【発明の詳細な説明】
非−オゾン破壊補助溶剤組成物
発明の技術分野
本発明は、促進剤、活性化剤、触媒あるいは接着組成物と混合して使用する他
のプライマー物質のような活性物質のキャリアー(carriers)として有用な、非
−オゾン破壊、難燃性補助溶剤組成物に関するものである。さらに特に、本発明
はパーフルオロ化合物およびアルキルシロキサンの溶液を含む補助溶剤組成物に
関するものである。
発明の背景
1,1,1-トリクロロエタンのような塩素化炭化水素、他の塩素化溶剤およびC2F3
は何年もの間、多数の利用分野において溶剤として使用されてきた。これらの物
質は、プライマー、活性化剤、触媒および接着分野で使用されている促進剤組成
物の製造において、又キャリアーとして非常に有用である。これらの促進剤組成
物は、しばしばアミン基を有する化合物のような、基質表面までの適切な輸送お
よび、浸透のための溶剤キャリアーを必要とする化合物を含む。又、純活性化合
物を有用な濃度まで、通常、約0.01重量%から約2重量%のオーダーで希釈する
ために溶剤を使用する。
近年、塩素化炭化水素、他の塩素化溶剤およびCFC類の使用は、環境に有害な
影響を及ぼすため、実質的に減少してきた。アメリカ合衆国だけではなく世界中
の国々で、環境破壊溶剤特にオゾン破壊物質と思われる溶剤の段階的廃止を促進
するよう、規制を公布してきた。これらの物質を使用しないように立案した法律
に加え、要求品質をラベルした製品も、代替物として使用されるこれらの化合物
に関して注意を与えることを確実にするために広められてきた。しかしながら、
受入れ可能な代替物を見つけることは、非常に難しい仕事であった。例えば、接
着促進剤組成物のような利用分野において、溶剤は、高化学的安定性、難燃性、
低毒性を有し、かつ揮発性の有機溶剤(VOC)の低含有量でなくてはならないが、
一度、施したらすぐに蒸発する位十分に揮発性であり、活性成分、例えば、アミ
ン促進剤が、基質上に沈着するものでなければならない。これらの要求品質に加
え、商業的可能性のために重要な、費用という因子を考慮するべきである。
非−オゾン破壊かつ不燃性という特性と、接着剤として利用するのに十分な揮
発性が釣り合っている優れた溶剤系を見つける試みは、これまでのところ全く成
功していなかった。多くの物質が揮発性溶剤として働く能力を有しているが、ほ
とんどのものが易燃性あるいは毒性が高いために、従来のオゾン破壊化合物、例
えば、塩素化炭化水素あるいはCFC類の適当な代替物として提供することはでき
なかった。例えば、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノー
ルおよびメタノールのような物質は、優れた揮発性、例えば、低引火点温度およ
び高蒸気圧を備えた著しく優れた溶剤系であるが、非常に易燃性である。イソパ
ラフィンのような他の基質およびプロピレングリコールエーテルは可燃しにくい
が、接着系のプライマーあるいは促進剤組成物に使用するための適当な溶剤性能
を示さない。
非水系清浄の用途に使用されてきた非−オゾン破壊物質のある特定のクラスは
、パーフルオロカーボン(PFC類)である。これらの物質は本質的に非毒性、難燃
性およびCFC類に対して熱的および加水分解に安定な代替物である。実際、合衆
国環境保護庁(EPA)はVOCのリストからPFC類を免除したが、それは、PFC類が非−
オゾン破壊かつ気相中では本質的に非反応性かつ非汚染性であることを示してい
る。しかしながら、PFC類は、極性物質およびほとんどの炭化水素に対して低溶
解性であるという欠点を有する。このように、パーフルオロカーボンは、それ自
