1-x の他にSix (PbS)1-x ,Six (P
bSe)1-x ,Six (PbTe)1-x ,Six (Sn
Te)1-x ,Six (ZnSb)1-x ,Six (InS
b)1-x ,Six (InAs)1-x 等の狭バンドギャッ
プ半導体とSiとの混晶を用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
に係るSOI・MOSFETの断面構造を示す。図1に
おいてp型(100)シリコン基板201の上部に埋め
こみ酸化膜202を介してp型SOI膜203が形成さ
れている。そしてSOI膜203は、LOCOS法等に
より形成された、素子分離用の酸化膜4等により周辺を
囲まれ、その内部を活性領域(デバイス領域)としてい
る。図1はその活性領域の近傍の断面を示す図である。
この活性領域に、n+ ソース領域216およびn+ ドレ
イン領域226が、その底部を埋め込み酸化膜202に
接するように深く形成されている。n+ ソース領域21
6およびn+ ドレイン領域226の内部にはSiGe領
域278が形成され、その上部にCoSi2 等のシリサ
イド層74が形成されている。Six Ge1-x 領域27
8とCoSi2 層74との界面のSix Ge1-x 領域の
Geの組成は、界面より離れた部分より高く、たとえば
Si0.8 Ge0.2 となっている。界面より離れた部分は
Si0.9 Ge0.1 である。すなわち、CoSi2 層74
とSix Ge1-x 領域278との界面の近傍の禁制帯幅
のみが局所的に、より狭く形成されている。そしてこの
シリサイド層74の上部にはSiO2 /PSG膜等から
なる層間絶縁膜8が形成され、この層間絶縁膜8に形成
されたコンタクトホールを介してソース金属電極218
およびドレイン金属電極228が形成されている。また
+ ソース領域216およびn+ ドレイン領域226の
間のチャンネル領域203の上部にはゲート酸化膜20
4を介して、ポリシリコン等のゲート電極205が形成
されている。
【0026】図1に示した本発明の第1の実施の形態に
おいては、シリサイド層74との界面近傍のSix Ge
1-x 領域278のGeの組成のみが高くなっており、ゲ
ート酸化膜の信頼性を劣化させることなく、局所的に高
濃度のGeを有するSix Ge1-x 領域278を形成す
ることができる。しかもこのSix Ge1-x 領域278
は再拡散によるGe濃度のゆっくりした傾きを界面部に
持つために界面部の格子歪によるストレスが分散され、
高濃度でもクラック等の結晶欠陥が生じることがない。
またこの高濃度層はシリサイドの他、配線材料(例えば
Al)とのコンタクト部において特にp+ 化したときの
コンタクト抵抗を低くするのに役立つ。これはSix
1-x においてSiの組成xが小さい程、すなわちGe
の組成が大きい程価電子帯のバンドエッジ(端)Ev が
真空のエネルギーレベルに近づくので、シリサイド、又
は配線材とのショットキー障壁が小さくなるためであ
る。
【0027】本発明の第1の実施の形態のヘテロSOI
・MOSFETは図2(a)〜図2(c)に示すような
製造工程で製造できる。
【0028】(a)まず、p型(100)面のシリコン
基板201に、酸素を加速電圧Vac=180kV、ドー
ズ量Φ=2×1018cm-2で注入する。その後1300
℃で5時間熱処理することにより、シリコン表面から深
さ200nmの所に厚さ400nmの埋め込み酸化膜2
02を形成する。このとき、表面には単結晶シリコン膜
(SOI膜)203が形成される。すなわち、いわゆる
SIMOX法によりSOI構造を形成するのである。さ
らにSOI膜203の表面を熱酸化し、この熱酸化膜を
NH4 F溶液等を用いたウェットエッチングすることに
より、SOI膜203を所定の厚さ、例えば100nm
まで薄くする。
【0029】(b)次に、LOCOS法等の選択酸化技
術により、図2(a)に示すように素子分離用の酸化膜
4を埋め込み酸化膜202に達するまで深く形成し、隣
接する素子間を電気的に分離する。集積密度の高い場合
はBOX法(Buried OXide法)等他の素子分離技術を用
いてもよい。その後、ゲート酸化膜204を10nmの
厚さで形成し、リンドープのポリシリコン205を30
0nmの厚さでCVD法により堆積して、フォトリソグ
ラフィーおよびRIEを用いた工程により図2(a)に
示すような、ゲート長0.5μmのゲート電極205を
形成する。そして厚さ8〜10nmの後酸化膜7をポリ
シリコンゲート電極205の上部に形成する。
【0030】(c)次にPをVac=20kV、ドーズ量
Φ=3×1015cm-2でイオン注入し、その後熱処理し
てn+ ソース領域216、n+ ドレイン領域226を形
成する。次にSiN膜を厚さ20nmで全面堆積し、R
IE法等により全面エッチバックを行うことにより側壁
窒化膜73を形成する。次に素子分離酸化膜8、側壁窒
化膜73、ポリシリコンゲート電極205の上の後酸化
膜7をマスクとして、図2(a)に示すようにn+ ソー
ス領域216、n+ ドレイン領域226の上部に浅いU
溝を形成する。このU溝のエッチングはSF6 ,CCl
4 あるいはSiCl4 等を用いたRIEや光励起エッチ
ング等により行えばよく、たとえば50nm程度堀り込
む。なお、工程の簡略化のためには、このU溝のエッチ
ング工程は省略することも可能である。
【0031】(d)次に図2(b)に示すように550
℃でSiH4 とGeH4 の混合雰囲気からのCVD堆積
を行うことにより、n+ ソース領域216、ドレイン領
域226の上部に形成されたU溝のみにSi0.9 Ge
0.1 膜277を50nm選択的に堆積する。SiH4
かわりにSi2 6 ,SiH2 Cl2 を用いてもよく、
