JPH09501411A - 抗−新生物組成物及びその使用方法 - Google Patents
抗−新生物組成物及びその使用方法Info
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- JPH09501411A JPH09501411A JP7501868A JP50186894A JPH09501411A JP H09501411 A JPH09501411 A JP H09501411A JP 7501868 A JP7501868 A JP 7501868A JP 50186894 A JP50186894 A JP 50186894A JP H09501411 A JPH09501411 A JP H09501411A
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Abstract
(57)【要約】
キラールモノサッカライドを含有する抗−癌組成物及びそれを用いた方法が開示される。新生物細胞に関する細胞性塞栓性及び細胞毒素性の特性を示す組成物が、モノサッカライドのL−異性体を用いて、処方された。本発明の好適な具体例では、製薬学的に用いられる担体とともに、L−異性体形を用いるものである。この組成物は、単独に、或いは、癌治療の他の形で補助薬として用いることができる。それらは、外科的、生物学的及び化学的な療法及び熱療法を含む癌療法のすべての形と組合わせ有用である。新生物細胞の致死率を高めるに加えて、これらの組成物は、腫瘍の代謝活性を低減でき、そして、増殖生長を遅くさせることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
抗−新生物組成物及びその使用方法発明の背景技術
1.技術分野
本発明は、癌治療及びその適用法に、選択されたキラール炭水化物を使用する
ことに関する。特に、本発明は、細胞毒性及び細胞塞栓性の特性を有するモノサ
ッカライドのL−異性体を使用することに関する。選択された化合物は、単独或
いは癌療法の他の形態に対して補助薬として使用され得る。それらは、外科的、
生物学的及び化学的な治療、放射線照射治療及び熱治療法を含む癌治療の主な形
態と組合わせると有用である。L−モノサッカライドを治療的に効果のある量を
投与すると、新生物細胞は、毒性要素に対して感受性が高められる。新生物細胞
の致死率の増加に加えて、これらの薬剤は、腫瘍の転移活性を低下させ、悪性腫
瘍の生長を遅らせる。
2.関連技術の説明
新規に、ゆうに百万以上の癌症例に対して、1993年間に治療を施して、5,
000,000以上の人々が病気に負けるものと計算されている。癌の原因は、複雑で
あり、環境的因子と細胞の汎用材との間の精巧な役目を包含するものである。癌
の発生に関連する環境的な因子は、その性質において、化学的、物理学的或いは
生物学的なものである。それらの環境的な因子の中には、3つの主な物理学的な
発癌物質があり、即ち、イオン化放射線、紫外線照射及びアスベストのような外
部物質体である。化学的な発癌物質は、天然にも、人工的にもあり、DNAと直
接に複合して、複製作業中にDNA塩基配列に誤りを導入する化合物である。生
物学的な因子には、哺乳類の発癌物質に巻き込まれる、ビールス、寄生体及びホ
ルモンがある。
癌は、細胞分割と細胞分化の間の秩序だった関係が、乱れたときに生じる病気
である。正常な哺乳類システムでは、細胞の増殖は、成熟した、分化した細胞を
置換するために、通常では、再製する非−分化幹細胞に抑制される。増殖幹細胞
は分化するにつれて、分割し、再製する能力を失うものである。それに対して、
癌システムにおいては、分割細胞は、一般的に、分化する能力を失い、それと共
に、再製する能力について自然の拘束力を失う。
外胚葉或いは内胚葉の源を有する組織中に生じた癌は、一般的に癌腫と称され
、一方、腺から誘導されたものは、腺癌と称される。中胚葉から誘導された組織
中に生じた癌は、肉腫と称され、一方、リンパ造血源からのものは、リンパ腫及
び白血病と称される。これらは、多くの異なるタイプの組織中に生じ、異なる特
性を示すが、多くの悪性腫瘍にある第1義的な特徴は、退化、侵入及び転移であ
る。
最初に、癌は、なんらかの外部因子を介して変態された単一細胞中に生じる。
細胞において、単一の変異したものは、新生物変態になり得るが、ほとんどの腫
瘍で、発癌現象は複数の段階の過程をとることは明らかである。ヒト癌の大部分
は、遺伝種の損傷が溜まることと感染した組織が変態することがあり得ることを
包含するものである。細胞の変態の後に、腫瘍の開始により、独立的に増殖する
細胞のクローナルクラスタの発展が始まる。この相では、組織破壊がないことは
明らかであるが、がん細胞は、元のこの位置に存在する。新生物の細胞は、協力
して固い腫瘍を形成するか、或いは骨髄或いはリンパ腺の新生物のように、生理
的システム中に広く伝染される。固い腫瘍の場合は、組織は、身体の末端部分に
、血流或いはリンパ腺システムを介して、転移し、そして、侵入する能力を獲得
することができる。
腫瘍の特定の組織と癌の進行は、その病気を治療するために、どのような処置
或いはどのような治療の組合わせを用いるべきかを決める。癌処置の主な方法に
は、外科治療、放射線照射治療、化学治療、過温治療及び生物学剤を用いた免疫
療法がある。これらの治療様式は、互いに補完し合い、そして、一緒に使用して
、相乗効果を果たす。外科、放射線照射療法及び過温療法は、局所的な悪性腫瘍
を処置するに最も効果的であり、互いに、すべての新規な治療した症例の約40
%で治癒された。然し乍ら、非−局所的な新生物及び転移腫瘍は、身体中に働く
、化学或いは生物学的ベースの治療剤を使用すると、それに従う。化学治療剤の
組合せをシステマテックに投与すると、すべての患者で更に10%〜15%を治
療することができる。然し乍ら、集積的に治療する戦略を用いる癌処置の進歩が
あるが、一方、効果の制限が未だ存在し、患者の結果は、満足のいかないもので
ある。
放射線照射治療法は、種々の腫瘍を抑制するに効果があることが証明されてい
、そして、すべての癌の症例数の半分以上で用いられている。外科に組合せて用
いるに加えて、胸癌、頭及び首の癌、頚部癌、脳腫瘍、肺癌及びリンパ腫を含む
多数の腫瘍タイプを1次的に処置するものである。一般的に、放射線の照射のた
めには2つの主な方法がある。1つは、遠隔治療で、外部放射線ビームが腫瘍位
置を狙うものであり、他の1つは、短縮治療で、放射線源はターゲット内或いは
付近に置くものである。放射線の異なるレベル或いは特定の形状は、腫瘍生長を
局所的に抑制することを容易にするものを用いる。そのようであるから、放射線
照射治療法は、患者の腫瘍タイプ或いは個別的な要求を反映するようにできるも
のである。
このような利点にもかかわらず、放射線照射治療の使用は、方法に固有な制限
により抑制されてもいる。正常な組織は、放射線量を非常に変更でき、安全許容
量内ででき、この許容量が、放射線の全投与量を制限する。更に、放射線は、分
子酸素の存在下で、十分な線形エネルギー移送を受ける癌細胞のみを殺す。酸素
のイオン化は、新生物細胞に毒となるフリーラジカルを作るものと信じられてい
