JPH09508654A - 基体に対する良好な接着性を高める方法及び組成物 - Google Patents

基体に対する良好な接着性を高める方法及び組成物

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JPH09508654A JP7520652A JP52065295A JPH09508654A JP H09508654 A JPH09508654 A JP H09508654A JP 7520652 A JP7520652 A JP 7520652A JP 52065295 A JP52065295 A JP 52065295A JP H09508654 A JPH09508654 A JP H09508654A
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エス. ベネット,パトリシア
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Abstract

(57)【要約】 (a)式(I):RN(CH2YCO2M)2(式中、RはR1又はR2であり;R1は芳香族基であり;R2は共役脂肪族基であり;Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iに対応する化合物はエッチング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又は交換されうる)により表される化合物;及び(b)極性溶剤システムを含むエッチング剤/下塗剤組成物が提供される。歯質基体表面のような基体表面を調整するため及びポリマー物質に接着するための単純な1又は2段法も提供される。これらの組成物及び方法において使用されるキットも提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 基体に対する良好な接着性を高める方法及び組成物 発明の背景 発明の分野: 本発明は、基体(substrate)に対する従来の接着剤の接着性を改良するための 組成物及び方法に向けられたものである。特に、本発明は、産業界、自然界及び 歯の周囲において見いだされる基体、例えば歯の修復において及び保護シーラン トとして必要とされるようなものに対するアクリル樹脂の接着を改良するための 方法及び組成物に向けられたものである。 関連技術の説明: 修復材料又はシーラント材料と骨及び歯質構造のような骨格組織との間に強固 な耐久性のある接着を形成できることは、多くの重要な利点を有する。このよう な目的にとって有効な接着剤、特に歯科用接着剤は、例えば充填物の定着のため の機械的アンダーカットの必要がなくなることによって、健全な歯質組織の除去 を要しない接着手段を提供する。更に、歯科用接着剤の使用により、未修復であ る場合には、間隙の形成、周縁部の変色、知覚能、及び二次う食の潜在的形成の 原因となりうる充填物と歯質の界面における微細欠損を排除することができる。 更に、歯科用接着剤は、歯質と充填物の界面における応力分布を改善し、う食に より弱くなった歯質構造を強化することができる。接着剤は、歯質構造、特に酸 エッチングに対して影響を受けにくい歯質組織に対する保護シーラント材料の接 着力を高めることもでき、その方法は、これまである状況において用いられてき たが、付随する有害な効果を有する。従って、保存的 且つ予防的な歯科治療の広範な適用は、有効な歯科用接着剤システムの有用性に 依存する。 ポリマーをベースとする充填物及びシーラント並びに他の種類の材料の主な短 所は、エナメル質、特に象牙質に対してそれら自体が接着できないことである。 エナメル質への適切な接着は、殆どの場合に、リン酸、硝酸、クエン酸、マレイ ン酸等のような無機又は有機酸の水溶液を用いる酸エッチング技術により達成す ることができる。これらの技術によっては、歯科用樹脂を、エッチングされたエ ナメル質の微細孔表面に浸透させ、次いで絡み合ったポリマーのタグ(tag)を 形成することができる。エナメル質よりもより複雑で不均質な基体である生活歯 質に対して適切な強度の接着を形成することは、最近になって達成されたばかり である。現在実施されているように、象牙質との接着には、一般に、象牙質表面 を変性させる象牙質用状態調整剤又はエッチング剤を伴う幾つかの工程を含む。 このエッチング剤は、一般に、エナメル質に使用されるようなものと同種ではあ るが、より薄い酸性溶液である。清浄にされた象牙質は、次いで、通常は溶液の 形態の「下塗剤」と称される界面活性な化合物によって更に状態調整され、最後 に、状態調整された象牙質中に拡散し、重合し、樹脂含浸界面又はハイブリッド 層を形成することができる樹脂接着促進モノマー(通常は、溶液の形態で使用さ れる)により処理される。 上記したように、現在使用されている象牙質用接着剤システムは、一般に、( 1)象牙質用状態調整剤、(2)象牙質用下塗剤、及び(3)樹脂をベースとす る接着剤又はポリマーを形成するモノマー、の3種の基本成分を含む。象牙質用 状態調整剤は、一般に、リン酸、硝酸、クエン酸、マレイン酸等のような無機又 は有機酸性物質の水溶液である。ある状態調整剤は、エチレンジアミン四酢酸( EDT A)をベースとするキレート化合物を含み、水溶液の形態で象牙質に塗布される 。象牙質用状態調整剤の機能は、「スミア層(smear layer)」として知られてい る窩洞形成の切削及び研磨プロセスの結果として歯質表面上に形成される破壊屑 (debris)の被膜を除去又は変性させることである。象牙質用状態調整剤の塗布 は、象牙質への有効な接着を確立する重要な段階として見なされており、これに よって象牙質用接着剤システムの他の成分は湿潤、浸潤又は浸透し、不均質な生 活象牙質基体に適合する。 下塗剤は、象牙質及び接着剤樹脂システムの双方に対して親和性を示し、そし て重合プロセスに関与する界面活性な化合物であり、このことによって基本的に 親水性の象牙質と基本的に疎水性の高分子接着剤又はこの高分子接着剤を形成す るモノマーとの間の接着が促進される。下塗剤は、アセトン、エタノール、モノ マー溶液、水及び種々の混合溶剤システムのような溶液の形態で象牙質に塗布さ れる。広く使用されている下塗剤は、界面活性である特性に加え、重合時に補助 開始剤又は活性剤として作用するN−フェニルグリシン(NPG)である。 接着接を製造するのに使用されている接着用樹脂又はモノマーは、一般に、メ チルメタクリレート、2,2−ビス[p−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリ ロキシプロポキシ)フェニル]プロパン(ビス−GMA)、トリエチレングリコ ールジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等のような単純な アクリルモノマー、並びに種々のモノマーの組合せ(モノマーシステム)である 。特に有効なモノマー接着剤は、界面活性な官能基を有するようなもの、例えば 、カルボン酸、無水カルボン酸、ホスフェート、スルホネート、スルフィネート 、アルデヒド、イソシアネート、ヒドロキシル、アミド等を有するものである。 特に有効な界面活性モノマー は、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとピロメリト酸二無水物(PMDA) との反応生成物である。上記成分に加え、象牙質用接着剤システムは、化学開始 剤、光化学開始剤、及び二重硬化型遊離基開始剤(dual-curing free-radical i nitiator)を含む。近年において非常に有用であることが確認されている接着剤 システムは、L.Bowenによる米国特許第4,514,527号、同第4,521 ,550号、同第4,588,756号、同第4,659,751号及び同第5 ,270,351号に多く記載されている。これらの特許は、スミア層を除去す るための硝酸のような酸の使用、表面を下塗りするためのN−フェニルグリシン のようなN−アリール−α−アミノ酸の使用、及びPMDMのような界面活性モ ノマーの塗布を伴う歯質構造及び他の基体への接着を達成するための接着方法を 開示している。 これらの接着剤システムの幾つかは、自己開始型界面重合(self-initiated in terfacial polymerization)することを特徴とするものであって、象牙質への接 着に特に有効である。