JPH09510344A - ガラニンレセプター、核酸、形質転換細胞、およびそれらの使用 - Google Patents

ガラニンレセプター、核酸、形質転換細胞、およびそれらの使用

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JPH09510344A JP7521627A JP52162795A JPH09510344A JP H09510344 A JPH09510344 A JP H09510344A JP 7521627 A JP7521627 A JP 7521627A JP 52162795 A JP52162795 A JP 52162795A JP H09510344 A JPH09510344 A JP H09510344A
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Abstract

(57)【要約】 ガラニンレセプター活性を有するポリペプチド、同ポリペプチドの発現のための遺伝子物質、前記ポリペプチドを発現するいずれかの組換え細胞、およびそれらの使用が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 ガラニンレセプター、核酸、形質転換細胞、およびそれらの使用 本発明は、新規のポリペプチド、およびそれらの発現を可能にさせる遺伝物質 に関する。より具体的には、本発明はガラニンレセプター活性を有する新規のポ リペプチドに関する。 ガラニンは哺乳類における29のアミノ酸(ヒトでは30のアミノ酸)の汎存 性神経ペプチドであり、そして雑多な生物学的機能、すなわち(i)内分泌物質 の分泌(インスリン、ソマトスタチン、グルカゴン、成長ホルモンなど)、(i i)消化管の筋緊張、(iii)行動の調節(食物摂取、疼痛刺激知覚、学習、 記憶、痛覚など)を、中枢神経系レベルでの神経調節効果を通して制御する。こ れはガラニンのすべての作用を示すものでないが、動物において最も頻繁に証明 されており、このことにより、この神経ペプチドに薬理学者が大変な興味を示し てきていることが説明される。選択的分子(ガラニンのアゴニストもしくはアン タゴニスト)は、内分泌学、神経学、および精神医学における有望な薬理学的作 用物質を構成するであろう(Bartfai et al.、(1992) T IPS 13、312−317)。 ガラニンの作用メカニズムの研究により、ガラニンは特異的膜レセプターを介 して作用することが示される。このレセプターの生化学的および分子的特性決定 により(Chen et al.、(1993) PNAS 90、3845− 3849、Fisone et al.、(1989) Eur.J.Bioc hem. 180、269−276)、 このレセプターはG蛋白質に結合するレセプターファミリーに属することが示さ れる。標的組織に依存してこのペプチドは、アデニルシクラーゼを阻害するか、 細胞内カルシウムを減少させるか、電位−依存性カルシウムチャネルを遮断する か、あるいはATP−感受性カリウムチャネルを活性化させる。ガラニンおよび キメラペプチドのC−およびN−末端断片による構造−活性関連性の調査により 、(1)組織にかかわりなくそのペプチドのいずれの部分配列も完全な活性を取 得するには不十分であり、(2)組織に依存してガラニンの最初の2つのN−末 端アミノ酸およびC−末端ドメイン16〜29はその活性にとって必ずしも必須 であるとは限らないことが既に示されている。これらの所見により、ガラニン作 動性レセプターのサブタイプの存在が示唆される。 本発明は、ヒトのガラニン作動性レセプターをコードする遺伝子のクローニン グを初めて記載する。本発明は更に、ガラニン作動性レセプターの配列および組 換え細胞内での発現を初めて記載する。従って本発明によりガラニン作動性レセ プターの構造を一層深く理解することが可能となり、かつその作用メカニズムを 一層詳細に調査することが可能となる。本発明により更に、非常に高い純度のガ ラニン作動性レセプターを大量に取得することが可能となり、そのことにより機 能的および薬理学的研究、抗体の産生などを実施することが可能となる。本発明 により更に、特定のサイズのガラニン作動性レセプターの断片およびガラニン作 動性レセプターの全種類の誘導体を調製することも可能となる。本発明は更に、 ガラニン作動性レセプターもしくはガラニン作動性レセプターの断片を発現する 組換え細胞をも提供し、これらの細胞はそれらのレセプターのリガンド(アゴニ スト、アンタゴニスト、および調節因子など) のスクリーニングに有用である。本発明のDNA配列により更に、生物学的試料 中のガラニン作動性レセプターの発現のいずれかの異常(非発現、突然変異、お よび多形性など)を検出することが可能なプローブを提供することが可能となる 。これらのプローブは更に、多様な源の組織からのガラニン作動性レセプターを コードするいずれかの他のcDNAをハイブリダイゼーションによりクローニン グするのに用いることが可能であり、これについては後に記載がなされている。 従って本発明の第一主題は、ガラニン作動性レセプター活性を有するポリペプ チドをコードするヌクレオチド配列である。本発明の目的のためには、ガラニン 作動性レセプターは特に全ての可能なサブタイプを含む。 本発明に従うヌクレオチド配列が: (a)配列番号1のヌクレオチド配列もしくはその相補鎖の全部もしくは部分 、 (b)配列(a)とハイブリダイズし、かつガラニン作動性レセプター活性を 有するポリペプチドをコードするいずれかの配列、ならびに (c)遺伝子コードの縮重の結果として配列(a)および(b)に由来する配 列、 から選択されることがより好ましい。 