JPH0949111A - メルトブロー装置用ダイ - Google Patents

メルトブロー装置用ダイ

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JPH0949111A
JPH0949111A JP15495596A JP15495596A JPH0949111A JP H0949111 A JPH0949111 A JP H0949111A JP 15495596 A JP15495596 A JP 15495596A JP 15495596 A JP15495596 A JP 15495596A JP H0949111 A JPH0949111 A JP H0949111A
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Abstract

(57)【要約】 【効果】 ノズルオリフィス周辺部の紡糸幅方向の温度
分布を一定にすることができるメルトブロー装置用ダイ
を提供する。 【解決手段】 ノズルピース3を紡糸幅方向に沿って複
数の温度制御ゾーン12に分割し、分割された各温度制
御ゾーン12毎にノズルピース3のノズルオリフィス周
辺部11の温度を直接的に又は間接的に測定する測温手
段13を設け、各測温手段13に連関して、各温度制御
ゾーン12のノズルオリフィス周辺部11の温度を所定
温度に制御するノズルオリフィス周辺部11の温度制御
手段14を、各測温手段13に対応させて、ノズルピー
ス内部に設けるか、又はノズルピース表面に接触させ
る。 【効果】 紡糸幅方向に均一な目付量分布をもつメルト
ブロー不織布を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メルトブロー装置
用ダイに関する。
【0002】
【従来の技術】メルトブロー装置用ダイは、不織布を紡
糸して製造するメルトブロー装置の紡糸部を構成する中
心的な部分であり、加熱溶融した樹脂(以下、溶融樹脂
と称する)を、紡糸幅方向に直線状に一列に配置したノ
ズルオリフィスに通して押出すと共に、加熱ガスを高速
で吹付けることにより、メルトブロー不織布原反を紡糸
する装置である。一般に、メルトブロー装置では、ダイ
内部において溶融樹脂を1本の比較的太い供給管から挿
入し、多数の細いノズルオリフィス群から押出す必要が
あるので、供給管とノズルオリフィス群との間にコート
ハンガー部を設ける。コートハンガー部は、コート(衣
類)用のハンガー状の形状を有し、衣類ハンガーのネッ
ク部保持部に相当する供給管出口から送り込まれる溶融
樹脂を、衣類ハンガーの肩部保持部及びその内側に相当
する分配部において徐々に分配し、衣類ハンガーのズボ
ン類保持バーに相当する位置に直線状に一列に配置した
ノズルオリフィス群にそれぞれ必要量の溶融樹脂を分配
するものである。一般に、メルトブロー装置用のダイ
は、(1)ダイ本体と、(2)そのダイ本体に脱着可能
に取り付けられ、先端にノズルオリフィス群を含むノズ
ルピースと、(3)前記ダイ本体と前記ノズルピースと
に脱着可能に取り付けられ、少なくとも前記ノズルオリ
フィスの周辺及びその近傍において前記ノズルピースと
の間隙に加熱ガス流路を形成し、ノズルオリフィス出口
付近に紡糸口を形成するリッププレートとから主に構成
されている。そして、前記のコートハンガー部は前記ダ
イ本体内に形成され、そのコートハンガー部で分配され
た溶融樹脂は、ノズルピース内の案内流路を平行に移動
し、先端のノズルオリフィスに運ばれ、前記ノズルピー
スとリッププレートとから形成される紡糸口から紡糸さ
れる。
【0003】紡糸幅方向の目付量分布が均一な(すなわ
ち、厚さが一定の)メルトブロー不織布を得るために
は、各ノズルオリフィス出口から吐出される溶融樹脂の
吐出量を均一にする必要がある。このため、従来法で
は、ノズルオリフィスの口径や長さを一定にするだけで
なく、ダイの内部を移動する溶融樹脂の温度を一定にす
るために、コートハンガー部を横方向に複数の温度制御
領域に分割し、それぞれの分割領域毎に測温センサーを
設けると共にダイを加熱するためのヒーターをダイ本体
の側面に設けるか、又はダイ本体内に埋め込んで設け、
それぞれの分割領域内を通過する溶融樹脂の温度を制御
していた。
【0004】しかしながら、前記の方法で、ダイ内部を
移動する溶融樹脂の温度をコートハンガー部で均一にし
ても、各オリフィスの溶融樹脂吐出量を紡糸幅方向に均
一にすることができなかった。このため、実際には、幅
方向に吐出量の少ない部分がある場合、コートハンガー
内の溶融樹脂の流れをその部分に集めることを意図し
て、その領域に対応するコートハンガー部分の温度を上
げることによって対処していた。しかし、コートハンガ
ー部を加熱する従来のヒーターでは、ダイの幅方向の各