例えば、エッチング剤としての希硝酸水溶液、下塗剤とし てのアセトン中のN−フェニルグリシン(NPG)、及びカルボン酸含有モノマ ーPMDMのアセトン溶液の連続塗布は、複合材料と象牙質との間に強固な接合 を形成することが確認されている。このシステムにおいて、有効な界面遊離基重 合は、PMDMと浸透したNPGとの相互作用により開始される。他の多くのN −アリール−α−アミノ酸は、NPGの代わりに下塗剤として使用されており、 この型の接着剤システムの有効性を更に高めるために、この接着剤システムにお いてPMDMの代わりに種々のカルボン酸モノマーが使用されている。しかしな がら、上記した方法は、樹脂ベースの歯科用材料への接着のために象牙質表面を 調整及び前処理する別々のエッチング工程と下塗り工 程を必要とする。 上記したような現在の象牙質用接着剤システムは、初期のものに比べて非常に 改良されてはいるが、理想的なものとは程遠い。現在のシステムは、象牙質用接 着剤を、技術に非常に影響されやすい方法にせしめている複雑な組成物及び適用 プロトコールをもつ。 発明の要約 本発明の目的は、特別な型の不飽和アミノ酸の使用に基づくより有効で単純な 象牙質用接着剤システムである。本発明のもう一つの目的は、象牙質用状態調整 剤又はエッチング剤及び象牙質用下塗剤を単一の組成物中に含む接着剤システム を提供することである。本発明の他の目的は、単一の化学薬剤中に自己エッチン グ特性及び遊離基開始特性の両方を含む接着剤システムを提供することである。 本発明は、好ましくは無機物化された歯質組織、例えばエナメル質及び象牙質 を接着する単純で有効な方法に向けられたものであり、この方法は、あまり複雑 でない組成物及び適用プロトコールによって、従来の方法よりも技術に影響され にくく、少数の工程を要する。 本発明は、骨格組織のような基体、特に歯質表面、更には象牙質を、その後の 接着のために調整するのに適する組成物に向けられている。これらの組成物は、 状態調整作用及び下塗り作用の双方を与える。更に、これらの組成物は、象牙質 用状態調整剤及び下塗剤を別々に使用する必要性が無くなり、多くの場合に重合 開始剤及び/又は活性剤を別々にする必要性が無くなるような自己エッチング特 性及び遊離基開始特性を与える。従って、同様な組成物は、エッチング剤と下塗 剤の二つの機能を果たし、多くに場合において、エッチング剤、下塗剤及び開始 剤が組合わさったものとして作用する。本発明の方法を用いることによって、現 在の歯科治療においてエナ メル質、特に象牙質表面を調整するのに使用されている接着剤の調製及び塗布す るのに要する通常3又は4の工程数は、1又は2の工程数に減少する。 本発明の組成物に使用される物質、即ち下記の好ましい型のアミノ酸は、水溶 液又は水含有溶液中で、引き続く樹脂ベースの材料への接着のために、一段階で 基体表面、例えば象牙質の表面を清浄にし、且つ活性化することができる。これ らの組成物に使用される物質は、イミノ二酢酸及びその塩の誘導体である。本発 明の「状態調整剤」及び「下塗剤」は、下記一般式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iに対応する化合物はエッチング剤 /下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又は交換さ れうる) により表される。 これらの物質は、水若しくは他の極性溶剤又は混合水性溶剤、例えばアセトン のような低分子量ケトン若しくはエタノールのようなアルコール並びにこれらの 水性溶液中に溶解する。 本発明は、上記のようなアミノ酸エッチング剤及び下塗剤並びに適切なモノマ ーシステムをそれぞれ適切な溶剤中に含む2成分キットも含む。 現在の産業用接着剤システムに特有の多段階接着プロトコールは、 一般に、資源の浪費であったり、非実際的な技術に影響されやすい。本発明のア ミノ酸エッチング剤/下塗剤は、基体表面を調整すること及びその上に接着剤モ ノマーシステムを塗布することに通常伴う工程数を3又は4から、1又は2に減 少させるだけでなく、無駄の少ない改良された修復又は填塞結果を得る。従って 、従来の強度なエッチングは、接着剤システムの構成成分による湿潤及び浸透を 高めるための象牙質表面の浄化に有効であるが、膠原線維の過度の脱灰及び崩壊 により下部の健全な象牙質をも脆化させる。これらの型のエッチング剤は、一般 に、残留酸を除去し、且つ副生成物を可溶化する水洗工程を必要とする。また、 強度のエッチングの結果として変性した象牙質の脱灰の深さは、接着用樹脂が象 牙質に浸透しうる深さを超える場合があり、この結果、部分的に強化された弱い ハイブリッド象牙質域が生じ、崩壊しやすくなる。これとは対照的に、本発明の アミノ酸及び溶剤システムは、より穏やかであり、また水及び/又は水性溶剤の 存在中でも有効であるために、引き続いて水洗することなく、一段法用エッチン グ剤及び下塗剤組成物として使用してよい。更に、これらのアミノ酸は、歯科用 接着剤として現在使用されている種類の接着剤モノマーシステムに対して遊離基 開始剤としても作用する。従って、例えば残留酸及び可溶な副生成物を除去する 多段階システムにおいて使用される種類の水洗工程を用いてよいが、そのような 水洗工程は必要ではない。更に、本発明のアミノ酸エッチング剤/下塗剤は、遊 離基開始剤として有効であるので、実際に、塗布直前に接着剤モノマーシステム と組み合わせてよい。 本発明のエッチング剤/下塗剤組成物の特性に基づく幾つかの方法は、その後 の接着のために象牙質表面のような基体表面を調整するものであって、そのうち の一つの方法は、前記表面に接着層を形 成することを含む。従って、ある態様は、基体表面を本発明のエッチング剤/下 塗剤組成物に接触することを伴う。従って、水洗工程の有無に関わらず、一般に 遊離基開始剤を含む慣用的な接着剤組成物が前記表面に塗布される。その後の硬 化後、基体との強固な接着層が得られる。このような方法は、2つの基本的な工 程を含み、水洗工程は含まない。 象牙質のような基体との強固な接着層は、本発明の他の態様により一段法で達 成されてもよい。従って、本発明のエッチング剤/下塗剤組成物は基体表面を約 1〜5ミクロンの深さまで清浄にするだけでなく、象牙質表面のような基体表面 に接着層を形成するのに使用される殆どの接着剤モノマーに対して開始剤として 作用し、別々の開始剤又は促進剤を含むことを必要としない。従って、本発明の エッチング剤/下塗剤組成物を、接着剤モノマーシステムと組み合わさ、単一組 成物中のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシステムを形成してよい。この 態様によって、一般に、エッチング、下塗り及び基体表面に接着層を形成するこ とに用いられる3又は4の工程によるよりも、使用直前に本発明のエッチング剤 /下塗剤組成物を接着剤モノマーシステムと組み合わせることにより、エッチン グ剤/下塗剤/接着剤モノマーシステムを基体に塗布してよい。一段法で単一組 成物を使用するこの方法によって、強固な接着層が重合(硬化)後に基体表面に 形成される。 図面の簡単な説明 図1は、水洗後、象牙質を新たに切断した断面の拡大率3,000倍の走査型 電子顕微鏡写真である。 図2は、アセトン/水中の0.3MのNPG溶液による処理後の象牙質の拡大 率2,000倍の走査型電子顕微鏡写真である。 図3は、アセトン/水中のN−フェニルイミノ−二酢酸(PIDAA)の0. 3M溶液による処理後の象牙質の拡大率5,000倍の走査型電子顕微鏡写真で ある。 好ましい態様の説明 エッチング剤/下塗剤組成物: 本発明のエッチング剤/下塗剤は、極性溶剤システム中の特定の種類のアミノ 酸と組合わされ、接着剤システムにとって特異な洗浄作用、エッチング作用、活 性化作用及び開始補助効果(coinitiating effect)を与える。水性溶剤又は他 の極性溶剤システムにおいて、これらの化合物は、象牙質表面から界面の破壊屑 (debris)を効果的に除去し、種々の重合方法により歯科用樹脂に接着させるの に適する表面となるよう下塗りする。これらの組成物は、また、歯科用樹脂とし て使用されている公知の接着剤モノマーシステムの重合に適する用途の広い活性 化/開始補助効果を与え、そしてある場合には促進効果をも与える。