JP2002506424A - ガストリン受容体−親和性ペプチド結合体 - Google Patents

ガストリン受容体−親和性ペプチド結合体

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JP2002506424A JP54626398A JP54626398A JP2002506424A JP 2002506424 A JP2002506424 A JP 2002506424A JP 54626398 A JP54626398 A JP 54626398A JP 54626398 A JP54626398 A JP 54626398A JP 2002506424 A JP2002506424 A JP 2002506424A
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Abstract

(57)【要約】 治療用または診断用放射性薬剤として使用するための化合物は、ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基に結合した医学的に有用な金属を錯化することができる基を含む。新生物疾患を有する被験体を治療するための方法は、腫瘍細胞上に発現され次に細胞内にインタナリゼーションされるガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基に結合したキレート化基とキレート化した金属を有する、有効量の放射性薬剤を被験体に投与する工程を含む。治療用および診断用化合物の形成法は、金属シントンを、ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基に共有結合したキレート化基と反応させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 ガストリン受容体−親和性ペプチド結合体 技術分野 本発明は、放射性薬剤として有用な放射性核種標識化合物に関する。さらに詳 しくは本発明は、放射性核種に結合した時、ガストリン放出ペプチド(GRP) 受容体を発現する癌細胞の有用な治療薬およびイメージング剤であるボンベシン (BBN)類似体と金属錯化基との結合体に関する。 発明の背景 ヒト患者の癌を選択的に標的とする放射性薬剤を使用する癌の検出と治療は、 数十年間使用されている。残念ながら、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)により認可されており日常 的に使用されている、癌細胞中またはその近くに非常に特異的なインビボ局在を 示す部位特異的放射性薬剤はほんのわずかである。腫瘍のインビボターゲティン グに高い親和性と高い特異性を有するより優れた生体分子担体の出現のため、新 しい放射性薬剤の開発に非常に大きな関心がある。モノクローナル抗体(MAb )、抗体断片(FAB'および(FAB)'2)、受容体−親和性ペプチドを含むいくつ かのタイプの薬剤が開発されており研究されている[ブッシュバウム(Bush baum)、1995;フィッシュマン(Fischman)ら、1993;シ ュビガー(Schubiger)ら、1996]。 放射性薬剤を産生するための放射能標識受容体−親和性ペプチドを使用するこ との有用性の可能性は、111In−DTPA結合オクトレオチド(octreo tide)(FDA認可済診断イメージング剤、オクトレオスキャン(Octr eoscan)(登録商標)、マリンクロット・メディカル・インク(Mall inckrodt Medical,Inc.)により米国で販売されている[ ロウバーツ(Lowbertz)ら、1994])により例示する。この放射性 薬剤は、ヒトホルモンソマトスタチンの小ペプチド類似体であるオクトレオチド の111In−DTPA結合体である。この薬物は、神経内分泌癌 (例えば、カルチノイドCa、神経芽腫など)ならびに他の癌で過剰産生されて いるソマトスタチン受容体に特異的に結合する[クレニング(Krenning )ら、1994].インジウム−111(111In)はシンチ造影法の理想的な 放射性核種ではないため、99mTc(診断イメージングの最適な放射性核種)で 標識される他のソマトスタチン類似体や他の受容体−親和性生体分子が研究・開 発されている[エッケルマン(Eckelman)、1995;バラバジョスラ (Vallabhajosula)ら、1996]。 ボンベシン(BBN)は、ヒトガストリン放出ペプチド(GRP)受容体に高 い特異性で結合しかつGRPと同様な親和性を有する、GRPの類似体である1 4アミノ酸ペプチドである[デイビス(Davis)ら、1992]。GRP受 容体は、数種の癌細胞において過剰発現するか、またはユニークに発現すること が証明されている。GRP受容体アゴニスト(オートクリン因子も)の結合は、 これらの癌細胞の細胞分裂の速度を上昇させる。このため、アンタゴニストであ るBBNまたはGRP類似体を開発するための多くの研究がされてきたし、また 続行されている[デイビス(Davis)ら、1992;ホフケン(Hoffk en)、1994;ムーディー(Moody)ら、1996;コイ(Coy)ら 、1988;カイ(Cai)ら、1994]。これらのアンタゴニストは、GR P受容体に対する内因性GRP結合を競合的に阻害し、かつ癌細胞増殖の速度を 低下させるように設計されている[ホフケン(Hoffken)、1994]。 これらの非放射活性ペプチドとともにこれらのアンタゴニストを使用する癌の治 療には、長期の注射による投薬法を必要とする(例えば、毎日大量の薬物を使用 する)。 癌の診断薬または治療薬として使用するための有効な受容体−親和性放射性薬 剤を設計する際に、この薬物が適切なインビボターゲティング性および薬物動態 性を有することが重要である[フリッツバーグ(Fritzberg)ら、19 92;エッケルマン(Eckelman)、1993]。例えば、放射標識受容 体−親和性ペプチドが、癌細胞(例えば、GRP受容体を介して)によって非常 に特異的に取り込まれることが必須である。さらに、一旦放射性核種が腫瘍部位 に局在した時、長期にそこに留まることにより非常に局在した放射線を腫瘍に送 達することが必要である。腫瘍における放射標識BBN類似体の充分に高い特異 的な取り込みを達成するためには、有望な誘導体の結合親和性が高く(すなわち 、Kd≒1〜5nmol以下)放射活性を長期に保持することが必要である[エッケ ルマン(Eckelman)ら、1995;エッケルマン(Eckelman) ら、1993]。しかし125I−BBN誘導体による研究は、125I−BBN誘導 体(アゴニストであろうとアンタゴニストであろうと)を結合する癌細胞では、 放射活性は急速に細胞(インビトロ)から洗浄または排出されることを示してい る[ホフマン(Hoffman)ら、1997]。すなわち、これらの型の誘導 体は、有効な治療薬または診断薬になるために充分に長く腫瘍部位(インビボ) に「捕捉(trapped)」され続ける可能性は低い。 正常組織から効率的に排除される放射標識ペプチドを開発することもまた重要 であり、かつ治療薬にとって特に重要な因子である。金属放射性核種により(キ レート結合を介して)生体分子(例えば、MAb、FAB’またはペプチド)を標 識するとき、通常高い割合の金属放射性核種(ある種の化学的形態)が腎臓また は肝実質のいずれかに「捕捉」される(すなわち、尿または胆汁中に排泄されな い)[ダンカン(Duncan)ら、1997;マッテス(Mattes)、1 995]。これより小さい放射標識生体分子(すなわち、ペプチドまたはFAB’ )では、活性のクリアランスの主要な経路は腎臓経由であり、そのため腎臓には 高レベルの放射活性金属が残る(すなわち、普通注射用量の>10〜15%)[ ダンカン(Duncan)ら、1997]。このため、金属放射性核種を組み込 む治療薬の開発には克服すべき大きな問題が現れる(そうしなければ、腎臓に対 する放射線量が過剰になる)。例えば、FDA認可済診断薬の111In−オクト レオチドは、患者の腎臓において高い取り込みと保持を示す[エッケルマン(E ckelman)ら、1995]。腎臓に対する放射線量は好ましい量より高い が、これは、これが診断用放射性薬剤(これはアルファ−またはベータ−粒子を 放出しない)であるために許容しうるものであり、腎線量は臓器に対して観察可 能な放射線誘導損傷を引き起こさない。 アゴニストであるBBN誘導体を非金属化結合体に結合させることにより、親 BBN誘導体と同等かまたはおよそ一桁程度低い、GRP受容体に対する結合親 和性を示すことが今や見い出された[リー(Li)ら、1996a]。我々の最 近の結果と合わせたこれらのデータは、放射性金属キレートをアゴニストである BBN類似体に付加し、かつ有望な放射性薬剤としてのさらなる開発のために充 分に高い(すなわち、約1〜5nmol Kd)GRP受容体結合親和性を保持する ことが可能であることを証明している。これらのアゴニスト結合体は、細胞表面 GRP受容体への結合後に細胞内輸送されて、細胞の内側に長期に保持される。 さらに、正常マウスにおけるインビボ研究は、腎臓中の放射性金属の保持は低く (すなわち、<5%)、放射活性の大部分は尿中に排泄されることを示している 。 本発明の1つの側面により、BBNの受容体結合領域[例えば、BBN(8− 14)]に共有結合して、GRP受容体との高い特異的結合親和性を有する放射 標識BBN類似体を形成する放射性金属キレートから本質的になるBBN結合体 が提供される。これらの類似体は、GRP発現癌細胞の内側に長時間保持される 。さらに、腎臓保持が最小である血流から尿中へのこれらのクリアランスは、効 率的である。好ましくは、放射性金属は、99mTc、186/188Re、105Rh、153 Sm、166Ho、90Yまたは199Auから選択され、そしてこれら全てが、癌患者 における診断的(すなわち、99mTc)または治療的(すなわち、186/188Re、105 Rh、153Sm、166Ho、90Yおよび199Au)用途に有望である[シュビガ ー(Schubiger)ら、1996;エッケルマン(Eckelman)、 1995;トロウトナー(Troutner)、1978]。 発明の要約 本発明により、ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基に 結合した金属を錯化することができる基を含む、治療用または診断用放射性薬剤 として使用される化合物が提供される。 さらに本発明により、癌細胞上のガストリン放出ペプチド受容体に結合し、次 に細胞内で輸送および残留することができる残基に結合したキレート化基とキレ ート化した金属を含む、有効量の放射性薬剤を被験体に投与する工程を含む、新 生物疾患を有する被験体を治療するための方法が開示する。 さらに本発明により、金属シントンをガストリン放出ペプチド受容体に結合す ることができる残基と共有結合したキレート化基に反応させる工程を含む、治療 用または診断用化合物を形成する方法が開示する。 図面の簡単な説明 本発明の他の利点は、添付した図面と関連づけて以下の詳細な説明を参照する ことにより良好に理解される。 