JP4118003B2 - メルトブロー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメルトブロー装置に関する。より具体的には、幅方向における面密度及び繊維径のムラが小さいメルトブロー不織布を製造することのできるメルトブロー装置に関する。特に、平均繊維径が1μm以下の極めて細い繊維からなり、幅方向における面密度及び繊維径のムラが小さいメルトブロー不織布を製造することのできるメルトブロー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メルトブロー法により製造したメルトブロー不織布は多方面で利用されているが、近年、より繊維径の細い繊維からなるメルトブロー不織布の要望が高まっている。
【0003】
このように繊維径の細い繊維をメルトブロー法により形成するためには、(1)紡糸時の樹脂温度を高くする、(2)紡糸時の樹脂流量を少なくする、(3)加熱ガスの温度を高くする、(4)加熱ガスの流量を多くする、ということが有効であることが知られている(例えば、1989 MillerFreemanPublications,Inc.刊、MeltblownTechnologyToday P.52など)。これらの中でも、(1)紡糸時の樹脂温度を高くして、紡糸時における樹脂の分子量を低下させることが特に有効である。
【0004】
そのため、一般的なメルトブロー装置を用いて、溶融樹脂をダイに送り、ダイの内部において溶融樹脂温度を高くして、溶融樹脂の分子量を低下させた状態でダイから溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加熱ガスを吹き付けて、メルトブロー繊維を形成することが試みられた。この方法によれば、確かに繊維径の小さい繊維からなるメルトブロー不織布を得ることができるが、幅方向において面密度及び繊維径のバラツキが大きいメルトブロー不織布しか得ることができなかった。より具体的には、両端近傍において面密度が高くて繊維径が細く、中心付近において面密度が小さくて繊維径が太い、バラツキの大きいメルトブロー不織布しか得ることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、幅方向における面密度及び繊維径のムラが小さいメルトブロー不織布を製造することのできるメルトブロー装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前述の現象について検討した結果、ダイの内部において溶融樹脂を加熱し、分子量を低下させるという方法によると、両端近傍に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂と中心付近に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂とでは、溶融樹脂がダイに供給されてからノズルピースに到達するまでに受ける熱量がかなり違う、つまり、両端近傍に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂は中心付近に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂よりもより多くの熱量を受けるため、両端近傍に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂は分子量が低く、中心付近に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂は分子量が高くなる。その結果、両端近傍において面密度が高くて繊維径が細く、中心付近において面密度が小さくて繊維径が太いメルトブロー不織布となることを見い出した。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
【0007】
つまり、本発明のメルトブロー装置は、溶融樹脂をダイへ供給できる供給装置と、前記供給装置から供給された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブロー繊維を形成できるダイ、とを備えたメルトブロー装置において、前記供給装置は溶融樹脂を押し出す押出機と、前記押出機から押し出された溶融樹脂をダイへ供給できる供給通路とを備えており、前記供給通路は溶融樹脂を均一に減成させることのできる減成領域と、溶融樹脂の流れ方向において、前記減成領域よりも下流側に、減成反応を停止させる減成反応停止領域とを備えており、前記減成領域において供給通路は複数であり、前記減成領域におけるいずれの供給通路の道のりも実質的に同じであることを特徴とする。
【0008】