身では接着促進剤組成物のような、溶剤キャリアーを必要とする物質のキャリア
ーとしての有用性は期待されていなかった。
それ故、接着のための促進剤、活性化剤、開始剤、触媒あるいはプライマー化
合物のような活性剤を含むことができ、非−オゾン破壊、難燃性、VOCがほとん
どないかゼロであるが、活性成分のキャリアーとして使用するのに十分な揮発性
、低毒性および費用に関し受入れ可能である特性を有する溶剤系の必要性が存在
することは明らかである。本発明の目的は、CFC類の有用な代替物として上記の
要求を扱うのと同様、パーフルオロカーボンの溶解力の欠点を克服することであ
る。
発明の概要
本発明は、パーフルオロカーボンおよびアルキルシロキサンの溶液を含む非−
オゾン破壊かつ難燃性溶剤組成物に関する。パーフルオロメチルモルホリン、炭
素数5から8のパーフルオロアルカン、およびそれらの混合物から成る群からパ
ーフルオロカーボンを選んでもよい。アルキルシロキサンは次式を有する化合物
群の中から選んでもよい:
式中、Rは炭素数1から10のアルキル基であり、tは1から5までの整数である
。
前記のアルキルシロキサンをパーフルオロカーボンと混合した時、予期せぬこ
とに接着促進剤組成物中のCFC類の代替物として役立つために必要な、上記所望
の特性を有する補助溶剤組成物をもたらす。本発明の目的では、用語“促進剤”
を、促進剤、活性化剤、開始剤、触媒あるいは接着強化化合物並びに接着化合物
の重合を、開始、促進あるいは高めるように使用される他の化合物を含むものと
して使用する。
本発明の補助溶剤組成物は、前記の促進剤成分に対し優れたキャリアーとして
役立つ非−オゾン破壊、難燃性溶剤系である。この様に、例えば、シアノアクリ
レート接着剤のアミン促進剤を、補助溶剤組成物に添加して促進剤組成物を形成
してもよい。嫌気性接着剤、オレフィニック接着剤、エポキシ接着剤、およびア
クリル接着剤等のような種々の接着系のための他の促進剤組成物を、本補助溶剤
組成物から形成できる。そのような促進剤組成物は、基質表面に施した時、十分
な促進剤成分がその意図される機能を提供するよう沈着する、適量の補助溶剤組
成物に促進剤成分を添加することにより形成される。本発明の補助溶剤組成物は
、難燃性揮発物と相関関係がある共沸物質である。
補助溶剤組成物中に存在するアルキルシロキサンの量は変化してもよいし、最
少量はもはや効果的に活性化剤を溶解しない量で、最大量は易燃性および可燃性
の問題によってのみ、制限される。普通、補助溶剤組成物は、パーフルオロカー
ボンを組成物の約80重量%から約99.99重量%、好ましくは、約90重量%から約9
8重量%、最も好ましくは約92重量%から約95重量%の量で含む。アルキルシロ
キサンは補助溶剤組成物中に、約0.01重量%から約20重量%、好ましくは約2重
量%から約10重量%および最も好ましくは約5重量%から約8重量%の量で存在
してもよい。
これらの補助溶剤溶液をその中に分散あるいは溶解可能な種々の活性成分及び
ゲスト(guest)物質のためのキャリアーあるいはホスト(host)として使用でき
る。好ましい利用において、活性物質は、接着剤組成物、特に、シアノアクリレ
ート接着剤の硬化時間を加速するのに有用なアミン含有化合物のような促進剤化
合物である。そのような促進剤化合物に加え、安定化剤、粘度改質剤、臭いマス
キング剤、着色剤、可塑剤等およびこれらの物質の混合物のような、他の物質も
補助溶剤に混合することができる。
さらなる観点において、本発明は、室温では液体であるパーフルオロカーボン
の補助溶剤組成物を形成し、補助溶剤組成物に、接着剤の硬化及び/又は接着を