図1は、本発明の放射性金属結合体を示し; 図2は、{Rh[16]aneS4−olCl2+のORTEP図であり、ロ ジウム大環の結晶構造を示し; 図3は、スペーサー基がボンベシンアゴニスト結合残基に結合する、結合反応 を示し; 図4は、金属キレートをペプチドに結合するための結合反応を示し; 図5は、そのIC50を含む数種のヨウ素化ボンベシン類似体を示し; 図6は、数種のつながったボンベシン類似体を示し; 図7は、数種の[16]aneS4ボンベシン類似体を示し; 図8は、置換リガンドのモル濃度に対するI−125−BBNの総取り込み量 %を示したIC50分析を示すグラフであり; 図9は、数種のロジウム−[16]aneS4ボンベシン類似体を示し; 図10は、ロジウム−BBN−37のHPLCクロマトグラムを示し、ここで (A)は105RhCl2−BBN−37を示し、そして(B)はRhCl2−BB N−37を示し; 図11は、スイス3T3細胞からの125I−Tyr4−ボンベシンのインターナ リゼーション流出を示すグラフであり; 図12は、I−125不含緩衝液中のI−125ボンベシンのインターナリゼ ーション流出を示し、ここでスイス3T3細胞からの125I−Lys3−BBNの 流出に対する125I−Tyr4−BBNが示され; 図13は、スイス3T3細胞からの105Rh−BBN−37の流出を示すグラ フであり; 図14は、そのIC50を含む数種の105ロジウムボンベシン類似体を示し; 図15は、スイス3T3細胞からの105Rh−BBN−61の流出を示すグラ フであり; 図16は、スイス3T3細胞からの105Rh−BBN−37に対する105Rh− BBN−22の流出を示すグラフであり; 図17は、膵CA細胞結合を示すグラフであり、ここで(A)はCF PAC 1細胞からの流出125I−Tyr4−BBNを示し、そして(B)はCFPAC1 細胞からの105Rh−BBN−37の流出を示し;そして 図18は、前立腺CA細胞結合を示すグラフであり、ここで(A)はPC−3 細胞からの125I−Tyr4−BBNの流出を示し、そして(B)はPC−3細胞 からの105Rh−BBN−37の流出を示す。 図19は、5[16]aneS4ボンベシン類似体を示す。 図20は、4つのロジウム−[16]aneS4ボンベシン類似体を示す。 図21は、3つの異なるBBN(7−14)のN3S−BFCA結合体を示す 。 図22は、99mTc−BBN−122のHPLCクロマトグラムを示す。 図23は、ヒト前立腺癌細胞(PC−3細胞)からの99mTc−BBN−12 2のインターナリゼーション流出を示すグラフである。 図24は、ヒト膵腫瘍細胞(CFPAC−1細胞)からの99mTc−BBN− 122のインターナリゼーション流出を示すグラフである。 図25は、PC−3前立腺癌細胞における99mTc−RP−414−BBN− 42の保持を示すグラフである。 図26は、CFPAC−1膵癌細胞における99mTc−42の保持を示すグラ フである。 発明の詳細な説明 本発明により、診断用および/または治療用放射性薬剤として使用するための 化合物は、図1に示すガストリン放出ペプチド(GRP)受容体に結合すること ができる残基に結合した金属を錯化することができる基を含む。GRP受容体に 特異的結合をすることができる残基は、GRPアゴニストである。GRPアゴニ ストはGRP受容体と相互作用すると、GRP受容体による応答を活性化または 発生し、次いでエンドサイトーシスにより細胞の内側にインターナリゼーション をする。これとは対照的に、GRPアンタゴニストは、アゴニストの効果を妨げ て、細胞の内側にインターナリゼーションをされることはない。 さらに具体的にはGRPアゴニストは、高い親和性および選択性でGRP受容 体と結合後に細胞を活性化することが知られており、かつ金属錯化基に共有結合 することができる選択されたアミノ酸配列またはペプチドミメティックのような 化合物である。GRP受容体に対する高いアンタゴニストおよびアゴニスト結合 親和性を有する配列を産生するために作成できるBBN(8−14)の具体的な 修飾の多くの例は、多くの研究に報告されている[デイビス(Davis)ら、 1992;ホフケン(Hoffken)、1994;ムーディー(Moody) ら、1996;コイ(Coy)ら、1988;カイ(Cai)ら、1994;ム ーディー(Moody)ら、1995;レバン(Leban)ら、1994;カ イ(Cai)ら、1992]。 本発明の好適な実施態様において、金属錯化基または残基は、105Rh−、186 /188 Re−、99mTc、153Sm、166Ho、90Yまたは199Auのような金属を錯 化するキレート化剤またはキレーターである。キレート化剤またはキレーターは 、GRPアゴニストの「結合領域」に付加または結合して、GRP受容体への高 い親和性および特異的結合能力を保持する結合体を産生する。 本発明のさらに好適な実施態様においてGRPアゴニストは、ボンベシン(B BN)類似体および/またはその誘導体である。BBN誘導体またはその類似体 は、好ましくはBBN結合領域[すなわち、BBN(8−14)]の同じ1次構 造、または特異的なアミノ酸置換を有する同様な1次構造を含有し、そしてこれ は、BBN単独(すなわち、Kd≒1〜5nmol)より良好かまたは同等な結合親 和性でGRP受容体に特異的に結合する。このBBN結合領域(または結合残基 )を含有する化合物は、他の基(例えば、放射性金属キレート)に共有結合する と、これもBBN結合体と呼ばれる。 一般に、本発明の化合物は、一般式: X−Y−B [式中、Xは、金属(例えば、放射性金属)を錯化することができる基であり; Yは、スペーサー基上の共有結合であり;そしてBは、ボンベシンアゴニスト結 合残基である]の構造を有する。 金属錯化基に結合した金属は、遷移金属およびγおよびβ放出同位体を含む、 特異的な治療または診断用途のために選択される任意の適切な金属であってよい 。好ましくはこの金属は、、105Rh−、99mTc−、186/188Re、153Sm−、166 Ho、90Y、および199Au−のような放射性金属であり、そしてそのキレー トは、図1に示すように1次結合配列のN末端(例えば、BBN−8またはTr p8)を介して特異的なBBN結合領域に共有結合(すなわち、コンジュゲート )することができる。 好適な実施態様において、放射性金属錯体は、スペーサー基によりアミノ酸T rp8から離れてまたは遠くに配置される。スペーサー基は、ペプチド(すなわ ち、長さ≧1アミノ酸)、C1−C10の炭化水素スペーサーまたはこれらの組合 せを含んでよい。好ましくは炭化水素スペーサーは、C3−C9基である。生じる 放射標識BBN結合体は、GRP受容体に対する高い結合親和性および特異性を 保持し、次に細胞の内側にインターナリゼーションされる。 BBN結合体は、BBN−結合残基のターゲティング機能または金属キレート 化剤の金属錯化機能に悪影響を与えることなく、さらにスペーサー基または成分 を取り込んで、金属キレーター(または金属結合基本骨格)に対する結合残基に 結合する。 「スペーサー基」または「リンカー」という用語は、BBN結合残基のターゲ ティング機能または金属キレーターの金属錯化機能に悪影響を与えることなく、 BBN結合残基を金属キレーターに結合させる化学基を意味する。適切なスペー サー基は、ペプチド(すなわち、一緒に結合したアミノ酸)単独、非ペプチド基 (例えば、炭化水素鎖)またはアミノ酸配列と非ペプチドスペーサーの組合せを 含む。例のセクションに後述される実験の多くに使用される型のスペーサー基は 、L−グルタミンと炭化水素スペーサーの組合せよりなるものである。純粋なペ プチドスペーサーは、ポリマー鎖中のBBN結合残基のN末端残基と金属キレー ターの間の原子の総数が、≦12原子であるものであってよい、一連のアミノ酸 (例えば、ジグリシン、トリグリシン、gly−gly−gluなど)よりなる であろう。 スペーサーは、炭化水素鎖[すなわち、R1−(CH2n−R2](式中、n は0〜10であり、好ましくはn=3〜9であり、R1はリガンド基本骨格また は前もって形成された金属キレーターまたは金属錯化基本骨格を共有結合するた めの部位として使用することができる基(例えば、H2N−、HS−、−COO H)であり;そしてR2は、BBN結合残基のN末端NH2基に共有結合するため に使用される基である(例えば、R2は、活性化COOH基である)も含むこと ができる。リガンド(すなわち、キレーター)を結合させるための数種の化学的 方法、または生体分子に対する好ましい金属キレートは、文献に詳しく記載され ている[ウィルバー(Wilbur)、1992;パーカー(Parker)、 1990;ハーマンソン(Hermanson)、1996;フリッツバーグ( Frizberg)ら、1995]。これらの方法の1つまたはそれ以上を使用 して、錯化していないリガンド(キレーター)または放射性金属キレートをスペ ーサー基に結合するか、またはスペーサー基をBBN(8−14)誘導体に結合 することができる。これらの方法は、酸無水物、アルデヒド、アリールイソチオ シアネート、活性化エステル、またはN−ヒドロキシスクシンイミドの形成を含 む[ウィルバー(Wilbur)、1992;パーカー(Parker)、19 90;ハーマンソン(Hermanson)、1996;フリッツバーグ(Fr izberg)ら、1995]。 「金属錯化キレーター」という用語は、生理学的条件下で安定な金属原子と錯 体を形成する分子を意味する。すなわち、金属はインビボでキレーター基本骨格 と錯化したままである。さらに詳細には、金属錯化キレーターは、放射性核種金 属と錯化して、生理学的条件下で安定であり、かつBBNアゴニスト結合残基と 結合体形成するための少なくとも1つの反応性官能基を有する、金属錯体を形成 する分子である。金属錯化キレーターは、単座および多座キレーターを含んでよ い[パーカー(Parker)、1990;フリッツバーグ(Frizberg )ら、1995;リスター−ジェイムズ(Lister−James)ら、19 97;リー(Li)ら、1996b;アルバート(Albert)ら、1991 ;ポラック(Pollak)ら、1996;デジョング(de Jong)ら、 1997;スミス(Smith)ら、1997]。金属錯化キレーターは、マク ロサイクリックであってよくかつ4個の窒素および /または硫黄金属-配位原子の組合せを有する四座金属キレーターを含み[パー カー(Parker)ら、1990;リー(Li)ら、1996b]、そして図 2に示すようにN4、S4、N3S、N22、NS3などと称される。タンパク質お よび受容体−親和性分子を結合するのに使用されてきた多くの適切な多座キレー ターが報告されている[フリッツバーグ(Frizberg)ら、1995;リ スター−ジェイムズ(Lister−James)ら、1997;リー(Li) ら、1996b;アルバート(Albert)ら、1991;ポラック(Pol lak)ら、1996;デジョング(de Jong)ら、1997]。これら の多座キレーターはまた、種々の組合せで酸素およびリンのような他の金属配位 原子を組み込んでもよい。金属結合錯化残基はまた、「3+1」キレーターを含 んでよい[サイフェルト(Seifert)ら、1998]。 診断目的には、金属錯化キレーターは、好ましくは放射性核種金属99mTcを 錯化するためのキレーター基本骨格を含む。治療目的には、金属錯化キレーター は、好ましくは放射性核種金属105Rh、186/188Re、153Sm、90Y、166Ho 、および199Auを錯化するキレーター基本骨格を含む[シュビガー(Schu biger)ら、1996;ホフケン(Hoffken)、1994]。 上に簡単に述べたように、「ボンベシンアゴニスト」または「BBNアゴニス ト」という用語は、GRP受容体に高い特異性と親和性で結合し、そしてGRP 受容体に結合すると、細胞内にインターナリゼーションされる化合物を意味する 。