JPH09504275A - トランスプラチナ(▲iv▼)錯体 - Google Patents

トランスプラチナ(▲iv▼)錯体

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JPH09504275A
JPH09504275A JP7509398A JP50939895A JPH09504275A JP H09504275 A JPH09504275 A JP H09504275A JP 7509398 A JP7509398 A JP 7509398A JP 50939895 A JP50939895 A JP 50939895A JP H09504275 A JPH09504275 A JP H09504275A
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ニコラス ファーレル
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ザ ユニバーシティー オブ バーモント アンド ステイト アグリカルチャラル カレッジ
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    • C07F15/0086Platinum compounds
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Abstract

(57)【要約】 ヘテロ芳香族平面リガンドを含む新規のトランス(プラチナ)(IV)錯体をその製造方法と共に教示する。これらの錯体は、例えば癌及び寄生虫疾患を治療するための、薬剤として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 トランス プラチナ(IV)錯体 発明の分野 本発明は、新規のトランス プラチナ(IV)錯体、その製造方法、及び薬剤とし て特に癌を治療するための、その使用方法に関する。 発明の背景 癌の化学療法におけるシスプラチン及びカルボプラチン等のプラチナ錯体の臨 床使用は当技術分野において定着している。ブリストル・マイヤーズ・コーポレ ーションにより製造されているシスプラチンの登録商標であるプラチノールのよ うな、いくつかのプラチナ錯体が睾丸癌、卵巣癌、頭頸部癌、及び小細胞肺癌の 治療に使用されている。しかしながら、シスプラチンを用いた治療では重篤な腎 毒性が見られることがある。さらに別の臨床上の欠点として、後天的な薬剤抵抗 性が現れて腫瘍がこの薬剤による治療に対して無反応性となってしまうという問 題がある。 シスプラチンの腎毒性作用を克服するために、第二世代アナログであるカルボ プラチンが開発された。パラプラチンというのが、ブリストル・マイヤーズ・コ ーポレーションにより製造されているカルボプラチンの登録商標である。カルボ プラチン、即ち[Pt(NH3)2(CBDCA)](式中、CBDCA は 1,1’シクロブタンジカル ボキシレートを示す)はシスプラチンと同じ癌スペクトルに対して有効であるが 、腎毒性作用は顕著に低下している。 いくつかの異なるプラチナ化合物が、種々の腫瘍又は癌を治療することを意図 して開発されてきた。例えば、米国特許 No.4,225,529 は、ハライド、スルフェ ート、ホスフェート、ニトレート、カルボキシレート、及びプラチナ原子にその 窒素原子を介して配位している同一又は異なる直鎖アミンからなる群から選ばれ る4個のリガンドを持つシス配位プラチナ化合物の使用を開示している。これら の錯体はマウスのL-1210白血病の治療に用いられる。 また米国特許 No.4,250,189、No.4,553,502及び No..4,565,884 は抗腫瘍活性 を持つ種々の Pt(II) 及び Pt(IV) 錯体に関するものである。これらのビス(プ ラチナ)錯体は、これらの錯体が患者に投与された際に即座に錯体が加水分解さ れて二個のシスの単プラチナ部分となって活性部位に運ばれるように、カルボキ シレート結合で結合している。 さらに、米国特許 No.4,797,393 に対応する PCT WO 88/00947は完全な形で活 性部位に運ばれるビス(プラチナ)錯体を開示している。このビス(プラチナ) 錯体は、ハライド、スルフェート、ホスフェート、ニトレート、カルボキシレー ト、置換カルボキシレート又はジカルボキシレートでもよい二個の異なる又は同 一のリガンドと共に、架橋ジアミン又はポリアミンリガンドを持ち、かつプラチ ナ錯体に結合した第一若しくは第二アミン又はピリジン型窒素を持つ。PCT WO 8 8/00947 は又、プラチナ部分にジアミン架橋剤が結合し、さらにプラチナ部分が イオン性及び中性の基に結合して二個のプラチナ配位殻の正味電荷が 2+ 又は1+ となるビス(プラチナ)錯体に関するものである。 しかしながら、治療法としてのプラチナ錯体の効果的な使用に制限をもたらす 臨床上の問題が依然として存在し、とりわけ最も問題なのは種々の腫瘍に対する それらの活性スペクトルが狭いこと、及びシスプラチンの細胞毒性作用に対して 抵抗性を持つ腫瘍細胞の発生である(ローレアら(Loehrer et al.)、Ann.Inte rn.Med. 、100 巻、704-711 頁、1984年)。利用可能なプラチナアナログに関 する概説についてはクリスチャン及びマイケル (Christian,Michael):Seminars in Oncology 、19巻、720-733頁、1992年を参照のこと。 シスプラチンのようなプラチナ錯体は、 DNAとの共有結合的相互作用を通じて 生物活性をあらわすものと一般に考えられている。特に、シスプラチンは DNA上 に、一座付加物、GG又はAGのような二座付加物、及び GNG鎖内クロスリンクを含 む一連の付加物の形成を誘導する(リージークら(Reedijk et al.)、Structur e and Bonding 、67巻、53-89 頁、1987年)。程度は低いが、シスプラチンは鎖 間 GG クロスリンク及びDNA-蛋白クロスリンクももたらす(ラームーニら(Rahmo uni et al.)、Biochemistry、26巻、7229-7234 頁、1987年)。これらの DNA損 傷が配座変化をもたらし、それが DNAの屈曲及び部分的巻き戻しに反映 される。これらの DNA損傷は種々の DNAポリメラーゼ活性を阻害することが報告 されている(バランら (Vallan et al.)、Nucl.Acids Res.、16巻、4407-4418 頁、1988年;ピントら(Pinto et al.)、Proc.Natl.Acad.Sci.、82巻、4616 -4619 頁、1985年;及びグラーラら(Gralla et al.)、Cancer Res.、47巻、509 2-5096 頁、1987年)。二個の隣接したグアニン塩基の間の鎖間クロスリンクも RNAポリメラーゼ作用を阻害することが示されている(リメイアら(Lemaire et al.)