高めることを促進する物質を添加するする工程を含む、接着促進剤組成物を製造
する方法を含む。
本発明はさらに非極性基質を極性でも非極性でもよい他の基質に結合させる方
法を提供するが、その方法は、パーフルオロカーボン、アルキルシロキサンおよ
び接着促進剤成分を含む接着促進剤組成物で非極性基質を処理することを含む。
詳細な説明および好ましい態様
本発明の非−オゾン破壊かつ難燃性補助溶剤組成物はパーフルオロカーボンお
よびアルキルシロキサンの溶液を含む。典型的なパーフルオロカーボン化合物に
おいて、フッ素原子は、炭化水素母材分子の炭素−結合水素原子の全部を置換す
る。炭素−フッ素結合の強さにより、高度の熱的および化学的安定性が可能にな
り、低毒性で極性分子およびほとんどの炭化水素にとって低溶解力となる。これ
らの性質を議論するためには、国立電気部品包装および生産会議(National Ele
ctoronic Packaging and Production Conference)において発表されたグレンフ
ェル(Grenfell)らの“臨界洗浄および乾燥方法のための流体性能(Performance F
luids For Critical Cleaning and Drying Applications)”を参照のこと。この
ように、パーフルオロカーボンは、極性分子および炭化水素に対する溶解性が乏
しいためにプラスチックに使用するのに適切な選択となるが、溶剤としてあるい
は接着促進剤化合物に対して有用ではなかった。実際、パーフルオロカーボンが
不活性なために、パーフルオロカーボンに溶解すると知られている化合物はほと
んどなかった。しかしながら、本明細書において開示したアルキルシロキサン化
合物をパーフルオロカーボンに添加することにより、パーフルオロカーボンの溶
解性が著しく向上し、結果として新規補助溶剤組成物を形成することが明らかに
なった。この組成物は種々の活性成分又はゲスト物質のキャリアーとして使用で
きる。前述したように、パーフルオロ化化合物は、フッ素化グリースの洗浄流体
として有用であることが分かっていた。グレンフェルらは、この有用性は、特定
の炭化水素と組み合わせて共沸物を形成した時、パーフルオロカーボンの溶解能
が増加するためとしている。例えば、グレンフェルらはパーフルオロ-N-エチル
モルホリン(90%)および2,2,4トリメチルペンタン(10%)の共沸混合物; およびC6F14
(90%)とt-アミルメチルエーテルの共沸混合物を開示している。これらの混合
物は溶解力を向上させ、次に洗浄能を向上させたことがわかった。しかしながら
、これらの炭化水素は、易燃性および種々の基質との不適合性のために、本発明
において有用でない。さらに、グレンフェルらはまたCFC類中でのシリコンの溶
解性は非常に低いと具体的に教示している。
グレンフェルらの教示とは対照的に、驚いたことにあるアルキルシロキサンは
CFC類と組み合わせると、接着促進剤成分に対する補助溶剤キャリアー組成物と
して有用な共沸溶液を形成できることが発見された。共沸という性質のためにこ
れらの組合わせは、沸点において実質的に同一の蒸気および液体状態組成を有し
、それにより単一物質として働く。共沸物質の形成は、商業的受容性にとって必
要な低引火点かつ難燃性という性質にとって重要である。本発明の目的にとって
、用語“難燃性”は、約200°F(94℃)未満の引火点を意味し、これにより物質に
火をつけるのに加熱が必要となる;用語“易燃性”は加熱というより火花で着火
し、約100°F(38℃)未満の引火点を有する物質を意味する。引火点が140-200°F
のこれらの化合物を可燃物として分類する。これらの定義は運輸省(DOT)による