本発明の非常に特別な態様は、配列番号1のヌクレオチド配列もしくはその相 補鎖の全部もしくは部分を含むヌクレオチド配列により表される。 本発明の様々なヌクレオチド配列は、人工起源もしくはその他のものであるこ とができる。それらはゲノム、cDNA、もしくはRNA配列、 ハイブリッド配列、あるいは合成もしくは半合成配列であることが可能である。 これらの配列は例えば、DNAライブラリー(cDNAライブラリー、ゲノムD NAライブラリー)の、配列番号1の配列を基にして産生されるプローブの手段 により取得することができる。このようなライブラリーは、当業者に知られる分 子生物学の標準技術により様々な源の細胞から調製することができる。本発明の ヌクレオチド配列は更に、化学合成(特にホスホルアミダイト法に従うもの)に よるか、あるいは別法ではライブラリーのスクリーニングにより取得される配列 の化学的もしくは酵素的改変を含む混合方法により調製することもできる。 本発明のヌクレオチド配列を、ガラニン作動性ポリペプチドの生産に用いるこ とができる。用語「ガラニン作動性ポリペプチド」は、ガラニン作動性レセプタ ー活性を有するいずれかのポリペプチドおよびそのようなポリペプチドのいずれ かの断片もしくは誘導体を意味する。ガラニン作動性ポリペプチドの生産のため には、前記ポリペプチドをコードする部分は一般的には、ある細胞宿主内でのそ の発現を可能にさせるシグナルの制御下に置かれる。これらのシグナル(プロモ ーター、および停止因子など)の選択は用いられる細胞宿主に応じて変化できる 。この目的のためには、本発明のヌクレオチド配列は、自立的複製もしくは組込 みが可能であるベクターの部分を形成することがある。より具体的には自律的複 製性ベクターを、選択された宿主内で自律的に複製する配列を用いて調製するこ とができる。組込みベクターに関しては、これらを例えば、宿主ゲノムの所定の 領域と相同な配列を用い、相同組換えによりそのベクターの組込みを可能にさせ て調製することができる。組換えを利用する方法による本発明のガラニン作動性 ポリペプチドの産生に利用 することが可能な細胞宿主は、真核生物もしくは原核生物宿主のいずれかである 。適切な真核生物宿主の中では、動物細胞、イースト、もしくは真菌類を挙げる ことができる。特にイーストに関しては、サッカロミセス(Saccharom yces )、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピキア(Pi chia )、シュワンニオミセス(Schwanniomyces)、もしくは ハンセヌラ(Hansenula)属を挙げることができる。動物細胞に関して は、COS、CHO、C127、およびNIH−3T3などの細胞を挙げること ができる。真菌類の中では、アスペルギルス エスエスピー(Aspergil lus ssp.)もしくはトリコデルマ エスエスピー(Trichoder ma ssp.)をより具体的なものとして挙げることができる。原核生物宿主 としては以下の細菌を用いることが好ましく、それらは:大腸菌(E.coli )、バチルス(Bacillus)、もしくはストレプトミセス(Strept omyces )、である。 本発明のヌクレオチド配列は更に、遺伝子療法に関連して使用することが可能 なアンチセンス配列の作製、もしくはハイブリダイゼーション実験による生物学 的試料中のガラニン作動性レセプターの発現の検出ならびに遺伝子異常(多形性 、突然変異)もしくは過誤発現の証明を可能にするプローブの作製のいずれかの ために、薬剤学的分野において利用することも可能である。 アンチセンス配列による所定の遺伝子の発現の阻害は、遺伝子の活性の制御に おける有望な手法であることが判明している。アンチセンス配列は、その転写産 物が所定の遺伝子のコーディング鎖に相補的であり、かつその結果転写されたm RNAもしくはその遺伝子と特異的にハイブ リダイズし、その転写もしくは蛋白質への翻訳を阻害することが可能である配列 である。従って本発明の主題は、先に特定されるガラニン作動性ポリペプチドの 産生を少なくとも部分的に阻害することが可能なアンチセンス配列である。この ような配列は先に特定されるヌクレオチド配列の全部および部分からなることが 可能である。これらは一般的には、本発明のペプチドをコードする配列に相補的 な配列もしくはそのような配列の断片である。このような配列は配列番号1の配 列から断片化などか、もしくは化学合成かにより取得することができる。 先に記載されるように、本発明により更に、本発明のガラニン作動性ポリペプ チドをコードする先に特定されるヌクレオチド配列もしくはそれに対応するmR NAとハイブリダイズすることが可能なヌクレオチドプローブ、合成プローブ、 もしくはそれ以外のプローブを作製することが可能となる。このようなプローブ は、ガラニン作動性レセプターの発現を検出するため、もしくは別法では遺伝子 異常(スプライシングの過誤、多形性、および点突然変異など)を証明するため の診断用の道具としてインビトロで用いることができる。ガラニン作動性レセプ ター用の内因性リガンドの多数の活性を考慮すると、従って本発明のプローブは 、神経学的、心臓血管的、内分泌学的、もしくは精神医学的障害を同定すること を可能にすることができる。これらのプローブは更に、先に特定されるガラニン 作動性ポリペプチドをコードする相同核酸配列を他の細胞源および好ましくはヒ ト起源の細胞から証明および同定するために使用することができる。本出願はG alR1と表示されるクローンによって一層特別に説明されるが、刊行物に記載 される生化学的および免疫学的調査により、ガラニン作動性レセプターのサブタ イプの存在が示され ている。本発明のプローブにより、これらの様々なサブタイプを当業者に知られ る技術により単離することが可能となる(実施例4を参照されたい)。