JPH0949470A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH0949470A
JPH0949470A JP20229795A JP20229795A JPH0949470A JP H0949470 A JPH0949470 A JP H0949470A JP 20229795 A JP20229795 A JP 20229795A JP 20229795 A JP20229795 A JP 20229795A JP H0949470 A JPH0949470 A JP H0949470A
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JP
Japan
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fuel
hole
injection
casing
sliding hole
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Application number
JP20229795A
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English (en)
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Kenji Date
健治 伊達
Masaaki Kato
正明 加藤
Hiroyuki Kano
裕之 加納
Masahiro Okajima
正博 岡嶋
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス中に排出される有害物質の低減およ
び燃費の向上を図る燃料噴射弁を提供する。 【解決手段】 ノズルボディ18の端部に位置するシー
ト部28の先端には、ニードル30の第2円柱部38が
摺動可能な内径を有しかつノズルボディ18を貫通する
摺動孔40が形成される。この摺動孔40の内壁28a
を研削するとき、サック栓20による閉塞前の開口側か
ら研削することで、内壁28aの加工精度を向上させる
ことができる。これにより、第2円柱部38と摺動孔4
0とのクリアランスを数μm程度に管理することが可能
となり、第2円柱部38と摺動孔40とが摺接すると
き、燃料上流側である案内孔27から燃料下流側である
摺動孔40内にリークする高圧燃料を防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「エンジン」という。)に燃料を供給する燃料噴射弁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジン等においては
厳しくなる排気ガス規制に対処する必要が生じている。
排気ガス中に含まれる有害成分の低減、さらに燃費向上
を達成するためには、燃料噴射による噴霧を時間的、空
間的および質的に最適化することが望まれている。時間
的には高精度な噴射率制御、空間的には広範囲の噴霧分
布、質的には噴射燃料の微粒化がそれぞれ必要である。
ここで噴射率とは、単位時間当たりの噴射量を示し、mm
3/ms、g/ms等の単位で表される。
【0003】このような燃料噴射の最適化を目的とした
燃料噴射装置として、特開昭53−71721号公報に
「制御される多孔噴射ノズル」が開示されている。この
「制御される多孔噴射ノズル」は、ノズル針の先端に設
けられたピンにより開閉可能な袋孔とこの袋孔の燃料上
流側にノズル針のテーパ面により開閉可能な環状室とを
設け、袋孔および環状室にそれぞれ別個の噴射孔を設け
ている。そして、ノズル針のリフト量により環状室の噴
射孔からだけ燃料噴射される場合と、環状室および袋孔
の噴射孔から燃料噴射される場合と、の二段階の噴射を
可能にしており、内燃機関の運転状態によって噴射状態
を変えることで青煙および白煙形成を可能な限り軽減し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
53−71721号公報に開示される「制御される多孔
噴射ノズル」によると、袋孔を開閉するピンと袋孔との
摺動部の直上には、環状室が位置することから、ノズル
針のリフトによりこの環状室内に流入した高圧燃料が前
記摺動部の隙間、すなわちピンの外周と袋孔の内周とに
形成される隙間を介して袋孔内に漏れ出るおそれがあ
る。すると、この袋孔内に漏れ出た高圧燃料が袋孔の噴
射孔からエンジンの気筒内に噴射されるため、前述した
環状室の噴射孔からだけ燃料噴射する段階においても袋
孔の噴射孔から燃料噴射されることになる。したがっ
て、青煙および白煙形成の軽減を妨げることになる。
【0005】また、この「制御される多孔噴射ノズル」
によると、前記袋孔は、軸方向に長く形成されたノズル
体の一端側から他端側に向かって形成される孔の開口か
ら離れた他端側端部に位置する。すると、袋孔から離れ
