JPH09510245A - 難燃性再利用ポリエステル組成物 - Google Patents
難燃性再利用ポリエステル組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
ポリエチレンテレフタレートのような再利用ポリエステルと難燃性付与量のカルボキシ−ホスフィン酸との生成物を含む難燃性直鎖ポリエステルと、このポリエステルの調製プロセスと、このポリエステルから製造する製品とを開示する。
Description
【発明の詳細な説明】
難燃性再利用ポリエステル組成物 発明の背景
本発明は、新規の難燃性ポリエステル組成物と、このポリエステル組成物を調
製するための方法とに係わる。更に特に、本発明は、再利用ポリエステルから調
製する新規の難燃性コポリエステルと、このポリエステル組成物を調製するため
のプロセスとに係わる。更に特に、本発明は、再利用ポリエチレンテレフタレー
トとカルボキシホスフィン酸とから調製する新規の難燃性コポリエステルと、こ
のコポリエステルを調製するためのプロセスと、このコポリエステルから作製す
る成形物品とに係わる。従来技術の説明
ポリエステルの主要用途の1つは、成形ポリエステル物品、織り布地材料及び
不織布地材料(例えば、織物、フィラメント、ステープル、糸)、及び、シート
の製造である。最近では、布地材料の難燃性を強化して、衣料、寝具、家具調度
品、航空機や自動車の内装用織物、及び、工業用織物のような製品の安全性を向
上させるために、ますます多くの努力が傾注されるよう
になっている。更に、布地材料は混紡である場合があり、特に、天然繊維(例え
ば、綿)と合成繊維(例えば、ポリエステル)との混紡である場合がある。
難燃性布地材料を得るための公知の方法には様々なものがある。米国特許第4
,034,141号は、可燃性材料を処理して難燃性を付与するために臭素化ホ
スホロアミド化物を使用することを開示する。可燃性材料は、綿、レーヨン、紙
、合成繊維(例えばポリエステル)のような織物である。この難燃剤組成物の使
用は、この組成物の溶液で織物を処理し、その織物を乾燥させ、組成物を硬化さ
せることによって行う。
米国特許第3,969,437号は、綿/ポリエステル混紡材料用の耐久性の
ある難燃性布地材料仕上げ材料を調製するために、特定の種類の環状リンエステ
ルを使用することを開示している。使用するリンエステルは、少なくとも1個(
好ましくは2個以上)の炭素結合第1アルコール基と、五価のリンエステル基と
を含まなければならない。
難燃性を付与するための表面処理と、硬化性成形組成物中への難燃剤化合物の
添加とには、欠点がある。表面処理はクリーニングによって除去される可能性が
あり、一方、添加した難燃
剤化合物は製品から滲出又は拡散する可能性がある。従って、難燃剤化合物をポ
リエステル中に化学的に一体化することによって、こうした欠点を克服しようと
する試みがなされてきた。
米国特許第3,922,323号は、有機リン化合物と(必要に応じて)ハロ
ゲン化合物とをポリエステル(特に、不飽和ポリエステル)中に化学的に結合及
び/又は混合することによって、こうしたポリエステル(特に、不飽和ポリエス
テル)の難燃性を向上させるためのプロセスを開示している。ハロゲンを含む、
ヒドロキシ基とカルボキシル基とを有しない少なくとも二環式ホスホン酸エステ
ルが使用されている。
米国特許第3,941,752号は、カルボキシ−ホスフィン酸によって改変
した難燃化合成直鎖ポリエステルを開示する。この直鎖ポリエステルは、ジカル
ボン酸と、ジオールと、ヘテロ原子を含むことが可能な難燃性付与カルボキシ−
ホスフィン酸モノマーとの縮合重合生成物である。
環境問題がますます多くの関心を集めているので、再利用ポリエステル材料の
有効利用に対する要求が以前にも増して高まっている。未使用ポリエチレンテレ
フタレートの諸特性と同等又はそれらよりも優れた諸特性を有し、且つ、その耐
用年数全
体に亙って難燃性を維持する難燃性再利用ポリエチレンテレフタレート材料と、
こうしたポリエステルを調製するためのプロセスとが、依然として必要とされて
いる。発明の要約
本発明の目的は、難燃性ポリエステル材料を提供することと、このポリエステ
ル材料を調製するためのプロセスと、このポリエステル材料から作製する成形物
品とに係わる。
本発明の別の目的は、難燃剤材料がそのポリマー構造内に化学的に結合してい
る、再利用ポリエステルから調製した難燃性コポリエステル組成物を提供するこ
とである。
再利用ポリエチレンテレフタレートと、難燃性付与剤特性を有するカルボキシ
−ホスフィン酸モノマーとのコポリエステルを提供する本発明によって、上記目
的とその他の目的とが実現される。上記コポリエステルは、約99.9重量%か
ら約90重量%の再利用ポリエチレンテレフタレートと約0.1重量%から約1
0重量%のカルボキシ−ホスフィン酸モノマーとを含むポリエチレンジカルボキ