本発明の プローブは一般的には少なくとも10塩基を含み、そしてそれらは配列番号1も しくはその相補配列の最高全配列までを含むことが可能である。これらのプロー ブはそれらの使用前にラベル化されることが好ましい。この目的では、当業者に 知られる様々な技術を利用することができる(放射性ラベル化、および酵素ラベ ル化など)。これらのプローブを用いることができるハイブリダイゼーション条 件は、以下の一般的クローニング技術、ならびに実施例に示される。 本発明の目的は更に、先に特定されるヌクレオチド配列の発現から生じるいず れかのポリペプチドでもある。そのポリペプチドが、配列番号1のペプチド配列 もしくは後者の誘導体の全部もしくは部分を含むポリペプチドであることが好ま しい。 本発明の目的のためには、用語「誘導体」は、配列番号1のペプチド配列の遺 伝子的および/または化学的特徴の改変により取得されるいずれかの分子を意味 する。遺伝子的および/または化学的特徴の改変は、一つもしくは複数の残基の いずれかの突然変異、置換、欠失、添加、および/または改変を意味することが 理解される。このような誘導体は様々な目的のために作製されることがあり、そ れは例えば、特にそのペプチドのリガンド(一つもしくは複数)への親和性を増 加させる目的、その産生レベルを改善する目的、プロテアーゼに対する耐性を増 加させる目的、その活性を増加を改変する目的、あるいはそのペプチドに新規の 薬物動態的および/または生物学的特性を付与する目的である。添加により生じ る誘導体の中では、一つの末端に連結された追加的異種部分を 含むキメラペプチドを一例として挙げることができる。用語「誘導体」も、他の 細胞源から、そして特にヒト起源の細胞からか、もしくは他の生物体から得られ る配列番号1のポリペプチドと相同であり、かつ同タイプの活性を保持するポリ ペプチドを含む。このような相同ポリペプチドは特に様々なサブタイプのガラニ ン作動性レセプターを含む。これらは特に、実施例において記載されるハイブリ ダイゼーション実験により取得することができる。 本発明のポリペプチドは、ガラニンもしくはガラニンの変異体に結合する能力 を保持するポリペプチドであることが好ましい。好ましい態様に従うと更に、本 発明のポリペプチドは配列番号1の全ペプチド配列を認識する抗体により認識さ れ得る。このような抗体は、当業者に知られる既知のいずれかの技術により、抗 原として本発明に記載されるポリペプチドを用いて作製することができる。 実施例に記載されるように、これらのポリペプチドは様々なタイプの細胞内で 発現されて機能的ガラニン作動性レセプターを形成することができる。 本発明のポリペプチドは先に記載されるヌクレオチド配列の細胞宿主内での発 現によってか、当業者に知られる技術を用いる配列番号1の配列を基にする化学 合成によってか、もしくはそれらの技術の組み合わせによって取得することがで きる。 本発明の他の主題は、ガラニン作動性レセプター活性を有するポリペプチドを 表面に発現することが可能な組換え細胞に関する。これらの細胞は先に記載され るヌクレオチド配列を組み込ませ、そしてその後に前記細胞を前記配列の発現用 の条件下で培養することにより取得すること ができる。 本発明に従う組換え細胞は、真核生物もしくは原核生物のいずれかの細胞であ ることが可能である。適切な真核生物細胞の中では、動物細胞、イースト、もし くは真菌類を挙げることができる。特にイーストに関しては、サッカロミセス(Saccharomyces )、クルイベロミセス(Kluyveromyce )、ピキア(Pichia)、シュワンニオミセス(Schwanniomy ces )、もしくはハンセヌラ(Hansenula)属のイーストを挙げるこ とができる。動物細胞に関しては、COS、CHO、C127、およびNIH− 3T3などの細胞を挙げることができる。真菌類の中では、アスペルギルス エ スエスピー(Aspergillus ssp.)もしくはトリコデルマ エス エスピー(Trichoderma ssp.)をより具体的なものとして挙げ ることができる。原核生物細胞としては以下の細菌を用いることが好ましく、そ れらは:大腸菌(coli)、バチルス(Bacillus)、もしくはス トレプトミセス(Streptomyces)である。このようにすることで取 得される細胞を用いて、ガラニン作動性レセプターのリガンドとしてか、もしく はこれらのレセプターの活性の調節因子として作用する様々な分子の能力を測定 することができる。従ってより特別には、それらを、ガラニン作動性レセプター のリガンドもしくはそれらのレセプターの活性の調節因子を証明および単離する のに用いることができ、そしてそれがアゴニストおよびアンタゴニストの証明お よび単離であることがより好ましい。 従って本発明の他の主題は、ガラニン作動性レセプターのリガンドの証明およ び/または単離のための方法に関し、この方法に従って以下の 段階が実施され、それらの段階とは: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、先に記載されその表面にガラニン作動性レセプター活性を 有するポリペプチドを発現する組換え細胞に、前記ポリペプチドと前記分子との 間の相互作用を可能にさせる条件下(後者が前記ポリペプチドに対する親和性を 有する予定になっている場合に)で接触させる段階、および − 前記ポリペプチドに結合した分子を検出および/または単離する段階、 である。 特別な態様では、本発明のこの方法を採用して、ガラニン作動性レセプターに ついてガラニンのアゴニストおよびアンタゴニストの証明および/または単離が 行われる。 