た孔の開口より加工具等を挿入し袋孔の加工をしなけれ
ばならないため、袋孔の内周壁の加工精度を向上させる
ことが困難になる。そして、この袋孔の内周壁の加工精
度の低下から、袋孔の内周壁とノズル針のピンの外周壁
とから形成される摺動隙間の間隔の増大を招き、前述し
た燃料漏れの要因となる。
【0006】本発明の目的は、排気ガス中に排出される
有害物質の低減および燃費の向上を図る燃料噴射弁を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・発明の効果】前記
目的を達成するための本発明の請求項1記載の燃料噴射
弁は、ケーシング内を往復動可能なノズルニードルの移
動量に応じて燃料噴射する噴孔の種類を変化させる燃料
噴射弁であって、テーパ部が形成される側の端部に円柱
部を有する往復動可能なノズルニードルと、高圧燃料を
導入する燃料通路、この燃料通路の燃料下流側に位置し
前記テーパ部が当接可能なシート部、このシート部の燃
料下流側に外部と貫通可能に形成され前記円柱部が摺動
可能な摺動孔、前記シート部と前記摺動孔との間に位置
し径方向外側に向かって外部と連通する第1噴孔、およ
び、前記摺動孔の燃料下流側に位置し径方向外側に向か
って外部と連通する第2噴孔を有するケーシングと、前
記シート部に前記テーパ部を当接させる方向に前記ノズ
ルニードルを付勢する付勢手段と、前記摺動孔を閉塞す
る閉塞部材とを備えたことを特徴とする。
【0008】これにより、ケーシングに形成される摺動
孔の内壁を研削するとき、この内壁に近い側である閉塞
部材による閉塞前の開口側から研削することで、内壁の
加工精度を向上させることができ、円柱部と摺動孔との
クリアランスを低減できる。そのため、円柱部と摺動孔
とが摺接するとき、このクリアランスの燃料上流側から
燃料下流側である摺動孔内にリークする高圧燃料を抑制
することができる。したがって、ノズルニードルの移動
量により第1噴孔および第2噴孔から段階別に噴射させ
ることが確実にでき、排気ガス中に排出される有害物質
の低減および燃費を向上を図る効果がある。
【0009】本発明の請求項2記載の燃料噴射弁は、請
求項1記載の燃料噴射弁において、前記第1噴孔の軸と
前記ケーシングの軸とにより形成される鋭角αは、前記
第2噴孔の軸と前記ケーシングの軸とにより形成される
鋭角βより小さいことを特徴とする。これにより、第1
噴孔から噴射される燃料の噴射角度が小径噴射角度に設
定され、第2噴孔から噴射される燃料の噴射角度が大径
噴射角度に設定される。したがって、第1噴孔から噴射
される燃料は、例えば燃料室内の底部に向けて燃料噴射
することができ、燃焼室の壁面までの距離を長く確保す
ることで低温壁面に付着する燃料を防止する効果があ
る。また第2噴孔から噴射される燃料は、例えば高温の
燃焼室の壁面に噴射された燃料を衝突させることがで
き、噴射燃料の霧化および蒸発を促進する効果がある。
【0010】本発明の請求項3記載の燃料噴射弁は、請
求項1または2記載の燃料噴射弁において、前記閉塞部
材の燃料上流側端面は、前記第2噴孔の前記摺動孔側の
開口位置より重力方向側に位置することを特徴とする。
これにより、円柱部と摺動孔とのクリアランスを経由し
て高圧燃料が摺動孔内へ流入したとしても、燃料上流側
端面から第2噴孔の開口位置までの間に形成される空間
に流入燃料を溜めることができる。したがって、円柱部
と摺動孔とのクリアランスを経由して摺動孔内へ流入し
た燃料が第2噴孔から漏れ出るのを抑制するため、第1
噴孔および第2噴孔からの段階別の噴射を確実にする効
果がある。
【0011】本発明の請求項4記載の燃料噴射弁の製造
方法は、ケーシング内を往復動可能なノズルニードルの
移動量に応じて燃料噴射する噴孔の種類を変化させる燃
料噴射弁の製造方法であって、前記ケーシングの一端側
から他端側に向かって前記ノズルニードルを往復動可能
に収容する有底の案内孔、この案内孔の底から前記ケー
シングの他端方向に前記ノズルニードルが当接可能なシ
ート部、およびこのシート部から前記ケーシングの他端
を貫通し前記ノズルニードルの円柱部が摺動可能な摺動
孔を形成する第1工程と、前記摺動孔の前記ケーシング
の他端側開口から前記シート部の内壁面と前記摺動孔の
内壁面とを研削する第2工程と、前記摺動孔の前記ケー
シングの他端側開口からこの開口を閉塞する閉塞部材を
挿入しこの閉塞部材を前記ケーシングに接合する第3工
程とを含むことを特徴とする。
【0012】これにより、第2工程において、シート部
の内壁面と摺動孔の内壁面とに近い側であるケーシング
の他端側開口から研削することで、シート部の内壁面と
摺動孔の内壁面の加工精度を向上させることができる。
そのため、ノズルニードルとシート部とのクリアランス
およびノズルニードルの円柱部と摺動孔とのクリアラン
スを低減でき、これらクリアランスの燃料上流側から燃
料下流側にリークする高圧燃料を抑制することができ
る。したがって、ノズルニードルの移動量により2種類