る。まだ、酸素不足であり、比較的に放射線耐性があると証明されている組織含
有細胞の領域内に、多くの腫瘍が生じる。これらの低酸素の細胞は、3倍以下の
乗数で放射線の感受性がないと報告されている。結果のように、低酸素細胞の増
感剤は、テストされ、放射線の許容投与量の治療効果を改良するための努力がな
された。それにもかかわらず、放射線耐性は、まだ、癌細胞を効果的に選択的に
殺す1次的な障害を有する。
放射線治療のように、化学療法剤も、毒性のある化合物であり、最大の許容投
与量で用いると、著しい抗−腫瘍効果を発揮する。異なるクラスの薬剤を用いて
、種々の機構で腫瘍細胞を殺すことは、転移した病或いは非−局所性の腫瘍を処
置するために、通常用いるものである。化学治療薬剤では、放射線治療法と同様
に、通常の組織に対する毒性が、安全に投与できる量を制限する。化学治療法の
成功を限定する主な因子は、十分な投与量強度で、投与できないことと、薬剤耐
性を増してしまうことである。理論的には、薬剤投与量が少ししか増加しないこ
とと、悪性腫瘍細胞の感受性が増すことが、結果を著しく改良する。このように
、がん研究の主な点は、化学治療薬剤を、高い投与強度で分配する技術を開発す
ることである。健康な細胞の薬剤の許容量が、分配できる化学治療薬剤の絶対量
を制限して、多くの研究が、癌細胞をより、薬剤に感受性があるものにすること
に向けられている。
現在までの発見した最良の化学治療剤は、その毒性において部分的にのみ選択
的である。最も効率的な薬剤は、DNA合成のような重要な細胞システムと、臨
界的な酵素の作用を混乱させ,或いはその基体の利用性を介して、干渉する。然
し乍ら、最も効果的な薬剤は、天然の耐性及び非−特定の、健康な細胞に対する
効果により制限される。薬剤耐性の悪性腫瘍は、薬剤に対する移送性が少ないこ
と、薬剤の活性が足りないこと、薬剤の不活性化、或いは、競争の生物化学的基
体で変更されたプールから得られる。更に、悪性腫瘍と悪性でない細胞の間の差
異は、著しく定量的であるので、正常組織への損傷は、処置では、不可欠である
。腫瘍細胞を選択的に増感せしめることにより、これらの困難な点は克服でき、
現在の化学療法では、患者の苦痛を減らして、著しく効果的にできる。
放射線照射治療及び化学療法の双方と同様に、過温治療は、試験管内でも生体
内でも腫瘍殺生的であることは示され、治療の試みに奨励されている。新生物細
胞を選択的に破壊するのは、その活性細胞代謝により、その感受性の結果である
ようだ。他の効果の中で、過温治療法は、癌細胞の呼吸に不可逆的な損傷を与え
ることができ、そして、核酸とタンパク質の合成と干渉せしめる。更に、過温治
療法は、よく、悪性腫瘍細胞の隔膜を破壊し、外観上自己分解になる。腫瘍床環
境を次に変成すると、癌腫生長を破壊すると考えられている。
過温療法の直接的な細胞毒性の効果に加えて、熱は、イオン化放射線に対して
、組織を増感せしめることが知られている。低酸素細胞は、酸化された細胞と同
様に過温療法に感受性があるが、過温療法は、致死量以下の放射線損傷から回復
する低酸素細胞或いは部分的に低酸素の細胞の能力を防止するものである。41
℃〜43℃での低放射線投与の過温療法を用いる多くの研究では、過温療法のみ
のものと比べて、著しい抑制が見られた。更に、細胞環境及び得られる代謝を変
えることにより、過温療法は、しばしば、抗−癌薬剤の効果を高めることが観察
された。更に、過温療法は、腫瘍の抗原の露出性を増して、免疫反応を刺激でき
ることが、報告されている。
新生物と戦う患者の免疫システムを選択的に刺激するための、腫瘍特定の抗原
が近年に多く発見されるにつれて、可能性のある武器が増加した。液素性と、細
胞介在の双方の反応よりなる免疫療法は、癌細胞に対して独特の選択抗原により
、一般的に刺激でき、或いは関連できるものである。腫瘍細胞が、認識できる、
抗原、抗体、食細胞、天然キラ−細胞、細胞毒性T−リンパ細胞及びリンパ液−
活性キラ−細胞を示すと、すべては、露出された悪性腫瘍を消滅させるために用
いることができる。免疫療法は、ロイケミアのような、非−局所的な新生物を処
置するのに、非常に成功していたが、固い腫瘍に対して効果的であることは立証
されていない。従って、免疫療法は、他の処置法と一緒に、或いは、局所的な腫
瘍の消滅の後の転移の抑制のために、よく用いられる。
どの形の療法或いはどの組合わせを選択しても、健康な細胞と新生物細胞の間
の差異を区別することが予測される。変態の細胞には、多数の生物化学的な、そ
して、健康な細胞と比べて、調節の奇形があり、非−外科的な癌処置のための研
究が為される。例えば、変態の細胞には、細胞表面に、奇形のグリコプロテイン
が多くあり、その活性の環境的変調が不十分であることになる。これらの変更プ
ロテインは、通常の接触抑制性及び組織認識を排除でき、癌が広がることを可能
にする。これらは、同時に、独特の表面抗原を構成することができる。このよう
な抗原は、マーカーとして機能して、悪性腫瘍の検出と根絶を非常に容易にする
。他の重要な治療的な区別法は、癌性細胞を比較的に早く分割することであり、
これは、細胞代謝の速度の上昇に相当している。免疫療法を除いて、ほとんどの
癌処置では、新生物細胞を選択的に終わりにする促進された再製過程を利用して
いるものである。
この高められた再製率をサポートするために、細胞の代謝処理は、テンポが相
当する上昇するようにする。糖、アミノ酸及びヌクレオシドのような必要な栄養
素を摂取するために用いられる移送システムは、変態された細胞中で、より高い
能力で機能することが周知である。グルコースの移送、その非−代謝的なもの、
デオキシグルコース及び3−O−メチルグルコース、マンノース、ガラクトース
及びグリコシアミンはすべて移送とともに高まる。更に、グルタミン、アルギニ
ン及びグルタミン酸のような、ある種のアミノ酸の移送は、増大する。シクロロ
イシン及びアルファ−アミノ−イソブチル酸のような、実験された、蛋白質にな
らない同類物質でさえ、培養細胞の変態後の摂取量を高める。栄養素の量的な流
入があり、細胞反応の効率にかかわらず、或いは、本質的な細胞化合物の実際の
製造速度に無関係に、続くようである。
例えば、癌細胞は、DNA合成で、アミノ酸及びヌクレオシドを多く使用でき
るようにするエネルギー源として、多量のグルコースを消費するものとして知ら
れている。更に、多くの癌は、ほとんど、そのエネルギー要求性のために、グル
コースにすべて依存している。過剰なグルコースを供給することにより、この特
色を利用して、腫瘍細胞の好気性グルコース合成は、非常に大きく、生体内で刺
激され得る。然し乍ら、基質の欠乏により、多くの癌細胞は、効率的に代謝でき
るよりも、はるかに多くのグルコースを取り入れ、従って、多量の乳酸を排泄す
ることが明らかである。これにより、悪性細胞中のpHはより低くなり、多種の
治療に対しての腫瘍の感受性を高めることができる。
従って、本発明の目的は、健康な細胞を害さないで、新生物組織に、細胞毒素
及び細胞塞栓効果を与えるための手段を提供することである。
また、本発明の更なる目的は、癌治療の細胞毒素及び細胞塞栓効果を高めるこ
とである。