本発明の他の主題は、ガラニン作動性レセプター用の調節因子の証明および/ または単離のための方法に関し、その方法に従って以下の段階が実施され、それ らの段階とは: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、先に記載されその表面にガラニン作動性レセプター活性を 有するポリペプチドを発現する組換え細胞に、前記レセプター用の内因性リガン ドの存在下、前記ポリペプチドとそのリガンドとの間の相互作用を可能にさせる 条件下で接触させる段階、ならびに − 前記ポリペプチドに関してそのリガンドの活性の調節を行うことが可能な 分子を検出および/または単離する段階、 である。 特別な態様では、本発明のこの方法を採用して、ガラニン作動性レセプターに 関してガラニンの活性の調節因子の証明および/または単離が行われる。 本発明の他の主題は、医療用産物としての、先に記載される方法に従って同定 および/または取得されるリガンドもしくは調節因子の使用に関する。このよう なリガンドもしくは調節因子は実際に、ガラニン作動性レセプターに関連する所 定の障害を治療することを可能にし得る。特にガラニンレセプターは鎮痛効果の 化学伝達物であるため、これらのレセプターについてのアゴニストを用いて疼痛 感覚を減少させることができる。ガラニン作動性レセプターの他の活性は序文に 既に記載されている。 本発明は更に、本発明のレセプターに作用する少なくとも一つの分子を活性成 分として含むいずれかの医療用産物に関する。この分子が先に記載される方法に 従って同定および/または単離されるリガンドもしくは分子であることが好まし い。 本発明の他の利点は以下に記載される実施例を読む際に明らかになるであろう が、それらの実施例は説明的かつ非制限的として見なされるべきである。図面に対する説明文 図1 :クローンGalR1でトランスフェクトさせたCos1細胞の膜上でのブ タガラニンでのガラニンレセプターの飽和。挿入図は結合曲線データのスキャチ ャード(Scatchard)プロットを表す(表示される各値は代表実験に相 当し、各プロットは三重実験で決定された)。図2 :クローンGalR1で形質転換させたCos1細胞の膜への[125I]ガ ラニンの特異的結合の各ペプチドによる置換。(表される各値 は、各プロットが三重実験で決定された代表実験に対応する)。図3 :クローンGalR1でトランスフェクトさせたCos1細胞内でのcAM Pの刺激化のガラニンによる阻害。(表される各値は代表実験に相当し、各プロ ットは三重実験で決定された)。一般的クローニング技術 分子生物学で用いられる方法(例えば、プラスミドDNAの調製的抽出、塩化 セシウム濃度勾配液中でのプラスミドDNAの遠心分離、アガロースもしくはア クリルアミドゲル電気泳動、電気溶出によるDNA断片の精製、蛋白質のフェノ ールもしくはフェノール−クロロホルム抽出、食塩水培地中でのDNAのエタノ ールもしくはイソプロパノール沈殿、および大腸菌(Escherichia coli )内での形質転換など)は当業者に熟知されており、かつ刊行物におい て豊富に記載されている[Maniatis T.et al.、「Molec ular Cloning、a Laboratory Manual」、Co ld Spring Harbor Laboratory、Cold Spr ing Harbor、N.Y.、1982;Ausubel F.M. et al.(eds)、「Current Protocols in Mole cular Biology」、John Wiley & Sons、New York、1987]。 連結操作を実施するためには、DNA断片をアガロースもしくはアクリルアミ ドゲル電気泳動によりサイズに従って分離させ、フェノールもしくはフェノール −クロロホルム混合物で抽出させ、エタノールで沈殿させ、そしてその後に供給 社の推奨事項に従ってファージT4 DNAリガーゼの存在下でインキュベート する。 5’突出端の充填は、供給社の推奨事項に従って大腸菌(coli) D NAポリメラーゼIのクレノウ(Klenow)断片で実施される、3’突出端 の破壊は製造業者の推奨事項に従って用いられるファージT4 DNAポリメラ ーゼの存在下で実施される。5’突出端の破壊はS1ヌクレアーゼの制御的処理 により実施される。 合成オリゴデオキシヌクレオチドを用いるインビトロ部位特異的突然変異誘発 は、Taylor et al.[Nucleic Acids Res. (1985) 8749−8764]により開発された方法に従って実施され る。 DNA断片の酵素的増幅は、いわゆるPCR[olymerase−cat alysed hain eaction、Saiki R.K. et al.、Science 230 (1985) 1350−1354;Mul lis K.B. and Faloona F.A.、Meth.Enzym . 155 (1987) 335−350]技術により実施される。 ヌクレオチド配列の確認は、Sanger et al.、[Proc.Na tl.Acad.Sci.USA、74 (1977) 5463−5467] により開発された方法により実施される。 ハイブリダイゼーション実験用の緊縮条件は、先に引用されるManiati s T. et al.、に基づく。1. ヒトガラニンレセプターの単離 この実施例は、cDNAライブラリーの発現によるスクリーニングによる、ヒ トガラニンレセプターをコードするクローンGalRIの単離法を記載する。1a. ライブラリーの構築 cDNAライブラリーは、Bowesヒトメラニン細胞株(ATCC CRL 9607)から、哺乳類の一過性発現ベクターpcDNA1を用いて作製され た。総RNAの抽出後、polyA+ RNAをオリゴ−dT−セルロースカラ ム上で精製する。