の噴孔から段階別に噴射させることを確実にでき、排気
ガス中に排出される有害物質の低減および燃費を向上を
図る効果がある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射弁を
図1〜図3に示す。図3に示すように、高圧燃料供給ポ
ンプ1により所定の燃料噴射圧に加圧された高圧燃料
は、噴射管2を経由して各気筒4に配設された燃料噴射
弁10に供給される。そのため、高圧燃料供給ポンプ1
と燃料噴射弁10とが噴射管2により接続されている。
そして、燃料噴射弁10は次の構成からなる。
【0014】燃料噴射弁10は、ノズルホルダ12、リ
テーニングナット16およびノズルボディ18からなる
外郭形成部材を備えており、リテーニングナット16の
両端部からノズルホルダ12とノズルボディ18とがそ
れぞれ突出するようにノズルホルダ12およびノズルボ
ディ18をリテーニングナット16により固定してい
る。
【0015】ノズルホルダ12は縦断面形状がト字形状
を有しており、軸方向に貫通する2つのスプリング収容
室が形成されている。図3で上方、すなわち反ノズルボ
ディ18側端部には第1スプリング収容室21が形成さ
れており、ノズルボディ18側端部には第2スプリング
収容室22が形成されている。そして、この第1スプリ
ング収容室21と第2スプリング収容室22とは連通孔
により互いに連通している。ト字形状の枝に相当する部
分にはノズルホルダ12のインレット14が位置してお
り、このインレット14に接続される噴射管2を経由し
て高圧燃料が供給される。インレット14の内部には後
述するノズルボディ18の燃料通路26に接続可能な燃
料通路23が形成され、接続される噴射管2と燃料通路
23とが連通する。
【0016】第1スプリング収容室21内には、付勢手
段としての第1スプリング13が収容されており、この
第1スプリング13により、第1スプリング室21と第
2スプリング収容室22とに跨がって収容される軸部2
4が第2スプリング収容室22方向に付勢されている。
また第2スプリング収容室22内には、軸部24が貫通
する第2スプリング15が収容されている。この第2ス
プリング15は、ノズルボディ18側端部に収容される
スペーサ17をノズルボディ18方向に付勢している。
【0017】スペーサ17は、逆凸字形状からなる縦断
面形状を有しており、軸方向に貫通孔が形成されてい
る。そして、この貫通孔に軸部24の端部が挿入される
と共に、後述するニードル30の突起部31が挿入され
ている。ケーシングとしてのノズルボディ18には、ニ
ードル30を移動可能に収容する案内孔25、27が中
心軸上に形成されており、このニードル30の大径部3
2と小径部33との間に位置するテーパ状の接続部の周
囲には環状の燃料溜室29が形成されている。つまり、
案内孔25と案内孔27との間には燃料溜室29が形成
されている。そして、この燃料溜室29には案内孔25
と並行に形成される燃料通路26が連通している。これ
により、前述した高圧燃料ポンプ1から供給される高圧
燃料は、噴射管2、燃料通路23および燃料通路26を
経由して燃料溜室29内に供給される。
【0018】ノズルニードルとしてのニードル30は、
一端側から他端側に向かって突起部31、大径部32、
小径部33、先端部30aの順に各部が同軸上に位置す
るように構成されており、前述したスペーサ17内に位
置する突起部31には第1スプリング13により付勢さ
れる軸部24が当接している。大径部32と小径部33
とはテーパ状に形成される接続部により接続されてお
り、この接続部に加わる燃料圧の増大により、突起部3
1に当接する軸部24を第1スプリング13の反付勢方
向に移動させることができ、さらに燃料圧が増加した場
合、大径部32にスペーサ17が当接することで、ニー
ドル30がスペーサ17を第2スプリング15の反付勢
方向に移動させることができるように構成されている。
【0019】ここで、ニードル30の先端部30aおよ
びこの先端部30aの周囲に位置するノズルボディ18
の端部の構成を図1に基づいて詳述する。ニードル30
の先端部30aは、先端に向かうに従い徐々に縮径する
複数の円錐台および円錐、円柱形状を組合わせることに
より構成されており、同一軸上にそれぞれが積み重ねら
れるように位置している。具体的には、小径部33側か
ら順に説明すると、まず小径部33と同径に底部外径
が形成された円錐台形状からなる第1テーパ部34が小
径部33に接続されている。そして、この第1テーパ
部34の図1で下方には、第1テーパ部34のテーパ面
より角度の緩やかなテーパ面を有し、かつ第1テーパ部
34の頂部外径と同径に底部外径が形成された円錐台形
状からなるテーパ部としての第2テーパ部35が位置し
ている。さらに、この第2テーパ部35の図1で下方
には、第2テーパ部の頂部外径より小径に形成された円
柱形状からなる第1円柱部36が位置している。さら
