JPH09510735A - スピロスタニルグリコシド性結晶 - Google Patents
スピロスタニルグリコシド性結晶Info
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- JPH09510735A JPH09510735A JP8508579A JP50857996A JPH09510735A JP H09510735 A JPH09510735 A JP H09510735A JP 8508579 A JP8508579 A JP 8508579A JP 50857996 A JP50857996 A JP 50857996A JP H09510735 A JPH09510735 A JP H09510735A
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Abstract
(57)【要約】
抗高コレステロール血症薬又は抗アテローム性動脈硬化症薬として有効な(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンの高度結晶性形態。
Description
【発明の詳細な説明】
スピロスタニルグリコシド性結晶 発明の背景
本発明は、ステロイド性グリコシドと、特に哺乳動物における抗高コレステロ
ール血症(hypocholesterolemic)薬及び抗アテローム性動脈硬化症薬としての上
記グリコシドの使用方法とに係わる。
抗高コレステロール血症活性を有する公知の生成物の多くは、ポリスチレンな
どの架橋合成ポリマー誘導体である。例えば、架橋、非水溶性、胆汁酸結合ポリ
スチレンベース樹脂[例えば、
砂のような「口内感触」を有し、従って、嗜好性に乏しい。これに加えて、これ
らの樹脂ビーズは、典型的には、インビボでの有効性が低い。従って、こうした
材料の抗高コレステロール血症有効用量は極端に多量であり、典型的には、1日
当たり製剤生成物18−24gである。抗高コレステロール血症活性を有する他
の公知のポリマーは、欧州特許出願公開No.0212145に開示されている
通りの自然生成物であるキトサン(chitosan)及びキトサン誘導体である。しか
し、これら
の材料の抗高コレステロール血症有効用量も多量である。
他の公知の高コレステロール血症抑制薬は、「アルファルファサポニン」のよ
うな植物抽出物を含む。しかし、このような植物抽出物は易変組成物であり、多
量の無用な化学物質を含む。組成の変動のために、標準的な用量を設定すること
や、含まれる不純物を推定することが困難である。従って、こうした抽出物は、
人間における使用にはあまり適していない。更に、こうした抽出物の精製は高コ
ストだろう。こうした植物抽出物に代わる材料としては、合成によって生成され
る特定の純粋な「サボゲニン誘導」化合物(例えば、スピロスタン、スピロステ
ン、又は、ステロール誘導化合物から合成した物質)が、重量を基準にした場合
に、アルファルファ抽出物よりも効果的にコレステロール吸収を抑制し、従って
、こうした合成物質は妥当な量の用量で投与されることが可能である。こうした
物質は、化学組成が公知であり、且つ、高純度に合成することが可能であるので
、人間を含むあらゆる温血動物に使用するのに適している。
しかし、純粋なサポゲニンは、多量に投与しない限り、コレステロール吸収を
有意に阻害することはない。サポゲニンが所期の効果を有するのは、他の部分と
化合している時だけである。
こうしたサポゲニン化合物の例は、チゴゲニン及びジオスゲニンの化合物、特に
そのグリコシドである。P.K.Kintia,Iu.K.Vasilenko
,G.M.Gorianu,V.A.Bobeiko,I.V.Suetina
,N.E.Mashchenko,Kim.Pharm.Zh.,1981,1
5(9),55は、3−O−(β−D−ガラクトピラノシル)ヘコゲニンと、抗
高コレステロール血症薬としてのその使用とを開示する。米国特許第4,602
,003号と同第4,602,005号は、幾つかのステロイド性グリコシド、
特に、3−O−(β−D−グルコピラノシル)チゴゲニンと3−O−(β−D−
セロビオシル)チゴゲニンと、高コレステロール血症の抑制のためのそのステロ
イド性グリコシドの使用とを開示する。3−O−(β−D−セロビオシル)チゴ
ゲニンは、例えばコレスチラミンと比較した場合に、これよりも高い抗高コレス
テロール血症活性を有する。
更に、優れた抗高コレステロール血症活性を有する他のステロイド性グリコシ
ド(例えば、(3β,5α,25R)−3−[(β−D−セロビオシル)オキシ
]スピロスタン−12−オン)が、(本明細書に開示内容を引例として組み入れ
ている)
WO 94/00480として公開され共通に譲渡されたPCT出願PCT/U
S93/04092に開示されており、更に、共通して譲渡された1993年4
月28日付で出願された米国特許出願番号08/054,449(現在はPCT
/US/00446)では、(3β,5α,25R)−3−[(β−D−セロビ
オシル)オキシ]スピロスタン−11−オンの結晶性一水和物と、その抗高コレ
ステロール血症薬及び抗アテローム性動脈硬化症薬としての使用とが開示されて
いる。
これに加えて、(本明細書に開示内容を引例として組み入れている)共通して