cDNAの合成は複数のプライマーの混合物の存在下で実施さ れる(オリゴ−dTおよびオリゴヌクレオチドはランダムにハイブリダイズする )。サイズによる分画化(>1100塩基対)の後、このライブラリーを、ベク ターpcDNA1(Bsx1クローニング部位)内へのcDNAの連結、および 大腸菌(coli)(MC 1061/P3)内での形質転換により構築し た。106の独立クローンが取得され、そしてこれらを増幅させた。その後に約 720000の細菌クローンを、ディッシュ当たり8000コロニーの密度で選 択的固相培地上で培養した。90バッチのプラスミドDNA(各々は8000コ ロニーに相当する)をアリカリ性溶菌により調製した。1b. トランスフェクション 各バッチからのプラスミドDNAを独立に、以下のプロトコールに従う電気穿 孔法によりCos1細胞(ATCC CRL1650)中にトランスフェクトし た:32mgのDNA、10%のウシ胎仔血清、6mMのグルタミン、100I U/mlのペニシリン、および100mg/mlのストレプトマイシンを補足し てある500mlのDMEM(Dulbecco Modified Eagl e Medium)中の8×106細胞、5%CO2下、960mF、250ボル ト、Biorad社の電気穿孔装置。電気穿孔後には、細胞を直径16cmの培 養用ディッ シュ(Nunc社)中、単層で72時間培養した。これらの条件下で平均30% の細胞がトランスフェクトされた。1c. 発現によるスクリーニング トランスフェクトさせた細胞を、[125I]ガラニンと結合する能力について 検査した。トランスフェクション後48時間目に細胞は変化を示した。結合当日 に細胞をDMEMの存在下に1時間放置し、そしてその後に10mlの緩衝液1 (25mM Tris−HCl pH7.5、10mM MgCl2、2% B SA)で洗浄した。その後にそれらの細胞を、10-I0Mの[125I]ガラニン( NEN、ブタガラニン 1−29、SA:2200キューリー/mモル)を含む 緩衝液2(プロテアーゼ阻害剤のカクテル:10mg/mlのアプロチニン、1 mg/mlのバシトラシン、10mg/mlのペプスタチンA、および10-5M のフッ化フェニルメチルスルホニル、を含む緩衝液1)の存在下で5時間、20 ℃下でインキュベートした。洗浄(5×15mlの緩衝液1)後、これらのディ ッシュを乾燥させ、そして−80℃で15日間、オートラジオグラフィー(Am ersham hyperscreen MPフィルム)に露出させた。1d. ガラニンレセプターをコードするクローンGalR1の単離 検査した720000の細菌クローンの内、オートラジオグラフィーにおいて 特異的シグナル(すなわち、(i)バックグラウンドを上回り、(ii)10-6 Mのコールド(非放射性ラベル化)ガラニンの存在下では消失するシグナル)を 示す8000コロニーからなる一つのバッチが同定された。その後にこのバッチ を各700クローンからなる48バッチに分割した。トランスフェクション後、 これらの細胞を、[125I] ガラニンに結合する能力について検査した。3つのバッチがオートラジオグラフ ィーにおいて特異的シグナルを示した。それらの内の一つを2度にわたって再分 割し(30クローンからなる25バッチに分割後、60の個々のクローンに分割 した)、そのことにより[125I]ガラニンに結合する強い能力をCos1細胞 に付与する2つのクローンが見いだされた。2. ガラニンレセプターの構造研究 実施例1において単離された2つのクローンは、3.1kbの相同挿入断片を 含む。これら2つのクローンの内の一つのものの配列を両鎖について、Sang erの方法に由来する蛍光技術(Applied Biosystems社)に より、Taqポリメラーゼおよび蛍光ジデオキシヌクレオチドを用いて決定した 。 取得された配列は配列番号1の配列に対応する。この配列は1053塩基対の 読み取り枠を保持し:翻訳開始部位には配列番号1の配列の位置787のATG コドンがあてがわれている。 このように特定された読み取り枠は算出分子量38897ダルトンの349ア ミノ酸(配列番号1)の一部分をコードする。このアミノ酸配列のヒドロパシー 曲線の分析により、そのレセプターは過半量の疎水性アミノ酸を含んでなる7つ のセグメントを保持し、それらは全体として貫膜セグメント(TMS)(これは 、G蛋白質に結合するレセプター一族の膜に関する共通点である)を形成してい る。このレセプターは以下のように編成されている:METI−ASN33(N −末端セグメント);PEH34−LEU58(TMS I);ALA59−A SN71(細胞内ループ I);LEU72−LEU98(TMS 11);P RO 99−LYS109(細胞外ループ I);PHE110−ASP132(TM S III);ARG133−ASN151(細胞内ループII);ALA15 2−VAL170(TMS IV);ALA171−ALA199(細胞外ルー プ II);TYR200−VAL223(STMV);LEU224−LYS 244(細胞内ループ III);THR245−LEU268(TMS VI );TRP269−PRO279(細胞外ループ III);ALA280−S ER307(TMS VII);GLU308−VAL349(C−末端セグメ ント)。 それに加え、G蛋白質に結合するレセプターの一族の内のあるメンバー内に保 存される幾つかのアミノ酸が、GALR1レセプターの蛋白質配列内に存在する 。特に、(1)2つのN−グリコシル化部位(ASN7およびASN12)、( 2)cAMP−もしくはcGMP−依存性蛋白質キナーゼによる1つのリン酸化 部位(SER143)、(3)1つのファルネシル化部位(CYS340)、( 4)2つのシステイン(CYS187および308)、(5)4つのプロリン( PRO169、212、262、および300)、(6)モチーフ GLY.A SN.X.X.VAL(50−54)、(7)モチーフ ASP.ARG.TY R(132−134)、ならびに(8)モチーフ ASN.PRO.ILE.X .TRY(299−303)が認められる。 