JPH09505061A - 固定化標識方法 - Google Patents

固定化標識方法

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JPH09505061A JP7514133A JP51413394A JPH09505061A JP H09505061 A JPH09505061 A JP H09505061A JP 7514133 A JP7514133 A JP 7514133A JP 51413394 A JP51413394 A JP 51413394A JP H09505061 A JPH09505061 A JP H09505061A
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Abstract

(57)【要約】 金属で開裂しうる連結基を介して固体支持体に配位子を共有結合で結合する工程;この支持体に錯体形成性金属を導入する工程;及びこの支持体から放出された金属−配位子錯体を回収する工程よりなる、金属で配位子を標識する方法が記載されている。この金属は、錯体形成の際に支持体からの配位子の開裂を触媒して、実質的に非標識配位子を含まない溶液を与える。

Description

【発明の詳細な説明】 固定化標識方法 発明の分野 本発明は、金属−配位子錯体を作成するための有用な組成物及び方法に関する 。1つの明確な特徴として、本発明は、医学診断の分野における画像化剤として 有用な金属−標識化合物に関する。発明の背景 診断用画像化の技術は、体内の選択的な結合部位又は局在部位において診断的 に重要な画像の分析を助ける試剤を利用する。例えば、クエン酸ガリウムは、腫 瘍と体の感染組織に対する親和性を有し、走査型断層撮影法の助けにより、問題 になっている体の領域を医師に示すことができる。磁気共鳴画像法(MRI)は 物理化学的性質により組織の型を識別し、したがって、疾患により物理化学的に 改変された組織を検出することができる。検出を増強するために、照射の際の磁 場による体の水分子のプロトン緩和の速度に影響を及ぼす画像化剤が使用される 。典型的なMRI剤は、常磁性金属で錯体化した、水溶性、かつ非毒性の有機キ レート化剤、例えばガドリニウム−エチレンジアミン四酢酸(Gd−EDTA) よりなる。診断用画像化に使用される他の画像化剤は、ヒトの体の目的の領域に 局在し、テクネチウムやレニウムのような放射性核種金属で標識されている、蛋 白、ペプチド及び抗体のような標的分子に結合する。これらの画像化剤の局在は 、ガンマカメラ解析により検出される。 金属原子による画像化剤の標識は、それらの化学構造のために困難である。従 来の標識法は、典型的には非標識配位子が高レベルになっている、過剰な配位子 溶液中での金属錯体の形成を含む。例えば、テクネチウム標識反応は、約1個の 標識配位子に対して千以上の非標識配位子を生成す る。多くの画像化剤について、限りある数の結合部位、即ち受容体があり、その ために、標識及び非標識の画像化剤の両者が競合する。このことが、画像を得る ために画像化剤の大量投与を必要とさせる。現在、投与前に溶液中の標識画像化 剤の濃度を高めるために高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)が使用され ている。この分離工程は、濃度を高めるが、追加の時間と費用を要するために、 臨床での使用には非実用的なものとなっている。 本発明の目的は、標識画像化剤を作成するための有用な組成物を提供すること である。 また、本発明の目的は、実質的に非標識画像化剤を含まない標識画像化剤を作 成するための有用な組成物を調製する方法を提供することでもある。 本発明の別の目的は、実質的に非標識画像化剤を含まない標識画像化剤、特に 診断用画像化に有用な金属−標識化合物の調製物を作成するための組成物を使用 する方法を提供することである。発明の要約 本発明の1つの特徴により、固体支持体;固体支持体に結合した連結基;及び 金属により開裂しうる結合によりその連結基に結合している少なくとも1つの金 属配位性原子を含む配位子(ここで、該配位子は、更に金属結合部位を含まない 標的分子に結合する)よりなる金属標識画像化剤を作成するのに有用な組成物が 提供される。 本発明の別の特徴により、下記の、 (1)配位子の金属配位性原子が、固体支持体に結合した連結基に結合してお り、更にこの配位子が標的分子に結合し、それにより配位子−標的分子結合体を 形成している、組成物を得る工程; (2)この組成物をその金属に接触させて、金属と金属配位性原子の間に配位 結合を形成させ、それにより金属標識結合体を支持体から放出させる工程;及び (3)こうして放出された金属標識結合体を回収する工程よりなる、金属−配 位子錯体を作成するための方法が提供される。 本発明の更なる特徴において、金属標識画像化剤を作成するのに有用な組成物 が提供され、この組成物は、固体支持体;固体支持体に結合したマレイミド連結 基;及び金属により開裂しうる結合によりその連結基に結合している少なくとも 1つの金属配位性硫黄原子を含む配位子よりなる。 