JPH0950942A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ駆動用電解液

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JPH0950942A
JPH0950942A JP7224814A JP22481495A JPH0950942A JP H0950942 A JPH0950942 A JP H0950942A JP 7224814 A JP7224814 A JP 7224814A JP 22481495 A JP22481495 A JP 22481495A JP H0950942 A JPH0950942 A JP H0950942A
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清志 坂本
Kazuhiro Higuchi
和浩 樋口
Satoshi Yuzawa
聡 湯澤
Shuichi Tanno
修一 丹野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機カルボン酸やその塩を使用しないで比抵
抗を低下させ、かつ、水素ガス吸収能力の大きい電解コ
ンデンサ駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 γーブチロラクトン又はエチレングリコ
ールを主体とする溶媒にニトロアントラニル酸、ニトロ
けい皮酸、ニトロフェノキシ酢酸、ニトロフェニル酢
酸、ニトロフェニル酪酸、ニトロフタル酸、ニトロサリ
チル酸、ニトロトルイル酸の中の1種又は2種以上から
なるカルボキシル基を持つニトロ化合物の塩を0.5重
量%を越え25重量%未満溶解した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電解コンデンサ駆動
用電解液に係わり、特にコンデンサ素子から発生する水
素ガスを吸収する新規な吸収剤を添加した電解コンデン
サ駆動用電解液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサの駆動用電解液と
しては、γーブチロラクトンを溶媒とし、これに有機カ
ルボン酸の4級塩を溶質とした低抵抗の電解液や、エチ
レングリコールやジエチレングリコール、又はこれらに
水を混合した溶媒を用い、アジピン酸アンモニウムのよ
うな有機カルボン酸、又はその塩を溶質として溶解した
ものなどが用いられ、さらに必要により、これらの電解
液に水素ガス吸収剤を添加して使用していた。
【0003】しかし、近年電気製品の小形化にともな
い、電解コンデンサにおいても小形化を要求されてい
る。このため、電解コンデンサケース内部の空隙も非常
に小さくなり、少量の水素ガスが発生しても内圧が上昇
し、封口材やアルミニウムケースの膨れが発生するとい
う問題を生じていた。
【0004】この課題を解決するために、水素ガス吸収
剤の添加が行われているが、比抵抗を下げるために溶質
として有機カルボン酸やその塩が溶解されているため、
総溶解量が大きくなり、水素ガス吸収剤が析出しやすく
なって、水素ガス吸収剤を3重量%以上添加することが
できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な欠点を解決するために成されたもので、駆動用電解液
に有機カルボン酸やその塩を添加すること無く比抵抗を
下げ、かつ、多量の水素ガスを吸収して内圧の上昇を抑
制できる信頼性の高い電解コンデンサ駆動用電解液を提
供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による電解コンデ
ンサ駆動用電解液において、請求項1記載の発明は、γ
ーブチロラクトン又はエチレングリコールを主体とする
溶媒に、カルボキシル基を持つニトロ化合物の塩を溶解
したことを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液であ
る。請求項2記載の発明は、請求項1におけるカルボキ
シル基を持つニトロ化合物が、ニトロアントラニル酸、
ニトロけい皮酸、ニトロフェノキシ酢酸、ニトロフェニ
ル酢酸、ニトロフェニル酪酸、ニトロフタル酸、ニトロ
サリチル酸、ニトロトルイル酸の中の1種又は2種以上
であることを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液で
あり、請求項3記載の発明は、カルボキシル基を持つニ
トロ化合物の添加量が0.5重量%を越え25重量%未
満であることを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液
である。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1〜請求項3記載の発明の
実施の形態を以下に説明する。なお、本発明の形態のう
ち、溶媒にγーブチロラクトンを用いた場合を実施例A
とし、エチレングリコールを用いた場合を実施例Bとし
て述べる。
【0008】
【実施例A】表1に溶媒にγーブチロラクトンを用いた
従来例、参考例、実施例の各駆動用電解液の組成を示
し、表2には、これらの駆動用電解液の25℃における
比抵抗、及び火花電圧値を示す。また表3には、これら
の従来例、参考例、及び実施例を用いて作製した定格5
0V−470μFのアルミニウム電解コンデンサ各20
個の初期値を示し、表4には表3に示した各試料を高温
負荷試験(125℃1000h)した後の特性を示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【0011】
【表2】
【0012】表2から明らかなように、カルボキシル基