分割領域でダイの内部構造等が異なるため熱伝導が一様
でなく、また、ヒーターの熱がノズルオリフィス周辺部
に到達して安定化するまでに時間がかかることから、ノ
ズルオリフィスでの溶融樹脂の温度を正確に速く制御す
ることは困難であった。また、幅方向に分配されて移動
する溶融樹脂の温度を測定する測温センサーが、コート
ハンガー部に設けられていたが、コートハンガー部での
溶融樹脂の温度とノズルオリフィスからの溶融樹脂の吐
出量とは、個々の分割領域によって相関関係が異なって
おり、コートハンガー部での温度制御では溶融樹脂の吐
出量を正確に制御することができないことを、本発明者
は見出した。更には、上記の対処法では、一旦メルトブ
ロー不織布を生産して、その幅方向の目付量分布を確認
してからでないと調節を行なうことができないため、タ
イムラグが大きく、実用上問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記の問
題点を解決するために検討した結果、コートハンガー部
で温度を制御するのでは不充分であり、ノズルオリフィ
スに近い領域の温度を、測温し、かつ温度制御すること
により、各オリフィスの溶融樹脂の吐出量を正確に調節
することができることを見出した。本発明は、こうした
知見に基づくものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、ダイ
本体とノズルピースとリッププレートとを含むメルトブ
ロー装置用ダイにおいて、前記ノズルピースを紡糸幅方
向に沿って複数の温度制御ゾーンに分割し、分割された
各温度制御ゾーン毎に前記ノズルピースのノズルオリフ
ィス周辺部の温度を直接的に又は間接的に測定する測温
手段を設け、前記の各測温手段に連関して、各温度制御
ゾーンのノズルオリフィス周辺部の温度を所定温度に制
御するノズルオリフィス周辺部の温度制御手段を、各測
温手段に対応させて、ノズルピース内部に設けるか、又
はノズルピース表面に接触させる、ことを特徴とするメ
ルトブロー装置用ダイに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明のメルトブロー装置用ダイの実施態様を説明するが、
これらは本発明を限定するものではない。本発明の一実
施態様を図1〜3に示す。図1は、本発明のメルトブロ
ー装置用ダイを紡糸幅方向に垂直な平面で切断した断面
図であり、図2は、図1に示すダイの紡糸口部分の拡大
断面図であり、図3は、図1のII−II線断面図である。
なお、本明細書において『紡糸幅方向』とは、メルトブ
ロー装置から吐出される不織布原反の幅方向、換言すれ
ば、直線状に一列に配列されたノズルオリフィスの配列
方向を意味し、具体的には、図1においては紙面に垂直
な方向であり、図3においては紙面の左右方向である。
【0008】ダイ1の内部には、溶融樹脂が通過する、
コートハンガー部21、中間案内部22及び多数のノズ
ルオリフィス23が設けられている。ダイ1内部の溶融
樹脂の通過経路は、ダイ本体2及びノズルピース3によ
って形成され、ダイ本体2は、コートハンガー部21及
び中間案内部22の一部(上部)を形成し、ノズルピー
ス3は、中間案内部22の残り(下部)及びノズルオリ
フィス23を形成している。なお、中間案内部22の全
体が、ノズルピース3内に形成されていてもよい。中間
案内部22の途中には、ノズルオリフィス23の目詰ま
りを防ぐためにフィルター29を設けるのが好ましい。
ダイ本体2に供給された溶融樹脂は、コートハンガー部
21で紡糸幅方向全体に徐々に分配され、中間案内部2
2を経て、直線状に一列に配置されたノズルオリフィス
23に送られ、ノズルオリフィス出口24から押出され
る。必要により、ダイの側面に設けられたヒーター26
又はコートハンガー部21近傍に設けられたヒーター
(図示せず)は、それぞれ主にダイ本体2の温度又はコ
ートハンガー部21を通過中の溶融樹脂の温度を設定温
度に加熱又は保持することができる。一方、ダイ本体2
及びノズルピース3は、取付手段42によって、脱着自
在に取り付けられ、更にその下部には、ノズルピース3
とリッププレート4とでガス経路31を形成するよう
に、取付手段41によって、リッププレート4を設け
る。加熱ガス(ダイ1の外部又は内部で加熱される)
は、ダイ本体2に供給され、ダイ本体2に設けられたガ
ス供給管33で紡糸幅方向に分配され、前記ガス経路3
1を通って、ノズルオリフィス出口24に隣接するガス
経路出口32から噴出される。ノズルオリフィス出口2
4から押出される溶融樹脂は、ガス経路出口32から噴
出される高速の加熱ガスにより、牽引細化され、紡糸口
25から樹脂繊維として送出される。
【0009】ノズルオリフィス周辺部11は、ダイ1の
内、ノズルオリフィス23を形成するノズルピース3の