これらの組 成物は、それ自体で、及びPMDMのような酸性モノマーと共に、象牙質表面上の歯 科用樹脂として一般に使用される接着剤モノマーシステムの重合を開始すること ができる。これらの特定のアミノ酸化合物は、ジアシルペルオキシド(例えば、 ベンゾイルペルオキシド)及びペルオキシエステル(例えば、t−ブチルペルオ キシマレイン酸)用の重合促進剤として作用する。これらは、ビシナルカルボニ ル化合物、特にカンフルキノンのようなジケトンと共に光開始剤/補助活性剤と しても有効である。象牙質表面から開始するこれらの方法の一つ以上を用いて象 牙質に接着させることが適切であるために、これらのアミノ酸ベースの接着剤は 、光重合の影響を受けにくい状況を含む広範な用途に使用することができる。 エッチング剤/下塗剤化合物: 本発明のエッチング剤/下塗剤化合物として使用するのに適するものは、アミ ノ二酢酸及びその塩の誘導体である。歯科治療に使用される場合には、本発明の エッチング剤/下塗剤化合物は、比較的低濃度且つ少量で使用される。それにも かかわらず、この化合物は比較的低い毒性を有することが好ましい。更に、酸又 は塩の形態にあるこの化合物は、水中に少なくとも部分的に溶解し、また使用さ れる混合水性溶剤システム中に完全に溶解するものであるべきである。イミノ二 酢酸塩の溶解パラメーターは、好ましくは使用されるモノマーのものと同様であ ることが好ましい。 特に、下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両方のMがアルキル基であ る場合に、上記式Iに対応する化合物はエッチング剤/下塗剤組成物中に存在す る他の反応物により容易に加水分解又は置換されうる) により表される化合物が適切である。容易に加水分解する基の例はt−ブチルで ある。 R1は複素環式芳香族基であってよいが、好ましくは炭素環式芳香族基、特に フェニル基若しくはナフチル基又はこれらの誘導体である。最も好ましくは置換 及び未置換フェニル基である。置換されている場合には、置換基はフェニル基の オルト位、メタ位又はパラ 位のいずれに存在していてもよい。しかしながら、置換基が、立体障害を与える のに十分な大きさのものであるか、又は電子吸引基である場合には、置換基はメ タ位又はパラ位に位置することが好ましい。置換基として好ましいものは、イミ ノ二酢酸基若しくはその誘導体と同一であるか若しくは類似の基、及び/又は芳 香環の共役系に延びている基である。 本発明において、R1は、好ましくはC65又はC643 [式中、R3は、N(CH2CO2M)2;C64N(CH2CO2M)2;O(CH2 2OC64N(CH2CO2M)2;CH=CH2;CO2H;F;Cl;Br;I ;OH;SH;(m−又はp−)CH264(m−又はp−)CH=CH2;O COC(R4)=CH2;NR4COC(R4)=CH2;(CH22OCOC(R4 )=CH2;C65;炭素原子数1〜12のアルキル基例えば、CH3,CH3C H2,(CH32CH,(CH33C;HOCH2;HOCH2CH2;R5 2N;R6 O;R6S;R6CO;R7CONH;又はR7COCOであり; R4は、H又はCH3であり; R5は、独立してH又は炭素原子数1〜8のアルキル基、好ましくはCH3又はC25であり; R6は、炭素原子数1〜6のアルキル基、好ましくはCH3であり;及び R7は、炭素原子数1〜6のアルキル基、好ましくはCH3又はC25である]で ある。 使用に適するものは、p−2−ヒドロキシエチルフェニルイミノ二酢酸又はそ の可溶性塩の種々のウレタン誘導体、例えばR8(p−NHCOO(CH226 4N)CH2CO2M)22である。 本発明において、R2は、不飽和脂環式基、より好ましくは直鎖若しくは枝分 かれ鎖の不飽和脂肪族基であり、炭素−炭素間及び/又は炭素−窒素間共役不飽 和結合を含んでもよい。この共役は、イミノ二酢酸の窒素原子上の電子対と炭素 −炭素間又は炭素−窒素間不飽和結合の電子対との相互作用により生じる。脂肪 族基中に窒素及び酸素原子のような他の原子が存在してもよい。炭化水素基に加 え、これはエステル基、エーテル基、アミノ基、イミノ基及びアミド基のような 基を含んでもよい。R2中に存在する炭素原子の数は4〜約20である。 好ましくは、R2は1個以上のビニル基を含み、最も好ましくはイミノ二酢酸 について上記したような型の遊離酸、エステル又は塩として存在するクロトネー ト(CH3CH=CHCO2M)又は置換クロトネート基の残基を含む。好ましい クロトネート誘導体は、アミノ二酢酸基の窒素原子への結合形成が、炭素原子数 2又は3のクロトネート残基を通して起こるようなものであり、炭素原子数3の クロトネート残基を通して起こるようなものが最も好ましい。このような場合に は、R2はCH3CH=CHCO29を表す。前記R9は、Mを表し、Mは、上記 した通りの意味;炭素原子数1〜24のビニル基又はアルキル基、好ましくはC H3又はCH3CH2である。他の好ましいR2基には、遊離酸、エステル又は塩と して存在するケイ皮酸の残基が含まれる。 本発明において、遊離酸の形態が概して好ましいが、ある場合にはN−置換ア ミノ二酢酸の塩が好ましい。これらには、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩 、遷移金属塩又はレドックス金属塩、及び第IIIA族金属塩、並びにアンモニウ ム塩のような塩が含まれる。適切な金属塩の例には、ナトリウム、カリウム、ア ンモニウム、銀、金、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、銅、アルミ ニウ ム、鉄、チタン、ジルコニウム、イットリウム、セリウム等が含まれる。更に、 有機カチオン塩、例えば有機アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩が使用され てもよい。二カリウム塩及びマグネシウム塩が好ましい。 最も好ましい本発明のエッチング剤/下塗剤化合物は、N−フェニルイミノ二 酢酸(PIDAA)及びその塩、例えば二カリウム塩及びマグネシウム塩である 。好ましいPIDAA及びその塩を以下に記載するが、本明細書に記載の他のエ ッチング剤/下塗剤化合物も同様に好ましい。本発明の好ましい他のイミノ二酸 及びそれらの塩には、m−又はp−ビニル−N−フェニルイミノ二酢酸;N−p −アクリルフェニルイミノ二酢酸;メタクリルフェニルイミノ二酢酸;アクリル アミドフェニルイミノ二酢酸;及びメタクリルアミドフェニルイミノ二酢酸;N ,N−(カルボキシメチル,2−カルボキシアリル)アニリン;N,N−ビス( 2−カルボキシアリル)アニリン;m−若しくはp−ビニル又はm−若しくはp −ベンジル−N−フェニルイミノ二酢酸;N,N,N’,N’−p−フェニレン ジアミノ四酢酸;N,N’−[1,2−エタンジイルビス(オキシ−2,1−フ ェニレン)−ビスN−カルボキシメチル](1,2−ビス(o−アミノフェノキ シ)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸又はBAPTAとして知られている) ;o−、m−及びp−ビフェニレンジイミノ二酢酸;並びにカルボキシ−N−フ ェニルイミノ二酢酸が含まれる。 N−フェニルイミノ二酢酸(PIDAA)及び類似のN−置換イミノ二酢酸並 びにそれらの塩は、カルシウムのような金属カチオンをキレートできることにお いて独特である。PIDAAの中位の酸性度(pK1)及び優れたキレート化能 のために、水性溶剤、極性溶剤又は水性極性溶剤中、特にアセトン水溶液中に溶 解した場合に は、この化合物は優れたキレート化能を有し、その後の水洗工程を要することな く一回の塗布により切削及び研磨された象牙質表面のスミア層を有効に変性でき る。 種々の前処理後に切削及び研磨された象牙質の表面組織を走査型電子顕微鏡写 真により調べた。図1〜3に示したその結果は、本発明により得られる優れた結 果を示している。即ち、図1は、水洗後、新たに切断した象牙質断面の拡大率3 ,000倍の走査型電子顕微鏡写真である。この顕微鏡写真は、未処理の元のス ミア層を表している。図2は、アセトン/水(1:1v/v)中に溶解した0.3 MのN−フェニルグリシン(NPG)(歯科治療 に現在使用されている優れた 下塗剤)溶液により処理した後の切削された象牙質表面の拡大率2,000倍の 走査型電子顕微鏡写真である。