にまた、この第1円柱部36の図1で下方には、第1円
柱部36の外径と同径に底部外径が形成された円錐台形
状からなる第3テーパ部が位置している。また、この
第3テーパ部の図1で下方には第3テーパ部の頂部外径
と同径に外径が形成される円柱形状からなる円柱部とし
ての第2円柱部38が形成されている。最後に、第2
円柱部38の図1で下方には、第2円柱部38の外径と
同径に底部外径が形成された円錐台形状からなる先端円
錐部39が形成されている。
【0020】つまり、この先端部30aはニードル30
の小径部33から先端側に向かって順に第1テーパ部3
4、第2テーパ部35、第1円柱部36、第3テーパ部
37、第2円柱部38および先端円錐部39が同一軸上
に形成されている。ノズルボディ18の図1で下方に位
置する端部内側には、先端に向かうに従い徐々に縮径し
前述した第2テーパ部35および第3テーパ部37が当
接可能なテーパ状のシート部28が形成されており、こ
のシート部28の図1で下方には前述した第2円柱部3
8が摺動可能な内径を有しかつノズルボディ18を貫通
する摺動孔40が形成されている。そして、第2円柱部
38と摺動孔40との摺動によりシールされるシール長
が図1で符号LS により示されている。このシール長L
S は、例えば0.1〜0.3mm程度に設定されてお
り、第2円柱部38と摺動孔40とのクリアランスは数
μmに管理されている。これにより、第2円柱部38と
摺動孔40とが摺接するとき、燃料上流側である案内孔
27から燃料下流側である摺動孔40内に流入する高圧
燃料が遮断され摺動孔40内への燃料リークを抑制して
いる。
【0021】ところで、シート部28に当接可能な第2
テーパ部35と第3テーパ部37との間には、前述した
ように第2テーパ部の頂部外径より小径の第1円柱部3
6が位置していることから、シート部28に第2テーパ
部35および第3テーパ部37が当接すると、第2テー
パ部35の頂面、第1円柱部36の外周面およびシート
部28のシート面より区画される環状の予圧室41が第
1円柱部36の周囲に形成されることになる。この予圧
室41は、摺動孔40の内壁28aと第2円柱部38の
外周壁とのクリアランスに加わる燃料圧を低減するため
に設けられる。そして、この予圧室41とノズルボディ
18外とを連通可能な第1噴孔19aが図1で下方に向
かって複数箇所、例えば4箇所形成されている。
【0022】また、第2円柱部38と摺動孔40との摺
動によりシールされる位置より燃料下流側には、摺動孔
40を閉塞する閉塞部材としての円柱形状のサック栓2
0が挿入されており、摺動孔40内に第2円柱部38が
摺接すると、先端円錐部39のテーパ面、サック栓20
の燃料上流側端面20aおよび摺動孔40の内壁28a
より区画されるサック室42が形成されることになる。
そして、このサック室42とノズルボディ18外とを連
通可能な第2噴孔19bが図1で下方に向かって複数箇
所、例えば4箇所形成されている。
【0023】図2に示すように、それぞれ4箇所形成さ
れる第1噴孔19aと第2噴孔19bとは、互いに重な
らないように位置している。つまり、例えば第1噴孔1
9aと第2噴孔19bとが周方向に45°離れて位置す
るように設定することで、第1噴孔19aと第2噴孔1
9bとが互いに上下で重ならないように位置させること
ができる。このように第1噴孔19aと第2噴孔19b
とを互いに上下に重ならないように位置させるのは、ニ
ードル30がフルリフトしたときに第1噴孔19aおよ
び第2噴孔19bから噴射される燃料の噴霧が互いに干
渉しないようにするためである。
【0024】例えば、第1噴孔19aの内径を0.1〜
0.2mmの小径にかつ100〜150°の小径噴射角
度α1 に設定し、第2噴孔19bの内径を0.2〜0.
4mmの大径にかつ130〜180°の大径噴射角度β
1 に設定することにより、良好な噴射特性が得られるこ
とが実験によって確認されている。ここで、特許請求の
範囲に記載の「鋭角α」は小径噴射角度α1 の半分の値
に相当し、「鋭角β」は大径噴射角度β1 の半分の値に
相当する。また特許請求の範囲に記載の「ケーシングの
軸」は、図1に示す一点鎖線Xに相当する。
【0025】上述した構成により、案内孔27より燃料
下流側に位置する予圧室41内には、シート部28から
第2テーパ部35が離間することにより燃料が流入し、
シート部28に第2テーパ部35が当接することにより
流入する燃料が遮断される。また、予圧室41より燃料
下流側に位置するサック室42内には、摺動孔40から
第2円柱部38が離間することにより燃料が流入し、摺
動孔40に第2円柱部38が摺接することにより流入す
る燃料が遮断される。つまり、シート部28と第2テー
パ部35とにより構成する弁手段によって予圧室41内
への流入燃料を制御し、また摺動孔40と第2円柱部3
8とにより構成する弁手段によってサック室42内への
流入燃料を制御している。
【0026】これにより、シート部28から第2テーパ