設定の通りであると考えられる。
前述したように、本発明の成分は上で定義した範囲で難燃性かつ不燃性である
。これは、イソパラフィンやプロピレングリコールエーテルのような、CFC置換
体として提案された、他の物質とは対照的である。これらの従来の溶剤物質は、
優れた溶解力および揮発性という性質を有しているが、約200°F(94℃)未満の温
度で可燃する。著しく優れた溶解性を示す、ヘプタン、アセトン、メチルエチル
ケトン、メタノール、プロパノール等の他の物質は非常に易燃性で、火花だけで
着火する。
このように、本発明は、オゾン破壊せずに、優れた溶解力、難燃性および不燃
性という性質のバランスをとっている。本発明の補助溶剤組成物を、種々の物質
のキャリアーとして提供できる。又、本組成物は接着促進剤組成物、特に、アミ
ン含有促進剤組成物の著しく優れたキャリアー又は溶剤として働くのに十分揮発
性である。これは、アミン等の塩基性化合物を溶解し、それらを基質表面に沈着
させ、素早く蒸発あるいは蒸発分離させ、次に施す接着剤組成物と反応させる促
進剤化合物を後に残すのに十分な能力のためである。共沸気体組成物は難燃性、
不燃性、非−オゾン破壊かつ非毒性である。
使用した特別な促進剤成分は、ほとんどの部分を使用すべき接着剤組成物並び
に結合すべきある種の基質に依存する。例えば、シアノアクリレート、嫌気性物
質、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびオレフィンは、それぞれ、硬化を活性化
、加速化あるいは促進し、及び/又は接着を増進する化合物の分類を有している
。
本発明の補助溶剤組成物は、シアノアクリレート接着剤組成物の促進剤化合物
と一緒の場合に特に有用であることが分かった。シアノアクリレート接着剤は、
種々の物質を結合させるのに非常に有用である、迅速な硬化物質である。シアノ
アクリレート接着剤の重合を、塩基性の、すなわちヒドロキシあるいはアミン含
有化合物のような陰イオン性化合物により触媒作用する。本発明において、接着
促進剤は、重合の触媒作用をしたり又は開始させたり、あるいは基質工程への親
和性を高めることができるような広範囲の化合物から選んでもよい。例えば、こ
れらの化合物としては次のものが挙げられる:
a)第一、第二および第三アミンおよびそれらの塩のような有機性あるいは無機性
置換および非置換アミン;
b)N-置換アルカノアミン(alkanoamines);
c)アシル化N-置換アルカノアミン;
d)ジアミンのようなポリアミン;
e)米国特許第4,869,772号公報に開示されているジアザビシクロあるいはトリア
ザビシクロ化合物のような複素環式アミン
f)米国特許第5,066,743号公報に開示されており、次式を有する第三アンモニウ
ムカルボキシレート化合物:
式中、R1,R2,R3およびR4は、各々互いに独立して変化してもよいし、アル
キル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリールおよびアリールアルキルから
成る群から選んでもよいし、好ましくはR1,R2およびR3の少なくとも一つが
、炭素数6から20の長鎖アルキル基であり、R4をアルキルおよびアルケニルか
ら成る群から選ぶ;
g)米国特許第4,496,686号公報に開示されているような、リンおよび窒素原子を
交互に含む環状あるいは鎖状ポリマーを含むホスファゼン化合物;
h)米国特許第5,314,562号公報に開示されており、次式を有するエチレンジアミ
ン化合物:
式中それぞれのR5は同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1から8のア
