JPH09501962A - 粘弾性改良剤として、酸化・エチレン−一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物 - Google Patents

粘弾性改良剤として、酸化・エチレン−一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物

Info

Publication number
JPH09501962A
JPH09501962A JP7507205A JP50720595A JPH09501962A JP H09501962 A JPH09501962 A JP H09501962A JP 7507205 A JP7507205 A JP 7507205A JP 50720595 A JP50720595 A JP 50720595A JP H09501962 A JPH09501962 A JP H09501962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
carbon monoxide
coating composition
paint
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7507205A
Other languages
English (en)
Inventor
ジャブロン,マイケル
Original Assignee
アライドシグナル・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/109,139 external-priority patent/US5332792A/en
Application filed by アライドシグナル・インコーポレーテッド filed Critical アライドシグナル・インコーポレーテッド
Publication of JPH09501962A publication Critical patent/JPH09501962A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/04Thixotropic paints
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G67/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing oxygen or oxygen and carbon, not provided for in groups C08G2/00 - C08G65/00
    • C08G67/02Copolymers of carbon monoxide and aliphatic unsaturated compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D201/00Coating compositions based on unspecified macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/40Additives
    • C09D7/45Anti-settling agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 抗サグおよび抗沈降に有効な量の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体を含んでなることを改善点とする、液体媒体中に分散された一種またはそれ以上の高分子バインダーを有する改良された塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 粘弾性改良剤として、酸化・エチレン- 一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物 本出願は1993年8月19日に出願された米国特許出願第109,139号 の一部継続出願である。 本発明は改良された塗料組成物に関する。より詳しくは、本発明は塗料組成物 用の粘弾性添加剤に関する。さらに詳しくは、本発明はサグ(sag:たるみ)、レ ベリングおよび塗料組成物中での顔料の懸濁を制御するチキソトロピー添加剤に 関する。本発明の粘弾性添加剤は酸化された、エチレン-一酸化炭素共重合体で ある。 発明の背景 塗料の調合において、特定途用の最終製品の流動性を調節するために粘弾性改 良剤を添加することは良く知られている。塗料調合物の、貯蔵、輸送、加工、塗 装および特定表面への後-塗装時の性質を調節するための、多数の粘弾性添加剤 が入手できる。これら添加剤としては変性および未変性有機質粘土、および例え ばレオロジー ハンドブック、レオックス社、ハイツタウン、ニュー・ジャージ ー州(1991年)[Rheology Handbook,Rheox,Inc.,New Jersey(1991)]に説 明されているような非常に多様な有機化合物がある。 サグ、レベリングおよび塗料組成物中での顔料の懸濁を制御するには、様々な せん断速度で塗料の適切な粘度を維持する添加剤が必要である。この維持は、こ れらの性質は相反する現象を含んでいるので困難である。例えば、サグを完全に 起こさないためには塗装直後に極めて高い粘度を有する塗料が必要であるが、そ のような材料の小さい流動速度は、その塗料が平滑な塗膜を形成するために、完 全に流動し得ないことを意味する。貯蔵中の顔料の懸濁を制御する包み込む粘弾 性構造が発達すると、塗装時にレベリングの問題を起こす塗料になる。 これらの多様な条件で粘度を維持するために、従来技術は、有機質粘土のよう なレベリングとサグを制御するための追加の添加剤と一緒に界面活性剤および増 粘剤のような、顔料の懸濁を制御するための添加剤を混ぜることを提案している 。しかし、このような多数の添加剤を含む塗料の製造は、困難で複雑な方法で、 各 粘弾性添加剤の混合のために、別々の加工条件を必要とすることも多い。また各 種添加剤の間で性質の正しいバランスも取らなければならない。従来技術では、 単一の粘弾性添加剤の加工パラメータでさえも調節が非常に困難なことが明らか になっている。精密な必要調合条件が用いられないと、矛盾した性質を有する塗 料になる可能性がある。このような精密な調合物は大規模に製造することも困難 であり、非常に多様な添加剤製品を確保しておく必要がある。 本発明の要約 本発明の改良された塗料組成物に用いられる粘弾性改良剤は、抗-サグ添加剤 と抗-沈降添加剤の両方の機能を発揮するので都合が良い。さらに、本発明の塗 料組成物を製造する方法は、従来技術の塗料の混合に必要な多くの調合工程また は精密なパラメータ制御を必要としない。 本発明は改良された塗料組成物に関する。本発明の組成物は、通常の塗料に特 有の高分子バインダーと液体媒体に加えて、抗-サグ性と抗-沈降性に有効な量の チクソトロピック粘弾性改良剤を含んでいる。本発明の粘弾性改良剤は酸化され た、エチレン-一酸化炭素共重合体を含んでなる。本発明の組成物に用いられる 粘弾性改良剤は、塗料組成物の抗-サグ性および抗-沈降特性の両方を改善する。 かくして、本発明は(a)乾性油、アルキッド樹脂、アリル樹脂、アミノ樹脂 、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン 樹脂、クマロン・インデン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、α,β-不飽 和単量体の重合で誘導される重合体、ビニル重合体および共重合体、セルロース 系重合体およびゴムから成る群から選ばれたる少くとも一種の高分子バインダー ;(b)液状媒体;および(c)抗-サグおよび抗-沈降に有効な量の酸化・エチ レン-一酸化炭素共重合体を含んでなる塗料組成物を提供するものである。 本発明は、さらに、次の: (1)本発明の粘弾性改良剤を液状媒体に分散してゲルを生成させる工程; (2)このゲルを塗料組成物に混合する工程; を含んでなる、上記の改良された塗料組成物を製造する方法を含んでいる。 本発明の粘弾性添加剤は顔料すり潰し(grinding)工程で塗料組成物に混入さ れる。本発明の添加剤を含む塗料組成物の製造は、既知の他の粘弾性改良剤を含 む塗料の製造に比べ、精密でない加工工程を必要とするだけであり、商業規模で の製造が簡単になる。本発明の方法は、他の既知の添加剤に比べて、その実用性 能が熱、せん断および空気の巻込みのような加工パラメータに影響されることが 少ない、抗-サグおよび抗-沈降に有効な組成物を提供する。さらに、本発明で使 用される粘弾性添加剤の化学構造は、既知の添加剤より加工工程中の有害な副生 物の発生が少なく、且つ乾燥中に有害な溶媒の放散が少ない塗料添加物を提供す る。 発明の詳細な説明 本発明の改良された塗料に使用される粘弾性改良剤は、一般的に言えば、性質 がチキソトロピー性であると説明できる。本発明の改良剤を塗料に混入すると、 せん断速度に依存して広い範囲の塗装粘度が得られる。 本発明の改良された塗料では、非せん断状態にある塗料にせん断力を加える場 合、せん断速度が増すと粘度が減少する。より長くその材料にせん断力を加える 程、粘度は一定の限界値に達するまで益々低くなる。次いで、そのせん断速度を 減少させると、粘度はゆっくり回復する。