適切な化合物は、ペプチド、ペプチドミメティックおよびこれらの類似体およ び誘導体を含む。詳細には、以前の研究により、GRP受容体に結合するのに必 要なBBNペプチド構造上の領域は残基8〜14に及ぶことが証明されている[ デイビス(Davis)ら、1992;ホフケン(Hoffken)、1994 ;ムーディー(Moody)ら、1996;コイ(Coy)ら、1988;カイ (Cai)ら、1994]。BBN−14位のメチオニン(Met)の存在は、 一般にアゴニスト性を与え、一方BBN−14のこの残基の欠如は、一般にアン タゴニスト性を与える[ホフケン(Hoffken)、1994]。 BBN(8−14)結合領域における少数の選択数の特異的アミノ酸置換(例 えば、L−Gly11をD−Ala11に、またはL−Trp8をD−Trp8に)が 、当該分野においては充分に報告されているが、これらは、結合親和性を低下さ せることなく調製することができる[レバン(Leban)ら、1994;キン (Qin)ら、1994;ジェンセン(Jensen)ら、1993]。さらに 、BBN−8位のN末端アミン基(すなわち、Trp8残基)に幾つかのアミノ 酸鎖または他の基を結合すると、GRP受容体へのBBN類似体の結合親和性を 劇的に低下させることができる[デイビス(Davis)ら、1992;ホフケ ン(Hoffken)、1994;ムーディー(Moody)ら、1996;コ イ(Coy)ら、1988;カイ(Cai)ら、1994]。少数の例において は、結合親和性を低下させることなく追加のアミノ酸または化学残基を付加する ことができる。したがってBBN−8へ種々の側鎖を結合することの結合親和性 に及ぼす影響は、予測できない。 本発明のBBN結合体は、選択したキレーターに応じて種々の方法により調製 することができる。結合体のペプチド部分は、ペプチド合成の分野において一般 に確立されかつ知られている方法(例えば、固相ペプチド合成(SPPS)法) により調製することが最も便利である。固相ペプチド合成(SPPS)では、不 溶性支持体またはマトリックス(例えば、ポリスチレン)に結合した伸長するペ プチド鎖にアミノ酸残基を段階的に付加する。ペプチドのC末端残基は、最初に 市販の支持体に、そのアミノ基をN保護剤[例えば、t−ブチルオキシカルボニ ル基(tBoc)またはフルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)基]で保 護して固定する。このアミノ保護基を適切な脱保護剤(例えば、tBOCの場合 のTFAまたはFMOCにはピペリジン)で脱離して、次のアミノ酸残基(N保 護型)を結合剤(例えば、ジシクロカルボジイミド(DCC))により付加する 。ペプチド結合が形成されれば、試薬を支持体から洗浄する。最後の残基の付加 後、ペプチドを支持体から適切な試薬(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA)ま たはフッ化水素(HF))により切断する。 次にスペーサー基とキレーター成分を、BBN結合残基のTrp8残基の遊離 アミノ基を、キレーター、金属キレーターまたはスペーサー基の適切な官能基( 例えば、カルボキシル基または活性化エステル)と反応させることにより、結 合させて結合体を形成する。 BBN結合体はまた、ペプチド性であって固相ペプチド合成に適応する金属錯 化キレーター基本骨格を組み込んでもよい。この場合には、キレーター基本骨格 は、上述の方法と同様にBBN結合残基に付加することができるか、またはさら に便利には、BBN結合残基に結合した金属錯化キレーター基本骨格は、ペプチ ドのC末端残基から開始し、そして金属錯化キレーター構造のN末端残基で終了 して全体として合成することができる。 本発明により使用されるキレーター基本骨格は、市販されているか、またはこ れらは、文献に略述される方法と同様に調製することができる[フリッツバーグ (Frizberg)ら、1995;リスター−ジェイムズ(Lister−J ames)ら、1997;リー(Li)ら、1996b;アルバート(Albe rt)ら、1991;ポラック(Pollak)ら、1996;デジョング(d e Jong)ら、1997;スミス(Smith)ら、1997;サイフェル ト(Seifert)ら、1998]。リガンド基本骨格に付加された官能基化 可能な原子へのスペーサー基の結合は、当業者に既知の標準法により実施するこ とができる。例えば、5−アミノ吉草酸(5−AVA)上のHOBt/HBTU 活性化COOH基をGln7上のN末端アミンと反応させて図3に示すようにア ミド結合が生成した。同様に、[16]aneS4マクロサイクルに付加したH OBt/HBTU活性化カルボキシル基と、5−AVA上の末端アミン基との反 応によって、図4に示すBBN−37を形成することにより、特徴ある[16] aneS4リガンドに結合した−COOH基を炭化水素スペーサー上のアミン基 に結合した(後述)。アミン基と共有結合を生成する他の標準的結合反応体も使 用することができる[ウィルバー(Wilbur)、1992;パーカー(Pa rker)、1990]。 Trp8を介して結合したキレート化フレームワークは、放射性金属を錯化す るが、1:1のキレーター対金属比を形成する。99mTcは半減期が短く(6時 間)かつ診断用放射性核種であるため、99mTc−BBN類似体を形成する方法 は、1段階の高収率反応(以下の例の項に例示す)で結合したキレート化フレー ムワークへの99mTcの錯化(直接または金属交換反応により)を可能とする。 対照的に、治療用放射性核種(例えば、105Rh、186/188Re、153Sm、166 Ho、90Y、または199Au)の長い半減期は、1段階の高収率錯化工程により 、または105Rh−、186/188Re−、153Sm、166Ho、90Yまたは199Auキ レートシントンを前もって形成し、続いて前もって形成した錯体をBBN結合残 基のN末端に結合させることにより、対応する放射標識BBN類似体の形成を可 能にする。全ての場合に、生じる最終放射標識BBN誘導体の比活性は高いこと が必要である(すなわち、>1Ci/μmol)。Re−およびTc−結合体 ReおよびTcは、両方とも周期表のVIIB列にあり、そしてこれらは化学的 同族体である。すなわち、大体は、高いインビトロおよびインビボ安定性を示す リガンドフレームワークとのこれら2つの金属の錯化化学は同じである[エッケ ルマン(Eckelman)、1995]。ペプチドおよびタンパク質と安定な 放射性金属錯体を形成するのに使用される多くの99mTcまたは186/188Re錯体 は、これらの金属をその+5酸化状態でキレート化する[リスター−ジェイムズ (Lister−James)ら、1997]。この酸化状態によって、99mT c−または186/188Reを、すでに生体分子に結合した、種々の99mTc(V)お よび/または186/188Re(V)の弱いキレート(例えば、99mTc−グルコヘプ トネート、サイトレート、グルコネートなど)から構成されたリガンドフレーム ワーク中に選択的に配置することが可能になる[エッケルマン(Eckelma n)、1995;リスター−ジェイムズ(Lister−James)ら、19 97;ポラック(Pollak)ら、1996]。四座リガンドフレームワーク は、少なくとも1つのチオール基または少なくとも1つのヒドロキシメチレンホ スフィン基がリガンド基本骨格に存在するとき、充分に明確な単一の化学種を高 い特異的活性で形成することが証明された[スミス(Smith)ら、1997 ]。 特に問わないが、アミノN原子、アミド−N原子、カルボキシ−O原子および チオエーテル−S原子を含有する、安定なTc(V)またはRe(V)四座錯体 を形成するリガンドは、存在してもよいドナー原子である[エッケルマン(Ec kelman)、1995;フリッツバーグ(Fritzberg)ら、 1992;パーカー(Parker)、1990;フリッツバーグ(Fritz berg)ら、1995;ポラック(Pollak)ら、1996;サイフェル ト(Seifert)ら、1998]。ドナー原子(基)の混合に応じて、錯体 全体の電荷は普通は−1〜+1の範囲である。 結合体内の金属の取り込みは、配位化学の分野において普通に知られている種 種の方法により達成することができる。金属がテクネチウム−99mであるとき 、下記一般法を使用してテクネチウム錯体を形成することができる。ペプチド− キレーター結合体溶液は、最初に結合体をエタノールなどのアルコール水溶液に 溶解することにより生成される。次にこの溶液を脱気して酸素を除去する。ペプ チドに−SH基が存在するとき、チオール保護基は、適切な試薬、例えば水酸化 ナトリウムで脱離し、そして次に酢酸(pH6.0〜6.5)などの有機酸によ り中和する。標識工程において、モリブデンジェネレーターから得られた過テク ネチウム酸ナトリウムを、充分な量の還元剤(例えば、塩化第1スズ)と共に結 合体の溶液に加え、テクネチウムを還元して次に加熱する。標識結合体は、混入99m TcO4 -とコロイド99mTcO2から(例えば、C−18セップパック(Se p Pak)カートリッジで)クロマトグラフィーにより分離することができる [ミリポア社(Millipore Corporation)、ウォーターズ ・クロマトグラフィーディビジョン(Waters Chromatograp hy Division)、メープル通り34(34Maple Street )、ミルフォード(Milford)、マサチューセッツ州01757]。 別の方法では、標識はキレート交換反応により達成することができる。テクネ チウム供給源は、選択されるキレーターとのリガンド交換を促進する不安定なリ ガンドと錯化したテクネチウムの溶液である。キレート交換のための適切なリガ ンドの例は、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、およびヘプタグルコン酸を含む。 結合体は、上述の方法を利用して標識することができるか、あるいはキレーター 自体を標識し、次いでペプチドに結合して結合体を形成してもよい(「前標識キ レート」法と呼ばれる方法)ことを認識されたい。 診断用および/または治療用に有用な金属で標識されると、ペプチド−キレー ター結合体または本発明の薬剤学的に許容しうる塩、エステル、アミド、および プロドラッグを使用して、放射性診断薬および放射性治療薬の分野において確立 した方法により、腫瘍を含む癌を治療および/または検出することができる[ブ ッシュバウム(Bushbaum)、1995;フィッシュマン(Fischm an)ら、1993;シュビゲル(Schubiger)ら、1996;ロウベ ルツ(Lowbertz)ら、1994;クレニング(Krenning)ら、 1994]。テクネチウム−99mのような放射性核種金属で標識した結合体は 、薬剤学的に許容しうる担体および/または溶液(例えば、等張性食塩水のよう な塩溶液)中の静脈内注射または腹腔内注射により、ヒト患者または被験体を含 む哺乳動物に投与することができる。急速に排除される結合体はさほど急速に排 除されない結合体よりも高用量で投与されるため、投与に適した標識結合体の量 は、選択された結合体の分布特性に依存する。炎症のTc−99mイメージング 放射性薬剤に関して許容しうる単位用量は、70kgの個体について約5〜40mC iの範囲である。