本発明の更に別の特徴において、下記の、 (1)固体支持体;固体支持体に結合したマレイミド連結基;及び該金属によ り開裂しうる結合によりその連結基に結合している少なくとも1つの金属配位性 硫黄原子を含む配位子よりなる組成物を得る工程; (2)この組成物を該金属に接触させて、金属と金属配位性硫黄原子の間に配 位結合を形成させ、それにより金属標識配位子を支持体から放出させる工程;及 び (3)こうして放出された金属標識配位子を回収する工程よりなる、金属標識 画像化剤を作成するための方法が提供される。図面の簡単な説明 第1図は、マレイミド官能基化固体支持体上の配位子の結合と標識化を示す概 略図である。発明の詳細な説明 本発明により、金属−配位子錯体を作成する方法は、金属で開裂しうる連結基 を介して固体支持体に配位子を結合させる方策により単純化され る。この方法において、固定化配位子への金属の導入の単一工程は、金属−配位 子錯体を形成させるだけでなく、実質的に非錯体化配位子を含まない形での回収 のために支持体からこれらの錯体を放出することになる。 本発明のある特徴により、固体支持体;固体支持体に結合した連結基;及び金 属により開裂しうる結合によりその連結基に結合している少なくとも1つの金属 配位性原子を含む配位子(ここで、該配位子は、更に金属結合部位を含まない標 的分子に結合する)よりなる、実質的に非標識画像化剤を含まない金属標識画像 化剤を作成するのに有用な組成物が提供される。 本発明の別の特徴により、実質的に非標識画像化剤を含まない金属標識画像化 剤を作成するのに有用な組成物が提供される。本発明の組成物は、固体支持体; 固体支持体に結合したマレイミド連結基;及び金属の存在下で開裂される結合に よりその連結基に結合している金属配位性硫黄原子を含む配位子よりなる。マレ イミド連結基と配位子の金属配位性原子との間の結合は、配位性原子と金属との 間の配位結合の形成の際に開裂する。 「配位子」という用語は、特定の金属との配位結合を形成して安定な金属−配 位子錯体を形成することができる少なくとも1つの金属配位性原子を結合する化 合物のことをいう。配位子は、1つ以上の金属配位性原子を含有してよい;配位 子が2つ以上の金属配位性原子を含有する場合にはこの配位子は「キレート化剤 」と呼んでもよい。多座配位と呼ばれる2つ以上の配位性原子を含有する配位子 は、典型的には単座配位配位子よりもより安定な金属−配位子錯体を形成し、こ のために好適である。放射性核種金属に結合する多くの配位子は、4つの窒素と 金属配位性硫黄原子の組合せ、即ちN4、N3S及びN22を含有する四座配位で あるが、これ らは、酸素、リン及びセレンのような他の金属配位性原子を結合していてもよい 。診断用画像化のためには、実質的な量で配位子から放出されて組織に集積しな いようにこの金属錯体がインビボ(生体内)で高度に安定であることが特に望ま れる。本発明は、同時係属中の1994年7月18日出願のPCT CA94/ 00395号に記載されているN3Sキレート化剤や、同時係属中の1994年 8月31日出願のPCT CA94/00479号に記載されているN22キレ ート化剤のような、広い範囲の配位子に適用することができるが、好適な配位子 は、金属に結合するためのペンダントスルフヒドリル基を結合するペプチド又は その誘導体である。適切なペプチド性キレート化剤は、WO9317719号に 記載されている、標的分子、特にこれもペプチド性である標的分子に結合しやす いキレート化剤である。1つの実施態様において、本発明は、固有の標的特性を 有する配位子を標識するために適用される。放射性診断用画像化に利用しうるこ のような1つの配位子は、メルカプト−アセチル−グリシル−グリシル−グリシ ン(MAG3)であり、これは腎組織に局在し、腎の画像化剤を調製するために 本発明の方法により標識することができる。MAG3は、3つの窒素配位性原子 と1つの硫黄配位性原子を有するN3Sクラスの配位子である。 本発明の組成物での使用に適した標的分子は、特定の器官、組織又は細胞の型 のような画像化部位にインビボで選択的に局在することができる化合物である。 標的分子の例は、限定されないが、ステロイド、抗体、蛋白、ペプチド、ヌクレ オチド及び糖類を含む。好適な標的分子は、蛋白とペプチドを含み、特に特定の 疾患を特徴付ける細胞表面受容体に対して特異的に結合することができるものを 含む。好適には、標的分子は、同時係属中のCA94/00395号(上記)に 記載されるような細胞表面受容 体に結合する3個以上のアミノ酸残基よりなるペプチド又はその誘導体である。 好適には、標的分子は、約3〜50個のアミノ酸、より好適には3〜10個のア ミノ酸よりなるペプチドである。ある実施態様において、標的分子は、細胞表面 受容体に結合する走化性ペプチドであり、特にアミノ酸配列TKPPRを結合す る走化性ペプチドである。 連結基に結合した配位子が、更に標的分子に結合する本発明の特定の方法にお いて、標的分子自体は、ペンダントスルフヒドリル基のような金属結合部位を含 まないことが望ましい。標的分子が、システイン残基に見い出されるペンダント スルフヒドリル基のような金属結合部位を与えるこの特定の方法により標識され た配位子−標的分子結合体は、1)その局在活性の一部又は全てを失うかもしれ ず、かつ2)インビボで金属を放出し、それによりバックグラウンドノイズを増 加させ画像を不明瞭にするかもしれない。 