これら2つの走査型電子顕微鏡写真は、アセトン /水(1:1v/v)中に溶解した0.3MのPIDAA溶液により処理された象 牙質表面の拡大率5,000倍の走査型電子顕微鏡写真と比較できる。これらの 走査型電子顕微鏡写真は、象牙細管が破壊屑により閉塞されていることを示して いる。この閉塞は、歯髄の知覚能を低下させ、且つ接着された界面への歯液を減 少させる。従って、PIDAAに引き続くPMDMによる象牙質の処理は、2段 法で充填物−象牙質間に優れた接着層を形成する。これらの結果は、適切な溶剤 システム中においてエッチング剤及び下塗剤として作用するPIDAAの優れた 有効性を示すものであって、この有効性により象牙質に対する有効な接着のため の単純な方法が提供される。その中位の酸性度(例えば、硝酸、マレイン酸及び リン酸に比べて)のために、状態調節された象牙質中の表面下は損傷しにくい。 更に、PIDAAによるエッチングは、水洗工程を必要とせず、そして多くの場 合にこのような水洗工程はないことが好ましい。 本発明の複合エッチング剤/下塗剤組成物に使用される化合物の多くは、市販 供給元から入手できる。市販入手できない場合の適切な化合物の合成はあまり複 雑でない。従って、R1が芳香族基、例えばフェニル基又は置換フェニル基であ る該化合物は、Lin等によるSynthesis7,548-549(1989年7月)に記載されて いるように調製してよい。この方法は、塩基としてn−ブチルリチウムが存在す るもとで適切な置換アニリン又は未置換アニリンをクロロ酢酸ナトリウムと反応 させることを伴う。RがR2である式(I)により表される化合物の多くを同様 に調製してよい。RがR2であるオレフィン系化合物の多くは、クロトニル−N −イミノ二酢酸化合物を調製するのに用いられるのと同様な方法により調製して よい。適切な溶剤中に穏やかな塩基を使用し、例えば、3−アミノクロトン酸又 はそのエステルは、ハロ酢酸又はそれらの誘導体、例えばクロロ酢酸と反応し、 クロトン酸、そのエステル、塩等の類似N,N−二酢酸誘導体を生成する。代法 として、芳香族又は適切な脂肪族アミンをハロ酢酸又はそれらの誘導体と反応さ せてもよい。更に、イミノ二酢酸を、トリエチルアミンのような塩基の存在のも とで適切な溶剤中において適切な共役有機ハロゲン化物と反応させてもよい。 溶剤システム: 本発明のエッチング剤/下塗剤組成物は、適切なエッチング剤/下塗剤だけで なく、適切な溶剤を含む。このような溶剤システムには、水及び/又は水に部分 的又は完全に溶解性の極性溶剤が含まれる。歯科治療にとって適切な溶剤システ ムは、治療上許容可能な時間(約15〜約180秒程度)内にエナメル質、特に 象牙質の状態調整された表面を完全に湿潤し、そして浸透するようなものである 。本明細書において、「状態調整」なる用語は、スミア層及び象牙質表面下約5 ミクロン以下の深さまでを変性させることを意味する。 このような溶剤は、水又は極性溶剤であってよく、好ましくは水性極性溶剤シス テムである。歯科治療において使用される場合には、溶剤システムは、使用前に 無水物であるが、口腔内の唾液の存在によって、いったん口腔内に導入されると 概して若干の水を含む。好ましい有機溶剤には、広範な濃度範囲に及んで水に容 易に溶ける低分子量ケトン、例えばアセトン及びメチルエチルケトン、又は低分 子量アルコール、例えばエタノール若しくはプロパノールが含まれる。エチレン 性不飽和モノマーの水溶液を溶剤システムとして使用してよい。このようなモノ マーの例は、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピルメタクリレート及びグリ セリルモノ−及びジメタクリレートである。これらのモノマーの各々は、1分子 当たり少なくとも1個のヒドキシル基を有する。他の溶剤には、ジメチルホルム アミド、ジメチルアセタミド及びジメチルスルホキシドのような極性非プロトン 性溶剤が含まれる。水及び水の混合溶剤システム並びにアセトンが好ましい。こ のような溶剤システムにおいて、アセトンの量は約5〜約90体積%であり、残 りは水である。アセトンと水との混合比が1:1であることが好ましい。 エッチング剤/下塗剤化合物が水溶性塩である場合には、水を溶剤として頻繁 に使用してよい。 溶剤は、エッチング剤/下塗剤化合物が良好に作用できるようにエッチング剤 /下塗剤が象牙質の全ての暴露面と接触することを確実にする目的に役に立つ。 従って、この溶剤システムは、該組成物が象牙質表面の小さな割れ目、裂溝又は 細孔に浸透し、重合した接着剤成分が象牙質と適切に接触するように、エッチン グ剤/下塗剤化合物の粘度を適切に減少させ、そして適切な表面張力を与えるも のでなくてはならない。全ての場合に必要であるわけではないが、溶剤は体温で 揮発するものであることが好ましい。ある場合におい て、適切な表面張力を与えるために、界面活性剤を使用してよい。殆どの場合に おいて、エッチング剤/下塗剤化合物が接着剤モノマーシステムと組み合わされ る場合には、エッチング剤/下塗剤化合物を溶解するために使用される溶剤シス テムは、接着剤モノマーシステムを溶解するために使用される溶剤システムと相 溶性でもあり、及び/又は接着剤モノマー自体を溶解することができるものであ ることが好ましい。 溶剤システム中のエッチング剤/下塗剤化合物の濃度は、溶剤システム中のエ ッチング剤/下塗剤化合物の溶解度に依存して広範囲にわたり変化する。従って 、この濃度は、選ばれた特定のエッチング剤/下塗剤化合物及び溶剤システムに 依存するであろう。好ましい化合物がPIDAAであり、またアセトン/水の好 ましい溶剤システムが使用される場合には、この濃度は、該組成物の合計重量を 基準にして約1〜約20重量%の範囲に及ぶ。 エッチング剤/下塗剤/接着剤システム エッチング剤/下塗剤化合物及び適切な溶剤システムを含むエッチング剤/下 塗剤組成物は、適切な接着剤モノマーシステムと共にエッチング剤/下塗剤/接 着剤モノマーシステムと見なしうる1又は2段法で使用されてもよい。例えば、 2段法において、エッチング剤/下塗剤組成物は、現在使用されているエッチン グ剤又は下塗剤組成物を塗布するのに使用されている従来法により象牙質表面に 塗布され、その後に水洗されるか又は水洗されない。接着剤モノマーシステムは 、その後の第2工程において従来技術を用いて塗布されてよい。代法として、接 着剤モノマーシステムを本発明のエッチング剤/下塗剤組成物と組み合わせ、次 いで現在用いられている技術によってエッチング剤/下塗剤化合物、溶剤システ ム及び接着剤モノマーシステムの混合溶液を1段法で象牙質表面に塗布してもよ い。このような状況において、接着剤モノマー化合物が、接着剤モノマーシステ ムを溶解するのに適切な溶剤を含むエッチング剤/下塗剤組成物中に単に添加及 び溶解されるか、又はエッチング剤/下塗剤化合物が、接着剤モノマーシステム とエッチング剤/下塗剤化合物を溶解するのに適切な溶剤との組成物に添加され てもよい。代法として、各組成物に対する溶剤システムが同一である場合、又は 一方の溶剤がもう一方の溶剤と相溶性であるか、若しくは溶解した溶質の沈殿が 起こらない場合には、溶剤を用いる2種の組成物を組み合わせてよい。 エッチング剤/下塗剤組成物: 本発明のエッチング剤/下塗剤/接着剤システム中に使用されるエッチング剤 /下塗剤は、上記したエッチング剤/下塗剤組成物を含む。このようなエッチン グ剤/下塗剤組成物を選択する際に主に考慮すべき事柄は、該組成物が選択した 接着剤モノマーシステム及び/又は溶剤と、接着剤モノマーシステムと共に使用 される別の開始剤(使用されている場合)及び溶剤と相容性であるということで ある。「相容性(compatible)」なる用語は、溶剤及び反応物が、もう一方の中 に可溶であるか又は相溶性(miscible)であること、そして本発明の目的からそ れる逆反応が起こらないことを意味する。 接着剤モノマーシステム: 本発明に使用するのに適する接着剤モノマーシステムには、重合した場合に本 発明の特性を含み且つ目的を満たすポリマーマトリックスを形成するようなモノ マーが含まれる。このような特性には、ポリマーマトリックス自体の高機械的強 度、及び象牙質のような基体への強固な投錨(anchoring)に関係する高剪断強 度が含まれる。