JPH09509425A - ヘキサフルオロアセトン及びそのオキシムの製造 - Google Patents

ヘキサフルオロアセトン及びそのオキシムの製造

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JPH09509425A JP7522342A JP52234295A JPH09509425A JP H09509425 A JPH09509425 A JP H09509425A JP 7522342 A JP7522342 A JP 7522342A JP 52234295 A JP52234295 A JP 52234295A JP H09509425 A JPH09509425 A JP H09509425A
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チェブルコフ,ユーリ
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 ヘキサフルオロアセトンオキシム(又はそれらの溶媒錯体)を濃厚な無機酸と共に加熱してヘキサフルオロアセトンを得る工程を含んでなるヘキサフルオロアセトンオキシムからヘキサフルオロアセトンを製造する方法。ヘキサフルオロアイソブチロイルカルボアニオンアルキルアンモニウム塩からヘキサフルオロアセトンを製造する方法。前記オキシムは、該オキシム塩を溶媒中で亜硝酸アルカリ金属塩若しくは亜硝酸アルカリ土類金属塩と反応させ、引き続き反応生成物を脱炭酸及び加水分解させるか、又は代わりに該オキシム塩を溶媒中で三酸化二窒素若しくは四酸化二窒素と反応させ、引き続き反応生成物を脱炭酸及び加水分解させることにより製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ヘキサフルオロアセトン及びそのオキシムの製造 本発明はヘキサフルオロアセトンの製造に関する。他の態様において、本発明 はヘキサフルオロアセトンオキシムの製造に関する。もう一つの態様において、 本発明は、ヘキサフルオロプロペンの製造における毒性の高い副生成物であるア ルコールとペルフルオロイソブテンとの付加物から有用な生成物を製造すること に関する。 ヘキサフルオロアセトン(CF32COは、例えば現在の自動車用エンジンの 過酷な作動条件に適することが必要な熱的に安定なホース等に加工されるフルオ ロエラストマーポリマーの製造に使用される架橋剤の中間体として有用な重要な 産業用フルオロケミカルである。ヘキサフルオロアセトン(又はその水和物)を 製造するための種々の方法が使用又は提案され、ヘキサフルオロプロパンの製造 における副生成物として生成される毒性の高い副生成物であるペルフルオロイソ ブテンのアルコール付加物の熱分解の方法を含むその多くが米国特許第4,960,94 7 号(Sonoi 等)に記載されている。 ヘキサフルオロアセトンオキシムは、ポリアミド、ポリエステル及びポリエー テルポリマー用の溶媒として有用である。例えば、ナイロンは、室温で20重量 %までヘキサフルオロアセトンオキシム中に可溶である(Yu.A.Cheburkov et al.,Vysokomol.Soedin.,Ser.B,9(3),190-192(1967)を参照されたい)。 他の態様において、本発明は、例えばヘキサフルオロアセトンオキシム(CF32C=NOH(又はその溶媒との錯体)を、85〜99%の濃度を有する酸の 溶液、例えば硫酸又はリン酸のような無機酸と共に還流することにより加熱し、 オキシムを加水分解させ ることを含んでなるヘキサフルオロアセトンの製造方法を提供する。このような 加熱は、還流冷却器を備えた容器又は反応器内で、オキシムを加水分解させるの に十分な時間を要して、例えば100〜150℃で行うことができる。 上記スキームにおいて、(CF32C=NOH・溶媒は、アセトニトリルCH3 CNのような酸素及び/又は窒素原子を有する塩基性有機溶媒、又は酢酸CH3 COOHのような有機若しくはアルカン酸溶媒とのヘキサフルオロアセトンの錯 体を表す。 加水分解反応により生成するガス状ヘキサフルオロアセトン生成物は、例えば −78℃の冷アセトン−ドライアイストラップ内に凝縮させ、捕集することがで きる。