本発明の蛋白質の配列に関して最終的には、G蛋白質に結合するレセプター一 族の蛋白質の配列との比較を行った(Swissport data データバ ンク)。最多相同性(3つのギャップを含めて33.8%)がタイプ4のソマト スタチンレセプターに関して観察された。3. Cos1細胞内で一過性に発現されるGalR1レセプターの生 化学的調査 3a. GalR1レセプターの化学量論および薬理学 クローンGalR1のプラスミドDNAは、Cos1細胞をトランスフェクト するための分子生物学の標準的技術により調製された。その後に、このトランス フェクト化細胞の膜を用いてガラニン1−29およびガラニン断片(複数)の平 衡結合のパラメーターを評定した。 プラスミドDNA(90mg/8×106Cos1細胞)を、先に記述の要領 で電気穿孔法によりトランスフェクトした。トランスフェクト後72時間後に組 換え細胞を回収し、そして沈降させた。その後に膜を以下の要領で調製した:4 ℃下、細胞ペレットを10mlの緩衝液3(5mM Hepes pH7.5) の存在下に20分間放置し;13,000gで15分間の遠心分離後にそのペレ ットを緩衝液3中に再懸濁させ、そして使用するまで−80℃に保存した。 平衡結合実験(飽和および競合)を、[125I]ガラニンおよび様々なペプチ ドの存在下で膜上において、以下の実験条件下で実施した:膜(10mgの蛋白 質)を30分間、20℃下、5×10-11Mの[125I]ガラニンと共に、ガラニ ンの非存在下、あるいは増加濃度のガラニン1−29、ガラニン2−29、ガラ ニン3−29、もしくはガラニン1−16(10-11M〜10-6M)の存在下、 0.25mの緩衝液2(1c)の最終容量中でインキュベートした。その後にこ の反応を0.25mlの緩衝液1(1c)の添加および13000gでの15分 間の遠心により停止させた。得られたペレットを、10%のスクロースを含む0 .2mlの氷冷25mM Tris緩衝液(pH7.5)で3度洗浄し、そして その後に放射活性をガンマーシンチレーション計測器で測定した。 非特異的結合は、10-7Mのブタガラニン1−29の存在下で測定される。親和 性定数(Ki)の値は、ChengおよびPrussofの等式:Ki=IC5 0/(1+L/Kd)に従って取得された。 先に記載した実験条件下では以下の結果が取得される:非トランスフェクト化 Cos1細胞もしくは対照プラスミドでトランスフェクトさせたCos1細胞と は対照的に、クローンGalR1でトランスフェクトさせたCos1細胞はヨウ 素化ガラニンの特異的結合を示す。スキャチャード(Scatchard’s) 法による結果の分析により、高親和性(その見かけ上の解離定数(Kd)=0. 8nM)でありかつ高容量(その最高結合部位数(Bmax)=2.8pモル/ mg蛋白質)の単一クラスの部位(複数)の存在が示される。トランスフェクシ ョンの効率(約30%、1b)を考慮に入れると、Cos1細胞内における本発 明のガラニン作動性レセプターの発現のレベルは5×105部位/細胞であると 推定される。 ラット、ブタ、およびヒトのガラニンは、トランスフェクト化細胞の膜への[125 I]ガラニンの結合を競合的に阻害し、その各Ki=0.3、0.2、およ び0.8nMである。ガラニン2−29(Ki=115nM)およびガラニン1 −16(Ki=5nM)は[125I]ガラニンの結合を競合的に阻害するが、そ の阻害はガラニン1−29と比較して低い親和性によるものである。このクロー ンはガラニン3−29に対する親和性は有さない。 これら様々な分子の効率の程度により、ガラニン作動性レセプターとしてのG alR1レセプターの特異性が確認される。その上これらの結果により、本発明 のCos1細胞は、天然のレセプターのものに匹敵す る結合特性を有するガラニンについてのレセプターを発現することが可能である ことが示される。3b. GalR1レセプターの機能調査 アデニレートシクラーゼへのガラニンレセプターの結合を、クローンGalR 1でトランスフェクトさせたCos1細胞におけるcAMP産生を阻害するガラ ニンの能力により評定した。この調査のためには、先に記載の条件下でトランス フェクトさせた105細胞をマウチウエル(直径1.5cm)の培養プレート内 に接種し、そしてcAMP実験をトランスフェクション後72時間目に実施した (この培養培地は実験の前日に新しいものと交換する)。37℃下、DMEM培 地中での1時間の予備インキュベーションの後、細胞を、2%のBSAを含むD MEMで洗浄した。その後にこれらの細胞を、2×10-4Mのイソブチルメチル キサンチンを含む同一培地中、フォルスコリン(10-4M)および/またはヒト ガラニン(10-11M〜10-6M)の非存在および存在下でインキュベートした 。これらの細胞をDMEM培地中で3度洗浄した後、細胞内cAMPを70%エ タノールの添加により抽出した。凍結乾燥後にはcAMPは放射性免疫検定法( cAMP Kit、Amersham社)により測定される。 これらの結果により、クローンGalR1でトランスフェクトさせたCos1 細胞内ではガラニンは強力に細胞内cAMPのフォルスコリン−誘導性産生を阻 害することが示される(誘導される産生は2pモル/105細胞の桁のものであ り、これはすなわち基準線レベルの10倍に相当する)。この効果は基本条件下 では観察されない。cAMP産生の半阻害および最大阻害は各々10-9Mおよび 10-6Mのヒトガラニンに より誘導される。