更に、適切である場合には、遊離基開始剤のような開始剤がモノ マーシステム中に含まれる。このモノマー化合物及びこのモノマー化 合物から形成されるポリマーは「接着用樹脂」としても知られており、歯科治療 に使用される場合には、殆どの場合に接着剤、修復材、シーラント及び関連する 目的のために現在使用されている物質に相当する。これらの化合物は、少なくと も1個の不飽和単位、典型的には不飽和エチレン単位を含む有機モノマー化合物 である。本発明の接着剤モノマーシステムは、ただ1種のモノマー化合物又は複 数種のモノマー化合物を含んでよい。後者の場合において、第2の又は追加の化 合物は、コポリマーの形成におけるコモノマー及び/又は架橋剤として作用し、 架橋ポリマーを形成してよい。好ましくは、接着剤モノマーシステムは、少なく とも1種のアクリレート又はメタクリレートモノマーを含み、メタクリレートモ ノマーは低毒性のために多くの場合に好ましい。使用される場合に、モノマー化 合物及び遊離基開始剤の双方を含む本発明に使用してよいモノマーシステムの適 切な例は、題「重合体非晶質リン酸カルシウム組成物」及び代理人事件番号5395 2のAntonucci等により本願と同時に出願された米国特許出願に開示されており、 その開示は本明細書に引例として含まれる。少数例ではあるが、本発明の接着用 樹脂は、ただ1種のアクリルモノマー、例えばメチルメタクリレートからより複 雑な樹脂、例えばトリエチレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシエ チルメタクリレート又はビス−GMAに及ぶ。 本発明に非常に有効なモノマー接着剤は、カルボン酸基のような表面活性な官 能基を有するものであって、水の存在のもとで容易に加水分解し、以下のような 酸性基を形成するものである:例えば無水カルボン酸基;リン酸基又はリン酸水 素基、スルホン酸基又はスルホネート基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、イソ シアネート基、第2級及び第3級アミノ基並びに第4級アンモニウム基。本発明 に特に好ましいものはカルボン酸基である。特に好ましいモノマーは PMDMである。もう一つの好ましいモノマーは、グリセリルジメタクリレート と無水ピロメリト酸(PMGDM)との反応生成物である。他の有効な接着剤モ ノマーシステムには、ベンゾフェノンテトラカルボン酸と2−ヒドロキシエチル メタクリレート(HEMA)との反応生成物、並びにその開示が本明細書に含ま れる前述のBowen等の特許に開示されているものがある。 本発明のイミノ二酢酸エッチング剤/下塗剤組成物を、幾つかの型の接着シス テム、特に歯科接着治療に使用してよい。 本発明の接着剤モノマーシステムは、遊離基開始剤及び促進剤をも含む。これ らはいずれも過酸化物開始剤及び重合促進剤が周囲温度で反応し、例えば紫外線 、好ましくはスペクトルの可視領域の光が遊離基開始を促すエネルギー源として 用いられるモノマーシステム又は光開始剤システムの重合を開始する化学型(レ ドックスシステム)を含んでよい。このような化学開始剤の例には、ヒドロペル オキシド、ペルエステル又はジアシルペルオキシド、例えばベンゾイルペルオキ シドが含まれる。アミン促進剤の例には、第3級芳香族アミン、例えばN,N− ジメチル−p−トルイジンが含まれる。適切な光開始剤には、ベンジル−2,3 −ブタンジオン、フェニル−1,2−プロパンジオン及びカンフルキノン(CQ )が含まれる。 PMDMのようなカルボン酸モノマーを含む及び含まない化学的に且つ光によ り開始される接着用樹脂は双方とも、ポリマー複合材料と象牙質との間に非常に 高い剪断接着強度を与える。種々の実験において、予めPIDAAにより処理さ れた象牙質上でカンフルキノンにより活性化されたアセトン中のPMDM(10 % w/w)のモノマーシステムによって、27±5.3MPaの最高平均剪断接着強 度を得た。 ただ1種のモノマー化合物又は複数のモノマー化合物及び開始剤 並びに任意に活性剤を含むようなモノマーシステムを本発明に使用してよいが、 一般的な接着剤モノマーシステムと共に通常使用される型の開始剤又は促進剤を 含むことはしばしば必要ではない。従って、本発明のエッチング剤/下塗剤とし て使用されるイミノ二酢酸又はそれらの塩が象牙質のような基体に塗布され、そ の後に基体が簡単に水洗されてもされなくても、別々の開始剤及び任意の促進剤 を含むことは必要ではない。このような性質のために、本発明のエッチング剤/ 下塗剤を、使用直前に本発明の接着剤モノマーシステムと組み合わせ、これによ って単一の配合剤システムで使用してよい。このような使用方法は、本発明のエ ッチング剤/下塗剤組成物がエッチング剤として作用するだけでなく、エチレン 性不飽和モノマーと組み合わされた場合に重合活性剤/補助開始剤としても作用 する事実に起因する。治療上好ましい反応速度が望まれる場合には、上記したよ うな界面活性な官能基を有する非常に有効なモノマー接着剤、例えばPMDMを 使用することが好ましい。これらは、ベンゾイルペルオキシドのようなジアシル ペルオキシド、及びt−ブチルペルオキシマレイン酸のようなペルオキシエステ ルを含む特定の開始剤に適する重合促進剤として作用する。本発明のイミノ二酢 酸エッチング剤/下塗剤組成物は、CQのようなビシナルジケトンを有する光開 始剤/補助活性剤としても有効である。 本発明のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシステムは非常に高い剪断接 着強さを与えるが、エッチング剤/下塗剤組成物により処理された象牙質とその 後に形成された接着剤ポリマー複合材料との間の機械的強度は、触媒的に有効な 量のレドックス金属化合物をこのシステム中に含有せしめることにより更に強く なる。これらは、その後に塗布される場合に、一般にモノマー接着剤システムと 混合される。このようなレドックス金属化合物は無機又は有機金属 化合物であってよい。このようなレドックス金属化合物の例は、硫酸第一鉄、硫 酸第二鉄、シュウ酸第一鉄、シュウ酸第二鉄、塩化第一鉄及び塩化第二鉄のよう な両方の酸化状態にある鉄化合物;硫酸第一銅及び硫酸第二銅のような銅塩;チ タニルアセチルアセトネートのようなチタン(III)及び(II)塩;セリウム(I II)及び(IV)塩;硝酸アンモニウム;硝酸銀、クエン酸銀及び安息香酸銀のよ うな銀化合物等がある。 本発明に使用される接着剤モノマー組成物は、独立したエッチング及び下塗り 処理に関連して慣用的に使用されているようなものと同様な方法で使用されてよ い。即ち、本発明のエッチング剤/下塗剤組成物を、象牙質表面のような基体表 面に塗布し、次いで簡単に水洗するか、又は水洗工程は完全に省略されてもよい 。その後、接着剤モノマー組成物を、エッチング剤/下塗剤組成物により処理さ れたばかりの基体表面に塗布してよい。 エッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物及びキット 本発明のエッチング剤/下塗剤組成物に関する上記した特性のために、歯科治 療によりポリマー物質と基体、特に象牙質との間に高剪断強さの接着を形成する のに種々の型のシステム又はキットを使用してよい。例えば、本発明に係る幾つ かの二組成物システムの一つを用いて1段法又は2段法のいずれかを用いてよい 。双方のシステムは、上記したような本発明のエッチング剤/下塗剤組成物を含 む。しかしながら、このシステムは、第2成分及びこのシステムが使用される際 の方法において異なる。 システム(A)と称する第1システムは、第1成分としてエッチング剤/下塗 剤組成物(A1)を含み、使用する用意が整うまで別々の容器内に入れられてい るか、若しくは別々に包装されているか、又は少なくとも第2組成物とは別々に 保存される。上記した接着剤 モノマーシステム(A2)に対応するエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシ ステム(A)の第2成分は、1種以上のモノマー化合物を含むばかりでなく、開 始剤及び任意に活性剤をも含む。システム(A)の第1成分(A1)のように、 接着剤モノマー組成物は、使用前まで第1成分(A1)に対応するエッチング剤 /下塗剤化合物又は組成物と好ましくは別々に包装されるか、又は少なくとも別 々に保存される。 