更に、本発明の目的は、哺乳類システムでの悪性組織を低減させ或いは消滅さ
せるために有用な組成物を提供することである。発明の概略
一般的に言って、本発明は、通常存在する炭水化物のエナンチオマー形態を含
有する処方物及び組成物を提供することにより、上記の目的を達せんとするもの
である。更に詳細には、選択されたモノサッカライドのL−異性体を投与すると
、新生物組織に細胞毒と細胞塞栓性を与えるという驚くべきことが見出したもの
である。更に、治療的に効果のある投与量、これらの化合物を投与すると、非−
悪性の細胞には、損傷を与えないか、少ししか与えないものである。従って、選
択されたモノサッカライド、特に、L−グルコースを、種々の局所的な、或いは
非−局所的な悪性腫瘍の治療に有用な抗−癌剤として用いることができる。選択
された化合物は、単独で、或いは他の形態の癌治療剤の補助剤として用いること
ができる。異性体モノサッカライドを治療的に効果のある量投与すると、新生物
細胞の毒性因子に対する感受性を高めることが、期待以上に見出したものである
。従って、これらのL−異性体を投与した後は、種々の局所的な或いは非−局所
的な腫瘍細胞が、補助治療に対して選択的に増感される。異性体化合物は、外科
、生物学的及び化学的療法、放射線照射療法及び過温療法を含む癌療法の主な形
態の補助として有用である。更に、L−異性体は、癌性、腺癌、肉腫、リンパ腫
及び白血病のタイプを含む選択された癌に対して効果がある。新生物細胞の死亡
率を高めることに加え、これらの薬剤は、腫瘍の転移活性を低下させ、悪性腫瘍
の生長を遅らせる。
本発明の他の重要な面は、通常の癌療法に固有の欠陥を低減或いは消滅せしめ
る能力があり、毒性の副作用をなくすことである。放射線照射或いは化学療法を
含む処理法では、一般的に、健康な細胞の損傷による、多くの避けることのでき
ない痛みや苦痛を伴う。これに対して、モノサッカライドのL−異性体を使用す
る方法では、健康な組織には毒性がなく、治療的に効果のある投与量を投与して
も何ら苦痛を生じない。本発明のモノサッカライドを、通常の療法と一緒に、投
与した場合でも、害になる放射線照射或いは化学治療剤の投与量を低減できる。
従って、ここに説明した組成物と処置法は、癌治療中に、患者の苦痛を無くし、
或いは少なくとも減らすことができるものである。
一般的に云って、本発明の癌治療法は、1以上の変態細胞を含有する哺乳類ホ
ストに、モノサッカライドの少なくとも1つのL−異性体を、治療的に効果のあ
る量、投与することによる。
特に、本発明の活性成分は、ヘキソース或いはペントースのL−異性体である
。その使用に依存して、異性体化合物は、担体とともに、或いは、他の化学剤或
いは生物学剤とともに、処方される。更に、L−異性体は、直鎖形或いは環状形
で、処置効率に悪影響を与えないで、投与され得る。処置法で使用された分配技
術は、臨界的でなく、経口投与及び静脈注射及び筋肉注射を含めて多数の方法が
ある。更に、腫瘍床自体中に直接に注射することができる。
更に、本発明の目的、特性及び利点は、図面を参照して、次の詳細な説明を考
慮すると、当業者にとって、明らかになってくる。図面の簡単な説明
図1は、非−癌性のCHO細胞の生長に対するL−グルコースの効果をグラフ
で示すものである。細胞は、L−グルコース含有或いは含有しない媒体中で生長
された。
図2は9Lグリオマ腫瘍細胞に対するL−グルコースの効果をグラフで示すも
のである。細胞は、L−グルコース含有或いは含有しない媒体中で生長された。
図3は、4種の濃度のD−グルコース中での9Lグリオマ細胞の生長をグラフ
で示すものである。
図4は、9Lグリオマ腫瘍細胞の生長に対する、D−グルコース及びL−グル
コースの濃度を変えたときの、その効果を示す。両タイプのグルコースの全濃度
は、4mM〜5mMの間である。
図5は、9Lグリオマ腫瘍細胞の生長に対する、D−グルコース及びL−グル
コースの量を変えた媒体の効果を示す。両タイプのグルコースの全濃度は、10
mMである。
図6は、9Lグリオマ腫瘍細胞の生長に対する、D−グルコース及びL−グル
コースの量を変えた媒体の効果を示す。両タイプのグルコースの全濃度は、20
mMである。
図7は、CaOv細胞を熱処置する間にグルコースの両立体異性体により示さ
れる細胞塞栓効果を示す。熱療法は、41℃で酸化状態で、2時間為された。
図8は、CaOv細胞を熱処置する間に、グルコースの両立体異性体により示
される細胞塞栓効果を示す。熱療法は、41℃で、低酸素状態で、2時間為され
た。
図9は、CaOv細胞を熱処置する間に、グルコースの両立体異性体により示
される細胞毒素効果を示す。熱療法は、41℃で酸化状態で、2時間為された。
図10は、CaOv細胞を熱処置する間にグルコースの両立体異性体により示
される細胞毒素効果を示す。熱療法は、41℃で低酸素状態で2時間成された。
図11は、CaOv腫瘍細胞の生長に対する、5−フルオロウラシルの濃度を
変えた組合わせでの、L−グルコースとの相乗効果を示す。
図12は、5−フルオロデオキシウリジンの濃度を変えた組合わせでの、L−
グルコースとの相乗効果を示す。
図13は、放射線照射治療と組合わせたときの、6mg/mlのL−グルコー
スの相乗効果を示す。種々の投与量のガンマー線を、CaOv細胞に、L−グル
コースとともにかけ、そして、L−グルコースなしで、CaOv細胞にかけた。好適な具体例の詳細な説明
グリセアルデヒド類の特定の立体異性体形の不整炭素の周りの置換基の空間的
な配置は、D−配置と任意に呼ぶものと、それと逆の配置で、L−配置と称する
ものがある。このDとLの内包的な用語は、空間的な配置のみに関し、糖の偏光
の面の回転方向を示すものではない。D−或いはL−配置について関心のある炭
素原子は、1以上の不整炭素原子を含有する糖についてであり、糖の活性位置か
ら最も遠く除去される不整炭素原子についてである。即ち、分子のアルデヒド或
いはケトンから最も遠く除去され、末端基に隣接している炭素である。
グルコース或いは他のモノサッカライドは、異なる物理的特性を有する(+)
と(−)で示される2つの結晶形に単離できる。その差異により、偏向光を回転
する能力がある。偏向光を右へ回転する試料を、右旋性(dextrorotatory)或いは
(+)と称し、一方、偏向光を左へ回転する試料を、左旋性(leborotatory)或い
は(−)と称する。この経験的に誘導された光学回転性は、単純な方法で絶対的
配置に補正されない。従って、糖のL−異性体は、偏向光の結晶回転性に依存し
て、右旋性或いは左旋性のどちらである。
ヘキソース及びペントースにおいて、環状構造或いは分子内ヘミアセタール形
は、単一環形よりも非常に安定しており、それにより、天然でほとんど独占的に
発見されるものである。炭素結合の間の四面体の角度により、カルボニル基は、
糖の4位或いは5位の炭素と反応し易く、ヘミアセタールを形成する。5−員環
のヘミアセタールは、フラノースとして知られ、一方、6−員環のヘミアセター
ルは、ピラノースとして知られる。両方の形は、活性があり、説明の目的のため
には、モノサッカライド治療の説明は、環状及び非−環状のL−異性体の両方に