10-6Mのガラニンの存在下ではフォルスコリンにより誘導さ れる細胞内cAMPの産生は50%減少する。 細胞内cAMPのフォルスコリン−誘導性産生のガラニンによる阻害によりガ ラニン作動性レセプターとしてのGalR1レセプターの特異性が証明される。 それに加えてこれらの結果により、本発明のCos1細胞は天然のレセプターの ものに匹敵する機能特性を有するガラニンについてのレセプターを発現すること が可能であることが示される。4. 他の組織における特にサブタイプに関する相同配列についての調査 この実施例により、配列1のヌクレオチド配列もしくは後者の断片を、他の組 織からの相同配列(特にサブタイプの)の証明に用いることができることが示さ れる。この目的のためには様々な技術を用いることが可能であり、それらは例え ばPCR、インサイチューハイブリダイゼーション、およびノザン(Nothe rn)転移などである。 より具体的には、PCRを用いる調査のためには、調査される様々な組織の総 RNAを調製し、そしてその後にそれを、逆転写酵素、Taqポリメラーゼ、お よび配列番号1の配列に由来する適切なプライマー(複数)の存在下での逆転写 および増幅に供する。このことにより取得される産物をその後にニトロセルロー スフィルター上に転移させ、そして可変緊縮性条件下でハイブリダイズさせる。 これらの実験において確認された相同配列は、その後には分子生物学の標準技 術により単離および/または増幅することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月20日 【補正内容】 請求の範囲 1. (a)配列番号1のヌクレオチド配列の全部もしくは部分、 (b)配列番号(a)もしくはその相補鎖とハイブリダイズし、かつガ ラニン作動性レセプター活性を有するポリペプチドをコードするいずれかの配列 、ならびに (c)遺伝子コードの縮重の結果として配列(a)および(b)から取 得される配列: から選択されることを特徴とする、ガラニン作動性レセプター活性を有するポリ ペプチドをコードするヌクレオチド配列。 2. ヒトガラニン作動性レセプターをコードすることを特徴とする、請求の 範囲1に記載のヌクレオチド配列。 3. 配列番号1のヌクレオチド配列もしくはその相補鎖の全部もしくは部分 を含むことを特徴とするヌクレオチド配列。 4. ゲノムDNA、cDNA、もしくはRNA配列、ハイブリッド配列、あ るいは合成もしくは半合成配列から選択されることを特徴とする、請求の範囲1 〜3に記載のヌクレオチド配列。 5. 前記ポリペプチドをコードする部分が、ある細胞宿主中でのその発現を 可能にさせるシグナルの制御下に置かれることを特徴とする、請求の範囲1〜4 の内の一つに記載の配列。 6. 既述の請求の範囲の内のいずれか一つに記載のヌクレオチド配列の発現 により生じるポリペプチド。 7. 配列番号1のペプチド配列もしくは後者の誘導体の全部もしくは部分を 含むポリペプチド。 8. 請求の範囲6および7のいずれかに記載のポリペプチドの産生 を少なくとも部分的に阻害することが可能であるアンチセンス配列。 9. 請求の範囲1に記載の配列もしくはそれに対応するmRNAとハイブリ ダイズすることが可能なヌクレオチドプローブ。 10. ガラニン作動性レセプターの発現を検出するため;あるいは遺伝子異常 (スプライシングの過誤、多形性、および点突然変異など)を証明するため;あ るいはガラニン作動性レセプターに関連する神経学的、心臓血管的、内分泌学的 、もしくは精神医学的障害を同定するため;あるいは別法ではガラニン作動性ポ リペプチドをコードする相同核酸配列を証明および単離するための、請求の範囲 9に記載のプローブの使用。 11. ガラニン作動性レセプター活性を保持することを特徴とする、請求の範 囲6もしくは7に記載のポリペプチド。 12. 請求の範囲6、7、および11の内の一つに記載のポリペプチドをその 表面に発現することが可能な組みかえ細胞。 13. 真核生物および原核生物細胞から選択されることを特徴とする、請求の 範囲12に記載の細胞。 14. 以下に示す段階、すなわち: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、請求の範囲12に記載されその表面にガラニン作動性ポリ ペプチドを発現する組換え細胞に、前記ポリペプチドと前記分子との間の相互作 用を可能にさせる条件下(後者が前記ポリペプチドに対する親和性を有する予定 になっている場合に)で接触させる段階、ならびに − 前記ポリペプチドに結合した分子を検出および/または単離する段階、 を実施することを特徴とする、ガラニン作動性レセプターのリガンドを証明およ び/または単離するための方法。 15. ガラニン作動性レセプターについてのアゴニストおよび/またはアンタ ゴニストの証明および/または単離のための、請求の範囲14に記載の方法。 16. 以下に示す段階、すなわち: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、請求の範囲13に記載されその表面にガラニン作動性レセ プター活性を有するポリペプチドを発現する組換え細胞に、前記レセプターのリ ガンドの存在下、前記ポリペプチドとそのリガンドとの間の相互作用を可能にさ せる条件下で接触させる段階、ならびに − 前記ポリペプチドに関してそのリガンドの活性の調節を行うことが可能な 分子を検出および/または単離する段階、 を実施することを特徴とする、ガラニン作動性レセプターについての分子を証明 および/または単離するための方法。 17. 請求の範囲14〜16の方法に従って取得され得る、請求の範囲6に特 定されるポリペプチドについてのリガンドもしくは調節因子。 18. 