インビボ分布および局在は、投与後の適切な時点(典型的には 、非標的組織のクリアランスの速度に対する標的部位の蓄積の速度に依存して、 30分と180分の間)の標準的シンチグラム法により追跡することができる。 本発明の化合物は、単独または賦形剤、希釈剤、および担体のような他の成分 (これらは全て当該分野において周知である)を含有する組成物の一部として患 者に投与することができる。本化合物は、静脈内または腹腔内のいずれかにより 患者に投与することができる。 本発明に関して多くの利点が存在する。本発明により調製される化合物は、安 定で明確なBBNアゴニストの99mTcまたは186/188Re結合体類似体を形成す る。同様なBBNアゴニスト類似体はまた、各放射性金属の適切なキレーターフ レームワークを使用して、153Sm、90Y、166Ho、105Rhまたは199Auで標 識された安定で明確な生成物を形成することにより調製することができる。放射 標識BBNアゴニスト結合体は、GRP受容体を発現する新生物細胞に選択的に 結合し、インターナリゼーションされ、そして長期間腫瘍細胞内に保持される。 金属キレーターとBBNアゴニスト結合残基の間にスペーサー基 を組み込むと、新生物または癌細胞の内側への放射活性金属の取り込みと保持が 最大になる。癌細胞に到達しない(すなわち、結合しない)放射活性物質は、尿 中に効率的に選択的に排泄され腎臓における放射性金属保持は最短になる。 以下の例は、具体例を例示するために与えられ、かつ本発明の有用性を証明す る。実験の項 例I:炭化水素鎖スペーサーを使用する合成BBN類似体の合成とインビトロ結 合評価 A.合成: 多くのBBN類似体は、固相ペプチド合成法(Solid Phase Pe ptide Synthesis)(SPPS)により合成した。各ペプチドは 、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)モ デル432Aペプチド合成機を使用してSPPSにより調製した。トリフルオロ 酢酸(TFA)を使用して樹脂から各BBN類似体を切断後、ペプチドは、ヴァ イダック(Vydac)HS54カラムと移動相として0.1% TFAを含有 するCH3CN/H2Oを使用するC18逆相HPLCにより精製した。目的のBB Nペプチドを含有する画分の回収後(多くの場合、収率約80〜90%)、溶媒 を留去した。各BBNペプチドの本体は、FAB−質量分析(化学科−ワシント ン大学(Department of Chemistry−Washingt on University)、セントルイス、ミズーリ州)により確認した。 種々のアミノ酸配列(ある場合には異なる化学残基を含む)をBBN結合領域 のN末端に(すなわち、BBN−8またはTrp8)に結合させた。図5に示す N末端修飾ペプチドの例として、BBN類似体番号9、15、15i、16、1 6iおよび18を合成した。 図6に示す、BBN−40、BBN−41、BBN−42、BBN−43、B BN−44、BBN−45、およびBBN−49を例とするような、種々のつな いだN末端(Trp8を介す)BBN類似体も、SPPSにより合成した。これ らの特定のつないだペプチドにおいてGlu残基をTrp8に結合させ、次に3 −、4−、5−、6−、8−および11−炭素鎖(CH)スペーサーにより−C OOH基から分離したFmOC保護末端アミン基を結合させた(図6)。これら のFmOC保護酸は、SPPSサイクル中の最終工程として付加した。前述のよ うにBBN類似体のそれぞれは、逆相HPLCにより精製して高分解能質量分析 により性状解析した。ペプチド49では、グルタミンだけをスペーサー基として 利用した。 [16]aneS4マクロサイクリックリガンドは、図6に示す、選択された 鎖でつないだBBN類似体に結合させた。[16]aneS4マクロサイクル誘 導体上の−OCH2COOH基をHOBt/HBTUにより活性化して、これが スペーサー側アーム上の末端NH2基とのアミド結合(脱保護後)を効率的に形 成することができるようにした。対応する[16]aneS4でつないだBBN 誘導体を生成させて、これらの誘導体の4つの例(すなわち、BBN−22、− 37、−46および−47)を図7に示す。前述のように、各[16]aneS4 BBN誘導体は、逆相HPLCにより精製してFAB質量分析により性状解析 した。B.インビトロ結合親和性 合成BBN誘導体の結合親和性は、スイス3T3細胞およびある場合にはGR P受容体を発現する種々のヒト癌細胞株上のGRP受容体について評価した。各 誘導体のIC50は、125I−Tyr4−BBN(スイス3T3細胞におけるGRP 受容体の125I−Tyr4−BBNのKdは、1.6±0.4nMであると報告され ている)[ズエト(Zueht)ら、1991]に対して(すなわち、これと競 合させて)求めた。IC50を測定するために使用した細胞結合測定法は、標準的 であり、以前に報告された方法により使用された[ジェンセン(Jensen) ら、1993;カイ(Cai)ら、1994;カイ(Cai)ら、1992]。 全ての細胞株上のGRP受容体の全てのGRP受容体結合についてIC50を求め るのに使用した方法は同様であった。スイス3T3細胞のIC50を測定するため に使用した具体的な方法を、以下に簡単に述べる: スイス3T3マウス繊維芽細胞は、48ウェルマイクロタイタープレートでコ ンフルエンスまで増殖させる。ヘペス(11.916g/l)、NaCl(7.5 98g/l)、KCl(0.574g/l)、MgCl2(1.106g/l)、EGTA (0.380g/l)、BSA(5.0g/l)、キモスタチン(0.002g/l)、 ダイズトリプシンインヒビター(0.200g/l)、およびバシトラシン(0. 050g/l)からなるインキュベーション培地を調製した。増殖培地を除去し、 細胞をインキュベーション培地で2回洗浄して、インキュベーション培地を細胞 に戻した。増大する濃度の適切な競合ペプチドの存在下で、125I−Tyr4−B BN(0.01uCi)を各ウェルに加えた。置換ペプチドの典型的濃度は、ウ ェル当たり10-12〜10-5モルの置換リガンドの範囲であった。細胞は、95 % O2/5% CO2加湿環境中で37℃で40分間インキュベートした。イン キュベーションの開始後40分で培地を廃棄して、細胞を冷インキュベーション 培地で2回洗浄した。トリプシン/EDTA溶液中で37℃で5分間のインキュ ベーション後、細胞をウェルから回収した。続いて、ウェル当たりの放射活性を 求めて、放射標識ペプチドの最大総取り込み%を求め、100%に標準化した。C.結合親和性測定の結果 本発明により悟性したBBN誘導体について測定したIC50値は、N末端BB N−8残基(すなわち、Trp8)を介してペプチド側鎖および他の残基を付加 すると、広範なIC50値が得られることを示した。例えば、図5と8のBBN 11、15i、16i、および18について示すIC50値を参照のこと。この観 察は、主として短鎖のアミノ酸残基でBBN(8−13)またはBBN(8−1 4)を誘導体化した時非常に多様なIC50値を示す以前の報告と矛盾しない[ホ フケン(Hoffken)、1994]。これとは対照的に、3−〜11−炭素 の炭化水素スペーサーをBBN(7−14)と[16]aneS4マクロサイク ルの間に付加すると、IC50は、驚くほど相対的に一定であり、1〜5nMの範囲 にあることが見い出された(すなわち、図7に示すBBN−22、−37、−4 6および−47のIC50値を参照のこと)。これらのデータは、比較的単純なス ペーサー基を使用してBBN結合領域[例えば、BBN(8−14)]からある 程度リガンドを離すと、1〜5nmol範囲の結合親和性を維持する誘導体が得られ ることを示唆している。D.細胞結合試験 図9に示す結果は、RhCl2−[16]aneS4錯体をTrp8からわずか 1グルタミン(Glu7)離すと、この結合体(すなわち、Rh−BBN−22 )のIC50は37.5nMであることを示す。しかし、5個の炭素スペーサーまた は8個の炭素スペーサーが存在すると(すなわち、Rh−BBN−37およびR h−BBN−47)、IC50は図9に示すように5nM未満を維持した。これらの データは、+1荷電Rh−S4−キレートをBBN結合領域から引き離すための 直鎖スペーサー(glu7に沿う)は、インビボ腫瘍ターゲティング応用のため に充分に高いGRP受容体に対する結合親和性を有する金属化したBBN類似体 が生じることを証明している。E.105Rh放射標識BBN類似体 BBN−22、BBN−37、BBN−46およびBBN−47の105Rh結 合体は、ミズーリ大学研究用原子炉(Missouri University Research Reactor)(MURR)からの105Rh−クロリド試 薬を使用して合成した。この試薬は、0.1〜1M HCl中の非担体付加(n o−carrier−added)(NCA)生成物の105Rh−クロリドとし て得られた。この試薬のpHは、0.1〜1.0M NaOHの滴下を利用して 4〜5に調整し、そしてこれを0.9% NaCl水溶液および10%エタノー ル中の約0.1mgの[16]aneS4結合BBN誘導体に加えた。試料を80 ℃で1時間加熱後、105Rh−BBN類似体はHPLCを使用して精製した。各 場合に、非金属化S4−BBN結合体が、105Rh−BBN結合体が溶出した充分 後の保持時間で溶出したため、NCAまたは高比活性生成物が得られた。例えば 、105Rh−BBN−37の保持時間は、7.1分であるが、一方BBN−37 は、図10A−Bに示すように、0.1% TFAを含有するCH3CN/H2O で溶出したC−18−逆相カラムから10.5分に溶出した。例II:癌細胞における105Rh−BBN類似体の保持 一旦放射性金属が特異的に癌細胞に「送達」される(例えば、細胞表面上のG RP受容体を特異的に標的とするBBN結合残基を使用して)と、有効な放射性 薬剤で有効に癌を治療するために、高い割合の「送達」された放射活性原子が、 数時間またはそれ以上の期間細胞と結合したままであることが必要である。この 結合を達成する1つの方法は、細胞表面GRP受容体に結合後、放射標識BBN 結合体を癌細胞内にインターナリゼーションさせることである。 以前は癌の治療用の合成BBN類似体の全ての研究は、アンタゴニストの合成 および評価に集中していた[デイビス(Davis)ら、1992;ホフケン( Hoffken)、1994;ムーディー(Moody)ら、1996;コイ( Coy)ら、1988;カイ(Cai)ら、1994;ムーディー(Moody )ら、1995;レバン(Leban)ら、1994;カイ(Cai)ら、19 92]。アゴニストまたはアンタゴニストであることが予測される合成BBN類 似体の評価後、出願人らは、BBN(8−14)の誘導体(すなわち、BBN− 14にメチオニンまたはアミド化メチオニンを含む誘導体)が、細胞表面GRP 受容体への結合後、急速に(すなわち、2分以内に)インターナリゼーションさ れることを見いだした。そのインターナリゼーションおよび細胞内捕捉効率を求 めるために試験した幾つかの放射標識BBN(8−14)類似体は、放射性ヨウ 素化(すなわち、125I)誘導体であった。これらの試験の結果は、スイス3T 3細胞中のGRP受容体への125I標識BBN類似体の結合後の急速なインター ナリゼーションにもかかわらず、図11に示すように125Iは急速に細胞から駆 逐される[ホフマン(Hoffman)ら、1997]ことを示した。すなわち 、これらの125I−BBN誘導体は、さらに開発するのに適していなかった。 