適用できるものである。
炭水化物のL−異性体は、天然に見られるが、生物学的には活性のものは稀で
ある。そのL−異性体が生じる場合、生体との異性体干渉は、常に異なる。例え
ば、特定のキラール分子は、鏡面像を全然用いていない生体が適切な機能を果た
すために本質的である。フコース及びラムノースのL−異性体は、特定の代謝過
程に用いられることが知られているが、細胞内の作用において、ほとんどのL−
炭水化物異性体の関与は、不明である。
生物学的なシステムとの異性体炭水化物の干渉の一般的機構は、分からないが
、本発明の抗−癌効果ははっきりしている。ここに説明されるL−モノサッカラ
イドは、期待以上の細胞毒性と細胞塞栓特性を示すばかりでなく、いくつかの通
常の癌療法の効果を高める顕著な能力を示した。腫瘍増感剤として、炭水化物の
L−異性体を用いることにより、他の癌治療の腫瘍消滅活性は、大きく増幅され
たことが、期待以上であると分かった。糖のこのような選択された立体異性体を
使用すると、放射線照射、過温治療、化学治療及び生物学的に媒して腫瘍を根絶
する技術の効率を非常に高めることができる。更に、選択された立体異性体を、
外科と組合せて用いると、転移の可能性或いは悪性腫瘍の再発を低減できる。
いくつかの主な癌療法で効果があるが、本発明は、特に、化学療法において特
に有利である。化学治療剤は、腫瘍低減治療に加えて、腫瘍の再発を効果的に遅
らせ、以前腫瘍除去した患者或いは再発の危険のある患者の生存率を改善する。
補助化学治療摂取法は、胸癌、結腸癌及び骨肉腫の患者の生存を伸ばした。他の
形の化学療法を用いて、頭及び首の癌及び局所的に進んだ胸癌を外科的に切除或
いは放射線照射する前に、第1次腫瘍のバルクを低減した。
これらの成功にもかかわらず、化学療法は、悪性腫瘍を処理するに常に効果的
ではない。多くの場合、腫瘍位に実際に分配された実際の薬剤は、所望の効果を
得るには低過ぎる。前記のように、化学治療剤及び新生物薬剤耐性は、多くの処
理の有用な効果を制約する。癌処理研究での主要な点は、高い投与量の強度で化
学治療剤を投与分配する技術を開発することである。本発明のL−異性体を用い
ることにより、投与量強度は、薬剤投与量を変えることなく、改良することがで
きる。従って、本発明と化学治療薬剤を処方することにより或いは腫瘍位に同時
に分配することにより、処理の効率は大きく改良できた。新生物細胞を増感させ
、化学治療薬剤の毒性を高めることにより、本発明の組成物は、その固有の細胞
毒性及び細胞塞栓性を示すものである。
更に、本発明は、一般的に、他の薬剤と反応しなく、主な、すべてのクラスの
化学治療化合物と一緒に用いることができる。従って、本発明は、化学治療の抗
−代謝剤、抗生物質、アルカロイド類、アルキレート化剤、ホルモン類及び内分
泌防止剤及び他の種々の化合物と一緒に使用することができる。本発明のものと
一緒に用いられる化学治療薬剤の例としては、これに限定されないが、以下のも
のである:メソトレキセート、フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、
チオグアニン、シタラビン、アザシタジン、メルカプトプリン、アクチノマイシ
ン、ブレオマイシン、ミトラマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン、ポド
フィリン、エトポシド、テニポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ブスル
ファン、シクロホスファミド、メクロレタミン、メルファラン及びチオテパ グ
レオマイシン、ジエチルスチルベストロール、タモキシフェン、メガストロール
、ルプロリド、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、ブロモクリプチン プレド
ニソン及びマイトタンである。本発明のものと一緒に用いられる、最近開発され
た薬には、タキソール、チアズフリン、シスプラチン、ニトロスレアス、デオキ
シコフォルマイシン及びN−メチルフォルムアミドがある。
化学薬剤に加えて、本発明は、ほとんどの生物学的薬剤に適切でもある。その
ような治療法は、ホスト(宿主)のために、細胞の生長或いは分化を制御するシ
ステム因子の均衡を変えることにより、働かせるものである。一般的に、生物学
的反応変更因子は、ホストの防御システムを低下させ、或いは腫瘍細胞の生物学
的機能を攻撃するようにしたものである。その攻撃的能力において、腫瘍の生長
侵入力或いは転移力を抑制することを目的とするものである。生物学的治療法で
の最近の進歩により、異なる方法で腫瘍を攻撃する数種の薬剤が導入された。例
えば、インターフェロン、腫瘍壊死因子及びインタールケン−2のようなサイト
キン類(細胞膜質分裂剤)が、細胞表面のレセプターに働かせることにより、免
疫抑制性細胞を刺激するようにしたものである。L−異性体は、腫瘍細胞を増感
でき、それらの薬剤の感受性を高めるものである。
他の主な生物学的な薬剤、モノクロナール抗体は、特定の腫瘍抗原を認識し、
腫瘍細胞自体を直接に攻撃するものである。更に、これらの抗体は、ラベルされ
た腫瘍細胞について細胞介在の反応を刺激する。他のモノクロナール抗体は、細
胞細胞の表面に直接に、化学薬剤及び放射線を分配するために、変更されたもの
である。他の薬剤のように、これらの処理法の効率は、ここに開示された組成物
を使用することにより高められる。
最後に、不特定の免疫療法は、BCG即ちバシレ カルメット グリン(Bacil
le Calmette Gurin)のような生物学的薬剤の使用により、腫瘍関連抗原を含む広
い範囲の抗原に対する免疫反応を高める生物学的反応変更因子として用いられる
マイコバクテリアツベルキュロシス(Mycobacteria tuberculosis)の弱毒株の使
用による。このような薬剤は、伝統的な化学治療薬剤と組合せたときに、特に効
果的であった。コロニイ刺激因子のような他の生物学的材料が、通常の癌治療法
の効果を改善するために用いられる。すべての場合、これらの生物学的薬剤は、
本発明の組成物或いは腫瘍位に同時に投与される組成物と一緒に処方され得る。
これらの生物学或いは化学療法を使用して、毒性及び副作用の抑制と管理は、
処置法と一体とされる。しばしば、薬剤投与(及び放射線照射)の副作用は、非
常に悪く、処置の最も効率的な方法が完了できない。現在の組成物を使用すると
、この毒性は、多くの治療法に固有の欠点により、非常に低減できた。腫瘍を増
感せしめることにより、より低い毒性薬剤と低い量で同じ結果を得ることになる
。患者の協力と見識を高めることに加えて、投与摂取量を少なくすると、コスト
が低下し、薬剤耐性になり、治療を早まって終えることから得られる2次的な腫
瘍の発生を防止できる。
本発明の組成物と一緒に使用できる処置法として、他の主なものは、放射線治
療、過温治療及び外科治療である。L−異性体組成物は、局所的及び全体的の両
方の身体過温治療の効果を劇的に高めるために用いられる。同様に、本発明は、
局所的な及び非局所的な腫瘍を処置するときに放射線使用を可能にするために用
いられる。放射線照射は、外部の酸素源の使用なしでは、局所的、低酸素症の腫