先端部分である。従って、直線状に一列に配列されたノ
ズルオリフィス群の配列方向に沿って、それらノズルオ
リフィス群を取り囲む一連の領域である。本発明装置に
おいて、ノズルオリフィス自体の形状や寸法なども、従
来のメルトブロー装置におけるノズルオリフィスの形状
や寸法などと異なるものではなく、一般に、例えば、口
径が約0.1〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mm
であり、長さが約1〜10mmである。また、一般に、
例えば、約500〜3000個/m、好ましくは500
〜2000個/mのノズルオリフィス23が、約0.5
〜2mm間隔(ノズルオリフィス中心線と隣接するノズ
ルオリフィス中心線との距離)で、紡糸幅方向に直線状
に一列に配置されていることができる。
【0010】ノズルピース3は、ダイ本体2の下部に設
けられ、直線状に一列に配列されたノズルオリフィス
群、及び好ましくは中間案内部22の一部(下部)を形
成する。本発明装置において、ノズルピース自体の形状
や寸法などは、従来のメルトブロー装置におけるノズル
ピースの形状や寸法などと異なるものではなく、一般
に、例えば、ノズル方向の長さは約10〜150mm、
好ましくは30〜100mmであり、ノズルピースの幅
方向の長さは、通常、約10〜300cm、好ましくは
10〜150cmである。
【0011】本発明装置においては、ノズルピース3全
体を、紡糸幅方向に沿って、複数の温度制御ゾーン12
に分割する。図3では、ノズルピース3全体を、ゾーン
a〜ゾーンgの7領域の温度制御ゾーン12に分割した
例を示す。なお、温度制御ゾーンとは、そのゾーンの温
度を直接的に又は間接的に測定する測温手段による温度
測定と、そのゾーンに配置又はその表面に接触させた温
度制御手段による温度制御とにより、所定の温度に制御
される領域の単位であり、前記の測温手段と温度制御手
段を有すること以外には、構造的に他の温度制御ゾーン
と隔離される手段を有するものではない。また、個々の
ノズルオリフィスがいずれか1つの温度制御ゾーンに配
置された温度制御手段によってのみ制御されるわけでは
なく、隣接する2つ又はそれ以上の温度制御ゾーンに配
置された温度制御手段による制御も受ける。従って、温
度制御ゾーンとは、前記の測温手段と温度制御手段とに
より温度制御を受ける領域単位である。なお、図3に示
すゾーンの区分けは、前記の測温手段と温度制御手段と
を配置する領域単位として単に説明の便宜のために設け
たものであり、実際に図3に示すような区分が観察され
るわけではない。
【0012】本発明装置において、温度制御ゾーンの分
割数や1つのゾーンの大きさ、更には各ゾーンにおいて
制御すべき所定温度などは、本発明が目的とする効果、
すなわち、各オリフィスからの溶融樹脂の吐出量を均一
にすることが達成されるように選択する。この選択は、
簡単なパイロット試験などにより適宜決定することがで
きる。なお、本発明者が見出したところによると、一般
的には、温度制御ゾーン1個当りの紡糸幅方向の大きさ
は、2〜20cm、好ましくは5〜15cmである。2
cm未満では測温手段や温度制御手段の数が多くなりす
ぎ、装置が複雑で製作が難しくなり、20cmを越える
と溶融樹脂の吐出量を幅方向に正確に制御することが困
難になる。また、ゾーンの分割方法は、等間隔に分割す
ることが好ましいが、異なる間隔であってもよい。
【0013】各温度制御ゾーン12(ゾーンa〜ゾーン
g)毎に、ノズルピースのノズルオリフィス周辺部の温
度を直接的に測定する測温手段又は間接的に測定する測
温手段を設ける。前記の測温手段は、ノズルオリフィス
周辺部の温度を直接的又は間接的に測定することができ
る限り限定されるものではないが、ノズルオリフィス周
辺部の温度を直接的に測定する測温手段としては、例え
ば、図1に示すとおり、ノズルピース3の内部に埋め込
んで設けた埋め込み型測温手段、例えば、埋め込み型温
度センサー13を挙げることができる。埋め込み型温度
センサー13を設ける位置は、ノズルピース3の内部で
あれば限定されないが、ノズルオリフィス出口24にで
きる限り近い位置、例えば、ノズルオリフィス出口24
から60mm以内が好ましく、特にはノズルオリフィス
出口24から40mm以内に設けることが好ましい。各
温度制御ゾーン12内に設ける埋め込み型測温手段の数
は、各ゾーン当たり1個あれば十分であるが、複数個設
けてもよい。埋め込み型測温手段として用いる温度セン
サーとしては、公知の温度センサー、例えば、熱電対又
は測温抵抗体を用いることができる。
【0014】また、ノズルオリフィス周辺部11の温度
を間接的に測定する測温手段としては、例えば、図4に
示すとおり、ダイ本体2、ノズルピース3及びリッププ
レート4とは離れた位置に、紡糸口25に対向して設置