凝縮したヘキサフルオロアセトンガス(ガスクロマトグラフィーにより測 定した場合に、例えば97%又はそれ以上の高純度を有する)は、例えば凝縮し たガスを気化させ、次いで、水トラップ(Water Trap)又は貯蔵用のガラス管に 送ることにより再凝縮させ、更に精精及び単離することができる。水トラップ内 において、ヘキサフルオロアセトンはその水和物に転化し、例えば核磁気共鳴分 析により測定した場合に99%又はそれ以上の高純度の水和物として得ることが できる。ヘキサフルオロアセトンの気化後にアセトン−ドライアイストラップ内 に残る残渣は、ヘキサフルオロアセトン水和物(例えば約30%)、ヘキサフル オロアセトンオキシム(例えば約60%)、及び不純物(例えば約10%)を含 み、この残渣を反応器に再循環させることができる。 使用される無機酸が高濃度である場合、例えば96%濃硫酸である場合には、 上記方法を使用し、ヘキサフルオロアセトンを、例え ばヘキサフルオロアセトンオキシム出発原料に基づいて85%又はそれ以上の高 収率で製造できる。使用される酸の濃度が比較的低い場合、例えば85%濃硫酸 である場合には、収率は若干低く、例えば30〜85%となり、このような低濃 度の酸が使用される場合には、高収率を得るために反応又は加水分解の時間を延 長するか又は比較的長くする必要がある。 上記のように、ヘキサフルオロアセトンオキシム出発原料は、その溶媒との錯 体の形態で使用してよい。このような錯体は公知であり、例えばCheburkov et a l.,ibid.,にヘキサフルオロオキシムとアセトニトリル、ジメチルホルムアミド 、ジオキサン等とのモル比1:1の安定な錯体の形成が記載されており、その記 載は本明細書に含まれる。所望であれば、減圧下低温で蒸留することにより、濃 硫酸との錯体の混合物から遊離オキシムを最初に再生させてもよい(遊離ヘキサ フルオロアセトンへの加水分解は起こらない)。ヘキサフルオロアセトンオキシ ムとジメチルホルムアミド(DM F)の溶媒錯体の特別な場合において、硫酸 によるDMFの加水分解時に一酸化炭素ガスが発生し、一酸化炭素がガス状ヘキ サフルオロアセトン生成物の効率的なトラップを妨げるために、遊離オキシムを 前記のように発生させ、出発原料として使用しなくてはならない。一般に、ヘキ サフルオロアセトンオキシムと錯体形成することができる他の溶媒には、ニトリ ル、例えばアセトニトリルのような塩基性の酸素及び/又は窒素含有有機溶媒、 第3級アミン、例えばメチル又はエチル基を含むトリアルキルアミン、ジアルキ ルアミド、例えばジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド、ケトン、例 えばアセトン又はメチルエチルケトン、ごく普通のエーテル、例えばジエチルエ ーテル又は第3級ブチルメチルエーテル、アルコール、例えば低級アルカノール 、並びにエステル、例えばアセテート、更 に、1〜4個のハロゲン化されていない炭素原子を含み、1個以上のカテナリー のヘテロ原子、例えば2価の酸素又は3価の窒素をその主鎖に任意に含み、そし て加水分解前に錯体からヘキサフルオロアセトンオキシムを再生させる必要のな い加水分解条件下で安定な脂肪族有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸又はブチル 酸が含まれる。 概して、本発明に係るヘキサフルオロアセトンオキシム(又はその溶媒錯体) の加水分解を実施する際に、ヒドロキシルアミン副生成物NH2OHの酸溶液( 及びオキシム溶媒錯体が出発原料として使用される場合には有機溶媒)の他に、 廃ガス又は固形物は生成しない。 本発明を実施する際に出発原料として使用されるヘキサフルオロアセトンオキ シム又はその溶媒錯体は、多くの公知の方法により製造することができる。例え ば、ヘキサフルオロアセトンオキシムは、ペルフルオロイソブテン(Yu.A.Che burkov等によるIzvestiya Akademii Nauk SSSR,Seriya Khimicheskaya,No.4 ,pp.829-833(1967)を参照)又はその誘導体(Yu.A.Cheburkov等による ibid. ,No.12,pp.2119-2122(1967);ソビエト連邦特許第187,027 号、Chem.Abs. Vol.67,P53644c(1967)を参照)から誘導することができ、そのオキシムの製造 方法は、I.L.Knunyants 等により編集された“Synthesis of Fluoroorganic C ompounds,”p.49、Springer-Verlag、ベルリン、ハイデルベルグ、ニューヨー ク、東京(1985年)を参照されたい。 