瘍を処理するに伝統的に効果的でなかった。本発明の組成物で増感された腫瘍は
、種々の投与量の放射線照射に、より良好に反応する傾向がある。化学治療剤に
よるように、これは、用いた放射線照射量を低下でき、従って、多く苦痛になる
副作用を無くすことができる。最後に、本発明の組成物は、単独で、或いは、外
科手術の後に生じる危険を減らす他の処理とともに用いることができる。
本発明によると、糖のL−異性体は、種々の製薬的に用いられる担体に含まれ
て処方できる。これらの担体には、塩、ゲル化剤、緩衝剤、或いは他のマトリッ
クス材料が含まれ、モノサッカライドの効果的な特性を保存し、化合物が、多数
の異なる組織に投与されるのを容易にするためにあるものである。投与方法は、
経口的或いは非経口的にでき、そして、いかなる期間でも行なうことができる。
特定の実施例では、腫瘍部分に注射すること、筋肉注射、静脈注射、動脈内注射
或いは皮下注射で投与される。他の方法には、開放システムを埋め込むこと、或
いは局所的に適用することを含む。更に、担体は、キラールモノサッカライドに
より活性化でき、或いはできない製薬的に活性な化合物を含有するように処方で
きるものである。
次の実施例は、本発明の例示するための組成物の特性を説明するために、示さ
れるもので、本発明を限定するものではない。
実施例IL−グルコースは正常の細胞の生育力に悪影響を与えない
。
ヒト胎児腸管正常細胞生育性
L−グルコースの濃度を変化させた場合に、正常の健康なヒト細胞に、どのよ
うな効果があるかを見るために実験を行なった。
ヒト胎児の健康な腸管細胞を得て、周知の技術を用いて生長せしめた。特定の
細胞培養物は、25mlのフラスコ中の5mlの199媒体中に、1×106個
の細胞を種付けすることにより開始した。これは、10%子牛胎児血漿、80μ
g/mlのゲンタマイシン及び約1mg/mlのD−グルコースを含有するもの
で補充した。細胞を種付けし、5%CO2添加の湿気雰囲気状態で培養した。4
8時間後、L−グルコースを完全な媒体中に溶解し、フラスコに添加し、1、3
及び6mg/mlの最終濃度にした。D−グルコースを相当する量、添加し、参
照物としてフラスコ中に分割した。これらの条件下で48時間した後に、媒体を
、L−グルコースのない新鮮な出発媒体と、過剰のD−グルコースの新鮮な出発
媒体に変えた。コロニイは、14日目の培養物上で、数えた。その結果、参照媒
体に基づくと、次の生存率の収率で得られた。
D−グルコース6mg/ml (98%)L−グルコース6mg/ml (97%)
D−グルコース3mg/ml(115%)L−グルコース3mg/ml(101%)
D−グルコース1mg/ml(119%)L−グルコース1mg/ml(101%)
この結果により、健康なヒト細胞はL−グルコースの存在下で正常に生育する
ことが証明されている。
実施例IIL−グルコースは
、新生物細胞の生育力に悪影響を与える。
ヒト結腸腺癌(HT−29)
L−グルコースが、癌細胞に細胞毒素効果があるか否かを判断するために実験
を行なった。
ヒト結腸腺癌細胞ラインHT−29を得て、周知の技術を用いて、培養した。
細胞は、10%子牛胎児血漿及びゲンタマイシン(80mg/ml)を有するR
PMI−1640媒体(シグマ;Sigma)中で生長させた。この媒体は、約2mg/
mlのD−グルコースを含有する。エックスポネンシャル相の生長での細胞は、
フラスコ底から取り出し、細胞数を数えて、完全な媒体に希釈した。4.5ml
の媒体に、約1×106の細胞を、3つの25mlフラスコ中に種付けし、5%
CO2の酸化雰囲気条件下で培養した。
48時間後、L−グルコース及びD−グルコースを、異なる濃度で、完全な媒
体中に溶解し、0.5mlの容量のフラスコ中に入れ、1、3及び6mg/ml
(5.5、16.5、33.3mM)になる含有グルコースの最終濃度にした。
グルコースを添加した日は、0日とした。
14日培養した後、細胞を有するフラスコを染色し、細胞数を数えた。媒体の
み含有する細胞媒体において、コロニイは、18.9%の面の効率を有すること
が分かった。この平均コロニイ数を、100%とした。生存率は、次の通りであ
る。
D−グルコース6mg/ml(110%)L−グルコース6mg/ml(74.9%)
L−グルコース3mg/ml(101%)
L−グルコース1mg/ml(111%)
結果に統計的な変化があるが、細胞生育性で6mg/mlのL−グルコースで
の傾斜は、目立つものである。細胞生長性及び細胞生存率の比較的な低下が、ヒ
ト卵巣癌(CaOv)及びFAF28チャイニーズ・ハムスター・繊維芽細胞の
ような他の悪性細胞ラインを用いて、得られた。
実施例III正常な細胞と癌細胞はL−グルコース存在下で異なる生長速度を示す。
ラット乳腺腫瘍細胞(9L−グリオマ)
グリオマは、放射線耐性の腫瘍であり、酸化条件及び低酸素条件の双方の下で
、細胞及びDNA修復のための非常に効率良い機構を示す。従って、放射線治療
及び過温治療のような通常の癌治療が、これらの腫瘍に対する限定した成功下で
使用されてきたのみである。この特定のグリオマ細胞腫瘍ラインは、ラット乳腺
腫瘍から分離された。これは、サンフランシスコ脳腫瘍センタ(San Francisco B
rain Tumor Center)により提供された。新生物細胞に、L−グルコースが劇的に
効果があることを証明するために、非−癌性のチャイニーズ・ハムスター・卵巣
細胞ラインに生長中、L−グルコースを適用した。
双方の細胞ラインは、標準的な細胞培養技術を用いて保持された。実験のため
の培養は、25mlフラスコを用いて、5mlの媒体中に細胞を接種することに
より開始した。約105個のCHO細胞を用いて、5×105の9Lグリオマ細胞
を用いて、同様のフラスコに接種した。選択フラスコは、接種の前に、媒体に添
加したL−グルコースを有した。細胞は、湿気のある酸化雰囲気条件下に、37
℃で、5%CO2で生長させた。生長は、最初、2時間毎に取ったデータ点で、
反転顕微鏡を用いて、監視した。
実験結果は、図1及び2に示され、非−癌性CHO細胞の生長曲線は図1に示
され、9Lグリオマ腫瘍細胞の生長曲線は図2に示される。図1の曲線には、統
計的にいくらかの分散性が見られるが、本質的には同じものである。実施例Iの
ように、これらの結果から、これらの濃度で、非−腫瘍細胞に害のある効果は、
ほとんど見られないか、ないものであることが、分かる。
逆に、図2に示されるように、同じ濃度のL−グルコースにかけた場合、9L
グリオマ腫瘍細胞生長には、劇的な効果がある。この細胞塞栓効果は、D−グル
コースが媒体中にあるときにも明らかに示される。図2の曲線は、L−グルコー
スが存在するときの腫瘍細胞生長は、エックスポネンシャル生長相にならず、濃
度は、最初の接種値より上に増加しないことを示している。L−グルコースは、
新鮮な媒体中に存在する栄養を使用できないようにした。逆に、L−グルコース
なしで生長した腫瘍細胞は、直ぐに、媒体中でエックスポネンシャル生長相にな
り、細胞数は2倍になっていた。
これらの結果から、L−グルコースは、正常な乳腺細胞の生長を補償するが、
