JPH09508806A - 高度に精製された組み換え逆転写酵素 - Google Patents
高度に精製された組み換え逆転写酵素Info
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Abstract
(57)【要約】
固有のRNAse活性発現を欠損したイー・コリ細胞におけるモロニーのネズミ白血病ウイルス由来の逆転写酵素発現用プラスミド、該組み換え酵素の精製方法、およびcDNAならびに核酸の増幅手順における使用について最適化されたクローン化精製逆転写酵素からなる組成物。
Description
【発明の詳細な説明】
高度に精製された組み換え逆転写酵素発明の背景
レトロウイルスは、遺伝物質が1本鎖RNAからなるウイルスの群である。吸
着および宿主細胞中へのレトロウイルスRNAの侵入後、ウイルスRNAは相補
的DNA鎖の合成にための鋳型として役立つ。次いで、DNAポリメラーゼ活性
を有する酵素の作用の間にDNAは2本鎖となる。ウイルスRNA鋳型からの相
補的DNAの合成に関与しているRNA依存性DNAポリメラーゼ活性は、通常
には、逆転写酵素と呼ばれる。
多くのレトロウイルスが種々の癌および他の疾病の原因であるので、レトロウ
イルスは特に興味深い。レトロウイルスであるヒト・免疫不全ウイルスは、後天
性免疫不全症候群(AIDS)の原因である。さらに、ほとんどすべてのRNA
鋳型から相補的DNAを作る能力があるため、逆転写酵素自身が、分子生物学に
おいて重要な試薬となっている。よって、通常には、逆転写酵素を用いてハイブ
リダイゼーションプローブ用核酸を作成し、また引き続き行うクローニングおよ
び発現のために1本鎖RNAを2本鎖DNAに変換する。
近年、逆転写酵素が転写に基づく増幅系の成分として用いられている。これら
の系はRNAおよびDNA標的配列を百万兆倍まで増幅する。例えば、バーグ(
Burg)ら、PCT特許出願WO89/01050(1988年);ギンゲラス(
Gingeras)ら、PCT特許出願WO88/10315(1988年);ダベイ(
Davey)およびマレク(Malek)、欧州特許出願EPO 0329822(198
8年);ギンゲラス(Gingeras)ら、欧州特許出願EPO 0373960(1
989年);マレク(Malek)およびダベイ(Davey)、PCT特許出願WO91
/02814(1989年);カシアン(Kacian)およびフルツ(Fultz)、欧
州特許出願EPO 0408295A2(1990年)参照。参照によりこれら
すべての文献を本開示中に記載されているものと見なす。
転写に基づく増幅方法のいくつかは、これらの方法による増幅反応が等温的で
あるので、例外的に便利である。よって、これらの系は、診断試験を行う日常的
な臨床研究室に特に適している。感染症を引き起こす病原体および癌または遺伝
病に関連した遺伝子配列の検出は、かかる試験のうち最も重要なものである。ポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてRNA標的を増幅する場合に、逆転写酵
素はいくつかのプロトコールにおいて最初の工程としても使用されている。マレ
ク(Malek)ら、米国特許第5,130,238号(1992年);およびモチャ
ーラ(Mocharla)ら、ジーン(Gene)第99巻:271〜275頁(1990年
)参照。かかる「RT−PCR」法において、逆転写酵素を用いてRNA標的に
対する最初の相補的DNA(cDNA)コピーを作成し、次いで、これをDNA
複製の連続ラウンドにより増幅する。
レトロウイルスの逆転写酵素は3種の酵素活性を有する。RNA依存性DNA
ポリメラーゼ活性、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性、およびRNAseH
活性である。バーマ(Verma)、ザ・リバース・トランスクリプターゼ(TheReve
rse Transcriptase)、バイオキミ・バイオフィジ・アクタ(Biochim.Biophys.A
cta.)第473巻:1〜38頁(1977年)参照。後者の活性は、RNA:D
NA2本鎖に含まれるRNAを特異的に分解する。RNAse HによるRNA
:DNA中間体のRNA鎖の分解は、いくつかの転写の基づく増幅系において重
要な要素であり、増幅を妨害する混入ヌクレアーゼによる所望でない分解とは区
別すべきである。
転写に基づく増幅系の欠点は、痕跡量のヌクレアーゼに対する感受性である。
多くの重要な疾病が非常に少量の標的核酸分子を含有する試料を生じうるので、
少量の標的核酸の検出は、しばしば、正確で時に合った診断にとり重要である。
実際のところ、多くの標的分子が低レベルである場合、標的増幅方法の価値は最
も重要である。標的核酸の入力レベルが低い場合、RNA標的の所望でない分解
またはRNAもしくはDNA反応中間体により増幅が失敗し、その結果診断を誤
る可能性がある。RNA標的の損失により増幅が失敗する可能性があるので、リ
ボヌクレアーゼの混入もRT−PCRにおける問題である。
リボヌクレアーゼは比較的遍在性であり、特に、レトロウイルス標品を包含す
る種々の生物学的材料中および組み換え蛋白の発現に通常に使用される細胞中に
高濃度で見いだされる。リボヌクレアーゼは、頻繁に、種々の源由来の逆転写酵
素標品に混入しており、cDNA合成、プローブ調製、および標的の増幅以外の
他の使用を妨害することが報告されている。しばしば、この混入の悪影響を最小
限にするためにRNAse阻害剤が反応に用いられる。例えば、マニアティス(
Maniatis)ら、モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(
Molecular Cloning:A Laboratory Manual)8.11〜8.13(第2版、コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Labor
atory Press)、1989年)参照、参照により本明細書に記載されているもの
と見なす。
しかしながら、RNAseを阻害または不活性化するために通常用いられる界
面活性剤、カオトロープ(chaotrope)、有機物、金属、プロテアーゼおよび金
属を包含する多くの物質は、それらは増幅に使用する酵素も同様に阻害するであ
ろうから、標的増幅系における使用に不適当である。ヒト・胎盤RNAse阻害
剤(ブラックバーン(Blackburn)ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(J.Biol.Chem.)第252巻:5904頁(1977年))またはラ
ット・肝阻害剤(グリブノー(Gribnau)ら、アーチ・バイオケミ・バイオフィ
ジ(Arch.Biochem.Biophys.)第130巻:48〜52頁(1969年))のご
ときRNAse阻害蛋白は不安定であるかもしれず、高価であり、阻害剤により
阻害されない核酸およびRNAseのごときさらなる妨害性物質を生じる可能性
がある。
ヌクレアーゼのほかに、痕跡量の他の酵素、核酸、およびある種のバッファー
塩類も増幅反応を妨害しうる。増幅反応の性質上、これらの物質は逆転写酵素の
多くの用途にとり単に望ましくないばかりでなく、酵素標品がそれらを出来る限
り少量含んでいることが重要である。種々の源からの逆転写酵素の単離および精
製が報告されている。酵素をウイルス粒子、細胞、または組織から直接単離する
場合、広く行われている診断試験における使用には経費がかかりすぎる。例えば
、
カシアン(Kacian)ら、バイオキミ・バイオフィジ・アクタ(Biochim.Biophys.
