JPH09506580A - ボトルキャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ボトル（Ｂ）などの首部を有する物品を収容するための上端把持キャリア（１１）てあって、屈曲自在に連結された頂壁（１８，２８）、側壁（２０，２６）および底壁（２２，２４）と、首部受容開口（３８）と、底壁と頂壁との間に設けた物品収容手段（６０）とを備えることにより、収容した物品（Ｂ）の上端部が物品キャリア内に収容されて上および両サイドからの視野から遮られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】 ボトルキャリア 本発明は、ボトルのような物品のキャリアに係り、特に、例えば複数のボトル の上端部を把持する構造のキャリアに関する。 上端部を把持する構造のキャリアとしては、互いに連結されて連続した複数の パネルを備え、それらパネルにより頂パネル、底パネルおよび側パネルを構成し 、頂パネルと底パネルにボトルの首を受容する物品受容開口を設けたものが提供 され、公知となっている。このキャリアでは、物品受容開口に物品を保持するた めに、物品受容開口の周縁をいわゆる旭日状に形成し、これにより、ボトルを物 品受容開口に挿通させたときに、例えばボトルの栓や突出したフランジの下縁部 に旭日状の部分が係合する。このような上端部を把持するタイプのキャリアは、 英国特許第２１５４１９７Ｂ号（ＧＢ２１５４１９７Ｂ）に開示されている。 他のタイプのキャリアとしては、三角形状の構造を持つものが欧州特許第４２ ７０Ｂ１号（ＥＰ４２７２９Ｂ１）に開示されている。このキャリアは、上開口 部と下開口部とを備え、ボトルの加重を、開口部の近傍に位置する三角形状をな す側壁を介して基パネルに伝達するようになっており、比較的剛性のある把持機 構を有している。 しかしながら、これら公知のキャリアでは、例えばボトルの栓が露出しており 、その真下の首部ラベルの部分が損傷を受けて見苦しくなった場合であっても、 露出したままであるという問題がある。 本発明は、従来の技術のそのような問題点および他の不具合を解消し、ないし は軽減することを目的としている。 本発明は、ボトルなどの首部を有する物品を収容するための物品キャリアであ って、屈曲自在に連結された底壁、頂壁および側壁を備え、上記底壁は、上記物 品の首部を受容する物品受容開口を有し、物品キャリアは、上記底壁と上記頂壁 との間 に物品収容手段を備えることにより、収容した物品の上端部が物品キャリアの頂 部と底部との間に収容されるようにしたことを特徴としている。 ここで、損傷を受けて見苦しくなったラベルが荷詰みされた物品を購入する顧 客の目に入らないように隠蔽することが望ましい。また、物品キャリアの内部に 強化された物品収容手段を設けることができる。 本発明の物品キャリアでは、物品収容手段にボトルの上端部を受容し収容する 開口部を有する把持パネルを備えることができる。また、ボトルの上端部を受容 し収容する開口部の周縁部は、同周縁部に係合する当該物品の下方への移動に対 して抵抗が生じるように上方へ向けて凸状をなすように形成することができる。 さらに、把持パネルと頂壁とを連結する上支持部材を備えることもできる。この 場合、把持パネルは、側壁に屈曲自在に連結することができる。 少なくとも頂壁と把持パネルとを構成するパネルは、物品キャリアから物品を 取り出せるように変形可能であることが望ましい。 また、物品受容開口と物品収容手段とを複数有することにより、複数の物品を 直線状に並べて運べるようにすると良い。 さらに、収容した物品の上端部の少なくとも一部を視野から遮る端隠蔽手段を 備えることができる。この場合、端隠蔽手段は、物品受容開口を形成する物品キ ャリアの一部を打ち抜いて構成することができ、かつ、物品受容開口の縁部に屈 曲自在に連結することができる。 