、Proc.Natl.Acad.Scl.、88巻、1982-1985 頁、1991年)。従って、シ スプラチンの細胞毒性作用はいずれか一つの特定の損傷発生の結果と言うよりも むしろこれらの別々の DNA損傷が組合わされた効果によるものとするのが最もふ さわしい。 それぞれ一個又は二個のプラチナ原子を含むモノ(プラチナ)及びビス(プラ チナ)錯体は当技術分野において公知である(例えば、米国特許No.4,225,529、 No.4,250,189、No.4,533,502、No.4,565,884、No.4,571,335及び No.4,797,393 を参照のこと)。例えば、モノ(プラチナ)錯体は4配位である単量体クロラミ ン平面四辺形型(square-planar)Pt(II)化合物を含む。このような化合物におけ る塩素及びアンモニア基の相対数は変わることがあり、よってこれらの化合物は 以下の一般式により表わすことができる: [PtClm(NH3)4-m](2-m)+ このように、これらの化合物の構造は m = 0の場合の[Pt(NH3)4]2+ から m = 4 の場合の PtCl4 2-まで変化することができる。Clはアンモニアと比較すると置換 不安定性であるために、錯体 [PtCl2(NH3)2]及び [PtCl(NH3)3]Cl はそれぞれ二 機能性及び単機能性と考えられ、この場合の二(bi)及び単(mono)という接頭語は 解離リガンドの数を表わす。この錯体の電荷は、 Pt(II) カチオンが +2 の形式 上の電荷を持ち、よって電荷を中性化するためには -2 の負の電荷を必要とする という事実により決定される。例えば、 m = 0の場合には、塩素アニオンのよう な2個のアニオンの存在によって中性化される。 配位結合形成により Pt-Cl結合に電子対ができる。しかしなから、アンモニア リガンドは中性と考えられるために、この結合は NH3から Pt(II) 原子上の空軌 道への電子対供与と説明することができる。従って、Pt 及び NH3基の間に電子 の共有(sharing) はなされていない。この電子の共有の不在ゆえに、中性リガン ドの数は Pt 配位殻の全体的電荷に影響を及ぼさない。従って、[Pt(NH3)4]2+は 形式上、錯体を中性化するために 2- の負の正味電荷を持つ非配位アニオン若し くはアニオン類、又はカウンターアニオン類を必要とする 2+ カチオンである。 例えば、中性化は、二個の単負電荷アニオン(例:NO3 - 、Cl- 、PF6 - 、BF4 -; 及び一般式 RCOO- で示されるモノカルボキシレート)又は一個の二負電荷アニ オン(例: SO4 2-、一般式(RCOO)2 2-で示されるジカルボキシレート)によって なされる。ゆえに、[PtCl2(NH3)2]は中性の錯体である。さらに、場合によって は、Pt(II)アニオンがカウンターアニオンとして機能することもできる。その一 例が周知のマグヌス塩[Pt(NH3)4]2+[PtCl4]2-である。 Cl- のようなアニオン性リガンドは配位結合(すなわち、Pt-Cl 結合を形成) することも、又は共有結合形成の必要がないカウンターアニオンとして機能する こともあることが認められている。Cl- のようなアニオンが一定のプラチナ錯体 中で存在する際の正確な形態は、理論的な考察(動力学的効果 vs 熱力学的効果 )及びその錯体を製造するのに利用した実際の合成手順(例:反応範囲、酸性度 、反応混合液中に含まれるCl- 濃度のような特定アニオンの濃度)の両方に依存 する。これらの考察は他のアニオン性及び中性リガンドにもあてはまる。 単プラチナ錯体の全体の電荷が、例えば、NH3 及びCl- リガンドのようなPt(I I)金属に結合した中性及びアニオン性リガンドの相対数に依存するという事実も 、(1個以上の Pt(II)配位殻を含む)多核錯体及び、プラチナ部分の酸化状態 が 4+ である Pt(IV)含有性錯体にあてはまる。例えば、二個の等価のPt(II)配 位殻がジアミン架橋剤により結合している二核錯体は一般式[{PtClm(NH3)3-m2 (ジアミン)]2(2-m)+ で表すことができる。従って、m = 2で二個の二機能性配 位殻が存在する場合に、その化合物は中性である。対照的に、m = 1の場合には 、単機能性配位殻だけが存在し、 Pt 部分は形式上 2+ の電荷を持ち、これは 2 - の正味電荷を持つ1個以上のカウンターアニオンによって相殺されなければな らない。 癌治療におけるプラチナ錯体のより広範囲な使用は、多くの普通のヒト腫瘍に 対する活性を制限している先天的耐性、及び反復治療の後に効力の低下をもたら す後天的薬物耐性現象のような要素によって制限されている。よって、改善され た性質を有する新規のプラチナ化合物の探索にはかなりの努力が払われてきた。 プラチナ錯体について最初に提示された構造活性相関は、式中 Xが塩素原子の ような脱離基であってアミンがアンモニア又は一座若しくは二座の第一アミンで ある cis-[PtX2(アミン)2]構造の必要性を強調していた。シスプラチンのトラン ス異性体である trans-[PtCl2(NH3)]及び一般にトランスのプラチナ錯体は不活 性であると考察されており(クリアリ(Cleare)、コーディネーション・ケミス トリィ・レビューズ、12巻、349頁、1974年)、同じ著者は上記の構造活性相関 が Pt(II)及び Pt(Iv)錯体の両方についてあてはまることを明らかにした(クリ アリ (Cleare):“抗腫瘍剤の構造活性相関”、レインハルドら(D.N.Reinhardt e t al.)編、マルチナス・ニホフ出版、ザ・ハーグ、1983年)。最近、不活性リガ ンドとして第一又は第二アミンを持つ数個のトランス プラチナ(IV)錯体が、動 物における実験的腫瘍の治療において有用であるとしてEP 0503 830 A 1 に開示 された。にもかかわらず、プラチナ錯体を改善するための探究は続いている。 発明の目的及び要約 上で述べたように、プラチナ錯体について最初に提示された構造活性相関は、 癌治療用薬剤としての cis- 構造の必要性を強調していた。対照的に、本発明は 先行化合物とは異なり、少なくとも一個の複素環式平面(planar)リガンドを持つ トランス プラチナ(IV)錯体の合成を述べる。驚くべきことに、本発明の化合物 は現在使用できるプラチナ錯体と比較しても高い細胞毒性活性を示すことが見出 されている。 最も広く言うならば、本発明の目的は少なくとも一個の複素環式平面リガンド を含むトランス プラチナ(IV)錯体を提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、少なくとも一個の複素環式平面リガンドを含むト ランス プラチナ(IV)錯体を含む医薬用組成物を提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、少なくとも一個の複素環式平面リガンドを含むト ランス プラチナ(IV)錯体を合成する方法を提供することにある。 