ペプチド性である配位子及び/又は標的分子は、市販されているか、又は固相 法により、又は組換えDNA法により新規に合成することができる。固相ペプチ ド合成は、一般に自動合成機と固相としての適切な支持体を使用し、この固相に 目的ペプチドのC末端アミノ酸が結合される。次に合成が終了するまで、典型的 にはFMOC−又はBOC−に基づく化学的方法を使用して、適切に保護された 形の次の目的アミノ酸を連続して結合することにより、N末端方向へペプチドが 伸長される。次いで通常支持体からのペプチドの開裂と同時に、保護基がペプチ ドから開裂され、次にペプチドが単離される。一般的精製法は、溶媒としてアセ トニトリルとイオン対生成剤としてトリフルオロ酢酸を使用する逆相HPLCを 含む。方法は多くの刊行物に記載されている。Stewart and Young,Solid Phase Peptide Synthesis,2nd Eddition 1984,Pierce Chemical Company, Rockford,illinoisを参照されたい。あるいは、ペプチドは、溶液中か又は固相 で小さなブロックを合成し、続いて連結して目的の配列を合成することができる 。遺伝子でコードされないアミノ酸を結合するペプチドは、調製のための合成法 を必要とする。 「固体支持体」という用語は、標識溶液に不溶性、かつ不活性であり、更に連 結基で官能基化することができる任意の基質をいう。適切な固体支持体は、無機 の硅酸塩ガラス(silicate glass)、シリカ又はアルミナビーズ、及び有機のポ リスチレン、ポリアクリルアミド又はセファデックス(Sephadex)のような糖ポ リマーを含む。本発明の好適な固体支持体は、市販のアルキルアミノ官能基化さ れた調節多孔性ガラス(controlled-pore glass)、アガロース、アクリル樹脂 及びシリカである。このアミノ基は、支持体に連結基を結合するための反応部位 として作用する。最も好適な支持体は、立体的な妨害が少ない連結基の結合を提 供する長鎖アルキルアミノ調節多孔性ガラス支持体である。この支持体は、チュ ーブに含有された粉末又はボールとして、又は容器の内側の被覆として提供され ることができる。金属−配位子錯体を作成するためには、この支持体が、錯体溶 液の容易な通過、回収及び濾過を可能にするカラム内にあることが好適である。 「連結基」という用語は、支持体又はその官能基化された基に共有結合して、 配位子の配位性原子との結合を形成することができる化学物質のことをいう。適 切な連結基は、錯体形成性金属の非存在下で支持体上に配位子を固定化すること ができ、更に金属と配位子の配位性原子との間の配位結合の形成時に配位子の放 出を可能にするものである。連結基の必須の特徴は、錯体形成反応条件下で、そ の物質ごと支持体に結合したまま残ることにある。連結基は、配位子中の配位性 原子の型により選択される。 配位性原子が硫黄である時、金属で開裂しうるチオール保護基が連結基(linker )として作用することができる。金属により開裂しうるチオール保護基の幾つか の例は、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed. ,John Wiley & Sons,New York,1991に記載されている。例えば、p−メトキ シベンジル、p−ニトロベンジルのような種々のパラ置換ベンジル基;トリフェ ニルメチル;t−ブチル;アダマンチル;ジヒドロピラン;及びマレイミドを使 用することができる。市販のアルキルアミンガラス支持体は、アミド基を介して 支持体に連結基を結合させるジヒドロピランカルボン酸と、支持体を反応させる ことにより、ジヒドロピラン連結基のようなチオール保護基で官能基化すること ができる。次にジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で支持体と配位子を反 応させることにより、選択した配位子をジヒドロピラン官能基化支持体に結合す ることができる。 特別な特徴として、本発明の組成物は、配位子の金属配位性硫黄原子と金属で 開裂しうる結合を形成するマレイミド連結基で官能基化される固体支持体よりな る。マレイミドは、例えばアルキルアミン官能基化した形の支持体を得て、ギ酸 N−マレイミドエチル又はマレイミドプロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミ ドエステル(Sigma)のような適切なマレイミドエステルと反応させるという、確 立した化学的方法により種々の固体支持体に結合させることができる。次に重炭 酸ナトリウムの存在下でこの支持体を配位子と反応させることにより、このマレ イミド官能基化支持体に、ペンダントスルフヒドリル基を結合している選択した 配位子を結合させることができる。 配位性原子がアミノ窒素である時、適切な連結基は、金属で開裂しうるアミノ 保護基、例えばトリクロロエチルエステル、トリメチルシリルエチ ルエステル及びフェニル−エチルエステルのようなエチルエステル;並びにビニ ルエステル;及びアリルエステル基を含む。これらのアミノ保護基は、配位子に 結合し、金属で開裂しうるカルバミン酸塩を形成する。