JPH0949396A - 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法 - Google Patents

掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法

Info

Publication number
JPH0949396A
JPH0949396A JP20416795A JP20416795A JPH0949396A JP H0949396 A JPH0949396 A JP H0949396A JP 20416795 A JP20416795 A JP 20416795A JP 20416795 A JP20416795 A JP 20416795A JP H0949396 A JPH0949396 A JP H0949396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excavated material
excavation
excavated
hopper
screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20416795A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Matsuura
武 松浦
Joji Kamimura
城司 上村
Keizo Kazama
慶三 風間
Makoto Inoue
誠 井上
Kaoru Fujisawa
薫 藤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP20416795A priority Critical patent/JPH0949396A/ja
Publication of JPH0949396A publication Critical patent/JPH0949396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル掘削機において、掘削によって生じ
た岩塊や岩片、土砂などの掘削物が堆積して確実に排出
することができない。 【解決手段】 筒状の掘削機本体11,12,13の前
部に駆動回転自在なカッタヘッド15を装着してパラレ
ルリンク機構39によって前進可能としたトンネル掘削
機において、集積開口部24aが形成されたホッパ24
の下部に掘削物排出管101を連結して取込開口部24
bによって連通し、その連通部に回転軸102及び旋回
翼103からなるスクリューを設け、このスクリューを
回転駆動することでずりを掘進方向後方に搬送可能とす
ると共に、高圧水送給管105が連結された回転軸10
2の先端部の高圧水噴出口から高圧水を噴出すること
で、ずりを後方に押し流して確実に排出可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、岩盤などを掘削し
て生じた掘削物をトンネル外部に排出する掘削物の排出
装置及びこの掘削物の排出装置が適用されたトンネル掘
削機並びにトンネル掘削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地山を掘削してトンネルを掘削するトン
ネル掘削機において、特に、岩盤を掘削するものとして
トンネルボーリングマシン(以下、TBMと称する。)
がある。このトンネルボーリングマシン、即ち、TBM
において、円筒形状をなす前胴の前部に駆動回転自在な
カッタヘッドが装着されており、このカッタヘッドには
岩盤を破壊するディスクカッタが多数取付けられてい
る。また、この前胴には掘削形成したトンネルの内壁面
に圧接してこの前胴を位置保持可能なフロントグリッパ
が装着されている。一方、前胴の後部には掘進方向に沿
って相対移動自在な円筒形状の後胴が連結されており、
この後胴には掘削形成したトンネルの内壁面に圧接して
後胴を位置保持可能なリアグリッパが装着されている。
更に、この前胴と後胴との間には両者を前進させる複数
のスラストシリンダが架設されている。
【0003】従って、このように構成されたTBMによ
ってトンネルを掘削形成するには、リアグリッパによっ
て後胴をトンネル内で位置保持する一方、カッタヘッド
を回転駆動させながら複数のスラストシリンダを伸長さ
せると、多数のディスクカッタが前方の岩盤を掘削しな
がら前胴が前進する。そして、スラストシリンダが所定
ストロークだけ伸長すると、このスラストシリンダの駆
動を停止し、フロントグリッパによって前胴を位置保持
する一方、リアグリッパによる後胴の位置保持を解除す
る。この状態で複数のスラストシリンダを縮小させる
と、前胴に対して後胴が引き寄せられて前進する。その
後、前述と同様に、リアグリッパによって後胴を位置保
持する一方、フロントグリッパによる前胴の位置保持を
解除し、カッタヘッドを回転駆動させながら複数のスラ
ストシリンダを伸長させることで、岩盤を掘削しながら
前胴が前進する。この繰り返しによって所定長さのトン
ネルを掘削形成していく。
【0004】上述したTBMにおいて、ディスクカッタ
によって岩盤を掘削して生じた岩塊や岩片、土砂など
(以下、ずりと称する。)はホッパに取り込まれ、搬送
管内に沿って設置されたベルトコンベアによってTBM
の後方に搬送され、トンネルの外部に排出されるように
なっている。
【0005】ところが、このようなベルトコンベアによ
るずりの搬出方法では、岩盤を掘削して生じた岩塊や岩
片などはこのベルトコンベアによって搬送することがで
きるが、泥土や泥水などは搬送することができず、途中
で落下してベルトコンベアの駆動部分等に入り込み、故
障の原因となってしまうという問題がある。また、TB
Mにあっては、ディスクカッタの磨耗による交換作業や
地質の探査作業など、作業者は前胴や後胴内で各種の作
業を行う必要がある。前述したTBMにはずり搬出用の
ベルトコンベアが設けられており、このベルトコンベア
や搬送管などが前胴や後胴内を専有してしまう。そのた
め、小径のTBMにあっては、このベルトコンベアや搬
送管が邪魔となり、作業者の作業空間を十分に確保する
ことができず、ディスクカッタの交換作業や地質の探査
作業などを効率よく行うことができないという問題があ
った。
【0006】そこで、このような問題を解決するものと
して、実公平4−49274号公報に開示されたものが
ある。この公報に開示されたトンネル掘削機は、ホッパ
の底部にジェットポンプを配設し、このジェットポンプ
の水流加速用ノズルの下流側にホッパに連通するずり取
込口を形成したものである。従って、ポンプから配管を
介して供給される加圧水をジェットポンプのノズルで増
速させることで、ずり取込口の近傍のスロートで負圧を
生じさせ、その負圧の水流によってホッパ内のずりを空
気や水と共に吸引し、このずりを水流に乗せて外部に排
出するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、この