本発明の特定の目的は式Iのトランス プラチナ(IV)錯体を提供することにあ る。 〔式中、A は窒素複素環式不飽和リガンドであり、B は窒素複素環式リガンド、 アンモニア又は第一若しくは第二アミンであり、但し A及びB はピリジンではな く; X及びY は、同じ又は異なる、ハライド、スルフェート、ニトレート、ヒド ロキシ、カルボキシレート、置換カルボキシレート又は疑似ハロゲンのようなア ニオン性リガンドであり;さらに Zはハライド、ヒドロキシル、又は-OCO-R、 - OC(O)OR、若しくは -OSO2-R(式中 Rは H、直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル、C3 -C6 シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、又は C7-C10 アラルキルであ る)であるか;又は Zは、式 R'R"SO のスルホキシド基(式中 R' は直鎖若しく は分枝 C1-C8アルキルであり、R"は直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル;非置換若 しくは、1個若しくは2個の塩素、臭素、フッ素等のハロゲンで置換されたフェ ニル、若しくはモノ及びジメトシキ置換フェニル;ベンジル、フェニルエチル、 フェニルプロピル等の C7-C10 アラルキルである)である〕 「トランス プラチナ(IV)錯体」という用語は、平面リガンド A及びB がプラ チナ原子に対してトランス位にある式(I)のプラチナ(IV)錯体を意味する。 本発明の別の特定な目的は、式(I)のトランス プラチナ(IV)錯体を含む医薬 用組成物を提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、治療的用途、例えば腫瘍又は寄生(parasltic)状 態を治療するための式(I)のトランス プラチナ(IV)錯体の使用方法を提供する ことにある。 本発明のさらに別の特定の目的は、式(I)のトランス プラチナ(IV)錯体の合 成方法を提供することにある。 対象となるトランス プラチナ(IV)錯体は少なくとも一個の複素環式平面リガ ンドを含むことにより、現在入手可能なトランス プラチナ(IV)錯体と比較して 高い細胞毒性活性を備える。 本発明の好ましい態様の説明 本発明は、現在入手可能なプラチナ錯体と比較して高い細胞毒性活性を示す新 しいクラスのトランス プラチナ(IV)錯体類を提供するものである。特に本発明 は化学療法薬としての、複素環式平面リガンドを持つ新規のトランス プラチナ (IV)錯体に関する。驚くべきことに、生体内(in vivo)でのトランス プラチナ( IV)錯体の有効性に関する重要な特徴は少なくとも一個の複素環式平面リガンド の存在にある。 本発明の化合物は式(I)で表される化合物である。 〔式中、A は窒素複素環式不飽和リガンドであり、B は窒素複素環式リガンド、 アンモニア又は第一若しくは第二アミンであるが、但し A及びB はピリジンでは なく; X及びY は、同じ又は異なる、ハライド、スルフェート、ニトレート、ヒ ドロキシ、カルボキシレート、置換カルボキシレート又は疑似ハロゲンのような アニオン性リガンドであり;さらに Zはハライド、ヒドロキシル、又は-OCO-R、 -OC(O)OR、若しくは -OSO2-R(式中 Rは H、直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル、 C3-C6 シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、又は C7-C10 アラルキルであ るで)あるか;又は Zは、式 R'R"SO のスルホキシド基(式中R' は直鎖若しく は分枝 C1-C8アルキルであり、R"は直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル;非置換若 しくは、1個若しくは2個の塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のようなハロゲ ン原子で置換されたフェニル、若しくはモノ及びジメトシキ置換フェニル;ベン ジル、フェニルエチル、フェニルプロピル等の C7-C10 アラルキルである)であ る〕 本発明の実施において平面リガンドとして適当な窒素複素環式リガンドには、 好ましくはキノリン、ピロリン、イソキノリン、イミダゾール、ベンズイミダゾ ール、インダゾール、ベンゾチアゾール、チアゾール、イソチアゾール、ベンズ イソトリアゾール、インドール、ピラゾール、1,2,3-トリアゾール、ピラジン、 イソインドール、インドリン、シンノリン、キナゾリン、1-8-ナフチリジン、ア クリジン、置換キノリン、置換イソキノリン、チアゾール等か含まれ、最も好ま しくはピロリン及びキノリンである。 前記第一アミンには好ましくは、式中 R1 が直鎖又は分枝 C1-C8アルキル、好 ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、 tert- ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル等である式 NH2-R1 、及び 式中 R1 が C3-C6シクロアルキル、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、 シクロペンチル、シクロヘキシル等である式 NH2-R1 で表されるアルキルアミン が含まれる。 前記第二アミンには好ましくは、式中 R1 が H又は直鎖若しくは分枝 C1-C8ア ルキル、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、se c-ブチル、tert- ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル等である式NH(R1 )2で表されるアルキルアミンが含まれ、最も好ましくはNH3が含まれる。 適当な Z基には、式中 Rが直鎖又は分枝 C1-C8アルキル、好ましくはメチル、 エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n- ペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル等である -OCO-R 、-OC(O)OR、及び -OSO2-R が含まれる。適当な Z基には、式中 Rが C3-C6シクロアルキル、好ましくはシク ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等である-OCO-R、 -OC(0)OR、及び -OSO2-Rも含まれる。適当な Z基にはさらに、式中 Rが置換フェ ニル、好ましくはオルト、メタ及びパラのトリル等;1個若しくは2個の塩素、 臭素、フッ素等のようなハロゲンで置換されたフェニル環;又はモノ及びジメト シキ置換フェニルである -OCO-R 、-OC(O)OR、及び -OSO2-Rも含まれる。