ルキル、アルケニルあるいはアルコキシ基、炭素数6から8のアリール基、炭素
数1から8の窒素-、シリコン-又はシリコン置換体基、あるいはヒドロキシ、
エーテル酸素又は硫黄で置換されていなくてもされていてもよい炭素数が8まで
の複素環式基を示す。
i)米国特許第5,079,098号公報に開示されており、接着を向上させるプライマー
として有用な、次式を有する第四アンモニウム化合物:
式中、R1,R2,R3およびR4は、各々互いに独立して変化してもよいし、アル
キル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルカリール、アラルキルおよびアルケ
ニルから成る群から選ばれ、ヘテロ原子で任意に置換されていてもよく;A-は
脱プロトン化平衡反応におけるpKa値が約0よりも大きい陰イオンである。
上記の特許第4,869,772号公報、5,066,743号公報、5,079,098号公報、4,496,6
86号公報および5,314,562号公報は本明細書中に含まれるものとする。
他の有用なアミンとしては、シアノアクリレートの促進剤として用いられる米
国特許第3,260,637号公報に開示されているものが挙げられる。
アミンの好ましい分類の中に、ジメチルパラ-トルイジン(DMPT)のようなアシ
ル化N-置換アルカノアミンがある。DMPTは、シアノアクリレート接着組成物等の
活性化剤組成物を形成するのに、本発明において特に有用であることが分かった
。
本発明の補助溶剤組成物は種々の接着剤系と使用することができ、金属および
非金属表面と調和する。補助溶剤組成物から形成した接着促進剤系を、スチール
、プラスチック、ガラスおよび木材のような多数のタイプの結合表面に使用する
ことができる。本発明の補助溶剤キャリアー組成物は、より環境に優しい、従来
の溶剤との代替物を提供し、不活性であるためほとんどの工学プラスチックと調
和し、すなわち、侵さない。非−オゾン破壊かつ難燃性であることに加えて、本
発明の補助溶剤キャリアー組成物は、毒性が低く、乾燥が早く、すなわち蒸発が
早く、そして費用上の効果的な方法で商業的に生産できる。
前述したように、本補助溶剤組成物は、パーフルオロメチルモルホリン、炭素
数5から8のパーフルオロアルカンおよびそれらの混合物から成る群の中から少
なくとも一種のパーフルオロカーボンと、次の化学式を有する一つ以上のアルキ
ルシロキサンを共溶解することで形成される:
式中、Rは炭素数1から10のアルキル基であり、tは1から5の整数である。パ
ーフルオロカーボンは、加熱あるいは他の追加的な工程なしに、アルキルシロキ
サンと補助溶液を形成するように室温下で液体であるべきである。
本発明の好ましい態様の一つにおいて、補助溶剤組成物は、i)実験式C5F1 1
NO及び/又はnが5から8の整数であるCnF2n+2を有するパーフルオロカー
ボンとii)アルキルシロキサンの混合物を含む。アルキルシロキサンは、ヘキサ
メチルジシロキサンあるいはオクタメチルトリシロキサンであるのが好ましい。
パーフルオロカーボンは、約80から99.0重量%、好ましくは約90から98重量%、
最も好ましくは約92から約95重量%の量で存在してもよい。前述したように、補
助溶剤キャリアー組成物中に存在するアルキルシロキサンの量は、溶解力、可燃
性および易燃性のような因子により決定する。一般に、アルキルシロキサンは、
約0.01から約20重量%、好ましくは約2から約10重量%、最も好ましくは約5か
ら約8重量%の量で存在してもよい。一般に、補助溶剤組成物は、例えば、約0.