この粘度の増加は時間依存性であり、 十分な時間(秒から数時間)をかけると、粘度は元の非せん断状態で最初観測さ れた値に戻る。 何等かの理論と結び付けることを望むものではないが、本発明の粘弾性添加剤 の酸化過程で生成する極性の大きいカルボキシル官能基、さらにエステル、アル デヒド、ケトン、ヒドロキシドおよびペルオキシド基の間の分子間吸引力が、貯 蔵中の非せん断状態で複雑なコロイド状網目を創るものと考えられる。せん断速 度が増すにつれて、このコロイド構造中の弱い分子間吸引が破壊され、この塗料 は有効な加工と塗布のために必要な素晴らしい高せん断粘性を示す。せん断速度 が小さくなるにつれて、この分子間構造が再生され始め、そして優勢になる。塗 装後の低いせん断速度では再び分子間引力が優勢になり、その塗料の乾燥中の垂 れ下がりを防ぐには十分高く、そして素晴らしいレベリング性とフィルム形成性 を提供するのに十分低い塗料粘度を提供する。貯蔵時に経験されるような極端に 低いせん断速度では、分子間吸引力がコロイド状網目を生成させ、この組成物中 に存在する任意の分散した顔料の凝集を抑える作用をする。理解されるように、 このコロイド状網目は顔料粒子を包み込み、その粒子表面での静電荷相互作用を 抑え、それによって沈降が抑えられる。 本発明の粘弾性添加剤は塗料組成物のサグ抵抗性を改善する。表面に塗布され た後、その塗料は、乾燥工程の間目ざわりな流れと滴(しずく)を防ぐために、 その塗料が乾くまで十分な粘度を保持しなければならない。本発明の粘弾性添加 剤は、粘弾性添加剤を含まない対照組成物に比べて、塗料組成物のサグ抵抗性を 増加させ、そして既知の粘弾性添加剤と比肩できることが確認された。 本発明の粘弾性添加剤は、貯蔵中の過度の凝集を防ぐための抗-沈降性添加剤 としても有用である。実際には、その極限の粒度にまで分散されている顔料は殆 どなく、塗料は通常多くの集合体および凝集体を含んでいる;しかし、本発明の 添加剤は顔料の分散レベルを長期間十分なレベルに維持する。本発明の粘弾性添 加剤を添加した顔料を含む組成物を長い期間貯蔵した場合、弾性添加剤を含まな い対照組成物に比べて、沈降の改善が起こり、そして既知の粘弾性添加剤と同等 であった。 本発明の改良された塗料組成物中の粘弾性改良剤は酸化・エチレン-一酸化炭 素共重合体を含んでなる。サグ抵抗性添加剤と沈降抵抗性添加剤の両方の機能を 有する任意の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が本発明で有用である。望ま しくは、本発明の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、KOHの標準滴定で 測定した酸価が約4と約100の間であり、温度140℃でのブルックフィール ド粘度が約50と約800のセンチポイズの間である。さらに望ましくは、本発 明の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、KOHの標準滴定で測定した酸価 が約4と約60の間であり、温度140℃でのブルックフィールド粘度が約50 と約800のセンチポイズの間である。このエチレン-一酸化炭素共重合体は、 KOHの標準滴定で測定した酸価が、より望ましくは約8と約30の間になるま で、そして最も望ましくは約10と約25の間になるまで酸化される。本発明の 酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、温度140℃でのブルックフィールド 粘度が、より望ましくは約50と約700センチポイズの間の範囲にあり、そし て最も望ましくは約100と約600センチポイズの間の範囲にある。 本発明の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、ASTM D-5で測定した 硬さが、望ましくは約1から約15dmm、より望ましくは約1から約10dm m、最も望ましくは約4から約8dmmである。本発明の酸化・エチレン-一酸 化炭素共重合体は、ASTM D-3104で測定した、メトラー落滴温度(Met ler Drop Point)が、望ましくは約95℃から約105℃、より望ましくは約9 7℃から約104℃、最も望ましくは約98℃から約104℃である。 望ましくは、酸化の前で、このエチレン-一酸化炭素共重合体は、そのエチレ ン-一酸化炭素共重合体の総重量を基に、約2から約30重量パーセントの一酸 化炭素と約70から約98重量パーセントのエチレンから成る。より望ましくは 、このエチレン-一酸化炭素共重合体は、そのエチレン-一酸化炭素共重合体の総 重量を基に、約2から約20重量パーセントの一酸化炭素と約80から約98重 量パーセントのエチレンから成る。最も望ましくは、このエチレン-一酸化炭素 共重合体は、そのエチレン-一酸化炭素共重合体の総重量を基に、約3から約1 5重量パーセントの一酸化炭素と約85から約97重量パーセントのエチレンか ら成る。 この酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体の数重量平均分子量は、蒸気圧浸透 圧計で測定した価で、望ましくは約500から約10,000、より望ましくは 約1,000から約8,000、最も望ましくは約1,500から約5,000 である。 適した酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、米国(United States of Amer ica)、ニュー・ジャージー州(New Jersey)、モリスタウン(Morristown)の アライド・シグナル社(Allied Signal,Inc.)から入手されるであろう。最も推 奨される酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は次の表に示した性質を有し: そして、そのエチレン-一酸化炭素共重合体の総重量を基に、約3重量パーセン トの一酸化炭素と約97重量パーセントのエチレンを有するエチレン-一酸化炭 素共重合体から作られる。また、有用な酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は 、エチレンと一酸化炭素を重合し、次いでこの重合生成物を酸化するなどの任意 の方法によっても製造される。この技術分野の習熟者には知られているように、 酸化により高分子が切断し、酸性基が生成する。高分子鎖での酸性基の生成に加 えて、その高分子鎖に沿って様々な量のエステル、アルデヒド、ケトン、ヒドロ キシドおよびペルオキシドも生成する。 他の基本的構成成分として、本発明の塗料組成物は適当なバインダー若しくは 薄膜形成剤と液体媒体を含んでなる。任意の常用のバインダーと液体媒体が、そ れらが望まれる被覆性を有する塗装系を提供するという前提で使用される。 本発明では広い範囲の常用のバインダーが用いられる。有用なバインダーの例 は硬化の際に反応して固体の重合体を生成する乾性油を含有する物である。乾性 油は、通常、かなり大きいパーセントでオレイン酸、リノール酸、リノレイン酸 およびエレオステアリン酸のような不飽和酸を含んでいるアマニ油、サフラワー 油、大豆油、トール油、魚油、オイチシカ油、桐油および脱水カスター油のよう な不飽和化合物を含んでいる。これらの不飽和油は金属塩の存在下で大気中の酸 素と反応して固体の重合体を生成する。 他の有用なバインダーの例は熱硬化性重合体および熱可塑性重合体である。本 発明の実施においてバインダーとして用いられる熱硬化性重合体は広い範囲で変 えられる。このような有用な熱硬化性重合体の例は、フタル酸などの多塩基酸と グリコールのような多価アルコールとのエステル化で誘導された、乾性油を含ま ないアルキッド樹脂;ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリル マレエートおよびジアリルクロレンデートの重合で製造される樹脂のようなアリ ル樹脂;ホルムアルデヒドと尿素、アニリン、エチレン尿素、スルホンアミド、 およびジシアンジアミドなどの化合物との付加反応で製造される樹脂のような橋 架けアミノ樹脂;エポキシフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAおよび Fのジグリシジルエーテルおよび脂環式エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂;クレ ゾールおよびフェノールのような置換および未置換フェノールとホルムアルデヒ ドおよびアセトアルデヒドなどのアルデヒドとの反応で誘導される樹脂のような フェノール樹脂;ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、および2,6-トルエンジ イソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタン ジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートおよび4,4´-ジ シクロヘキシルメタンジイソシアネートなどのポリイソシアネートとポリエーテ ルポリオール[トリメチロールプロパン、1,2,6-ヘキサントリオール、2 −メチルグリコシド、ペンタエリトリトール、ポリ(1,4-テトラメチレンエ ーテル)グリコール、ソルビトール、スクロース]、アジピン酸、フタル酸およ びこれらに類するカルボン酸を過剰のエチレングリコール、ジエチレングリコー ル、プロパンジオールおよびブタンジオールなどの二官能性アルコールでエステ ル化して合成したポリオールのようなポリエステルポリオールとの反応により製 造されるウレタン樹脂である。 