GeH4 のかわりにGeH2 Cl2 等を用いてもよい。
そして全面にCo膜112をスパッタリング法、EB蒸
着法等を用いて図2(b)に示すように堆積する。
【0032】(e)次に窒素雰囲気中で850℃、30
秒の熱処理を行うことによりこのSi0.9 Ge0.1 層2
77の一部をCoと反応させGeを含有するCoSi2
膜74を形成する。その際、図3に示すようにSi0.9
Ge0.1 227中のGeはCoSi2 膜の外方(基板に
対し内方)に拡散し、その珪化物膜との界面において約
Si0.8 Ge0.2 となるようなSiGe層278が形成
される。その後過酸化水素水を含む溶液中で熱処理する
ことにより未反応のCoを除去すれば図2(c)のよう
な構造を得る。
【0033】(f)この後、CVD法等により、例えば
0.5μmの厚さで層間絶縁膜用の酸化膜8を全面に形
成する。次に、レジスト膜を堆積し、フォトリソグラフ
ィー法によりパターニングした後、RIE法等により酸
化膜8をエッチングしコンタクトホールの開口を行う。
さらに酸化膜8のエッチングに引き続き図1に示すよう
に、Al,Al−Si,Al−Si−Cu等の金属を用
いたメタライゼーション工程によりソース金属電極21
8、ドレイン金属電極228を形成し、本発明の第1の
実施の形態のSOI・MOSFETが完成する。
【0034】以上の本発明の第1の実施の形態において
Six Ge1-x 層277を選択CVDする場合について
説明したが、Six Ge1-x 層277のかわりにSix
Sn1-x 層やSix (PbS)1-x ,Six (PbT
e)1-x ,Six (GaSb)1-x ,Six (InA
s)1-x ,Six (InSb)1-x 等の狭バンドギャッ
プ半導体層等を選択CVDしてもよい。また以上の本発
明の第1の実施の形態においては金属材料としてCoを
用いた場合で説明したが、この金属材料に限定されるこ
とはなくシリサイド(珪化物)を形成したときにGeを
外方に(基板に対して内方)拡散させる金属材料、例え
ばNi,Pt,Fe,Mn,Cr,Ir,Pd等を用い
てもよい。またシリサイド化の熱処理時の酸化防止用と
してこれらを反応させる金属の上にTiNなどの膜を堆
積し、それから熱処理を行ってもよい。この膜はその後
の過酸化水素水処理により未反応のCo,Ni等の高融
点金属とともに除去される。またSi0.9 Ge0.1 層/
高融点金属層間に自然酸化膜が存在し、高融点金属のシ
リサイド化が阻害されるような場合、その界面にTiの
ような還元能力のある層を設置してもよい。また本発明
の第1の実施の形態では850℃、30秒の熱処理1回
で珪化物化を行っているが、あらかじめ650℃、30
秒の熱処理を行い、過酸化水素水処理を行ってから90
0℃、30秒で再熱処理する様な2ステップの熱処理方
法を行ってもよい。また本発明の第1の実施の形態で
は、この珪化物をそのまま残置してあるがHF液を使っ
て除去してしまってもよい。またSi0.9 Ge0.1 層4
7の形成方法であるがこれは上記の例に限定されること
はなく、レジスト等をマスクとしてn+ ソース領域21
6側にのみ形成してもよい。また上記の例ではn+ ソー
ス/ドレイン領域216,226とp型SOI層との間
のpn接合界面がGeの存在する領域よりもMOSFE
Tのチャンネル側に位置していたが、この接合部分がG
eの存在する領域内にあってもよい。また上記の例では
ゲート電極上にSiGe層、珪化物層を形成しなかった
が、形成しても本発明の効果上影響はない。
【0035】図4は本発明の第2の実施の形態に係るS
OI・MOSFETの断面構造を示す。図4においてp
型(100)シリコン基板201の上部に埋め込み酸化
膜202を介してp型SOI膜203が形成されてい
る。そしてSOI膜203は、図4では図示を省略して
いるが、素子分離用の酸化膜等により周辺を囲まれ、そ
の内部を活性領域(デバイス領域)としている。図4は
その活性領域部分のみを示す図である。この活性領域の
内部にn+ ソース領域216およびn+ ドレイン領域2
26が、その底部が、ほぼ埋め込み酸化膜202に達す
る程度に深く形成されている。n+ ソース領域216、
+ ドレイン領域226の底部にはSiGe層48が形
成され、n+ ソース領域216、n+ ドレイン領域22
6の内部のSiGe層48の上部にはCoSi2 等のシ
リサイド層74が形成されている。
【0036】SiGe層48とCoSi2 層74との界
面のSiGe層48のGeの組成は、界面より離れた部
分より高く、たとえばSi0.8 Ge0.2 となっている。
界面より離れた部分はSi0.93Ge0.07である。
【0037】またこのシリサイド層74に対し活性領域
の上部に堆積された層間絶縁膜8の所定の一部に形成さ
れたコンタクトホールを介してソース金属電極218お
よびドレイン金属電極228が形成されている。またn
+ ソース領域216およびn+ ドレイン領域226の間
のチャンネル領域203の上部にはゲート酸化膜204
を介して、ポリシリコン等のゲート電極205が形成さ
れている。ポリシリコンゲート電極205の両側には側
壁窒化膜73が形成されている。
【0038】なお、図4においてシリサイド層74はS
OI膜203の表面の凹部に形成されているが、シリサ
イド層74の表面は、SOI膜203とほぼ同一平面で
フラットな形状に形成されてもよい。いずれにしても、
Co等の高融点金属とSiとの反応で金属シリサイド層
74がSOI膜203の表面からSOI膜203の深部
に喰い込んで形成され、SiGe層48と接しており、
そのシリサイド層74との界面の近傍のSiGe層48
のGeの組成のみが高くなっていればよい。
【0039】本発明の第2の実施の形態のSOI・MO