これとは対照的に、GRP受容体に結合する105Rh−BBN(8−14)誘 導体は、急速にインターナリゼーションされるだけでなく、高い割合の105Rh 活性が、数時間(およびある細胞株では>24時間)にわたって細胞内に捕捉さ れたまま残る。この観察は、これらの放射性金属化BBN誘導体が、GRP受容 体を発現する新生物のインビボターゲティングのための放射性薬剤として真の有 用性を有することを示している。 細胞内にインターナリゼーションした放射性トレーサーの割合を求めるために 計画した実験は、細胞インキュベーション培地に過剰の125I−または105Rh− BBN誘導体を加えることにより実施した。40分インキュベーショ ンして平衡の確立後、細胞を取り囲む培地を除去して、放射活性を含有しない新 鮮培地で細胞を洗浄した。洗浄後、細胞に結合した射活性の量を測定した(すな わち、細胞に結合した125Iまたは105Rhの1分当たりの総カウント(TCPM ))。次に細胞を0.2M酢酸溶液(pH2.5)中でインキュベートすると表 面タンパク質(GRP受容体を含む)が全ての表面結合放射活性物質を変性およ び放出した。この緩衝液の除去および洗浄後、細胞を再度計測した。この時点で 細胞に結合している1分当たりのカウント(c.p.m.)は、細胞の内側に捕捉され たまま残った125Iまたは105Rhだけに関連していた。 細胞内保持を測定するために、同様な方法を利用した。しかし、新鮮な(非放 射活性)インキュベーション培地で細胞を洗浄後、全ての細胞外125I−または1 05 Rh−BBN類似体を洗浄後、細胞を種々の時点で新鮮培地中でインキュベー トした。各時間の後、pH2.5の0.2M酢酸溶液で洗浄後の総(TOTAL )c.p.m.と細胞内c.p.m.を求めるのに使用した方法は上述の方法と同じであり、 細胞の内側に捕捉されたまま残る125Iまたは105Rhのパーセントを計算した。 図12は、125I−Lys3−BBNによるスイス3T3細胞を使用する流出実験 の結果のグラフである。この結果は、これらの細胞の内側からの125Iの急速な 流出が存在することを示しており、図12に示すように15分時点で50%未満 が保持され、そして60分時点では20%未満が保持されていた。 これとは対照的に、細胞の内側にインターナリゼーションをする全ての105R h−[16]aneS4−BBNアゴニスト誘導体による試験では、GRP受容 体発現細胞による105Rhの実質的な細胞内保持が証明された。例えば、スイス 3T3細胞と結合した105Rh−BBN−37を使用した試験の結果(図9を参 照のこと)では、図13に示すように、約50%の105Rh活性が洗浄の60分 後に細胞に結合して残り、そして約30%の105Rhが、4時間後に細胞の内側 に残ることが証明された。≧60分時点で少なくとも5%の105Rhが表面結合 していることに注目されたい。 図9に示す105Rh−BBN誘導体は全て、アミド化メチオニンをBBN−1 4位に有しており、アゴニストであることが予想される[ジェンセン (Jensen)ら、1993]。したがって、これらは、細胞表面上のGRP 受容体に結合後急速にインターナリゼーションすることが予測され[ライル(R eile)ら、1994;ビステルボッシュ(Bjisterbosch)ら、 1995;スマイズ(Smythe)ら、1991]、これは出願人らのデータ により確認された。図14に関して、BBN−14位にアミノ酸を含まないBB N類似体である105Rh−BBN−61(すなわち、105Rh−BBN(8−13 )誘導体)を合成して検討した。このBBN類似体は、高い結合親和性を有する (すなわち、IC50=30nM)。この型の誘導体は、アンタゴニストであること が予想され、そのためインターナリゼーションしないはずである[ジェンセン( Jensen)ら、1993;スマイズ(Smythe)ら、1991]。スイ ス3T3を使用する105Rh−BBN−61による流出試験の結果は、新鮮イン キュベーション緩衝液での洗浄直後(すなわち、t=0)には、これらの細胞に 結合した実質的に全ての105Rhが予想通り細胞表面上にあることを証明した。 さらには、インキュベーションのわずか1時間後、10%未満がこれらの細胞に 結合して任意の様式で残っていた(図15および16を参照のこと)。これらの データは、105Rh−BBNアゴニストに類似した構造の105Rh−アンタゴニス ト(すなわち、図9に示すもの)が、これらは放射性金属化BBNアゴニストと ほぼ同じ程度にはGRP受容体発現細胞内外のどちらにも捕捉されないため、放 射性薬剤の開発のための良好な候補ではないことを示している。例III:ヒト癌細胞株試験 それぞれ図17A−Bおよび18A−Bに示す、前立腺CAおよび膵CAの患 者に由来する腫瘍細胞である、GRP受容体を発現する2つの異なるヒト癌細胞 株(すなわち、PC−3およびCF−PAC1細胞株)による105Rh−BBN −37のインビトロ細胞結合試験を実施した。これらの試験の結果は、スイス3 T3細胞を使用した105Rh−BBN−37の結合および保持試験と矛盾がない ことを証明した。具体的には、表1に示すように両方のヒト癌細胞株とのRh− BBN−37の結合親和性は高かった(すなわち、IC50≒7nM)。さらに全 ての細胞において、大部分の105Rh−BBN−37がインターナリゼーション したが、恐らく重大な予期しない結果は、図17と18に示すように、細胞の内 側の105Rh−トレーサーの保持がスイス3T3細胞の保持よりも有意に良好で あったことである。例えば、CFPAC−1とPC−3細胞株の両方と結合して 残った105Rh−BBN−37の割合は、新鮮インキュベーション緩衝液での洗 浄による細胞外活性の除去の2時間後に>80%であったことは、特に注目すべ きことである(図17と18を参照のこと)。例IV:インビボ試験 正常マウスへの105Rh−BBN−22または105Rh−BBN−37のいずれ かの静脈内注射(I.V.)により、生体分布試験を行った。これらの試験にお いて、麻酔をかけていないCF−1マウス(体重15〜22g)に尾静脈を介し て1〜5μCi(37〜185KBq)の間の105Rh標識物質をI.V.注射した。 臓器、体液および組織を、注射後(PI)30、60および120分時点で屠殺 したマウスから切除した。組織を秤量し、(適宜)食塩水中で洗浄して、NaI ウェルカウンターで計測した。次にこれらのデータを使用して、臓器または体液 中の注射用量パーセント(%ID)および1グラム当たりの%IDを求めた。各 マウスの全血容量は、体重の6.5パーセントと推定した。これらの試験の結果 は、表2と3に要約する。 これらの試験の結果は、105Rh−BBN−22と105Rh−BBN−37の両 方とも主として腎臓を介して尿中に血流から排除されたことを証明した。具体的 には、IDの68.4±6.6%および62.3±5.8%が、それぞれ105R h−BBN−22と105Rh−BBN−37のPI2時間時点で尿中に見い出さ れた(表2と3を参照のこと)。予期しない知見は、これらのマウスの腎臓に沈 着した残った105Rhの%IDが、105Rh−BBN−22と105Rh−BBN− 37のPI2時間時点にわずか2.4±0.6%IDおよび4.6±1.3%I Dであったことである。これは、放射性金属化ペプチドおよび小さいタンパク質 が、>10%IDそして通常10%をはるかに上回る放射性金属の腎保持を示し たという以前報告されたデータから予測されるものよりもはるかに低い[ダンカ ン(Duncan)ら、1997]。105Rh−BBN類似体の腎保持の低下の 理由は不明であるが、この結果は、存在する放射性金属化ペ プチドからの実質的な改善を証明している。 生体分布試験はまた、これらの放射性金属化BBN類似体の別の重要なインビ ボの性質を証明した。105Rh−BBN−22と105Rh−BBN−37の両方と も、GRP受容体を発現しない臓器および組織(または循環血に接触できるGR P受容体を有さないもの)から効率的に排除される。マウスにおける生体分布試 験は、膵臓における105Rh−BBN−22と105Rh−BBN−37の特異的な 取り込みを証明したが、一方他の非排泄臓器または組織(すなわち、心臓、脳、 肺、筋肉、脾臓)は、取り込みも保持も示さなかった(表2と3)。105 Rh−BBN−22と105Rh−BBN−37の両方とも、肝臓と腎臓の両方 により血流から除去され、これらの経路により除去される105Rhの大部分は、 それぞれ小腸と膀胱に排泄される。105Rh−BBN−22と105Rh−BBN− 37の膵臓における%ID/gmは、PI2時間時点でそれぞれ3.9±1.3% と9.9±5.4%であったことに注目することが重要である。すなわち、筋肉 と血液に対する膵臓における105Rh−BBN−22の%ID/gmの比は、それぞ れ16.2と7.6であった。筋肉と血液に対する膵臓における105Rh−BB N−37の%ID/gmの比は、それぞれ25.4と29.1であった。これらの データは、GRP受容体を発現する細胞に対する放射性金属化BBN類似体の選 択的インビボターゲティング[ジュー(Zhu)ら、1991;キン(Qin) ら、1994]および非標的組織からの効率的なクリアランスを証明した。GR P受容体を発現する癌細胞が体内に存在するならば、これらの結果は、放射性金 属化BBN類似体が膵細胞に類似した選択性でこれらをターゲティングできるこ とを示している。 105Rh−BBN−22と105Rh−BBN−37との膵臓の取り込みと保持の 比較は、105Rh−BBN−37が、105Rh−BBN−22よりも2倍良好な効 率で膵臓内に沈着する(すなわち、PI1および2時間時点の105Rh−BBN −37ではそれぞれ3.6±1.2%IDおよび2.3±1.0%IDに対して 、PI1および2時間時点の105Rh−BBN−22では1.2±0.5%ID および1.0±0.1%ID)ことを証明した。このデータは、図16に示すイ ンビトロ試験において見い出された105Rh−BBN−37の>2倍高 い取り込みと保持に矛盾しない。例V:アミノ酸鎖スペーサーを利用する合成BBN結合体類似体の合成とインビ トロ結合測定 A.合成4−マクロサイクルキレーターをBBN(8−14)のN末端trp8から分 離するために2〜6個の間のアミノ酸スペーサー基を挿入した5個のBBN類似 体を、SPPSにより合成した(図19)。各ペプチドは、アプライド・バイオ システムズ(Applied Biosystems)モデル432Aペプチド 合成機を使用してSPPSにより調製した。トリフルオロ酢酸(TFA)を使用 して各BBN類似体を樹脂から切断後、ペプチドは、ヴァイダック(Vydac )HS54カラムと移動相として0.1% TFAを含有するCH3CN/H2O を使用するC18逆相HPLCにより精製した。所望のBBNペプチドを含有する 画分の回収後、溶媒を留去した。各BBNペプチドの本体は、FAB−質量分析 (化学科−ワシントン大学(Department of Chemistry −Washington University)、セントルイス、ミズーリ州 )により確認した。 種々のアミノ酸配列(ある場合には異なるR基残基を含有する)をBBN結合 領域のN末端に(すなわち、BBN−8またはTrp8に)結合させた。BBN 類似体番号96、97、98、99および101は、図19に示すように[16 ]aneS4マクロサイクルBFCAが、種々のアミノ酸配列によりBBN(8 −14)上のtrp8から分離されている、N末端修飾ペプチドの例として合成 した。 [16]aneS4マクロサイクリックリガンドは、選択されたつないだBB N類似体に結合させた。[16]aneS4マクロサイクル誘導体上の−OCH2 COOH基はHOBt/HBTUにより活性化して、スペーサー側鎖上の末端N H2基とアミド結合を効率的に形成できるようにした(脱保護後)。対応する[ 16]aneS4をつないだBBN誘導体を産生したが、これらの誘導体の5個 の例(すなわち、BBN−96、97、98、99および101)を図19に示 す。前述したように、各[16]aneS4BBN誘導体は、逆相H PLCにより精製して、FAB質量分析により特性を決定した。B.インビトロ結合親和性 合成BBN誘導体の結合親和性は、スイス3T3細胞、PC−3細胞およびC FPAC−1細胞上のGRP受容体に関して評価した。誘導体のそれぞれのIC50 は、125I−Tyr4−BBNに対して(すなわち、競合させて)測定した。I C50を測定するために使用した細胞結合測定法は、標準法であり、以前に報告さ れた技術により使用した[ジェンセン(Jensen)ら、1993;カイ(C ai)ら、1992;カイ(Cai)ら、1994]。3つ全ての細胞株上に存 在するGRP受容体への全てのBBN類似体の結合によってIC50を測定するた めに使用した方法は、同様なものであった。スイス3T3細胞上でIC50を測定 するために使用した具体的な方法を、以下に簡単に述べる: スイス3T3マウス繊維芽細胞は48ウェルマイクロタイタープレートでコン フルエンスまで増殖させる。ヘペス(11.916g/l)、NaCl(7.59 8g/l)、KCl(0.574g/l)、MgCl2(1.106g/l)、EGTA( 0.380g/l)、BSA(5.0g/l)、キモスタチン(0.002g/l)、ダ イズトリプシンインヒビター(0.200g/l)、およびバシトラシン(0.0 50g/l)からなるインキュベーション培地を調製した。増殖培地を除去し、細 胞をインキュベーション培地で2回洗浄して、インキュベーション培地を細胞に 戻した。各ウェルに、増大する濃度の適切な競合ペプチドの存在下で125I−T yr4−BBN(0.01μCi)を加えた。置換ペプチドの典型的濃度は、ウェ ル当たり10-12〜10-5モルの置換リガンドの範囲とした。細胞は、95% O2/5% CO2加湿環境中で37℃で40分間インキュベートした。インキュ ベーションの開始後40分で、培地を廃棄して、細胞を冷インキュベーション培 地で2回洗浄した。細胞は、トリプシン/EDTA溶液中で37℃で5分間のイ ンキュベーション後、ウェルから回収した。続いて、ウェル当たりの放射活性を 求めて、放射標識ペプチドの最大総取り込み%を求め、100%に対して標準化 した。同様な方法を、PC−3およびCFa−PAC−1ヒト癌細胞株の両方で 細胞結合測定法を行うのに使用した。C.結合親和性測定の結果 本発明により合成されたBBN誘導体について測定したIC50値は、N末端B BN−8残基(すなわち、Trp8)によるアミノ酸鎖スペーサー基を介するキ レーターの付加によって、IC50値の変化がもたらされることを証明した。例え ば、図19のBBN96、97、98および101について示すIC50値を参照 のこと。この観察は、主として短鎖のアミノ酸残基でBBN(8−13)を誘導 体化すると、様々なIC50値を示すという以前の報告と矛盾しない[ホフケン( Hoffken)、1994]。BBN−98、99および101に使用したア ミノ酸スペーサー基をBBN(7−14)と[16]aneS4マクロサイクル の間に付加すると、IC50は驚くほど一定であり、そして3つ全ての細胞株につ いて1〜6nMの範囲にあることが見い出された(すなわち、図19に示すIC50 値を参照のこと)。これらのデータは、選択されたアミノ酸配列から活性になる 比較的単純なスペーサー基を使用して、BBN領域からある距離リガンドを延長 する[例えば、BBN(8−14)]ことによって、1〜6nmolの範囲の結合親 和性を維持する誘導体を製造できることを示唆している。D.Rh−BBN−結合体による細胞結合試験 図20に例示した結果は、対応するRhCl2[16]aneS4錯体が、4個 の異なるアミノ酸スペーサー基によりBBN(8−14)上のTrp8から分離 されると(図20を参照のこと)、4つ全ての類似体(すなわち、BBN−97 、−98、−99、−101)のIC50は、PC−3およびCFPAC−1細胞 株上のGRP受容体では0.73〜5.29nmoleの間であったことを示してい る。これらの同じRh−BBN結合体のIC50は、スイス3T3細胞株では幾分 高かった(図20)。これらのデータは、BBN結合領域から+1に荷電したR h−S4−キレートを除去するのに使用されるスペーサー基を含むアミノ酸鎖が 、インビボの腫瘍ターゲティング応用のためのGRP受容体に対する充分に高い 結合親和性を有する金属化BBN類似体をもたらすことを証明している。例VI:99mTc標識合成BBN類似体の合成とインビトロ結合評価 A.合成 幾つかの四座キレート化のフレームワークを使用して、安定な99mTcまたは188 Re標識ペプチドおよびタンパク質結合体を形成した[エッケルマン(Ec kelman)、1995;リー(Li)ら、1996b;パーカー(Park er)、1990;リスター−ジェイムズ(Lister−James)ら、1 997]。これらのリガンドシステムの多くは、少なくとも1つのチオール(− SH)ドナー基を含有して、生じるTc(V)またはRe(V)錯体の形成速度 と安定性(インビトロとインビボの両方)を最大にしている[パーカー(Par ker)、1990;エッケルマン(Eckelman)、1995]。最近の 報告からの結果は、二官能性キレート化剤(BFCA)のジメチルグリシル−L −セリル-L−システイニル−グリシンアミド(N3S−BFCA)がReO+3お よびTcO+3との明確な錯体を形成することができることを示している[ウォン (Wong)ら、1997]。このリガンドフレームワークはSPPS法により 合成することができるため、このN3S−BFCAを、Tc−99m−BBN− 類似体結合体の形成において使用するために選択した。BBN(7−14)の3 つの異なるN3S−BFCA結合体を、図21に示すようにSPPSにより合成 した(BBN−120、−121および−122)。BBN−120、BBN− 121およびBBN−122は、3、5および8個の炭素スペーサー基によりN3 S−BFCAがBBN(7−14)から分離している一連の類似体である(図 21)。各ペプチドは、例1に略述されたSPPSおよびクロマトグラフィー法 を使用して合成および精製した。システイン上のチオール基は、ACM基(これ は、TFAを使用する樹脂からのこれらBBN−結合体の切断中に切断されない )を使用して保護した。BBN−120、−121および−122の本体は、F AB質量分析により確認した。N3S−BFCAの合成と精製はまた、SPPS 法、続いてHPLC精製を利用して容易に達成することができた(例1を参照の こと)。ACM基を使用して、合成および樹脂からの切断中にシステイン上のチ オール基を保護した。B.インビトロ結合親和性 99mTc−BBN−122(図22)の合成は、2つの方法により調製した[ すなわち、(1)99mTc−グルコネートから99mTcO+3のキレート交換による か、または(2)「前形成」99mTc−BFCA錯体の形成およびこれに 続くテトラフルオロフェニルによる−COOH活性化と次のBBN(7−14) に付加したC5−炭素スペーサー基との反応による]。両方の場合に、形成され た99mTc標識ペプチドは図22に示す。このTc−BBN−122結合体の構 造は、非放射活性Re(Tcの化学的同族体)を使用することにより決定した。 これらの試験において、N3S−BFCAとの「前形成」ReO+3錯体は、以前 発表された方法[ウォン(Wong)ら、1997]によりpH6〜6.5のリ ン酸ナトリウム緩衝液に溶解した過剰のN3S−BFCAの存在下でSnCl2と のReO4の還元により調製した。ReO−N3S−BFCA錯体の精製後、この キレートの構造は、以前報告された構造[ウォン(Wong)ら、1997]と 同一であることが証明された(質量分析による)。 ReO−N3−S−BFCA錯体は、6mg(無水)EDCと50μlのTFPに 10mgの錯体を加えることにより、活性化トリフルオロフェニル(TFP)エス テルに変換した。この溶液を1分間ボルテックス混合後、混濁が消失するまでC H3CNを加えた。この溶液をRTで1時間インキュベートして、逆相HPLC により精製した。ReO−N3S−BFCA錯体BBN−122結合体(図22 )を調製するために、ReO−N3S−BFCA錯体を含有する1μlのHPLC 画分を、pH9で0.2N NaHCO3中に1mgのC8でつないだBBN(7− 14)ペプチドを含有する溶液に加えた。室温で1時間この溶液をインキュベー ション後、試料を分析し、逆相HPLCにより精製した。Re−BBN−122 の収率は、約30〜35%であった。 「前形成」99mTcO−N3S−BFCA錯体を使用する対応する99mTc−B BN−122結合体の調製方法は、「前形成」ReO−N3S−BFCA錯体で 上述した方法と同一である。この場合に、99Mo/99mTcジェネレーターから の99mTcO4は、過剰のN3S−BFCAの存在下で飽和酒石酸第1スズ水溶液 で還元した。この「前形成」法を使用する99mTc−BBN−122生成物の収 率は、約30〜40%であった。Re−BBN−122結合体の分析に使用した ものと同じ勾配溶出プログラム [これらの試験において使用した勾配溶出は、以下の通りである: 流量1.5ml/分;溶媒A=0.1%TFAを含むHO;溶媒B=0.1%TF Aを含むCHCN; ] を使用して、99mTc−BBN−122の逆相HPLC分析によって、99m Tc−BBN−122と188Re−BBN−122の両方が同じ保持時間(す なわち、14.2〜14.4分)であることを証明した(図22を参照のこと) 。このことは、99mTc−BBN−122とRe−BBN−122の両方の構造 が同一であることの強力な証拠を与える。 BBN−122とRe−BBN−122の結合親和性は、GRP受容体を発現 する、スイス3T3細胞、PC−3細胞およびCFPAC−1細胞上のGRP受 容体に関して評価した。各誘導体のIC50は、125I−Tyr4−BBN(スイス 3T3細胞におけるGRP受容体の125I−Tyr4−BBNのKdは、1.6± 0.4nMであると報告されている)[ジュー(Zhu)ら、1991]に対して (すなわち、これと競合させて)求めた。IC50を測定するために使用した細胞 結合測定法は、標準的であり、以前に報告された方法により使用した[レバン( Leban)ら、1994;カイ(Cai)ら、1994;カイ(Cai)ら、 1992]。全ての細胞株上のGRP受容体の全てのGRP受容体結合について IC50を求めるのに使用した方法は同様であり、他のBBN−類似体および本明 細書に記述されたRh−BBN類似体について前述されている。C.結合親和性測定の結果 本発明により合成したBBN−122およびRe−BBN−122について測 定したIC50値は、N21−BFCAと対応するRe錯体(すなわち、Trp8 )に結合した8−炭素の炭化水素鎖スペーサーを付加すると、1〜5nmolの範囲 のIC50値を有するBBN結合体が得られることを証明した(表Aを参照のこと )。99mTc−BBN−122をこれらの同じ細胞と共にインキュベートしたと き、≧nmol濃度のBBNが、この99mTc結合体を>90%置換したことが判っ た。