本発明のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシステム(A)は、上記した ように使用されてよい。即ち、適切な量のエッチング剤/下塗剤組成物(A1) は、それ自体の容器から取り出され、基体表面に塗布され、次いで約15〜約1 80秒の間、そのまま保たれる。その後、簡単に水洗し又は水洗せずに、ポリマ ーマトリックス及び基体への投錨を形成するのに適切な量の接着剤モノマー組成 物(A2)の溶液を、その容器から取り出し、次いでエッチング剤/下塗剤によ り処理された基体に塗布してよい。開始剤の作用のために、その後に塗布された 接着剤モノマーシステムは硬化し、機械的に強い接着を基体表面に形成する。 第2のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシステム(B)は、上記したシ ステム(A)のように、殆どの場合において、上記システム(A)のエッチング 剤/下塗剤組成物(A1)と同様又は実質的に同様なエッチング剤/下塗剤組成 物(B1)を第1成分として含む。2つのシステム間の最も顕著な違いは、第2 成分、接着剤モノマー成分又は組成物にある。第2のエッチング剤/下塗剤/接 着剤モノマーシステム(B)の接着剤モノマー組成物(B2)は、慣用的な遊離 基開始剤を含まないモノマーシステムを含むという点で(A2)とは異なり、以 下に記載するようなもの以外に促進剤を含まなくても良い。エッチング剤/下塗 剤/接着剤モノマーシステム (A)のように、システム(B)は、別々に包装(即ち、別々の容器に包装)さ れた成分(B1)及び(B2)を使用してよい。成分(B1)及び(B2)は、 各々それら自体の溶剤システムを含み、これらの溶剤は、互いに同一若しくは相 溶性であり、及びそれぞれの溶質と相容性である。エッチング剤/下塗剤化合物 又は接着剤モノマーの成分のただ1種のみが溶剤システムに溶かされる場合には 、溶剤はそのシステムの他の成分を溶解するのに適するものであるべきである。 使用の際に、システム(B)は、本発明に係る二つの異なる方法の一つによっ て使用されてよい。従って、第1の方法はシステム(A)に関し用いられる方法 と同一である。即ち、(B1)の溶液を、基体、一般に象牙質表面に塗布し、次 いで軽く水洗するか又は水洗せずに放置する。その後、接着剤モノマー(B2) の溶液を基体表面に塗布し、次いで重合及び硬化を引き起こす。本発明のエッチ ング剤/下塗剤の開始及び促進特性のために、(B2)中に開始剤が存在しない ことは、特に上記した種類の高度に活性なモノマー、例えば酸基、ヒドロキシル 基、アミン基又は第4級アンモニウム基を含むものが使用される場合、又は活性 化カチオンが存在する場合に、急速重合にとって問題はない。 エッチング剤/下塗剤/接着剤モノマーシステム(B)を使用する第2の方法 において、エッチング、下塗り及び接着剤ポリマーの形成は1段法で達成される 。従って、上記の物質を含む別々の成分(B1)及び(B2)は、単一の溶液中 で組み合わされ、次いで基体に塗布される。この方法において、別々の溶液を連 続して塗布するよりは、本発明のエッチング剤/下塗剤化合物及び溶剤システム 並びにモノマーシステムを含み、且つ概して慣用的な遊離基開始剤を含まない単 一溶液を、単一溶液として塗布する。このような場合 において、(B1)又は(B2)のいずれかは、もう一方が無溶剤成分を溶解す るのに適切な溶剤システムを含むならば、溶剤を含まなくてもよい。代法として 、双方の成分は、他の成分の溶剤システムと相容性である適切な溶剤システムを 含んでよい。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年1月25日 【補正内容】 1)明細書 国際出願明細書第4頁(明細書翻訳文第4頁4行〜第5頁第5行「近年におい て・・・適用プロトコールをもつ。」) 近年において非常に有用であることが確認されている接着剤システムは、L.B owenによる米国特許第4,514,527号、同第4,521,550号、同第 4,588,756号、同第4,659,751号及び同第5,270,351 号に多く記載されている。これらの特許は、スミア層を除去するための硝酸のよ うな酸の使用、表面を下塗りするためのN−フェニルグリシンのようなN−アリ ール−α−アミノ酸の使用、及びPMDMのような界面活性モノマーの塗布を伴 う歯質構造及び他の基体への接着を達成するための接着方法を開示している。 これらの接着剤システムの幾つかは、自己開始型界面重合(self-initiated in terfacial polymerization)することを特徴とするものであって、象牙質への接 着に特に有効である。例えば、エッチング剤としての希硝酸水溶液、下塗剤とし てのアセトン中のN−フェニルグリシン(NPG)、及びカルボン酸含有モノマ ーPMDMのアセトン溶液の連続塗布は、複合材料と象牙質との間に強固な接合 を形成することが確認されている。このシステムにおいて、有効な界面遊離基重 合は、PMDMと浸透したNPGとの相互作用により開始される。他の多くのN −アリール−α−アミノ酸は、NPGの代わりに下塗剤として使用されており、 この型の接着剤システムの有効性を更に高めるために、この接着剤システムにお いてPMDMの代わりに種々のカルボン酸モノマーが使用されている。しかしな がら、上記した方法は、樹脂ベースの歯科用材料への接着のために象牙質表面を 調整及び前処理する別々のエッチング工程と下塗り工 程を必要とする。 上記したような現在の象牙質用接着剤システムは、初期のものに比べて非常に 改良されてはいるが、理想的なものとは程遠い。現在のシステムは、象牙質用接 着剤を、技術に非常に影響されやすい方法にせしめている複雑な組成物及び適用 プロトコールをもつ。独立した表面活性化合物を要するシステムの例は、EP− A284,275に開示されている。この引例は、極性溶剤と共に使用される下 記式: により表される化合物を含んでなる歯科用組成物が開示されている。独立した表 面活性化合物N,N−ジメチル−p−トルイジンが使用されている。 2)請求の範囲(請求の範囲翻訳文第26頁〜第32頁) 請求の範囲 1.下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり: R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iに対応する化合物はエッチング剤 /下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又は交換さ れうる) により表される化合物;及び 極性溶剤システム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物。 2.前記極性溶剤システムが水性溶剤を含んでなる請求項1記載のエッチング 剤/下塗剤組成物。 3.前記水性溶剤システムが水及びアセトンを含んでなる請求項2記載のエッ チング剤/下塗剤組成物。 4.R1が、C65又はC643 [上式中、R3は、N(CH2CO2M)2;C64(CH2CO2M)2;O(CH2 2OC64N(CH2CO2M)2;CH=CH2;CO2H;F;Cl;Br;I ;OH;SH;(m−又はp−)CH264(m−又はp−)CH=CH2;O C OC(R4)=CH2;NR4COC(R4)=CH2;(CH22OCOC(R4) =CH2;C65;炭素原子数1〜12のアルキル基;HOCH2;HOCH2C H2;R5 2N;R6O;R6S;R6CO;R7CONH;又はR7COCOであり; R4は、H又はCH3であり; R5は、H又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり; R6は、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;及び R7は、炭素原子数1〜6のアルキル基である] を含んでなる、請求項1記載のエッチング剤/下塗剤組成物。 5.式(I)により表される前記化合物が、フェニルイミノ二酢酸、その塩又 はエステルである請求項1記載のエッチング剤/下塗剤組成物。 6.R2が、クロトン酸、その塩又はエステルの残基を含んでなる請求項1記 載のエッチング剤/下塗剤組成物。 