SFETは、本発明の第1の実施の形態と同様にドレイ
ン破壊電圧改善効果にすぐれ、しかも、リーク電流には
顕著な改良が得られた。さらに、シリサイド膜74を有
することから、オーミックコンタクト抵抗が低減されソ
ース/ドレインの寄生抵抗が小さく、トランス・コンダ
クタンスgm が大きく、電流駆動能力の良好な素子特性
が得られた。
【0040】図4に示した本発明の第2の実施の形態に
おいては、シリサイド層74との界面近傍のSix Ge
1-x 層48のGeの組成のみが高くなっており、ゲート
酸化膜の信頼性を劣化させることなく、高濃度のGeを
有するSix Ge1-x 層48を形成することができる。
しかもこのSix Ge1-x 層48は再拡散によるGe濃
度のゆっくりした傾きを界面部に持つために界面部の格
子歪によるストレスが分散され、高濃度でもクラック等
の結晶欠陥が生じることがない。またこの高濃度層はシ
リサイドの他、配線材料(例えばAl)とのコンタクト
部において特にp+ 化したときのコンタクト抵抗を低く
するのに役立つ。これはSix Ge1-xにおいてSiの
組成xが小さい程、すなわちGeの組成が大きい程価電
子帯のバンド端Ev が真空のエネルギーレベルに近づく
ので、シリサイド、又は配線材とのショットキー障壁が
小さくなるためである。
【0041】以下に、本発明の第2の実施の形態のSO
I・MOSFETの製造方法を図5(a)〜図5(d)
および図4を用いて説明する。以後の説明においてはシ
リサイド層74としてCoSi2 を用いる場合で説明す
る。
【0042】(a)まず、p型(100)のシリコン基
板201に対して、本発明の第1の実施の形態と同様に
SIMOX法を用いてSOI基板を作成する。すなわち
酸素をイオン注入し、その後熱処理することにより、埋
め込みシリコン酸化膜202を形成する。このとき、表
面にはSOI膜203が形成される。次に、SOI膜2
03を熱酸化し、そのSOI膜203の表面の熱酸化膜
をNH4 F溶液を用いたウェットエッチングを行う等に
より、SOI膜203をたとえば100nmまで薄くす
る。その後LOCOS法やBOX法を用いて素子分離用
酸化膜(図示を省略)を形成し、活性領域にはボロン等
をイオン注入し所望のチャンネル領域203の不純物密
度を得る。
【0043】(b)その後、ゲート酸化膜204を10
nmの厚さでチャンネル領域203の上に形成し、その
表面に、リンドープのポリシリコン205を0.3μm
の厚さでLPCVD法等により形成し、さらにこのポリ
シリコンの表面に熱酸化膜7等を形成する。この熱酸化
膜7の表面にフォトレジストを塗布し、リソグラフィー
およびRIE工程により、図5(a)に示すようなポリ
シリコンゲート電極205、その表面の酸化膜7、ポリ
シリコンゲート電極205の下のゲート酸化膜204の
パターンを形成する。
【0044】(c)次に、Six Ge1-x 層47用に、
Geを加速電圧Vac=100kV、ドーズ量Φ=1×1
16cm-2でイオン注入し、さらにAsを加速電圧Vac
=30kV、ドーズ量Φ=3×1015cm-2でイオン注
入して、850℃、30分のアニールを施して、図5
(a)に示すように、ソース/ドレイン領域216,2
26およびSix Ge1-x 層47を形成する。つまり、
このアニールによりGeを7%含有するSiGe層(S
0.93Ge0.07層)47が形成され、n+ ソース/ドレ
イン領域216,226の不純物密度は1×1020cm
-2程度となる。n+ ソース/ドレイン領域216,22
6とp型SOI膜203との接合界面は、SiGe層4
7よりも20nm程度SOI膜203の形成するチャン
ネル領域側へ位置することとなる。
【0045】なお、図5(a)ではSOI膜の深い部
分、すなわち埋め込み酸化膜の近傍のみにSiGe層4
7が形成されているが、後述の図6のようにSOI膜の
表面から埋め込み酸化膜に至る領域全体にSiGe層を
形成してもよい。この場合はPを加速電圧Vac=20k
V、ドーズ量Φ=3×1015cm-2、GeをVac=30
kV、Φ=3×1016cm-2でイオン注入し、次に80
0℃、30分の窒素中熱処理を行うことによりSOI膜
203中にピーク濃度としてGeを10%を含有するS
0.9 Ge0.1 層47が図6に示すような形状で全面に
形成され、同時に1×1020cm-3程度のn+ ソース・
ドレイン領域216,226が形成される。n+ ソース
・ドレイン領域216,226とチャンネル領域とのp
n接合界面は、Si0.9 Ge0.1 層47よりも約20n
m内側(チャンネル領域側)に位置することとなる。
【0046】(d)次に、窒化膜を表面に例えば20n
m〜0.4μm堆積し、RIE法等により、ゲート電極
205等の側壁に側壁窒化膜73を残置させ、さらにこ
の側壁窒化膜73と酸化膜7をマスクにして図5(c)
に示すように、ソース/ドレイン領域216,226の
Siを例えば30nmエッチングする。なお、このソー
ス/ドレイン領域216,226のエッチングの工程は
省略して、ソース/ドレイン領域216,226の表面
はSOI膜203とほぼ同一平面となるようにフラット
な平面のままにしておいてもよい。次に図5(c)に示
すように、全面にCo膜112をCVD法、真空蒸着
法、スパッタリング法等を用いて厚さ20nmに堆積す
る。図6に示すように全面にSi0.9 Ge0.1 層を形成
した場合は、その上部にCo膜112を堆積すればよ
い。
【0047】(e)次に、このCo膜112を850
℃、N2 中30秒の熱処理を行う。この際Si0.93Ge
0.07層47と接した部分のみにGeを1%以下含有した
厚さ60nmのCoSi2 膜が形成される。また、この
熱処理により、図3に示すと同様に、Si0.93Ge0.07