Acta.)第46巻:365〜383頁(1071年);ヤング(Yang)ら、バイ
オケミ・バイオフィジ・リサ・コミュ(Biochem.Biophys.Res.Comm.)第47巻:
505〜511頁(1975年);リウ(Liu)ら、アーチ・ウイロロ(Arch.Vi
rol.)第55巻:187〜200頁(1977年);カトー(Kato)ら、ジャー
ナル・ウイロロ・メソッズ(J.Virol.Methods)第9巻:325〜339頁(1
984年);リューク(Luke)ら、バイオケミストリー(Biochemistry)第29
巻、1764〜1769頁(1990年);ル・グリス(Le Grice)ら、ジャー
ナル・オブ・ウイロロジー(J.Virol.)第65巻:7004〜7007頁(19
91年)参照。さらに、これらの方法は、標的増幅反応への逆転写酵素の使用を
妨害する重大な阻害剤または混入物質である物質の除去を確実に行うものではな
い。種々の目的への逆転写酵素の使用におけるもう1つの重要な事柄は、酵素に
関連したRNAse H活性である。RNAse H活性の量およびRNA依存
性逆転写酵素活性ならびにDNA依存性逆転写活性と共働してRNAse Hが
作用する様式は、転写に基づく増幅系を包含する種々の目的への酵素の有用性に
影響する重要な特徴である。高すぎるあるいは低すぎる活性、都合の悪い種類の
活性(非特異的RNAseのごとき)、またはDNA合成とほとんど共働しない
活性はすべて、個々の適用例の質を低下させる可能性がある。合成活性および分
解活性の適切なバランスが維持されなければならない。このことは、使用する個
々の逆転写酵素の機能であるばかりでなく、RNAおよび/またはDNA分解活
性を除去するための精製プロトコールの能力にも依存する。
細菌宿主における逆転写酵素のクローニングおよび発現はずでに報告されてい
る。トリの骨髄芽球症ウイルス由来の逆転写酵素(AMV−RT)をクローニン
グし発現する試みは、有意な量の精製酵素の生産には至らなかった。このことは
、明らかに、二量体形態を形成し、特異的な翻訳後修飾を受けて十分に活性な酵
素を生じる2つのポリペプチド鎖(α鎖およびβ鎖)からAMV−RTが成って
いるという事実による。遺伝子がイー・コリ(E.coli)中で発現された場合には
これらの同じ修飾は起こらない。
トリ・ウイルスRTとは対照的に、哺乳動物ウイルス由来の多くの逆転写酵素
は1本のポリペプチド鎖からなっている。これらの酵素をクローン化し発現する
努力は、より成功している。詳細には、ゴフ(Goff)ら、米国特許第4,943,
531号(1990年)およびコテビッツ(Kotewicz)ら、米国特許第5,01
7,492号には、モロニーのネズミ白血病ウイルス(Molony Murine Leukemia
Virus)由来でイー・コリ中で発現された逆転写酵素(MMLV−RT)の精製
方法が記載されており、該方法は、大部分の市販逆転写酵素標品についての基礎
を作った。
多くの市販逆転写酵素標品は、ヌクレアーゼの混入のために、標的の増幅にお
ける使用および他の目的には不適であることがわかっている。上記サムブルック
(すでに参照により本明細書に記載されているものとしている);リスコフ(Ry
skov)ら、モレ・バイオロ・リポ(Mol.Biol.Rep.)第8巻:213〜216頁
(1982年)参照。市販MMLV−RT標品に関する他の問題は、DNA合成
と精製酵素のRNAse H活性との間の変化した共働作用、プライマー部位に
結合して合成を開始する能力または堅固な2次構造領域を読む能力の低下に関連
しており、あるいはまた、DNAseならびに他の蛋白の混入によるものである
かも知れない。アグロノフスキー,エイ・エイ(Agronovsky,A.A.)、アナリティ
カル・バイオケミストリー(Anal.Biochem.)第203巻:163〜165頁(
1992年)参照。さらに、すでに利用可能な精製方法を用いて調製された市販
標品は有意なロット間のばらつきを示す。
そのうえ、一部には、用いる精製が長時間の労力を要すること、スケールアッ
プのために使用する試薬および装置が高価なこと、および酵素収率が低いことに
より、かかる酵素の価格は標的増幅系の商業的利用が広がることを妨げている。
それゆえ、DNA合成およびRNAse Hの消化的活性の正しいバランスを
有し、そのことにより核酸増幅方法における使用に特に適している、改善された
形態の逆転写酵素を提供することが本発明の1の目的である。
転写に基づく増幅反応を妨害する望ましくないRNAseのごとき混入物質を
低レベルで含有する逆転写酵素の便利な源を、これらの特性を有するMMLV−
RT酵素をコードしている遺伝子をイー・コリ宿主中でクローニングし発現させ
ることにより提供することが、本発明のもう1つの目的である。
イー・コリのリボヌクレアーゼ欠損株においてMMLV−RT遺伝子をクロー
ン化し発現させることにより、精製前後に該酵素に付随しているRNAse活性
を低下させることが本発明のさらにもう1つの目的である。
該酵素の単離のための単純な精製スキームを開発することが本発明のもう1つ
の目的である。
高レベルの純度のRTを低コストで得るための精製方法を提供することが本発
明のさらなる目的である。発明の概要
本発明は、クローン化されたバージョンのMMLV−RTに関する遺伝子を含
む発現ベクターまたはプラスミドに関し、該発現ベクターまたはプラスミドは、
イー・コリのごとき適当な宿主細胞を形質転換するのに用いられた場合、該遺伝
子の発現およびレトロウイルス逆転写酵素に付随したDNA依存性ならびにRN
A依存性DNAポリメラーゼ活性およびRNAse H活性を有する遺伝子産物
の生成を誘導する。
さらに本発明は、野生型株と比較して低レベルのリボヌクレアーゼ活性を有す
る宿主細胞中に挿入されたMMLV−RTに関する遺伝子を含んでいるプラスミ
ドに関する。
さらに本発明は、宿主細胞から生じた酵素を精製する方法に関し、該方法は、
適当な培地、醗酵条件、細胞の収集ならびに保存、細胞の溶解およびクロマトグ
ラフィーからなる。
さらに本発明は、本発明発現ベクター、宿主細胞、および精製方法により生産
された酵素に関する。該酵素は高度に精製されており、核酸増幅および他の遺伝
学的操作方法における使用に適する。
結局は、本発明は、種々の目的のための、明確には、転写に基づく増幅ならび
にRT−PCR反応における相補的DNAの合成のための、本明細書記載の方法
により生産された酵素の使用に関する。図面の簡単な説明
図1:プラスミドpUC18Nの構築
図2:プラスミドpUC18Nの構築に使用したオリゴヌクレオチド
図3:リボゾーム結合部位の配列比較
図4:リボゾーム結合部位およびスペーサー領域を修飾するために使用したオ
リゴヌクレオチド
図5:プラスミドpUC18 MMLV Sst−Hindの構築
図6:プラスミドpUC18 MMLV III Tailedの構築
図7:プラスミドpUC18 Tailedの構築に使用したオリゴヌクレオ
チド
図8:プラスミドpUC18N MMLV GlyおよびpUCl8N MM
LV Gly Tet(−)の構築
図9:プラスミドpUC18N SD9D MMLV GlyおよびpUC1
8N SD9D MMLV Gly Tet(−)の構築
図10:精製MMLV−RTのP−11およびセファクリルS−200フラク
ションのドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−P
AGE)のゲルの写真発明の詳細な説明 定義
特記しないかぎり、本明細書に用いられる下記用語は次のように表される意味
を持つ。
「選択可能マーカー遺伝子」とは、選択可能マーカー遺伝子を含まない細胞と
比較して、いずれも一定の組成の培地で増殖させられた場合に、宿主細胞によっ
て担持され発現されると増殖上の利点を当該宿主細胞に付与しうる遺伝子をコー
ドしているDNAフラグメントを意味する。例えば、β−ラクタマーゼをコード
している遺伝子は、この遺伝子を含んでいる宿主細胞にアンピシリン耐性を付与
し、一方、該遺伝子を含まない細胞はアンピシリンに感受性があるだろう。よっ
て、β−ラクタマーゼに関する遺伝子を発現する細胞のみがアンピシリン含有培
地で増殖するであろう。同様に、必須アミノ酸を合成できない細胞は当該アミノ
酸を含まない培地では増殖しないであろうが、細胞に必須アミノ酸を作ることを
可能にさせる遺伝子を含む細胞はその培地において増殖するであろう。
慣用的には、選択可能遺伝子および「沈黙の」遺伝子および/または遺伝学的
エレメントの双方を含んでいる細胞を同定する手段として、選択可能マーカー遺
伝子を、例えばプラスミドもしくは発現ベクター、1もしくはそれ以上の他の遺
伝子または遺伝学的エレメントに結合させることができる。
「精製」核酸または蛋白とは、炭水化物、所望でない核酸、または所望でない
蛋白のごとき細胞成分を当該核酸または蛋白から除去する少なくとも1の工程に
供された核酸または蛋白を意味する。
「上流」とは、核酸鎖上の特定の遺伝子座の5'側、あるいは2本鎖核酸分子
の場合には核酸分子の当該領域における遺伝子転写方向に関する特定の遺伝子座
の5'側を意味する。
「下流」とは、核酸鎖上の特定の遺伝子座の3'側、あるいは2本鎖核酸分子
の場合には核酸分子の当該領域における遺伝子転写方向に関する特定の遺伝子座
の3'側を意味する。
「Tm」は、2本鎖核酸分子、または2本鎖領域を有する核酸分子の集団のう
ち50%が1本鎖になるかまたは熱変性する温度を意味する。
「組み換え体」とは、核酸分子または蛋白が少なくとも一部にはインビトロ生
化学的方法の結果物であることを意味する。よって、「組み換えDNA分子」は
天然に存在しない分子である。かかる組み換え分子は、制限エンドヌクレアーゼ
フラグメントからなる分子、インビトロ核酸ライゲーション生成物、インビトロ
エキソヌクレアーゼフラグメント、およびプロモーター、リプレッサー遺伝子、
選択可能マーカー遺伝子、温度感受性DNA複製エレメント、構造遺伝子等のう
ちの1つまたはそれ以上のごとき異種の遺伝学的エレメントからなる発現ベクタ
ーを包含するが、これらに限らない。
「組み換え」蛋白または酵素は天然には見いだされないものである。これらの
ものは、精製蛋白標品および組み換えDNA分子から精製された蛋白を包含する
。通常には、後者の蛋白は異種宿主細胞、すなわち、対象とする蛋白または酵素
については本来のものではない細胞において発現される。しかしながら、対象蛋
白が由来した生物と同一種の宿主細胞中に含まれている発現ベクター上に組み換
え蛋白をコードしている遺伝子が存在していてもよい。
「切断された」とは、より小型のバージョンの対象遺伝子または蛋白を意味す
る。はじめの核酸またはアミノ酸配列に関して、リファレンスとなる核酸または