望ましい熱硬化性樹脂バインダーは、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和 ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂 およびクマロンインデン樹脂である。望ましいアルキッド樹脂は多塩基酸と多価 アルコールからのポリエステル樹脂である。グリセロールとペンタエリトリトー ルが多価カルボン酸用に用いられる。上に説明した乾性油は全てその脂肪酸油を モノ-グリセリドに変え、次いでフタル酸無水物などの二塩基酸と反応させるこ とによりアルキッド樹脂の製造に用いられる。 アルキッド樹脂はその製造に非常に多様な乾性油類、アルコール類および酸類 が使用されるので、その性質が非常に変動する。一般に、アルキッド樹脂は乾性 油より乾燥が速く、光沢の保持性が良く、且つ色が良い。大半の未変性アルキッ ド樹脂は化学的およびアルカリ耐久性が低い。アルキッド樹脂は乾性油酸の代わ りにエステル化ロジンで修飾できる。o-若しくはp-フェニルフェノールのよう なフェノール樹脂も硬度をより大きくし、化学的耐久性をより良くするために用 いられる。スチレンおよびビニルトルエンもアルキッド樹脂の乾燥をより速くし 、硬さと靭性をより改良するために用いられる。シリコン樹脂は良好な接着性、 硬度、耐屈曲性、靭性、屋外耐久性並びに溶剤、酸およびアルカリに対する耐久 性を持った塗料を提供するためにアルキッド樹脂に添加される。アクリル系単量 体は、アルキッド樹脂を改質して速乾性、良好な初期光沢、接着性および屋外耐 久性を得るために、乾性油類と共重合される。芳香族酸類、例えば安息香酸若し くはブチル安息香酸は脂肪酸の一部を置換えて空気乾燥をより速くし、光沢、硬 さ、化学的耐久性および接着性を大きくするために用いられる。 望ましいエポキシ樹脂はエピクロルヒドリンとジヒドロキシ化合物、普通はビ スフェノールから合成される。この重合には、二つの反応:HClが脱離する縮 合反応と、分子鎖に沿ってヒドロキシ基を生成するエポキシ基が開環する付加反 応が含まれる。この重合体は金属などの極性の表面に対する良好な接着性を保証 する各末端のエポシキ環と主鎖に沿ったヒドロキシ基を含む。触媒硬化タイプと エポキシ・エステルタイプの二種類のエポキシ樹脂がある。 触媒硬化型エポキシ樹脂は、硬化剤、例えばアミン類、ポリアミド樹脂、ケタ ミン、ポリスルフィド樹脂、酸無水物、金属水酸化物若しくはルイス酸などとの 反応によって有用な製品に変換しなければならない。これら材料の大半は、使用 直前まで材料成分を分離して置くために、二包装型で供給される。重合体の硬化 はその重合体を橋架けするエポキシ環と硬化剤の反応により起きる。これら重合 体から作られるペイントは素晴らしい化学的耐久性と硬さを有し、保修用塗料、 トレード・セール(仲間競売)用特殊塗料および工業用仕上げ塗料としてよく用 いられる。屋外暴露での白亜化、小さい耐衝撃性および二包装システムであるこ とが、エポキシ樹脂仕上げ塗料の使用を制約する。エポキシ樹脂は、また、乾性 油や脂肪酸とも反応して、空気乾燥または熱で硬化するエポキシエステルを生成 する。エポキシエステルから造られるペイントは、触媒硬化型エポキシ樹脂程良 好な化学的および溶剤耐久性を示さないが、この点では乾性油やアルキッド樹脂 よりは優れている。このペイントも屋外暴露で白亜化する。 望ましい熱硬化アクリル樹脂は、それ自身若しくは他の樹脂と高温で反応して 、橋架けして硬化するアクリル系に属する少くとも一種の単量体を含んでいる。 前に列挙したアクリル系単量体に加えて、アクリロニトリル、アクリルアミド、 スチレンおよびビニルトルエンがこれら重合体中によく用いられる。硬くて変形 耐久性があり、光沢の大きい熱硬化性アクリル系ペイントは、電気器具用仕上げ 塗料としてよく用いられる。 靭性があり耐屈曲性の仕上げ塗料はコイル被覆用に調合される。推奨されるポ リエステルは、強化プラスチック用に用いられるのに似た不飽和熱硬化性ポリエ ステル樹脂である。アルキッド樹脂は不飽和ポリエステルと考えられるが、この 用語は高分子の骨格中に不飽和化合物を有する樹脂にも用いられてきた。これら 樹脂は二塩基酸、例えばマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、フマル酸、イ タコン酸、フタル酸無水物およびアジピン酸と多価アルコール、例えばプロピレ ングリコールとの反応で製造される。スチレン若しくはその他の芳香族ビニル単 量体がこのポリエステル樹脂に加えられ、溶けてペイントにされる。禁止剤、例 えばヒドロキノンが缶の中での早期重合を防ぐために添加される;そのスチレン 単量体の重合を開始し、しばしば高温で行われる、そのポリエステル樹脂の硬化 のために、触媒を添加しなければならない。ポリエステル仕上げ塗料は非常に硬 く、靭性があり、溶剤に対する耐久性があり、かなり耐熱性が大きい。屋外耐久 性をより良くするためにポリエステルを改質するシリコン樹脂が添加される。 塗料で使用される望ましいフェノール樹脂は、主として、フェノール環にメチ ロール基を生成させるためにホルムアルデヒドと反応させたフェノールおよびパ ラ置換フェノールから造られる。これら基とフェノールとの反応により縮合重合 体が製造されることがよくある。フェノール系塗料は迅速に乾燥し、ビルド(bu ild:肉持ち)が大きく、湿度および化学薬品に対する抵抗性が良好である。そ の良くない初期の色および塗装後の黄変傾向がその使用を制約する。フェノール 系塗料は焼付け缶用塗料として用いられ、乾性油-改質フェノールアルデヒド系 仕上げ塗料は船舶用仕上げ塗料およびアルミ用塗料として用いられる。 ポリウレタン樹脂はイソシアナート、RNCO(式中、Rは有機の基)の反応 に基礎を置いている。ウレタン塗料は素晴らしい溶剤および化学薬品耐久性、耐 磨耗性、硬度、耐屈曲性、つやおよび電気的性質を示す。しかし、これらはかな り高価で、芳香族イソシアナートは塗装後黄変する。トルエン・ジイソシアネー トのようなポリイソシアネートをヒドロキシル化乾性油と反応させて、アルキッ ド樹脂およびエポキシエステル樹脂に似た樹脂が製造される。これらウレタン・ 乾性油で造られた仕上げ塗料は、その不飽和油の酸化によって空気乾燥する。ポ リヒドロキシ材料は過剰のイソシアネートを含むイソシアネート類と反応させる ことが可能で、その重合体はNCO基を含んでおり、それが塗装後に空気中の水 分と反応して重合体を橋架けし、硬化させる。湿度-硬化ウレタン樹脂は顔料の 添加が困難であるが、これは顔料が完全に乾燥し、無アルカリでなければならな いからである。この樹脂は、主として透明な塗料に用いられる。フェノール類は イソシアネートと反応して、そのイソシアネートをブロックし、若しくは系内で それがヒドロキシル化材料と反応するのを防ぐであろう。このタイプの塗料を塗 装後に150℃に加熱すると、そのフィルムからフェノールが揮発し、後にフリ ーのイソシアネートが残り、ヒドロキシル基を持った樹脂と反応し、そのフィル ムを硬化する。触媒が用いられる場合、二包装系も用いられ、その場合、例えば 第3アミンのような触媒がその重合体の橋架け用に加えられる。 コールタールに由来するクマロン-インデン樹脂は、それがアルミニウムのリ ーフィング(leafing)を助け、ガスの生成を最小に抑えるので、アルミニウム 用ペイントを造るために広く用いられる。しかし、この塗料は黄色く着色してお り、アルミニウム用ペイントの場合を除いて、その耐久性はまずまずの程度であ る。 尿素-ホルムアルデヒド、メラミン-ホルムアルデヒド、ヘキサメトキシメチル メラミン、ベンゾグアナミンおよび他のトリアジン-ホルムアルデヒド樹脂は全 て硬く、光沢があり、無色で、脆く、そして化学的耐久性のある熱硬化性の重合 体であり、アルキッド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂およびビニル樹脂のような基 本的な塗料ビヒクルの改質に用いられる。ロジンは消費者製品または工業用仕上 げ塗料に用いられるマレイン化ロジンアルキッド樹脂のような塗料のビヒクル の製造に用いられる。シリコン樹脂はアルキッド樹脂およびポリエステル樹脂の 屋外耐久性をより良くするために用いられる。 バインダーとして有用な、さらにその他の重合体の例は、ポリエステル、ポリ アミド、ポリカーボネート、α,β-不飽和単量体の重合体で製造される重合体 およびこれらに類する重合体のような熱可塑性樹脂である。望ましい熱可塑性バ インダーは、ビニル重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体およびそれらに類 する重合体のような共重合体;ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ シエチルセルロースおよびそれらに類する重合体のようなセルロース系重合体; スチレン-ブタジエン共重合体、塩素化天然ゴムおよびそれらに類する重合体の ようなゴム:並びにメチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアク リレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、2-エチルヘキシルアク リレートおよびそれらに類する単量体から誘導される重合体のようなアクリル系 重合体若しくは共重合体である。 