され、ノズルオリフィス周辺部11から放射される赤外
線を受光する非接触型の測温手段50を挙げることがで
きる。非接触型測温手段50としては、例えば、赤外放
射温度計、又は赤外線熱画像装置(サーモグラフィ)を
用いることができる。赤外放射温度計50は、例えば、
ノズルオリフィス周辺部11から放射される赤外線を受
光する測定部51、その測定部51と導線52で電気的
に連絡したコントローラ部53とからなる。測定部51
では受光した赤外線量を電圧信号に変換し、デジタル信
号としてコントローラ部53に送ることができる。コン
トローラ部53では補正等の演算を行ってから、制御信
号を導線54及び55を介して温度制御手段に送ること
ができる。
【0015】図4では、非接触型測温手段としての赤外
放射温度計50を、各温度制御ゾーン毎に1個ずつ配置
した例を示したが、各温度制御ゾーン毎に複数個設けて
もよい。また、逆に、例えば、赤外線熱画像装置を用い
ると、各温度制御ゾーンから放射される赤外線を1個の
受光部(例えば、赤外線カメラ)で一括して受光し、そ
の赤外線受光量を演算部で各温度制御ゾーン毎に分解し
て処理し、各温度制御ゾーン毎に設置された温度制御手
段を個々に制御することも可能である。なお、ノズルオ
リフィス周辺部の温度を直接的に測定する測温手段及び
間接的に測定する測温手段、例えば、前記の埋め込み型
測温手段及び/又は非接触型測温手段(例えば、赤外放
射温度計及び/又は赤外線熱画像装置)を、それぞれ単
独で用いるだけでなく、両者を各温度制御ゾーン毎にあ
るいは一部の温度制御ゾーンに併用することもできる。
【0016】更に、ノズルオリフィス周辺部の温度を所
定温度に制御する温度制御手段、特には加熱手段(以
下、ノズルオリフィス周辺部温度制御手段と称する)、
例えば、ヒーターをノズルピース3の内部に設ける(埋
め込み型ヒーター14;図1)か、又はノズルピース3
の表面に接触させて設ける(表面設置型ヒーター;図示
せず)ことができる。ノズルオリフィス周辺部温度制御
手段を設ける位置は、ノズルピース表面よりもノズルピ
ース内部が好ましく、ノズルオリフィス出口24から1
00mm以内、特には60mm以内に設けることが好ま
しい。また、各温度制御ゾーン12内に設ける埋め込み
型ヒーター14又は表面設置型ヒーターの数は、ゾーン
当たり1個設ければ十分であるが、複数個設けてもよ
い。ノズルオリフィス周辺部温度制御手段をノズルピー
ス3の内部に埋め込んで前記の埋め込み型温度センサー
13と組み合わせて用いる場合、ノズルオリフィス周辺
部温度制御手段を設ける位置もノズルピース3の内部で
あれば限定されないが、前記温度センサー13の近くが
好ましい。図1には、温度センサー13をノズルオリフ
ィス出口24の近くに配置し、それよりもコートハンガ
ーよりにヒーター14を配置した好ましい例を示すが、
温度センサー13とヒーター14との位置関係を、逆に
してもよい。埋め込み型又は表面設置型ヒーターとして
は、具体的には、シーズヒーター、カートリッジヒータ
ー、鋳込みヒーターなど電熱線を利用したヒーター、又
はゾーン毎に温度制御できる熱媒油などを用いることが
できる。
【0017】前記の埋め込み型測温手段又は非接触型測
温手段は、それが配置されている部位、すなわち担当す
る温度制御ゾーン12のノズルオリフィス周辺部11の
温度を直接的に又は間接的に測定し、所定温度(一般に
は、各ゾーン毎に同一温度)との差異に応じて、各温度
制御ゾーン12のノズルオリフィス周辺部11の温度が
所定温度になるように、前記測温手段に連関するヒータ
ーの加熱状態を調整する。各測温手段及びそれに連関す
るヒーターは、他の測温手段及び他のヒーターとは独立
して温度制御することができるので、ノズルピース3の
紡糸幅方向の温度分布を正確に制御することができる。
特に、前記の埋め込み型の温度センサー13をノズルピ
ース3の内部に設けた場合、各温度センサー13は、ノ
ズルオリフィス出口24に十分近い位置に配置されるの
で、温度センサー13をノズルオリフィス周辺部11に
配置した場合はもちろんのこと、温度センサー13をノ
ズルオリフィス周辺部11以外のノズルピース3の内部
に配置した場合であっても、温度センサー13の設置場
所の温度と各ノズルオリフィス内部の樹脂温度とが実質
的に等しくなるように制御することができる。
【0018】従来技術においても、図1及び図3に示す
装置と同様の装置を用いたが、ダイ1内部の溶融樹脂全
体を一定温度に加熱する手段として、例えば、複数の温
度制御ゾーンに分割されたダイ本体2の側面に設けられ
た側面ヒータ26又はコートハンガー部の周辺に埋め込
んだコートハンガー部ヒーター(図示せず)を使用し、
その場で温度制御するために、コートハンガー部に設け
た温度センサー27もコートハンガー部の温度制御ゾー