蛋白の切断バージョンは、リファレンスとなる分子と比較すると、1もしくはそ
れ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸を欠くものである。
「実質的な配列相同性」とは、第1の核酸または蛋白分子が、第2のリファレ
ンスとなる核酸または蛋白に対して、認識可能なほどのランダムでない類似性(
その核酸またはアミノ酸配列のそれぞれ少なくとも約89%以上について)を有
することを意味する。
核酸または蛋白の「ドメイン」とは、連続した核酸またはアミノ酸残基からな
る少なくとも1の一定の領域を意味する。
「複製開始点」とは、プライマー生成およびDNAポリマラーゼ活性の開始が
起こるDNAの特定の領域を意味する。本明細書においては、宿主中で発現ベク
ターのコピー数を増加させる、DNA発現ベクター上に存在する核酸エレメント
を意味するために該用語を用いる。
「プロモーター」とは、RNAポリメラーゼ酵素が結合でき、DNA鋳型の転
写を開始できるDNAの特定の領域からなる遺伝学的エレメントを意味する。か
くして、核酸配列に含まれる遺伝学的情報の、当該核酸配列に対応するアミノ酸
配列からなる蛋白生成物への翻訳の第1段階が提供される。
「遺伝子発現」または「蛋白発現」とは、宿主生物による、遺伝子中に含まれ
る情報からの蛋白生成物の生産を意味する。
「形質転換」とは、宿主細胞に核酸分子を含ませるように誘導する生化学的方
法を意味する。通常には、かかる核酸分子は、少なくとも1つの複製開始点、選
択可能マーカー遺伝子、および宿主細胞内での選択可能マーカー遺伝子の発現の
ためのプロモーターからなる遺伝学的エレメントである。
「異種」とは同じ種でないことを意味する。よって、異種宿主細胞において発
現される酵素は、その酵素がもともと由来する種とは異なる種の宿主細胞におい
て生産されることとなる。
「遺伝子」とは発現蛋白またはポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を
有する核酸領域を意味する。遺伝子は、発現蛋白のアミノ酸残基に対応するコド
ンを含む1またはそれ以上の「コーディング配列」からなっており、さらに遺伝
子は、発現蛋白のアミノ酸残基に対応するコドンを含まない1またはそれ以上の
「非コーディング」ヌクレオチド配列からなっていてもよいが、必ずしもその必
要はない。
MMLV−RT発現ベクターの構築および評価に使用するすべての生化学的方
法は、制限消化プロトコール、ゲル電気泳動、サザンブロット、およびDNA修
飾反応を包含し(これらに限らず)、当業者に知られたものであり、すでに参照
により本明細書に記載されていると見なした上記サムブルックらの文献に記載さ
れている。さらに、これらの方法の多くは、バチルス・ステアロサーモフィルス
由来の精製DNAポリメラーゼというタイトルの、共通の所有者のものであり本
願と同日に出願されたリッグス(Riggs)らの同時係属出願(参照により本明細
書に記載されているものとみなす)に記載されている。
I.クローニングベクターの構築
a.プラスミドpUC18N
プラスミドpUC18(ライフ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Li
fe Techno1ogies,Inc.)、メリーランド州ベセスダ)を親プラスミドとして用い
た。アガロースゲル上の制限マッピング法によりクローンをスクリーニングした
。図1に示すように、2個のヌクレオチド塩基の置換を行うことにより、
NcoI制限部位を、pUC18のlacZリボゾーム結合部位とEcoRI制
限部位との間に導入した。図2に示す2個の合成オリゴヌクレオチド1および2
(配列番号:1および2)を用いて該変異を導入した。示したように、該オリゴ
ヌクレオチドはそれらの3'末端における30塩基対が重複している。該オリゴ
ヌクレオチドはハイブリダイゼーション可能であり、イー・コリのDNAポリメ
ラーゼIのクレノウフラグメントを用いてフィル−インされ、PvuIIおよびE
coRIで消化された。プラスミドpUC18をEcoRIで消化し、PvuIIで
部分消化して2個のDNAフラグメントを得た。大きい方のフラグメントは、イ
ンタクトなアンピシリン耐性遺伝子(Amp)、複製開始点(Ori)、および
1acZ遺伝子の一部を含んでいた。小さい方のEcoRI−PvuIIフラグメ
ントはpUC18のマップの450〜628の位置に相当するlacZ遺伝子の
一部分からなる。合成EcoRI−PvuIIフラグメントを大きい方のベクター
フラグメント中に挿入し、ライゲーションし、イー・コリJM109株の形質転
換に使用した。正しく構築されたベクターを含むクローンは、基質としてX−g
al(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド)を用
いて青色を生じ、lacZ遺伝子が正しく再構築されたことを示した。制限マッ
ピングによりこれらの結果をさらに証明した。このベクターをpUC18Nと命
名した(図1参照)。
b.逆転写酵素遺伝子を含むプラスミドの構築
ミラー(Miller)およびバーマ(Verma)、ジャーナル・オブ・ウイロロジー
(J.Virol.)第49巻 214〜222頁(1984年)に記載されたpMML
V−Lクローンから、インタクトなMMLV遺伝子をSstI−HindIIIフラ
グメントとして単離した。このフラグメントは、MMLV位置2558(Sst
I部位)から位置4894(HindIII部位)までの領域に対応するヌクレオチ
ド配列を含み、さらに余分に40塩基上流と余分に84塩基下流との間の全RT
遺伝子を含んでいた。プラスミドベクタ−pUC18をSstIおよびHindI
IIで消化し、該ベクターとRT遺伝子とをライゲーショ
ンし、コンピテントなイー・コリDH5αf'細胞の形質転換に使用した。得ら
れたプラスミドをpUC18 MMLV Sst−Hindと命名した(図5)
。次いで、このプラスミドをEcoRIおよびBglIで消化し、RT遺伝子の末
端の3'配列を欠く2013bpのMMLV−RTフラグメントを得た。該RT
遺伝子フラグメントを、そのBglI部位において、2個のオリゴヌクレオチド
8および9(それぞれ配列番号:17および18)由来のBglI−HindIII
オーバーハング(図7)を有するように設計された2本鎖リンカーにライゲーシ
ョンした。該合成リンカーは、MMLV逆転写酵素のカルボキシル末端に関する
コーディング配列および停止コドンを含んでいた。プラスミドpUC18をEc
oRIおよびHindIIIで消化し、大きいベクターフラグメントをゲル精製し、
再構築したRT遺伝子とライゲーションした。得られたプラスミドをpUC18
MMLV III Tailedと命名し、それは余分な3'配列が除去されたM
MLV遺伝子を含んでいた。
c.pUC18N MMLV GlyおよびpUC18N MMLV GlyT et(−)の構築
クローン化されたRT遺伝子の余分な5'配列を以下のように除去した。19
97bpのMamI−HindIIIフラグメントをpUC18N MMLVIII
Tailedから単離した(図8)。この核酸フラグメントは、MMLV−RT
遺伝子配列の5'側の23個のヌクレオチドを伴わないRT遺伝子を含んでいた
。相補的ヌクレオチドを合成し、ハイブリダイゼーションを行ってRT遺伝子の
5'部分を作り直した(しかし、下に示すように、2番目のアミノ酸位置のグリ
シンをコードするヌクレオチドおよび開始コドンを含んでいるNcoI5'オー
バーハングを伴っていた)。
プラスミドpUC18NをNcoIおよびHindIIIで消化し、生じた2個の
フラグメントの小さい方を除去した。配列番号:したオリゴヌクレオチド(配列
番号:3および4)を、NcoI部位において大きい方のpUC18Nフラグメ
ントにライゲーションし、次いで、1992bpのMMLV−RT MamI−
HindIII遺伝子も挿入し、発現ベクターpUC18N MMLV Gly(
図8)を得た。下記のように構築したpUC18 Tet(+)由来のTet遺
伝子をAatII部位において挿入し、得られたプラスミドをpUC18N MM
LV Gly Tet(−)と命名した。マイナスの印は、ベクター中のTet
遺伝子の方向を示す。
本発明のクローン化されたMMLV−RTは2つの点でネイティブな酵素とは
異なる。第1に、ネイティブな酵素の位置1を示すスレオニン残基をコードして
いるコドン(RT遺伝子の2番目のコドン)が、本発明のクローン化されたRT
においてはグリシンコドンに置換されていること、第2に、成熟ネイティブ蛋白
配列のアミノ酸位置2、3および4を占めるロイシン、アスパラギンおよびイソ
ロイシン残基がイー・コリにとってより好ましいコドンに置換されたことである
。ロイシンをコードするCTAコドンが縮重コドンCTGに置換され;アスパラ
ギンをコードするAATコドンが縮重コドンAACに置換され;イソロイシンを
コードするATAコドンが縮重コドンATCに置換された(ワダ,ケイ(Wada,K.
)、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucl.Acids Res.)第19巻(補):
1981〜1986頁(1991年)参照)。
d.プラスミドpUC18N SD9Dの構築
クローン化されたMMLV−RTの発現を最適化するために、pUC18Nの
lacZリボゾーム結合部位(RBS)を修飾して、イー・コリの16SrRN
Aに相補的な9個の塩基をpUC18親ベクターに存在する4個の塩基のかわり
に含むようにした。同時に、図3において一方の鎖についてSD7、
SD8およびSD9として示すように、7、8、または9塩基対のいずれかによ
ってRBSとATG開始コドンを分離するスペーサー領域を有するように、プラ
スミドを構築した。これらのスペーサー配列の設計に共通するエレメントは、1
)ATG開始コドンに対して5'側の3番目の位置のアデノシン(A)、2)N
coI部位中を除き、スペーサー領域中のグアニン(G)またはシトシン(C)
の不存在、および3)RBSとスペーサーにまたがる5'−RRTTTRR−3'
配列(ここに、Tはチミジンであり、Rはプリンヌクレオチド(アデニンまたは
グアニン))であった。異種遺伝子発現のためのこれらの共通エレメントは、ジ
ェイ(Jay)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンシズ・ユーエスエイ(Proc,Natl.Acad.Sci.USA)第78巻:5543〜
5548頁(1981年)およびジェスパース(Jespers)ら、プロテイン・エ