実公平4−49274号公報に開示された従来のトンネ
ル掘削機は、ジェットポンプを用いることで、岩塊や岩
片などはもちろんのこと、泥土や泥水なども落下せずに
確実に搬送することができ、また、給排の配管のみでず
りの搬出装置を構成するため、このずりの搬出装置が小
型となり、内部でディスクカッタの交換作業などを容易
に行うことができる。
【0008】ところが、この従来のトンネル掘削機にあ
っては、ホッパの底部にジェットポンプのケーシングを
取付け、このホッパとケーシング内に形成されたスロー
トとをずり取込口によって連通させており、岩盤の破壊
によって生じた岩塊や岩片がこのずり取込口やスロート
に堆積し、ジェットポンプが閉塞してしまうという問題
がある。
【0009】即ち、ジェットポンプを用いたずりの搬出
装置では、ずり取込口のスロートで発生した負圧の水流
によってホッパ内のずりを空気や水と共に吸引し、水流
に乗せて外部に排出しているが、ホッパ内は通常大気圧
であり、掘削によって発生した泥水などがこのホッパ内
に充満しなければ、ずりを吸引するのに十分な負圧は発
生しない。このジェットポンプを用いたずりの搬出装置
は、若干の負圧が発生して泥土や小さい岩片は吸引する
ものの、その他の岩塊や岩片などはノズルから噴出され
た水流によって吹き飛ばされて搬送されるものである。
そのため、ホッパ内に取り込まれた岩塊や岩片がその底
部に形成されたずり取込口からケーシング内に落下する
とき、スロート内の水流に接触しない場合には、このス
ロートに堆積して他のずりの吸引作用にも悪影響を与
え、ジェットポンプが閉塞してしまうという問題があ
る。
【0010】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、掘削によって生じた岩塊や岩片、土砂などの掘
削物を確実に排出して掘削作業の作業効率の向上を図っ
た掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル
掘削方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の掘削物の排出装置は、カッタヘッドの回転
によって掘削された掘削物をホッパにて集積して外部に
排出する掘削物の排出装置において、上部に掘削物集積
開口部が形成されたホッパの下部に掘削物排出管が連結
され、該ホッパと該掘削物排出管の連結部に駆動回転す
ることで前記ホッパ内の掘削物を掘進方向後方に搬送す
るスクリューが装着されると共に、該スクリューの後部
に前記掘削物排出管内の掘削物を後方に押し流す高圧水
噴出口が設けられたことを特徴とするものである。
【0012】従って、本発明の掘削物の排出装置にあっ
ては、カッタヘッドの回転によって掘削された掘削物は
掘削物集積開口部からホッパ内に取込まれて集積され、
このホッパ内の掘削物はその下部に設けられたスクリュ
ーが駆動回転することで、掘削物排出管内を掘進方向後
方に搬送され、スクリューの後部に設けられた高圧水噴
出口から高圧水が噴出されることで、スクリューによっ
て搬送された掘削物が掘削物排出管内を後方に押し流さ
れ、この掘削物排出管を通って外部に排出されることと
なり、ホッパ内の掘削物をスクリューによって強制的に
排出し、且つ、高圧水によって押し流すことで、掘削物
排出管の閉塞が防止される。
【0013】また、本発明の掘削物の排出装置は、前記
スクリューの回転軸は前記掘削物排出管内の中心部に回
転自在に支持された円筒管であり、該円筒管の外周部に
螺旋翼が固着される一方、該円筒管における掘進方向前
部に高圧水送給管が連結されたことを特徴とするもので
ある。
【0014】従って、この掘削物の排出装置において、
スクリューと高圧水の送水系がコンパクトとなる。
【0015】また、本発明の掘削物の排出装置は、前記
スクリューの回転軸となる前記円筒管における掘進方向
後部に該円筒管から放射状に分岐した複数の分岐管が設
けられ、該各分岐管の先端部に高圧水噴出口が形成され
たことを特徴とするものである。
【0016】従って、この掘削物の排出装置において、
各高圧水噴出口から噴射される高圧水を掘削物排出管内
に充分行き渡らせ、この掘削物排出管内に掘削物が堆積
せず、確実に排出される。
【0017】また、本発明の掘削物の排出装置は、前記
掘削物排出管は後部で屈曲され、前記スクリューの回転
軸となる前記円筒管が掘進方向後方に延出されて該円筒
管の延出端部に駆動モータが駆動連結されたことを特徴
とするものである。
【0018】従って、この掘削物の排出装置において、
スクリューの駆動系を容易に装着できる。
【0019】また、本発明の掘削物の排出装置は、前記
スクリューの回転軸となる前記円筒管の外周部に一体回
転するリングギアが固着され、該リングギアに駆動モー
タの駆動ギアが駆動連結されたことを特徴とするもので
ある。
【0020】従って、この掘削物の排出装置において、
掘削物排出管を屈曲させることなくスクリューの駆動系
を装着できる。
【0021】また、本発明のトンネル掘削機は、筒状の
掘削機本体と、該掘削機本体の前部に駆動回転自在に装
着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体を前進させる
推進機構と、前記カッタヘッドによって掘削された掘削
物を集積するホッパと、該ホッパの下部に連結された掘
削物排出管とを具えたトンネル掘削機において、前記ホ
ッパと前記掘削物排出管の連結部に駆動回転することで
該ホッパ内の掘削物を掘進方向後方に搬送するスクリュ
ーが装着されると共に、該スクリューの後部に前記掘削
物排出管内の掘削物を後方に押し流す高圧水噴出口を設
けられたことを特徴とするものである。
【0022】従って、本発明のトンネル掘削機にて岩盤
等を掘削するには、掘削機本体の前部のカッタヘッドを
駆動回転すると共に推進機構によってこの掘削機本体を
前進させると、回転するカッタヘッドが岩盤を破壊し、
掘削された掘削物はホッパによって集積され、このホッ
パ内の掘削物は掘削物排出管の連結部に装着されたスク
リューが駆動回転することで掘進方向後方に搬送され、
スクリューの後部に設けられた高圧水噴出口から高圧水
が噴出されることで掘削物が後方に押し流され、掘削物
排出管内を通って外部に排出されることとなり、ホッパ
内の掘削物がスクリュー及び高圧水によって強制的に排
出されることで、掘削物排出管の閉塞が防止され、掘削
機を連続運転が可能となる。
【0023】また、本発明のトンネル掘削方法は、前部
に装着されたカッタヘッドを駆動回転させながら筒状の
本体を前進させることで、前方の岩盤を掘削してトンネ
ルを形成するトンネル掘削方法において、岩盤を掘削し
て生じた掘削物をホッパに取込み、該ホッパの下部に設
けられたスクリューを駆動回転することで該ホッパ内の
掘削物を掘進方向後方に搬送し、その後、スクリューの
後部に設けられた高圧水噴出口から高圧水を噴出するこ
とで掘削物を後方に押し流して掘削物排出管を通って外
部に排出するようにしたことを特徴とするものである。