本発明に係るヘキサフルオロアセトンを製造するのに出発原料として有用なヘ キサフルオロアセトンオキシムを製造するための他の(新規方法と考えられる) 方法は、メソメリー(mesomeric)ヘキサフルオロイソブチロイルカルボアニオ ンアルキルアンモニウム塩を使用する方法である。このような塩は、3つの構成 基の各々が1 〜3個の直鎖炭素原子を含み、好ましくはこのような基の1つのみが3個の炭素 原子を含むトリアルキルアミンのような第3級アミン、例えばトリメチルアミン 若しくはトリエチルアミン又はピリジンを、2H−ヘキサフルオロイソブチリル フルオリド(CF32CH、COF、又はペルフルオロイソブテンと低級アルコ ールのようなアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ ノール及びイソプロパノールの不飽和付加物と反応させることにより生成させる ことができる。ペルフルオロイソブテンは、ヘキサフルオロプロペンの製造にお ける副生成物の廃液として生成する毒性の高いフルオロカーボンである。このよ うな塩の製造は、I.L.Knunyants等によるZhurnal Vses.Khim.Obshchestva im .Mendeleeva ,Vol.15,pp.17-30(英訳)(1970);Yu.A.Cheburkov等によ る Izv.Akad.Nauk SSSR,Ser.Khim.No.2,pp.367-369(1964)及びNo.6 ,pp.1395-1396(1967);I.L.Knunyants 等による ibid.,No.8,pp.1395 -1397(1963)及びNo.1,pp.54-60(1972);S.T.Kocharyan 等によるibid. ,No.6,p.1397(1967)及びNo.4,pp.846-854(1968);M.V.Urushadze 等によるNo.5,pp.1137-1145(1972);並びにY.Inouye 等によるJour.Fluo rine Chemistry ,27,379(1985)に記載されている。ペルフルオロイソブテン の主要なメタノール付加物からこのような塩を製造するスキームは以下の通りで ある: 本発明の他の態様において、ヘキサフルオロアセトンを製造するために、中間 体ペルフルオロアルケノレート第4級アンモニウム塩 を、(i)溶媒中で亜硝酸アルカリ金属塩若しくは亜硝酸アルカリ土類金属塩MV I/V NO2(式中、「V」は金属「M」の価数である)、例えば硝酸ナトリウム と反応させ、脱炭酸及び加水分解させるか、又は(ii)溶媒中で三酸化二窒素若 しくは四酸化二窒素と反応させ、脱炭酸及び加水分解させる。この目的に有用な 溶媒は、ヘキサフルオロアセトンオキシム溶媒錯体を製造するのに使用される上 記のような塩基性の酸素及び/又は窒素含有溶媒である。これらの新規方法によ るヘキサフルオロアセトンオキシムの製造スキームは以下の通りである: 上記スキームB、C又はDの反応を、以下の包括的スキームEにより示されるよ うに、中間体(反応スキームB、C及びDの生成物)の単離及び回収を必要とせ ずに1つの反応器(又は「ポット」)内で連続して行い、ヘキサフルオロアセト ンオキシムを製造すること ができる。 スキームC、D及びEの反応生成物の混合物からヘキサフルオロアセトンオキ シムを回収するために、このような混合物を水洗によりアンモニウム塩及び溶媒 を除去し、次いで洗浄した残渣を96%硫酸のような濃厚な無機酸により処理し 、溶媒錯体からオキシムを遊離させ、このオキシムを乾燥させる。このオキシム は酸混合物から蒸留することができる。 本発明の目的及び利点を以下の実施例により例示する。 例1:ヘキサフルオロアセトン(HFA)オキシムの加水分解からのHFA 磁気攪拌機、滴下漏斗、ガス送込管、及びKel-F(商標)ゴム管によりトラッ プに連結されている0℃まで冷却するデューワー冷却器を備えた3つ口フラスコ 、並びに該システムの両端にある濃硫酸を有する2基のバブラーを含んでなるシ ステムに、4mlの濃(96%)硫酸を装入し、次いで乾燥窒素気流中で1時間を 要して前記システムを乾燥させた。