層47中のGeはCoSi2 膜の外方に拡散し、Geの
相対的な濃度が増大するためその珪化物膜との界面にお
いて約Si0.8 Ge0.2となるようなSiGe層48が
形成される。またこの熱処理ではゲートポリシリコン電
極205の上の酸化膜7上および側壁SiN膜73上に
はCoSi2 は形成されずに未反応のCoとして残っ
た。次に過酸化水素水を含む溶液中で処理することによ
り、この未反応のCoを除去する。
【0048】(f)次に全面にCVD法で酸化膜8を堆
積し、この酸化膜8にコンタクトホールを開口し、図4
に示すようにAl,Al−Si,Al−Si−Cu等を
用いたメタライゼーション工程により、ソース金属電極
218、ドレイン金属電極228を形成する。なお、こ
のコンタクトホールにW等を選択CVD法により充填し
次に配線材であるAl−Si(1%)−Cu(0.5
%)を堆積し、フォトリソグラフィーにより加工しソー
ス金属電極、ドレイン金属電極等の金属配線を形成して
もよい。
【0049】以上の本発明の第2の実施の形態において
は金属材としてCoを用いた場合について説明したが、
この材料に限定されることはなく、Ti,Ni,Pt,
W,Mo等を用いてもよい。またシリサイド化の熱処理
時の酸化防止用として、これらの高融点金属の上にTi
Nなどの膜を堆積し、それから熱処理を行ってもよい。
この膜はその後の過酸化水素水処理により未反応のT
i,Ni,Pt,W等の高融点金属とともに除去され
る。またSi0.93Ge0.07層/高融点金属層間に自然酸
化膜が存在し、高融点金属のシリサイド化が阻害される
ような場合、その界面にさらにTiのような還元能力の
ある層を設置することも有効である。そして上記の85
0℃、30秒の熱処理および過酸化水素水処理以外に
も、あらかじめ650℃、30秒の熱処理を行い、過酸
化水素水処理を行ってから900℃、30秒で再熱処理
する2ステップの熱処理方法を用いてもよい。また本発
明の第2の実施の形態ではこの珪化物(シリサイド)を
そのまま残置してあるがHF液を使って除去してしまっ
てもよい。またSi0.93Ge0.07層47の形成方法であ
るがこれは上記の例に限定されることはなく、レジスト
等をマスクとしてn+ ソース領域216の側にのみ形成
してもよい。また上記の例ではn+ ソース/ドレイン領
域216,226とp型SOI層との間のpn接合界面
がGeの存在する領域よりもMOSFETのチャンネル
側に位置していたが、この接合部分がGeの存在する領
域内にあってもよい。また上記の例ではゲート電極上に
SiGe層、珪化物層を形成しなかったが、形成しても
本発明の効果上影響はない。又、Six Ge1-x のかわ
りにSix Sn1-x 層を用いてもよい。
【0050】なお、本発明の第2の実施の形態ではイオ
ン注入でSix Ge1-x 層47を形成する場合を説明し
たが、第1の実施の形態と同様にCVDを用いてもよ
い。この場合、図5(a)に示すように深い位置にSi
x Ge1-x 層47を形成するには直接接合法(Sili
con Direct Bonding techni
que;以下SDB法という)を用いればよい。すなわ
ち、まずp型シリコン基板203の表面の一部(狭バン
ドギャップ領域形成予定部分)をシリコンエッチし、溝
部を形成し、この溝部の内部にCVD法でSiGe層を
形成し、平坦化し、SiGe層47を表面に埋め込む。
さらにこの面を酸化し、この表面を鏡面になるまで研磨
する。次に、別のp型シリコン基板201を用意し、こ
の表面に酸化膜202を形成し同様に表面を鏡面になる
まで研磨する。そして先のp型シリコン基板203の表
面の酸化膜と別に用意したp型シリコン基板201の表
面の酸化膜とを互いの鏡面同士を対向させ貼り合わせれ
ば図5(a)に示すようにSOI膜203と埋め込み酸
化膜202の界面近傍にSiGe層47を形成できる。
この手法によれば、SiGe層47のかわりにCVD法
等によりSiSn,Six (PbS)1-x ,Six (S
nTe)1-x ,Six (InSb)1-x 等の狭バンドギ
ャップ半導体層を形成することも容易にでき、イオン注
入によるダメージの問題もなくなり、リーク電流の発生
を抑制できる。
【0051】図6は本発明の第3の実施の形態に係るS
OI・MOSFETの断面構造を示す。図6においてp
型(100)シリコン基板201の上部に埋め込み酸化
膜202を介してp型SOI膜203が形成されてい
る。そしてSOI膜203は、LOCOS法等により形
成された、素子分離用の酸化膜4等により周辺を囲ま
れ、その内部を活性領域(デバイス領域)としている。
図6はその活性領域の近傍の断面を示す図である。この
活性領域に、n+ ソース領域216およびn+ ドレイン
領域226が、その底部を埋め込み酸化膜202に接す
るように深く形成されている。n+ ソース領域216お
よびn+ ドレイン領域226の内部には、Six Ge
1-x 領域278が形成され、Six Ge1-x 領域278
の上部にはGeを1%ほど含むSiO2 膜(以下GeS
iO2 膜という)81が形成されている。GeSiO2
膜81とSix Ge1-x 領域278の界面近傍のSix
Ge1-x領域のGeの組成は、界面より離れた部分より
高く、たとえばSi0.8 Ge0.2となり、界面より離れ
た部分はSi0.9 Ge0.1 である。そしてこのGeSi
2 膜81の上部にはSiO2 ,PSG,BPSG膜等
による層間絶縁膜8が形成され、この層間絶縁膜8およ
びGeSiO2 膜81を貫通して形成されたコンタクト
ホールにW等のコンタクト金属248,249が埋め込
まれ、このコンタクト金属を介して、ソース金属電極2
18およびドレイン金属電極228が形成されている。
またn+ ソース領域216およびn+ ドレイン領域22