部35が離間し、摺動孔40に第2円柱部38が摺接す
るときには、予圧室41内だけに高圧燃料が流入するた
め第1噴孔19aから燃料噴射、すなわち1段目の噴射
が行われる。そして、シート部28からの第2テーパ部
35の離間に加え摺動孔40から第2円柱部38が離間
するときには、予圧室41およびサック室42に高圧燃
料が流入するため第1噴孔19aおよび第2噴孔19b
から燃料噴射、すなわち2段目の噴射が行われる。
【0027】ここで、ノズルボディ18を貫通する摺動
孔40を設け、その摺動孔40の外側開口をサック栓2
0により閉塞することにより、サック室42を形成する
ように構成したのは、後述するように摺動孔40の内壁
28aの加工精度を向上させるためである。例えば内壁
28aの加工精度を数μm程度に管理するためには、研
削対象物である内壁28aに極力近い位置から研削する
方が、砥石車等の位置決め精度を確保する上で都合が良
い。そのため、研削対象物である内壁28aから離れた
ノズルボディ18の案内孔25の開口部側から研削する
のではなく、内壁28aが位置するノズルボディ18の
先端部方向、すなわちサック栓20側開口から研削でき
るようにノズルボディ18を貫通する摺動孔40を設け
ている。
【0028】次に、ノズルボディ18の加工工程を図4
に基づいて説明する。図4(a) に示す工程は、案内孔2
7、シート部28および摺動孔40を切削によりそれぞ
れ加工し、第1噴射孔19aおよび第2噴射孔19bを
ドリルにより加工する工程である。この工程により、ノ
ズルボディ18の各部の形状が成形される。ここで、案
内孔27、シート部28および摺動孔40を切削により
それぞれ加工する工程が特許請求の範囲に記載の「第1
工程」に相当する。
【0029】図4(b) に示す工程は、切削およびドリル
加工により各部が形成されたノズルボディ18を熱処理
により強度を向上させた後、シート部28および摺動孔
40の内壁28aに研削を施す工程であり、特許請求の
範囲に記載の「第2工程」に相当する。この研削は、ノ
ズルボディ18を貫通する摺動孔40のサック栓20側
開口から、砥石車等を挿入することにより研削が行われ
る。これにより、従来、シート部28および内壁28a
を研削するときに案内孔25の開口部側から砥石車等を
挿入することなく、研削対象物である内壁28aに近い
側から砥石車等を挿入することができる。したがって、
所定の加工精度を維持可能な研削を内壁28aに施せら
れる効果がある。
【0030】図4(c) に示す工程は、ノズルボディ18
の案内孔27内に収容するニードル30の先端部30a
を研削する工程である。この工程では、特に先端部30
aの第2円柱部38の外周と摺動孔40の内壁28aと
のクリアランスを数μm程度に保つため、第2円柱部3
8の直径Dを所定の値を保つように第2円柱部38の外
周が研削される。そして、摺動孔40の外方向開口部に
サック栓20が挿入され、レーザ溶接、圧入等によりサ
ック栓20とノズルボディ18とが接合される。ここ
で、このサック栓20とノズルボディ18とを接合する
工程が特許請求の範囲に記載の「第3工程」に相当す
る。
【0031】上述した各工程により、摺動孔40の内壁
28aとニードル30の第2円柱部38の外周壁とのク
リアランスは、数μm程度に管理されるため、予圧室4
1内に充満する高圧燃料が摺動孔40内、すなわちサッ
ク室42内に流入することを極力抑えることができる。
また、図1に示すように、サック栓20の燃料上流側端
面20aは、第2噴孔19bの開口位置より重力方向側
に位置することから、前記クリアランスを経由して高圧
燃料がサック室42内へ流入したとしても、燃料上流側
端面20aから第2噴孔19bの開口位置までの間に形
成される空間に僅かに流入した燃料を溜めることができ
る。これにより、予圧室41からサック室42内に僅か
に流入した燃料が第2噴孔19bから漏れ出るのを防止
する効果がある。
【0032】次に、燃料噴射弁10の作動を図1、図
3、図5および図6に基づいて説明する。高圧ポンプ1
からは、所定量の燃料が所定の時期に圧送され、この圧
送された高圧燃料が噴射管2を経由して燃料噴射弁10
のインレット14に供給される。このインレット14に
供給された高圧燃料は、燃料通路23、26を経由して
燃料溜室29内に蓄えられる。そして、供給燃料の増加
にともない燃料溜室29内の燃料圧力が増大するため、
大径部32と小径部33との間に位置する接続部に加わ
る燃料圧力によりニードル30を第1スプリング13の
反付勢方向に移動させようとする。このとき、第1スプ
リング15の付勢力より燃料溜室29内の燃料圧による
圧力の方が大きくなると、ニードル30がプレリフト量
D1だけリフトすることになる。このプレリフトにおい
ては、案内孔27内に充満する高圧燃料がシート部28
と第2テーパ部35との間にできる隙間を経由して予圧
室41内に燃料が流入する。これにより、図6(a) に示