01から約20重量%のアルキルシロキサン、すなわち、ヘキサメチルジシロキサン
あるいはオクタメチルトリシロキサンをパーフルオロカーボン中で共溶解するこ
とにより調製する。
本発明の別の態様により、均一混合物あるいは溶液を形成するよう、拡散ある
いは溶解可能な活性剤あるいはゲスト物質のキャリアーとして補助溶剤が働く非
−オゾン破壊、難燃性送達システムを開示する。好ましい利用法において、ゲス
ト物質は、接着剤組成物の硬化速度を加速するのに有用な、アミン含有化合物で
ある。
接着促進剤組成物において有用な他の従来の添加剤を、補助溶剤組成物に添加
してもよい。これらは、制限なしに、安定化剤、粘度改質剤、臭いマスキング剤
、着色剤、可塑剤およびそれらの混合物を含む。
本発明の補助溶剤組成物を、接着促進剤成分の添加により、接着促進剤組成物
に形成してもよい。そのような場合、接着促進剤組成物は、補助溶剤組成物およ
び接着促進剤成分のような活性剤を含むであろう。本発明は、接着促進剤成分と
混合し、接着促進剤組成物として使用する場合、結合すべき金属あるいは非金属
表面に施し、次いで、その上に接着剤を施し、最後に表面を一緒にしてプレスす
ることを目的とする。これらの組成物を普通プライマー組成物と定義する。その
ような組成物は、溶剤の表面自由エネルギーが、接着剤で結合した基質表面の表
面自由エネルギーに近い場合に、最も効果的である。
特定の接着促進剤組成物中の促進剤成分の濃度を、接着剤、特定の基質表面、
選択される促進剤および望まれる機能又は結果により決めてもよい。一般に、促
進剤成分は接着促進剤組成物中に、必要とされる硬化速度および引っ張り強さを
生み出すのに効果的な量で存在する。例えば、接着促進剤組成物の約0.01から約
10重量%の量が有用であり、好ましくは約0.05から約2重量%、最も好ましくは
約0.25から約0.60重量%である。費用を削減し、利用を容易にさせるのに、効果
的な最低濃度で接着促進剤組成物を利用するのが好ましく、これは促進剤が単分
子層の厚さに近づくのを可能にするのと同様である。一般的に、接着促進剤を基
質の一側面に施すことは十分であるが、ある例においては、基質両面をコートす
るのが都合がよいかもしれない。より広い接着間隙およびより厚い接着剤層が用
いられている所に多層コーティングを利用してもよい。
補助溶剤組成物および促進剤成分を含む接着促進剤組成物を、例えば、硬化を
開始もしくは促進したり、又は基質接着を高めるような望まれる結果に影響を与
えるのに十分である任意の方法で、シアノアクリレート又は他の接着剤と結合す
るよう基質表面に施してもよい。例えば、接着剤を施す前に、接着促進剤組成物
を一種以上の基質表面に、噴霧、浸漬、はけ塗り、綿棒塗り、すり込み、ローラ
ーコーティング等をするのが好ましい。
接着促進剤組成物および接着剤層の厚さは、基質、特に使用すべき接着剤およ
び促進剤表面の性質および組成に依存し、最終結合集成体の最終用途と同様に、
広く変化してもよい。任意の所定のパラメーターの集合により、受入れ可能でか
つ最適な厚さを、種々のプライマーおよび接着剤層厚さで特定のサンプルに対す
る重ね剪断引っ張り剪断強さ値により測定してもよい。約“0”ミルから約5ミ
ルおよび約10ミルと同じ位の接着剤層は、通常多くの基質を満足することが分か
った。
本発明の補助溶剤組成物を、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂を含む、非常に
広範囲の高分子基質に安全に適用することができる。熱可塑性物質の例としては
、制限なしに、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンエーテルアロイ、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ナイロン、メラミン、ポリアセ
タール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)およびポリエチ
レンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、アクリル樹脂、アクリロニト