この結果は、99mTc−BBN−122がGRP受容体に対す る高くかつ特異的な結合親和性を有することを証明した。これらのデータは、比 較的単純なスペーサー基を使用してN3Sリガンドフレームワークおよび対応す るTc−またはRe−N31錯体をBBN結合領域からある距離延長することに よって、1〜5nmolの範囲の結合親和性を維持する誘導体が得られることを証明 している。 表A. 2つの細胞株(GRP受容体を発現するPC−3およびCF−PAC−1細胞 株)における非金属化BBN−122結合体またはRe−BBN−122結合体 に対するGRP受容体の結合のIC50値の要約。125I−Tyr4−BBNに対し て細胞結合測定法を用いてIC50値を測定した。 例VII:ヒト癌細胞PC−3およびCF−PAC−1細胞における99mTc−BB N−122の保持 一旦放射性金属が特異的に癌細胞に「送達」される(例えば、細胞表面上のG RP受容体を特異的に標的とするBBN結合残基を使用して)と、有効な放射性 薬剤で有効に癌を治療するために、高い割合の「送達」された放射活性原子が、 数時間またはそれ以上の期間細胞と結合したままであることが必要である。この 結合を達成する1つの方法は、細胞表面GRP受容体に結合後、放射標識BBN 結合体を癌細胞内にインターナリゼーションさせることである。 細胞内にインターナリゼーションした99mTc−BBN−122の割合を求め るために設計した実験は、105Rh−BBN−37について前述したものと同じ 方法により実施した。簡単に述べると、過剰の99mTC−BBN−122をpc −3またはCFPAC−1細胞インキュベーション培地に加えて、40分のイン キュベーション後平衡を確立させた。細胞を囲む培地を除去して、放射活性を含 まない新鮮培地で細胞を洗浄した。洗浄後、細胞に結合した放射活性の量を測定 した(すなわち、細胞に結合した99mTcの1分当たりの総カウント)。次にP C−3およびCFPAC−1細胞を0.2M酢酸溶液(pH2.5)中でインキ ュベートすると、この酢酸溶液が、表面タンパク質(GRP受容体を含む)を変 性させて全ての表面結合放射性物質を放出させた。この緩衝液を除去および洗浄 後、細胞を再度計測した。この時点で細胞に結合した1分当たりのカウント(c. p.m.)は、PC−3またはCFPAC−1細胞の内側に捕捉されたまま残った99 m Tcだけに関連していた。 99mTc活性の細胞内保持を測定するために、同様の方法を利用した。しかし 、新鮮(非放射活性)インキュベーション培地で細胞を洗浄後、全ての細胞外99 m Tc−BBN−122を洗浄後異なる時点に細胞を新鮮培地中でインキュベー トした。各時間間隔の後、総c.p.m.および細胞内c.p.m.を測定するために使用し た方法の後でpH2.5の0.2M酢酸溶液で洗浄した。 99mTc−BBN−122アゴニストによる試験は、これがPC−3およびC FPAC−1細胞の内側にインターナリゼーション(図23〜26)し、GRP 受容体発現細胞による99mTcの実質的な細胞内保持が起こることを証明してい る。例えば、PC−3細胞と一緒に99mTc−BBN−122を使用する試験の 結果は、高速のインターナリゼーション(図23)を示し、洗浄の90分後に約 75%の99mTcが細胞に結合したまま残ることを証明した(図25)。この99m Tc細胞結合活性のほぼ全てがPC−3細胞の内側にある。同様の結果が、CF PAC1胞でも見い出され、ここでも、高速の99mTc−BBN−122インタ ーナリゼーションおよび細胞からの比較的遅い99mTcの流出があった(すなわ ち、洗浄の120分後に50〜60%の保持)(図26)。 図22に示す99mTc−BBN−122ペプチド結合体は、BBN−14位に アミド化メチオニンを有しており、かつアゴニストであることが予想される[ジ ェンセン(Jensen)ら、1993]。したがって、細胞表面上のGRP受 容体への結合後急速にインターナリゼーションをすることが予測される[ビステ ルボッシュ(Bjisterbosch)ら、1995;スマイズ(Smyth e)ら、1991]が、このことは図23〜26における出願人ら のデータにより確認される。例VIII:インビボ試験 正常マウスへの99mTc−BBN−122の静脈内注射(I.V.)により、 生体分布試験を行った。これらの試験において、麻酔をかけていないCF−1マ ウス(体重15〜22g)に尾静脈を介して、1〜5μCi(37〜185KBq) の間の99mTc−BBN−122をI.V.注射した。臓器、体液および組織を 、注射後(PI)0.5、1、4および24時間時点で屠殺したマウスから切除 した。組織を秤量し、(適宜)食塩水で洗浄して、NaIウェルカウンターで計 測した。次にこれらのデータを使用して、臓器または体液中の注射用量パーセン ト(%ID)および1グラム当たりの%IDを求めた。各マウスの全血容量は、 体重の6.5パーセントと推定した。これらの試験の結果を、表BとCに要約す る。 これらの試験の結果は、99mTc−BBN−122が、主として肝胆道経路を 介して血流から排除され、約35%の99mTc活性が腎臓を介して尿中に排除さ れたことを証明した。具体的には、IDの33.79±1.76%が、PI1時 間時点で尿中に見い出された(表B)。腎臓と肝臓における99mTc活性の保持 は非常に低い(表B)。これは、放射性金属化ペプチドおよび小さいタンパク質 が、>10%ID、そして通常10%をはるかに上回る放射性金属の腎保持を示 したという以前報告されたデータから予測されるよりもはるかに低い[ダンカン (Duncan)ら、1997]。99mTc−BBN−122の腎保持の低下の 理由は不明であるが、この結果は、存在する放射性金属化ペプチドからの実質的 な改善を証明している。 生体分布試験はまた、99mTc−BBN−122はGRP受容体を発現しない 臓器および組織(または循環血に接触できるGRP受容体を有さないもの)から 効率的に排除されるという点で、この別の重要なインビボの性質を証明した。マ ウスの生体分布試験は、膵臓における99mTc−BBN−122の特異的な取り 込みを証明したが、一方他の非排泄臓器または組織(すなわち、心臓、脳、肺、 筋肉、脾臓)は、取り込みも保持も示さなかった。99mTc−BBN−122は 、肝臓と腎臓の両方により血流から除去され、これらの経路により除去される99 m Tcの大部分は、それぞれ小腸と膀胱に排泄される。99mTc−BBN− 122の膵臓における%ID/gmは、1時間時点で12.63%/gmであり、PI 4時間時点ではわずか5.05%に低下することに注目することが重要である( 表C)。すなわち、筋肉と血液に対する膵臓における99mTc−BBN−122 の%ID/gmの比は、PI4時間時点でそれぞれ92.2と14.78であった 。これらのデータは、GRP受容体を発現する細胞に対する99mTc標識BBN 類似体の選択的インビボターゲティング[ジュー(Zhu)ら、1991;キン (Qin)ら、1994]および非標的組織からの効率的なクリアランスを証明 した。GRP受容体を発現する癌細胞が体内に存在するならば、これらの結果は 、99mTc−BBN類似体が、膵細胞に類似した選択性でこれらをターゲティン グできることを示している。 表B.IV注射後0.5、1、4および24時間時点の正常CF−1マウスにお ける99mTc−BBN−122の生体分布。結果は%ID/臓器として表される 。 a. 表中の各値は、各群5匹のマウスからの平均とSDを表す。 b. 4および24時間時点では、99mTcを含有する糞便が各マウスから排泄 されており、尿中の%IDはIDの約60%であると推定した。 c. 切除した他の全ての臓器(脳、心臓、肺および脾臓を含む)は、t≧1時 間で<0.10%を示した。 d. 全血容量を体重の6.5%であると仮定して、血液中の%IDを推定した 。 表C.IV注射後0.5、1、4および24時間時点の正常CF−1マウスにお ける99mTc−BBN−122の生体分布。結果は%ID/gmとして表される。a. 表中の各値は、各群5匹のマウスからの平均とSDを表す。 b. 全血容量を体重の6.5%であると仮定して、血液中の%IDを推定した 。 表D.IV注射後1、4および24時間時点のPC−3腫瘍担持SCIDマウス における99mTc−BBN−122の生体分布。結果は%ID/臓器として表さ れる。 a. 表中の各値は、各群5匹のマウスからの平均とSDを表す。 b. 4および24時間時点では、99mTcを含有する糞便が各マウスから排泄 されており、尿中の%IDはIDの約60%であると推定した。 c. 切除した他の全ての臓器(脳、心臓、肺および脾臓を含む)は、t≧1時 間で<0.10%を示した。 d. 全血容量を体重の6.5%であると仮定して、血液中の%IDを推定した 。 表E.IV注射後1、4および24時間時点のPC−3腫瘍担持SCIDマウス における99mTc−BBN−122の生体分布。結果は%ID/Gmとして表される 。 a. 表中の各値は、各群5匹のマウスからの平均とSDを表す。 b. 全血容量を体重の6.5%であると仮定して、血液中の%IDを推定した 。 本発明は例示的に記述しており、使用された用語は、本質的に限定よりはむし ろ記述のための言葉という範疇に入るものとされることを理解されたい。 上記教示事項に照らして本発明の多くの修飾と改変が明らかに可能である。し たがって、本発明は添付された請求の範囲内において、具体的に記述されたもの 以外に実施することができる。 本出願を通して、種々の刊行物が引用と数字により参照されている。刊行物の 完全な引用は以下に列挙する。これらの刊行物の開示は、本発明が属する技術の 現状をさらに充分に記載するために、全体として参照することにより本出願の一 部とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 49/02 B C (72)発明者 リ,ニン アメリカ合衆国,メリーランド,バルチモ ア,セントポール ストリート 3501,ア パートメント 229 (72)発明者 シークマン,ゲーリー アメリカ合衆国,ミズーリ,アシュラン ド,ノーマ レーン 105 (72)発明者 ヒッゲンボタム,クリス,エイ. アメリカ合衆国,ミズーリ,コロンビア, エス.ウエスト ウェイ 6440