適当な Z基にはさらに、式中 Rが C7-C10 アラルキル、好ましくはフェニルメチル、フ ェニルエチル、フェニルプロピル等である-OCO-R、-OC(O)OR、及び -OSO2-Rも含 まれる。適当な Z基にはさらに、ジメチルスルホキシド、メチル、ベンジルスル ホキシド又はメチル、フェニルスルホキシド基も含まれる。 アニオン性リガンド X及びY の例にも、Cl- 、Br- 、I - 等のようなハライ ド及び疑似ハライドが含まれる。疑似ハライドとは、遊離の状態でハロゲンに類 似する電気陰性原子を2個以上含む物質のことである。これらの疑似ハロゲンは ハライドイオンと類似の挙動をとるアニオンを生じさせる。本発明の(プラチナ )(IV)錯体に使用するのに適した疑似ハライド〔コットン及びウィルキンソン(C otton and Wilkinson)による“最新無機化学(Advanced Inorganic Chemistry)” 、1966年、の 560頁、及び PCT/US87/01738 の 5頁、20-26 行に記載されている 「疑似ハライド」の定義をここに参照として組み入れる)には、SCN- ;CN- ; OCN- ; NO3- ;カルボキシレート類; PF6 - 、 BF4 - のような一価アニオン類 ;アニオン性リガンド類;SO4 2- のような二価アニオン類等が含まれる。 より詳しく言えば、本発明のトランス プラチナ(IV)錯体には以下のものが含 まれる: trans,trans,trans-[PtCl2(OH)2(NH3)L](式中、L = キノリン、イソキノリ ン、チアゾール及びベンゾチアゾール); mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(キノリン)]; trans-[PtCl4(NH3)L](式中、L = キノリン、イソキノリン、チアゾール及び ベンゾチアゾール); trans-[PtCl2(OOCCH3)2(NH3)(キノリン)];及び trans-[PtCl3(OH)(R'R"SO)キノリン](式中、R'はメチル、R"はメチル、ベン ジル又はフェニルである)。 本発明のトランス プラチナ(IV)錯体は医薬用組成物に使用することを意図さ れている。本発明の化合物は驚くべきことに、現在入手可能なトランス プラチ ナ錯体と比較して高い細胞毒性活性を示すことが見出されている。対象となるこ の錯体は、シスプラチンが使用されているものと同等の疾患及び及び状態の治療 に有効である。これには、腫瘍、放射線増感又は相乗作用の治療(ドゥープルら (Douple et al.)、シスプラチンの現状及び開発(Cispaltin Current Statusand Developments) 、プレステイクら(A.W.Prestayk et al.)、アカデミック・ プレス、125 頁、1980年;ドゥープルら(Douple et al.)、Platinum MetalsRes. 、29巻、118頁、1985年)及び睡眠病のような寄生虫疾患の治療(ファレルら(F arrell et al.)、Biochem.Pharmacol.、33巻、961 頁、1984年)が含まれる 。本発明の錯体は、特定のトランス プラチナ(IV)錯体の LD50 値を考慮して、 好ましくはシスプラチンと同等の用量レベルで投与される。一般に、トランス プラチナ(IV)錯体は医薬上許容しうる担体と組み合わせられる。例えば、錯体及 び担体を非経口又は経口投与用に当技術分野において周知の方法によって処方し てもよい。例えば、適当な医薬上許容しうる担体及び処方法についてはレミント ンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences) を参照のこと。 本発明の対象プラチナ(IV)錯体は、上に示したプラチナ錯体類が有効であるこ とが知られている癌、寄生虫疾患及び他の状態の治療において有効である。個々 のトランス プラチナ(IV)錯体の治療上の効力は標準的方法によって評価される 。例えば、個々のトランス プラチナ(IV)錯体の細胞毒性活性は L1210癌細胞、 P388癌細胞、又はシスプラチン耐性の L1210若しくはP388癌細胞に対する細胞毒 性に基づいて生体外(in vitro)で評価することができる。特に、 L1210検定は プラチナ錯体の治療活性をスクリーニングするために一般に容認された方法であ る。 細胞毒性活性を例えば L1210細胞に対して示すトランス プラチナ(IV)錯体を その後、生体内(in vivo)の動物、例えばヒトの腫瘍を移植したヌードマウスで 試験する。実質的な副作用(例:腎毒性)がなく生体内(in vivo)活性を示すト ランス プラチナ(IV)錯体を、その後ヒトに臨床的に試験する。 本発明及びその利点を十分に説明するために以下に特定の実施例を述べるが、 これらの実施例は本発明の範囲を限定するものとして挙げられているのではなく 単に実例としてのみ意図されていることを理解すべきである。 実施例1 錯体: 1)trans-[PtCl2(チアゾール)2]及び[Pt(チアゾール)4]Cl2、 2)trans-[PtCl2(N-メチルイミダゾール)2]、並びに 3)trans-[PtCl2(R'R"SO)(キノリン)](式中、R"はメチル、R"はメチル、ベン ジル、及びフェニル)。 上記の錯体を先に公表されている以下を含む方法により製造した: (a)バン・ブーシヘン及びファレル(Van Beusichem,M.,and Farrell,N.) “プラチナ抗腫瘍錯体におけるトランス体の活性化。平面リガンド ピリジン、 N-メチルイミダゾール、チアゾール及びキノリンを持つ錯体の合成、特性決定、 及び生物活性。trans-ジクロロビス(チアゾール)プラチナ(II)の結晶及び分子 構造。”、Inorg.Chem.、31巻、634-639 頁、1992年。 (b)コーフマン(Kaufman,G.B.)、“cis-及びtrans-ジクロロ(ジピリジン)プ ラチナ(II)”、Inorg.Synth.、7巻、249-253 頁、1963年。 (c)バン・クラリンゲンら(Van Kralingen,C.G.,de Ridder,J.K.,Reedijk, J.)、“イミダゾールをリガンドに持つPt(II)及び Pd(II)の配位化合物。新しい 合成方法及び特性決定。”Inorg.Chim.Acta.、36巻、69-77 頁、1979年。 (d)グレイブズら(Graves,B.J.,Hodgson,D.J.,Van Kralingen,C.G.,Reedi jk,J.)、“cis-ジクロロビス(N-メチルイミダゾール)プラチナ(II)及びcis- ジブロモビス(N-メチルイミダゾール)プラチナ(II)の合成及び構造特性決定” 、Inorg.Chem.、17巻、3007-3011 頁、1978年。 実施例2 trans-[PtCl2(NH3)L](式中、L = キノリン及びイソキノリン)の製造 以下の反応経路を使用した: これらの錯体はバーナード(Barnard)のEP 0 503 830 A1の方法の改良法によ り製造した。