ン毎に設けられていた。本発明のメルトブロー装置用ダ
イは、従来技術の側面ヒーター26若しくはコートハン
ガー部ヒーターの代わりに、又は好ましくは従来技術の
側面ヒーター26若しくはコートハンガー部ヒーターに
加えて、新たにノズルオリフィス周辺部温度制御手段
(例えば、ヒーター14)を、ノズルピースの内部に設
けるか又はノズルピースに接触させて設けるものであ
る。従って、本発明装置において、側面ヒーター26又
はコートハンガー部の周辺に埋め込んだコートハンガー
部ヒーターを併用する場合には、それらのヒーターは溶
融樹脂をおおむね設定温度に加熱することができれば十
分であるので、従来のように温度制御ゾーン毎に分けて
それぞれヒーターを配置する必要はないが、従来法と同
様に、温度制御ゾーン毎に分けてそれぞれヒーターを配
置してもよく、更に測温手段を温度制御ゾーン毎に設け
て簡単な温度制御を行ってもよい。なお、本発明装置に
おいて用いる側面ヒーター26又はコートハンガー部の
周辺に埋め込んだコートハンガー部ヒーターは、全体で
1個でもよく(温度制御ゾーンに分割しない場合)、あ
るいは温度制御ゾーン毎に1個又はそれ以上を設けても
よい。
【0019】本発明装置のノズルオリフィス周辺部の温
度を所定温度に制御する温度制御手段、特には加熱手段
としては、ノズルピース3の内部に設けた埋め込み型ヒ
ーター14又はノズルピース3の表面に設けた表面設置
型ヒーターに代えて、あるいはそれらのヒーターに加え
て、ダイ1内部のガス供給路30内を案内され、ノズル
ピース3に接触しながらガス経路31を通過してガス出
口32から吹出される加熱ガスを、ノズルピース表面に
接触させる温度制御手段として用いることができる。す
なわち、図1〜図3に示す本発明装置又は従来装置にお
いて、ノズルオリフィス出口から押出される溶融樹脂を
牽引細化する目的でガス経路出口32から噴出される高
速加熱ガスを、その温度を適宜調節して、そのまま温度
制御手段として用いることができる。この場合も、図1
〜図3に示す本発明装置と同様の態様で、従来技術でも
使用されていた側面ヒーター26(図1)又はコートハ
ンガー部ヒーターを併用することが好ましい。
【0020】ノズルオリフィス周辺部温度制御手段とし
て、埋め込み型ヒーター又は表面設置型ヒーターに代え
て、加熱ガスを用いる本発明の別の態様のメルトブロー
装置用ダイを図5及び図6に示す。図5は、図1と同様
に、紡糸幅方向に垂直な平面で切断した断面図である。
図6は、加熱ガス供給・分配システムを模式的に示す、
図3と同様の、正面断面図である。図5及び図6におい
て、図1と共通する部分は、同じ数字で表す。ノズルオ
リフィス周辺部温度制御手段であると同時に溶融樹脂牽
引細化用ガスでもある加熱ガスは、ノズルピース3とリ
ッププレート4とから形成されるガス経路31を通過す
る際にノズルピース3の表面に接触することにより、各
温度制御ゾーンのノズルオリフィス周辺部11の温度が
所定温度になるように、ノズルピース3を加熱する。
【0021】従来法においても、また、前記の埋め込み
型ヒーター又は表面設置型ヒーターのみによって本発明
による温度制御を行う場合においても、溶融樹脂牽引細
化用加熱ガスは、ダイ1の外部又は内部に設けられたガ
ス加熱部(図示せず)を通過してから、ダイ本体2内に
設けられたガス供給管33で紡糸幅方向全体に分配さ
れ、ガス供給路30を経由して、ガス経路31に送ら
れ、ガス出口32から吹出されるだけであり、前記のガ
ス加熱部では、ガス全体を一括して加熱するだけであ
り、ガス気流を幅方向に分割された領域で異なる温度で
加熱することは行っていない。
【0022】しかしながら、加熱ガスを、本発明による
ノズルオリフィス周辺部温度制御手段として用いる場合
には、前記の一括加熱用の加熱手段に代えて、あるいは
好ましくは一括加熱用の加熱手段と併用して、加熱ガス
流路内(例えば、ガス供給管33、ガス供給路30、ダ
イ1の内部又は外部に設けたガス供給管33の上流部)
に、各温度制御ゾーン毎に1個又はそれ以上で、温度制
御ゾーン加熱用ガスの加熱手段35を配置する。温度制
御ゾーン加熱用ガス加熱手段としては、例えば、シーズ
ヒーター、カートリッジヒーター、鋳込みヒーターなど
電熱線を利用したヒーターを挙げることができる。温度
制御ゾーン加熱用ガス加熱手段を設ける場所は、加熱ガ
スを紡糸幅方向に分配するガス供給管33であることが
好ましい。
【0023】図6に示すように、前記ガス供給管33の
内側を仕切り壁62により、温度制御ゾーンa〜gに対
応して、ガス室61に分割するのが好ましく、更に、そ
れ以後のガス供給路30、ガス経路31及びガス出口3
2を、各温度制御ゾーンに対応して、分割することが好
ましい。この態様においては、加熱ガス又は加熱される
ガスを、ダイ本体2の外側に配置したバッファー管63