悪性の細胞に、細胞塞栓効果を及ぼすことが、明らかである。
実施例IVL−グルコースは腫瘍細胞に細胞塞栓効果をもたらす
。
ラット乳腺腫瘍細胞(9L−グリオマ)
L−グルコースの新生物に対する細胞塞栓効果を示すために、種々の濃度のモ
ノサッカライドを用いて、研究した。9Lグリオマ腫瘍細胞を、種々の量のL−
グルコースとD−グルコースの存在下で、酸化条件下で生長させた。腫瘍細胞ラ
インは、実施例IIIで使用したものと同じものであった。
実験のための9Lグリオマ細胞の培養は、25mlのフラスコを用いて、5m
lの媒体中に細胞を接種することにより開始された。培養物中の細胞の最初の濃
度は、各実験で、2×105細胞/mlに調整された。媒体のpHは、約7.2
〜7.4に調整された。フラスコは、腫瘍細胞の接種の前に、培養物に添加され
た種々の量のL−グルコースとD−グルコースを有する。細胞は、5%CO2で
の湿気雰囲気下で、37℃で培養した。生長は、3〜4日間、監視された。
腫瘍細胞に対するL−グルコースの効果を測定するために、ベースラインを、
4種の異なる濃度のD−グルコースを用いて、確立した。図3に示されるように
、9Lグリオマ細胞を、2.5、5、15及び20mMのD−グルコースの存在
下で、生長せしめた。培養は、約1.4×105細胞/mlの濃度で開始され、
各々の場合、8時間以下の短いログ生長相を示している。分かるように、活性細
胞の究極の濃度は、媒体中のD−グルコース量に比例している。2.5mMでの
細胞濃度は、15mM或いは20mMで得られる値の半分に過ぎないが、実際の
生長速度は、D−グルコース濃度に依存していないようである。
図4は、種々の濃度のL−グルコースの存在下で、9Lグリオマ細胞の生長を
示す。L−グルコース対D−グルコースの比率は変化されたが、ラセミ体グルコ
ース濃度は、4〜5mMに維持された。腫瘍細胞は、L対D比率が1:1、4:
1及び16:1で、L−グルコースの相当する濃度が、各々2.5mM、4mM
及び4mMで生長された。
3つすべての比率での生長は、図3に示されるように、5mMのD−グルコー
ス中の腫瘍細胞の生長よりも遅いようである。本質的に、最も高いL−グルコー
ス濃度では生長がない。更に、L−グルコースの存在下で生長した細胞の最終濃
度は、D−グルコースのみで得た値よりも低い。期待されるように、L−グルコ
ース量が増すと、細胞濃度が低下する。これらの結果から、L/Dグルコース比
率は、細胞分化に悪影響し、従って、細胞二倍化時間に悪影響する重要な因子で
ある。
図5に示される実験は、図4の実験に相当し、グルコースのラセミ体濃度は、
10mMに安定して保持される。L/Dグルコース比率は、1:1、2:1、4
:1及び8:1であり、それらは、各々、5mM、6.6mM、8mM及び8.
9mMの絶対L−グルコース濃度に相当する。
図4では、長いラグ相での比較生長速度が低いことが、細胞により示される。
1:1を除いて全ての比率で、ラグ相は、約50時間或いはL−グルコースなし
での細胞生長よりも約20%長い時間に引き抜かれる。この長いラグ時間は、比
較的に長い二倍化時間に相当し、遅い腫瘍生長になってしまう。
図6に示されるように、同様の実験が、20mMのラセミ体グルコース濃度を
使用して、行なわれた。L/Dグルコース比率は、1:1、2:1、4:1及び
8:1であり、各々、絶対L−グルコース濃度10mM、13.3mM、16m
M及び17.8mMに相当している。再び、同じ生長パターンが観察されると、
長いラグ時間は、小さく決められる。D−グルコースの絶対濃度が増すと、その
ような結果が期待される。更に、細胞の絶対濃度は、1:1を除く、すべてのL
/D比率に対して、図3にプロットされた20mMのD−グルコース対照濃度よ
りも非常に小さいものである。
9Lグリオマ細胞の2倍化時間も測定した。これらを計算した結果は、表1に
示され、細胞生長は、L−グルコースの存在で、著しく不活発になることを示し
ている。
これらの結果により、L−グルコースの存在が悪性腫瘍の生長を妨害すること
がはっきりと示される。種々の濃度のL−グルコースにより示される、伸びたラ
グ時間は、腫瘍生長を遅くすることになる。更に、L−グルコースの存在下での
細胞の濃度が一貫して低くされていることは、そこの細胞毒素効果が証明された
ことを示している。
実施例V L−グルコースは過温療法に細胞塞栓と細胞毒素の効果を高める。
ヒト卵巣癌(CaOv)
L−グルコースによる過熱治療法の能力は、ヒト卵巣癌(CaOv)細胞ライ
ンを用いて、示された。これらの細胞を、L−グルコース及びD−グルコースの
存在下で短時間、過熱治療にかけ、そして、更に接種した後、生存率を測定し、
生長速度を測定するために、計数した。
ヒト卵巣癌(CaOv)が得られ、周知の技術を用いて培養した。
その培養は、10%の子牛胎児血漿と80μg/mlゲンタマイシンで補助さ
れた199媒体5ml中に細胞を接種することにより開始された。細胞は、5%
CO2での湿気大気条件下で、37℃で24時間培養された。
この培養時間の後、多数のフラスコ中に、低酸素ガス混合物を入れることによ
り、低酸素条件を生成した。フラスコは、2%の酸素、5%のCO2及び93%
の窒素の混合物で20秒間充填され、直ぐに、ゴム栓で栓をした。残りのフラス
コは、約21%の大気酸素濃度に保持された。この処理の後に、両フラスコセッ
トは、更に24時間、37℃で培養した。
この点において、6mg/mlのL−グルコース或いは6mg/mlのD−グ
ルコースを、添加し、大気条件に保持しながら、フラスコを選択した。次に、L
−グルコース及びD−グルコースを有する酸化及び低酸素細胞のフラスコを、4
1℃で2時間培養した。グルコース添加のない対照のフラスコでも加熱し、2時
間処理した。更に、L−グルコース或いはD−グルコースを含有する他のフラス
コは、高温にしなかった。最後に、グルコース添加のなく、加熱されない、酸化
及び低酸素の細胞は、ベースラインを誘導するために用いられた。
選択されたフラスコの過温処置に続いて、すべての細胞を、72時間、37℃
で細胞し、一方、各の大気条件は保持した。72時間後、コロニイ当りの平均細
胞数を、反転顕微鏡を用いて測定した。次に、すべてのフラスコの媒体は、10
%子牛胎児血漿で補助された、より栄養のあるRPMI−1640に変えた。各
セットの細胞に対して、生存率及び生長速度を測定した。それは、図7〜10に
示される。
特に、図7は、L−グルコース或いはD−グルコースの存在下で、酸化雰囲気
での、過温治療の、CaOv細胞の生長速度に対する効果を示す。同様に、図8
は、低酸素条件下でL−グルコース及びD−グルコースを有する過温治療の効果
を示す。L−グルコースは、過温治療と組合せ、酸化条件或いは低酸素条件のい
ずれでも、細胞は生長速度を劇的に低下させる。低酸素条件で生長速度は対照物
の20%に低下し、酸素存在下で処理する場合約33%に低下する。鋭い対照で
、L−グルコースの使用なしでは、過温治療は、CaOv細胞の生長速度を対照
物の60%以下には低下せしめることができない。
これらの結果は、図9、10にグラフに示される細胞生存率のデータで支持さ
れる。L−グルコースの存在下で熱で処理された細胞の生存率は、熱だけで処理