この工業は固体バインダー含有量がよりより高い方を指向している。含まれて いるバインダーの量は特定の用途に応じて変えられる。通常、含まれているバイ ンダーの量はバインダー、液体分散媒体、顔料および酸化・エチレン-一酸化炭 素共重合体の総重量を基に約25から約55重量パーセントである。 本発明の実施に際して用いられる液体分散媒体は広い範囲で変えられ、常用の 塗料組成物で用いられるような任意の媒体を使用できる。このような媒体および それらと一緒に用いられる特定のバインダーはこの技術分野で良く知られている ので、詳細には説明しない。かかる分散媒体の例は水および炭化水素のような有 機の液体である。塗料はその分散媒体を基にして分類されることがよくあり、そ の組成物の一次溶媒として水を使用する塗料は有機溶媒を用いる塗料と区別され る。同じ高分子バインダーの多くが両方のタイプの組成物で用いられる。 この工業は低溶媒系の方を指向している。含まれている溶媒の量は特定の用途 に応じて変えられる。通常、含まれている溶媒の量はバインダー、液体分散媒体 、顔料および酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体の総重量を基に約15から約 30重量パーセントである。 水をベースにするペイントは、主に、ラテックス・ペイントで、重合体粒子が 非連続相で水が連続相である。ラテックス・ペイントでは、そのラテックス・バ インダーは、連続相である水によって分離された液体から半固体重合体までの非 常に小さい粒子から成る。水が蒸発すると、その重合体粒子はお互いに接触し、 融着若しくは凝集して、乾燥すると連続の塗料フィルムになる。顔料を使用する 場合、顔料粒子も水相中に分散され、乾燥した塗料フィルムはお互いに融着した 顔料と重合体粒子の混合物から成る。ラテックス粒子が硬くて、水が蒸発した時 それらが相互に融着しない場合には、例えばカルビトール・アセテート若しくは ジブチルフタレートのような可塑剤を添加するのが望ましい。 含まれる顔料の量は特定の用途に応じて変えられる。通常、含まれる顔料の量 はバインダー、液体分散媒体、顔料および酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体 の総重量を基に約20から約50重量パーセントである。 白色またはパステル調のペイントで、乳白度若しくは遮へい性を得るためにペ イントに用いられる主要な顔料は、ルチル型の二酸化チタンである。準白亜化耐 久性品種は室内用ペイントに、白亜化耐久性品種は屋外ペイントに、そして微粒 径品種は半光沢ペイントに用いられる。白かびを防ぐのを助けるために酸化亜鉛 が屋外ペイント用によく用いられるが、この顔料は化学反応性があるので、使用 に際しては注意しなければならない。 焼成粘土および薄片粘土などの多数の顔料がペイント中で隠ぺい力を増大させ るための酸化チタンの稀釈剤として有利に用いられる。これら顔料は不規則な表 面若しくは微細な粒径によって大きい表面積を有し、ビヒクルはそのペイント塗 膜が乾燥した時顔料表面の全部を被覆せず、その塗膜中に巻き込まれた空気が残 るであろう。顔料およびビヒクルと空気との界面は塗膜内での光の散乱を増やし 、かくして隠ぺい力が増加する。 多くの普通の稀釈用顔料、例えば雲母、炭酸カルシウム、粘土、タルク、シリ カおよび珪灰石が塗料中で用いられる。これら顔料は粒径、形状、硬度、色、表 面処理状態および所要水分量が変化するので、これらは粘度、流動性、つや、色 、洗浄難易度、引っかき抵抗性(scrubbability)、エナメル保持性、外観の均 一性および隠ぺい力にも或る程度影響する。稀釈用顔料は各タイプのペイントで 希望の性質が得られるように選ばれる。熱膨脹性の耐火ペイントでは、一次顔料 と して僅かに可溶性のリン酸カルシウム化合物が用いられる。 ペイント中で、顔料の濡れと分散を助け、液体を乳化させ、消泡剤として機能 する界面活性剤が用いられる。この材料は、水系ペイント中で、普通、親水性- 疎水性バランスと呼ばれている均衡のとれた極性-非極性構造を有している。界 面活性剤の化学組成は大きく変えることが可能であり、通常、単にアニオン性、 カチオン性および非イオン性に分類される。アニオン性界面活性剤(アリールア ルキルスルホネート、スルホコハク酸エステル、石鹸、水溶性アミンおよびスル ホン化油)および非イオン性界面活性剤(多価アルコールの長鎖カルボン酸部分 エステル類、フリーの水酸基を有する長鎖アルコール類および多価アルコールと 長鎖脂肪族アルコールとのエーテル類)が、ラテックス・ペイントに主として用 いられる。 顔料を濡らし、そして分散させるために、より親水性の水溶性界面活性剤が用 いられる。非極性液体に溶ける親油性の鎖と水に溶ける親水性のグループを有す る界面活性剤が、ラテックス・ペイントにワニス若しくは油を乳化させるために 用いられる。水溶性でない界面活性剤が消泡剤として用いられる。 希望の粘度を与え、エマルションと顔料分散液の安定化を助けるために、ラテ ックス・ペイント中で増粘剤または保護コロイドが用いられる。水溶性蛋白質ま たはカゼイン分散液およびセルロース系重合体(カルボキシメチル、ヒドロキシ エチルおよびメチルセルロース)が最も普通に用いられる。可溶性ポリアクリレ ート類、澱粉、天然ゴムおよび無機のコロイド状材料も用いられる。 保護コロイドは耐洗浄性、はけ塗りの容易さ(brushability)、粘弾性および 染料受容性などのペイントの多くの性質に影響を与える。ラテックス・ペイント はバクテリアの攻撃を受け易いから、防腐剤を含むべきである。数種の異なるタ イプの防腐剤が用いられる:フェノール系、水銀系、ひ素系または銅化合物、ホ ルムアルデヒドおよび或る種の第4級塩素化化合物。これら化合物の幾つかは化 学的に活性であり、幾つかは毒性があり、防腐剤を選定する場合にこれらの事実 を考慮しなければならない。ラテックス・ペイントで用いられる主なタイプのラ テックス重合体はスチレン-ブタジエン、ビニル系単独-または共重合体およびア クリル系重合体若しくは共重合体である。 本発明の望ましい態様で、アルキッド樹脂のような未変性熱硬化性高分子バイ ンダーは有機液体に可溶性なので、分散媒体は有機液体である。しかし、他の態 様で、溶媒またはラテックス・ペイント中で現在用いられている合成重合体の多 くは水に可溶化することができる。重合体のカルボキシル、ヒドロキシル、エポ キシまたはアミノ基と、アルコール、アルコールエーテル若しくはグリコールエ ーテルのようなカップリング性溶剤との組み合わせが、樹脂が可溶化される主要 な機構である。マレイン酸若しくはフマル酸は乾性油と反応して、水中でアンモ ニア若しくはアミンによって水に溶けるようにできる幾つかのカルボキシル基を 有する樹脂を生成する。アルキッド樹脂は、その生成反応を一塩基酸若しくは乾 性油酸で停止させないで、樹脂中に反応性のカルボキシル基を残すことにより、 水に溶けるようにすることができる。ジメチロールプロピオン酸、CH3C(C H2OH)2COOHおよびスロンボリン酸無水物(thrombolytic anhydride)が この目的に用いられている。溶解性を付与するために、脂肪酸でエステル化し、 マレイン酸無水物と反応させたスチレン-アルキルアルコールが水溶性ペイント ・ビヒクルとして用いられる。アミン-可溶化水溶性ポリエステル樹脂、アクリ ル樹脂、エポキシエステル樹脂およびフェノール樹脂も合成できる。水溶性樹脂 は、塗装後に水溶性が残るのを防ぐために、アミン類のような揮発性アルカリに よって可溶化されるのが普通である。 本発明の塗料は、場合によって添加される望ましい成分として、染料、若しく は顔料を含んでいる。このような材料はこの技術分野で良く知られているので余 り詳細に説明しない。有用な顔料の例は酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄 およびそれらに類する酸化物のような金属酸化物;硫化亜鉛、硫化カドミウム、 およびそれらに類する硫化物のような金属硫化物である。非常に多数の有機顔料 も塗料組成物に使用するために入手できる。 顔料、バインダーおよび液体成分に加えて、塗料組成物は次のような追加の添 加物を含んでいても良い:消泡剤、稀釈剤、増粘剤、流動化剤、乾燥剤触媒、防 腐剤、湿潤剤、粘土および雲母のようなバリヤー性向上剤、界面活性剤、粘度調 節剤並びに各種性質を向上させるための可塑剤。これらの追加の添加剤はこの技 術分野で良く知られているので余り詳細に説明しない。顔料、バインダーおよび 添加剤の選定は、言うまでもなく、作られる塗料に望まれる性質に依存する。 本発明の粘弾性添加剤は塗料組成物のサグ抵抗性を向上させる。表面に塗装後 、塗料はその仕上げ塗料が乾燥するまで目ざわりなたるみやしずくが落ちるのを 防ぐのに十分な粘度を乾燥の間保持していなければならない。この問題は、特に 、塗料を高温で急速に乾燥させる焼付け系で重要である。本発明のこの目的のた めに、サグ抵抗性は引き下げ法(drawdown technique)(ASTM D-440 0法A)で測定される。