ンジニアリング(Protein Engineering)第4巻:485〜492頁(1991
年)に示唆されていた。
これらの修飾を導入するために使用されたオリゴヌクレオチドを図4に示す。
オリゴヌクレオチド5、6および7(配列番号:5、6および7)を、図2に示
すオリゴヌクレオチド1と組み合わせて使用した。オリゴヌクレオチド6のAT
Gスタートコドンの5'側のヌクレオチドの4個の塩基およびオリゴヌクレオチ
ド7のATGスタートコドンの5'側の4個もしくは5個の塩基をAおよびTの
混合物を用いて合成した。なぜなら、理論的には、いずれもが好ましくないから
であった。ジェスパースら、上記文献参照。pUC18Nの構築におけるように
、相補的な30塩基対の領域がオリゴヌクレオチド1とオリゴヌクレオチド3、
4および5との間に存在していた。上記のごとく、オリゴヌクレオチドの各ペア
−をハイブリダイゼーションさせ、イー・コリのDNAポリメラーゼIのクレノ
ウフラグメントを用いてフィル−インし、PvuIIおよびEcoRIで消化し、
次いで、pUC18Nの構築の際に使用したのと同じ大型のpUC18 Pvu
II−EcoRIフラグメント中に挿入した。次いで、MMLV−RT遺伝子を、
下記のごとくNcoI−HindIIIフラグメントとしてこのベクター中にクロー
ン化した。
MMLV−RT発現レベルを測定することによりこれらの構築物を評価した。
9塩基のスペーサー(SD9;オリゴヌクレオチド7)を有するプラスミドを含
んでいる細胞は最高レベルの逆転写酵素の発現を示した。そのプラスミドを単離
し、配列決定した。ATGスタートコドンの5'側の縮重ヌクレオチドの4個お
よび5個の塩基はともにアデノシン(A)残基であることがわかった。該発現ベ
クターをpUC18N SD9Dと命名した。
e.テトラサイクリン耐性遺伝子の挿入
pUC18のアンピシリン耐性(β−ラクタマーゼ)遺伝子を、初期のベクタ
ー構築物における遺伝学的選択マーカーとして用いた。しかしながら、β−ラク
タマーゼは抗生物質を比較的迅速に破壊するように作用するという事実により、
アンピシリンが唯一の選択基準であるかなりの大きさのプラスミド欠損復帰集団
が培養物中に存在することとなりうる。
培養物中の細胞集団を強固に調節するために、テトラサイクリン耐性遺伝子を
含むようにベクターを修飾した。テトラサイクリンは、抗生物質を不活性化する
というよりはむしろ抗生物質の細胞への取り込みをブロックするように作用する
ため、アンピシリン存在下よりもテトラサイクリン存在下のほうが培養物は安定
なはずである。
テトラサイクリン耐性遺伝子を、pBR322から、1427pbのEcoR
I−AvaIフラグメントとして単離した。イー・コリのDNAポリメラーゼIの
クレノウフラグメントを用いて1本鎖オーバーハングをフィル−インし、平滑末
端フラグメントを得た。AatIIリンカーをテトラサイクリン耐性遺伝子フラグ
メントにライゲーションし、AatIIで消化した。プラスミドpUC18をAa
tIIで消化し、直鎖状になったベクターを、テトラサイクリン耐性遺伝子を含む
AatIIフラグメントにライゲーションさせた。ライゲーション混合物を用いて
コンピテントなイー・コリJM109細胞を形質転換し、テトラサイクリン耐性
により形質転換体を選択した。制限マッピングにより該プラスミドの構造を証明
した。テトラサイクリン耐性遺伝子が両方向に挿入されているクローンを
選択した。プラスミドをpUC Tet(+)およびpUC Tet(−)と命
名した。
クローン化されたMMLV逆転写酵素を含むプラスミド中への挿入用に、該2
種のプラスミドをテトラサイクリン耐性遺伝子(Tet)供給源として用いた。
Tet遺伝子は、逆転写酵素のクローニングに使用される酵素に対する制限部位
を有するが、RT遺伝子はAatII部位を含まないので、このアプローチは、す
でにTet遺伝子を含んでいるベクター中への逆転写酵素遺伝子(RT)の挿入
を試みるのに好ましいものであった。
f.pUC18N SD9D MMLV GlyおよびpUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)の構築
インタクト、ならびに修飾逆転写酵素遺伝子をpUC18N MMLV Gl
y Tet(−)から2018bpのNcoI−HindIIIフラグメントとして
単離し、NcoI−HindIIIポリリンカー領域が除去されているベクターpU
C18N SD9Dとライゲーションさせた。pUC18N SD9D MML
V Glyと呼ばれる得られたプラスミドは、上記のごとく改良されたリボゾー
ム結合部位およびスペーサー領域を有するほかに、上記のごとく3つの方法で修
飾されたMMLV−RT遺伝子を含んでいた。このプラスミドをその唯一のAa
tII部位において開裂し、pUC18 Tet(+)由来のAatII Tet遺
伝子フラグメントを該ベクター中に挿入しライゲーションした。2つの可能な方
向のTet遺伝子を含むプラスミドを単離し、各プラスミドを含むクローンにつ
いてRT発現レベルを試験した。(−)方向(MMLV−RTと同じ方向のコー
ディング鎖を伴う)のtet遺伝子有するクローンは、それとは反対の方向のt
et遺伝子を有するクローンよりも高レベルのRTを生産することがわかり、そ
れゆえ、好ましいクローンとして選択した。
II.宿主細胞株の選択
これらの株のいくつかは、lac Iqリプレッサーを含み、イソプロピルチ
オガラクトシド(IPTG)での誘導を必要とする。生じた蛋白をSDS−ポリ
アクリルアミドゲル上で可視化することにより、そしてたいていの場合、粗細胞
溶解物についての酵素活性アッセイにより、RT遺伝子を含んでいる宿主細胞の
RT発現レベルを評価した。RNAse I欠損株のうち、イー・コリ1200
(エール大学イー・コリ・ジェネティック・ストック・センター(Yale Univers
ity E.coli Genetic Stock Center)の4449株)は、これらのアッセイを用
いた場合に、構成的に高レベルの酵素発現を示した。特記しないかぎり、本明細
書記載のすべての実験はこの株を用いて行った。
III.pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)を含むイー ・コリ1200の増殖
醗酵培地(A−Z アミン培地)は、体積200リットル中、以下の成分を含
有していた。:
N−ZアミンA(シェフィールド・プロダクツ(Sheffield Products)、ノーウィ
ッチ(Norwich)、N.Y.) 2kg
酵母エキス(ディフコ(Difco)) 1kg
NaCl 1kg
NaOH 8g
テトラサイクリン(70%エタノール中12mg/ml) 200ml
混合物を醗酵容器中に入れて121℃で20分オートルレーブし、次いで、放
冷した。温度が37℃に達した時、テトラサイクリンを添加した。
pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)を含むイー・コリ
1200の種培養を、2mlのN−Zアミンならびに12μg/mlのテトラサ
イクリン(LB+Tet)に該ベクターを含有する株の凍結ストック培養物を接
種し、37℃で一晩振盪しながらインキュベーションすることにより調製した。
次いで、得られた2mlの培養物を用いて20個の1リットル培養に接種し、そ
れらを再び37℃で振盪しながらインキュベーションした。
次いで、200リットルのファーメンターに20リットルの種培養を接種し、
波長660nmにおける光の減衰を測定することにより決定した最大減衰に達し
てから30分経過するまで細胞を増殖させた。通常、このことは培養約7.5時
間後に起こる。インキュベーション中、最初の3時間は150RPMで、次いで
、180RPMで連続的に培養物を撹拌した。45リットル/分で空気を容器に
入れた。醗酵している間、培地のpHを調節せず、醗酵期間中、約8.2まで上
昇した。
培養物を20℃に冷却し、シャープルズ(Sharples)遠心機で細胞を収集した
。細胞を洗浄しなかった。細胞ペーストを200gずつに分け、液体窒素中で凍
結した。凍結中、細胞隗を小片に砕いて急速かつ完全な凍結を確実にした。次い
で、凍結細胞ペーストを−70℃で保存した。
IV.イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Te t(−)からのMMLV逆転写酵素の精製
1.逆転写酵素活性および蛋白濃度のアッセイ
逆転写酵素活性のアッセイ方法は当該分野において知られている。本明細書記
載の研究については、カシアン(Kacian)により記載されたdT:rAアッセイ
を用いた(カシアン、メソッズ・イン・ウイロロジー(Methods in Virology)
中、メソッズ・フォー・アッセイング・リバース・トランスクリプターゼ(Meth
ods for Assaying Reverse Transcriptase)(アカデミック・プレス(Academic
Press)、1977年、この開示部分を参照により本明細書に記載されているも
のと見なす)。逆転写酵素活性1ユニットは、該文献に記載の条件下で10分間
に1nmoleのdTTPを酸沈殿形態に変換する。
2.細胞の溶解
1100グラムの凍結細胞ペーストを小片に砕き、3.3リットルの溶解バッ
ファー(25mM Tris−HCl(pH7.5)、10mM エチレンジア
ミン四酢酸(EDTA)、10%(v/v) グリセロール、5mM ジチオス
レイトール(DTT)、1%(v/v)トリトンX−100、10mMNaCl
、1mM フェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF))中に、4℃で撹
拌により懸濁した。次いで、8000psiの連続圧においてAPVGauli
n 15MRホモジナイザーに2回通すことにより細胞を溶解させた。受け容器
をアイスバス中に保ち、最初のホモジナイズ物を2回目に通す30分前に凍らせ
た。次いで、4℃で1時間、4500xgで遠心分離することにより溶解物を清
澄化させ、ペレットを捨てた。清澄化溶解物を即座に使用するか、または−70
℃で凍結し、使用前に4℃にするかのいずれかとした。
3.ホスホセルロースカラムクロマトグラフィー
製造者が推奨するように、ホスホセルロース(ワットマン(Whatman)P11
、100g)を2.5リットルの0.5N NaOH、次いで、2.5リットルの
0.5N HClで処理した。最後の水洗後、ホスホセルロースを1.0リットル
の1.0M Tris−HCl(pH7.5)に懸濁し、5〜10分放置し、ブフ
ナー漏斗に移した。減圧濾過によりバッファーを除去し、溶出液のpHが洗浄液
のpHと一致するまでホスホセルロースを1.0M Tris−HCl(pH7.