ヘキサフルオロアセトンオキシム(1.84 g、ガスクロマトグラフィー(GC)分析により純度95%)を加え、次いでそ の結果として生成した2層混合物を、上方のオキシム層が完全になくなるまで激 しく攪拌しながら2時間還流させた。乾燥窒素を使用し、反応生成物を前記シス テムからパージした。トラップ内に1.54gの粗製の凝縮したヘキサフルオロ アセトンを捕集し、次いでこれを気化させ、水トラップ中に再凝縮(1.25g )させた。GC分析のためにヘキサフルオロアセトン(HFA)のガス状試料を 出口気流から直接採取した。GC分析によって、前記 試料は、97.1%のHFA、0.7%のHFA水和物、0.5%のHFAオキ シム及び1.7%の同定されない低沸点物(原料のオキシム中にも存在)から構 成されていることが示された。F19核磁気共鳴(F19−NMR)分析法を使用し 、水トラップ中に得たHFA水和物の主成分及び2種の少数成分の相対濃度を定 量した。その結果は次の通りである:HFA水和物、99.7%;HFAオキシ ム、0.2%;未知物CF3CR22、0.1%。HFA気化後のトラップ内の 残渣は、GC分析により、62%のHFAオキシム(0.18g)及び26%の HFA水和物(0.07g)を含んでいた。原料に基づくHFAの収率は、下記 式のように算出される: オキシム転化に基づくHFAの収率は下記式のように算出される: 例2:HFAオキシムの加水分解からのHFA 本例において、濃度95%のHFAオキシム及び3.2gの85%硫酸を反応 に使用したことを除き、例1におけるのと同様な方法を使用した。6時間の還流 後、0.91gの粗製のHFAガスをトラップ内(−78℃)に捕集した。0. 6gのHFAを気化及び再凝縮させた後、62%のHFAオキシム及び30%の HFA水和物を含む残渣0.31gが残った。HFAオキシムに基づくHFAの 収率は38%であった。オキシム転化に基づくHFAの収率は67%であった。 例3:HFAオキシム溶媒錯体の加水分解からのHFA 本例において、異なるヘキサフルオロアセトンオキシム・溶媒錯体を使用して 複数の試行を実施した。各試行において、10mlの濃 硫酸と共に還流させる前に1.81gのHFAオキシム(純度95%)を等モル 量の溶媒と混合したことを除き、例1におけるのと同様な方法を使用した。HF Aガスをトラップ(−78℃)内に凝縮させ、捕集し、次いで貯蔵用のガラス管 内に再凝縮させた。この結果を表1に示す。 例4:HFAオキシム溶媒錯体の加水分解からのHFA 本例において、異なるヘキサフルオロアセトンオキシム・溶媒錯体を使用して 複数の試行を実施した。HFAオキシムと等モル量の溶媒との反応(発熱反応) が完了した後に、余分のモル数の溶媒を加えたこと(発熱しなかった)を除き、 例3におけるのと同様な方法を使用した。反応混合物を等体積の15%塩酸で2 回洗浄し、次いで10mlの濃硫酸と共に還流させた。この結果を下記表2に示す 。 例5:1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタンと二酸化窒素の反応か らのHFA 乾燥アセトン6ml中の3.48g(0.015M)の1−メトキシ−2H−オ クタフルオロイソブテンに2.52g(0.025M)のトリエチルアミンを0 ℃で攪拌しながら加え、次いで混合物を1時間を要して室温にさせた。二酸化窒 素(1.38g、0.016M)を−10℃で混合物中に凝縮させた。二酸化炭 素の穏やかな気化は−8℃で始まり、そして10℃で終わった。次いで混合物を 室温で3時間静置し、次いで7mlの15%塩酸を加えた。HFAオキシムを含む (GC分析により同定)下方の有機層を水で2回(各々2ml)洗浄した。濃(9 6%)硫酸(8ml)を加え、次いで上記例1のように混合物を攪拌しながら加熱 した。1.45gのガス状HFAが得られた。HFAの収量は理論収量の58% であった。 