リルブタジエンスチレン(ABS)、セルロースアセテート、エチレンビニルアセテ
ート(EVA)、アイオノマー、ポリアリールエーテルおよびポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブチレンおよびポリアロマーのようなポリオレフィン、ポリメチ
ルペンタン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルクロリド(PVC)、スチレ
ンアクリロニトリル(SAN)およびスチレンブタジエンを含み;エポキシ樹脂およ
びフェノール樹脂等のような熱硬化樹脂もまた有用である。エポキシガラス基質
のような複合材料も、本発明の接着促進剤及び補助溶剤組成物とともに使用して
よい。本発明の補助溶剤組成物は、前述の基質を侵したり目に見える有害な影響
を示したりしない。
木材、金属、ゴム、皮、布、紙あるいはセラミックのような他の物質も、望ま
れる促進剤成分を混合することにより特定の利用のために本発明の補助溶剤組成
物をあつらえて作ることも可能なので、もちろん意図されている。
前述したように、本発明の補助溶剤組成物は、シアノアクリレート接着促進剤
組成物、特に接着を増進するためのキャリアーとして特に有用である。適当なシ
アノアクリレート接着剤は次の一般式により示される:
式中、R6はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシア
ルキル、アラルキル、ハロアルキルあるいは他の適当な基である。低級アルキル
α−シアノアクリレートが好ましく、特に、メチル、エチル、n−プロピル、n
−ブチル、イソブチル、イソプロピル、アリル、シクロヘキシル、メトキシエチ
ル、メトキシプロピル、シクロヘキシル、n−ペンチル、アリルおよびエトキシ
エチルシアノアクリレートを含む。
嫌気性接着剤のような、構造的あるいは機械的接着剤を使用すべき場合、補助
溶剤組成物は、硬化の速度を早める接着組成物中に存在する開始剤と相互作用す
る嫌気性促進剤成分を含むことができる。第三アルキルアミン、ローダミンおよ
び有機ヒドラジド、アルコキシアミンは、フェロセン化合物と同様、嫌気性促進
剤として従来より使用されている。
アクリル接着剤は一般的に2部分(パート)系である;最初の部分はモノマー
および開始剤成分を含有する;2番目の部分は、本発明の文脈において補助溶剤
組成物に含まれる促進剤又は硬化剤成分を含有する。エポキシ系のような他の2
部分系も、本発明の補助溶剤組成物を、例えば、アミン、無水物等の硬化剤を含
むために使用してもよい。
本発明の特徴および利点は、ある好ましい態様を例示するが発明の目的を制限
するように行われるべきではない、次の実施例を参照することによりさらに明瞭
に理解されるだろう。
実施例 実施例1
本発明の次の補助溶剤組成物を、パーフルオロカーボンおよびアルキルシロキ
サンを単に混合する方法を用い、室温下で共溶解することにより調製した。
表1の補助溶剤組成物を、蒸留し、次にGC分析に供し、共沸することが分かっ
た。
本発明の次の接着促進剤組成物を表2に示したように調製した。
本発明により調製した本発明の促進剤組成物について様々な試験を行った。こ
れらの試験としては、固定時間性能により測定したエージング(安定性)、硬化
時間の関数としての接着強さ(引っ張り接着強さ)、種々の適用法を用いる固定
時間が挙げられるが、これは、(CFC-含有)接着促進剤をベースにした従来の溶
剤と比較した硬化速度と同様である。これらの試験の結果を下記の表に示し、考
察する。
表3に示されるように、本発明の組成物1および4の固定時間は、エージング
後8か月までの間、5秒以下のままである。これは、迅速な固定時間を達成する
ための促進活性を維持する能力から明らかなように、本発明の接着促進剤組成物
はエージング後室温で安定であることを示している。これらの試験をグリッドブ
接着剤410)を接着間隙が0で施す前に、接着促進剤組成物で重ね剪断をコートし
た。重ね剪断が3kgの重りを持ち上げることが出来た点で固定を決定した。
本発明の接着促進剤組成物4を、様々なアプリケーターを用い、エポキシガラ
スおよびグリッドブラスト鋼重ね剪断の両方について試験した。固定時間および