【0024】従って、本発明のトンネル掘削方法にあっ
ては、前部に装着されたカッタヘッドを駆動回転させな
がら筒状の胴体を前進させることで前方の岩盤を掘削
し、この岩盤の掘削によって生じた掘削物はホッパに取
込まれ、スクリューを駆動回転することでこのホッパ内
の掘削物が掘進方向後方に搬送され、更に、高圧水噴出
口から高圧水を噴出することで掘削物が後方に押し流さ
れ、掘削物排出管を通って外部に排出されることとな
り、ホッパ内の掘削物がスクリュー及び高圧水によって
強制的に排出されることで、掘削物排出管の閉塞が防止
され、掘削効率が良くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0026】以下に説明する実施例では、本発明の掘削
物の排出装置を岩盤掘削によって生じた岩塊や岩片(ず
り)を排出する排出装置とし、本発明のトンネル掘削機
を岩盤を掘削するトンネルボーリングマシン(TBM)
として説明する。
【0027】<トンネルボーリングマシンの全体構成>
図6に本発明の一実施例に係るトンネル掘削機としての
トンネルボーリングマシンの断面、図7にこのトンネル
ボーリングマシンの正面視、図8に図6のVIII−VIII断
面、図9に図6のIV−IV断面、図10に図6のX−X断
面、図11に推進機構としてのパラレルリンク機構の概
略を示す。
【0028】本実施例のトンネルボーリングマシン10
において、図6及び図7に示すように、掘削機本体は円
筒形状をなす前胴11と中胴12と後胴13とから構成
されている。この前胴11の前部には軸受14によって
カッタヘッド15が回転自在に装着されており、このカ
ッタヘッド15は前面に径方向に沿って互いに交差する
スポーク16が固定され、各スポーク16には岩盤をせ
ん断破壊するディスクカッタ17が多数枢着されると共
に、岩盤の掘削面を掻き取るスクレーパ18が固定され
ている。このカッタヘッド15の後部には内歯を有する
リングギア19が一体に固定される一方、前胴11には
カッタ旋回油圧モータ20が固定されており、このカッ
タ旋回油圧モータ20の駆動ギア21がリングギア19
に噛み合っている。
【0029】また、前胴11には掘削して発生したずり
が内部に浸入しないように、カッタヘッド15側とカッ
タ駆動モータ20側とを仕切るバルクヘッド22が形成
されており、カッタヘッド15とこのバルクヘッド22
との間にはチャンバ室23が形成されている。そして、
このチャンバ室23にはずりを集積するホッパ24がバ
ルクヘッド22に固定されて配設され、カッタヘッド1
5の内側には破壊されて落下したずりを掻き上げてホッ
パ24に取り込む掻き上げ板25が固定されている。更
に、このホッパ24の下部にはこのホッパ24にて集積
したずりを外部に排出する排出装置26が取付けられて
いる。
【0030】従って、カッタ駆動モータ20を駆動して
駆動ギア21を回転駆動すると、この駆動ギア21が噛
み合うリングギア19が回転し、リングギア19と一体
のカッタヘッド15を旋回し、ディスクカッタ17が岩
盤をせん断破壊し、スクレーパ18が掘削面を掻き取る
ことで、岩盤を掘削することができる。そして、掘削し
て生じたずりはチャンバ室23内に落下し、掻き上げ板
25がカッタヘッド15と共に回転することで、チャン
バ室23内のずりを掻き上げてホッパ24内に落とす。
このホッパ24内に落下して集積したずりは排出装置2
6によって外部に排出される。
【0031】図6及び図9に示すように、中胴12は前
胴11の後部に球面軸受27を介して揺動自在に連結さ
れている。また、後胴13は中胴12の後部内周面に軸
受28を介して掘進方向移動自在に連結されている。そ
して、前胴11の後部に固定された前胴基板29と後胴
13の前部に固定された後胴基板30との間には推進機
構としての6本の推進ジャッキ31〜36が架設されて
いる。この推進ジャッキ31〜36は油圧の給排によっ
て伸縮作動するものであって、ジャッキ本体は後胴基板
30に固定された球軸受37によって揺動自在に支持さ
れ、ロッド先端部は前胴基板29に固定された球軸受3
8によって揺動自在に支持されている。そして、この推
進ジャッキ31〜36はそれぞれ隣合って配設された関
係が、例えば、推進ジャッキ31がカッタヘッド15の
周方向一方に傾斜し、推進ジャッキ32がカッタヘッド
15の周方向他方に傾斜して全体としてトラス状に配設
されることでパラレルリンク機構39を構成している。
【0032】従って、パラレルリンク機構39の推進ジ
ャッキ31〜36をそれぞれ個別に駆動して駆動ロッド
を伸縮させることで、カッタヘッド15を有する前胴1
1を中胴12に対して揺動し、その掘進方向を変更する
ことができる。また、このパラレルリンク機構39の推
進ジャッキ31〜36を同期駆動して駆動ロッドを伸長
させることで、カッタヘッド15を有する前胴11及び
中胴12を後胴13に対して前進することができる。
【0033】ここで、前述した複数の推進ジャッキ31
〜36から構成されるパラレルリンク機構39の制御シ
ステムの構成について説明する。
【0034】図11に示すように、推進ジャッキ31〜
36において、例えば、推進ジャッキ31の図示しない
ピストンによって仕切られた2つの圧力室には油圧給排
管41,42が連結されており、各油圧給排管41,4
2はそれぞれ非常遮断弁43,44を介してサーボ弁4
5に連結されている。このサーボ弁45は推進ジャッキ
31の各圧力室への油圧の供給及び排出を切り換えるも
のであって、連結管46,47を介して油圧給排源48
に連結されている。
【0035】また、推進ジャッキ31にはその作動位置
を検出する変位センサ49が装着されており、この変位
センサ49はコントローラ50を介して制御部51に接
続されている。そして、前述したサーボ弁45はサーボ
アンプ52を介して制御部51に接続されている。な
お、この制御部51には複数のジョイスティクレバーを
有する操作部53と非常停止ボタン54が接続されてい
る。
【0036】従って、変位センサ49は推進ジャッキ3
1の作動位置を検出しており、その検出信号をコントロ
ーラ50を介して制御部51に出力している。制御部5
1はこの検出信号に基づいてサーボアンプ52に指令信
号を出力し、サーボアンプ52はその指令信号に基づい
てサーボ弁45を制御し、油圧給排源48と推進ジャッ
キ31との間で油圧の給排を行うようになっている。な
お、ここでは推進ジャッキ31についてのみ説明した
が、他の推進ジャッキ32〜36についても同様の構成
となっている。
【0037】また、前胴11には、図6及び図8に示す
ように、4つのフロントグリッパ55が周方向均等間隔
で径方向移動自在に支持されており、各フロントグリッ
パ55は内蔵された油圧シリンダ56によって駆動する
ことができる。従って、この油圧シリンダ56を駆動し
て各フロントグリッパ55を径方向に移動することで、
このフロントグリッパ55を前胴11内に収納した位置
と外周面が掘削形成されたトンネル内壁面に圧接して前