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 治療用または診断用放射性薬剤として使用するための化合物であって、ガ ストリン放出ペプチド(GRP)受容体に結合することができる残基に結合した 金属を錯化することができる基を含んでなる、上記化合物。 2. ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基は、ガストリ ン放出ペプチド受容体アゴニストである、請求の範囲第1項に記載の化合物。 3. ガストリン放出ペプチド受容体アゴニストは、ボンベシンアゴニスト結合 残基を含む、請求の範囲第2項に記載の化合物。 4. 金属を錯化することができる基はキレート化基を含む、請求の範囲第1項 に記載の化合物。 5. キレート化基は、スペーサー基によりボンベシンアゴニスト結合残基に結 合している、請求の範囲第4項に記載の化合物。 6. 式: X−Y−B [式中、Xは、金属を錯化することができる基であり;Yは、スペーサー基また は共有結合であり;そしてBは、ボンベシンアゴニスト結合残基である]の構造 を有する、請求の範囲第5項に記載の化合物。 7. Yは、C1−C10炭化水素鎖である、請求の範囲第6項に記載の化合物。 8. Yは、C3−C9炭化水素鎖である、請求の範囲第7項に記載の化合物。 9. Yは、少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、請求の範囲第6項に記載の 化合物。 10.Yは、BBN−7位にL−Gln残基を含む、請求の範囲第9項に記載の 化合物。 11.キレート化基は、ペプチドボンベシン結合残基のN末端で該ボンベシンア ゴニスト結合残基に結合している、請求の範囲第5項に記載の化合物。 12.キレート化基は、ボンベシンアゴニスト結合残基のアミノ酸残基8(tr p8)で該ペプチドボンベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求の範囲 第11項に記載の化合物。 13.スペーサーは、ボンベシンアゴニスト結合残基のN末端で該ボンベシンア ゴニスト結合残基に結合している、請求の範囲第11項に記載の化合物。 14.スペーサーは、ボンベシンアゴニスト結合残基のアミノ酸残基8(D−ま たはL−trp8)で該ボンベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求の 範囲第13項に記載の化合物。 15.金属は、診断用または治療用に有用な金属である、請求の範囲第1項に記 載の化合物。 16.遷移金属は、γおよびβ放出同位体を含む群から選択される金属放射性同 位体である、請求の範囲第15項に記載の化合物。 17.金属放射性同位体は、186Re、188Re、99mTc、105Rh、199Au、1 53 Sm、166Hoおよび90Yを含む群から選択される放射性同位体である、請求 の範囲第16項に記載の化合物。 18.金属同位体は、その酸化物および窒化物を含む、請求の範囲第16項に記 載の方法。 19.キレート化剤は、配位原子を介して金属との非常に安定な錯体を形成する ことができる多座キレート化構造を含む、請求の範囲第4項に記載の化合物。 20.キレート化構造は、配位原子S、N、O、またはPを含む、請求の範囲第 19項に記載の化合物。 21.キレート化構造は、配位原子を含むマクロサイクリック化合物である、請 求の範囲第19項に記載の化合物。 22.キレート化構造は、S4キレーターである、請求の範囲第19項に記載の 化合物。 23.化合物は、N4キレーターである、請求の範囲第19項に記載の化合物。 24.化合物は、N22キレーターである、請求の範囲第19項に記載の化合物 。 25.化合物は、NS3キレーターである、請求の範囲第19項に記載の化合物 。 26.化合物は、N3Sキレーターである、請求の範囲第19項に記載の化合物 。 27.化合物は、未変性ボンベシンとほぼ等しいかまたはそれ以上のガストリン 放出ペプチド受容体に対する結合親和性を有する、請求の範囲第3項に記載の化 合物。 28.新生物疾患を有する被験体を治療するための方法であって、ガストリン放 出ペプチド受容体に特異的に結合することができる残基に結合したキレート化基 と錯化した金属を含む、有効量の薬剤を被験体に投与する工程を含んでなる、上 記方法。 29.ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基は、ガストリ ン放出ペプチド受容体アゴニストである、請求の範囲第28項に記載の方法。 30.放射性薬剤を新生物細胞に接触させる工程をさらに含む、請求の範囲第2 8項に記載の方法。 31.接触工程は、新生物細胞上で発現したガストリン放出ペプチド受容体への 放射性薬剤の結合としてさらに定義される、請求の範囲第30項に記載の方法。 32.化合物を新生物細胞内にインターナリゼーションさせる工程をさらに含む 、請求の範囲第28項に記載の方法。 33.新生物細胞の死を始動させるか、または腫瘍の診断イメージを与えるのに 充分な時間、化合物を新生物細胞内に保持させる工程をさらに含む、請求の範囲 第28項に記載の方法。 34.ガストリン放出ペプチド受容体アゴニストは、ボンベシンアゴニスト結合 残基を含む、請求の範囲第29項に記載の方法。 35.キレート化金属は、スペーサーによりボンベシンアゴニスト結合残基に結 合している、請求の範囲第34項に記載の方法。 36.化合物は、式: X−Y−B [式中、Xは、金属を結合することができる基であり;Yは、該スペーサー基ま たは共有結合であり;そしてBは、ボンベシンアゴニスト結合残基である]の構 造を有する、請求の範囲第34項に記載の方法。 37.Yは、C1−C10炭化水素鎖である、請求の範囲第36項に記載の方法。 38.Yは、C3−C9炭化水素鎖である、請求の範囲第37項に記載の方法。 39.Yは、少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、請求の範囲第36項に記載 の方法。 40.Yは、BBN−7位にL−Gln残基を含む、請求の範囲第39項に記載 の方法。 41.キレート化基は、ボンベシンアゴニスト結合残基のN末端でペプチドボン ベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求の範囲第36項に記載の方法。 42.キレート化基は、ボンベシンアゴニスト結合残基のアミノ酸残基8(D− またはL−trp8)でボンベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求の 範囲第41項に記載の方法。 43.スペーサーは、ボンベシンアゴニスト結合残基のN末端でボンベシンアゴ ニスト結合残基に結合している、請求の範囲第41項に記載の方法。 44.遷移金属は、診断用または治療用に有用な放射活性金属である、請求の範 囲第28項に記載の方法。 45.金属は、γおよびβ放出同位体を含む群から選択される金属放射性同位体 である、請求の範囲第44項に記載の方法。 46.金属放射性同位体は、186Re、188Re、99mTc、105Rh、199Au、1 53 Sm、166Hoおよび90Yを含む群から選択される放射性核種である、請求の 範囲第45項に記載の方法。 47.金属放射性同位体は、その酸化物および窒化物を含む、請求の範囲第46 項に記載の方法。 48.キレート化剤は、配位原子を介して金属と非常に安定な錯体を形成するこ とができる多座キレート化構造を含む、請求の範囲第28項に記載の化合物。 49.キレート化構造は、配位原子S、N、O、またはPを含む、請求の範囲第 48項に記載の方法。 50.キレート化構造は、配位原子を含むマクロサイクリック化合物である、請 求の範囲第48項に記載の方法。 51.化合物は、S4キレーターである、請求の範囲第48項に記載の方法。 52.化合物は、N4キレーターである、請求の範囲第48項に記載の方法。 53.化合物は、N22キレーターである、請求の範囲第48項に記載の方法。 54.化合物は、NS3キレーターである、請求の範囲第48項に記載の方法。 55.化合物は、N3Sキレーターである請求の範囲第48項に記載の方法。 56.化合物は、未変性ボンベシンとほぼ等しいかまたはそれ以上のガストリン 放出ペプチド受容体に対する結合親和性を有する、請求の範囲第28項に記載の 方法。 57.キレート化基と錯化した金属を、ガストリン放出ペプチド受容体に反発的 (agonistic)に結合することができる残基と反応させる工程を含む、 治療用または診断用化合物を形成する方法。 58.金属を、ガストリン放出ペプチド受容体に反発的(agonistic) に結合することができる残基に既に共有結合したキレート化基と反応させる工程 を含む、治療用または診断用化合物を形成する方法。 59.ガストリン放出ペプチド受容体に結合することができる残基は、ガストリ ン放出ペプチド受容体アゴニストである、請求の範囲第57項に記載の方法。 60.ガストリン放出ペプチド受容体アゴニストは、ボンベシンアゴニスト結合 残基を含む、請求の範囲第57項に記載の方法。 61.キレート化金属は、スペーサー基によりボンベシンアゴニスト結合残基に 結合している、請求の範囲第60項に記載の方法。 62.化合物は、式: X−Y−B [式中、Xは、金属を結合することができる基であり;Yは、スペーサー基また は共有結合であり;そしてBは、ボンベシン結合残基である]の構造を有する、 請求の範囲第60項に記載の方法。 63.Yは、C1−C10炭化水素鎖である、請求の範囲第62項に記載の方法。 64.Yは、C3−C9炭化水素鎖である、請求の範囲第63項に記載の方法。 65.Yは、少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、請求の範囲第60項に記載 の方法。 66.Yは、BBN−7位にL−Gln残基を含む、請求の範囲第65項に記載 の方法。 67.キレート化基は、ボンベシンアゴニスト結合残基のN末端でボンベシンア ゴニスト結合残基に結合している、請求の範囲第62項に記載の方法。 68.キレート化基は、ボンベシン分子またはその誘導体のアミノ酸残基8(D −またはL−trp8)でボンベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求 の範囲第60項に記載の方法。 69.スペーサーは、ボンベシンアゴニスト結合残基のN末端でボンベシンアゴ ニスト結合残基に結合している、請求の範囲第60項に記載の方法。 70.スペーサーは、ボンベシンアゴニスト結合残基のアミノ酸残基8(D−ま たはL−trp8)でボンベシンアゴニスト結合残基に結合している、請求の範 囲第60項に記載の方法。 71.金属は、診断用または治療用に有用な放射活性金属である、請求の範囲第 57項に記載の方法。 72.金属は、γおよびβ放出同位体を含む群から選択される金属放射性同位体 である、請求の範囲第71項に記載の方法。 73.金属放射性同位体は、186Re、188Re、99mTc、105Rh、199Au、1 53 Sm、166Hoおよび90Yを含む群から選択される放射性核種である、請求の 範囲第72項に記載の方法。 74.金属同位体は、その酸化物および窒化物を含む、請求の範囲第73項に記 載の方法。 75.キレート化剤は、配位原子を介して金属と非常に安定な錯体を形成するこ とができる多座キレート化構造を含む、請求の範囲第57項に記載の方法。 76.キレート化構造は、配位原子S、N、O、またはPを含む、請求の範囲第 75項に記載の方法。 77.キレート化構造は、配位原子を含むマクロサイクリック化合物である、請 求の範囲第75項に記載の方法。 78.化合物は、S4キレーターである、請求の範囲第75項に記載の方法。 79.化合物は、N4キレーターである、請求の範囲第75項に記載の方法。 80.化合物は、N22キレーターである、請求の範囲第75項に記載の方法。 81.化合物は、NS3キレーターである、請求の範囲第75項に記載の方法。 82.化合物は、N3Sキレーターである、請求の範囲第75項に記載の方法。 83.化合物は、未変性ボンベシンとほぼ等しいかまたはそれ以上のガストリン 放出ペプチド受容体に対する結合親和性を有する、請求の範囲第57項に記載の 方法。 84.被験体に診断的に有効量の請求の範囲第1項に記載の化合物を投与するこ とによる、腫瘍部位をイメージングする方法。 85.金属は、所定量の請求の範囲第1項に記載の化合物および還元剤を含有す る密閉バイアルに加えられる、キット型の方法を使用する薬剤を処方する方法。
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