6の間のチャンネル領域203の上部にはゲート酸化膜
204を介して、ポリシリコン等のゲート電極205が
形成されている。
【0052】図6に示した本発明の第3の実施の形態に
おいては、GeSiO2 膜81との界面近傍のSix
1-x 領域278のGeの組成のみが高くなっており、
ゲート酸化膜の信頼性を劣化させることなく、高濃度の
Geを有するSix Ge1-x領域278を形成すること
ができる。しかもこのSix Ge1-x 領域278は再拡
散によるGe濃度のゆっくりした傾きを界面部に持つた
めに界面部の格子歪によるストレスが分散され、高濃度
でもクラック等の結晶欠陥が生じることがない。また高
濃度層はシリサイドの他、配線材料(例えばAl)との
コンタクト部において特にp+ 化したときのコンタクト
抵抗を低くするのに役立つ。これはSix Ge1-x にお
いてSiの組成xが小さい程、すなわちGeの組成が大
きい程価電子帯のバンド端Ev が真空のエネルギーレベ
ルに近づくために一般にシリサイド、又は配線材とのシ
ョットキー障壁が小さくなるためである。
【0053】本発明の第3の実施の形態のヘテロSOI
・MOSFETは以下のような製造工程で製造できる。
【0054】(a)SIMOX法又はSDB法等を用い
て前述の各実施の形態と同様にp型(100)基板に埋
め込み酸化膜202を介してSOI膜203を形成す
る。
【0055】(b)次に、図7(a)に示すようにLO
COS法やBOX法等により、素子分離用の酸化膜4を
形成し、隣接する素子間を電気的に分離する。図7
(a)はLOCOS法による分離の場合である。その
後、ゲート酸化膜204を10nmの厚さで形成し、そ
の表面に、リンドープのポリシリコン205を0.3μ
mの厚さでLPCVD法等のCVD技術により形成し、
リソグラフィーおよびRIE技術により図7(a)に示
すようにゲート長0.5μmのポリシリコンゲート電極
205をゲート酸化膜204の上に形成する。その後、
厚さ8〜10nmの後酸化膜7をポリシリコンゲート電
極205の上部に形成する。
【0056】(c)次にGeをVac=30kV、ドーズ
量Φ=1×1016cm-2で、PをVac=20kV、ドー
ズ量Φ=3×1015cm-2でイオン注入し、その後80
0℃、30分熱処理してn+ ソース領域216、n+
レイン領域226を形成する。またこのときn+ ソース
領域216、n+ ドレイン領域226の内部に、ピーク
濃度としてGeを10%含有するSix Ge1-x 領域
(Si0.9 Ge0.1 領域)277が形成される。次にS
iN膜を厚さ20nmで全面堆積し、RIE等により全
面エッチバックを行うことにより図7(a)に示すよう
に側壁窒化膜73を形成する。
【0057】(d)次にこのウェハを乾燥酸素中で80
0℃、1時間の熱処理をする。この際Si0.9 Ge0.1
領域277上にはGeを1%程度含むSiO2 膜81が
形成され、それに接して界面部でSi0.8 Ge0.2 とな
るSix Ge1-x 領域278が形成される。これは図8
に示すようにSi0.9 Ge0.1 領域277の表面を酸化
するに従い、Si0.9 Ge0.1 領域277の表面側のG
eが内方拡散し、酸化が進行するに従い、GeSiO2
膜81とSix Ge1-x 領域との界面のGeの濃度が相
対的に増大するためである。
【0058】この後、CVD法等により、例えば0.5
μmの厚さで層間絶縁膜用の酸化膜8を全面に形成す
る。次に、レジスト膜を堆積し、フォトリソグラフィー
法によりパターニングした後、RIE技術により酸化膜
8をエッチングしコンタクトホールの開口を行う。さら
に酸化膜8のエッチングに引き続きこのコンタクトホー
ルの内部に選択CVD等により、W等のコンタクト金属
248,249を埋め込み、図6に示すように、Al,
Al−Si,Al−Si−Cu等の金属を用いたメタラ
イゼーション工程によりソース金属電極218、ドレイ
ン金属電極228を形成し、本発明の第3の実施の形態
のSOI・MOSFETが完成する。
【0059】本発明の第3の実施の形態は、その効果が
保持される範囲で変形可能である。以上の説明は側壁窒
化膜73を形成していたが、これを形成しない状態で酸
化してもよい。また酸化は乾燥酸素中で行っているが、
水蒸気酸化を用いてもよいし、高圧酸化でもよく、ま
た、Ar,N2 などで希釈した酸素雰囲気中で行っても
よい。また図6の構造はその酸化によるGeSiO2
81をSix Ge1-x 領域278の表面に残置している
が、HF処理により除去してからCVD酸化膜8を堆積
してもよい。又、Geのイオン注入のかわりにSnをイ
オン注入してもよく、GeとSnとを同時にイオン注入
してもよい。
【0060】図9は本発明の第4の実施の形態に係るS
OI・MOSFETの断面構造を示す。図9においてp
型(100)シリコン基板201の上部に埋め込み酸化
膜202を介してp型SOI膜203が形成されてい
る。そしてSOI膜203は、LOCOS法等により形
成された、素子分離用の酸化膜4等により周辺を囲ま
れ、その内部を活性領域(デバイス領域)としている。
図9はその活性領域の近傍の断面を示す図である。この
活性領域に、n+ ソース領域216およびn+ ドレイン
領域226が、その底部を埋め込み酸化膜202に接す
るように深く形成されている。n+ ソース領域216お
よびn+ ドレイン領域226の内部には、本発明の第3
の実施の形態とは異なり比較的浅いSix Ge1-x 領域
278が形成され、Six Ge1-x 領域278の上部に
はGeを1%程度含むGeSiO2 膜81が形成されて
いる(本発明の第3の実施の形態では図6に示すよう
に、Six Ge1-x 領域278はほぼ、埋め込み酸化膜