から供給して、同じくダイ本体2の外側に、各温度制御
ゾーンに対応して配置したフレキシブル管64の導入
し、ガス管65を経てガス室61に移動させる。こうし
て、紡糸幅方向に沿って分割された各温度制御ゾーンに
対応させた、ガス供給管内の加熱ガスの温度制御が容易
になる。前記温度制御ゾーン加熱用ガス加熱手段は、そ
の加熱手段によって加熱されたガスが通過することによ
って加熱される各温度制御ゾーンに設けられた測温手段
と連関して、ガス気流を加熱する。こうして加熱された
ガス気流は、ガス経路31に案内され、ガス経路31を
通過する際にノズルピース3と接触し、これによって各
温度制御ゾーンを望ましい温度に制御することができ
る。
【0024】前記の加熱ガスをノズルオリフィス周辺部
温度制御手段として用いる場合には、測温手段として、
前記の埋め込み型測温手段(例えば、埋め込み型温度セ
ンサー)及び/又は非接触型測温手段(例えば、赤外放
射温度計、又は赤外線熱画像装置)を用いることができ
るが、それらに代えて、あるいはそれらと併用して、加
熱ガス流路(例えば、ガス供給管33又はガス室61)
内に設けた測温手段(例えば、温度センサー34)を、
ノズルオリフィス周辺部11の温度を間接的に測定する
測温手段として用いることができる。この加熱ガス流路
内に設けた測温手段(例えば、温度センサー34)を用
いる場合には、測温手段の設置位置(例えば、ガス供給
管内)の温度とノズルオリフィス周辺部11の温度との
相関関係を、各温度制御ゾーン毎に予め測定しておき、
その相関関係を利用して各温度制御ゾーンを所定温度に
制御することができる。加熱ガス流路内に設ける測温手
段として用いる温度センサーとしては、公知の温度セン
サー、例えば、熱電対又は測温抵抗体を用いることがで
きる。
【0025】加熱ガスをノズルオリフィス周辺部温度制
御手段として用いる場合も、あるいは単に溶融樹脂の牽
引細化にのみ用いるばあいでも、ガス経路31は、従来
の装置に用いられているものと同じものでよい。なお、
加熱ガスを単独のノズルオリフィス周辺部温度制御手段
として用いる場合の各温度制御ゾーンは、温度制御ゾー
ン1個当りの紡糸幅方向の大きさが、2〜20cm、好
ましくは5〜15cmである。また、加熱ガスを前記ヒ
ーターと併用してノズルオリフィス周辺部温度制御手段
として用いる場合の各温度制御ゾーンも、温度制御ゾー
ン1個当りの紡糸幅方向の大きさは、2〜20cm、好
ましくは5〜15cmである。
【0026】図5及び図6に示す装置と同様の本発明装
置を使用して、ポリプロピレン樹脂を用いてメルトブロ
ー不織布を製造した。使用した装置において、ガス供給
管33は幅方向に区切られた7つの温度制御ゾーンa〜
gに対応するように仕切壁62で7つのガス室61に区
切られており、区切られたガス室61ごとにヒーター3
5と温度センサー34が設けられている。また、ダイ本
体2の外側に配置した側面ヒーター26を300℃に設
定した。初期温度が320℃のガスを、右側及び左側の
バッファー管63の各々から200Nm3 /hの流量
で、各ガス通路へ供給した。ポリマーは、300ml/
分の量でコートハンガー部へ導入した。使用したノズル
ピースの幅は約1100mmで、直径0.3mmのノズ
ルオリフィスを約1200個等間隔で一列に形成したも
のである。
【0027】ノズルオリフィス周辺部11の温度は、加
熱ガスの温度と相関関係にあるので、温度センサー34
により加熱ガスの温度を測定することによって間接的に
計測した。また、分割されたガスをヒーター35によっ
て加熱することにより、ノズルオリフィス周辺部11に
おける7つの温度制御ゾーンa〜gの温度を所定温度
(320℃)に制御した。得られたメルトブロー不織布
を紡糸幅方向に5cmごとに裁断して、5cm×20c
mのサンプルを得た。各サンプルの目付けを測定した。
結果を図7に示す。図7において、+は目付けであり、
×は温度である。図7から明らかなように、目付けが均
一になる。対照実験として、ヒーター35を使用しない
こと以外は前記と同様の操作を繰り返し、対照用の不織
布を得た。結果を図8に示す。図8から明らかなよう
に、ヒーター35を使用しないと、加熱ガスの温度は、
紡糸幅方向の両端部で高く、中央部で低くなる挙動を示
し、これとほぼ連動して、得られたメルトフロー不織布
の目付け分布も紡糸幅方向の両端部で高く、中央部で低
いものとなった。このことから、加熱ガスの温度を制御
することにより、ノズルオリフィス周辺部の温度を制御
することができ、各温度制御ゾーンでの加熱ガスの温度
を調節することによって、得られるメルトブロー不織布
の紡糸幅方向の目付け分布を調整することができること
がわかる。
【0028】ノズルオリフィス周辺部の温度制御手段と
しては、特に加熱手段(例えば、埋め込み型ヒーター若