キノリン化合物の製造では、cis-ジアミンジクロロプラチナ(II)( 1.5 g、5.0 mmol)を 30 mLの蒸留水に懸濁し、攪拌しなからキノリン溶液を加 えた。このキノリン溶液は等容量のエタノール中に溶解した1.25 mL(1.37 g、10 .6 mmol)キノリンを含んでいた。この懸濁液を 70-80℃で透明な溶液が得られる まで加熱した。この溶液を活性炭で処理し、セライトで濾過した。濃塩酸(6.25 mL)をこの溶液に加え、一晩還流した。得られた懸濁液を氷浴中で2時間冷却し 、濾過して水、エタノール及びジエチルエーテルで洗浄し、風乾した。生成物が 緑色の場合は、最少量の熱ジメチルホルムアミド及び 2N HCl から再結晶した。 黄色固体を濾過して、水、エタノール及びエーテルで洗浄し一晩加熱減圧乾燥し た;収率70%。 イソキノリン化合物はキノリン化合物と同様の方法で製造した。 分析:計算値 L = キノリン、イソキノリン:C9H10N2Cl2Pt; C,26.12; H,2.43; N,6.80; Cl,17.23 実測値 L = キノリン:C,26.42; H,2.19; N,6.68; Cl,17.37 実測値 L = イソキノリン:C,26.44; H,2.29; N,6.65; Cl,17.25 実施例3 trans-[PtCl2(4-ピコリン)2]の製造 以下の反応経路を使用した: この錯体はバン・ブーシヘン及びファレル(Van Beusichem,M.,and Farrell, N.)“プラチナ抗腫瘍錯体におけるトランス体の活性化。平面リガンド ピリジ ン、N-メチルイミダゾール、チアゾール及びキノリンを持つ錯体の合成、特性決 定、及び生物活性。trans-ジクロロビス(チアゾール)プラチナ(II)の結晶及び 分子構造。”、Inorg.Chem.、31巻、634-639 頁、1992年、の方法の改良法によ って製造した。 50 mL の蒸留水に溶解した K2PtCl4(5.0 g 、12.0 mmol)の溶液に、12.5 mLの 水に溶解した 4- ピコリン(11.7 mL 、11.2 g、120 mmol)の溶液を攪拌しなが ら加えた。この溶液を穏やかに加熱しなから一晩攪拌した。得られた懸濁液を濾 過してアセトン及びエーテルで洗浄した。この白色固体を 500 mL の丸底フラス コに入れ、時折混合しなから3日間減圧下で 100℃に加熱して黄色固体を得た。 この生成物を水と攪拌して残存[Pt(4-pic)4]Cl2を除去し、濾過して水、アセト ン及びエーテルで洗浄して、減圧加熱乾燥した;収率 83%。 実施例4 trans-[Pt(NO3)2L2](式中、L = ピコリン)の製造 以下の反応経路を使用した: この錯体は、ジョンソンら(Johnson et al.)の方法の改良法によって製造し た。スーチャード、ウィマー、ハ、ジョンソン(Souchard,J.-P.,Wimmer,F.,Ha ,T.T.B.,Johnson,N.P.)、“水溶性プラチナ(II)アミン及びピリジン錯体の高 速合成法”、J.Chem.Soc.Dalton Trans.、307-310 頁、1990年、を参照のこ と。 微細粉末硝酸銀(2.2 当量)をアセトン(80 mL)中の trans-[Ptl2L2](1.0mmol )の溶液に加えた。この懸濁液を暗所で8日間攪拌した後、セライトで濾過して AgIを除去した。濾液を活性炭と共に加熱し、再びセライトで濾過した。濾過時 に形成される沈殿を溶解するために、懸濁液を穏やかに加熱した。この溶液を徐 々に室温まで冷却させて、小さな結晶を形成させた。(4- ピコリン錯体はクリー ム色の結晶を作った。)溶液を冷蔵して結晶化を完全に行うこともできる。この 結晶を濾過し、エーテルで洗浄して風乾した;収率 53%。 代替法:trans-[Ptl2L2]/AgNO3懸濁液を室温で8日間攪拌する代わりに、これ を一晩穏やかに加熱した。AgI をアセトン溶液からセライトで濾取し、濾液を減 圧乾固して白色粉末を得た;収率 82%。 実施例5 trans-[PtCl(Me2SO)(NH3L](NO3) (式中、L = キノリン及びイソキノリン)の製造 以下の反応経路を使用した: ジメチルスルホキシド(709 μL 、0.0781 g、1.0 mmol)を25 mLメタノール 中の trans-[PtCl2(NH3)L]の懸濁液に加えた。12 mL のメタノール中に溶解した 硝酸銀(0.167 g 、0.98 mmol)の溶液を攪拌しなから滴下混合した。この溶液を 暗所で一晩、穏やかに還流した。セライトを通してこの溶液から塩化銀を濾去し た。メタノールを留去し油状物質を得て、これをエーテルと数時間攪拌した後留 去した。少量のメタノールを加えて油状物質を溶解し、エーテルを再び加えて混 合物を攪拌した。白色固体と黄色油状物質が形成されるまでこれをさらに数回繰 り返して、溶媒を留去した。メタノールを加えて油状物質を溶解した。白色固体 は濾過してエーテルで洗浄し、減圧乾燥した。生成物を熱メタノールから再結晶 した;収率 68%。 分析:計算値 C11H16N3ClO4Pt;C,25.56; H,3.10; N,8.13; Cl,6.87 実測値 L = キノリン:C,25.72; H,2.74; N,7.92; Cl,6.97 実測値 L = イソキノリン:C,25.32; H,2.75; N,7.82; Cl,6.74 実施例6 trans-[PtCl2(OH)2(NH3)L] (式中、L = キノリン及びイソキノリン)の製造 以下の反応経路を使用した: これらの錯体はホーシェルら(Hoeschele,J.D.,Ferren,L.A.,Roberts,J.A .,and Whitfield,L.R.)、“正常なメスのフィッシャー344ラットにおける、19 5mPtラベルcis-ジクロロ -trans-ジヒドロキソビス(イソプロピルアミン)プラ チナ(IV)、CHIP、の生体内分布及び薬物動態”、ハッカーら(Hacker,M.P.,Dou ple,E.B.,Krakoff,I.H.)編、癌化学療法におけるプラチナ配位錯体、マルチ ナス・ニホフ、ボストン、MA、1984年)の方法の改良法によって製造した。 20 mL 30% H2O2中の trans-[PtCl2(NH3)L](1.0 g)の懸濁液を2時間還流し、 室温まで冷却させた。得られた懸濁液を濾過し、エタノール及びエーテルで洗浄 して、減圧乾燥した;収率 70%。 分析:計算値 L = キノリン、イソキノリン:C9H12N2Cl2O2Pt・H2O2; C,22.50; H,2.92; N,5.83; Cl,14.79 実測値 L = キノリン:C,22.57; H,2.57; N,5.51,Cl,14.81 実測値 L = イソキノリン:C,22.86; H,2.51; N,5.45; Cl,15.78; サンプル少量。 