配位性原子がアミド窒素 である場合には、適切な連結基は、アリル基のような金属で開裂しうるアミド保 護基を含む。酸素配位性原子を含有する配位子は、メチルチオメチル及びt−ブ チルチオメチルのような金属で開裂しうるヒドロキシ保護基である連結基に結合 することができる。金属で開裂しうる保護基の結合と開裂のための条件と試薬は 、GreeneとWuts(上記)に記載されている。 「金属」又は「錯体形成性金属」という用語は、配位子の金属配位性原子と安 定な配位結合を形成することができる状態にある任意の金属原子のことをいう。 錯体を形成することができる金属は、遷移金属、ランタニド金属及びアクチニド 金属を含む。MRIに使用するために、この金属は、二価及び三価クロム、マン ガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、イ ッテルビウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム及びガド リニウムのような常磁性金属原子であってよい。MRI用のより好適な金属は、 ガドリニウムやマンガンのような強い磁気モーメントを示す金属である。これら の金属のハロゲン化塩、特にクロリド塩、又は酸化物は、目的の配位子と錯体形 成することができる形であり、本発明に適している。放射性核種で標識した画像 化剤は、レニウム−186及び−188のようなβ−放射体;及びテクネチウム −99mのようなγ−放射体を含む金属同位元素を利用している。その6時間と いう有利な半減期、及びモリブデン−99発生機から安価に調製できるために、 放射性診断画像化に最も好適な金属はテクネチウム−99mである。テクネチウ ム及びレニウム標識は、当該分野で確立してい る方法により達成される。どちらかの金属を、塩化第一スズのような適切な還元 剤により、オキソ、ジオキソ又はニトリドの形、例えば過テクネチウム酸塩(99m TcO4 -)又は過レニウム酸塩で水溶液中の配位子に導入することができる。あ るいは、放射性診断剤は、テクネチウムのグルコン酸塩、ヘプタグルコン酸塩、 酒石酸塩又はクエン酸塩のような弱い金属錯体の形で金属の使用を必須とするト ランスキレート化(transchelation)反応により、目的の標識配位子を得ること により調製することができる。トランスキレート化反応は、典型的には、この弱 い錯体から配位子との錯体へのテクネチウムの変換を促進するために、例えば沸 騰水浴中で加熱される。 本発明の方法により、配位子−標的分子結合体は、錯体形成性金属で標識され て、実質的に非標識結合体を含まない溶液を与える。一般に、この方法は、結合 体の配位子が、金属で開裂しうる連結基を介して固体支持体に共有結合している 組成物を得る工程;この支持体に錯体形成性金属を導入し;そしてこの支持体か ら放出された標識結合体を回収する工程よりなる。この方法で、この金属は、連 結基に結合した配位子の金属配位性原子と配位結合を形成して、配位子原子と支 持体との間の共有結合を開裂させる。その結果、標識結合体のみが支持体から放 出される。 本発明の別の方法により、配位子は、錯体形成性金属で標識されて、実質的に 非標識配位子を含まない溶液を与える。第1図に示されるように、この方法は、 マレイミド連結基が、固体支持体と配位子の金属配位性硫黄原子に結合している 組成物を得る工程よりなる。本発明の方法は配位性硫黄原子を結合している種々 の金属錯体の製造に使用することができるが、特に有用な適用は、診断用画像化 剤の製造である。特定の実施態様において、本発明の方法は、更にこの金属標識 配位子を標的分子と結合して結合 体を形成する工程よりなる。結合基を結合している配位子を、標的分子上の対応 する反応基と反応させて、安定な共有結合を形成させることにより、結合体を形 成させることができる。例えば、配位子のエステル基を標的分子のアミノ基と反 応させるか、又は反対に配位子のアミノ基を標的分子のエステル基と反応させて 、アミド結合を形成させることができる。配位子と標的分子の両方がペプチドで ある時、結合体は、最も好適にはペプチド結合を介して形成される。 本発明の方法の具体的な実施態様において、ペプチドのメルカプトアセチル− グリシル−グリシル−グリシン(MAG3)をテクネチウム−99mで標識して 、放射性診断用腎画像化剤を調製した。固相合成によりグリシル−グリシル−グ リシンを合成して、続いてメルカプト酢酸で誘導体化してMAG3を得た。次に 、マレイミド官能基化調節多孔性ガラス支持体に、pH6.8でこのペプチドの溶 液をシリンジにより導入した。数時間後この溶液を濾過して、結合させた支持体 をメタノールとジクロロメタンで洗浄し、次に乾燥した。この支持体は、市販の 長鎖アルキルアミンガラス支持体への、トリエチルアミンとジメチルホルムアミ ド中のマレイミドプロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルの添加に より最初に調製した。この支持体を濾過し、メタノールで洗浄して、次に乾燥し た。99mTcをヘプタグルコン酸第一スズとの過テクネチウム酸塩としてMAG 3を結合させた支持体に添加して、次に錯体形成を促進するために加熱した。1 0分後、事実上全てのテクネチウムがMAG3と錯体を形成して、もはやMAG 3は支持体に固定されていなかった。 