7.下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物; 極性溶剤システム;及び 接着剤モノマーシステム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 8.前記極性溶剤システムが水性溶剤を含んでなる請求項7記載のエッチング 剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 9.前記水性溶剤システムが水及びアセトンを含んでなる請求項8記載のエッ チング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 10.R1が、C65又はC643 [上式中、R3は、N(CH2CO2M)2;C64N(CH2CO2M)2:O(C H22OC64N(CH2CO2M)2;CH=CH2;CO2H;F;Cl;Br ;I;OH;SH;(m−又はp−)CH264(m−又はp−)CH=CH2 ;OCOC(R4)=CH2;NR4COC(R4)=CH2;(CH22OCOC (R4)=CH2;C65;炭素原子数1〜12のアルキル基;HOCH2;HO CH2CH2;R5 2N;R6O;R6S;R6CO;R7CONH;又はR7COCO であり; R4は、H又はCH3であり; R5は、H又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり; R6は、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;及び R7は、炭素原子数1〜6のアルキル基である] を含んでなる、請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 11.式(I)により表される前記化合物が、フェニルイミノ二酢酸、その塩 又はエステルである、請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組 成物。 12.R2が、クロトン酸、その塩又はエステルの残基を含んでなる請求項7 記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 13.前記接着剤モノマーシステムが、エチレン性不飽和基及び少なくとも1 個の界面活性な官能基を有する少なくとも1種のモノマーを含む、請求項7記載 のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 14.前記少なくとも1種の界面活性な官能基が、カルボン酸基、ホスフェー ト基、リン酸水素基、スルホン酸基、スルホネート基、ヒドロキシル基、アルデ ヒド基、イソシアネート基、第2級及び第3級アミノ基、第4級アンモニウム基 、並びに加水分解してカルボン酸基を形成する基からなる群より選ばれる、請求 項13記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 15.前記モノマー接着剤システムがヒドロキシエチルメタクリレートとピロ メリト酸二無水物との反応生成物を含む請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/ 接着剤モノマー組成物。 16.前記モノマー接着剤システムが遊離基開始剤を含む請求項7記載のエッ チング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 17.前記モノマーシステムがレドックス金属化合物を含む請求項7記載のエ ッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 18.ポリマー物質の接着のための歯質又は他の基体の表面を調整する方法で あって、下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び各Mは、独立に、 H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金属若しくはレドッ クス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両方のM基がアルキ ル基である場合に、上 記式Iにより表される化合物は前記エッチング剤/下塗剤組成物中に存在する他 の反応物により容易に加水分解、置換又は交換されうる) により表される化合物;及び 極性溶剤; を含んでなるエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物を前記表面に接触さ せることを含む方法。 19.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成する方法であって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物;及び 極性溶剤システム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物を前記表面に接触し、状態調整され、 且つ下塗りされた表面を形成すること; (b)前記状態調整され、且つ下塗りされた表面に接着剤モノマーシステムを塗 布すること;及び (c)前記接着剤モノマーシステムを硬化させること; を含む方法。 20.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成する方法であって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物と極性溶剤システム及び接着剤モノマーシステムとを組合 せ、エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを形成させるこ と; (b)前記エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを前記表 面に塗布すること;及び (c)前記エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを硬化さ せること; を含む方法。 21.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成させるためのキットであって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物を含む第1容器 ; (b)接着剤モノマーシステムを含む第2容器;及び (c)(a)及び(b)の少なくとも一方の中に含まれている少なくとも1種の 極性溶剤システム; を含むキット。 22.前記キットが、前記エッチング剤/下塗剤化合物以外に遊離基開始剤と して作用しうる化合物を含まない、請求項21記載のキット。 23.前記接着剤モノマーシステムが、アクリル接着剤モノマーシステムであ る請求項7〜17のいずれか1項に記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマ ー組成物。 24.前記接着剤モノマーシステムがアクリル接着剤モノマーシステムである 請求項18記載の方法。 25.前記接着剤モノマーシステムがアクリル接着剤モノマーシステムである 請求項19又は20のいずれか1項に記載の方法。 26.前記接着剤モノマーシステムがアクリル接着剤モノマーシステムである 請求項21又は22のいずれか1項に記載のキット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 アントヌッチ,ジョセフ エム. アメリカ合衆国,メリーランド 20895, ケンジントン,フランクリン ストリート 4608 (72)発明者 ベネット,パトリシア エス. アメリカ合衆国,テキサス 78704,オー スティン,ナンバー 607,マンチャカ 3204