本発明は、上記した物品キャリアを形成するためのブランクも提供している。 本発明のブランクは、屈曲自在に連結された複数のパネル部を備え、このパネ ル部は、連結方向の端部に位置する固着用タブと、物品収容手段を構成する中間 パネルと、中央支持パネルと、上パネル部と、側パネルと、ベースパネル部とを 備え、これらパネル部は、そのうちの１つに沿う対称軸に対して対となるように 設けられていることを特徴としている。 また、本発明の他の特徴は、本発明のブランクを使用して複数の物品を収容し たキャリアを形成することにある。 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。 第１図は本発明のカートンを形成するためのブランクを示す平面図である。 第２図は本発明のカートンの立面図であり、中が見えるように端隠蔽材４０を 除去して物品を装着する工程を示す図である。 第３図は第２図の状態から物品が装着された状態を示す立面図である。 第３ａ図は第３図に示すカートンのＸ−Ｘ線断面図である。 第４図は第２図および第３図に示すカートンから物品を離脱させようとしたと きの状態を示す立面図である。 第１図は本発明を特定したカートンのブランク１０を示すもので、ボトルなど のように首部を有する物品を３個運ぶカートンに本発明を適用したものである。 この特定の例では、ブランク１０は、中央の横方向に延在する折目線２３に対し て対称となっている。ブランク１０の一端部には糊代タブ１２が設けられ、糊代 タブ１２は中間把持パネル１４にヒンジ結合されている。中間把持パネル１４は 、中央支持パネル１６に折目線１５を介してヒンジ結合され、折目線１５は、物 品の上端部を受容するためにパネル１４，１６を打ち抜いて形成された３つの開 口部３６により中断された不連続部を有している。中央支持パネル１６は頂壁パ ネル部１８に、頂壁パネル部１８は側パネル２０に、順次ヒンジ結合されている 。側パネル２０はベースパネル部２２にヒンジ結合され、ベースパネル部２２は 第２のベースパネル部２４に、断続的に延在する折目線２３に沿ってヒンジ結合 されている。折目線２３に対して鏡面対称となっていることから、カートンのブ ランク１０は、上述したと同様の側パネル２６、頂壁パネル部２８、中央支持パ ネル３０、中間把持パネル３２および糊代タブ３４を備えている。 ベースパネル部２２，２４からなるカートンの基部は、物品の首部を受容する 開口部３８を備え、開口部３８は、中央の折目線２３と重なりあってこれを断続 させている。この例では、両端部に位置する２つの開口部３８は、それらを打ち 抜いて なる端隠蔽材４０を有している。端隠蔽材４０は、ベースパネル２２，２４に折 目線５４を介してヒンジ結合され、かつ、端隠蔽材４０内に延在する折目線２３ に沿って互いに折曲げ自在な２つの主パネル部４２，４４を備えている。主パネ ル部４２，４４は、それらと切込み４６，５０で部分的に分離されることによっ て折曲げ自在に接続された摩擦タブ４８，５２をそれぞれ有している。 端部の立面図を示す第２図は、ブランク１０から組み立てられたカートン１１ を示し、これには全てのパネルが示されている。この図から明らかなように、糊 代タブ１２，３４は、側パネル２０，２６の内側の面に貼着されている。糊代タ ブ１２，３４の位置は、第２図に示すように、中央支持パネル１６，３０どうし を突き合わせて互いに貼着することにより自動的に決まる。このようにすること により、カートン１１は、頂壁パネル部１８，２８からなる頂壁と、側パネル２ ０，２６からなる側壁と、ベースパネル部２２，２４からなる底壁とを有するよ うに形成される。さらに、カートン１１は、頂壁と底壁との間に物品収容手段６ ０を有するように形成される。 物品収容手段６０は、カートン１１の内部に形成された中間把持パネル１４， ３２と中央支持パネル１６，３０とにより構成され、かつ、物品の上端部を受容 し、物品の使用に際してカートンが取り去られるまで物品を収容する開口部を形 成する。