本発明の方法の別の具体的な実施態様において、MAG3をジヒドロピラニル 官能基化支持体上に結合させた。長鎖アルキルアミンガラス支持体に、真空下で ジメチルホルムアミド中のジヒドロピランカルボン酸ナトリ ウム塩と、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩 酸塩(EDCl)を添加することにより、このジヒドロピラニル支持体を調製し た。3時間後、支持体を濾過して、ジクロロメタン、水及びエーテルで洗浄して 、次に乾燥した。DMF中のペプチドの溶液をアルゴン下で添加することにより 、MAG3を支持体上に結合させた。数時間後、支持体を濾過して、DMFとジ クロロメタンで洗浄して、次に乾燥した。実施例1 S−保護メルカプトアセチル−Gly−Gly−Glyの調製: 0℃でエタノール(100ml)中のチオ安息香酸(5.74g、41.6mmol )のパージした撹拌溶液に、水酸化カリウム(27.8ml、3N、83.2mmol )、続いてエタノール(30ml)中のヨウド酢酸(7.70g、41.6mmol) を添加した。この溶液を室温でアルゴン下で10時間撹拌した。エタノールを減 圧濃縮(rotavapped)し、橙色の固体生成物を水(40ml)に溶解した。この溶 液を、橙色の沈殿物が生成するpH2.0までの酸性とした。これを濾過し、水で 洗浄し、真空下で乾燥して、橙−桃色の固体であるベンゾイルメルカプト酢酸( 7.98g、収率99%)を得た。 ジオキサン(100ml)中のベンゾイルメルカプト酢酸(9.20g、46. 9mmol)とN−ヒドロキシスクシンイミド(5.41g、46.9mmol)の撹拌 溶液に、ジオキサン(40ml)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(9.70 g、47mmol)の溶液を添加した。この反応物を12時間撹拌し、続いて4℃に 冷却し、濾過し、ジオキサンを減圧濃縮して、白色固体を得た。これを冷イソプ ロパノールと一緒にこね、濾過し、真空下で乾燥した(10.8g、収率78% )。ベンゾイルメルカプト酢酸 N−ヒドロキシスクシンイミド200mgを熱酢酸エチル500mgから再結晶した 。 水(20ml)中の固相合成により調製したグリシル−グリシル−グリシン(G ly−Gly−Gly)(945mg、5mmol)と重炭酸ナトリウム(850mg) の撹拌溶液に、アセトン(20ml)中のベンゾイルメルカプト酢酸N−ヒドロキ シスクシンイミド(1.47g、5mmol)の溶液を滴下により添加した。この溶 液を室温で2時間撹拌した。溶媒を10mlまで減圧濃縮して、濃塩酸を滴下によ り添加して、白色沈殿物のN−(S−ベンゾイルメルカプトアセチル)Gly− Gly−Gly(N−S−ベンゾイル−MAG3)を形成させた。これを濾過し 、水で洗浄して、真空下で乾燥した(収量:1.70g、92.4%)。 ジヒドロピラニル支持体の調製: 真空下で、長鎖アルキルアミンガラス支持体(孔径500Å、粒径125〜1 77μ、(Sigma)(3.0g、300μmol)に、ジメチルホルムアミド(20m l)中の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸 塩(EDCl)(2.0g、3.3mmol)とジヒドロピランカルボン酸ナトリウ ム塩(483mg、3.3mmol)の溶液を添加した。この橙色の溶液を3時間振盪 した。この支持体を濾過し、ジクロロメタンで洗浄して、次に乾燥した。 支持体上のジヒドロピランの結合をチェックするために、以下の工程を行った :ジヒドロピランを結合させたガラス支持体(100mg)に、ジクロロメタン( 1.5ml)中のメルカプトエタノール(350μl)の溶液を添加した。2時間 後、この支持体を濾過して、チオール臭が消失するまでジクロロメタンで洗浄し た。支持体(60mg)をDMF/ピリジン(2ml、3:1)中の塩化ジメトキシ トリチル(800mg)で一晩16時 間誘導体化した。このトリチル化支持体を濾過して、ジクロロメタンで数回洗浄 した。支持体7mgから過塩素酸/エタノール(10ml、3:2)中にジメトキシ トリチル基が開裂して、5分後に暗橙色になった。上澄液の希釈とUV解析によ り、ジヒドロピラン結合を間接的に測定して少なくとも73.1μmol/gである ことが分った。 ジヒドロピラニル支持体へのMAG3の結合: 硫黄保護MAG3(N−S−ベンゾイル−MAG3)を以下の工程により脱保 護した。水(10ml)中のベンゾイル−MAG3(370mg、1mmol)の溶液に 、アルゴン下で水酸化ナトリウム溶液(440μl、5N、2.2mmol)を添加し た。この溶液を10分間60℃に加熱後、この溶液を塩酸(2N、2.2mmol) でpH2まで酸性にした。この溶液を減圧濃縮して、淡黄色の油状物を得た。 真空下で、ジヒドロピラン結合ガラス支持体(200mg)に、ジメチルホルム アミド(5.0ml)中のMAG3(1mmol粗生成物)の溶液をアルゴン下で添加 した。添加の際、発熱を検出した。この溶液を16時間撹拌し、次に濾過し、ジ メチルホルムアミド、ジクロロメタンで洗浄し、次に真空下で乾燥した。