胴11を保持する位置とに移動することができる。
【0038】一方、後胴13には、図6及び図10に示
すように、2つのリアグリッパ57が周方向均等間隔で
径方向移動自在に支持されており、各リアグリッパ57
は内蔵された油圧シリンダ58によって駆動することが
できる。従って、この油圧シリンダ58を駆動して各リ
アグリッパ57を径方向に移動することで、このリアグ
リッパ57を後胴13内に収納した位置と外周面が掘削
形成されたトンネル内壁面に圧接して後胴13を保持す
る位置とに移動することができる。
【0039】なお、このTBM10は岩盤掘削用のトン
ネル掘削機であり、前述した後胴13のリアグリッパ5
7によって掘進反力を得て前胴11を推進させるもので
あるが、トンネル掘削中の地盤が岩盤層から一般土砂層
に変化した場合には、掘削したトンネル壁面が軟弱であ
り、リアグリッパ57によって掘進反力を得ることがで
きない。そのため、このTBM10にあっては、シール
ド掘削機のように、セグメントによって掘進反力を得て
前胴11が推進できるようになっている。
【0040】即ち、図6及び図10に示すように、後胴
13の後部には円周方向に4つのシールドジャッキ59
が並設されており、後方に伸びる駆動ロッドの先端部に
はスプレッダ60が取付けられている。従って、このシ
ールドジャッキ59を作動して掘進方向後方に駆動ロッ
ドを伸長させると、掘削したトンネル内周面に構築され
た既設のセグメントSにスプレッダ60を押し付けるこ
とで、その反力により前胴11及び中胴12、後胴13
を前進することができる。なお、後胴13の後部内周面
には既設のセグメントSの外周面に密着して後胴13内
部への土砂の浸入を防止するテールパッキン61が固着
されている。
【0041】<リンク式セグメントエレクタ装置の構成
>図12に本実施例のトンネルボーリングマシンに適用
されるリンク式セグメントエレクタ装置の側面視、図1
3にこのリンク式セグメントエレクタ装置の正面視を示
す。
【0042】図6に示すように、本実施例のTBM10
に装着されたセグメントエレクタ装置62はリンク式で
あって、後胴13の後部に固定された固定板63に設け
られており、このエレクタ装置62はシールドジャッキ
59によって前進した後胴13(掘削機本体)と既設の
セグメントSとの間の空所に新しいセグメントSを装着
するものである。
【0043】即ち、図12及び図13に示すように、固
定板63にはブラケット64によって回転自在な4つの
支持ローラ65が周方向均等間隔で取付けられており、
この4つの支持ローラ65によって回転リング66が回
転自在に支持され、この回転リング66には内歯を有す
るリングギア67が固定されている。また、固定板63
にはブラケット68によって油圧モータ69が固定され
ており、この油圧モータ69の駆動ギア70がリングギ
ア67の内歯に噛み合っている。従って、油圧モータ6
9を駆動して駆動ギア70を回転駆動すると、この駆動
ギア70が噛み合うリングギア67が回転し、リングギ
ア67と一体の回転リング66を旋回することができ
る。
【0044】また、回転リング66に固定された固定台
71には一対の連結リンク72及び一対の可動リンク7
3を介して移動台74が支持されており、この一対の可
動リンク73には油圧ジャッキ75の本体が枢着され、
その駆動ロッドの先端部は固定台71に連結されてい
る。そして、この移動台74のねじロッド76にはスラ
イド体77が螺合し、このねじロッド76の回転によっ
てスライド体77が移動自在となっており、このスライ
ド体77に固定された取付ブラケット78には連結ピン
79によって吊り金具80が着脱自在となっている。な
お、この吊り金具80は下部がねじ部となっており、図
示しない装置によって搬入されたセグメントSの内面に
予め螺合されるものである。
【0045】従って、セグメントSに螺合された吊り金
具80に対して、スライド体77を移動して取付ブラケ
ット78と位置合せを行い、この吊り金具80を連結ピ
ン79によって取付ブラケット78に連結することで、
セグメントSを保持することができる。そして、油圧ジ
ャッキ75を駆動して駆動ロッドを伸縮すると、可動リ
ンク73及び連結リンク72が上下に回動し、固定台7
1に対して移動台74を昇降することで、保持したセグ
メントSを昇降することができる。更に、油圧モータ6
9を駆動してリングギア67と共に回転リング66を旋
回することで、保持したセグメントSをトンネル内壁面
に沿って移動することができる。
【0046】<トンネルボーリングマシンの作用>この
ように構成されたトンネル掘削機によって岩盤を掘削し
てトンネルを構築するには、図6に示すように、油圧シ
リンダ56を駆動(縮小)して各フロントグリッパ55
を引き込んで前胴11内に収納することで、前胴11を
移動自在とする一方、油圧シリンダ58を駆動(伸長)
して各リアグリッパ57を押し出して外周面を掘削形成
されたトンネル内壁面に圧接することで、後胴13を移
動不能に保持する。この状態で、カッタ旋回駆動モータ
20を駆動してカッタヘッド15を回転駆動させなが
ら、パラレルリンク機構39の各推進ジャッキ31〜3
6を伸長して前胴11と共にカッタヘッド15を前方へ
移動させる。すると、旋回するカッタヘッド15のディ
スクカッタ17が岩盤をせん断破壊し、スクレーパ18
が掘削面を掻き取ることで岩盤を掘削する。そして、こ
のときに各推進ジャッキ31〜36の各作動ストローク
を変えることで、前胴11は中胴12と球面軸受27を
介して折れ曲がり、カッタヘッド15の向きを変えてト
ンネルの掘削方向を変更することができる。
【0047】また、図11に示すように、制御部51に
は変位センサ49が検出した推進ジャッキ31〜36の
作動位置の検出信号が入力されており、制御部51は予
め設定された掘削条件(掘削するトンネルの形状や寸
法、長さ等)及び変位センサ49の検出信号に基づいて
サーボアンプ52に指令信号を出力してサーボ弁45を
制御し、油圧給排源48と推進ジャッキ31〜36との
間で油圧の給排を行う。従って、推進ジャッキ31〜3
6は油圧の給排によって所定量往復駆動し、X方向、Y
方向、Z方向及びψ方向、θ方向、φ方向の制御が行わ
れながら、カッタヘッド15を前進揺動させる。
【0048】そして、各推進ジャッキ31〜36を所定
ストローク伸長すると、この推進ジャッキ31〜36の
駆動を停止し、油圧シリンダ56を駆動(伸長)して各
フロントグリッパ55を押し出して外周面を掘削形成さ
れたトンネル内壁面に圧接することで、前胴11を移動
不能に保持する一方、油圧シリンダ58を駆動(縮小)
して各リアグリッパ57を引き込んで後胴13内に収納
することで、後胴13を移動自在とする。この状態で、
パラレルリンク機構39の各推進ジャッキ31〜36を
縮小して前胴11及び中胴12に対して後胴13を前方
へ引き寄せて移動させる。そして、前述と同様に、各フ
ロントグリッパ55を引き込んで前胴11内に収納し、
前胴11を移動自在とする一方、各リアグリッパ57を