202に達する程度に深く形成されている)。GeSi
2 膜81とSix Ge1-x 領域278の界面近傍のS
x Ge1-x 領域のGeの組成は、界面より離れた部分
より高く、たとえばSi0. 8 Ge0.2 となり、界面より
離れた部分はSi0.9 Ge0.1 である。そしてこのGe
SiO2 膜81の上部にはSiO2 ,PSG,BPSG
膜等による層間絶縁膜8が形成され、この層間絶縁膜8
およびGeSiO2 膜81を貫通して形成されたコンタ
クトホールにW等のコンタクト金属248,249が埋
め込まれ、このコンタクト金属を介して、ソース金属電
極218およびドレイン金属電極228が形成されてい
る。またn+ ソース領域216およびn+ ドレイン領域
226の間のチャンネル領域203の上部にはゲート酸
化膜204を介して、ポリシリコン等のゲート電極20
5が形成されている。
【0061】図9に示した本発明の第4の実施の形態に
おいては、GeSiO2 層81との界面近傍のSix
1-x 領域278のGeの組成のみが高くなっており、
ゲート酸化膜の信頼性を劣化させることなく、高濃度の
Geを有するSix Ge1-x領域278を形成すること
ができる。しかもこのSix Ge1-x 領域278は再拡
散によるGe濃度のゆっくりした傾きを界面部に持つた
めに界面部の格子歪によるストレスが分散され、高濃度
でもクラック等の結晶欠陥が生じることがない。また万
が一結晶欠陥が発生した場合においても、Six Ge
1-x 領域278がn+ 領域216,226で完全に囲ま
れているので結晶欠陥に起因するリーク電流がMOSF
ETの動作に影響を及ぼさない。またこの高濃度層はシ
リサイドの他、配線材料(例えばAl)とのコンタクト
部において特にp+ 化したときのコンタクト抵抗を低く
するのに役立つ。これはSix Ge1-x においてGeの
組成が大きい程価電子帯のバンド端Ev が真空のエネル
ギーレベルに近づくために一般にシリサイド、又は配線
材とのショットキー障壁が小さくなるためである。
【0062】本発明の第4の実施の形態のヘテロSOI
・MOSFETは以下のような製造工程で製造できる。
【0063】(a)SIMOX法又はSDB法を用いて
前述の各実施の形態と同様にp型(100)基板に埋め
込み酸化膜202を介してSOI膜203を形成する。
【0064】(b)次に、図10(a)に示すようにL
OCOS法やBOX法等により、素子分離用の酸化膜4
を形成し、隣接する素子間を電気的に分離する。図10
(a)はLOCOS法による酸化膜4を示している。そ
の後、ゲート酸化膜204を10nmの厚さで形成し、
その表面に、リンドープのポリシリコン205を0.3
μmの厚さでLPCVD法等により形成し、リソグラフ
ィーおよびRIE技術により図10(a)に示すように
ゲート長0.5μmのポリシリコンゲート電極205を
ゲート酸化膜204の上に形成する。
【0065】(c)次にPをVac=20kV、ドーズ量
Φ=3×1015cm-2でイオン注入し、その後熱処理し
てn+ ソース領域215、n+ ドレイン領域226を形
成する。次にSiN膜を厚さ20nmで全面堆積し、R
IE等により全面エッチバックを行うことにより側壁窒
化膜73を形成する。次に素子分離酸化膜8、側壁窒化
膜73、ポリシリコンゲート電極205の上の後酸化膜
7をマスクとして、図10(a)に示すようにn+ ソー
ス領域216、n+ ドレイン領域226の上部に浅いU
溝を形成する。このU溝のエッチングはCF4 とO2
混合ガス、SF6 と酸素又は水素との混合ガス、CCl
4 ,PCl3 あるいはSiCl4 等を用いたRIEによ
り50nm程度堀り込む。なお、工程の簡略化のために
は、このU溝のエッチング工程は省略することも可能で
ある。又光励起エッチングや、ガスエッチング、あるい
はHF/HNO3 系のエッチャントでスライトエッチを
行ってU溝を形成してもよい。
【0066】(d)次に図10(b)に示すように55
0℃でSiH4 とGeH4 との混合雰囲気を用いた選択
的なCVD堆積を50nmの厚さで行うことにより、n
+ ドレイン領域226の上部に形成されたU溝の内部を
Si0.9 Ge0.1 膜112で埋め込む。完全に埋め込ま
ないで、U溝形成前のSOI膜の表面より高くなって
も、あるいは低くなってもよい。
【0067】(e)次にこのウェハを乾燥酸素中で80
0℃〜850℃で、30分〜1時間の熱処理をする。こ
の際Si0.9 Ge0.1 領域227上にはGeを1%程度
含むSiO2 膜81が形成され、それに接して界面部で
Si0.8 Ge0.2 となるSix Ge1-x 領域278が形
成される。これは本発明の第3の実施の形態の場合と同
様に、図8に示すようにSi0.9 Ge0.1 領域277の
表面を酸化するに従い、Si0.9 Ge0.1 領域277の
表面側のGeが内方拡散し、酸化が進行するに従い、G
eSiO2 膜81とSix Ge1-x 領域との界面のGe
の濃度が相対的に増加するためである。
【0068】(f)この後、CVD法等により、例えば
0.5μmの厚さで層間絶縁膜用のSiO2 ,PSG,
BPSG等の酸化膜8を全面に形成する。次に、レジス
ト膜を堆積し、フォトリソグラフィー法によりパターニ
ングした後、RIE技術により酸化膜をエッチングしコ
ンタクトホールの開口を行う。さらに酸化膜8のエッチ
ングに引き続き、このコンタクトホールの内部にW等の
コンタクト金属248,249を埋め込み、さらに図9
に示すように、Al,Al−Si,Al−Si−Cu等
の金属を用いたメタライゼーション工程によりソース金
属電極218、ドレイン金属電極228を形成し、本発
明の第4の実施の形態のSOI・MOSFETが完成す
る。
【0069】本発明の第4の実施の形態は、その効果が