譲渡された米国特許出願番号08/174,100と同08/174,099は
、優れた抗高コレステロール血症活性を有する更に別のステロイド性グリコシド
(例えば、(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2
−フルオロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−1
2−オン)を開示する。
従って、様々な高コレステロール血症抑制薬が存在するが、当業では、従来の
ものに代わる新たな高コレステロール血症抑制薬が探し求められ続けている。発明の要約
本発明の1つの側面は、抗高コレステロール血症薬又は抗アテローム性動脈硬
化症薬として有効なスピロスタニルグリコシドの2つの高度結晶性形態(以下で
は形態A)形態Bと呼ぶ)に向けられる。この化合物は(3β,5α,25R)
−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]
セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンであり、次のX線回折d−
間隔(d−spacing)を有する。
結晶形態Aのスピロスタニルグリコシドが好ましく、このスピロスタニルグリ
コシドは次のd−間隔を有する。
結晶形態Bのスピロスタニルグリコシドが本発明の別の側面であり、このスピ
ロスタニルグリコシドは次のd−間隔を有する。
本発明の更に別の側面は、上記の通りの結晶性化合物と医薬上許容可能な担体
とを含む、哺乳動物における高コレステロール血症及びアテローム性動脈硬化症
の治療のための医薬組成物に向けられる。
本発明の更に別の側面は、高コレステロール血症及びアテローム性動脈硬化症
を病む哺乳動物に対して治療有効量の上記の通りの結晶性化合物を投与すること
による、哺乳動物の高コレステロール血症及びアテローム性動脈硬化症を治療す
るための方法に向けられる。
本発明の更に別の側面は、上記の通りの結晶性化合物を調製するための方法に
向けられる。この方法は、適切な溶媒(酢酸エチル又はアセトニトリルが好まし
い)からの結晶化を含む。この方法の好ましい側面では、(3β,5α,25R
)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル
]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを、十分な量の酢酸エチ
ル又はアセトニトリル中に十分な時間混合した後、冷却して、結晶性(3β,5
α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカ
ルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−
オンを得る。
従って、本発明は、第1(形態A)の非吸湿性で熱力学的に安定した高度結晶
性形態の(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−
フルオロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12
−オンと、従来の第3の結晶形態の同化合物よりも高い熱力学的安定性を有する
第2の結晶形態(形態B)の同化合物とを提供することによって、当分野におけ
る大きな前進をもたらす。これらの結晶は、上記化合物の開発と規制検査(regul
atory review)とを容易にする。これに加えて、本発明の好ましい結晶形態は、
その非吸湿性のために、優れた取扱い及び製剤(例えば、錠剤化)特性を有する
。これと比較して、第3の従来の結晶形態の化合物は、識別可能な晶癖がない微
晶質である。この第3の結晶形態は、不規則要素を伴う結晶質であるので、熱力
学的安定性に劣り、且つ、(その吸湿性のために)ワックス様の粘稠度を有し、
この粘稠度は、濾過と取り扱いと製剤を極度に困難なものにする。
本発明の他の特徴と利点が、下記の詳細な説明と、クレームと、本発明の実施
様態を例示する添付図面とから明らかになる
だろう。図面の簡単な説明
図1は、本発明の第1の好ましい結晶形態AのX線粉末回折パターンを示す。
図2は、本発明の第2の結晶形態BのX線粉末回折パターンを示す。発明の詳細な説明
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオ
ロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン
は、次式を有する。
式Iの化合物は、本明細書では、式Iで示す絶対立体構造を
有する単一対掌体として定義される。
本発明では、式Iの化合物の2つの高度結晶性形態がある。本発明の高度結晶
性形態のX線粉末回折パターンを示す図1(形態A)と図2(形態B)とを参照
して、本発明を理解することが可能である。これらの両方の図では、cpsで表
す強度(Y)を、角度で表す2θ(X)に対してプロットしてある。これらのX
線粉末回折の観測を、周囲条件下でSiemens回折計Model 5000
(Madison,Wisconsin)で行った。
結晶形態Aと結晶形態Bの晶癖は両方とも二重終端ブレード(doubly
terminated blade)である。好ましい結晶形態Aは、ロッド(
rod)又は二重終端ブレードとの混合として観測されるが、このロッドは過渡