しくは表面設置型ヒーター、又は加熱ガス)について説
明したが、この温度制御手段を設ける目的は、既に説明
したとおり、各ノズルオリフィスからの溶融樹脂の吐出
量を均一にするために、各温度制御ゾーン毎にノズルオ
リフィス周辺部を所定温度に制御することにある。従っ
て、測温手段によって測定されるノズルオリフィス周辺
部の温度が、前記の所定温度よりも低い場合には、既に
説明したように前記の温度制御手段(加熱手段)によっ
てノズルオリフィス周辺部を加熱し、所定温度に上昇さ
せる。しかしながら、ノズルオリフィス周辺部の温度
が、所定温度よりも高い場合には、前記の温度制御手段
によってノズルオリフィス周辺部を冷却し、所定温度に
下降させる必要がある。
【0029】冷却する場合には、前記の埋め込み型ヒー
ターや表面設置型ヒーターの出力を止める(オフにす
る)か極めて弱くする。また、ヒーターの代わりに用い
る積極的な冷却手段として、例えば、冷却水などの冷却
媒体を用いることも可能である。温度制御手段として加
熱ガスを使用する場合には、温度制御ゾーン加熱用ガス
加熱手段の出力を調整することにより、ノズルオリフィ
ス周辺部の温度よりも相対的に低い温度の加熱ガスを供
給し、ノズルオリフィス周辺部を冷却して所定温度にす
ることも可能である。
【0030】本発明では、従来技術の側面ヒーター26
又はコートハンガー部ヒーターを併用しない場合あるい
はそれらのヒーターを併用する場合でも、ノズルオリフ
ィス周辺部の所定温度よりも溶融樹脂の温度を低くして
おいて、ノズルオリフィス周辺部の温度制御手段として
加熱手段を用いるのが好ましい。従って、前記の側面ヒ
ーター26又はコートハンガー部ヒーターと共にコート
ハンガー部に温度センサーを設けて、前記の溶融樹脂の
温度を大まかに制御するのが好ましい。勿論、ノズルオ
リフィス周辺部の所定温度よりも溶融樹脂の温度を高く
しておいて、ノズルオリフィス周辺部の温度制御手段に
よって冷却することもできる。
【0031】本発明装置は、従来技術のメルトブロー装
置に対して、ノズルピース測温手段及びノズルオリフィ
ス周辺部温度制御手段を新たに設けた構造を有するもの
であるので、例えば、使用する溶融樹脂の種類、加熱ガ
スの種類、溶融樹脂経路(例えば、ノズルオリフィス、
コートハンガー部)の形状、又は加熱ガス経路の形状等
は、本発明の範囲内であれば、従来技術をそのまま利用
することができる。なお、本発明のメルトブロー装置用
ダイは、上述した実施態様に限定されるものではなく、
本発明の技術範囲に基づいて適宜設計変更できるもので
あり、例えば、測温手段は、ノズルオリフィス周辺部の
温度を直接的又は間接的に測定することができるもので
あれば、例示した測温手段以外の測温手段を利用するこ
とができ、また、温度制御手段についても、測温手段に
連関して各温度制御ゾーンのノズルオリフィス周辺部の
温度を所定温度に制御できるものであれば、例示した温
度制御手段以外の温度制御手段を利用することができ
る。
【0032】
【作用】以上のように、本発明は、同一の温度制御ゾー
ン内のノズルオリフィス周辺部の温度とノズルオリフィ
ス内部の溶融樹脂温度とは実質的に等しくなるので、ノ
ズルオリフィス周辺部の紡糸幅方向の温度分布を制御す
ることにより、ノズルオリフィスの紡糸幅方向の温度分
布を制御し、各ノズルオリフィスからの溶融樹脂の吐出
量分布を紡糸幅方向に対して正確に制御することができ
るという本発明者の発見に基づいている。この理由は、
以下のように推定される。すなわち、ダイへの溶融樹脂
の導入部からオリフィス出口までの圧力損失を考える
と、溶融樹脂導入部から中間案内部までの部分は、いず
れも非常に低い圧力損失しか生じず、ノズルオリフィス
内の圧力損失が、全圧力損失のほとんどを占める。この
ことから、ノズルオリフィス上端部の紡糸幅方向の圧力
分布は一定と考えられ、各ノズルオリフィスの圧力損失
は、ノズルオリフィス上端部の圧力と大気圧との差とな
り、一定になる。ここで、各ノズルオリフィスの圧力損
失は、ノズルオリフィス径及び長さが一定であれば、粘
度と流量とで決まる。
【0033】実際に、紡糸幅方向の溶融樹脂吐出量分布
が一定でない場合のノズルオリフィス周辺部の温度分布
を測定すると、ほぼ溶融樹脂吐出量分布と相似の分布を
得た。これは、紡糸幅方向の温度分布中に高い温度を示
す部分があると、その部分を通過する樹脂の粘度が低下
し、流量が増えることで他の部分と同一圧力損失となる
ことでバランスした結果と言える。従って、溶融樹脂の
粘度は温度に依存することから、結果として吐出量はノ
ズルオリフィス周辺部の温度に依存し、ノズルオリフィ
ス周辺部の温度を制御することによって、吐出量をほぼ
正確に制御することができると推定される。
【0034】これに対し、従来技術においては、ダイ本
体のコートハンガー部で溶融樹脂の温度を制御して均一