保持される範囲で変形可能である。たとえば、図10
(b),図10(c)では側壁窒化膜73を形成して酸
化していたが、これを形成しない状態で酸化してもよ
い。また酸化は乾燥酸素中でも、水蒸気酸化でもよい
し、Ar,N2 などで希釈した乾燥雰囲気中で行っても
よい。さらに高圧酸化でもよい。また酸化後にGeSi
2 膜81をSix Ge1-x領域278上に残置してい
るが、HF処理により除去してからCVD酸化膜8を堆
積してもよい。また、Six Ge1-x 領域277の選択
CVDのかわりに、Six Sn1-x 層や、Six (Pb
S)1-x ,Six (PbTe)1-x ,Six (GaS
b)1-x ,Six (InSb)1-x 等の狭バンドギャッ
プ半導体とSiとの混晶をMBE,ALE(Atomic Lay
er Epitaxy)、又はMLE(Molecular Layer Epitaxy)
の手法等により選択的に成長してもよい。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、Si
Ge層の表面と金属との反応による珪化物化の過程、あ
るいはSiGe層の表面の酸化の過程においてGeが珪
化物膜あるいは酸化膜から外方に拡散するために、界面
におけるGeの相対的な濃度が高くなりソース/ドレイ
ン電極内あるいはそれに隣接した部分に局所的に高濃度
Ge(>20%)を含むSiGe層を形成することがで
き、単にイオン注入で全体的に高濃度Geを有するSi
Ge層を形成する場合のようにゲート酸化膜の信頼性を
劣化させることがなく、またクラック等のない良好な層
を形成することができる。このことはSiSn層を用い
る場合も同様である。
【0071】またこの界面の局所的な高濃度層はシリサ
イドの他、配線材料(例えばAl)とのコンタクト部に
おいて特にp+ 化したときのコンタクト抵抗低減に役立
つ。これはSi1-x Gex においてGeの組成xが大き
い程Ev が真空のエネルギーレベルに近づくために一般
にシリサイド、又は配線材とのショットキー障壁が小さ
くなるためである。またシリサイドを用いることにより
MISトランジスタの寄生抵抗を低減することもでき
る。
【0072】本発明によれば局所的にGeやSnの高濃
度層を形成すればよいので、イオン注入によりSiGe
層、SiSn層を形成する場合にはスループットが改善
され、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの製造工程を説明するための断面図である。
【図3】熱処理(シリサイド化)前後におけるGeの相
対濃度の変化を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの製造工程を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの製造工程を説明するための断面図である。
【図8】熱処理前後におけるGeの相対濃度の変化を示
す図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るSOI・MO
SFETの断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るSOI・M
OSFETの製造工程を説明するための断面図である。
【図11】従来のSOI・MOS・DRAMの構造の一
例である。
【図12】SOI・MOSFETとバルクMOSFET
のドレイン耐圧を比較するための図である。
【図13】SOI・MOSFETのスイッチング時の出
力電流のオーバーシュートを説明する図である。
【図14】図14(a)はSix Ge1-x 領域をn+
ース/ドレイン領域に有するSOI・MOSFETの断
面図で、図14(b)はそのポテンシャルプロファイル
(バンドダイアグラム)である。
【図15】図15(a)はSix Ge1-x 領域を有する
FETと、有しないFETとを比較する図であり、図1
5(b)は両者のリーク電流を比較する図である。
【図16】Geのイオン注入のドーズ量とドレイン耐圧
の改善の効果との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 素子形成領域(活性領域) 4 素子分離酸化膜 7 後酸化膜 8 層間絶縁膜 9 U溝 47,48,277,278 SiGe層 73 側壁窒化膜 74 シリサイド膜 81 GeSiO2 膜 112 高融点金属 201 p型(100)シリコン基板 202 埋め込み酸化膜 203 p型SOI膜 204 ゲート酸化膜 205 ゲートポリシリコン電極 216 n+ ソース領域 218 ソース金属電極 219 Pの高不純物密度領域 226 n+ ドレイン領域 228 ドレイン金属領域 248,249 コンタクト金属

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁領域の上に形成された単結晶Si膜を
    素子分離領域で分離し、該素子分離領域に囲まれた素子
    形成用Si領域を形成する工程と、 該素子形成用Si領域の表面に絶縁膜を形成する工程
    と、 該絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 該ゲート電極をマスクとしてその両側の素子形成用Si
    領域中に不純物を導入し第1および第2の主電極領域を
    形成する工程と、 該第1および第2の主電極領域中あるいはこれらに隣接
    する部分に、Siよりも禁制帯幅の狭く、且つSiを含
    む狭バンドギャップ領域を形成する工程と、 該狭バンドギャップ領域上に、Siと反応する高融点金
    属を堆積する工程と、 熱処理によって前記狭バンドギャップ領域のSiと前記