5)で洗浄した。ホスホセルロースをビーカーに移し、0.05M NaClを
含有する1.0リットルのカラムバッファー(25mM Tris−HCl(p
H7.5)、1mM EDTA、10%(v/v)グリセロール、1mM DT
T、0.1%(v/v)トリトンX−100および1mM PMSF)に懸濁し
た。5〜10分後、上記のごとくバッファーを減圧除去した。次いで、0.05
M NaClを含有するカラムバッファーにホスホセルロースを懸濁し、4℃に
冷却した。
引きつづき行うすべての工程を4℃で行った。ファルマシア(Pharmacia)F
PLC装置を用いてクロマトグラフィーを行った。ファルマシア XK50/3
0(5.0cmx26.0cm)に洗浄され平衡化されたホスホセルロースを充填
して500mlのベッドを形成した。次いで、60ml/時の流速の0.05M
NaClを含有する1リットルのカラムバッファーでカラムを洗浄した。カ
ラムアダプター(ファルマシア AK50)を用いてカラム末端のデッドボリュ
ームを最小とした。600mlの清澄化細胞溶解物を、30ml/時の流速でカ
ラムに適用した。次いで、同じ流速の0.2M NaClを含有する650ml
のカラムバッファーでカラムを洗浄した。カラムベッドの収縮のため、過剰のバ
ッファーをカラム上部の空間から除去し、最上部のフローアダプターを調節して
ベッド表面との接触を維持するようにした。
カラムバッファー中0.2M NaClから0.7M NaClの直線的な塩の
グラジエント1500ml(30ml/時)でカラムを溶離した。溶離液を、そ
の280nmにおける吸光度によって蛋白の存在についてモニターした。蛋白ピ
ークの溶離の間(15mlのフラクションを集めた)以外は、25mlのフラク
ションを集めた。
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)後、クマシブ
ルー染色を用いてカラムフラクションを分析した。SDS−PAGEは当該分野
においてよく知られており、レムリ,ユー・ケイ(Laemmli,U.K.)、ネイチャー
(Nature)第227巻:680頁(1970年)に記載されており、参照により
本明細書に記載されているものと見なす。各フラクションからの10μlを各ゲ
ルレーンにて分析した。対照レーンには既知量の精製MMLV−RTを入れた。
MMLV−RT対照と同様の見かけの分子量を示して移動する有意な量の蛋白を
含有し、わずかの目に見える蛋白バンドを含んでいるフラクションをプールした
。主蛋白ピーク中に溶離した蛋白のうち約95%をプールすることができ、有意
な量の混入蛋白を含んでいなかった。さらに活性のアッセイを用いてピークのM
MLV−RT酵素フラクションの位置を知り、プールした。かかる方法は当業者
に知られている。
4.セファクリルS200ゲル濾過
体積80〜100mlのプールしたホスホセルロースフラクションを、20p
siの窒素圧でアミコン(Amicon)P30膜を用いるアミコン限界濾過セル中の
限界濾過により、25ml未満に濃縮した。製造者の指示に従って、2本の
2.6cmx94cmのファルマシア XK 26/100カラムにセファクリ
ルS200(ファルマシア)を充填した。カラムアダプターを用いてデッドボリ
ュームを最小にした。両カラムを直列に接続した。流速90ml/時の0.2M
NaClを含有する2リットルのカラムバッファーでカラムを洗浄した。濃縮
したホスホセルロースプール(約25ml)をカラム上流に負荷し、90ml/
時のの同じバッファーでカラムを展開した。再度、溶離液を、その280nmに
おける吸光度についてモニターし、最初の200mlの溶離液を単一プールとし
て集め、蛋白ピークの溶離中は4mlのフラクションを集めた。約290〜30
0mlのバッファーをカラムに適用した時にMMLV−RTが溶離した。
再度、上記のごとくSDS−PAGEを用いてフラクションを分析した。ピー
ク領域の各フラクションからの3μlを上記のごとく各ゲルレーン中で泳動した
。対照レーンには既知量の精製MMLV−RTを入れた。精製MMLV−RTと
一緒に移動する有意な量の蛋白を含有し、わずかの目に見える蛋白バンドを含ん
でいるフラクションをプールした。好ましくは、MMLV−RTよりも高い見か
けの分子量の目立ったピークを含むフラクションをプールに入れない。主S20
0ピーク中の蛋白の95〜98%の間の蛋白がプール中に含まれていた。逆転写
酵素活性に関するアッセイを用いてフラクションにおけるMMLV−RTの位置
を決定し同定を行ってもよいが、好ましくは、プール中に高分子量の混入物が含
まれるのを避けるために、分析にSDS−PAGEを含める。
プールしたS200フラクションを、ほとんどすべての使用のために十分に濃
縮する。酵素を50%グリセロール中−20℃で保存することができる。
実施例1: pUC18N MMLV Gly tet(−)または修飾された リボゾーム結合部位ならびに異なる長さのスペーサー配列を伴ったpUC18N MMLV Gly Tet(−)を含んでいるイー・コリによるMMLV−RT の発現
1番目の位置におけるグリシンアミノ酸置換を含んでいるMMLV−RT遺伝
子を、pUC18Nおよび上記スペーサーおよび修飾リボゾーム結合部位を伴う
pUC18N中において評価した。すべてのベクターはtet遺伝子を含んでお
り、イー・コリ1200株において評価された。
これら2種の構築物のいずれかを含むイー・コリ1200の培養50mlを、
37℃で振盪しながら16.5時間増殖させた。0.5mlの部分試料を取り、微
量遠心機で2分間遠心分離し、上清を捨てた。細胞ペレットを0.5mlの洗浄
バッファー(50mM Tris−HCl(pH8.0)、10mM NaCl
、5mM EDTAおよび0.25M スクロース)に懸濁し、次いで、上記の
ごとく遠心分離した。細胞ペレットを−80℃で凍結し、次いで、200μlの
溶解バッファー(10mM Tris−HCl(pH8.0)、10mMNaC
l、1mM EDTA、1% グリセロール)に再懸濁し、氷上に20分放置し
た。100μlの0.75%(v/v)トリトンX−100を各試料に添加し、
混合物を2回凍結融解した。遠心分離により溶解物を清澄化し、リード(Read)
およびノースコウト(Northcote)の方法(アナリティカル・バイオケミストリ
ー(Anal.Biochem.)第116巻:53〜64頁(1981年)、その開示を参
照により本明細書に記載されているものと見なす)により全蛋白をアッセイした
。
溶解物の一部を逆転写酵素活性に関してアッセイした。溶解物中の全蛋白1マ
イクログラムあたりのユニットならびに細菌培養物1ミリリットルあたりのユニ
ットとして各クローン中の逆転写酵素のレベルを計算した。表1に示す結果は、
修飾リボゾーム結合部位(RBS)および9塩基のスペーサー配列を含むベクタ
ーが最も高レベルの酵素を発現したことを示す。
実施例2: イー・コリ1200およびJM109宿主株における修飾MMLV −RTの比較
プラスミドpUC18Nを用いて、1番目のネイティブなアミノ酸位置におけ
るグリシン、アラニン、またはバリン置換を伴うMMLV−RTをコードしてい
るプラスミドを作成した。オリゴヌ3および4に類似であるがRT遺伝子の2番
目の位置において配列5'−GTT−3'または5'−GCT−3'(それぞれバリ
ンまたはアラニンをコード)で示されるコドンを開始コドンの後に伴っているオ
リゴヌクレオチドを用いてこれらの置換を行った。pUC18 Tet(+)由
来のTet遺伝子を、比較のために得られたプラスミド中に各方向に挿入した。
これらのプラスミドを用いて、lacリプレッサーlac Iq遺伝子のエピゾ
ームコピーを含むイー・コリJM109宿主細胞を形質転換した。細胞が対数増
殖期に達した場合に、0.5mM(IPTG)を約22時間添加することにより
lacプロモーターを誘導したこと以外は、実施例1のごとく形質転換細胞を増
殖させた。部分試料を取り、実施例1のように逆転写酵素活性についてアッセイ
した。結果を下表2に示す。わかるように、Gly Tet(−)構築物は最も
高レベルの酵素発現を示した。
別々の実験において、Gly Tet(−)およびVal Tet(−)構築
物をイー・コリ宿主1200およびJM109において評価した。JM109培
養物を上記のごとく誘導したが、1200の培養物は誘導しなかった。下表3に
示す結果は、両株における発現レベルはGly置換MMLV−RTに匹敵し、V
al置換プラスミドに関しては1200株において発現レベルがより高いことを
示す。
実施例3: イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)の増殖およびMMLV−RTの発現
1リットルの増殖培地は10gのN−Zアミン A、5gの酵母エキス、5g
のNaCl、および0.1mlの10N NaOHを含有していた。70%エタ
ノール中の12mg/mlテトサイクリン1mlを、オートクレーブし冷却した
培地に添加した。
イー・コリ形質転換体の凍結ストック培養物を2mlの培地に接種した。これ
を37℃で一晩振盪して増殖させた。該2mlの細菌培養物を用いて500ml
の培地に接種し、この培養物を上記のごとく一晩増殖させた。今度は、該500
mlの培養物を用いて、ニュー・ブランズウィック(New Brunswick)Bio
Flo IIIファーメンター中の5リットルの培地に接種した。350RPMで
撹拌しながら培養物を増殖させた。醗酵中、4リットル/分で空気を培養物に通
した。pH、光学密度、蛋白濃度および逆転写酵素活性の測定用に5〜10ml
の試料を1時間ごとに取った。これらの結果を下表4に示す。
実施例4: クローン化MMLV−RTの大規模精製
上記実施例1のように酵素を調製した。試薬の体積を、工程開始時のペレット
化細胞重量に比例して調節した。表5に示すように、高度に精製された酵素が回
収率48%で得られた。
実施例5: 1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Tet( −)クローンからの精製MMLV−RTのSDS−PAGE
上記実施例4のP−11プールおよびセファクリルプール中の蛋白のSDS−
PAGE分析により精製の進行をモニターした。本質的には上記レムリの文献に
記載されたようにして10%還元性ゲル中でSDS−PAGEを行った。試料を
以下のように調製した。P−11プールの一部をゲル試料バッファー(50mM
Tris−HCl(pH6.8)、10%(v/v)グリセロール、5%β−
メルカプトエタノール(BME)、2%(w/v)SDSおよび0.05%(w
/v)ブロモフェノールブルー)中に50倍希釈し、95℃で5分間加熱した。
セファクリルカラムプールの一部をゲル試料バッファーで10倍希釈し、同様に
加熱した。市販MMLV−RT試料(オハイオ州クリーブランドのUSB製)を
同様に調製した。後者の試料については、比活性187000U(ユニット)/
mgであり、初期濃度1500U/μlで提供されたことが供給者により報告さ
れていた。前以て染色された分子量マーカー(カリフォルニア州サン・ラファエ
ルのバイオラッド・ラボラトリーズ製)を用いて試料プール中に含まれる蛋白の
分子量を評価した。マーカー蛋白の見かけの分子量は、18500Da(卵白
リゾチーム)、27500Da(大豆トリプシンインヒビター)、23500D
a(ウシ・カルボニックアンヒドラーゼ)、49500Da(ニワトリ・オボア
ルブミン、80000Da(ウシ・血清アルブミン)、および106000Da
(ウサギ・筋肉由来のホスホリラーゼB)であった。表5に示すようにゲルに負
荷し、ゲルを図10に示す。