的な晶癖であり、ブレードが最終的な晶癖であると考えられる。形態Aが両方の
結晶晶癖で存在するにも係わらず同じ結晶格子を有するので、上記晶癖はどちら
も排他的に単離可能であると考えられる。好ましい形態Aは非吸湿性である。形
態Bは水和形態又は溶媒和形態で存在する。これに加えて、両方の結晶形態が薄
片(flake)として観察されている。
上記化合物の好ましい高度結晶性形態Aを次の手順によって調製することが可
能である。実質的に純粋な(水のような残留溶媒を除いて不純物約10%未満の
)非晶質又は結晶質の(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−
ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロ
スタン−12−オンを、この非晶質又は結晶質材料を(当然のことながら、所期
の結晶相への変換は、非晶質又は結晶質材料の溶解と、所期の結晶形態の沈殿と
を含むとはいえ)適切な溶媒(好ましくは、酢酸エチル又はアセトニトリル)中
に混合(例えば、溶解、スラリー化)し、その後で(再)結晶化させることによ
って、第1の高度結晶性形態Aに変換する。
溶媒に対する化合物の濃度が、重量/体積で約1:100から約1:1である
ことが好ましい。この濃度が約5:100から約20:100であることが特に
好ましい。
溶解温度が周囲温度(例えば17℃から30℃)から還流温度の範囲内である
ことが好ましく、60℃から還流温度の範囲内であることがより効率的である。
典型的には、この上昇させた温度を約30分間から24時間維持する。上昇させ
た温度を溶解に使用する場合には、その結果得られる懸濁液を周囲温度
に冷えるままにし、結晶を約30分間から60分間粒状化し、その後で従来の手
段(好ましくは濾過)によって回収し、真空乾燥する。
或いは、開始材料を、第1の溶媒、例えば、(C1−C6)アルキルケトン、T
HF/シクロヘキサン、(C1−C4)アルカノール、又は、塩素化炭化水素(例
えば、塩化メチレン)、好ましくはテトラヒドロフラン/シクロヘキサン 3:
1中に溶解し、その後で、酢酸エチル又はアセトニトリルに接触させて(例えば
、蒸留中に第1の溶媒を第2の溶媒と交換して)(再)結晶化させる。
上記化合物の別の高度結晶性形態Bを、随意に70%までの水を伴う(C1−
C4)アルカノール、例えば、エタノール、イソプロパノール、又は、n−プロ
パノール(30%から70%)/水(70%から30%)を再結晶化溶媒として
使用することを除いて、(上記パラグラフの代替手順を含む)上記手順によって
同様に調製することが可能である。
(本明細書に開示内容が引例として組み入れてある)共通して譲渡された19
93年12月28日付で出願された米国特許出願番号08/174,100に開
示されている方法で、(3
β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェ
ニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを調製
する。
特に、請求の範囲の化合物を以下の様に調製することができる。
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオ
ロフェニルカルバモイル]−2′,2″,3′,3″,6′−ペンタクロロアセ
チル−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを、約0℃から約1
00℃の温度(典型的には周囲温度)、約0.5psiから約50psiの圧力
(典型的には周囲圧力)で、約0.25時間から約2時間(典型的には0.5時
間)、極性溶媒(例えば、メタノール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール
、又は、これらの混合物)中の求核塩基(例えば、ナトリウムメトキシド、シア
ン化カリウム)と化合させることによって脱アセチル化し、(3β,5α,25
R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイ
ル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを得る。
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−2′,2″,
3′,3″,6′−ペンタ−クロロアセチル−セロビオシル)オキシ]−スピロ
スタン−12−オンを、ジメチルホルムアミドのような極性非プロトン性溶媒中
で、塩化銅(I)の存在下において、周囲温度で2時間から約10時間、適切な
イソシアナート(即ち、2−フルオロフェニルイソシアナート)と化合させるこ
とによってカルバモイル部分に変換し、(3β,5α,25R)−3−[(β−
D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]−2′,2″,
3′,3″,6′−ペンタ−クロロアセチル−セロビオシル)オキシ]−スピロ
スタン−12−オンを生成する。
[(β−D−4″,6″−O−[4−メトキシベンジリデン]−2′,2″,
3′,3″,6′−ペンタ−クロロアセチルセロビオシル)オキシ]−スピロス