この方法では、塗装の厚みを変えて、真空プレート上に 保持されたラネタ7B(Laneta 7B)のようなドローダウンカード(drawdown ca rd:引きさげカード)上に引き下げ塗装する。次いで、このドローダウンカード を垂直に立て、塗料を乾燥させる。この乾燥は室温または炉の中のような高温で 行われる。乾燥が完了してから、その塗装を調べ、この塗料のサグ抵抗性の値は 、流れまたはたるみが初めて現れる塗装厚を記録することにより求められる。本 発明の粘弾性添加剤は、この組成物のサグ抵抗性を粘弾性添加剤を含まない対照 組成物に比べて、そして既存の粘弾性添加剤を含む組成物に比べて改善すること が確かめられた。 本発明の粘弾性添加剤は貯蔵中の過剰な凝集を防ぐための抗-沈降性添加剤と しても有用である。事実、極限の粒径で分散されている顔料は極く僅かしか含ま れておらず、顔料は、通常、多くの集合体と凝集物を含んでいるが、本発明のこ の添加剤は顔料の分散水準を長期間十分なレベルに保持する。本発明では、粘弾 性添加剤を含む塗料組成物は1パイントの標準ペイント缶の中に室温で長期間貯 蔵され、そしてASTM D-869およびD-1849の方法に従ってこの組成 物の沈降が測定された。本発明の粘弾性添加剤を含む顔料配合組成物は、長期間 貯蔵後、粘弾性添加剤を含まない対照組成物に比べて、そして既存の粘弾性添加 剤を含む組成物に比べて、改善が見られた。 この塗料組成物中に含まれる粘弾性添加剤の量は広い範囲で変えられ、サグ抵 抗性と沈降抵抗性を任意の程度に向上させる任意の量が使用される。一般に、本 発明の塗料組成物に混合された粘弾性添加剤の量は、粘弾性添加剤を含まない対 照組成物に比べて、そして既存の粘弾性添加剤を含む組成物に比べて、その組成 物のサグ抵抗性を増大させ、そしてその組成物の沈降抵抗性を向上させるのに十 分な量でなければならない。本発明で用いられる粘弾性添加剤の量は、塗料組成 物の総重量を基に、望ましくは少くとも約0.5重量%、より望ましくは約0. 5から約2重量%、最も望ましくは少くとも約0.5から1重量%である。 本発明の粘弾性調節剤の有効量を添加すると、その低せん断粘度はブルックフ ィールド・シンクロ-レクトリックRFV粘度計(Brookfield Synchro-Lectric RFV Viscometer)(ASTM D-2196の方法A)で測定した値で、約1000センチ ポイズから約1000cps、またはストーマー粘度計(Stomer Viscometer) (ASTM D-562)で測定した値で、約125クレブス単位(Krebs Unit)(KU)の 範囲にある。本明細書で用いられる“低せん断”という用語は、その組成物に加 えられたせん断速度が約0.1/秒から約50/秒(貯蔵時および塗布後せん断 速度)であることを意味する。本発明の添加剤を添加すると、その組成物の高せ ん断粘度は、ICIのコーン アンド プレート粘度計(ASTM D-4287)で測定 した値で、約5ら約30ポイズ範囲にある。本明細書で用いられる“高せん断” という用語は、その組成物に加えられたせん断速度が約3000/秒から約12 ,000/秒(塗装せん断速度)であることを意味する。 本発明の塗料組成物はこの技術分野の習熟者に良く知られている常用の方法を 用いてうまく製造できる。そのような方法の例は、米国特許第2,923,43 8号;同第3,601,589号;同第3,916,168号;および同第4, 403,866号明細書;並びに英国特許第1,589,705号明細書に詳細 に説明されている方法である。 望ましい一つの態様では、液体媒体中または樹脂中に分散された粘弾性調節剤 から成る、前-分散液を調製することが必要である。この濃厚液の調製に用いら れる液体媒体は広い範囲で変えられるが、推奨される液体はキシレンとミネラル スピリットである。この濃厚液用の最も望ましい液体はキシレンである。 一般に、この濃厚液は液体媒体中に酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体の微 粒子を加熱および攪拌下に分散させることによって調製されるのが望ましい。こ の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体の微粒子の半透明でゲル状の分散液であ る濃厚液が得られるような、加熱、冷却および攪拌速度の任意の組合せが用いら れる。 望ましい一つの態様では、加熱工程に続いて、酸化・エチレン-一酸化炭素共 重合体が溶液から沈殿する温度である曇点領域を求めるために、その溶液を放冷 する。この曇点はその混合物の初期不透過率によって求められる。次いで、この 混合物を透明化するまで再加熱し、放冷するが、曇点の上5℃で始めて、曇点の 下10℃まで混合物を急速に冷却すると、微粒子の半透明のゲル分散液が生成す る。 本発明の最も望ましい態様では、この濃厚液の粘度をそれが室温で注ぐことが できる程度に調整する。これにより、次に行われるその濃厚液の塗料組成物中へ の混入が簡単な一工程になることが保証される。 次いで、この濃厚液が塗料調合物に添入される。この共重合体の装填量は意図 する用途に応じて広い範囲で変えられるが、一般に、その組成物の総式量を基に 少くとも約0.5重量%の装填量が用いられる。この酸化・エチレン-一酸化炭 素共重合体の約0.5から約2重量%の装填が望ましく、そして約0.5から約 1%の装填が最も望ましい。例えば、この酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体 が、その塗料組成物の総式量を基に、1%の装填量で加えられるべきである場合 には、この粘弾性調節剤は20%固体分散液の形に調製され、総式量を基に5% か加えられる。 この分散液の添加に続いて、このすり潰したペーストは任意の添加顔料を分散 させるのに十分なせん断下に置かれる。この顔料が分散される時、このすり潰し た基剤の温度を少くとも約140°F(60℃)に上げるのに十分な運動のエネ ルギーを加えるのが望ましい。この温度は、普通、顔料の分散過程で到達され、 普通、すり漬した基剤を追加加熱する必要はない。 加工中に揮発した液体の代替として、その塗料組成物のガロン当たりの重量( ASTM D-1475)を調整するために、追加の液体が添加される。この工程で任意の 適切な液体媒体が用いられるが、普通その塗料組成物中と同じ液体媒体が用いら れる。例えば、本発明では、追加分散用の液体媒体としてキシレンを使用するの が望ましく、またミネラルスピリットを塗料組成物用の液体媒体として使用する のが望ましい。 この濃厚液に混合される粘弾性調節剤の粒径は重要で、その粒径はその重合体 がその濃厚液若しくは得られる塗料組成物中に希望の程度に分散される程度であ るべきである。すり潰し、粉砕、せん断変形若しくは分散によって、粘弾性調節 添加剤の粒径はASTM D-1210の方法で測定した値で約6ヘグマン(Heg man)未満にするのが望ましい。塗料の製造における一つの主要な問題は、その 液体部分中の顔料の分散である。本発明の塗料組成物は、場合によっては、染料 、稀釈剤、拡散バリヤーおよびその類似物として挙動する顔料を含んでいる。塗 料組成物で用いられる顔料は、強い吸引力でお互いに結合を保っている微粒子の 集合体を含んでいる。顔料粒子をどの程度まで小さくしなければならないかは、 特定の塗料組成で決まる。顔料凝集体を粒子サイズに小さくするために、高せん 断または摩擦のような形での仕事がその顔料液体スラリーに加えられる。顔料の 表面を濡らし、表面に吸着されている空気または水分をその液体で置換えるため には、また、かなりの仕事が必要である。塗料の分散相中の石鹸または界面活性 剤のような湿潤剤が顔料を濡らし、そして分散させるのを助けるためによく用い られる。 或種の顔料は他の顔料より分散し難いので、異なるタイプの分散装置若しくは ミルが用いられる。ペイント製造時の分散操作では、元の顔料分子の粒径は殆ど 小さくならないとしても、液体中での顔料の分散にはすり漬しがしばしば求めら れる。 高速ストーン・ミル(stone mill)は定置カーボランダム・ストーンと高速回 転ストーンから成る。顔料ペーストはこれらストーンの間を通され、ストーン間 の間隔はせん断作用のために多少変化し得る。これらのミルは分散がかなり容易 なペイント、例えば非常に微細な分散は要求されない建築用ペイントでの高い生 産速度の場合に適している。 ローラ・ミルは、異なる速度で反対方向に回転しているスチール・ロラーから 成る。顔料-液体ペーストは異なる間隙に調節できるローラーの間を通される。 三本ロール・ミルがペイント工業で最も広く用いられている。ローラ・ミルは生 産速度が比較的小さく、熟練した作業員を必要とするが、微分散物を製造するこ とができる。 一部重なり合って反対方向に回転する二枚の大体S字型のブレードから成る高 荷重ドウ・ミキサー(heavy-duty dough mixer)は非常に重質のペーストを分散 するのによく用いられる。 ボール・ミルおよびペブル・ミルは水平軸の回りを回転する大きい円筒状のス チールタンクから成る。このミルはスチール製または磁製のボール若しくはペブ ルと、分散されるべき材料で部分的に充填される。通常、タンクの側面に分散を より良くするためにボールを持ち上げるのを助けるバッフル・バー(邪魔棒)が 取付けられている。