    高融点金属とを反応させ金属珪化物層を形成するととも
    に前記金属珪化物層と前記狭バンドギャップ領域との間
    に、前記狭バンドギャップ領域よりも狭い禁制帯幅を有
    する領域を形成する工程とを具備することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記高融点金属がCo,Ni,Pt,F
    e,Mn,Cr,Ir,Pdのいずれか、又はこれらの
    2種以上からなる混合物であることを特徴とする請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁領域の上に形成された単結晶Si膜を
    素子分離領域で分離し、該素子分離領域に囲まれた素子
    形成用Si領域を形成する工程と、 該素子形成用Si領域の表面に絶縁膜を形成する工程
    と、 該絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 このゲート電極をマスクとしてその両側の素子形成用S
    i領域中に不純物を導入し第1および第2の主電極領域
    を形成する工程と、 該第1および第2の主電極領域中あるいはこれらに隣接
    する部分に、Siよりも禁制帯幅の狭く、且つSiを含
    む狭バンドギャップ領域を形成する工程と、 該狭バンドギャップ領域の表面を酸化し、酸化膜を形成
    し、該酸化膜と前記狭バンドギャップ領域の界面に、前
    記狭バンドギャップ領域よりも狭い禁制帯幅を有する領
    域を形成する工程とを具備することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記狭バンドギャップ領域は、前記素子形
    成用Si領域にGeまたはSnをイオン注入することに
    より形成することを特徴とする請求項1乃至3いずれか
    1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記狭バンドギャップ領域は、Six Ge
    1-x 層、又はSix Sn1-x 層をCVDにより形成する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】絶縁領域上に形成された素子形成用Si領
    域中に設けられたチャンネル領域と、 前記素子形成用Si領域を囲んで前記絶縁領域の他の上
    部に形成された素子分離領域と、 前記チャンネル領域の上部に形成されたゲート絶縁膜
    と、 該ゲート絶縁膜を介して前記チャンネル領域を流れる電
    流を制御するゲート電極と、 前記素子形成用Si領域の内部において、前記チャンネ
    ル領域を挟んで、且つ前記チャンネル領域に隣接してそ
    れぞれ設けられた第1および第2の主電極領域と、 該第1および第2の主電極領域中、あるいはこれらに隣
    接する前記素子形成用Si領域の内部に設けられた、S
    iよりも禁制帯幅が狭く、且つSiを含む狭バンドギャ
    ップ領域と、 該狭バンドギャップ領域上に設けられ、前記狭バンドギ
    ャップ領域より狭い禁制帯幅を有する界面領域と、 該界面領域の上部に設けられた金属珪化物層とを備え、
    前記界面領域の禁制帯幅が、前記金属珪化物層から離れ
    た側から、前記金属珪化物層に近づくに従いゆっくりし
    た傾きで前記狭バンドギャップ領域よりさらに狭くなる
    ように変化していることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】前記金属珪化物層は、Co,Ni,Pt,
    Fe,Mn,Cr,Ir,Pdのいずれかを含む珪化物
    層であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】絶縁領域上に形成された素子形成用Si領
    域中に設けられたチャンネル領域と、 前記素子形成用Si領域を囲んで前記絶縁領域の他の上
    部に形成された素子分離領域と、 前記チャンネル領域の上部に形成されたゲート絶縁膜
    と、 該ゲート絶縁膜を介して前記チャンネル領域を流れる電
    流を制御するゲート電極と、 前記素子形成用Si領域の内部において、前記チャンネ
    ル領域を挟んで、且つ前記チャンネル領域に隣接してそ
    れぞれ設けられた第1および第2の主電極領域と、 該第1および第2の主電極領域中、あるいはこれらに隣
    接する前記素子形成用Si領域の内部に設けられた、S
    iよりも禁制帯幅の狭く、且つSiを含む狭バンドギャ
    ップ領域と、 該狭バンドギャップ領域上に設けられ、前記狭バンドギ
    ャップ領域より狭い禁制帯幅を有する界面領域と、 該界面領域の上部に設けられた前記界面領域の酸化膜と
    を備え、前記界面領域の禁制帯幅が、前記酸化膜から離
    れた側から、前記酸化膜に近づくに従いゆっくりした傾
    きで前記狭バンドギャップ領域よりさらに狭くなるよう
    に変化していることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】前記狭バンドギャップ領域は、Six Ge
    1-x 又はSix Sn1-x であり、前記界面領域は、Si
    の組成yが前記狭バンドギャップ領域のSiの組成xよ
    りも小さいSiy Ge1-y 又はSiy Sn1-y であるこ
    とを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の
    半導体装置。
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