タン−12−オンを、ジクロロメタンとメタノールとの混合物中で、周囲温度で
約2時間から約8時間、トリフルオロ酢酸で処理し、(3β,5α,25R)−
3−[(β−D−2′,2″,3′,3″,6′−ペンタ−クロロアセチルセロ
ビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを調製する。
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−セロビオシル)
オキシ]−スピロスタン−12−オンを、約2時間から約6時間、周囲圧力にお
いて、還流条件下で、無水非プロトン性溶媒(例えば、クロロホルム、又は、ジ
クロロエタン)中で、触媒量の強酸(例えば、ショウノウスルホン酸)の存在下
で、アニスアルデヒドジメチルアセタールと反応させる。ケタール化の完了時に
、塩基、好ましくはアミン塩基(例えば、ピリジン)と、アシル化剤(例えば、
無水クロロ酢酸)とを、約−20℃から約10℃の温度で加え、その後で周囲温
度で約1時間から約12時間(典型的には約2時間)撹拌し、(3β,5α,2
5R)−3−[(β−D−4″,6″−O−[4−メトキシベンジリデン]−2
′,2″,3′,3″,6′−ペンタ−クロロ−アセチルセロビオシル)オキシ
]−スピロスタン−12−オンを調製する。
(3β,5α,25R)−3−[(ヘプタアセチル−β−D−セロビオシル)
オキシ]−スピロスタン−12−オンを、約40℃から約100℃(典型的には
還流温度)の上昇させた温度で、0.5psiから約50psiの圧力(典型的
には、周囲圧力)下において、約0.25時間から約3時間、溶媒(例えば、メ
タノール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、
又は、これらの混合物)中で、求核塩基(例えば、ナトリウムメトキシド、又は
、シアン化カリウム)と化合させることによって脱アセチル化し、(3β,5α
,25R)−3−[(β−D−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−
オンを得る。
約20℃から約100℃の温度で、約0.5時間から約12時間、0.5当量
から約4当量のフッ化亜鉛の存在下で、非プロトン性無水反応不活性溶媒(例え
ば、アセトニトリル)中で、ヘプタアセチル−β−D−セロビオシルブロミドと
(3β,5α,25R)−3−ヒドロキシ−スピロスタン−12−オンとを結合
させることによって、(3β,5α,25R)−3−[(ヘプタアセチル−β−
D−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを調製する。
上記反応の開始材料(例えば、過アセチル化糖ハロゲン化物)は容易に入手可
能であり、又は、有機化学の従来の方法を使用して当業者によって容易に合成さ
れることが可能である。特に、(3β,5α,25R)−3−ヒドロキシスピロ
スタン−12−オン(即ち、ヘコゲニン)は、Sigma Chemical
Company,St.Louis,MO、又は、
Steraloids Inc.,Wilton,N.H.から入手可能である
。これに加えて、自然生成物からのその単離と生成は、Rodd’s Chem
istry of Carbon Compounds,S.Coffey編,
Vol.II,Part E,pp.1−53,1971に説明されている。
本発明の化合物は、コレステロール吸収の強力な阻害剤であり、従って、哺乳
動物、特に人間における高コレステロール血症抑制薬としての治療用途に適合し
ている。高コレステロール血症は、広汎な心血管疾患、脳血管疾患、又は、末梢
血管疾患の進行に密接に関連しているので、この化合物は、二次的に、アテロー
ム性動脈硬化症、特に、動脈硬化症の進行を防止する。
この化合物の高コレステロール血症抑制活性を、標準的手順に基づく方法によ
って実証することが可能である。例えば、コレステロールの腸内吸収の阻害にお
ける、この化合物のインビボ活性は、Melchoir及びHarwell(J
.Lipid Res.,1985,26,306−315)の手順によって定
量することが可能である。
雄のgolden Syrianハムスターにおいて、対照
に比較してコレステロール吸収を低減させる抗高コレステロール血症薬の量によ
って活性を定量することが可能である。無コレステロール食餌(対照動物)、又
は、コレステロール1%とコール酸0.5%とを添加した食餌を、雄のgold
en Syrianハムスターに4日間投与する。その食餌投与最終日の翌日に
、動物を18時間絶食させ、その後で、メチルセルロース0.25%とTwee
n 80 0.6%とエタノール10%を含む水の経口ボーラス(bolus)1.5
mL(対照動物)、又は、上記成分に加えて所期濃度の試験化合物を含む経口ボ
ーラスを動物に投与する。ボーラス投与の直後に、[3H]コレステロール1%
(2.0μCi/動物;210dpm/nmol)とコール酸0.5%とを含む
液体ハムスター食餌の第2の経口ボーラス1.5mLを動物に与え、更に24時
間絶食させる。この第2の絶食の後に、動物を死亡させ、肝臓を切り取り、けん
化し、過酸化水素を加えることによってアリコートを脱色し、放射能に関して評
価する。総肝放射能を、測定した肝臓重量に基づいて計算する。コレステロール