例6:1−メトキシ−1−ペルフルオロイソブテンと硝酸ナトリウムの反応か らのHFA 冷却しながらCH3CN20ml中の10.82g(0.05M)の1−メトキ シ−1−ペルフルオロイソブテン(純度94%)に、5.1g(0.05M)の トリエチルアミンを加え、混合物を室温で1時間静置し、メソメリーヘキサフル オロイソブテノレートメチルトリエチルアンモニウム塩を形成させた。次いで5 .1g(0.07M)のNaNO2を加え、その結果得られた混合物を、二酸化 炭素の放出が停止するまで激しく攪拌しながら45〜52℃で加熱した。この混 合物を一晩静置した。フッ化ナトリウム及び過剰の硝酸ナトリウムを濾過により 混合物から除去し、1.75gのNaF(NaNO2は水洗された)を含む3. 47gの塩混合物を得た。10%硫酸(25mlで2回洗浄)でCH3CN溶液を 洗浄後、16.0gの有機物質が分離し、また組み合わせた水層のエーテル抽出 液から1.9gの有機物質を得た。組み合わせた有機物質を38gの濃(96% )硫酸と共に還流させ、再凝縮後に5.0gの純粋なHFAを得た。収量は理論 収量の59%であった(出発原料のエーテル純度を考慮すると64%)。 例7:1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタンと二酸化窒素の反応か らのHFAオキシム 50.3g(0.22M)の1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタン にアセトン80ml中の42.8g(0.42M)のトリエチルアミンを加え、次 いで混合物を40℃を超えない温度で2時間攪拌した。次いで7℃を超えない温 度でN24(22.6g;0.24M)を混合物中に少しずつ凝縮させ、反応混 合物を室温で一晩静置した。このプロセスを完了するため(二酸化炭素の放出を 停止させるため)に短時間(5分間)で65℃に加熱することを 要した。反応混合物を10%硫酸(40ml)の溶液及び水(10ml)で2回洗浄 すると、有機層(56.3g)が分離した。水溶液をメチルtert−ブチルエーテ ルで抽出し、エーテル溶液を乾燥させ、溶剤を留去し、そして残渣(5.3g) を主たる有機層に加えた。80mlの濃硫酸を使用し、組み合わせた有機物質(6 1.6g)を減圧中(約20mmH g)で混合物からトラップ(−78℃)内に蒸 発させた。GC分析により同定した場合に84.6%のHFAオキシム、5%の HFA及び若干の同定されない不純物を含む23.7gの粗製オキシム(−78 ℃で白色固体)を得た。オキシムの収量は理論収量の51%であった。 例8:1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタンと二酸化窒素の反応か らのHFA又はHFAオキシム 例7において使用した方法に従って、アセトン80ml中の50g(0.21M )の1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタン、41.2g(0.41M )のトリエチルアミン、23.2g(0.25M)のN24から56.0gの有 機物質が得られ、またエーテル抽出液から4.95gの有機物質を得た。この2 種の物質の混合物60.9gを2つの部分に分けた。第1部分(38.6g)及 び40mlの濃(96%)硫酸を減圧蒸留(加熱浴の温度は80℃以下)し、15 .7gの粗製HFAオキシムを得た。この粗製オキシムは、86%のHFAオキ シム、3%のHFA、2.5%の2H−ヘキサフルオロイソブチル酸、及び8% の同定されない不純物を含んでいた(GA分析により同定)。オキシムの収量は 、理論収量の55%であった。混合物60.9gの第2部分(22.0g)及び 40mlの濃(96%)硫酸を100〜130℃で還流させ、8.3gの粗製HF Aを得、次いで再凝縮後に7.7gの純粋なHFAを得た。HFAの収量は理論 収量の59%であった。 例9:1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタンとN24の反応からの HFAオキシム及び溶剤の回収 N24との反応が終了した後、減圧下でトラップ内(−78℃)に反応混合物 からアセトンを蒸発させ、水溶液を抽出する必要がなかったことを除き、例7と 同様な方法を繰り返した。反応にアセトン80ml中の49.1gの1−メトキシ −2H−オクタフルオロイソブタン、42.7gのトリエチルアミン及び20. 