すように、第1噴孔19aから1段目の燃料噴射が行わ
れる。このとき、第2噴孔19bから燃料噴射されない
のは、第2円柱部38のシール長LS がプレリフト量H
D1より大きく設定されていることから予圧室41内に流
入した高圧燃料がサック室42内に流入しないためであ
る。
【0033】その後、燃料溜室29内に流入する高圧燃
料がさらに増加すると、ニードル30はプレリフトより
さらにリフトする。これは、燃料溜室29内の燃料圧が
第1スプリング13と第2スプリング15との付勢力の
和より大きくなることからニードル30が第2スプリン
グ15により付勢されているスペーサ17をも押上げフ
ルリフト量HD2までリフトするためである。このフルリ
フト量HD2とプレリフト量HD1とシール長LS との間に
は、フルリフト量HD2>シール長LS >プレリフト量H
D1の関係が成り立つ。したがって、ニードル30がフル
リフトすると、予圧室41とサック室42とがシート部
28と第3テーパ部37との間に形成される隙間を介し
て連通するため、予圧室41内の高圧燃料がサック室4
2内に流入する。これにより、サック室42内に流入し
た高圧燃料が第2噴孔19bから燃料噴射される。つま
り、ニードル30がフルリフトすると、図6(b) に示す
ように、第1噴孔19aおよび第2噴孔19bから2段
目の燃料噴射が行われる。
【0034】第1噴孔19aまたは第2噴孔19bから
燃料噴射されると、燃料溜室29内の燃料圧が低下する
ため、第1スプリング13および第2スプリング15の
付勢力によりニードル30がシート部28方向に付勢さ
れる。そして、ニードル30の第2テーパ部35がシー
ト部28に当接すると燃料噴射が終了する。ここで、エ
ンジンの各運転状況に応じて高圧燃料ポンプ1の燃料圧
送量を変化させることで燃料噴射弁10の噴射特性が所
定の特性に設定できることを図5に基づいて説明する。
【0035】図5(a) に示す燃料噴射率特性は、低速回
転域または低負荷域において有効な噴射率特性である。
この噴射率特性においては、ニードル30がプレリフト
量H D1に保持されるため、第1噴孔19aから燃料噴射
されるだけで第2噴孔19bからは燃料噴射されない。
この場合、噴射圧力は比較的低く設定されるが、例えば
第1噴孔19aを小径に設定すると開口面積を小さくす
ることができるため、噴射速度を増大させることができ
る。これにより、燃料の微粒化を促進する効果がある。
また開口面積が小さくすることにより噴射期間を長くす
ることができるため燃焼後期の拡散燃焼を促進させるこ
とができる。これにより、未燃燃料の酸化を促進する効
果がある。さらに噴射角度αが小さくなるように第1噴
孔19aを形成することで、燃料室7内の底部に向けて
燃料噴射することができる。これにより、燃焼室7の壁
面までの距離を長く確保することができ低温壁面に付着
する燃料を防止する効果がある。
【0036】図5(b) に示す燃料噴射率特性は、エンジ
ンの中負荷域において有効な噴射特性である。この噴射
率特性においては、燃料噴射量の増大に伴って燃料溜室
29内の燃料圧力が増大することから、所定の期間にお
いてニードル30がプレリフト量HD1に保持され、その
後プレリフト量HD2に保持される。これにより、噴射初
期においてはプレリフトによる低噴射率を実現すること
から、NOxを低減することができる。そして、噴射後
期においては噴射圧力のさらなる上昇によりニードル3
0がフルリフトすることにより、噴射初期に噴射してい
た第1噴孔19aに加え第2噴孔19bからも燃料噴射
が開始される。
【0037】図5(c) に示す燃料噴射率特性は、エンジ
ンの高速域において有効な噴射率特性である。この噴射
率特性は、前述した中負荷域の特性とほぼ同様の特性か
らなり、噴射期間を短縮したものである。このように噴
射期間を短縮できるのは、低速低負荷域においては第1
噴孔19aから噴射され第2噴孔19bからは噴射され
ていないため、この第2噴孔19bからの噴射を加える
ことにより開口面積を増大させ噴射流量を増加させたた
めである。
【0038】ここで、第2噴孔19bは前述したように
噴射角度βを大きく設定していることから、高温の燃焼
室7の壁面に噴射された燃料を衝突させることができ
る。これにより、噴射燃料の霧化および蒸発を促進する
効果がある。このように、本実施例の燃料噴射弁10に
よるとエンジンの全運転域において最適な燃料噴射率特
性を得ることができ、また燃焼室7の各位置に最適な状
態で微粒化された燃料噴霧を形成することができる。
【0039】以上説明したように、本実施例の燃料噴射
弁10によると、ノズルボディ18を貫通する摺動孔4
0を設け、その摺動孔40の外側開口をサック栓20に
より閉塞しサック室42を形成するように構成したこと
によって、摺動孔40の内壁28aの加工精度を向上さ
せることができる。これにより、第2円柱部38と摺動
孔40とのクリアランスを数μm程度に管理することが