されたものより、著しく低かった。また、これは、図7、8に示される生長速度
の低下に相当している。低酸素条件下で、L−グルコース存在下で熱で処理され
た細胞の生存率は、対照物の生存率の1/4に低下した。比較のために、熱だけ
で処理した細胞の生存率は、ほぼ半分であった。生存率の低下は、酸化条件では
顕著でなく、L−グルコース処理細胞の死亡率は、他の方法で処理したものより
も基本的に高いものであった。
逆に、D−グルコースと過温治療で処理したCaOv細胞の生存率では、細胞
の酸素飽和のみが、死亡率に少し効果があることが示している。D−グルコース
で、低酸素条件及び酸化条件で培養され、熱処理された細胞は、過温治療のみの
場合に対して各々98%と95%の生存率を示す。これらの実験の結果により、
L−グルコースは、過温治療処置の、悪性細胞に対する細胞毒素効果及び細胞塞
栓効果を高めることがはっきりと示される。
実施例VIL−グルコースは化学療法剤の細胞塞栓性及び細胞毒性効果を高める
。
ヒト卵巣癌(CaOv)
L−グルコースの化学治療剤に対する効果性を示す研究が完了された。実施例
Vで使用したと同じヒト卵巣癌細胞ラインを、一連の実験に使用した。化学治療
剤、5−フルオロウラシル(5−Fu)及びフロキシウリジン(FUdR)(双
方ともHoffman-La Rocheから得られた)を、癌療法で優勢に使用されるものに基
づいて選択した。
CaOv細胞の培養は、10%の子牛胎児血漿と40μg/mlゲンタマイシ
ンで補助された199媒体5ml中に600個の細胞を接種することにより開始
された。フラスコを、5%CO2での酸化雰囲気下で、37℃で培養した。2日
後、L−グルコースを添加し、6mg/mlの濃度にした。同時に、種々の量の
5−Fu或いはFUdRを、個々のフラスコに添加した。各々の濃度の化学治療
剤を有するフラスコに、更に2日間培養した。この培養の後に、グルコースなし
、或いは化学治療剤なしの新鮮な199媒体を、前記の混合物の代わりに用いた
。24時間後に、コロニイ当りの細胞の数を、測定し(反転顕微鏡)、そして、
生長速度を、次式により計算した。
生長速度=(細胞数−1)/(参照物中の細胞数−1)×100
結果は、図11と12に示され、以下の表に示す。
これらの詳細なデータにより、L−グルコースを化学治療剤に添加すると、そ
の細胞塞栓及び細胞毒素特性を高めることがはっきりと示される。両方の場合、
卵巣癌細胞の生長速度は約50%低減された。正に重要なことには、薬剤の投与
量の20%以下のみの投与で、L−グルコースが存在する場合、同じ反応になる
ことがデータで示された。これにより、化学治療剤が少ない量で、同じ治療効果
が可能になり、副作用をなくするように、相当する化学治療剤の低減が可能であ
る。
実施例VIIL−グルコースは放射線の細胞塞栓性及び細胞毒性の効果を高める
。
ヒト卵巣癌(CaOv)
L−グルコースの新生物放射線治療に対する効果の可能性を示す研究が完了さ
れた。実施例Vで使用したと同じヒト卵巣癌細胞ラインを、一連の実験に使用し
た。6mg/mlのL−グルコースを有する或いは有さないCaOv細胞培養物
を、ガンマ線で種々のレベルにかけた。
CaOv細胞の培養は、10%の子牛胎児血漿と40μg/mlゲンタマイシ
ンで補助された199媒体5ml中に600個の細胞を接種することにより開始
された。フラスコを、5%CO2での酸化雰囲気下で、37℃で培養した。2日
後、L−グルコースを添加し、6mg/mlの濃度にした。同時に、選択された
フラスコに、8.4ラド/秒で、各々、2、4及び6Gyの全量で放射線を当て
た。細胞の計数は、放射線処理後48時間で為され、生長速度は上記のように計
算した。
結果は、図13に示され、L−グルコースは、放射線治療の、悪性細胞に対す
る細胞毒性及び細胞塞栓性効果を高めることが明らかに示される。この能力によ
り、同じ結果が得られるように、低いレベルでの放射線照射の使用が可能になる
。これにより、このような療法を行なうときの苦痛をまったく開放させるもので
ある。
本発明の代表的な具体例を説明したが、ここで開示したものは、説明のための
みであり、その代替形、修飾形及び修正形が、本発明の範囲内に限り行なうこと
ができることは、当業者により留意されるべきである。従って、本発明は、以上
に示した特定の具体例に限定すべきでない。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年5月25日
【補正内容】
訂正した請求の範囲
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31.L−グルコース;
L−グルコース以外で、新生物細胞に対して、細胞毒素或いは細胞塞栓の活性を
有する薬剤;及び
該L−グルコース及び前記薬剤のための利用できる製薬用担体;
を含む混合物より、本質的になり;
該混合物は、新生物細胞のものに感染した哺乳類ホストに対して投与すると、
その新生物細胞数を低下せしめる能力を有し、
その混合物の能力は、前記の、該新生物細胞数を低下せしめる薬剤の能力より
も大きい新生物細胞数を低下せしめるものであることを特徴とする癌処置に効果
のある組成物。
32.(削除)
33.(削除)
34.(削除)
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37.該担体は、水性である請求項31に記載の組成物。
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39.(削除)
40.(削除)
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42.(削除)
43.(削除)
44.(削除)
45.(削除)
46.該薬剤は、化学療法剤である請求項31に記載の組成物。
47.該薬剤は、5−フルオロウラシルである請求項31に記載の組成物。
48.該薬剤は、5−フルオロデオキシウリジンである請求項31に記載の組成
物。
49.該薬剤は、シス−プラチナムである請求項31に記載の組成物。
50.該薬剤は、タキソールである請求項31に記載の組成物。
51.新生物細胞の数で感染した哺乳類ホストを放射線照射治療と結合して、L
−グルコースを投与し、
該哺乳類ホストに投与するL−グルコースは、前記放射線照射治療に効果のあ
る投与量であることを特徴とする放射線照射治療の方法。
52.新生物細胞数の感染した哺乳類ホストを過温治療すると共に、L−グルコ
ースを投与し、
該哺乳類ホストに投与するL−グルコースは、前記過温治療に効果のある投与
量であることを特徴とする放射線照射治療の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KG,KP,K
R,KZ,LK,LV,MD,MG,MN,MW,NO
,NZ,PL,RO,RU,SD,SK,TJ,TT,