この開口部は、第３ａ図から明らかなように、中間把持パネル１４，３ ２の２つの開口部３６が協働することにより形成されている。そして、物品収容 手段６０は、カートン１１の頂壁に折目線１７，２９に沿って連結され、また、 側パネル２０，２６からなる側壁に折目線１３，３３に沿って連結されている。 この例では、折目線１３，３３は、側壁パネル部２０ａ，２６ａの幅が中央支持 パネル１６，３０の幅よりも広くなるように配置されている。この構成およびそ の他のパネルの相対的な大きさを適宜設定することにより、第３図に示す収容状 態において中間把持パネル１４，３２が水平方向に対して傾斜するようになって いる。 第２図および第３図を参照してカートン１１にボトルＢを装着する工程を説明 する。カートン１１の最初の状態では、頂壁パネル部１８，２８は水平面に対し て中 間把持パネル１４，３２がなす角度よりも小さな角度傾斜している。ボトルＢの 上端部Ｃを開口部３８に通過させる際には小さな抵抗しかないが、上端部Ｃを中 間把持パネル１４，３２により画成される開口部に通過させる際には、開口部３ ６の周縁部３７を外側へ向けて撓ませる必要がある。そして、その際の抵抗をで きるだけ小さくするために、カートン１１のブランク１０は、例えば中厚のボー ル紙のような適度な弾力性のある材料で構成される。第３図に示すように、カー トン１１がボトルＢの上端部Ｃを通過した後は、頂壁パネル部１８，２８がほぼ 水平ないしはボトルＢの栓（上端部）Ｃの上面に平行となるようにカートン１１ の形状が変化する。カートン１１の底壁は頂壁よりも広くなっているので、側パ ネル２０，２６は垂直方向に対して傾斜し、ボトルＢの首部に沿って延在する。 一方、物品収容手段６０の内部では、中間把持パネル１４，３２はボトルＢを収 容したカートン１１の頂パネルまたは底パネルを含む平面に対して所定角度傾斜 している。第２図に示したように、側壁パネル部２０ａ，２６ａの幅は、中央支 持パネル１６，３０の幅よりも広くなっている。 カートン１１からボトルＢを取り出すには、ボトルＢの栓Ｃを中間把持パネル １４，３２の開口部３６が協働して構成する開口部から抜き出す必要がある。し かしながら、第３ａ図に示すように、栓Ｃの下縁部は中間把持パネル１４，３２ と開口部の周縁部３７付近で係合しているから、ボトルＢとカートン１１のそれ 以上の相対移動が阻止される。ボトルＢをさらに下方へ移動させようとすると、 第４図に示すように、中間把持パネル１４，３２は、ベースパネル部２２，２４ とほぼ平行な状態となる。しかしながら、そのような操作を行うと、第４図から 判るように、頂壁パネル部１８，２８がカートン１１の構造から生じる抵抗に抗 して下方へ向けて引き下げられる。つまり、カートン１１に対してボトルＢを引 き下げると、それに対する抵抗力が生じる。この抵抗は、先に述べたような種々 のパネルの形状やサイズに起因して、カートンに荷詰めするときの動作により生 じるものとは当然ながら全く異なるものである。すなわち、カートン１１からボ トルＢを取り出すには、カートン１１にボトルＢを荷詰めするに要する力に比し て極めて大きな力を要する。 こうして、カートン１１による好適な収容手段が構成され、カートン１１からボ トルＢが意に反して脱落するといった重大な危険を負うことなく、例えば３本の ボトルＢを収容したカートン１１を持ち運ぶことができる。なお、カートン１１ にハンドルを取り付けることも勿論可能である。 このように、カートン１１では、ボトルＢを好適に把持することができるとい う利点があるばかりでなく、ボトルＢの栓Ｃの近傍に設けられるラベルＬの部分 を視野から遮ることができるという利点もある。ラベルＬは、損傷を受けた場合 に商業上の機能あるいは美観を損なうだけでなく、単品の値段を表示するバーコ ードを有することがあるので、不要な混乱を招く恐れがある。