シラートコポリエステルであることが好ましい。アンチモンを主成分とすること
が好ましい触媒(例えば、酸化アンチモン)とエチレングリコールとの存在下
で、窒素を充填した反応器の中に、必要量の再利用ポリエチレンテレフタレート
とカルボキシ−ホスフィン酸とを入れることによって、上記コポリエステルを調
製する。反応器の温度を、約1時間から約3時間に亙って約263℃から約29
3℃の範囲内の温度に加熱する。圧力を約0.5mmHgから約1.0mmHg
の範囲内の圧力に低減させるために、ゆっくりと陰圧を加える。
ポリエチレンテレフタレートのコポリエステルに加えて、本発明は、他のポリ
アルキレンジカルボキシート(例えば、ポリブチレンテレフタレートとポリエチ
レンナフタナート)を含む。好ましい実施様態の説明
本発明は、難燃性を有する再利用ポリエステルのコポリエステルに係わる。本
発明のコポリエステルは、約0.7より大きい固有粘度、好ましくは約0.7か
ら約1.2の範囲内の固有粘度と、約65℃よりも高いガラス転移温度とを有す
る。好ましい再利用ポリエチレンテレフタレートのコポリエステルは、99.9
重量%から約90重量%の再利用ポリエチレンテレフタレートと、約0.1重量
%から約10重量%の次の一般式を
有する難燃性付与カルボキシホスフィン酸モノマーとを有する:
(式中、Rは、1個から約15個の炭素原子、好ましくは2個から約10個の炭
素原子を有する開鎖もしくは環状の飽和アルキレン基、又は、アリーレン基もし
くはアラルキレン基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチル
ヘキシル、イソオクチル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、−C6
H4−、−C6H4−CH2−、−C6H4−CH2−CH2−であり、R1は、約6個
までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、又は、そのアルキル置換基が
1個から約6個の炭素原子を有するアルカリール基であり、例えば、アルキル置
換基はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルである)
上記カルボキシ−ホスフィン酸は、2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフ
ィン酸、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸、2−カルボキシエチル
(フェニル)ホスフィン
酸の環状無水物、又は、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸の環状無
水物であることが好ましい。
90重量%の再利用ポリエチレンテレフタレートと10重量%の2−カルボキ
シエチル(フェニル)ホスフィン酸との重合によって、約0.70の固有粘度を
有する難燃性ポリエステルが得られた。しかし、未使用ポリエチレンテレフタレ
ートと比較すると、このポリエステルのガラス転移温度と融点と結晶化度は僅か
に劣っているが、このポリエステルの色は、未使用ポリエチレンテレフタレート
の色よりも良好だった。
再利用ポリエチレンテレフタレートは、未使用ポリエチレンテレフタレートよ
りも小さい分子量を有するポリエステルを生じさせる。本発明のプロセスにおけ
るホスフィン酸部分の包含によって、鎖結合が促進され、より長い炭素鎖が生じ
させられ、従って、より大きい分子量が得られることになる。ホスフィン酸部分
の包含は複雑なプロセスであり、このプロセスでは、プロセス流体の固有粘度が
最初にポリエチレンテレフタレートの固有粘度から約0.25に低下した後で上
昇し、このコポリマーの固有粘度は、プロセスが完全に完了することが可能であ
る場合には約1.2に達する可能性がある。
好ましいカルボキシ−ホスフィン酸である2−カルボキシエチル(フェニル)
ホスフィン酸は、米国特許第4,081,463号の開示内容に従って調製する
ことが可能である。この2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸は、2
つの段階のプロセスで調製する。即ち、最初に、ジクロロ(フェニル)ホスフィ
ンを、25%−45%のモル過剰で使用するアクリル酸と反応させ、3つの中間
体の混合物、即ち、3−(クロロフェニルホスフィニル)プロピオニルクロリド
と、2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸の環状無水物と、アクリル
酸と3−クロロカルボニルエチル(フェニル)ホスフィン酸との混合無水物との
混合物を生じさせる。このプロセスの第2の段階は、これら3つの中間体の混合