実施例7 mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(キノリン)]の製造 以下の反応経路を使用した: trans-[PtCl2(NH3)(quin)] + xs Cl2(g)→ mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(quin)]N H3 はキノリン基に対してトランス位を維持する。 固体 KMnO4に濃 HClを滴下することにより塩素ガスを発生させ、これを5.0 mL 水中の trans-[PtCl2(NH3)(quin)](300 mg)の懸濁液に3から10分間バブリング した。その後この懸濁液を濾過し、水、エタノール、及びエーテルで洗浄して、 加熱せずに減圧乾燥した。反応の完了は DMF-d7 中での生成物の 1H-NMR によっ てモニターすることができる。pt(II)錯体が依然として存在する場合には、その 固体を再び水に懸濁して、塩素を再バブリングしてもよい。 キノリン錯体の NMR元素分析の結果を以下の表に示す: 結合ヒドロキシドの存在が IR スペクトルによって確認された。 実施例8 trans-[PtCl4(NH3L](式中、L = キノリン及びイソキノリン)の製造 以下の反応経路を使用した: 1.86 g(4.17 mmol)の trans-[PtCl2(OH)2(NH3)(quin)]を 150 mL の濃 HClに 懸濁する。一晩攪拌しながら穏やかに加熱する(30-35 ℃)。氷浴中で冷却して 濾過する。水、少量のエタノール及びエーテルで洗浄する。加熱せずに減圧乾燥 する。濾液を静置し、二回目の収穫物を沈殿させる。前と同様に濾過及び洗浄す る。生成物はシリカカラムを通して精製してもよい。この粗生成物を DMF(70mg /mL)に溶解する;移動相:ベンゼン/アセトン/氷酢酸,4:2:1 。この生成物 はカラムから溶出される最初のバンドである;収率 35%。 分析:計算値 C9H10N2Cl4Pt:%C,22.36; %H,2.07; %N,5.80; %Cl,29.40 実測値 :%C,22.31; %H,2.12; %N,5.69; %Cl,28.58 イソキノリン化合物はキノリン化合物と同様の方法で製造された。 実施例9 trans-[PtCl2(OOCCH3)2(NH3)(quin)]の製造 以下の反応経路を使用した: trans-[PtCl2(OH)2(NH3)(quin)]を 50/50氷酢酸/無水酢酸溶液(0.5 mmol/2 .0 mL 全溶液量)に懸濁する。室温で 48 時間攪拌する。形成された黄色固体を 濾取する。再結晶するために錯体を最少量の温ジメチルホルムアミドに溶解する 。エチルエーテル(10x)を加え、冷凍庫中に一晩静置させて生成物を沈殿させる 。沈殿を濾取し、Et2Oで洗浄する。加熱せずに減圧乾燥する;収率 30-40% 。 分析:計算値 :%C,29.43; %H,3.02; %N,5.28; %Cl,13.40 実測値 :%C,29.66; %H,3.21; %N,5.28; %Cl,13.19 純度は(NMR 及び IR と共に)TLC によって調べることができる。使用した固 定相はアルミニウム担体上のシリカであった。移動相はベンゼン、アセトン、及 び氷酢酸の 4:2:1比の混合物であった。R1 = 0.63。 実施例10 trans-[PtCl2(NH3)(チアゾール)]の製造 cis-[PtCl2(NH3)2](1.5 g; 5.0 mmol)を 100 mL 丸底フラスコ中で水(30 mL )に懸濁した。この溶液にチアゾール(0.78 mL; 11 mmol)を加え、得られた混 合物を残存固体がなくなり、溶液が淡黄色になるまで、攪拌しながら 60-70℃に 加熱した。その後活性炭を加え、この溶液をセライトで濾過した。濃 HCl(6.25m L)を濾液に加え、その溶液を4時間穏やかに還流し、その間に少量の黄色固体が 沈殿した。加熱を終了し、容量がおよそ半分に減少しており、反応混合物を氷浴 中で30分間冷却した。得られた固体を氷冷水(2 x 5 mL)、冷エタノール(2x 5 mL)及びジエチルエーテル(2 x 10 mL)で洗浄した。 この固体を、形成された[Pt(チアゾール)4][PtCl4]を除去するのに必要な最 少量の沸騰水から再結晶した。「マグヌス(Magnus)」型の塩は水に不溶性であり 濾取された。trans-[PtCl2(NH3)(チアゾール)]は、水性濾液を極少量まで留去し て氷浴中で冷却し、濾過して、その固体を冷エタノール(2 x 5 mL)及びジエチ ルエーテル(2 x 10mL)で洗浄することによって得られた。その後この錯体を沸 騰アセトン上の排気加熱ピストル中で一晩乾燥させた。 収率:60-70% 微量分析 PtCl2SC3H6N2(計算値(実測値)): %C,9.79(9.93); %N,7.61(7.33); %H,1.64(1.51); %Cl,19.26(19.25) 1H NMRデータ:trans-[PtCl2(NH3)(チアゾール)](I) 溶媒:d7-dmf.δ(H2) = 9.60;δ(H4) = 8.26;δ(H5) = 7.97;δ(NH3) = 4.22 溶媒:CD3CN. δ(H2) = 9.35;δ(H4) = 8.20;δ(H5) = 7.61;δ(NH3) = 3.30 溶媒:d6- アセトン.δ(H2) = 9.53;δ(H4) = 8.28;δ(H5) = 7.83;δ(NH3) = 3.82[Pt(チアゾール)4][PtCl4](II) 溶媒:d7-dmf.δ(H2) = 9.69;δ(H4) = 8.31;δ(H5) =8.05 IRデータ:(I) :ν(Pt-Cl) = 325 cm-1 (II) :ν(Pt-Cl) = 335 cm-1 実施例11 trans-[PtCl2(NH3)(ベンゾチアゾール)]の製造 cis-[PtCl2(NH3)2](1.0 g; 3.3 mmol)を 250 mL 丸底フラスコ中で水(75mL) に懸濁した。ベンゾチアゾール(0.91 mL; 8.3 mmol; 2.5モル当量)を加え、こ の溶液を未溶解の原料錯体がなくなるまで、攪拌しながら70℃に加熱した。(注 :少量のcis-[PtCl2(NH3)2]が残っているだけで溶液の色が消え始めている場合 、全てのcis-[PtCl2(NH3)2]が溶解したものとして反応を処理した。)その後活 性炭を加え、この溶液をさらに10分間攪拌した。この混合物をその後セライト パッドで濾過した。濃 HCl(15 mL)を濾液に加え、溶液を3時間穏やかに還流し た。この間に少量の淡黄色固体が沈殿した。その後溶液を氷浴中で60分間冷却し 、得られた固体を濾取して氷冷エタノール(2 x 5 mL)及びジエチルエーテル(2 x 10 mL)で洗浄した。 粗生成物は、固体を最少量の沸騰アセトン中に溶解(100 mL中におよそ0.6g) することにより再結晶することができる。この溶液を活性炭で処理してセライト パッドで濾過し、濾液を少量になるまで留去する。この溶液を4℃に6時間静置 した。