実施例2 マレイミド官能基化CPG支持体の調製: 長鎖アルキルアミンを充填したガラス支持体(Sigma)(300mg、30μmol )に、真空下でジメチルホルムアミド(5ml)中のマレイミドプロピオン酸N− ヒドロキシスクシンイミドエステル(Sigma)(100mg、375μmol)とトリ エチルアミン(100μl)の溶液を添加した。この溶液を16時間振盪し、濾 過し、メタノールで洗浄して、真空下で乾燥した。アミンに関するニンヒドリン 試験は、反応の終了を示す陰性であっ た。 マレイミド官能基化支持体の調製は、また、以下の工程により達成した。ガラ ス支持体(3.0g)に、真空下でDMF(20ml)中のマレイミドプロピオン 酸(558mg、3.3mmol)、EDCl(2.0g、9.9mmol)、及び4−ジ メチルアミノピリジン(DMAP)(0.1当量、330μmol)の溶液をシリ ンジにより添加した。この溶液を一晩回転させ、続いて濾過し、ジクロロメタン で洗浄し、真空下で乾燥した。 マレイミド支持体を調製する最も好適な方法は、以下の工程により達成した。 長鎖アルキルアミンを結合させたガラス支持体(Sigma)(500mg、50μmol )に、真空下で、水:アセトン(3ml、1:1)中のマレイミドプロピオン酸N −ヒドロキシスクシンイミドエステル(50mg、185μmol)の溶液を添加し 、重炭酸ナトリウム(10mg)でpH7.5に緩衝化した。この溶液を、2時間振 盪した。ニンヒドリン試験は、陰性であり反応の終了を示した。このマレイミド を結合した支持体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥した。 マレイミド支持体へのMAG3の結合: 方法1. マレイミドを結合させたガラス支持体(200mg)に、真空下で、 ジメチルホルムアミド(5.0ml)中のメルカプトアセチル−gly−gly− gly(1mmol粗生成物)の溶液をアルゴン下で添加した。添加の際、発熱を検 出した。この溶液を16時間振盪し、次に濾過し、ジメチルホルムアミド、ジク ロロメタンで洗浄し、次いで真空下で乾燥した。 方法2. あるいは、MAG3を以下の工程によりマレイミド支持体上に結合 した。ベンゾイルメルカプトアセチル−gly−gly−gly(335mg.0 .91mmol)の溶液に、アルゴン下で水酸化ナトリウム溶 液(400μl、5N、2.0mmol)を添加した。50℃で30分間この溶液を加 熱後、塩酸(2N、2.2mmol)でこの溶液をpH6.5までの酸性とし、次に重 炭酸ナトリウム溶液でpH6.8にした。この溶液を濾過し、真空排気したマレイ ミド結合ガラス支持体(1.50g)にシリンジにより添加した。この反応物を 数時間回転させて、次にフィルターフリット(filter frit)上でメタノールで 洗浄し、次いでジクロロメタンで洗浄し、濾過して、真空下で乾燥した。アミノ 酸分析は、7.3μmol/gの結合を示した。 方法3. 好適には、以下の工程によりMAG3をマレイミド支持体上に結合 させた。水(4ml)中のベンゾイルメルカプトアセチル−Gly−Gly−Gl y(110mg)の溶液に、アルゴン下で水酸化ナトリウム溶液(5N)を添加し た。この溶液を50℃で10分間加熱後、塩酸(2N)でこの溶液をpH6.5ま での酸性とし、次に重炭酸ナトリウム溶液でpH7にした。この溶液を濾過し、真 空排気したマレイミド結合ガラス支持体(500mg)にシリンジにより添加した 。この反応物を4時間振盪し、濾過し、水、次いでエーテルで洗浄して、真空下 で乾燥した。 99m−MAG3のクロマトグラフィーによる標準化: テクネチウム標識MAG3と、従来の溶液法により調製した弱い錯体99mTc −グルコン酸を、固体支持体上のトランスキレート化反応の程度を測定するため の3つのクロマトグラフィー系で標準化した。1.5mlのチューブに、N−S− ベンゾイル−MAG3の0.5mg、生理食塩水200μl、過テクネチウム酸塩 100μl及びグルコン酸第一スズ(塩化第一スズ50μgとグルコン酸ナトリウ ム1mg)100μlを導入することにより、99mTc−MAG3を調製した。この チューブにフタをして沸騰水浴に10分間入れた。99mTc−グルコン酸塩を、 生理食塩水 200μl、過テクネチウム酸塩100μl及びグルコン酸第一スズ100μlか ら調製した。 マレイミド支持体上のMAG3の標識: 方法2により調製し、水アスピレーターにより真空排気したMAG3を結合し た調節多孔性ガラスマレイミド支持体260mgに、生理食塩水300μl、過テ クネチウム酸塩200μl及びグルコン酸第一スズ100μlの混合物を添加した 。10分後、室温で反応の進行をチェックするために真空を解除した。薄層クロ マトグラフィー(ワットマン(Whatman)No.1紙細片/アセトニトリル:水 )は、99mTc−MAG3の少量の形成を示したが、多くの99mTc−グルコン酸 は残っていた。 この反応混合物を10mlのチューブに移して、フタをして、真空排気し、10 分間沸騰水浴中に置き、錯体形成を促進させた。薄層クロマトグラフィーは、99 m Tc−MAG3への99mTc−グルコン酸の完全なトランスキレート化を示した 。 実施例3 マレイミド官能基化アガロース支持体の調製: 膨潤したアルキルアミン官能基化架橋アガロース支持体(Biorad Affi-Gel 10 2)3gに、0℃で重炭酸塩水溶液6ml中のギ酸N−マレイミドエチル100mg の溶液を添加した。