スチール・ボールの方が密度が大きいので効果的であるが、 白色ペイントの製造には用いられない。ボール・ミルはそれが装填された後は殆 ど手間が掛からず、良好な分散物が製造できる。 サンド・ミルはすり潰し媒体としてのあら砂が入っているシリンダーから成る 。分散されるべき顔料ペーストがこのミルに装填され、直立シャフトで駆動され る回転羽根型円板が砂とペーストの混合物に循環パターンを生じさせる。羽根の 表面近くの粒子とその材料の残りの部分との間に速度の差があり、この差が顔料 を分散させる大きいせん断作用を発現する。あらいスクリーンで顔料スラリーは ミルを通り抜けることができ、一方砂はミルの中に残る。顔料スラリーは連続操 業のためにこれらミルを通り抜けられる。サンド・ミルの生産速度はかなり大き く、そして分散は非常に良好である。これらのミルは高品質工業用仕上げ塗料用 によく用いられる。 高速分散機は直立シャフトで高速度で駆動される円形の羽根を備えているタン クから成る。顔料-液体混合物の分散は羽根の表面近くで発現される大きいせん 断作用により達成される。高速分散機は非常に微細な分散が必要でないか、若し くはその顔料がその液体中に容易に分散されるであろう場合に用いられる。生産 速度は非常に大きく、このタイプの装置は大半の建築用のペイントの製造に用い られる。 共重合体と場合によって添加される顔料がその液体または濃厚液中に分散され 、安定化された後、その液体または濃厚液は、普通、低速の攪拌装置を備えた稀 釈タンク(thin tank)に移され、その中でその塗料は希望の粘度に調整され、 覆いを掛けられる。すり潰し操作中には必要でない材料はこの稀釈タンクの中で ペイントに添加することができ、ゆるく攪拌しながら加えることができる。溶剤 稀 釈型ペイントのバインダーは、通常、すり潰し操作中に添加され、ラテックス・ ペイントのバインダーは、普通、稀釈タンク中で添加される。稀釈タンクは、普 通、重力流下に好都合なようにすり潰し装置の下の床の上に置かれ、出来上がっ たペイントは、通常、濾過して充填するために、この稀釈タンクの下の床の方に 落とされる。 本発明の塗料組成物は普通のペイントが用いられる用途に有用である。例えば 、これらのペイントはトップコート、充填材、プライマ、中塗り剤(surfaces) およびアンダーコート剤(sealer)として有用である。この塗装を乾燥する方法 は限定的でなく、任意の常用の方法が用いられる。例えば、本発明の塗装は空気 乾燥若しくは高温で乾燥される。望ましい乾燥法は空気乾燥法である。 次の実施例は、本発明を例示するために提供されるが、これら実施例は例示の ためだけのものであり、本発明の限定を意図するものではないことが理解される であろう。 実施例 I.塗料組成物の調製 以下の実施例で使用するペイントの調合処方は、固形分含量の多い、低VOC アルキッド・エナメルであるデュラマック(Duramac)2272について、マッ クホーター社(McWhorter)から入手される、推定式2272GRY1に基づい ている。 デュラマック2772バインダー(24ガロン、即ち195.3ポンド)をカ ウレス分散機でゆっくり攪拌しながら入れ、次いで下記の成分を加えた: 顔料を良く分散させるためにせん断速度を上げた。ヘグマン(Hegman)すり潰 し度が大体5.5になるまでせん断処理を続けた。温度が60℃(140°F) になり、その温度を10分間保った。次いで、混合速度を下げ、下記の成分を加 え: 均一になるまで(約15分)混合した。 得られたペイント調合物は、ASTM D-1475の方法で測定した値で、 ガロン当たりの重量が約10.41ポンドであった。II.分散物またはゲルの調製 上の節Iで調製したペイント調合物に本発明の粘弾性改良剤を加え、酸化・エ チレン-一酸化炭素共重合体の分散液を調製した。 この分散物は固形分20%で調製した。キシレン(液体媒体)600グラムを 1000mLのパイレックスガラス・ビーカーに秤り入れた。次いで、USA、 ニュー・ジャージー州、モリスタウンのアライド・シグナル社から入手した酸化 ・エチレン-一酸化炭素共重合体150グラムを液体媒体中に秤り入れた。この エチレン-一酸化炭素共重合体は、酸化前には、エチレン-一酸化炭素共重合体の 総重量に対し、3重量パーセントの一酸化炭素と97重量パーセントのエチレン を含んでいた。使用した酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は、次の性質を有 していた。 実施例1では、酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体固形分はキシレン中24 %であった。実施例2では、酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体固形分はミネ ラル・スピリット中20%であった。この混合物をホットプレートの上に置き、 211プロップ・ブレード(prop blade)と1/18馬力ボーディン・モーター (最大500RPM)を用いてゆっくり攪拌した。 温度が上昇すると、この酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体は液体媒体に溶 け込み、105℃で透明な溶液が生成した。この溶液を曇点(大体63℃)にな るまで放冷した。曇点はこの酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が溶液から沈 殿する温度で、その混合物が半透明になる点で求められる。 次いで、この混合物をホットプレートに戻し、再び透明化するまで再加熱した 。その混合物をまた放冷したが、曇点の上5℃で始めて、曇点の下10℃まで、 その混合物を急速に冷却(ショック冷却)した。このショック冷却は、混合物が 入っているビーカーを攪拌を続けながら氷浴に浸けて行った。急速冷却中、ビー カーの壁面に硬くて冷たいゲルが生成するのを防ぐために、ビーカーの壁面をス パチュラで引っかき続けた。若し、そのままにして置くと、この堅いゲルが冷却 を著しく遅らせるであろう。 このショック冷却法で微粒子の半透明のゲル分散液が生成した。この曇点範囲 の下限に達したら、氷浴を外し、室温になるまで攪拌と引っかきを続けた。 夜中の間にゲルの粘度の増加が見られるが、この増加はせん断を加えると容易 に元に戻る。III.粘弾性添加剤の添入 上の節IIで調製した粘弾性改良剤の有効性を試験するために、それをペイン ト調合物に加えた。上の節Iで調製した、秤量したすり潰しペーストの入ったパ イント缶をカウレス分散機でゆっくりせん断変形を加えた。次いで、共重合体を この塗料組成物の総式量を基に0.5重量%の量加えた;この粘弾性改良剤は固 形分20%の分散液の形であるから、総式量で2.5%の分散液が加えられた。 すり潰したペーストをもう一度すり漬し速度まで攪拌し、その温度を約140 °F(60℃)になるまで監視した。そして全部が混ざり合う間、その速度をさ らに10分間維持した。次いで、速度をゆっくりしたレベルに落し、正確な量の レットダウン(letdown)を混ぜながら加えた。容器の壁面を常に定期的に引っ かきながら、この組成物が均一になるまで混合を続けた。十分均質になってから 攪拌をゆるくし、巻込まれた空気をその混合物から追出した。 次の日に、望ましくは、キシレンと無臭のミネラルスピリットとの混合物であ る液体媒体を加えてこの組成物のガロン当たりの重量を調整した。得られた組成 物の補正WPG(重量/ガロン)はASTM D-1475の方法で測定して1 0.41ポンド/ガロンであった。IV.試験 (1)高せん断粘度 ASTM D-4287:ペイント組成物の高せん断粘 度はICI コーン・アンド・プレート粘度計で測定され、調合物のはけ塗りの 指標を提供する。一滴のペイントをこの粘度計の二枚の金属プレートの間に入れ 、高せん断速度下でのこの組成物が動かされる難易度を測定した。塗布が容易で あるためには、粘度の読みがより低い方が望ましい。 (2)低せん断粘度 ASTM D-2196 方法A:ブルックフィールド RVFモデルのシンクロ電気粘度計を用いて、低せん断粘度を評価した。この 粘度は低せん断速度(棚の上に静置および塗布後の粘度)でのペイントの安定性 を示す。この値はそのペイントが貯蔵時にいかに均質なままであるかを示し、そ のペイントの固有粘性(inherent body)の尺度を提供する。貯蔵寿命が長いた めには、粘度の読みがより高い方が望ましい。 (3)サグ ASTM D-4400 方法A:レネタ(Leneta)3-12ミル の抗-サグ・バー(anti-sag bar)およびレネタ・7B サグおよびレベリン グ・ドローダウンカード(Sag & Levelling drawdown cards)を用いて本発明の ペイント組成物で試験した。このカードを真空プレートの上に水平に置き、減圧 にして固定した。U字型のドローダウン・ブレードをこのカードの上の端に置き 、試験される塗料をそのブレードのアームの間に入れた。次いで、このブレード をカードの下端に向けて、均等な圧力を加えながら、引き下げて、1ミルずつ増 やして、3から12ミルの厚みの複数のペイントの線を塗布した。次いでこのカ ードを真空プレートから外し、3ミルのペイント厚みの線の方を上にして垂直に 吊り下げた。ペイントのこれらの線を調べて、流れ若しくはたるみ(垂れさがり )なしに塗布できる最大の厚みを求めた。 (4)流動性-ASTM D-2801:フロー(流動性)はサグの正反対の性 質であり、垂直な面上のペイントが如何に良く流動して平滑なガラス様の仕上が りになるかを示す。サグとフローのバランスが多くの用途で切望される。ここに 示したフロー試験の結果は、ニュー・ヨーク・ペイント・アンド・コーティング ズ・ソサイティー[New York Paint and Coatings Society(NYPC)]の0-10の レベリング・テストブレードと レネタ7B サグおよびレベリング・ドローダ ウンカードを用いて得られた。このテストブレードには、隣接する二つの切込み の、深さの異なる組みが複数刻まれている。一様に押しつけながら、ペイントを ドローダウン・カード上に塗布し、二本の線が流れて一緒になるのに必要なペイ ントの量を求めた。ペイントが乾燥した後、10を最良として、0〜10に等級 付けした。 (5)抗-沈降性 ASTM D-869およびASTM D-1849:ペイ ントをその容器に貯蔵している時、より密度の大きい成分(顔料、など)は底の 方に沈降しようとするであろう。抗-沈降用の優れた粘弾性物質はこの過程を妨 害乃至は止めるであろう;そして、最低限容易に再攪拌できる“柔らかい”沈降 物を作るべきである。硬い緻密な沈殿物は極めて望ましくない。棚の上に特定の 期間置いた後、缶を再開封し、端が平たいへらで沈降状態を調べた。沈降物の量 、タイプおよび厳しさを記録した。オーブン中での促進試験を49〜60℃(1 20〜140°F)で30日間行うこともよくある。 (6)塗膜の外観:0.003”-6”の長さのドローダウン・バー(drawdo wn bar)を用いて、真空プレート上に置いたレネタ7B サグおよびレベリング ・ドローダウンカードにペイントの塗膜を塗布した。一晩乾燥後、塗膜表面の外 観を調べ、粗粒、不均一性およびその他の欠陥をチエックした。V.結果 上に概略を示したようにして調製した塗料組成物(下の表1で実施例1として 、下の表2で実施例2として示される)の抗サグ性と抗沈降性を粘弾性調節用添 加剤を含まない対照試料(下の表1および表2で対照例Aとして示される)およ び標準粘弾添加剤を含む試料(下の表1で対照例Bとして、下の表2で対照例C として示される)と比較した。表2の結果では、その添加剤はすり潰し基剤に加 えられた。 対照例Bは、粘弾性添加剤としてディスロン(DislonR)6900-20Xを含 んでいる。ディスロン6900-20Xはキング・インダストリーズ社(King In dustries)から供給され、抗-サグ剤と抗-沈降剤の両方の機能を有するポリアミ ドワックスと言われている。ディスロン6900-20Xは、それを塗料組成物 に混合する場合に幾つかの問題があるので、不利である。その製品パンフレット には、混合の時空気の巻込みを最小にしなければならないと記されている。何故 なら、空気が存在するとディスロン6900-20Xの分散が阻害され、その結 果、その使用性能が抑制される可能性があるからである。また、ディスロン69 00-20Xは、すり潰し過ぎが起きないようにしないと、その活性が低下する 。加えて、ディスロン6900-20Xはエチルベンゼンおよびメタノールのよ うな毒性のある溶媒と一緒に用いられる。 対照試料Cは、粘弾性添加剤としてチクサトロール(ThixatrolR)STを含ん でいる。チクサトロールSTはレオックス社(Rheox Inc.)から供給され、抗サ グ剤として機能するひまし油の有機誘導体だと言われている。チクサトロールS Tはそれを塗料組成物に混合する場合に幾つかの問題があるので、不利である。 レオロジー・ハンドブック(RHEOLOGY HANDBOOK)には、チクサトロールSTの 混合では、その粘弾性を発現させるためには、一定時間せん断変形と熱をかけな ければならないと記載されている。チクサトロールSTに対して推奨される加工 温度は、脂肪族溶媒系では63℃から74℃、芳香族系では38℃から52℃で 保持時間は15から30分である。レオロジー・ハンドブックには、加工温度が 低く過ぎると、粘弾性の発現が不完全で、加工温度が高過ぎると、チクサトロー ルSTは部分的に溶解し、粘弾性構造が失われ、冷やした時軟らかいゲル粒子が 生成すると記載されている。全ての対照例でこの添加剤は総式量を基に0.5重 量パーセント使用される。 表1と表2に示した試験では、異なるスピンドルが使用されたので、表1中の 高せん断粘度の各読みの値は、使用した0-40スピンドルで計算するために4 倍した。 表1中の結果が示しているように、本発明の組成物は、その添加剤をすり潰し 時に加えても、すり潰し後にゆるく攪拌しながら加えても、添加剤を加えていな い若しくは現在使用されている添加剤を加えた組成物に比べて、最良の総合的性 質(低い高せん断粘度、高い低せん断粘度、高い抗さぐ性、高い流動性および素 晴らしいフィルムの外観)を有する。これらの望ましい最終性質に加えて、本発 明の添加剤を使用すると、ディスロン6900-20Xの使用に伴う、混合の問 題と有毒な溶媒の問題が除かれ、そして流し込むことができる添加剤が作られる 。 表1中の結果が示しているように、本発明の組成物は、添加剤を加えていない 組成物に比べて、高い低せん断粘度と高い抗さぐ性を有している。現在使用され ている添加剤を加えた組成物に比べて、本発明の組成物は総合的により良好な粘 弾性を示す。本発明の添加剤により提供されるこれらの望ましい最終の性質に加 えて、本発明の添加剤を使用すると、チクサトロールSTの使用に伴う混合の問 題が除かれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C09D 201/00 PDC 9167−4J C09D 201/00 PDC (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),JP

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)乾性油、アルキッド樹脂、アリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂 、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、クマロン ・インデン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、α,β-不飽和単量体の重合 により誘導される重合体、ビニル重合体および共重合体、セルロース系重合体お よびゴムより成る群から選ばれる少くとも一種の高分子バインダー; (b)液状媒体;および (c)抗-サグおよび抗-沈降に有効な量の酸化・エチレン-一酸化炭素共重合 体; を含んでなる塗料組成物。 2.酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が約4から約100の、KOHでの 標準滴定で測定した酸価を有する、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 3.酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が約4から約60の間の、KOHで の標準滴定で測定した酸価を有する、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。 4.酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が約500から約10,000の、 蒸気圧浸透圧計で測定した数平均分子量を有する、請求の範囲第1項に記載の塗 料組成物。 5.酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が約1,000から約8,000の 間の、蒸気圧浸透圧計で測定した数平均分子量を有する、請求の範囲第1項に記 載の塗料組成物。 6.酸化・エチレン-一酸化炭素共重合体が塗料組成物の総重量を基に約0. 5から約2重量パーセントの量で存在する、請求の範囲第1項に記載の塗料組成 物。 7.組成物の低せん断粘度が、ASTM D-2196の方法Aで測定した、 20℃の温度での値で、約1000から約10000センチポイズである、請求 の範囲第1項に記載の塗料組成物。 8.組成物の高せん断粘度が、ASTM D-4287の方法で測定した、2 0℃の温度での値で、約5から約30ポイズである、請求の範囲第1項に記載の 塗料組成物。 9.組成物のサグ抵抗性が、ASTM D-4400の方法Aで測定した、2 0℃の温度で乾燥した場合の値で、少くとも約7ミルである、請求の範囲第1項 に記載の塗料組成物。 10.該組成物が、さらに顔料を含んでなる、請求の範囲第1項に記載の塗料 組成物。
JP7507205A 1993-08-19 1994-08-18 粘弾性改良剤として、酸化・エチレン−一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物 Pending JPH09501962A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/109,139 1993-08-19
US08/109,139 US5332792A (en) 1993-08-19 1993-08-19 Coating compositions containing oxidized ethylene-carbon monoxide copolymers as rheology modifiers