吸収の度合いは、ボーラス投与後24時間後に肝臓内に存在する経口ボーラスと
して投与された放射能合計のパーセンテージとして表され
る。
化合物の抗アテローム性動脈硬化症効果(即ち、活性と従って用量)を、雄の
New Zealand白ウサギの大動脈における、対照に比較して脂質デポジ
ッションを低減させる本発明の薬剤の量によって定量することが可能である。雄
のNew Zealand白ウサギに、コレステロール0.4%と落花生油5%
を含む食餌を1週間与える(1日1回の食餌)。1週間後に、供試したウサギの
数匹(対照グループ)に対し上記食餌を与え続け、一方、残りのウサギに対して
は、所期濃度の試験化合物を加えた食餌を与える。8.5週間後に、薬剤による
処置を中止し、更に2週間、コレステロールを含む上記食餌を動物に与え、その
後で無コレステロール食餌を5週間動物に与える。動物を死亡させ、大動脈を胸
部弓(thoracic arch)から腸骨の分枝まで取り出す。この大動脈の外膜を取り除
き、縦方向に開き、その後で、Holman他(Lab.Invet.1958
,7,42−47)によって述べられている通りにSudan IVで染色する
。染色された表面積のパーセンテージを、Optimas Image Ana
lyzing System(Image Processing Syst
ems)を使用して濃度計によって定量する。脂質デポジッションの低減は、対
照ウサギと比較した薬剤処置グループの染色表面積の減少によって表される。
本発明の化合物の投与を、腸管腔に化合物を送り込む任意の方法によって行う
ことが可能である。これらの方法は、経口経路、十二指腸内経路等を含む。
ステロイド性グリコシドの投与量は、当然のことながら、治療すべき患者、疾
患の重度、投与方法、及び、処方医師の判断に依存している。しかし、有効用量
は0.005mg/kg/日から20mg/kg/日の範囲内であり、好ましく
は0.01mg/kg/日から5mg/kg/日の範囲内であり、最も好ましく
は0.01mg/kg/日から1mg/kg/日の範囲内である。平均的な体重
70kgの人間では、この用量は0.00035g/日から1.4g/日の範囲
内であり、好ましくは0.0007g/日から0.35g/日の範囲内であり、
最も好ましくは0.0007g/日から0.07g/日の範囲内である。
経口投与が好ましいが、経口投与の場合には、医薬組成物が溶液、懸濁液、錠
剤、ピル、カプセル、粉末、持続放出製剤等
の形をとることが可能である。
意図する投与形態に応じて、医薬組成物は、好ましくは正確な用量の単一投与
に適した単位用量形態としての、固体、半固体、又は、液体の投与形態であるこ
とが可能であり、例えば、錠剤、ピル、カプセル、粉末、液体、懸濁液等である
ことが可能である。この医薬組成物は、従来通りの医薬用担体又は賦形剤と、活
性成分としての本発明の化合物とを含む。これに加えて、この組成物は、他の医
用薬剤又は調剤薬剤、担体、佐剤等を含むことが可能である。
本発明による医薬組成物は、本発明の化合物を0.1%から95%含むことが
可能であり、好ましくは1%から70%含むことが可能である。いずれの場合に
も、投与すべき組成物又は製剤は、抗高コレステロール血症有効量又は抗アテロ
ーム性動脈硬化症有効量の、本発明による化合物を含む。
固体医薬組成物の場合には、従来通りの無毒性固体担体は、例えば、医薬グレ
ードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナト
リウムサッカリン、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネ
シウム等を含む。
本発明のステロイド性グリコシドを溶解するか分散させること又は(そうでな
い場合には)調製することと、この化合物を随意に医薬用佐剤と共に担体(例え
ば、水、塩類液、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等)の中に混
合し、溶液又は懸濁液を形成することによって、液体医薬投与可能組成物を調製
することが可能である。
特定の量の活性成分を含む様々な医薬組成物を調製する方法が当業者に公知で
あるか、又は、明らかだろう。例えばRemington’s Pharmac
eutical Sciences.,Mack Publishing Co
mpany,Easter,Pa.,15th Edition(1975)を
参照されたい。実施例1 結晶性(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フ ルオロフェニルカルバモイル]−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12 −オン
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス[2−フルオロ
フェニルカルバモイル]−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン
(468g)を、THF/
シクロヘキサン(3:1)から下記(調製A1を参照されたい)で説明する通り
に再結晶させた。再結晶の後に、未脱水ケークを30℃のTHF 8.4L中に
溶解し、濾過し、酢酸エチルで留出物を置き換えながら常圧蒸留(即ち、周囲圧