実施例6: MMLV−RT市販標品中に混入しているリボヌクレアーゼ活性
セファデックスG75の24cmx0.4cmカラムを下記バッファー(1X
カラムバッファー)で平衡化した: 20mM Tris−HCl(pH7.6)
、0.1mM EDTA、200mM NaCl、1mM ジチオスレイトール
(DTT)、0.01%(v/v)ノニデットP−40および10%(v/v)
グリセロール。
酵素とともにインキュベーションされたRNAの消失を測定するための核酸ハ
イブリダイゼーションを用いることによりRNAseアッセイを行った。該方法
の詳細は、アーノルド(Arnold)ら、米国特許第5,283,174号およびネル
ソン(Nelson)ら、米国特許出願第08/094,577号に見いだされる。各
酵素試料の5mlを試験管に移した。10mlのインビトロ合成された水中のR
NA転写物(約1〜4fmol)を添加し、反応物を37℃で1時間インキュベ
ーションした。0.1M コハク酸リチウム(pH4.7)、1.1M 塩化リチ
ウム、2%(w/v)ラウリル硫酸リチウム、20mM EDTA、20mM
エチレングリコールビス(ベータ−アミノエチルエステル)N,N,N',N'四酢
酸(EGTA)、15mM アルドリチオール(ウィスコンシン州ミルウォーキ
ーのアルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical)社製)中に、RNA転写物の
領域に相補的な50mlのアクリジニウムエステル標識DNAプローブを添加し
、反応混合物を60℃で20分インキュベーションした。0.6M ホウ酸ナト
リウム(pH8.5)、1%(v/v)トリトンX−100からなる溶液300
mlを添加し、反応混合物を60℃で7分間インキュベーションして未標識プロ
ーブ上に存在するアクリジニウムエステルを破壊した。残存標識量をルミノメー
ターで測定した。
放射性標識プローブを用いるRNAse活性測定法、または酸沈殿形態から酸
可溶性形態への変換をモニターすることにより放射性標識RNAの分解を直接測
定するRNAse活性測定法が当業者に知られており、本発明の実施に使用して
もよい。科学文献に記載の低レベルのRNAse活性をアッセイする他の方法が
利用可能であり、本発明の実施へのそれらの適用は当業者により容易に理解され
る。
25μlのMMLV−RT市販標品(オハイオ州クリーブランドのU.S.バイ
オケミカルズ製)を、12.5μlのグリセロール不含10Xカラムバッファー
、10μlの10mg/mlブルーデキストラン溶液、および77.5μlの水
と混合した。上記サムブルックの文献に記載されているように、使用前に水をジ
エチルピロカルボネートで処理して混入しているRNAseを破壊した。酵素を
カラムに適用し、流速1.8ml/時のカラムバッファーで溶離した。230μ
lのフラクションを集め、上記のごとく逆転写酵素およびRNAse活性につい
て
アッセイした。
2本の同じカラムにより得られた結果を下表に示す。
この表に示すように、市販酵素標品は有意な内在性RNAse活性を有してい
る。このRNAse活性は、1本鎖RNAを分解するので、MMLV−RT酵素
に付随するRNAse H活性以外のものである。ゲル濾過クロマトグラフィー
により分析する場合、RNAse Hでない活性の少なくとも4本のピークが得
られる。これらのピークは4種の異なる酵素を表すのかもしれない。あるいはま
た、それらは1種またはそれ以上の酵素の凝集、かかる蛋白のサブユニットへの
解離、または他のクロマトグラフィー上の人為的なものであるかもしれない。R
NAse HでないRNAse活性のこれらのピークのうち少なくとも1つがM
MLV−RTと同時に溶離する。
実施例7: イー・コリ宿主細胞JM109および1200から部分精製された 組み換えMMLV−RTにおける混入リボヌクレアーゼの比較
プラスミトpUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)で形質
転換された宿主細胞JM109および1200における、P11カラム精製後の
MMLV−RT含有細胞溶解物中に存在する混入リボヌクレアーゼ活性量を比較
するために、各カラムからのフラクションを、上記カシアン(Kacian)、メソ・
ウイロロ(Meth.Virol.)に記載のdT:rAアッセイを用いて逆転写酵素活性
について、さらに上記実施例に記載のアッセイを用いてRNAse HでないR
NAse活性に関してアッセイした。
各細胞タイプに関して得られた結果を下表に示す。
データは、JM109細胞から調製された酵素は、P11カラムプロフィール
全体にわたって有意な量のRNAse HでないRNAse活性を含むことを示
す。有意な量のRNAse活性が逆転写酵素活性とともに溶離した。対照的に、
イー・コリ1200細胞から精製された逆転写酵素は、粗抽出液をホスホセルロ
ースカラムクロマトグラフィーにより精製した後は、検出可能な混入RNAse
活性を含まなかった。
実施例8: イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)から精製された組み換えMMLV逆転写酵素を用いるミコバクテリ ウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)のリボゾームRNAの 増幅
カシアンおよびフルツ、EPO0408295A2(参照により本明細書に記
載されているものとみなす。該出願の所有者は本願と共通である)に記載された
方法を用いて核酸増幅を行った。試薬混合物を以下のように作成した。768μ
lの水に、44μlのKCl、500μlの40mM rNTPs、500μl
の10mM dNTPs、9μlのT7プロモーター−プライマー(84pmo
les/μl)、および5μlの非T7プライマー(150pmole/μl)
を添加し、混合した。この混合物(溶液A)の体積を計算したところ50回のア
ッセイに適していた。50μlの溶液Aを各反応試験管に添加した。10マイク
ロリットルの精製標的rRNA(鋳型希釈バッファー(150mMKCl中0.
2%(w/v)ウシ・血清アルブミン)で希釈して0.05〜25fg/μlと
した)を各試験管に添加した。標的rRNAはプライマーに対して十分に相補的
な核酸配列を有し、プロモーター−プライマーは厳密な条件下でハ
イブリダイゼーションできるものであった。rRNAの調製は当業者に知られて
いる。200マイクロリットルのシリコンオイルを各反応混合物の表面に重層し
、反応試験菅をヒーティングブロック中95℃で15分加熱した。次いで、反応
試験管を42℃のウォーターバス中に移し、5分間放冷した。
46.8μlの希釈バッファーを試験管に移し、1.1μl(900U)のMM
LV−RTおよび2μl(400U)のU7 RNAポリメラーゼを添加するこ
とにより酵素混合物を調製した。次いで、この混合物を各試験管に添加した。次
いで、反応物を42℃で2時間インキュベーションした。次いで、アーノルド(
Arnold)ら、PCT WO89/02476およびアーノルドら、クリニカル・
ケミストリー(Clin.Chem.)第35巻:1588〜1594頁(1989年)(
前者は本願と所有者が共通であり、両者を参照により本明細書に記載されている
ものとみなす)に記載されたように、標的配列に指向されるアクリジニウムエス
テル標識DNAプローブを用いて増幅されたRNA量を測定した。2系で行った
負の対照以外はすべての反応を4系で行った。下表9に示す結果は、増幅された
標的配列の飽和レベルが、実験開始時の2.5fg程度の少量の投入鋳型RNA
で得られることを示す。
実施例9: イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(−)から精製された組み換えMMLV−RTを用いるcDNA合成
RNA配列決定反応において、組み換え精製MMLV−RTがcDNAを合成
する能力を市販逆転写酵素標品(U.S.バイオケミカルズ)の能力と比較した。
20mlの1M Tris−HCl(pH7.5)、0.4mM EDTA(p
H8.0)および281.7μlのトリエチルアミンを混合することによりTTE
バッファーを調製した。プライマーは下記配列を有していた:
配列番号:8
配列番号:9
ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、プライマーをその5'末端において32P
で標識した。末端標識核酸の製法は一般的に当該分野において知られている。末
端標識後、製造者の説明書に従ってNensorbTMカラム(ニュー・イングラ
ンド・ヌクレアー(New England Nuclear)により精製し、次いで、エタノール
沈殿した。
イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gly Tet(
−)から精製した組み換えMMLV−RTまたは市販業者から購入した逆転写酵
素のいずれかを用いて反応を行った。
反応混合物は100μlの最終体積中に下記試薬を含有していた:10μlの
GPEバッファー(500mM Tris−HCl(pH7.6)、175mM
MgCl2、250mM KCl、20mM スペルミジン)、4μlノストッ
クdXTPs(10mM)、0.5μl 1M DTT、20ピコモルの32P標
識プライマー、20ピコモルの未標識プライマー、20ピコモルの精製イー・コ
リrRNA、600ユニットの逆転写酵素。逆転写酵素以外のすべての成分を混
合し、次いで、混合物を95℃で5分間加熱して鋳型RNAの2次構造を変性さ
せた。次いで、反応物を60℃に30分置いてプライマーをrRNA標的にアニ
ーリングさせた。反応混合物を室温まで冷却し、逆転写酵素を添加した。DNA
合成を42℃で60分行った。本質的にはウィリアムズ(Williams)ら、バイオ
テクニックス(BioTechniques)第4巻:138〜147頁(1986年)に記
載されているように、反応物を7%ポリアクリルアミドゲルで分析した。
ゲル電気泳動から判断すると、両方の酵素は同じ効率でRNA鋳型からcDN
Aを合成することがわかった。
実施例10: イー・コリ1200/pUC18N SD9D MMLV Gl y Tet(−)由来の組み換えMMLV−RTを用いての逆転写酵素により媒 介されるPCR
すべてのPCR反応を、パーキン・エルマー−シタス(Perkin Elmer-Cetus)
9600型DNAサーマルサイクラー中で行った。サーマルサイクラーをプログ
ラミングして下記様式および順序で反応物をインキュベーションした:
94℃3分;
51℃30秒、72℃2分、次いで、94℃1分を35サイクル;
72℃5分;
4℃一晩。
2つの別々のMMLV−RT標品ならびに上記と同じ市販業者から得たロット
をこの実験に使用した。異なる量のRTを試験したが、使用したすべての酵素標
品について50ユニットの酵素が最適であることがわかった。実験に用いた試薬
は下記のとおり:5X RTバッファー(50mM Tris HCl(pH8
.3)、75mM、3mM MgCl2、5mMDTT);10X PCRバッフ
ァー(パーキン・エルマー)(100mM Tris−HCl(pH8.3)、
500mM KCl、15mM MgCl2、0.1%ゼラチン);RTプレミッ
クス(各反応について)(4μlの5X RTバッファー、100ピコモルの(
−)センスプライマー、水(全体積20μl));PCRプレミックス(各反応
について)(8μlの10X PCRバッファー、100ピコモルの(+)セン
スプライマー、2.5ユニットのTaq DNAポリメラーゼ、および水(全体
積80μl))。プローブを10mMコハク酸リチウムバッファー(pH5.0