乾燥時間を商業的に利用可能なCFC-ベース促進剤組成物に対して比較した。結果
は、下記の表4に示したように、商業的に利用可能なCFC-ベース促進剤組成物と
比較してもひけを取らない固定時間を示す。特に、スプレーアプリケーターをグ
リッドブラスト鋼重ね剪断に使用した乾燥時間は、従来のCFC-ベース組成物より
2倍以上速い。商業的な競争であるため、乾燥時間は本発明の重要な観点であり
、接着促進剤組成物は、活性成分を基質表面に運び、その後迅速に蒸発させなけ
ればならない。本発明の補助溶剤組成物は、表4に示したように、優れた乾燥時
間を示す。本発明の補助溶剤キャリアーにより、最適結合をするための、十分な
風乾(オンパートライフ(on-part life))時間も可能になる。接着剤を使用す
る前に、補助溶剤が一度蒸発しさえすれば、風乾時間は活性成分が基質表面で効
果
的なままでいる時間の最適量である。
本発明の接着促進剤(加速剤)組成物の接着強さを、様々な硬化時間において
、グリッドブラスト鋼重ね剪断およびエポキシガラス基質それぞれについて試験
した。これらの接着強さを、商業的に利用可能な従来のCFC-ベース促進剤組成物
と比較した。接着強さの結果(psi)を下記の表6に示す。各試験において使用し
た
ートである。重ね剪断を接着促進剤組成物で、それぞれをコートし、次いで、シ
アノアクリレート接着剤を利用し重ね剪断を一緒にした。硬化時間を1時間、2
時間および24時間で、すべて室温下で測定した。
表から明らかなように、本発明の接着促進剤組成物をグリッドブラスト鋼に使
用した重ね剪断の接着強さは、硬化時間1および2時間後に、従来の促進剤組成
物よりもわずかに低かった。しかしながら、硬化の24時間後、本発明の組成物は
、商業的に利用可能なCFC-ベース促進剤組成物よりも高い接着強さを示した。エ
ポキシガラス重ね剪断については、本発明の組成物は各硬化の間隔後に、先行技
術のCFC-ベース促進剤組成物よりも高い接着強さを示した。これらの結果は、金
属および非金属表面の両方について、特に、従来アミン促進剤を含むのに使用す
る商業的に利用可能なオゾン−破壊溶剤と比較した場合、よく機能する本発明の
能力を示している。
室温下で様々な間隔でエージング後、促進活性を保持する本発明の組成物の能
力を示すための追加的な試験を行った。表6にグリッドブラスト鋼重ね剪断の15
分、1時間、2時間および24時間間隔で室温で硬化した結果を示す。それぞれの
接着促進剤組成物を、接合する重ね剪断の一つに施すことにより重ね剪断を製造
し、次いで、接着剤を利用し重ね剪断を一緒にかみ合わせた。次に、重ね剪断を
室温下で、示した間隔で置き、次に、表6に示したようにpsiで結果を与えるよ
うASTMの方法の通りに、引っ張って別々にした。表から明らかなように、本発明
の組成物は、オゾン-破壊特性あるいは存在する他の有害な影響なしに、接着剤
を硬化するのに用いた場合、商業的に利用可能なCFC-含有促進剤組成物と比較し
てひけを取らない引っ張り強さを示す。
固定時間および乾燥時間に関して追加の試験を行った。結果は、表7に示した
ように、CFC-ベースの従来の組成物の固定時間および乾燥時間についてひけをと
らない本発明の組成物の能力を示す。
下記の表8に、アミン促進剤成分を含有する本発明の接着促進剤組成物を施し
た種々のプラスチック基質を示す。この試験の目的は、接着促進剤として任意の
方法で使用した補助溶剤組成物が、プラスチック基質に有害な影響を及ぼすかど
うか測定することである。試験したすべての場合で、本発明の組成物は、プラス
チック上に、目に見える有害な影響を示さなかった。これは、ある基質上での曇
り、腐食あるいはひび割れを含む種々の影響を示す、従来のCFC-ベース組成物か
ら得られた結果とは区別される。結果は、表8に示したように、促進剤がプラス
チック上に目に見える影響を及ぼさなかったところを“×”、促進剤がプラスチ
ック上に目に見える影響を及ぼしたところを“○”で示す。
この様に記述した本発明であるが、多くの方法により変えてもよいことは明ら
かである。そのような変更は、本発明の趣旨および目的から逸脱しているとはみ
なされず、そのような改変の全ては、次に続く請求の範囲の目的内に含まれるよ
う意図されたものである。