を持つニトロ化合物の塩を溶質としたことにより、比抵
抗は有機カルボン酸の塩を添加した従来例よりも若干大
きいものの、有機カルボン酸やその塩を添加すること無
しに実用上全く支障のない値に引き下げることができ
た。また、カルボキシル基を持つニトロ化合物の塩の溶
解量が0.5重量%である参考例1と2では比抵抗が大
きくなる。
【0013】なお、カルボキシル基を持つニトロ化合物
の塩の溶解量は、25重量%に達すると溶解しなくなる
ため、0.5重量%を越え25重量%未満の範囲で添加
できる。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】表3及び表4から明らかなように、実施例
1〜8では、従来例1、2及び参考例1、2に比して水
素ガス吸収能力が高いため、初期でも高温負荷試験後で
も封口材やケースの膨れが見られない。また、その他の
特性も、初期値において比抵抗値が従来例より若干大き
いものの実用上問題になるレベルではなく、高温負荷試
験後はいずれの特性も従来例より優れた値を示してい
る。
【0017】これに対し、参考例1、2の場合は、カル
ボキシル基を持つニトロ化合物の塩の溶解量が0.5重
量%と少ないため、溶解した効果が不十分であり、内部
で発生した水素ガスを完全に吸収することができず、封
口材・ケースの膨れが発生している。
【0018】
【実施例B】表5に従来例、参考例、実施例の各駆動用
電解液の組成を示し、表6にはこれらの駆動用電解液の
25℃における比抵抗及び火花電圧値を示す。また表7
にはこれらの従来例、参考例及び実施例を用いて作製し
た定格50V−470μFのアルミニウム電解コンデン
サ各20個の初期値を示し、表8には表7に示した各試
料を高温負荷試験(105℃1000h)した後の特性
を示す。
【0019】
【表5】
【0020】
【0021】
【0022】
【表6】
【0023】表6から明らかなように、カルボキシル基
を持つニトロ化合物の塩を溶質としたことにより、比抵
抗は有機カルボン酸の塩を添加した従来例よりも若干大
きいものの、有機カルボン酸やその塩を添加すること無
しに実用上全く支障のない値に引き下げることができ
る。
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】表7及び表8から明らかなように、実施例
9〜16では、従来例3及び4に比して水素ガス吸収能
力が高いため、初期でも高温負荷試験後でも封口材やケ
ースの膨れが見られない。また、容量変化率は、従来例
3、4の約1/2になっており、tanδも約80%の
値を示している。
【0027】また、実施例Aと同様、カルボキシル基を
持つニトロ化合物の塩の溶解量は、0.5重量%では効
果が不十分であり、25重量%では溶解しないという現
象を生ずるので、0.5重量%を越え25重量%未満の
範囲が有効である。
【0028】さらに、参考例3、4の場合は、カルボキ
シル基を持つニトロ化合物の塩の溶解量が0.5重量%
と少ないため、溶解した効果が不十分であり、内部で発
生した水素ガスを完全に吸収することができず、封口材
・ケースの膨れが発生していることは実施例Aの場合と
同様である。
【0029】以上述べた実施例A及び実施例Bの結果か
らも明らかなように、本発明になる電解コンデンサ駆動
用電解液は、ニトロ化合物がカルボキシル基を持つので
酸としての作用を有し、その塩を溶解することにより電
導度が高くなり、比抵抗を低下させることができるので
ある。
【0030】また、溶質がカルボキシル基を持つニトロ
化合物のみであるので、高い濃度まで溶解させることが
できる。したがって、多量の水素ガスを効率良く吸収す
ることができるから、コンデンサの小形化のためにケー
ス内部の空隙が少なくなっても発生する水素ガスを吸収
してしまうので、ケース内圧の上昇が起こらず、封口材
やケースの膨らみを防止することができる。
【0031】なお、実施例ではカルボキシル基を持つニ
トロ化合物の塩として、ニトロアントラニル酸、ニトロ
けい皮酸、ニトロフェノキシ酢酸、ニトロフェニル酢
酸、ニトロフェニル酪酸、ニトロフタル酸、ニトロサリ
チル酸、ニトロトルイル酸の塩を単独で溶解した場合に
ついてのみ述べたが、これらのカルボキシル基を持つニ
トロ化合物の塩を2種以上溶解した場合でも、或いはこ
れらの単独又は2種以上にニトロ安息香酸を加えても同
様の効果を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹野 修一 山形県長井市幸町1番1号 マルコン電子 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−ブチロラクトン又はエチレングリコ
    ールを主体とする溶媒に、カルボキシル基を持つニトロ
    化合物の塩を溶解したことを特徴とする電解コンデンサ
    駆動用電解液。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基を持つニトロ化合物が、
    ニトロアントラニル酸、ニトロけい皮酸、ニトロフェノ
    キシ酢酸、ニトロフェニル酢酸、ニトロフェニル酪酸、
    ニトロフタル酸、ニトロサリチル酸、ニトロトルイル酸
    の中の1種又は2種以上であることを特徴とする請求項
    1記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基を持つニトロ化合物の添
    加量が、0.5重量%を越え25重量%未満であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電解コンデ
    ンサ駆動用電解液。
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