得られた固体を濾過してジエチルエーテル(2 x 10 mL)で洗浄し、沸騰 アセトン上の排気乾燥ピストル中で乾燥させた。 収率:60% 1H NMR:溶媒:d7-dmf δ(H2) = 10.0;δ(ベンゾ−プロトン)= 9.09,8.42,7.90,7.78 微量分析(計算値(実測値)): %Cl,16.95(16.95);%C,20.10(20.18); %H,1.93(1.90); %N,6.70(6.61) 実施例12 trans-[PtCl4(NH3)(チアゾール)]の製造 trans-[PtCl2(NH3)(チアゾール)](1 g;mmol)を室温で水(30 mL)に懸濁した。 この懸濁液に、濃 HClを KMnO4と反応させて発生させた塩素ガスを10分間バブリ ングした。この混合物をふたで覆い、室温でさらに20分間攪拌させた。この混合 物を攪拌しなから5分間再び塩素ガスをバブリングした後、この懸濁液をふたで 覆い、室温で25分間攪拌させた。得られた混合物を 2/3容量になるまで留去し、 氷浴中で30分間冷却し、得られた固体を濾過してエタノール(2 x 5 mL)及びジ エチルエーテル(2 x 10mL)で洗浄した。 NMRは、得られる固体が常に mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(チアゾール)]及び trans-[PtCl4(NH3)(チアゾール)]の混合物であることを示す。純粋なtrans,tran s,trans-[PtCl4(NH3)(チアゾール)]を得るために、メタノール又はアセトニトリ ルを用いたソックスレー抽出を固体混合物に対して行う。固体1g当たり 50 mL の溶媒を使用し、抽出は8時間行う。この後、溶媒を回収し蒸発乾固 する。得られた錯体が依然として純粋でない場合は二度目の抽出を行ってもよい 。錯体mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(チアゾール)]はメタノールよりもアセトニ トリルにわずかに溶け易い。そこで、不純物の残存は抽出溶媒にアセトニトリル を使用した場合のほうが多いようである。式中 R' がメチルであり、R"がメチル 、ベンジル、又はフェニルである化合物trans-[PtCl4(R'R"SO)キノリン]は上記 と同様の方法で製造することができる。 収率:25-30% 微量分析 PtCl4SC3H6N2(計算値(実測値)): %C,8.21(8.32); %H,1.38(1.27); %N,6.38(6.37); %Cl,32.30(32.18) 1H NMRデータ: 溶媒:d7-dmf.δ(H2) = 9.89;δ(H4) = 8.43;δ(H5) = 8.21;δ(NH3) = 6. 62 溶媒:d6- アセトン.δ(H2) = 9.77;δ(H4) = 8.43;δ(H5) = 8.07,δ(NH3 )= 6.00 実施例13 trans,trans,trans-[PtCl2(OH)2(NH3)(チアゾール)]の製造 trans-[PtCl2(NH3)(チアゾール)](0.5 g;mmol)を新たに調製した過酸化水素 (5 mL)に懸濁し、室温で90分間攪拌した。この後、残存した少量の原料物質を濾 去した。濾液にエタノール(10 mL)、続いてジエチルエーテル(50 mL)を加えると 、黄色固体が沈殿した。この混合物を氷浴中でおよそ2時間冷却し、その後固体 を濾取して、少量の氷冷エタノール(1 x 5 mL)及びジエチルエーテル(3x 5 m L)で洗浄した。 収率:0.37 g; 67% 微量分析 PtCl2O2C3H8N2S(計算値(実測値)): %C,8.96(8.79); %H,2.00(2.07); %N,6.97(6.69); %Cl,17.63(15.98) 1H NMRデータ: 溶媒:d6-dmso.δ(H2) = 9.66;δ(H4) = 8.33;δ(H5) = 8.04;δ(NH3) = 5.58 溶媒:d4- メタノール.δ(H2) = 9.50;δ(H4) = 8.28;δ(H5) = 7.84 溶媒:D2O.δ(H2) = 9.51;δ(H4) = 8.27;δ(H5) = 7.92 IRデータ: ν(O-H) = 3510 cm -1 実施例14 trans,trans,trans-[PtCl2(OH)2(NH3)(ベンゾチアゾール)]・H2O2の製造 trans-[PtCl2(NH3)(ベンゾチアゾール)](0.25g; 0.60 mmol)を 30 % 過酸化水 素溶液(7.5 mL)に懸濁し、存在する固体が全て溶解するまで 70 ℃で加熱した 。この後、溶液を氷浴中で15分間冷却した。この溶液に少量(2 mL)のエタノー ルを注意深く加えた後、直ちにジエチルエーテル(25 mL)を加えた。黄色固体が 沈殿した。この混合物をさらに30分間0℃に静置させた後、濾過によって固体を 回収した。 収率:0.16 g; 55% 1H NMR:溶媒 = d7-dmf δ(H2) = 9.72;δ(H5) = 8.10;δ(H6+H7) = 7.60; δ(H8) = 8.76 微量分析(計算値(実測値)):%Cl,14.58(14.55); %C,17.29(17.24); %H ,2.49(2.42); %N,5.76(5.67) 本発明を多様な好ましい態様によって説明してきたが、多様な改良、代用、省 略、及び変更が本発明の意図から外れることなく行えることが当業者には認めら れるであろう。従って、本発明の範囲は以下の請求の範囲によってのみ限定され るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU, LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ ,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の式Iのトランス プラチナ(IV)錯体: 〔式中、A は窒素複素環式不飽和リガンドであり、B は窒素複素環式リガンド、 アンモニア又は第一若しくは第二アミンであり、但し A及びB はピリジンではな く; X及びY は、同じ又は異なる、ハライド、スルフェート、ニトレート、ヒド ロキシ、カルボキシレート、置換カルボキシレート又は疑似ハロゲンを含むアニ オン性リガンドであり; Zはハライド、ヒドロキシル、又は-OCO-R、-OC(O)OR、 若しくは -OSO2-R(式中 Rは H、直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル、C3-C6 シク ロアルキル、フェニル、置換フェニル、又は C7-C10 アラルキルである)である か;又は Zは、式 R'R"SO のスルホキシド基(式中 R’は直鎖若しくは分枝 C1- C8アルキルであり、R"が直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル;非置換若しくは、1 個若しくは2個の塩素、臭素、フッ素等のハロゲンで置換されたフェニル、若し くはモノ及びジメトシキ置換フェニル;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプ ロピル等の C7-C10 アラルキルである)である〕。 