)、0.1%ラウリル硫酸リチウム(LLS)中に保存しておいた。
この実験に使用するプローブおよびプライマーを、ヒト・乳頭腫ウイルス(H
PV)ゲノムの配列に相補的であるように設計した。アーノルドおよびネルソン
、PCT特許出願WO89/02476(参照により本明細書に記載されている
ものと見なす)に開示されているようにアクリジニウムエステルでプローブを標
識した。
10mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、100mM NaCl中にSiH
a細胞(そのゲノム中に組み込まれたHPV核酸配列を含む)を1.6x107個
/mlの濃度で懸濁することにより、スプライシングされていない鋳型RNAの
粗標品を作成した。細胞を95℃で15分加熱し、室温まで冷却し、次いで、水
中に希釈して所望濃度とした。HPV16 E6遺伝子を含むプラスミドからの
DNAのインビトロ転写により、E6遺伝子からのRNA転写物を調製した。マ
ツクラ(Matsukura)ら、ジャーナル・オブ・ウイロロジー(J.Virol.)第58
巻:979〜982頁(1986年)により記載されているHPVクローン由来
のDNAフラグメントをpBluescriptTM II SK(+)および(−
)センスクローニングベクター(カリフォルニア州サン・ディエゴのストラタジ
ーン(Stratagene)社製)中にクローン化することにより、このプラスミドを構
築した。これらの文献を参照により本明細書に記載されているものと見なす。R
NA転写物を製造者により指示されたようにして調製した。
増幅反応を以下のように行った。標的核酸をMMLV−RTプレミックスに添
加した。この混合物を95℃で2分間加熱した。プライマーを添加し、60℃で
10分間標的核酸とアニーリングさせた。次いで、反応混合物を氷上で冷却した
。逆転写酵素を添加し、反応物を37℃で30分インキュベーションした。次い
で、反応物を95℃で10分間加熱して逆転写酵素を不活性化させた。混合物を
氷中で冷却し、2滴のミネラルオイルを各試験管表面上に重層した。
Taq DNAポリメラーゼを、PCRプレミックス中に希釈して上に示した
濃度とした。次いで、80μlのPCRプレミックスを各試料に添加した。95
℃のサーマルサイクラー中に試料を置き、サイクリングを上記のごとく行った。
アーノルドおよびネルソンの上記文献に記載されたようにしてハイブリダイゼ
ーションおよび検出を行った。各ハイブリダイゼーションアッセイについて、3
0μlの水に、10μlのPCR反応混合物を添加した。DNAを95℃で5分
間変性させた。10μlの希釈プローブを添加し、混合した。次いで、試験管を
60℃で15分間インキュベーションした。300μlの選択試薬を添加し、試
験管内容物を混合し、60℃で5分間インキュベーションした。次いで、試験管
を氷中で冷却し、残存するアクリジニウムエステル標識をLEADERTMルミノ
メーター(カリフォルニア州サン・ディエゴのジェン−プローブ・インコーポレ
イテッド製)にて測定した。
結果を表10に示す。
【手続補正書】
【提出日】1997年2月6日
【補正内容】
補正した請求の範囲
1.RNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびDNA依存性DNAポリメラ
ーゼ活性を有するポリペプチドの製造方法であって、以下の工程:
a.該ポリペプチドをコードしている遺伝子、少なくとも1つの選択可能マー
カー遺伝子、プロモーター配列および適当な宿主内で自律的にプラスミドを複製
しうるレプリコンからなるプラスミドを構築し、
b.RNAse活性の発現を欠く適当な宿主細胞中にプラスミドを挿入し、
c.細胞分裂およびポリペプチド遺伝子の発現を促進しうる条件下の液体培地
中で該プラスミドを含有している宿主細胞を増殖させ、
d.該宿主細胞を溶解して細胞溶解物を得て、次いで、
e.該ポリペプチドを細胞溶解物から精製する
からなる方法。
2.ポリペプチドが1本の共有結合アミノ酸鎖からなる請求項1の方法。
3.該ポリペプチドをコードしている遺伝子がモロニーのネズミ白血病ウイル
ス(Moloney Murine Leukemia Virus)由来の核酸配列からなる請求項2の方法
。
4.該ポリペプチドがアミノ末端にメチオニン残基を有する請求項3の方法。
5.ポリペプチドが該アミノ末端における2番目の残基としてグリシンを有す
る請求項4の方法。
6.該ポリペプチドのアミノ末端における5個のアミノ酸残基をコードしてい
る核酸が、イー・コリのtRNAが優先的に結合するであろうコドンからなる請
求項3の方法。
7.該ポリペプチドのアミノ末端における5個のアミノ酸残基をコードしてい
る核酸が配列5'−ATGGGTCTGAACATC−3'(配列番号:10)か
らなる請求項3の方法。
8.該プラスミドがさらに、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7ないし
9ヌクレオチド上流のリボゾーム結合部位からなる請求項1の方法。
9.該リボゾーム結合部位が、イー・コリのrRNAの核酸配列に相補的な核
酸配列からなる請求項8の方法。
10.該リボゾーム結合部位が配列5'−TAAGGAGGT−3'(配列番号:
11)からなる請求項9の方法。
11.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから9ヌク
レオチド上流にある請求項8または9の方法。
12.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、
開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する配列からなる
請求項8または11の方法。
13.リボゾーム結合部位およびスペーサー配列が一緒になって、5'−RR
TTTRR−3'(配列番号:12)からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリ
ボゾーム結合部位と重複するものである請求項12の方法。
14.スペーサー配列が5'−TTAAAAACC−3'(配列番号:13)か
らなる請求項12または13の方法。
15.選択可能マーカー遺伝子が該宿主細胞に少なくとも1つの抗生物質耐性
を付与するものである請求項1の方法。
16.該抗生物質がテトラサイクリンからなる請求項15の方法。
17.ポリペプチドがさらに、RNA−DNAハイブリッド中のRNA鎖を分
解できるものである請求項1の方法。
18.該宿主細胞がエシェリシア・コリ(Escherichia coli)1200株から
なる請求項1の方法。
19.請求項1、13または14の方法により製造されるポリペプチドからな
る組成物。
20.RNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびDNA依存性DNAポリメ
ラーゼ活性を有するポリペプチドであって、RNAse欠損細菌宿主細胞におい
て発現されるポリペプチドの精製方法であって、
a.組み換えポリペプチドを含んでいる多数の該宿主細胞を溶解し、そのこと
により細胞溶解物を得て、
b.高くても約0.05M NaClに相当する伝導率を有する溶液の存在下
のカチオン交換媒体に細胞溶解物を適用し、そのことにより該ポリペプチドをカ
チオン交換媒体に結合させ、
c.約0.2M NaClに相当する伝導率から始まり約0.7M NaClに
対応する伝導率で終了する塩グラジエントに該ポリペプチドを接触させることに
より該結合ポリペプチドをカチオン交換媒体から溶離させ、少なくとも1つのフ
ラクション中の該ポリペプチドを回収し、
d.回収した該ポリペプチドをゲル濾過カラムに適用し、少なくとも1つのフ
ラクション中の該ポリペプチドを再度回収する
ことからなる方法。
21.RNAse欠損宿主細胞がイー・コリ1200株からなる請求項20の
方法。
22.カチオン交換媒体がホスホセルロース誘導体からなる請求項20の方法
。
23.ポリペプチドが約70000ダルトンの見かけの分子量を有する請求項
20の方法。
24.さらなるヌクレアーゼ活性を本質的に含まない媒体中の、RNA依存性
DNAポリメラーゼならびにDNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびRNA
se H活性を有するポリペプチドからなる組成物。
25.a.RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメ
ラーゼ活性を有するポリペプチドをコードしているDNAフラグメント、
b.少なくとも1つの選択可能マーカー遺伝子からなるDNAフラグメント、
c.該ポリペプチド遺伝子の発現のためのプロモーター配列からなるDNAフ
ラグメント、および
d.適当な宿主細胞中の該組み換えDNAの自律的複製を促進しうる複製開始
点からなるDNAフラグメントであって、RNA依存性DNAポリメラーゼおよ
びDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する蛋白が該宿主細胞により発現さ
れるように結合しているDNAフラグメント
からなる組み換えDNA分子。
26.ポリペプチドが1本の共有結合アミノ酸鎖からなる請求項25の組み換
えDNA。
27.該ポリペプチドをコードしている遺伝子がモロニーのネズミ白血病ウイ
ルスからなる請求項26の組み換えDNA。
28.該ポリペプチドに関する遺伝子がヌクレオチド配列5'−ATGGGT
−3’(配列番号:14)から始まる請求項27の組み換えDNA。
29.該ポリペプチド遺伝子の5'末端からなる15個のヌクレオチドが、イ
ー・コリのt−RNAが優先的に結合するであろうコドンからなる請求項25の
組み換えDNA。
30.該ポリペプチド遺伝子の5'末端からなるヌクレオチドが配列5'−AT
GGGTCTGAACATC−3'(配列番号:15)からなる請求項29の組
み換えDNA。
31.さらに、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7ないし9ヌクレオチ
ド上流のリボゾーム結合部位からなる請求項25の組み換えDNA。
32.該リボゾーム結合部位が、イー・コリのr−RNAの核酸配列に対して
十分に相補的な核酸配列からなる請求項31の組み換えDNA。
33.リボゾーム結合部位が配列5'−TAAGGAGGT−3'(配列番号:
11)からなる請求項32の組み換えDNA。
34.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7、8
または9ヌクレオチド上流にある請求項32の組み換えDNA。
35.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、
開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する核酸配列から
なる請求項25または34の組み換えDNA。
36.リボゾーム結合部位とスペーサー配列が一緒になって、Rがアデノシン
またはグアニンである配列番号:12からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリ
ボゾーム結合部位と重複するものである請求項35の組み換えDNA。
37.スペーサー配列が核酸配列5'−TTAAAAACC−3'(配列番号:
13)からなる請求項35の組み換えDNA。
38.リボゾーム結合部位、スペーサー配列、および開始コドンが一緒になっ
て、配列5'−TAAGGAGGTTTAAAAAACC−3'(配列番号:16
)よりなる連続した塩基の配列からなる請求項37の組み換えDNA。