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iに対応する化合物はエッチング剤 /下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又は交換さ れうる) により表される化合物;及び 極性溶剤システム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物。 2.前記極性溶剤システムが水性溶剤を含んでなる請求項1記載のエッチング 剤/下塗剤組成物。 3.前記水性溶剤システムが水及びアセトンを含んでなる請求項2記載のエッ チング剤/下塗剤組成物。 4.R1が、C65又はC643 [上式中、R3は、N(CH2CO2M)2;C64N(CH2CO2M)2;O(C H22OC64N(CH2CO2M)2;CH=CH2;CO2H;F;Cl;Br ;I;OH;SH;(m−又はp−)CH264(m−又はp−)CH−CH2 ;OCOC(R4)=CH2;NR4COC(R4)=CH2;(CH22OCOC (R4)=CH2;C65;炭素原子数1〜12の アルキル基;HOCH2;HOCH2CH2;R5 2N;R6O;R6S;R6CO;R7 CONH;又はR7COCOであり; R4は、H又はCH3であり; R5は、H又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり; R6は、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;及び R7は、炭素原子数1〜6のアルキル基である] を含んでなる、請求項1記載のエッチング剤/下塗剤組成物。 5.式(I)により表される前記化合物が、フェニルイミノ二酢酸、その塩又 はエステルである請求項1記載のエッチング剤/下塗剤組成物。 6.R2が、クロトン酸、その塩又はエステルの残基を含んでなる請求項1記 載のエッチング剤/下塗剤組成物。 7.下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物; 極性溶剤システム;及び 接着剤モノマーシステム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 8.前記極性溶剤システムが水性溶剤を含んでなる請求項7記載のエッチング 剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 9.前記水性溶剤システムが水及びアセトンを含んでなる請求項8記載のエッ チング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 10.R1が、C65又はC643 [上式中、R3は、N(CH2CO2M)2;C64N(CH2CO2M)2 ;O( CH22OC64N(CH2CO2M)2;CH=CH2;CO2H;F;Cl;B r;I;OH;SH;(m−又はp−)CH264(m−又はp−)CH=C H2;OCOC(R4)=CH2;NR4COC(R4)=CH2;(CH22OCO C(R4)=CH2;C65;炭素原子数1〜12のアルキル基;HOCH2;H OCH2CH2;R5 2N;R6O;R6S;R6CO;R7CONH;又はR7COC Oであり; R4は、H又はCH3であり; R5は、H又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり; R6は、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;及び R7は、炭素原子数1〜6のアルキル基である] を含んでなる、請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 11.式(I)により表される前記化合物が、フェニルイミノ二酢酸、その塩 又はエステルである、請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組 成物。 12.R2が、クロトン酸、その塩又はエステルの残基を含んでなる請求項7 記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 13.前記接着剤モノマーシステムが、エチレン性不飽和基及び少なくとも1 個の界面活性な官能基を有する少なくとも1種のモノ マーを含む、請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 14.前記少なくとも1種の界面活性な官能基が、カルボン酸基、ホスフェー ト基、リン酸水素基、スルホン酸基、スルホネート基、ヒドロキシル基、アルデ ヒド基、イソシアネート基、第2級及び第3級アミノ基、及び第4級アンモニウ ム基、並びに加水分解してカルボン酸基を形成する基からなる群より選ばれる、 請求項13記載のエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 15.前記モノマー接着剤システムがヒドロキシエチルメタクリレートとピロ メリト酸二無水物との反応生成物を含む請求項7記載のエッチング剤/下塗剤/ 接着剤モノマー組成物。 16.前記モノマー接着剤システムが遊離基開始剤を含む請求項7記載のエッ チング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 17.前記モノマーシステムがレドックス金属化合物を含む請求項7記載のエ ッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物。 18.ポリマー物質の接着のための歯質又は他の基体の表面を調整する方法で あって、下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されう る) により表される化合物;及び 極性溶剤; を含んでなるエッチング剤/下塗剤/接着剤モノマー組成物を前記表面に接触さ せることを含む方法。 19.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成する方法であって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物;及び 極性溶剤システム; を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物を前記表面に接触し、状態調整され、 且つ下塗りされた表面を形成すること; (b)前記状態調整され、且つ下塗りされた表面に接着剤モノマーシステムを塗 布すること;及び (c)前記接着剤モノマーシステムを硬化させること; を含む方法。 20.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成する方法であって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物と極性溶剤システム及び接着剤モノマーシステムとを組合 せ、エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを形成させるこ と; (b)前記エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを前記表 面に塗布すること;及び (c)前記エッチング剤/下塗剤/自己開始型接着剤モノマーシステムを硬化さ せること; を含む方法。 21.歯質又は他の基体の表面と強固に接着するポリマー物質を前記表面にお いて形成させるためのキットであって、 (a)下記式: RN(CH2YCO2M)2 (I) (上式中、RはR1又はR2であり; R1は芳香族基であり; R2は共役脂肪族基であり; Yは、単結合、CH2、CHCH3又はC=CH2であり;及び 各Mは、独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、遷移金 属若しくはレドックス金属又は炭素原子数1〜18のアルキル基であり、但し両 方のM基がアルキル基である場合に、上記式Iにより表される化合物は前記エッ チング剤/下塗剤組成物中に存在する他の反応物により容易に加水分解、置換又 は交換されうる) により表される化合物を含んでなるエッチング剤/下塗剤組成物を含む第1容器 ; (b)接着剤モノマーシステムを含む第2容器;及び (c)(a)及び(b)の少なくとも一方の中に含まれている少なくとも1種の 極性溶剤システム; を含むキット。 22.前記キットが、前記エッチング剤/下塗剤化合物以外に遊離基開始剤と して作用しうる化合物を含まない、請求項21記載のキット。
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