押し出して外周面をトンネル内壁面に圧接し、後胴13
を移動不能に保持する。この状態で、カッタ旋回駆動モ
ータ20を駆動してカッタヘッド15を回転駆動させな
がら、パラレルリンク機構39の各推進ジャッキ31〜
36を伸長して前胴11と共にカッタヘッド15を前方
へ移動させることで、ディスクカッタ17及びスクレー
パ18によって岩盤を掘削する。この繰り返しによって
トンネルを掘削形成していく。
【0049】このディスクカッタ17及びスクレーパ1
8の岩盤掘削によって生じたずりはカッタヘッド15の
隙間からチャンバ室23内に落下し、カッタヘッド15
と共に回転する掻き上げ板25がこのチャンバ室23内
のずりを掻き上げてホッパ24内に落とす。そして、こ
のホッパ24内に落下して集積されたずりは排出装置2
6によって外部に排出される。
【0050】ところで、岩盤を掘削してトンネルを形成
する場合には、前述したように、リアグリッパ57がト
ンネル内壁面に圧接して後胴13を移動不能に保持こと
で、パラレルリンク機構39の各推進ジャッキ31はこ
の後胴13にて掘進反力を得て前胴11を前進させ、旋
回するカッタヘッド15によって前方の岩盤を掘削す
る。一方、トンネル掘削中の地盤が岩盤層から一般土砂
層に変化した場合には、トンネル内壁面が軟弱であるた
め、リアグリッパ57によって推進反力を得ることがで
きないので、シールドジャッキ59が既設のセグメント
Sにて掘進反力を得て前胴11及び中胴12、後胴13
を推進させる。
【0051】即ち、複数のシールドジャッキ59のスプ
レッダ60を既設のセグメントSへ押し付けた状態で、
このシールドジャッキ59を伸長することにより、その
押し付け反力によってトンネル掘削機本体、即ち、前胴
11及び中胴12、後胴13を前進させ、これと同時に
カッタ駆動モータ20を駆動してカッタヘッド15を旋
回させ、ディスクカッタ17及びスクレーパ18によっ
て一般土砂層を掘削していく。そして、前胴11及び中
胴12、後胴13からなる掘削機本体が所定量前進する
と、シールドジャッキ59の何れか一つを縮み方向に作
動し、スプレッダ60と既設のセグメントSとの間に空
所を形成し、この空所にセグメントエレクタ装置62に
よって新しいセグメントSを装着する。
【0052】図12及び図13に示すように、図示しな
い台車によってトンネル内に搬入されたセグメントSに
対して、作業者はこのセグメントSに吊り金具80を螺
合する。そして、エレクタ装置62のスライド体77を
移動し、取付ブラケット78をセグメントSに固定され
た吊り金具80の上方に位置させ、この吊り金具80を
連結ピン79によって取付ブラケット78に連結する。
このようにセグメントSを取付ブラケット78が保持し
た状態で、油圧ジャッキ75を駆動して可動リンク73
を回動することで移動台74を昇降すると共に、油圧モ
ータ69を駆動して回転リング66を旋回することで移
動台74を旋回し、保持したセグメントSをトンネル内
で移送してトンネル内壁面の所定の位置に組付ける。そ
して、セグメントSをトンネル内壁面に固定すると、セ
グメントSの保持を解除し、元位置に戻る。この繰り返
しによってトンネルを構築していく。
【0053】このように上述したTBM10では、トン
ネル掘削機本体(前胴11、中胴12、後胴13)をパ
ラレルリンク機構39あるいはシールドジャッキ59に
よって前進させながらカッタヘッド15を旋回させ、デ
ィスクカッタ17及びスクレーパ18によって岩盤を掘
削し、岩盤掘削によって生じたずりをホッパ24に集積
してから排出装置26によって外部に排出する一方、セ
グメントエレクタ装置62によってセグメントSをトン
ネル内壁面に装着することで、トンネルを構築してい
る。
【0054】なお、上述の実施例のTBM10におい
て、パラレルリンク機構39を6本の推進ジャッキ31
〜36によって構成したが、推進ジャッキの数は6本に
限定されるものではなく、8本でも、10本でもよいも
のであり、いずれの場合であっても前述と同様の作用効
果を奏することができる。
【0055】また、上述の実施例のTBM10におい
て、掘削機本体の推進機構及び掘進方向を変更する機構
としてパラレルリンク機構39を用いたが、本発明のト
ンネル掘削機はこれに限定されるものではない。
【0056】<掘削物の排出装置の構成>ここで、上述
したTBMに装着された掘削物の排出装置26について
説明する。図1乃至図3に本発明の第1実施例に係るト
ンネルボーリングマシンに装着された掘削物の排出装置
の概略を示し、図4及び図5に第2実施例に係る掘削物
の排出装置の要部断面を示す。なお、前述の実施例で説
明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を
付して重複する説明は省略する。
【0057】<第1実施例の掘削物の排出装置>図1に
本実施例の掘削物の排出装置が適用されたトンネルボー
リングマシンの概略、図2に本実施例の掘削物の排出装
置の要部断面、図3に図2のIII−III断面を示す。
【0058】図1に示すように、掘削機本体を構成する
前胴11の前部にはカッタヘッド15が回転自在に装着
されており、このカッタヘッド15の前面にはディスク
カッタ17が多数装着されている。一方、カッタヘッド
15の後部には内歯を有するリングギア19が一体に固
定され、前胴11に固定されたカッタ旋回油圧モータ2
0の駆動ギア21が噛み合っている。また、この前胴1
1にはバルクヘッド22によってチャンバ室23が形成
され、このチャンバ室23にはずりを集積するホッパ2
4及びこのホッパ24にて集積したずりを外部に排出す
る排出装置26aが設けられている。
【0059】この排出装置26aにおいて、図1乃至図
3に示すように、ホッパ24は上部にずりの集積開口部
24aが形成される一方、下部には掘進方向前後に沿っ
て配設された掘削物排出管101の基端部が装着されてお
り、このホッパ24と掘削物排出管101とはずりの取込
開口部24bにて連通されている。そして、この掘削物
排出管101内にはその中心部に円筒状の回転軸102が回転
自在に支持され、この回転軸102の外周部にはスクリュ
ーを構成する螺旋翼103が固着されている。また、この
回転軸102の基端部にはジョイント104を介して高圧水送
給管105が連結される一方、掘削物排出管101は後部で屈
曲され、回転軸102の先端部には掘削物排出管101に取付
けられた駆動モータ106の出力軸が駆動連結されてい
る。そして、回転軸102の後部にはこの回転軸102から放
射状に分岐した複数の分岐管107が3本設けられ、この
各分岐管107の先端部には掘進方向後方を向いて高圧水
噴出口108が形成されている。
【0060】従って、カッタ旋回駆動モータ20を駆動
してカッタヘッド15を回転駆動させながら、推進機構
(例えば、パラレルリンク機構39、図7参照)によっ
て前胴11と共にカッタヘッド15を前方へ移動させる
ことで、このカッタヘッド15のディスクカッタ17が
岩盤をせん断破壊し、岩盤を掘削する。そして、岩盤掘