39.選択可能マーカー遺伝子が宿主細胞に少なくとも1つの抗生物質耐性を
付与するものである請求項25の組み換えDNA。
40.該抗生物質がテトラサイクリンからなる請求項39の組み換えDNA。
41.該ポリペプチドをコードしているDNAフラグメントがさらに、RNA
−DNAハイブリッド中のRNA鎖を分解できるポリペプチドをコードしている
請求項25の組み換えDNA。
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フロントページの続き
(72)発明者 プットナム,ジェイムズ・ガーフィールド
アメリカ合衆国92104カリフォルニア州
サン・ディエゴ、デイル・ストリート2104
番
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.RNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびDNA依存性DNAポリメラ ーゼ活性を有するポリペプチドの製造方法であって、以下の工程: a.該ポリペプチドをコードしている遺伝子、少なくとも1つの選択可能マー カー遺伝子、プロモーター配列および適当な宿主内で自律的にプラスミドを複製 しうるレプリコンからなるプラスミドを構築し、 b.RNAse活性の発現を欠く適当な宿主細胞中にプラスミドを挿入し、 c.細胞分裂およびポリペプチド遺伝子の発現を促進しうる条件下の液体培地 中で該プラスミドを含有している宿主細胞を増殖させ、 d.該宿主細胞を溶解して細胞溶解物を得て、次いで、 e.該ポリペプチドを細胞溶解物から精製する からなる方法。 2.ポリペプチドが1本の共有結合アミノ酸鎖からなる請求項1の方法。 3.該ポリペプチドをコードしている遺伝子がモロニーのネズミ白血病ウイル ス(Moloney Murine Leukemia Virus)由来の核酸配列からなる請求項2の方法 。 4.該ポリペプチドがアミノ末端にメチオニン残基を有する請求項3の方法。 5.ポリペプチドが該アミノ末端における2番目の残基としてグリシンを有す る請求項4の方法。 6.該ポリペプチドのアミノ末端における5個のアミノ酸残基をコードしてい る核酸が、イー・コリのtRNAが優先的に結合するであろうコドンからなる請 求項3の方法。 7.該ポリペプチドのアミノ末端における5個のアミノ酸残基をコードしてい る核酸が配列5'−ATGGGTCTGAACATC−3'(配列番号:10)か らなる請求項3の方法。 8.該プラスミドがさらに、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7ないし 9ヌクレオチド上流のリボゾーム結合部位からなる請求項1の方法。 9.該リボゾーム結合部位が、イー・コリのrRNAの核酸配列に相補的な核 酸配列からなる請求項8の方法。 10.該リボゾーム結合部位が配列5'−TAAGGAGGT−3'(配列番号: 11)からなる請求項9の方法。 11.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから9ヌク レオチド上流にある請求項8の方法。 12.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから9ヌク レオチド上流にある請求項9の方法。 13.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、 開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する配列からなる 請求項8の方法。 14.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、 開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する配列からなる 請求項12の方法。 15.リボゾーム結合部位およびスペーサー配列が一緒になって、5'−RR TTTRR−3'(配列番号:12)からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリ ボゾーム結合部位と重複するものである請求項13の方法。 16.リボゾーム結合部位およびスペーサー配列が一緒になって、配列番号: 12からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリボゾーム結合部位と重複するもの である請求項13の方法。 17.スペーサー配列が5'−TTAAAAACC−3'(配列番号:13)か らなる請求項13の方法。 18.スペーサー配列が5'−TTAAAAACC−3'(配列番号:13)か らなる請求項16の方法。 19.選択可能マーカー遺伝子が該宿主細胞に少なくとも1つの抗生物質耐性 を付与するものである請求項1の方法。 20.該抗生物質がテトラサイクリンからなる請求項19の方法。 21.ポリペプチドがさらに、RNA−DNAハイブリッド中のRNA鎖を分 解できるものである請求項1の方法。 22.該宿主細胞がエシェリシア・コリ(Escherichia coli)1200株から なる請求項1の方法。 23.請求項1の方法により製造されるポリペプチドからなる組成物。 24.請求項15の方法により製造されるポリペプチドからなる組成物。 25.請求項18の方法により製造されるポリペプチドからなる組成物。 26.RNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびDNA依存性DNAポリメ ラーゼ活性を有するポリペプチドであって、RNAse欠損細菌宿主細胞におい て発現されるポリペプチドの精製方法であって、 a.組み換えポリペプチドを含んでいる多数の該宿主細胞を溶解し、そのこと により細胞溶解物を得て、 b.高くても約0.05M NaClに相当する伝導率を有する溶液の存在下 のカチオン交換媒体に細胞溶解物を適用し、そのことにより該ポリペプチドをカ チオン交換媒体に結合させ、 c.約0.2M NaClに相当する伝導率から始まり約0.7M NaClに 対応する伝導率で終了する塩グラジエントに該ポリペプチドを接触させることに より該結合ポリペプチドをカチオン交換媒体から溶離させ、少なくとも1つのフ ラクション中の該ポリペプチドを回収し、 d.回収した該ポリペプチドをゲル濾過カラムに適用し、少なくとも1つのフ ラクション中の該ポリペプチドを再度回収する ことからなる方法。 27.RNAse欠損宿主細胞がイー・コリ1200株からなる請求項26の 方法。 28.カチオン交換媒体がホスホセルロース誘導体からなる請求項26の方法 。 29.ポリペプチドが約70000ダルトンの見かけの分子量を有する請求項 26の方法。 30.さらなるヌクレアーゼ活性を本質的に含まない媒体中の、RNA依存性 DNAポリメラーゼならびにDNA依存性DNAポリメラーゼ活性およびRNA se H活性を有するポリペプチドからなる組成物。 31.a.RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメ ラーゼ活性を有するポリペプチドをコードしているDNAフラグメント、 b.少なくとも1つの選択可能マーカー遺伝子からなるDNAフラグメント、 c.該ポリペプチド遺伝子の発現のためのプロモーター配列からなるDNAフ ラグメント、および d.適当な宿主細胞中の該組み換えDNAの自律的複製を促進しうる複製開始 点からなるDNAフラグメントであって、RNA依存性DNAポリメラーゼおよ びDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する蛋白が該宿主細胞により発現さ れるように結合しているDNAフラグメント からなる組み換えDNA分子。 32.ポリペプチドが1本の共有結合アミノ酸鎖からなる請求項31の組み換 えDNA。 33.該ポリペプチドをコードしている遺伝子がモロニーのネズミ白血病ウイ ルスからなる請求項32の組み換えDNA。 34.該ポリペプチドに関する遺伝子がヌクレオチド配列5'−ATGGGT −3'(配列番号:14)から始まる請求項33の組み換えDNA。 35.該ポリペプチド遺伝子の5'末端からなる15個のヌクレオチドが、イ −・コリのt−RNAが優先的に結合するであろうコドンからなる請求項31の 組み換えDNA。 36.該ポリペプチド遺伝子の5'末端からなるヌクレオチドが配列5'−AT GGGTCTGAACATC−3'(配列番号:15)からなる請求項35の組 み換えDNA。 37.さらに、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7ないし9ヌクレオチ ド上流のリボゾーム結合部位からなる請求項31の組み換えDNA。 38.該リボゾーム結合部位が、イー・コリのr−RNAの核酸配列に対して 十分に相補的な核酸配列からなる請求項37の組み換えDNA。 39.リボゾーム結合部位が配列5'−TAAGGAGGT−3'(配列番号: 11)からなる請求項38の組み換えDNA。 40.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから9ヌク レオチド上流にある請求項38の組み換えDNA。 41.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから8ヌク レオチド上流にある請求項38の組み換えDNA。 42.リボゾーム結合部位が、該ポリペプチド遺伝子の開始コドンから7ヌク レオチド上流にある請求項38の組み換えDNA。 43.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、 開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する核酸配列から なる請求項31の組み換えDNA。 44.該リボゾーム結合部位と該開始コドンとの間のスペーサー核酸配列が、 開始コドンから3ヌクレオチド上流の位置にアデニン残基を有する核酸配列から なる請求項40の組み換えDNA。 45.リボゾーム結合部位とスペーサー配列が一緒になって、Rがアデノシン またはグアニンである配列番号:12からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリ ボゾーム結合部位と重複するものである請求項44の組み換えDNA。 46.リボゾーム結合部位とスペーサー配列が一緒になって、Rがアデノシン またはグアニンである配列番号:12からなる核酸配列を有し、該核酸配列がリ ボゾーム結合部位と重複するものである請求項44の組み換えDNA。 47.スペーサー配列が核酸配列5'−TTAAAAACC−3'(配列番号: 13)からなる請求項43の組み換えDNA。 48.スペーサー配列が核酸配列番号:13からなる請求項46の組み換えD NA。 49.リボゾーム結合部位、スペーサー配列、および開始コドンが一緒になっ て、配列5'−TAAGGAGGTTTAAAAAACC−3'(配列番号:16 )よりなる連続した塩基の配列からなる請求項48の組み換えDNA。 50.選択可能マーカー遺伝子が宿主細胞に少なくとも1つの抗生物質耐性を 付与するものである請求項31の組み換えDNA。 51.該抗生物質がテトラサイクリンからなる請求項50の組み換えDNA。 52.該ポリペプチドをコードしているDNAフラグメントがさらに、RNA −DNAハイブリッド中のRNA鎖を分解できるポリペプチドをコードしている 請求項31の組み換えDNA。
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