UA,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.モノサッカライドの少なくとも1つのL−異性体を、治療的に効果のある量 、1つ以上の変態細胞を含有する哺乳類ホストに投与することを特徴とする癌処 置方法。 2.該モノサッカライドは、環状である請求項1に記載の方法。 3.該モノサッカライドは、L−ペントース及びL−ヘキソースからなる群から 選択される請求項1に記載の方法。 4.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から選 択されるペントースである請求項3に記載の方法。 5.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から選 択されるヘキソースである請求項3に記載の方法。 6.該ペントースは、L−リブロース、L−キシルロース、L−リボース、L− アラビノース、L−キシロース及びL−リキソースからなる群から選択されるペ ントースである請求項4に記載の方法。 7.該ペントースは、L−アルロース、L−アルトロース、L−グルコース、L −マンノース、L−グロース、L−アイドース、L−ガラクトース、L−タロー ス、L−プサイコース、L−フラクトース、L−ソルボース及びL−タガトース からなる群から選択される請求項5に記載の方法。 8.該モノサッカライドは、L(−)−グルコース及びL(+)−グルコースか らなる群から選択される請求項1に記載の方法。 9.癌治療とともに、モノサッカライドの少なくとも1つのL−異性体を、該癌 治療に効果のある投与量、1以上の変態細胞を含有する哺乳類ホストに投与する ことを特徴とする癌処置を行なう方法。 10.該癌処置は放射線照射療法であることを特徴とする請求項9に記載の方法 。 11.該癌処置は、化学療法であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 12.該癌処置は、免疫療法であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 13.該癌処置は、高熱療法であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 14.該癌処置は、外科的療法であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 15.該モノサッカライドは、環状である請求項9に記載の方法。 16.該モノサッカライドは、L−ペントース及びL−ヘキソースからなる群か ら選択される請求項9に記載の方法。 17.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるペントースである請求項16に記載の方法。 18.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるヘキソースである請求項16に記載の方法。 19.該ペントースは、L−リブロース、L−キシルロース、L−リボース、L −アラビノース、L−キシロース及びL−リキソースからなる群から選択される 請求項17に記載の方法。 20.該ヘキソースは、L−アルロース、L−アルトロース、L−グルコース、 L−マンノース、L−グロース、L−アイドース、L−ガラクトース、L−タロ ース、L−プサイコース、L−フラクトース、L−ソルボース及びL−タガトー スからなる群から選択される請求項18に記載の方法。 21.該モノサッカライドは、L(−)−グルコース及びL(+)−グルコース からなる群から選択される請求項9に記載の方法。 22.モノサッカライドの少なくとも1つのL−異性体を治療的に効果のある量 、及び、製薬学的に用いられる担体を含有することを特徴とする癌治療のための 組成物。 23.該製薬学的に用いられる担体は、水性である請求項22に記載の組成物。 24.該モノサッカライドは、環状である請求項22に記載の組成物。 25.該モノサッカライドは、L−ペントース及びL−ヘキソースからなる群か ら選択される請求項22に記載の組成物。 26.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるペントースである請求項25に記載の組成物。 27.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるヘキソースである請求項25に記載の組成物。 28.該ペントースは、L−リブロース、L−キシルロース、L−リボース、L −アラビノース、L−キシロース及びL−リキソースからなる群から選択される 請求項26に記載の組成物。 29.該ヘキソースは、L−アルロース、L−アルトロース、L−グルコース、 L−マンノース、L−グロース、L−アイドース、L−ガラクトース、L−タロ ース、L−プサイコース、L−フラクトース、L−ソルボース及びL−タガトー スからなる群から選択される請求項27に記載の組成物。 30.該モノサッカライドは、L(−)−グルコース及びL(+)−グルコース からなる群から選択される請求項22に記載の組成物。 31.モノサッカライドの少なくとも1つのL−異性体を、癌治療に効果のある 投与量、及び、製薬学的に用いられる担体を含有することを特徴とする癌処置に 効果のある組成物。 32.該癌処置は、放射線照射治療法であることを特徴とする請求項31に記載 の方法。 33.該癌処置は、化学療法であることを特徴とする請求項31に記載の方法。 34.該癌処置は、免疫療法であることを特徴とする請求項31に記載の方法。 35.該癌処置は、高熱療法であることを特徴とする請求項31に記載の方法。 36.該癌処置は外科的療法であることを特徴とする請求項31に記載の方法。 37.該製薬学的に用いられる担体は、水性である請求項31に記載の組成物。 38.該モノサッカライドは、環状である請求項31に記載の組成物。 39.該モノサッカライドは、L−ペントース及びL−ヘキソースからなる群か ら選択される請求項31に記載の組成物。 40.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるペントースである請求項39に記載の組成物。 41.該モノサッカライドは、L−アルドース及びL−ケトースからなる群から 選択されるヘキソースである請求項39に記載の組成物。 42.該ペントースは、L−リブロース、L−キシルロース、L−リボース、L −アラビノース、L−キシロース及びL−リキソースからなる群から選択される 請求項40に記載の組成物。 43.該ヘキソースは、L−アルロース、L−アルトロース、L−グルコース、 L−マンノース、L−グロース、L−アイドース、L−ガラクトース、L−タロ ース、L−プサイコース、L−フラクトース、L−ソルボース及びL−タガトー スからなる群から選択される請求項41に記載の組成物。 44.該モノサッカライドは、L(−)−グルコース及びL(+)−グルコース からなる群から選択される請求項31に記載の組成物。 45.更に、少なくとも1つの癌治療剤を、治療的に効果のある量有することを 特徴とする請求項31に記載の組成物。 46.該癌治療剤は、化学療法剤及び生物治療剤からなる群から選択された請求 項45に記載の組成物。
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