削によって生じたずりはカッタヘッド15の隙間からチ
ャンバ室23内に落下し、カッタヘッド15と共に回転
する掻き上げ板25がこのチャンバ室23内のずりを掻
き上げ、集積開口部24aからホッパ24内に落下して
集積される。
【0061】そして、ホッパ24内に集積したずりは重
力によって取込開口部24bから掘削物排出管101内に
入り込む。ホッパ24と掘削物排出管101との連結部に
設けられたスクリューは、駆動モータ106によって回転
軸102及び螺旋翼103が回転することで機能し、掘削物は
回転する螺旋翼103によってこの掘削物排出管101内を後
方に搬送される。また、スクリューの回転軸102内には
高圧水送給管105から高圧水が供給されており、スクリ
ュー後方の各高圧水噴出口108からは高圧水が噴出され
ており、螺旋翼103によって搬送された掘削物はこの高
圧水により掘削物排出管101内を後方に押し流されて水
流に乗り、この掘削物排出管101を通って外部に排出さ
れる。
【0062】このように本実施例の掘削物の排出装置2
6aにあっては、ホッパ24内に集積したずりをその下
部の取込開口部24bから掘削物排出管101内に取込
み、駆動モータ106によって回転軸102と共に回転する螺
旋翼103により、ずりを掘削物排出管101内の後方に搬送
し、且つ、各高圧水噴出口108から噴出される高圧水に
よってこの掘削物を掘削物排出管101内の後方に押し流
して外部に排出するようにしたことで、ホッパ24内の
ずりはスクリューを構成する螺旋翼103によって強制的
に搬送され、高圧水によって確実に掘削物排出管101内
を後方に押し流されることとなり、ずりを確実に排出し
て掘削物排出管101の閉塞を防止できる。また、ホッパ
24の取込開口部24bを大きくすることで、ここでの
ずりの堆積がなくなり、掘削物排出管101の閉塞防止に
寄与できる。
【0063】また、本実施例の掘削物の排出装置26a
にあっては、スクリューの回転軸102を円筒として高圧
水送給管と連結したことで、高圧水を高圧水噴出口108
に送る送水系が簡略化され、装置がコンパクトとなる。
更に、回転軸102から放射状に分岐した各分岐管107の先
端部に高圧水噴出口108を形成したことで、各高圧水噴
出口108が螺旋翼103と共に回転することとなり、この高
圧水噴出口108から噴射される高圧水は掘削物排出管101
内に充分行き渡り、この掘削物排出管101内にあるずり
をすべて押し流すことができ、この掘削物排出管101内
でのずりの堆積が阻止される。また、掘削物排出管101
を後部で屈曲させ、スクリューの回転軸102の延出後端
部に駆動モータ106を駆動連結したことで、スクリュー
の駆動系が簡略化され、装置がコンパクトとなる。
【0064】<第2実施例の掘削物の排出装置>図4に
本実施例の掘削物の排出装置が適用されたトンネルボー
リングマシンの概略、図5に本実施例の掘削物の排出装
置の要部断面を示す。なお、前述した実施例で説明した
ものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して
重複する説明は省略する。
【0065】図4及び図5に示すように、本実施例の排
出装置26bにおいて、ホッパ24は上部にずりの集積
開口部24aが形成される一方、下部には掘進方向前後
に沿って配設された掘削物排出管111の基端部が装着さ
れており、このホッパ24と掘削物排出管111とはずり
の取込開口部24bにて連通されている。そして、この
掘削物排出管111内にはその中心部に円筒状の回転軸112
が回転自在に支持され、この回転軸112の外周部にはス
クリューを構成する螺旋翼113が固着されている。この
回転軸112の後端部には放射状の連結部材114を介してリ
ングギア115が固着されており、このリングギア115には
掘削物排出管111に取付けられた駆動モータ116の駆動ギ
ア117が噛み合っている。また、この回転軸112内には高
圧水流動管118が挿通されており、この高圧水流動管118
の基端部にはジョイント119を介して高圧水送給管120が
連結される一方、高圧水流動管118の先端部には高圧水
噴出口121が形成されている。
【0066】従って、カッタ旋回駆動モータ20を駆動
してカッタヘッド15を回転駆動させながら、前胴11
を前方へ移動させることで、このカッタヘッド15のデ
ィスクカッタ17が岩盤をせん断破壊し、岩盤を掘削す
る。そして、岩盤掘削によって生じたずりはチャンバ室
23内に落下し、カッタヘッド15と共に回転する掻き
上げ板25によって掻き上げられ、集積開口部24aか
らホッパ24内に落下して集積される。
【0067】そして、ホッパ24内に集積したずりは重
力によって取込開口部24bから掘削物排出管111内に
入り込む。すると、駆動モータ116により駆動ギア117及
びリングギア115を介して回転軸112と共にスクリューを
構成する螺旋翼113が回転することで、掘削物は回転す
る螺旋翼113によってこの掘削物排出管111内を後方に搬
送される。また、高圧水流動管118内には高圧水送給管1
20から高圧水が供給されており、スクリュー後方の高圧
水噴出口121からは高圧水が噴出されており、螺旋翼113
によって搬送された掘削物はこの高圧水により掘削物排
出管111内を後方に押し流されて水流に乗り、この掘削
物排出管111を通って外部に排出される。
【0068】このように本実施例の掘削物の排出装置2
6bにあっては、ホッパ24内のずりを取込開口部24
bから掘削物排出管111内に取込み、回転軸112と共に回
転する螺旋翼113によって掘削物排出管111内の後方に搬
送し、且つ、高圧水噴出口121から噴出される高圧水に
よって押し流して外部に排出するようにしたことで、ホ
ッパ24内のずりはスクリューを構成する螺旋翼113に
よって強制的に搬送され、高圧水によって確実に排出す
ることで、この掘削物排出管111の閉塞を防止でき、ま
た、ホッパ24の取込開口部24bを大きくすることで
ずりの堆積をなくし、掘削物排出管111の閉塞防止に寄
与できる。更に、本実施例の掘削物の排出装置26aに
あっては、スクリューの回転軸112内に高圧水流動管118
を挿通させることで、高圧水を高圧水噴出口121に送る
送水系が簡略化され、装置がコンパクトとなる。また、
掘削物排出管111を屈曲させずに、スクリューの回転軸1
12にリングギア115を固着してこのリングギア115に駆動
モータ116の駆動ギア117を噛み合わせたことで、スクリ
ューの駆動系が簡略化されると共に、掘削物排出管111
を直線状にでき、掘削物排出管111内のずりの流動性を
良くすることができる。
【0069】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の掘削物の排出装置によれば、上部に掘削物
集積開口部が形成されたホッパの下部に掘削物排出管を
連結してこの連結部に駆動回転することでホッパ内の掘
削物を掘進方向後方に搬送するスクリューを装着すると