物を加水分解し、所期生成物である2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィ
ン酸を得ることである。
再利用ポリエチレンテレフタレートの難燃性コポリエステルは、約99.9重
量%から90重量%の再利用ポリエチレンテレフタレートと、約0.1重量%か
ら約10重量%の難燃性付与2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸又
はその環状無水物とを含むポリエチレンジカルボキシラートコポリエス
テルであることが好ましい。
本発明の所期のポリエステルを、約99.9重量%から約90重量%の再利用
ポリエチレンテレフタレートと約0.1重量%から約10重量%の2−カルボキ
シエチル(フェニル)ホスフィン酸との重合によって調製することが可能である
。上記ホスフィン酸の添加のために、別のカルボニル酸基に比較して重合反応中
の反応性が低下することが予想されたが、こうした反応性の低下は観察されなか
った。生成物ポリエステルが高分子量であることは、上記ホスフィン酸基の反応
性が高いことを示したが、末端基分析では、大きな割合で末端ホスフィン酸基が
存在することは示されなかった。これに加えて、リン化合物の添加によって、観
察可能な色が生成物に更に付加されることが一般的である。驚くべきことに、本
発明では、カルボキシ−ホスフィン酸の添加によって、より多くの量の触媒を使
用することが可能になると共に、カルボキシ−ホスフィン酸を包含させない形で
調製したポリエステルに比べて、本発明による生成物は色が薄かった。
必要量の再利用ポリエチレンテレフタレートと2−カルボキシエチル(フェニ
ル)ホスフィン酸とを、酸化アンチモンであ
ることが好ましい触媒とエチレングリコールとの存在下で、窒素を充填した反応
器の中に入れることによって、上記コポリエステルを生じさせた。反応器の温度
を、約1時間から約3時間に亙って、約250℃から約293℃の範囲内に、好
ましくは約263℃から約293℃の範囲内に加熱した。圧力を約0.5mmH
gから約1.0mmHgの範囲内の圧力に低減させるために、ゆっくりと陰圧を
加えた。こうした条件下で反応を更に45分間継続させ、その後で熱と陰圧を取
り除いた。
本発明のプロセスの上記説明ではエチレングリコールを使用したが、これは
好ましいジオールである。しかし、例えば、3個から約7個の炭素原子を有する
脂肪族ジオールのような他の脂肪族ジオールを使用することも可能である。
カルボキシ−ホスフィン酸とその環状無水物は、上記ポリエステルの調製のた
めのプロセス条件下では非揮発性であり、従って、これらを縮合反応中に包含さ
せることによってポリエステル中に組み込むことが可能である。縮合反応中にポ
リエステル分子内に組み込まれる時には、リンを含む構造単位が直鎖ポリエステ
ル生成物中にランダムに分布する。
本発明の難燃性ポリエステルを、成形物品の形に形成するこ
とが可能である。本発明のポリエステルを、公知の加工処理と標準的な追加処理
とを使用してフィラメント又は繊維の形に引き伸ばすことが可能である。或いは
、本発明のポリエステルを、シート状に押し出すか、又は、プレス成形、射出成
形、及び、押出成形によって、充実もしくは中空の成形物品の形に形成すること
も可能である。こうした成形物品(繊維、シート、及び、その他の形状)の全て
も本発明の目的である。
本発明の難燃性ポリエステルの繊維とフィラメントは、非常に優れた恒久的な
難燃性と自己消火性とを有する。こうした繊維とフィラメントは適切な度合いの
白色性を有するので、分散染料に対する非常に良好な染色性を有し、その受容性
は、平均的純度から高純度の色調の酸性染料を含む。こうしたフィラメントと繊
維の引張り強さ、二次転移温度、及び、融点は、難燃性付与カルボキシ−ホスフ
ィン酸を含まないポリエステルの場合のこれらの値と概ね一致する。本発明の難
燃性ポリエステルの繊維とフィラメントは、一般的に、容易に発火する布地材料
が使用不可能な用途に使用可能であり、こうした繊維を天然繊維(例えば綿)や
他の合成繊維と組み合わせて使用することが可能である。
一般的に、本発明の難燃性ポリエステルで作ったシート及び成形物品を、発火
及び火災が起こる危険性を低減させることが必要とされる場所に使用する。この
成形物品の透明度が問題とされない場合には、成形の前に通常量の無機繊維材料
(例えば、ガラス繊維、石英繊維、炭素繊維)を上記ポリエステル中に混入する
ことによって、固体性と難燃性とを強化することが可能である。
本発明を下記の実施例によって詳細に説明するが、こうした実施例は単に本発
明の例示のためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。実施例1
例えば清涼飲料水用ボトルのようなポリエチレンテレフタレートボトルからラ
ベルを剥がした後に、このボトルを洗剤と水で洗浄し、細片に切断し、真空乾燥