可能となり、第2円柱部38と摺動孔40とが摺接する
とき、燃料上流側である案内孔27から燃料下流側であ
る摺動孔40内にリークする高圧燃料を抑制することが
できる。そのため、第1噴孔19aから噴射される1段
目の燃料噴射の際に第2噴孔19bから燃料噴射される
ことを防止できる。したがって、1段目の燃料噴射と2
段目の燃噴射とが確実に行われるため、排気ガス中に排
出される有害物質の低減および燃費の向上を図る効果が
ある。
【0040】(第2実施例)本発明の第2実施例を図7
および図8に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部
分には同一符号を付す。図7に示す第2実施例は、ニー
ドル50の先端部50aを構成する第2テーパ部55と
第3テーパ部57とのそれぞれのテーパ角度を互いに異
なる値に設定した例である。
【0041】小径部53の先端部50aは、第1実施例
のニードル30の先端部30aと同様、先端に向かうに
従い徐々に縮径する複数の円錐台、円柱形状を組合わせ
ることにより構成されており、同一軸上にそれぞれが積
み重ねられるように位置している。この先端部50aは
ニードル50の小径部53から先端側に向かって順に第
1テーパ部54、第2テーパ部55、第1円柱部56、
第3テーパ部57および第2円柱部58が同一軸上に形
成されている。
【0042】そして、第2テーパ部55を形成するテー
パ面のノズルボディ18の軸Xに対する角度γ1 と、第
3テーパ部57を形成するテーパ面のノズルボディ18
の軸Xに対する角度γ2 とは、角度γ1 >角度γ2 の関
係が成立するように第2テーパ部55のテーパ面および
第3テーパ部57のテーパ面が設定されている。また、
この第2テーパ部55と第3テーパ部57とにそれぞれ
当接可能な第1シート部51と第2シート部52とがノ
ズルボディ18内に形成されている。したがって、前述
した角度γ1 および角度γ2 は、第1シート部51およ
び第2シート部52のそれぞれのシート半角に相当する
ことになる。そして、図8に示すシート半角に対する流
路断面積の特性図により、このシート半角が小さい程、
テーパ部とシート部との間に形成される流路断面積を絞
ることが可能となる。
【0043】ここで、図8に示す特性は、シート部の内
径を1.5mm、ニードル50のリフト量を0.3mm
に設定したときのシート半角の変化に対する流路断面積
の変化を示したものである。これにより、摺動孔40の
直上に位置する第2シート部52とのシート半角を小さ
く設定することで、第3テーパ部57と第2シート部5
2とにより形成される流路断面積を絞ることができる。
したがって、摺動孔40の直上の流路断面積を絞ること
により摺動孔40と第2円柱部58とのクリアランスに
加わる燃料圧を低減できることから、このクリアランス
を介してサック室42内への燃料リークをさらに効果的
に抑制できる。
【0044】(第3実施例)本発明の第2実施例を図7
および図8に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部
分には同一符号を付す。図9に示す第3実施例は、ニー
ドル60の先端部60aを構成する第2テーパ部65に
第1噴孔19aに対応した凹部66を設け予圧室の容積
を削減した例である。
【0045】本来、予圧室を設ける目的は、摺動孔40
と円柱部67とのクリアランスに加わる燃料圧を低減す
ることにある。ところが、この予圧室の容積の増大が噴
射直後の燃料だれを招くため、必要最小限の容積に設定
する必要がある。そこで、第3実施例では、以下の構成
により予圧室の容積を削減した。小径部63の先端部6
0aは、第1実施例のニードル30の先端部30aと同
様、先端に向かうに従い徐々に縮径する複数の円錐台お
よび円錐、円柱形状を組合わせることにより構成されて
おり、同一軸上にそれぞれが積み重ねられるように位置
している。この先端部60aはニードル60の小径部6
3から先端側に向かって順に第1テーパ部64、第2テ
ーパ部65、円柱部67および先端円錐部68が同一軸
上に形成されている。
【0046】そして、第2テーパ部65のテーパ面に
は、第1噴孔19aのシート部28側開口に対応した位
置に凹部66が設けられている。このように第1噴孔1
9aの入口近傍にだけ予圧室の役割をする凹部66を設
けることで、第1実施例で説明した環状の予圧室41よ
りその容積を小さくすることができる。これにより、デ
ッドボリュームとなるサック室42と予圧室との容積の
和を削減することができるため、デッドボリュームが大
きいことによる噴射直後の燃料だれを防止することがで
きる。したがって、噴射直後の燃料後だれによる排出H
C量を低減でき排気ガス中に排出される有害物質の低減
および燃費の向上をさらに図る効果がある。
【0047】なお、以上説明した第1実施例〜第3実施
例の燃料噴射弁10は、第1スプリング13と第2スプ
リング15とからなる2本のスプリングによりニードル