力で蒸留)した。12Lの最終体積に達し、留出物が酢酸エチルの屈折率を有し
た時に、混合物を20℃〜25℃に冷却し、一晩粒状化し、濾過し、脱水し、標
題化合物363.3gを、ロッド晶癖と二重終端ブレード晶癖との混合である薄
片としての、白色から灰白色の固体形態Aとして得た。(実質的に上記の通りに
調製した)この好ましい結晶の典型的なX線回折パターンを図1に示す。
酢酸エチルの代わりにアセトニトリルを使用して、上記方法と同様の方法で実
施例1の生成物を調製した。実施例2 結晶性(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フ ルオロフェニルカルバモイル]−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12 −オン
(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス[2−フルオロ
フェニルカルバモイル]−セロビオシル)オ
キシ]−スピロスタン−12−オン(5g)を、30℃のTHF 50mLとエ
タノール 100mLとの中に溶解し、常圧蒸留(即ち、周囲圧力で蒸留)した
。75mLの最終体積に達した時に、混合物を0℃〜5℃に冷却し、一時間粒状
化し、濾過し、脱水し、標題化合物4.82gを、二重終端ブレード晶癖を有す
る薄片である、白色から灰白色の固体形態Bとして得た。(実質的に上記の通り
に調製した)この結晶の典型的なX線回折パターンを図2に示す。
エタノールの代わりにイソプロパノールを使用して、上記方法と同様の方法で
実施例2の生成物を調製した。調製A1 (3β,5α,25R)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロ フェニルカルバモイル]−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン クロロアセタートの脱保護
THF(75mL)とメタノール(75mL)との中に(3β,5α,25R
)−3−[(β−D−4″,6″−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル
]−2′,2”,3′,3”,6′−ペンタ−クロロアセチル−セロビオシル)
オキシ]
−スピロスタン−12−オン(25g、17.7mmol)を含む溶液に、ナト
リウムメトキシド(250mg)を加えた。室温で20分後に、酢酸(0.5m
L)を加えることによって反応を消止した。真空下で溶媒体積を1/2に減少さ
せ、追加分のメタノール75mLを加えた。激しく撹拌しながら、水(75mL
)を加えることによって生成物を沈殿させた。固体を濾過し、1:1 メタノー
ル:水で洗浄し、脱水し、粗生成物15gを得た。THF/シクロヘキサン/酢
酸(3:1:0.1)から再結晶させることによって生成物を精製した。m.p
.272−273℃。
FAB MS:1051(M+Na)+
C53H70F2N2O16+2H2Oに関する分析:
計算値:C 59.76;H 7.03;N 2.62
実測値:C 59.91;H 7.32;N 2.61調製B1 (3β,5α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−ビス−[2−フルオロ フェニルカルバモイル]−2′,2”,3′,3”,6′−ペンタ−クロロアセ チル−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン 塩化銅(I)を使用するカルバモイル化
室温の無水ジメチルホルムアミド(60mL)中に(3β,5α,25R)−
3−[(β−D−2′,2”,3′,3”,6′−ペンタ−クロロアセチル−セ
ロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン(10.0g、8.8mmo
l)と2−フルオロフェニルイソシアナート(4mL、36mmol)を含む溶
液に、塩化銅(I)(3.48g、36mmol)を加えた。3時間後に、混合
物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、1N HCl(2x)とブライン(1
x)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を塩化
メチレン(50mL)中に溶解し、メタノール(75mL)を加えた。塩化メチ
レンを真空下で取り除き、固体をメタノールから沈殿させた。固体を濾過し、メ
タノールで洗浄し、脱水し、生成物10.6gを無色の固体として得た(86%
)。m.p.212−214℃。
FAB MS:1433(M+Na)+ 1
H NMR(250MHz,CDCl3)δ 7.9(m,2H),7.05(
m,8H),5.35(dd,1H,J=8.0,7.0Hz),5.28(d
d,1H,J=9.0,
8.0Hz),5.15(dd,1H,J=9.0,9.0Hz),5.05(
dd,1H,J=9.0,8.0Hz),4.98(dd,1H,J=8.0,
7.0Hz),4.72(d,1H,J=9.0Hz),4.6(m,3H),
4.4−3.4(m,18H),3.35(dd,1H,J=10.0,9.0
Hz),2.5(dd,1H,J=8.0,7.0Hz),2.35(dd,1