にしていた。しかし、この場合には、既に説明したとお
り、紡糸幅方向の溶融樹脂吐出量を均一にすることはで
きない。上記の推論に基づいて、その理由を考察する
と、ダイの内部構造が紡糸幅方向に一様ではないので、
熱伝導による加熱手段からの受熱及びダイからの放熱が
均一にならないため、コートハンガー部の温度が均一で
あっても、ノズルオリフィス周辺部の温度が不均一にな
るものと考えられる。また、ダイ内部では加熱ガス自体
は温度制御を受けないので、加熱ガスとノズルピースと
の間の熱の授受も、その一因と考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明のメルトブロー装置用ダイによれ
ば、ノズルオリフィス周辺部の紡糸幅方向の温度分布を
所定の温度に速く正確に制御することができるので、溶
融樹脂の吐出量分布を紡糸幅方向に正確に制御すること
ができ、例えば、ノズルオリフィス周辺部の紡糸幅方向
の温度分布を均一温度に制御することによって、溶融樹
脂の吐出量分布を紡糸幅方向に均一にすることができ、
均一な目付量分布をもつメルトブロー不織布を得ること
ができる。また、ノズルオリフィス周辺部の温度と溶融
樹脂の吐出量とがほぼ正確に対応するので、生産中にノ
ズルオリフィス周辺部の幅方向の温度分布を調節するだ
けで、迅速に溶融樹脂の吐出量分布を調節することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメルトブロー装置用ダイを紡糸幅方向
に垂直な平面で切断した断面図である。
【図2】図1に示すダイの紡糸口部分の拡大断面図であ
る。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】測温手段として赤外放射温度計を用いる本発明
のメルトブロー装置用ダイを模式的に示す平面図であ
る。
【図5】本発明の別の態様であるメルトブロー装置用ダ
イを紡糸幅方向に垂直な平面で切断した断面図である。
【図6】本発明のメルトブロー装置用ダイにおいて用い
ることのできる加熱ガス供給・分配システムを模式的に
示す正面断面図である。
【図7】本発明に従って調整したメルトブロー不織布の
目付け分布とノズルオリフィス周辺部温度分布との関係
を示すグラフである。
【図8】従来法に従って調整したメルトブロー不織布の
目付け分布とノズルオリフィス周辺部温度分布との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ダイ;2…ダイ本体;3…ノズルピース;4…リッ
ププレート;11…ノズルオリフィス周辺部;12…温
度制御ゾーン;13…温度センサー;14…ヒーター;
21…コートハンガー部;22…中間案内部;23…ノ
ズルオリフィス;24…ノズルオリフィス出口;25…
紡糸口;26…側面ヒーター;27…コートハンガー部
温度センサー;29…フィルター;30…ガス供給路;
31…ガス経路;32…ガス経路出口;33…ガス供給
管;34…温度センサー;35…ヒーター;41…取付
手段;42…取付手段;50…赤外放射温度計;51…
測定部;52、54…導線;53…コントローラ部;6
1…ガス室;62…仕切壁;63…バッファー管;64
…フレキシブル管;65…ガス管。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイ本体とノズルピースとリッププレー
    トとを含むメルトブロー装置用ダイにおいて、前記ノズ
    ルピースを紡糸幅方向に沿って複数の温度制御ゾーンに
    分割し、分割された各温度制御ゾーン毎に前記ノズルピ
    ースのノズルオリフィス周辺部の温度を直接的に又は間
    接的に測定する測温手段を設け、前記の各測温手段に連
    関して、各温度制御ゾーンのノズルオリフィス周辺部の
    温度を所定温度に制御するノズルオリフィス周辺部の温
    度制御手段を、各測温手段に対応させて、ノズルピース
    内部に設けるか、又はノズルピース表面に接触させる、
    ことを特徴とするメルトブロー装置用ダイ。
  2. 【請求項2】 ノズルピース表面に接触させる温度制御
    手段が、ノズルピース表面と接触しながら流れる加熱ガ
    スである、請求項1に記載のメルトブロー装置用ダイ。
  3. 【請求項3】 測温手段をノズルピース内に設ける、請
    求項1又は2に記載のメルトブロー装置用ダイ。
  4. 【請求項4】 測温手段が非接触型測温手段である、請
    求項1又は2に記載のメルトブロー装置用ダイ。
  5. 【請求項5】 測温手段を加熱ガス流路内に設ける、請
    求項2に記載のメルトブロー装置用ダイ。
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