時々振盪しながら30分後、この支持体を室温で1時間機械 的に振盪した。この支持体を濾過し、水で3回洗浄して、再度濾過した。 マレイミド官能基化アガロース支持体へのMAG3の結合: マレイミド官能基化支持体1gに、重炭酸塩水溶液3ml中のMAG3 5mgの 溶液を添加した。この反応物を室温で12時間振盪した。この支持体を濾過し、 水で洗浄し、次に再度濾過して、この膨潤したビーズから過剰の水を除去した。 アミノ酸分析は、6.12μmol/g(乾燥)を示した。 マレイミド官能基化アガロース支持体への配位子−標的分子結合体の結 合: マレイミド官能基化支持体1gに、重炭酸塩水溶液3m1中の配位子−ペプチド 結合体Pic−Ser−Cys−Gly−TKPPR(Pic−Ser−Cys 配位子;Gly−TKPPR標的ペプチド)25mgの溶液を添加した。この反応 物を0℃で30分間振盪した。この支持体を濾過し、水で洗浄し、次に再度濾過 して、この膨潤したビーズから過剰の水を除去した。アミノ酸分析は、5.0μ mol/g(膨潤)又は99.5μmol/g(乾燥)を示した。 標識: 栓の付いたガラスシリンジ容器中の充填アガロース支持体(100mg)に、過 テクネチウム酸塩(10mCi、10μl)、生理食塩水(100μl)、及びグル コン酸第一スズ溶液(100μl)を添加した。混合するためこの容器を穏やか に振盪し、次に沸騰水浴中で10分間加熱した。少量の生理食塩水又はエタノー ルを支持体の上から添加し、続いて溶出液を注射により真空バイアル瓶(vacuta iner vials)中に引き込むことにより、溶出液画分を回収した。キャピンテク( Capintec)ガンマカウンターで各画分の活性を測定した。次に最初の画分を純度 (標識配位子対標識過テクネチウム酸塩及び他の標識不純物)を評価するためR P−HPLCにより分析した。 MAG3標識生成物は、純度80.5%であり、一方配位子−ペプチド結合体 Pic−Ser−Cys−Gly−TKPPR標識生成物は、純度86.3%で あった。実施例4 マレイミド官能基化シリカの調製: 真空排気した3−プロピルアミン官能基化シリカ支持体(Aldrich 36,425−8)1.0gに、0℃で、重炭酸塩水溶液4ml中のギ酸N−マレ イミドエチル50mgの溶液を添加した。時々振盪しながら45分後、水16mlを 添加した。この支持体を室温で15分間機械的に振盪し、次に濾過して、水で洗 浄した。 マレイミド官能基化シリカ支持体へのMAG3の結合: マレイミド官能基化シリカ支持体1gに、重炭酸塩水溶液3ml中のMAG3の 20mgの溶液を添加した。この反応物を氷水浴中で12時間振盪し、次に室温に した。この支持体を濾過し、水で洗浄し、次に再度濾過して、膨潤したビーズか ら過剰の水を除去した。アミノ酸分析は、78.4μmol/g(乾燥)を示した。 マレイミド官能基化シリカ支持体上のMAG3の標識: 栓の付いたガラスシリンジ容器中の結合させた支持体(100mg)に、過テク ネチウム酸ナトリウム(10mCi、100μl)、生理食塩水(100μl)、及 びグルコン酸第一スズ溶液(100μl)を添加した。混合するためこの容器を 穏やかに振盪し、次に沸騰水浴中で10分間加熱した。少量の生理食塩水又はエ タノールをこの支持体の上から添加し、続いて溶出液を真空バイアル中に引き込 むことにより、溶出液画分を回収した。キャピンテク(Capintec)ガンマカウン ターで各画分の活性を測定した。次に最初の画分をRP−HPLCにより分析は 、純度97.1%と評価した(標識MAG3対標識過テクネチウム酸塩及び他の 標識不純物)。実施例5 マレイミド官能基化アクリル樹脂支持体の調製: 真空排気したアルキルアミン官能基化アクリル樹脂支持体(Sigma)1.5g に、0℃で重炭酸塩水溶液10mlの溶液、続いて粉末化ギ酸N−マレイミドエチ ル155mgを添加した。時々振盪しながら20分後、この 支持体を室温で1.5時間機械的に振盪した。この支持体を濾過し、水、次いで メタノールで洗浄し、次に濾過して、真空下で乾燥した。 マレイミド官能基化アクリル樹脂支持体へのMAG3の結合: マレイミド官能基化アクリル樹脂支持体1gに、重炭酸塩水溶液3ml中のMA G3の20mgの溶液を添加して、この反応物を室温で3時間振盪した。この支持 体を濾過し、水で洗浄し、次に再度濾過して、膨潤したビーズから過剰の水を除 去した。アミノ酸分析は、17.4μmol/g(乾燥)を示した。 マレイミド官能基化アクリル樹脂支持体への配位子−ペプチド結合体の結合: マレイミド官能基化アクリル樹脂支持体1gに、重炭酸塩水溶液3ml中の配位 子−ペプチド結合体Pic−Ser−Cys−Gly−TKPPR25mgの溶液 を添加した。この反応物を室温で4時間振盪した。この支持体を濾過し、水で洗 浄し、次に再度濾過して、この膨潤したビーズから過剰の水を除去した。アミノ 酸分析は、29μmol/g(乾燥)を示した。 標識: 栓の付いたガラスシリンジ容器中の結合させたアガロース支持体(100mg) に、過テクネチウム酸ナトリウム(10mCi、100μl)、生理食塩水(100 μl)、及びグルコン酸第一スズ溶液(100μl)を添加した。