器内で7時間に亙って約60℃の温度で乾燥させた。再利用ボトルポリエチレン
テレフタレート18グラムと、2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸
2グラムと、エチレングリコール3.2グラムと、酸化アンチモン0.02グラ
ムとの混合物を、ステンレススチールスターラーを備えた50ミリリットルフラ
スコ内に入れた。
このフラスコは、窒素の入口と出口とを有し、減圧装置を備えていた。室温で3
回に亙ってフラスコを排気して窒素を充填し、その後で、フラスコ全体に亙って
窒素の連続的な低速の流れを維持した。約250℃に予め熱しておいた塩水浴中
にフラスコを入れた。塩水浴の温度を約1.5時間に亙って250℃から約28
5℃に上昇させ、エチレングリコールを蒸留した。その後で、約1時間に亙って
フラスコ内圧力を150ミリトールに減圧した。更に、フラスコ内圧力を約30
分間に亙って約50ミリトールに減圧し、こうした条件で反応を更に45分間継
続させ、この時に陰圧と熱を取り除いた。この結果得たコポリマーは、25℃の
60%フェノール/40%テトラクロロエタン溶液中の0.5グラム/デシリッ
トルの濃度で固有粘度0.85を有した。示差走査熱量計で測定したガラス転移
温度は69℃だった。実施例2
実施例1の反応を部分変更した。この反応では、再利用ボトルポリエチレンテ
レフタレート19グラムと、2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸1
グラムと、エチレングリコール1.6グラムとを、酸化アンチモン0.004グ
ラムの存
在下で反応させた。反応条件は、上記実施例1で説明した通りだった。その結果
得たコポリマーは、25℃の60%フェノール/40%テトラクロロエタン溶液
中の0.5グラム/デシリットルの濃度で固有粘度0.83を有した。示差走査
熱量計で測定したガラス転移温度は69.8℃だった。実施例3
この反応では、再利用ボトルポリエチレンテレフタレート19.4グラムと、
2−カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸0.6グラムと、エチレングリ
コール0.41グラムとを、酸化アンチモン0.004グラムの存在下で反応さ
せた。反応条件は、上記実施例1で説明した通りだった。その結果得たコポリマ
ーは、25℃の60%フェノール/40%テトラクロロエタン溶液中の0.5グ
ラム/デシリットルの濃度で固有粘度0.93を有した。示差走査熱量計で測定
したガラス転移温度は69.5℃だった。
実施例1と実施例2で調製したポリエステルを、その難燃性に関して試験した
。限界酸素指数(LOI)の測定値は次の通りである。
添加剤を含まない再利用ポリエチレンテレフタレート :
23.4
実施例1で調製した難燃性ポリエチレンテレフタレートコポリマー:
26.9
実施例2で調製した難燃性ポリエチレンテレフタレートコポリマー:
25.4
これらの数値は、ポリエチレンテレフタレートコポリマー中にカルボキシ−ホ
スフィン酸部分を包含することによって得られた難燃性の改善を示す相対的数値
である。上記試験はASTM標準試験手順に従って行ったのではないので、上記
数値は絶対的数値ではない。ASTM標準試験手順で要求される成形引張り棒の
代わりに、各々の材料のストランドを試験した。ASTM要件に準拠する場合に
は、上記数値が変化する可能性があるが、試験結果は同様の難燃性の改善を示す
だろうと考えられる。
上記では本発明の特定の好ましい実施様態を例示し説明してきたが、本発明は
、こうした好ましい実施様態の説明によって限定されないということと、下記の
請求の範囲内で様々な形で本発明を実行することが可能であるということを理解
されたい。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 再利用ポリエスエルと難燃性付与量のカルボキシ−ホスフィン酸との生成 物を含む難燃性直鎖ポリエステル。 2. 前記再利用ポリエステルが、再利用ポリエチレンテレフタレート又は再利 用ポリブチレンテレフタレートである請求項1に記載の難燃性直鎖ポリエステル 。 3. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーがそのポリエステルの全重量を基 準として約0.1重量%から約10重量%の量で含まれる請求項2に記載の難燃 性直鎖ポリエステル。 4. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが、2−カルボキシエチル(フェ ニル)ホスフィン酸、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸、2−カル ボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸の環状無水物、2−カルボキシエチル( メチル)ホスフィン酸の環状無水物から成るグループから選択される請求項3に 記載の難燃性直鎖ポリエステル。 5. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが2−カルボキシエチル(フェニ ル)ホスフィン酸である請求項4に記載の難燃性直鎖ポリエステル。 6. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが2−カルボキシエチル(メチル )ホスフィン酸である請求項4に記載の難燃性直鎖ポリエステル。 7. 再利用ポリエステルと難燃性付与カルボキシ−ホスフィン酸モノマーとの 混合物を触媒の存在下で約250℃から約293℃の範囲内の温度で縮合させる ことを含み、前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーがそのポリエステルの全重 量を基準として約0.1重量%から約10重量%の量で含まれる難燃性直鎖ポリ エステルの調製のためのプロセス。 8. 前記再利用ポリエステルが、再利用ポリエチレンテレフタレート又は再利 用ポリブチレンテレフタレートである請求項7に記載のプロセス。 9. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーを、2−カルボキシエチル(フェ ニル)ホスフィン酸、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸、2−カル ボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸の環状無水物、2−カルボキシエチル( メチル)ホスフィン酸の環状無水物から成るグループから選択する請求項7に記 載のプロセス。 10. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが2−カルボ キシエチル(フェニル)ホスフィン酸である請求項9に記載のプロセス。 11. 再利用ポリエステルと難燃性付与量のカルボキシ−ホスフィン酸との生 成物を含む難燃性直鎖ポリエステルから作製した成形物品。 12. 前記再利用ポリエステルが、再利用ポリエチレンテレフタレート又は再 利用ポリブチレンテレフタレートである請求項11に記載の成形物品。 13. 前記再利用ポリエステルが再利用ポリエチレンテレフタレートである請 求項12に記載の成形物品。 14. 前記カルボキシ−ホスフィン酸がそのポリエステルの全重量を基準とし て約0.1重量%から約10重量%の量で含まれるる請求項11に記載の成形物 品。 15. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが、2−カルボキシエチル(フ ェニル)ホスフィン酸、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸、2−カ ルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸の環状無水物、2−カルボキシエチル (メチル)ホスフィン酸の環状無水物から成るグループから選択される請求項1 4に記載の成形物品。 16. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが2−カルボキシエチル(フェ ニル)ホスフィン酸である請求項15に記載の成形物品。 17. 再利用ポリエステルと難燃性付与量のカルボキシ−ホスフィン酸との生 成物を含む難燃性直鎖ポリエステルから作製した繊維。 18. 前記再利用ポリエステルが、再利用ポリエチレンテレフタレート又は再 利用ポリブチレンテレフタレートである請求項17に記載の繊維。 19. 前記再利用ポリエステルが再利用ポリエチレンテレフタレートである請 求項18に記載の繊維。 20. 前記カルボキシ−ホスフィン酸がそのポリエステルの全重量を基準とし て約0.1重量%から約10重量%の量で含まれるる請求項17に記載の繊維。 21. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが、2−カルボキシエチル(フ ェニル)ホスフィン酸、2−カルボキシエチル(メチル)ホスフィン酸、2−カ ルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸の環状無水物、2−カルボキシエチル (メチル)ホスフィン酸の環状無水物から成るグループから選択される請 求項20に記載の繊維。 22. 前記カルボキシ−ホスフィン酸モノマーが2−カルボキシエチル(フェ ニル)ホスフィン酸である請求項21に記載の繊維。
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