さらに、ボール紙 やこれに類する材料で構成されたカートン１１には、当該商品の表示や広告など 商品の魅力をアピールする印刷を施すことができるのは勿論である。 このように、カートン１１のラベルＬの部分を両サイドの視野から隠蔽してい るが、ラベルＬは常に両サイド側を向いているとは限らないから、このカートン １１では、カートン１１に収容されたボトルＢの首部、特に、栓Ｃの直ぐ下に存 在するラベルの部分の端部側からの視野から大部分を遮る端隠蔽材４０を設けて いる。端隠蔽材４０は、これが設けられた開口部３８に単にボトルＢを挿通させ るだけで折目線５４回りに回転し、所定の姿勢に保たれる。この操作により、端 隠蔽材４０は起立した姿勢をとり、その際に摩擦タブ４８，５２は切込み４６， ５０の両端部の折目線の回りに折り曲げられ、これにより、端隠蔽材４０は、そ の起立した姿勢を保つ。端隠蔽材４０の端縁５６は、カートン１１を組み立てた 状態で中間把持パネル１４，３２の下面に密着する形状となるように形成するこ とが望ましい。このようにすることにより、中間把持パネル１４，３２の下側の 端部方向からの視野からラベルＬを完全に遮ることができ、しかも、カートン１ １からボトルＢを抜き出そうとした際に、中間把持パネル１４，３２の移動に対 するさらなる抵抗となる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ボトルなどの首部を有する物品を収容するための物品キャリアであって 、屈曲自在に連結された底壁、頂壁および側壁を備え、上記底壁は、上記物品の 首部を受容する物品受容開口を有し、物品キャリアは、上記底壁と上記頂壁との 間に物品収容手段を備えることにより、収容した物品の上端部が物品キャリアの 頂部と底部との間に収容されるようにしたことを特徴とする物品キャリア。 ２． 前記物品収容手段は、前記ボトルの上端部を受容し収容する開口部を有 する把持パネルを備えていることを特徴とする請求項１に記載の物品キャリア。 ３． 前記ボトルの上端部を受容し収容する開口部の周縁部は、同周縁部に係 合する当該物品の下方への移動に対して抵抗が生じるように上方へ向けて凸状を なしていることを特徴とする請求項２に記載の物品キャリア。 ４． 前記把持パネルと前記頂壁とを連結する上支持部材を備えていることを 特徴とする請求項２または３に記載の物品キャリア。 ５． 前記把持パネルは、前記側壁に屈曲自在に連結されていることを特徴と する請求項２ないし４のいずれかに記載の物品キャリア。 ６． 少なくとも前記頂壁と前記把持パネルとを構成するパネルは、物品キャ リアから物品を取り出せるように変形可能であることを特徴とする請求項２ない し５のいずれかに記載の物品キャリア。 ７． 前記物品受容開口と前記物品収容手段とを複数有することにより、複数 の物品を直線状に並べて運べるようにしたことを特徴とする請求項１ないし６の いず れかに記載の物品キャリア。 ８． 収容した物品の上端部の少なくとも一部の視界を遮る端隠蔽手段を備え たことを特徴とする請求項１ないし７のいずれかに記載の物品キャリア。 ９． 前記端隠蔽手段は、前記物品受容開口を形成する物品キャリアの一部を 打ち抜いて構成され、かつ、上記物品受容開口の縁部に屈曲自在に連結されてい ることを特徴とする請求項８に記載の物品キャリア。 １０． 請求項１ないし９のいずれかに記載の物品キャリアを構成することを特 徴とするブランク。 １１． 屈曲自在に連結された複数のパネル部を備え、このパネル部は、連結方 向の端部に位置する固着用タブと、物品収容手段を構成する中間パネルと、中央 支持パネルと、上パネル部と、側パネルと、ベースパネル部とを備え、これらパ ネル部は、そのうちの１つに沿う対称軸に対して対となるように設けられている ことを特徴とする請求項１０に記載のブランク。 １２． 請求項１０または１１に記載のブランクから複数の物品を収容したキャ リアを形成することを特徴とするブランクの使用。