請求の範囲6に記載のポリペプチドに作用する少なくとも一つの分子を 活性成分として含み、その分子が、請求の範囲14〜16の方法に従って同定お よび/または単離されるリガンドもしくは調節因子であることを特徴とする医療 用産物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 9637−4B C12P 21/02 C C12P 21/02 7823−4B C12Q 1/68 A C12Q 1/68 0276−2J G01N 33/566 G01N 33/566 9282−4B C12N 5/00 B //(C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S D,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 アベール−オルトリ,エステル フランス・エフ−75011パリ・ブールバー ルボルテール64 (72)発明者 ロケ, イザベル フランス・エフ−92160アントニイ・リユ ポールブールジエ4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ガラニン作動性レセプター活性を有するポリペプチドをコードするヌク レオチド配列。 2. ヒトガラニン作動性レセプターをコードすることを特徴とする、請求の 範囲1に記載のヌクレオチド配列。 3. (a)配列番号1の配列もしくはその相補鎖の全部もしくは部分、 (b)配列(a)とハイブリダイズし、かつガラニン作動性レセプター 活性を有するポリペプチドをコードするいずれかの配列、ならびに (c)遺伝子コードの縮重の結果、配列(a)および(b)から取得さ れる配列: から選択されることを特徴とする、請求の範囲1もしくは2に記載のヌクレオチ ド配列。 4. 配列番号1のヌクレオチド配列もしくはその相補鎖の全部もしくは部分 を含むことを特徴とするヌクレオチド配列。 5. ゲノムDNA、cDNA、もしくはRNA配列、ハイブリッド配列、あ るいは合成もしくは半合成配列から選択されることを特徴とする、請求の範囲1 〜4に記載のヌクレオチド配列。 6. 前記ポリペプチドをコードする部分が、ある細胞宿主中でのその発現を 可能にさせるシグナルの制御下に置かれることを特徴とする、請求の範囲1〜5 の内の一つに記載の配列。 7. 既述の請求の範囲の内のいずれか一つに記載のヌクレオチド配列の発現 により生じるポリペプチド。 8. 配列番号1のペプチド配列もしくは後者の誘導体の全部もしくは部分を 含むポリペプチド。 9. 請求の範囲7および8のいずれかに記載のポリペプチドの産生を少なく とも部分的に阻害することが可能であるアンチセンス配列。 10. 請求の範囲3に記載の配列もしくはそれに対応するmRNAとハイブリ ダイズすることが可能なヌクレオチドプローブ。 11. ガラニン作動性レセプターの発現を検出するため;あるいは遺伝子異常 (スプライシングの過誤、多形性、および点突然変異など)を証明するため;あ るいはガラニン作動性レセプターに関連する神経学的、心臓血管的、内分泌学的 、もしくは精神医学的障害を同定するため;あるいは別法ではガラニン作動性ポ リペプチドをコードする相同核酸配列を証明および単離するための、請求の範囲 10に記載のプローブの使用。 12. ガラニン作動性レセプター活性を保持することを特徴とする、請求の範 囲7もしくは8に記載のポリペプチド。 13. 請求の範囲7、8、および12の内の一つに記載のポリペプチドをその 表面に発現することが可能な組みかえ細胞。 14. 真核生物および原核生物細胞から選択されることを特徴とする、請求の 範囲13に記載の方法。 15. 以下に示す段階、すなわち: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、請求の範囲13に記載されその表面にガラニン作動性ポリ ペプチドを発現する組換え細胞に、前記ポリペプチドと前記分子との間の相互作 用を可能にさせる条件下(後者が前記ポリペプチドに対する親和性を有する予定 になっている場合に)で接触させる 段階、ならびに − 前記ポリペプチドに結合した分子を検出および/または単離する段階、 を実施することを特徴とする、ガラニン作動性レセプターのリガンドを証明およ び/または単離するための方法。 16. ガラニン作動性レセプターについてのアゴニストおよび/またはアンタ ゴニストの証明および/または単離のための、請求の範囲15に記載の方法。 17. 以下に示す段階、すなわち: − 一つの分子、もしくは様々な分子(適切な場合には、これらは未同定であ る)を含む混合物を、請求の範囲13に記載されその表面にガラニン作動性レセ プター活性を有するポリペプチドを発現する組換え細胞に、前記レセプターのリ ガンドの存在下、前記ポリペプチドとそのリガンドとの間の相互作用を可能にさ せる条件下で接触させる段階、および − 前記ポリペプチドに関するリガンドの活性の調節を行うことが可能な分子 を検出および/または単離する段階、 を実施することを特徴とする、ガラニン作動性レセプターについての調節因子を 証明および/または単離するための方法。 18. 請求の範囲15〜17の方法に従って取得され得る、請求の範囲7、8 、および12に特定されるポリペプチドについてのリガンドもしくは調節因子。 19. 請求の範囲12に記載のポリペプチドに作用する少なくとも一つの分子 を活性成分として含む医療用産物。 20. その分子が、請求の範囲15〜17の方法に従って同定および/または 単離されるリガンドもしくは調節因子であることを特徴とする、請求の範囲19 に記載の医療用産物。
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