US08/225,166 US5459209A (en) 1993-08-19 1994-04-08 Coating compositions containing oxidized ethylene-carbon monoxide copolymers as rheology modifiers
US08/225,166 1994-04-08
PCT/US1994/009451 WO1995005423A1 (en) 1993-08-19 1994-08-18 Coating compositions containing oxidized ethylene-carbon monoxide copolymers as rheology modifiers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09501962A true JPH09501962A (ja) 1997-02-25

Family

ID=26806656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7507205A Pending JPH09501962A (ja) 1993-08-19 1994-08-18 粘弾性改良剤として、酸化・エチレン−一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5459209A (ja)
EP (1) EP0714421A1 (ja)
JP (1) JPH09501962A (ja)
WO (1) WO1995005423A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040147662A1 (en) * 2003-01-17 2004-07-29 Wayne Mattingly Pourable anti-settling thickening agent
KR101022605B1 (ko) * 2006-05-10 2011-03-16 주고꾸 도료 가부시키가이샤 방식 도료 조성물
US20120160130A1 (en) * 2009-06-02 2012-06-28 Heubach Gmbh Tinting system for producing a defined number of shades of a paint ready for use, including associated components
CA2691258A1 (en) * 2010-01-26 2011-07-26 The Procter & Gamble Company Detergent dispensing and pre-treatment cap
US8613563B2 (en) 2010-06-22 2013-12-24 The Proctor & Gamble Company Detergent dispensing and pre-treatment cap

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4957997A (en) * 1989-10-04 1990-09-18 Quantum Chemical Corporation Process for converting polyketones containing pendant functional groups to polyesters
US4929711A (en) * 1989-10-04 1990-05-29 Quantum Chemical Corporation Process for converting polyketones to polyesters
US5140080A (en) * 1991-10-10 1992-08-18 Quantum Chemical Corporation Process for converting polyketones to poly(keto-esters)
US5332792A (en) * 1993-08-19 1994-07-26 Alliedsignal Inc. Coating compositions containing oxidized ethylene-carbon monoxide copolymers as rheology modifiers

Also Published As

Publication number Publication date
US5459209A (en) 1995-10-17
EP0714421A1 (en) 1996-06-05
WO1995005423A1 (en) 1995-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101970529B (zh) 防污组合物
JP2599938B2 (ja) 水稀釈可能な自然乾燥ラッカ―結合剤の製造方法
US3960789A (en) Aqueous coating compositions comprising film-forming polyhydroxy component and polyvalent film-forming resin without polyelectrolyte character
CA1131407A (en) Rheology control additive for paints
JPH0347673B2 (ja)
JP2002510740A (ja) 水性被覆剤組成物
US5164449A (en) Thixotropic binder system for thixotropic coating compositions
KR100354199B1 (ko) 수희석성공기건조도료결합제의제조방법및이방법으로제조된도료결합제를포함하는수희석성도료재료
US4505986A (en) Process for coating wood or wood fibres-containing substrates, and an oxidatively drying coating composition to be used therewith
WO2018092158A1 (en) Water borne alkyd emulsions for surface primer compositions for architectural interior finishes
KR100967331B1 (ko) 수성 도료 조성물
JPH09509191A (ja) 水性型の架橋性被覆剤組成物
US6310127B1 (en) Coating compositions containing ethylene-acrylic acid copolymers with polyamide grafts as rheology modifiers
JPH09501962A (ja) 粘弾性改良剤として、酸化・エチレン−一酸化炭素共重合体を含む塗料組成物
US5332792A (en) Coating compositions containing oxidized ethylene-carbon monoxide copolymers as rheology modifiers
KR101281344B1 (ko) 선박용 수용성 에폭시 에스테르 변성 비닐 수지 조성물의 제조방법 및 이를 이용한 도료 조성물
CA1116337A (en) Process for producing water-emulsifiable air-drying binders, the binders, and emulsions made therefrom
CN110698608A (zh) 一种高固含量低粘度水性醇酸乳液及其制备方法
US5824732A (en) Process for producing coating compositions containing ethylene-acrylic acid copolymers with polyamide grafts as rheology modifiers
CA1130041A (en) Coating composition having a water-dilutable maleinized oil base, process for the application and baking thereof and coated substrates thus obtained
JPH03153781A (ja) 水性の自動酸化性被覆組成物
US6777454B2 (en) Vesiculated polyester granules
JPH0319245B2 (ja)
AU2016252895B2 (en) Water-dispersible polyester resin having improved water resistance and chemical resistance, water-dispersion emulsion containing same, and preparation method thereof
JPS63156868A (ja) 水性分散型塗料