30を付勢する構成を採ったが、本発明では、これに限
られることはなく、例えば三方電磁弁によりニードルを
付勢する構成を採っても良い。これにより、ニードルの
リフト量を電磁力により自在に制御できることから、第
1噴孔および第2噴孔から噴射される燃料噴射時期を燃
料圧と独立して制御できる。したがって、燃料噴射時期
の最適化の自由度を高める効果がある。またこの三方電
磁弁によりニードルを付勢する構成では、ニードルの閉
弁作動を燃料圧により強制的に行うことができるため、
噴射終了時の噴射率シャープカットエンドを可能とし排
ガスの低減を実現する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射弁の要部断
面図である。
【図2】図1に示すII方向矢視図である。
【図3】本発明の第1実施例による燃料噴射弁等を示す
模式的構成図である。
【図4】本発明の第1実施例による燃料噴射弁の加工工
程を示す説明図である。
【図5】第1実施例の燃料噴射弁の噴射率およびニード
ルのリフト量を示す各特性図である。
【図6】第1実施例の燃料噴射弁の燃料噴射状態を示す
模式的説明図である。
【図7】本発明の第2実施例による燃料噴射弁の要部断
面図である。
【図8】シート半角の変化に対する流路断面積の変化を
示す特性図である。
【図9】本発明の第3実施例による燃料噴射弁の要部断
面図である。
【符号の説明】
1 高圧燃料ポンプ 2 噴射管 4 気筒 5 ピストン 7 燃焼室 10 燃料噴射弁 12 ノズルホルダ 13 第1スプリング (付勢手段) 15 第2スプリング 18 ノズルボディ (ケーシング) 19a 第1噴孔 19b 第2噴孔 20 サック栓 (閉塞部材) 20 燃料上流側端面 27 案内孔 26 燃料通路 28 シート部 30、50、60 ニードル(ノズルニードル) 35 第2テーパ部 (テーパ部) 36 第1円柱部 37 第3テーパ部 38、58 第2円柱部 (円柱部) 40 摺動孔 41 予圧室 42 サック室 67 円柱部 X ノズルボディの軸(ケーシングの軸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡嶋 正博 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内を往復動可能なノズルニー
    ドルの移動量に応じて燃料噴射する噴孔の種類を変化さ
    せる燃料噴射弁であって、 テーパ部が形成される側の端部に円柱部を有する往復動
    可能なノズルニードルと、 高圧燃料を導入する燃料通路、この燃料通路の燃料下流
    側に位置し前記テーパ部が当接可能なシート部、このシ
    ート部の燃料下流側に外部と貫通可能に形成され前記円
    柱部が摺動可能な摺動孔、前記シート部と前記摺動孔と
    の間に位置し径方向外側に向かって外部と連通する第1
    噴孔、および、前記摺動孔の燃料下流側に位置し径方向
    外側に向かって外部と連通する第2噴孔を有するケーシ
    ングと、 前記シート部に前記テーパ部を当接させる方向に前記ノ
    ズルニードルを付勢する付勢手段と、 前記摺動孔を閉塞する閉塞部材とを備えたことを特徴と
    する燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記第1噴孔の軸と前記ケーシングの軸
    とにより形成される鋭角αは、前記第2噴孔の軸と前記
    ケーシングの軸とにより形成される鋭角βより小さいこ
    とを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記閉塞部材の燃料上流側端面は、前記
    第2噴孔の前記摺動孔側の開口位置より重力方向側に位
    置することを特徴とする請求項1または2記載の燃料噴
    射弁。
  4. 【請求項4】 ケーシング内を往復動可能なノズルニー
    ドルの移動量に応じて燃料噴射する噴孔の種類を変化さ
    せる燃料噴射弁の製造方法であって、 前記ケーシングの一端側から他端側に向かって前記ノズ
    ルニードルを往復動可能に収容する有底の案内孔、この
    案内孔の底から前記ケーシングの他端方向に前記ノズル
    ニードルが当接可能なシート部、およびこのシート部か
    ら前記ケーシングの他端を貫通し前記ノズルニードルの
    円柱部が摺動可能な摺動孔を形成する第1工程と、 前記摺動孔の前記ケーシングの他端側開口から前記シー
    ト部の内壁面と前記摺動孔の内壁面とを研削する第2工
    程と、 前記摺動孔の前記ケーシングの他端側開口からこの開口
    を閉塞する閉塞部材を挿入しこの閉塞部材を前記ケーシ
    ングに接合する第3工程とを含むことを特徴とする燃料
    噴射弁の製造方法。
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