7gのN24を使用し、純度94%(GC分析による)のHFAオキシム18. 0gを得た。収量は理論収量の44%であった。また64ml(80%)のアセト ンを回収した。 本発明の範囲及び精神から離れることなく本発明の種々の修飾及び変更が当業 者により明らかになるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年4月18日 【補正内容】 1)明細書 国際出願明細書第15頁(明細書翻訳文第15頁第1行〜第12行「例9:1−メト キシ−・・・なるであろう。」) 例9:1−メトキシ−2H−オクタフルオロイソブタンとN24の反応からの HFAオキシム及び溶剤の回収 N24との反応が終了した後、減圧下でトラップ内(−78℃)に反応混合物 からアセトンを蒸発させ、水溶液を抽出する必要がなかったことを除き、例7と 同様な方法を繰り返した。反応にアセトン80ml中の49.1gの1−メトキシ −2H−オクタフルオロイソブタン、42.7gのトリエチルアミン及び20. 7gのN24を使用し、純度94%(GC分析による)のHFAオキシム18. 0gを得た。収量は理論収量の44%であった。また64ml(80%)のアセト ンを回収した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヘキサフルオロアセトンオキシム又は有機溶媒と錯体を形成したヘキサフ ルオロアセトンオキシムを濃厚な無機酸と共に加熱すること、及び生成したヘキ サフルオロアセトンを回収することを含んでなるヘキサフルオロアセトンの製造 方法であって、前記有機溶媒が、ニトリル、第3級アミン、ジアルキルアミド、 ケトン、ごく普通のエーテル、アルコール、エステル、及び1〜4個のハロゲン 化されていない脂肪族炭素原子を含み、その主鎖が1個以上のカテナリーのヘテ ロ原子を含む有機酸からなる群より選ばれる方法。 2.ヘキサフルオロアセトンの製造方法であって、 a.各構成基が1〜3個の直鎖炭素原子を含むトリアルキルアミンとペルフル オロイソブテンのアルコール付加物とを反応させる工程; b.得られた塩生成物を溶剤中で(i)亜硝酸アルカリ金属塩若しくは亜硝酸 アルカリ土類金属塩又は(ii)三酸化二窒素若しくは四酸化二窒素と反応させ、 ヘキサフルオロアセトンオキシム溶媒錯体生成物を生成させる工程;及び c.前記生成物を濃厚な無機酸により加水分解させ、ヘキサフルオロアセトン を生成させる工程; の各工程を含んでなり、上記工程a及びbの生成物の単離又は回収を必要とせず に実施される方法。 3.前記加熱が、前記オキシム、オキシム錯体又はオキシム溶媒錯体生成物を 前記無機酸と共に還流させることにより実施される、請求項1及び2に記載の方 法。 4.前記ヘキサフルオロアセトンオキシム錯体又はヘキサフルオロアセトンオ キシム溶媒錯体生成物がそのアセトニトリル錯体の形 態にある、請求項1及び2に記載の方法。 5.前記ヘキサフルオロアセトンオキシム錯体又はヘキサフルオロアセトンオ キシム溶媒錯体生成物がそのアセトン錯体の形態にある、請求項1及び2に記載 の方法。 6.前記無機酸が濃硫酸である請求項1及び2に記載の方法。 7.前記アルコールが低級アルカノールである請求項2記載の方法。 8.ヘキサフルオロアセトンオキシムの製造方法であって、ペルフルオロイソ ブテンのアルカノール付加物を第3級アミンと反応させる工程、生成したメソメ リーヘキサフルオロイソブテノレートテトラアルキルアンモニウム塩を溶剤中で (i)亜硝酸アルカリ金属塩若しくは亜硝酸アルカリ土類金属塩又は(ii)三酸 化二窒素若しくは四酸化二窒素と反応させ、得られる反応生成物の混合物から生 成したアンモニウム塩及び溶剤を洗浄する工程、洗浄した生成物を濃厚な無機酸 により処理する工程、次いで得られる酸混合物からヘキサフルオロアセトンオキ シムを蒸留する工程を含んでなる方法。 9.前記付加物を前記第3級アミンと反応させる前記工程、及び前記アンモニ ウム塩を前記亜硝酸塩又は前記三酸化二窒素若しくは四酸化二窒素と反応させる 前記工程が、生成する中間体生成物の単離又は回収を必要とせずに全て連続して 実施される、請求項8記載の方法。
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