2.前記窒素複素環式リガンドが、キノリン、ピロリン、イソキノリン、イミダ ゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾー ル、チアゾール、ベンズイソトリアゾール、インドール、ピラゾール、1,2,3-ト リアゾール、ピラジン、イソインドール、インドリン、シンノリン、キナゾリン 、1,8-ナフチリジン、アクリジン、置換キノリン、置換イソキノリン、又はチア ゾールである、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 3.前記第一アミンが式 NH2-R1(式中 R1 が H、直鎖若しくは分技 C1-C8アル キル、又は C3-C6シクロアルキルである)で表されるアルキルアミンである請求 項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 4.前記第一アミンが式 NH2-R1 を有し、かつR1がメチル、エチル、n-プロピル 、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシ ル、又はn-オクチルである、請求項3に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 5.前記 C3-C6シクロアルキルが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペン チル、又はシクロヘキシルである、請求項3に記載のトランス プラチナ(IV)錯 体。 6.前記第二アミンが式 NH(R1)2を有し、かつR1 が直鎖又は分枝 C1-C8アルキ ルである、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 7.前記直鎖又は分枝 C1-C8アルキルが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ ロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、又はn -オクチルである、請求項6に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 8.Z が -OCO-R、-OC(O)OR、又は -OSO2-Rであり、かつR がメチル、エチル、n -プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペンチル 、n-ヘキシル、又はn-オクチルである直鎖又は分枝 C1-C8アルキルである、請求 項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 9.Z が -OCO-R 、-OC(O)OR、又は -OSO2-Rであり、かつR がシクロプロピル、 シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルである C3-C6シクロアルキ ルである、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 10.Z が -OCO-R 、-OC(O)OR、又は -OSO2-Rであり、かつR がオルト、メタ及び パラのトリル;1個若しくは2個の塩素、臭素若しくはフッ素で置換されたフェ ニル;又はメトキシ若しくはジメトシキ置換フェニルである置換フェニルである 、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 11.Z が -OCO-R 、-OC(O)OR、又は -OSO2-Rであり、かつR がフェニルメチル、 フェニルエチル、又はフェニルプロピルである C7-C10 アラルキルである、請求 項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 12.前記疑似ハライドが SCN- 、CN- 、又は NO3 - である、請求項1に記載のト ランス プラチナ(IV)錯体。 13.請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体を製造する方法であって、適 当なプラチナ(II)前駆体化合物を適当な酸化剤と反応させて請求項1に記載の前 記トランス プラチナ(IV)錯体を形成させることを含む方法。 14.trans,trans,trans-[PtCl2(OH)2(NH3)L](式中、L = キノリン、イソキ ノリン、チアゾール及びベンゾチアゾール); mer,trans-[PtCl3(OH)(NH3)(キノリン)]; trans-[PtCl4(NH3)L](式中、 L = キノリン、イソキノリン、チアゾール及び ベンゾチアゾール); trans,trans,trans-[PtCl2(OOCCH3)2(NH3)(キノリン)];又は trans-[PtCl4(R'R"SO)キノリン](式中、R'はメチルを示し、R"はメチル、ベ ンジル又はフェニルである) を含む、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 15.医薬上許容しうる担体中に腫瘍阻止に有効な量の請求項1に記載の錯体を含 む医薬用組成物。 16.腫瘍阻止に有効な量の請求項1に記載の錯体を投与することを含む、哺乳動 物における腫瘍の増殖を阻止する方法。 17.Z が R'R"SO であり、かつR'、R"がメチル、エチル、n-プロピル、イソプロ ピル、n-ブチル、又は tert-ブチルである直鎖又は分枝 C1-C8アルキルである、 請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 18.Z が R'R"SO であり、かつR"が非置換又は、1個若しくは2個の塩素、臭素 若しくはフッ素で置換されたフェニル;又はメトキシ若しくはジメトシキ置換フ ェニルである置換フェニルであり、かつ R' が直鎖若しくは分枝 C1-C8アルキル である、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 19.Z が R'R"SO であり、かつR"がベンジル、フェニルエチル又はフェニルプロ ピルである C7-C10 アラルキルであり、かつR'が直鎖又は分枝 C1-C8アルキルで ある、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。 20.Z が R'R"SO であり、かつR'がメチルであり、かつR"がメチル、ベンジル又 はフェニルである、請求項1に記載のトランス プラチナ(IV)錯体。
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