H,J=13.0,12.0Hz),2.1(m,1H),2.1−1.1(m
,22H),1.05(d,3H,J=7.0Hz),1.02(s,3H),
0.85(s,3H),0.77(d,3H,J=7.0Hz)調製C1 (3β,5α,25R)−3−[(β−D−2′,2”,3′,3”,6′−ペ ンタ−クロロアセチルセロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン パラメトキシベンジリデン加水分解
ジクロロメタン(150mL)とメタノール(50mL)との中に(3β,5
α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−O−[4−メトキシベンジリデン
]−2′,2”,3′,
3”,6′−ペンタ−クロロ−アセチルセロビオシル)オキシ]−スピロスタン
−12−オン(23.7g、0.019mol)を含む溶液にトリフルオロ酢酸
(19mL)を加えた。4時間後に、混合物を水(3x)とNaHCO3(2x
)とブライン(1x)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。残
渣を最少量の酢酸エチル中に溶解し、ヘキサンで沈殿させた。固体を濾過し、ヘ
キサンで洗浄し、脱水し、無色の固体として生成物19.2g(90%)を得た
。m.p.224−226℃。
FAB MS:1159(M+Na)+ 1
H NMR(250MHz,CDCl3)δ 5.2(dd,1H,J=9.0
,9.0Hz),5.1(dd,1H,J=9.0,9.0Hz),4.95(
m,2H),4.6(m,3H),4.2−3.4(m,21H),3.35(
dd,1H,J=9.0,9.0Hz),3.1(bs,1H),2.5(dd
,1H,J=8.0,7.0Hz),2.35(dd,1H,J=13.0,1
2.0Hz),2.1(m,1H),1.9−1.1(m,22H),1.05
(d,3H,J=7.0Hz),1.02(s,3H),0.85(s,3
H),0.77(d,3H,J=7.0Hz)調製D1 (3β,5α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−O−[4−メトキシベ ンジリデン]−2′,2”,3′,3”,6′−ペンタ−クロロ−アセチルセロ ビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン パラメトキシベンジリデン形成とクロロアセチル化
1,2−ジクロロエタン(1500mL)中に(3β,5α,25R)−3−
[(β−D−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オン(50g、0
.066mol)とアニスアルデヒドジメチルアセタール(50mL、0.29
mol)とを含む混合物に、ショウノウスルホン酸(3g)を加えた。懸濁液を
還流温度に加熱し、溶媒200mLを蒸留した。還流温度で4時間が経過した後
に、ゼラチン状の混合物を0℃に冷却し、ピリジン(160mL、1.99mo
l)と無水クロロ酢酸(170g、1mmol)で処理した。反応物が室温に温
まるままにし、2時間後に混合物を1N HCl(3x)とNaHCO3(1x
)とブライン(1x)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮
した。残渣を最少量
の酢酸エチル中に溶解し、ヘキサンで生成物を沈殿させた。固体を濾過し、ヘキ
サンで洗浄し、脱水し、無色の固体として生成物78.7gを得た(95%)。
m.p.249−251℃。
FAB MS:1277(M+Na)+ 1
H NMR(250MHz,CDCl3)δ 7.35(d,2H,J=9.0
Hz),6.88(d,2H,J=9.0Hz),5.45(s,1H),5.
3(m,2H),5.0(m,2H),4.7(d,1H,J=7.0Hz),
4.6(m,2H),4.3(m,2H),4.2(dd,1H,J=11.0
,6.0Hz),4.2−3.5(m,14H),3.8(s,3H),3.3
5(dd,1H,J=11.0,10.0Hz),2.5(dd,1H,J=8
.0,7.0Hz),2.35(dd,1H,J=13.0,12.0Hz),
2.1(m,1H),2.1−1.0(m,25H),1.05(d,3H,J
=7.0Hz),1.02(s,3H),0.85(s,3H),0.77(d
,3H,J=7.0Hz)調製E1 (3β,5α,25R)−3−[(β−D−セロビオシル)オキシ]−スピロス タン−12−オン 脱アシル化
THF(75mL)とメタノール(25mL)との中に(3β,5α,25R
)−3−[(ヘプタアセチル−β−D−セロビオシル)オキシ]−スピロスタン
−12−オン(5g、4.77mmol)を含む溶液に、ナトリウムメトキシド
(50mg)を加えた。溶液を1時間加熱して静かに還流させた。混合物を冷却
し、25mLに濃縮した。メタノール(10mL)と水(10mL)を加え、沈
殿物を真空濾過によって収集し、1:1 メタノール:水で洗浄した。生成物を
真空炉(80℃)内で乾燥させ、標題化合物2.9g(80%)を無色の固体と
して得た。m.p.>250℃。
FAB MS:755(M+H)+
C30H62O14+2H2Oに関する分析:
計算値:C 59.22;H 8.41
実測値:C 59.54;H 8.64調製F1 (3β,5α,25R)−3−[(ヘプタアセチル−β−D−セロビオシル)オ キシ]−スピロスタン−12−オン フッ化亜鉛促進グリコシド化
無水アセトニトリル(175mL)中に(3β,5α,25R)−3−ヒドロ
キシ−スピロスタン−12−オン(3.0g、6.97mmol)と無水フッ化
亜鉛(2.88g、27.9mmol)を含む懸濁液を、蒸留によってアセトニ
トリル75mLを取り除くことによって脱水した。懸濁液が冷えるままにし、ヘ
プタアセチル−β−D−セロビオシルブロミド(9.75g、13.9mmol
)を加え、その結果得た懸濁液を3時間65℃に加熱した。室温に冷却した後に
、塩化メチレン(150mL)を加え、10分間撹拌し、濾過した。濾液を真空
下で濃縮し、粗生成物10gを得た。この物質を8:2 クロロホルム:メタノ
ール中に溶解し、シリカゲル上に予め吸収し、フラッシュクロマトグラフィー(
溶離液; 1:1 酢酸エチル ヘキサン)によって精製し、標題化合物6.8
1g(93%)を得た。m.p.220−221℃。
FAB MS:1049(M+H)+
C53H76O21+0.5H2Oに関する分析:
計算値:C 60.11;H 7.34
実測値:C 59.90;H 7.24
本明細書に示し説明した特定の実施様態に本発明は限定されず、下記のクレー
ムによって定義される通りのこの新規の着想の思想と範囲から逸脱することなく
様々な変形と変更を行うことが可能であるということを理解されたい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,CA,CN,CZ,FI,HU,
JP,KR,MX,NO,NZ,PL,RU,SI,S
K,UA,US
(72)発明者 デニーノ,マイクル・ピー
アメリカ合衆国、コネチカツト・06335、
ゲイルズ・フエリイ、ハーミテイツジ・ド
ライブ・9
(72)発明者 ワトスン,ハリイ・エイ,ジユニア
アメリカ合衆国、コネチカツト・06340、
グロートン、シエネコセツト・パークウエ
イ、175
(72)発明者 ザング,ジヨナサン・ビー
アメリカ合衆国、コネチカツト・06333、
イースト・ライム、チヤーター・オーク・
ドライブ・8
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 次のX線回折d−間隔を有する(3β,5α,25R)−3−[(β−D −4”,6”−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]−セロビオシル) オキシ]−スピロスタン−12−オンを含む結晶性スピロスタニルグリコシド。 又は、 2. 次のX線回折d−間隔を有する請求項1に記載の結晶性スピロスタニルグ リコシド。 3. 形態Aが図1の回折パターンを有する請求項2に記載の結晶性スピロスタ ニルグリコシド。 4. 次のX線回折d−間隔を有する請求項1に記載の結晶性スピロスタニルグ リコシド。 5. 形態Bが図2のX線回折パターンを有する請求項4に記載の結晶性スピロ スタニルグリコシド。 6. 医薬有効量の請求項1に記載の結晶性スピロスタニルグリコシドと医薬上 許容可能な担体とを含む、哺乳動物における高コレステロール血症又はアテロー ム性動脈硬化症の治療のための医薬組成物。 7. 高コレステロール血症又はアテローム性動脈硬化症を病む人を除く哺乳動 物に対して、医薬有効量の請求項1に記載の結晶性スピロスタニルグリコシドを 投与することを含む、人を除く哺乳動物における高コレステロール血症又はアテ ローム性動脈硬化症の治療方法。 8. 酢酸エチル又はアセトニトリル中に(3β,5α,25R)−3−[(β −D−4”,6”−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル]セロビオシル )オキシ]−スピロスタン−12−オンを混合し、結晶性(3β,5α,25R )−3−[(β−D−4”,6”−ビス−[2−フルオロフェニルカルバモイル ]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを形成させることを含む 、結晶性ステロイド性グリコシドの調製方法。 9. 前記酢酸エチル又はアセトニトリル溶液を加熱し、冷却時に結晶を形成さ せる請求項8に記載の方法。 10. 70%までの水を随意に伴うアルカノール(C1−C4)中に(3β,5 α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−ビス−[2−フルオロフェニルカ ルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オンを混合し、結 晶性(3β,5α,25R)−3−[(β−D−4”,6”−ビス−[2−フル オロフェニルカルバモイル]セロビオシル)オキシ]−スピロスタン−12−オ ンを形成させることを含む、結晶性ステロイド性グリコシドの調製方法。 11. 前記溶媒がエタノール、イソプロパノール、又はn−プロパノール(3 0から70%)/水(70から30%)であり、前記溶液を加熱し、冷却時に結 晶を形成させる請求項10に記載の方法。
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