共に、このスクリューの後部に掘削物排出管内の掘削物
を後方に押し流す高圧水噴出口を設けたので、ホッパ内
の掘削物はスクリューによって強制的に掘削物排出管内
をその後方に搬送され、その後、高圧水噴出口から噴出
される高圧水によって後方に押し流されて外部に排出さ
れることとなり、ホッパ内での掘削物の堆積や掘削物排
出管の閉塞を防止して掘削によって生じた岩塊や岩片、
土砂などの掘削物を確実に排出することができる。
【0070】また、本発明の掘削物の排出装置によれ
ば、スクリューの回転軸を掘削物排出管内の中心部に回
転自在に支持された円筒管としてその円筒管の外周部に
螺旋翼を固着する一方、円筒管における掘進方向前部に
高圧水送給管を連結したので、スクリューと高圧水の送
水系とがコンパクトとなり、装置を小型化することがで
きる。
【0071】また、本発明の掘削物の排出装置によれ
ば、スクリューの回転軸となる円筒管における掘進方向
後部にこの円筒管から放射状に分岐した複数の分岐管を
設け、各分岐管の先端部に高圧水噴出口を形成したの
で、各高圧水噴出口から噴射される高圧水は掘削物排出
管内に充分行き渡って掘削物排出管内の掘削物を確実に
排出することで、掘削物排出管内に掘削物が堆積せず、
閉塞を防止することができる。
【0072】また、本発明の掘削物の排出装置によれ
ば、掘削物排出管の後部を屈曲させ、スクリューの回転
軸となる円筒管を掘進方向後方に延出してこの延出端部
に駆動モータを駆動連結したので、スクリューの駆動系
を容易に装着することができ、且つ、装置をコンパクト
とすることができる。
【0073】また、本発明の掘削物の排出装置によれ
ば、スクリューの回転軸となる円筒管の外周部に一体回
転するリングギアを固着し、このリングギアに駆動モー
タの駆動ギアを駆動連結したので、掘削物排出管を屈曲
させることなくスクリューの駆動系を装着することがで
き、掘削物排出管111の閉塞を防止してずりの流動性を
良くすることができる。
【0074】更に、本発明のトンネル掘削機によれば、
筒状の掘削機本体の前部に駆動回転自在なカッタヘッド
を装着して推進機構によって前進可能とすると共に、掘
削物を集積するホッパの下部に掘削物排出管を連結して
その連結部に駆動回転することでホッパ内の掘削物を掘
進方向後方に搬送するスクリューを装着すると共に、こ
のスクリューの後部に掘削物を後方に押し流す高圧水噴
出口を設けたので、ホッパ内の掘削物はスクリューが駆
動回転することで強制的に掘進方向後方に搬送され、高
圧水噴出口から高圧水が噴出されることで確実に後方に
押し流され、掘削物排出管によって外部に排出されるこ
ととなり、ホッパや掘削物排出管での閉塞を防止するこ
とができ、掘削機を連続運転したり、掘進速度を上げた
りすること可能となり、その結果、掘削作業効率の向上
を図ることができる。
【0075】また、本発明のトンネル掘削方法によれ
ば、カッタヘッドを駆動回転させながら筒状の本体を前
進させることで、前方の岩盤を掘削し、岩盤を掘削して
生じた掘削物をホッパに取込み、ホッパの下部に設けら
れたスクリューを駆動回転することでこのホッパ内の掘
削物を掘進方向後方に搬送し、その後、スクリューの後
部に設けられた高圧水噴出口から高圧水を噴出すること
で掘削物を後方に押し流して掘削物排出管を通って外部
に排出するようにしたので、ホッパ内の掘削物をスクリ
ュー及び高圧水によって強制的に排出することで、掘進
速度を上げることが可能となり、その結果、掘削作業効
率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るトンネルボーリング
マシンに装着された掘削物の排出装置の概略図である。
【図2】本実施例の掘削物の排出装置の要部断面図であ
る。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る掘削物の排出装置の
概略図である。
【図5】本実施例の掘削物の排出装置の要部断面図であ
る。
【図6】本発明の一実施例に係るトンネル掘削機として
のトンネルボーリングマシンの断面図である。
【図7】トンネルボーリングマシンの正面図である。
【図8】図6のVIII−VIII断面図である。
【図9】図6のIX−IX断面図である。
【図10】図6のX−X断面図である。
【図11】推進機構としてのパラレルリンク機構の概略
図である。
【図12】本実施例のトンネルボーリングマシンに適用
されるリンク式セグメントエレクタ装置の側面図であ
る。
【図13】リンク式セグメントエレクタ装置の正面図で
ある。
【符号の説明】 11 前胴(トンネル掘削機本体) 12 中胴(トンネル掘削機本体) 13 後胴(トンネル掘削機本体) 15 カッタヘッド 20 カッタ旋回油圧モータ 23 チャンバ室 24 ホッパ 26 排出装置 31〜36 推進ジャッキ 39 パラレルリンク機構 59 シールドジャッキ 62 リンク式セグメントエレクタ装置 24a 集積開口部 24b 取込開口部 26a,26b 排出装置 101,111 掘削物排出管 102,112 回転軸 103,113 旋回翼 105,120 高圧水送給管 106,116 駆動モータ 107 分岐管 108,121 高圧水噴出口 115 リングギア 117 駆動ギア 118 高圧水流動管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 慶三 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 井上 誠 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 藤沢 薫 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッタヘッドの回転によって掘削された
    掘削物をホッパにて集積して外部に排出する掘削物の排
    出装置において、上部に掘削物集積開口部が形成された
    ホッパの下部に掘削物排出管が連結され、該ホッパと該
    掘削物排出管の連結部に駆動回転することで前記ホッパ
    内の掘削物を掘進方向後方に搬送するスクリューが装着
    されると共に、該スクリューの後部に前記掘削物排出管
    内の掘削物を後方に押し流す高圧水噴出口が設けられた
    ことを特徴とする掘削物の排出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の掘削物の排出装置におい
    て、前記スクリューの回転軸は前記掘削物排出管内の中
    心部に回転自在に支持された円筒管であり、該円筒管の
    外周部に螺旋翼が固着される一方、該円筒管における掘
    進方向前部に高圧水送給管が連結されたことを特徴とす
    る掘削物の排出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の掘削物の排出装置におい
    て、前記スクリューの回転軸となる前記円筒管における