混合するためこ の容器を穏やかに振盪し、次に沸騰水浴中で10分間加熱した。少量の生理食塩 水又はエタノールをこの支持体の上から添加し、続いて注射により溶出液を真空 バイアル中に引き込むことにより、溶出液画分を回収した。キャピンテク(Capi ntec)ガンマカウンターで各画分の活性を測定した。次に純度(標識配位子対標 識過テクネチウム酸塩及び他の標識不純物)を評価するために、最初の画分をR P− HPLCにより分析した。 MAG3標識生成物は、純度97%であり、一方配位子−ペプチド結合体Pi c−Ser−Cys−Gly−TKPPR標識生成物は、純度85%であった。実施例6 マレイミド官能基化調節多孔性ガラス支持体上の配位子の標識: 実施例2に記載された方法で調製したマレイミド官能基化調節多孔性ガラス支 持体に、MAG3と配位子−ペプチド結合体Pic−Ser−Cys−Gly− TKPPRを結合した。実施例3〜5に記載された方法により、この固定化配位 子を標識した。キャピンテク(Capintec)ガンマカウンターで溶出液の最初の画 分の活性を測定して、純度を評価するためRP−HPLCにより分析した。MA G3標識生成物は純度93%であり、一方配位子−ペプチド結合体Pic−Se r−Cys−Gly−TKPPRは純度59.7%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ダン−デュフォルト,ロバート カナダ国、エル6ティー 3ブイ4 オン タリオ、ブラマレア、ケンジントン・ロー ド 905―10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.金属標識画像化剤を作成するための有用な組成物であって、 固体支持体;固体支持体に結合した連結基;並びに配位子及び標的分子よりな る結合体からなり、該配位子が、該金属により開裂しうる結合により連結基に結 合している金属配位性原子を含むことを特徴とする組成物。 2.該配位子が、ペプチドである、請求の範囲第1項記載の組成物。 3.該標的分子が、ペプチドである、請求の範囲第1項記載の組成物。 4.該結合体が、ペプチドである、請求の範囲第1項記載の組成物。 5.該標的分子が、配列Thr−Lys−Pro−Pro−Argよりなる、請 求の範囲第2項記載の組成物。 6.該結合体が、Pic−Ser−Cys−Gly−Thr−Lys−Pro− Pro−Arg及びN,N′−ジメチル−Gly−Ser−Cys−Gly−T hr−Lys−Pro−Pro−Argより選択されるペプチドである、請求の 範囲第4項記載の組成物。 7.金属配位性原子が、配位子のシステイン残基に結合している硫黄原子である 、請求の範囲第1項記載の組成物。 8.金属が、99mTcである、請求の範囲第1項記載の組成物。 9.固体支持体が、調節多孔性ガラス、アクリル樹脂、シリカ及びアガロースよ り選択される、請求の範囲第1項記載の組成物。 10.連結基が、ジヒドロピラン及びマレイミドより選択される、請求の範囲第 1項記載の組成物。 11.金属標識画像化剤を作成するための方法であって、 (1)請求の範囲第1項記載の組成物を得る工程; (2)この組成物を該金属に接触させ、金属と配位子の金属配位性原子 の間に配位結合を形成させ、それにより支持体から金属標識結合体を放出させる 工程;及び (3)そのように放出された金属標識結合体を回収する工程よりなる方法。 12.該金属が、99mTcである、請求の範囲第11項記載の方法。 13.金属標識画像化剤を作成するための有用な組成物であって、 固体支持体;固体支持体に結合したマレイミド連結基;及び金属により開裂し うる結合によりその連結基に結合している少なくとも1つの金属配位性硫黄原子 を含む配位子よりなることを特徴とする組成物。 14.該金属が、99mTcである、請求の範囲第13項記載の組成物。 15.該固体支持体が、調節多孔性ガラス、シリカ、アクリル樹脂及びアガロー スより選択される、請求の範囲第14項記載の組成物。 16.該配位子が、ペプチド又はその誘導体である、請求の範囲第14項記載の 組成物。 17.該配位子が、メルカプトアセチル−グリシル−グリシル−グリシンである 、請求の範囲第16項記載の組成物。 18.該配位子が、標的分子に結合し、それにより結合体を形成する、請求の範 囲第16項記載の組成物。 19.該結合体が、Pic−Ser−Cys−Gly−Thr−Lys−Pro −Pro−Arg及びN,N′−ジメチル−Gly−Ser−Cys−Gly− Thr−Lys−Pro−Pro−Argより選択される、請求の範囲第18項 記載の組成物。 20.金属標識画像化剤を作成するための方法であって、 (1)請求の範囲第13項記載の組成物を得る工程; (2)組成物を金属に接触させて、金属と金属配位性硫黄原子の間に配 位結合を形成させ、支持体から金属標識配位子を放出させる工程;及び (3)そのように放出された金属標識配位子を回収する工程よりなる方法。 21.該金属が、99mTcである、請求の範囲第20項記載の方法。 22.金属標識配位子を標的分子と結合する工程を更に含む、請求の範囲第20 項記載の方法。
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