    掘進方向後部に該円筒管から放射状に分岐した複数の分
    岐管が設けられ、該各分岐管の先端部に高圧水噴出口が
    形成されたことを特徴とする掘削物の排出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の掘削物の排出装置におい
    て、前記掘削物排出管は後部で屈曲され、前記スクリュ
    ーの回転軸となる前記円筒管が掘進方向後方に延出され
    て該円筒管の延出端部に駆動モータが駆動連結されたこ
    とを特徴とする掘削物の排出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の掘削物の排出装置におい
    て、前記スクリューの回転軸となる前記円筒管の外周部
    に一体回転するリングギアが固着され、該リングギアに
    駆動モータの駆動ギアが駆動連結されたことを特徴とす
    る掘削物の排出装置。
  6. 【請求項6】 筒状の掘削機本体と、該掘削機本体の前
    部に駆動回転自在に装着されたカッタヘッドと、前記掘
    削機本体を前進させる推進機構と、前記カッタヘッドに
    よって掘削された掘削物を集積するホッパと、該ホッパ
    の下部に連結された掘削物排出管とを具えたトンネル掘
    削機において、前記ホッパと前記掘削物排出管の連結部
    に駆動回転することで該ホッパ内の掘削物を掘進方向後
    方に搬送するスクリューが装着されると共に、該スクリ
    ューの後部に前記掘削物排出管内の掘削物を後方に押し
    流す高圧水噴出口が設けられたことを特徴とするトンネ
    ル掘削機。
  7. 【請求項7】 前部に装着されたカッタヘッドを駆動回
    転させながら筒状の本体を前進させることで、前方の岩
    盤を掘削してトンネルを形成するトンネル掘削方法にお
    いて、岩盤を掘削して生じた掘削物をホッパに取込み、
    該ホッパの下部に設けられたスクリューを駆動回転する
    ことで該ホッパ内の掘削物を掘進方向後方に搬送し、そ
    の後、スクリューの後部に設けられた高圧水噴出口から
    高圧水を噴出することで掘削物を後方に押し流して掘削
    物排出管を通って外部に排出するようにしたことを特徴
    とするトンネル掘削方法。
JP20416795A 1995-08-10 1995-08-10 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法 Pending JPH0949396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20416795A JPH0949396A (ja) 1995-08-10 1995-08-10 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20416795A JPH0949396A (ja) 1995-08-10 1995-08-10 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0949396A true JPH0949396A (ja) 1997-02-18

Family

ID=16485955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20416795A Pending JPH0949396A (ja) 1995-08-10 1995-08-10 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0949396A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102609963B1 (ko) * 2023-04-11 2023-12-05 이문수 무소음 무진동 대구경 수직형 지반 천공 시스템 및 시공방법
KR102609964B1 (ko) * 2023-05-24 2023-12-05 이문수 무소음 무진동 대구경 수직형 지반천공장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102609963B1 (ko) * 2023-04-11 2023-12-05 이문수 무소음 무진동 대구경 수직형 지반 천공 시스템 및 시공방법
KR102609964B1 (ko) * 2023-05-24 2023-12-05 이문수 무소음 무진동 대구경 수직형 지반천공장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5203614A (en) Tunneling machine having liquid balance low flow slurry system
JP4495114B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削工法
JPS61172993A (ja) シ−ルドトンネル掘進装置
CN113309531B (zh) 配备常压刀盘的泥水敞开式双模盾构机
JPH0949396A (ja) 掘削物の排出装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法
JP3468941B2 (ja) トンネル掘削機
JP3202552B2 (ja) 掘削物の輸送装置及びトンネル掘削機並びにトンネル掘削方法
JP3439005B2 (ja) トンネル掘削機
JP6703343B2 (ja) 推進装置
JP3468948B2 (ja) トンネル掘削機
JP3195552B2 (ja) トンネル築造方法及びトンネル掘削機
JPH09273391A (ja) トンネル掘削機及び掘削方法
WO2019142000A1 (en) A tunnel boring apparatus, a tunnel boring machine, and a method of boring tunnels
JP2002213185A (ja) 排泥装置並びにトンネル掘削機及び掘削方法
JP2514443B2 (ja) 地中削進工法における拡孔ビット
JP7330938B2 (ja) トンネル掘削機
JP2934835B2 (ja) シールド掘進機
JP2005042354A (ja) 立坑掘削機のカッタ板
JPH1018781A (ja) トンネル掘削機及び掘削方法
JPH10184279A (ja) トンネル掘進機の掘削ズリ搬送装置
JPS6130118B2 (ja)
JP2006249670A (ja) 掘進機
JPH0953390A (ja) トンネル掘削機並びにトンネル掘削方法
JPH0255600B2 (ja)
JP2005042353A (ja) 立坑掘削機における掘削ズリ排出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010918