このような本発明のメルトブロー装置は、溶融樹脂を均一に減成させることのできる減成領域を備えた供給装置を有しているため、実質的に分子量が同じ溶融樹脂をダイに供給できるものである。そのため、ダイにおいて、溶融樹脂の分子量を低下させるために必要な熱を作用させる必要がなく、溶融樹脂に分子量の差が生じにくいため、面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のメルトブロー装置の一例について、模式的斜視図である図1を参照しながら説明する。
【0010】
押出機1は、溶融樹脂を押し出すことのできるものであれば良く、特に限定されるものではない。
【0011】
供給通路2は溶融樹脂の押出機1からダイまでの通り道で、押出機1から押し出された溶融樹脂をダイ3へ供給することができる。
【0012】
この供給通路2は、(1)溶融樹脂を減成させる減成領域22を有しているため、ダイ3によって溶融樹脂を減成させる必要性をなくし、溶融樹脂の分子量の均一化を図っている。この減成領域22は後述のような加熱手段を備えていることによって、溶融樹脂を減成させることができる。なお、この「減成領域」とは、溶融樹脂の分子量を低下させる領域をいう。
【0013】
この供給通路2は図1に示すように、(2)減成領域22において、複数(図1においては7つ)備えているため、ダイ3のノズルオリフィス列方向に、一定間隔又は不規則な間隔で溶融樹脂を供給することができる。このように、ダイ3に対して複数の個所から溶融樹脂を供給できると、ダイ3と溶融樹脂との交換熱量を均一にしやすいため、面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。また、複数の供給通路2を備えていることによって、1つの供給通路2を通過する溶融樹脂量が少なくなり、溶融樹脂全体に均一に熱を作用させることが可能となるため、溶融樹脂の減成を均一に制御しやすくなるという効果も奏する。このような供給通路2の数は特に限定するものではないが、幅(ノズルオリフィス列方向)1mあたり、2〜10個程度であるのが好ましい。
【0014】
この供給通路2は、図示していないが、(3)いずれの供給通路2も減成領域22に加熱手段を備えているため、溶融樹脂を熱により減成させることができる。この加熱手段としては、例えば、バンドヒーター、アルミニウムや真鋳の鋳込みヒーターなどの電熱ヒーターなどを挙げることができる。
【0015】
この供給通路2は、図示していないが、(4)いずれの供給通路2も減成領域22に温度調節機構を備えているため、溶融樹脂の熱による減成を厳密に管理することができる。この温度調節機構としては、例えば、供給通路内又は供給通路2の外壁に取り付けた温度センサーと、温度センサーと接続され、温度センサーからの情報によって前記加熱手段(例えば、電熱ヒーター)に対して、温度を上げたり下げたりするように信号を送ることのできる温度調節計などを挙げることができる。
【0016】
この供給通路2は、(5)減成領域22におけるいずれの供給通路2の道のりも実質的に同じで、いずれの供給通路2を通過する溶融樹脂も実質的に同じ熱量を受けることができるため、減成の程度を実質的に同じにすることができる。このいずれの供給通路2の道のりも同じにするには、図1に示すように、供給通路2を前後左右及び/又は上下に屈折させたり、湾曲させる方法がある。なお、本発明において「道のり」は、各々の供給通路2の軸の長さをもとに算出する。
【0017】
この供給通路2は、(6)減成領域22において、減成領域22の開始点からの道のりが同じ地点における、いずれの供給通路2の断面形状及び断面積が実質的に同じである。仮に供給通路2の道のりが同じであったとしても、供給通路2の形状及び/又は大きさが異なると、溶融樹脂の受ける熱量が相違することになるが、このような供給通路2であると、溶融樹脂の受ける熱量を実質的に同じにすることができるため、減成の程度を同じにすることができる。なお、「減成領域の開始点」とは、減成を生じさせるための加熱手段のうち、溶融樹脂に対して最初に作用させる地点をいう。また、供給通路2の「断面形状」及び「断面積」は、供給通路2の軸に対して直角な平面と供給通路2とにより形成される形状及び面積をいう。なお、供給通路2の軸が屈折している場合、供給通路2の屈折部及び屈折部近傍における「断面形状」及び「断面積」は、屈折部よりも直近上流側(溶融樹脂の流れ方向において)においては、屈折部よりも上流側の供給通路2、又は屈折部よりも直近上流側の供給通路2が屈折することなく下流側方向へ伸びた仮想供給通路と、屈折部よりも直近上流側の軸に対して直角な平面との間に形成される断面形状及び断面積をいい、屈折部よりも直近下流側(溶融樹脂の流れ方向において)においては、屈折部よりも下流側の供給通路2、又は屈折部よりも直近下流側の供給通路2が屈折することなく上流側方向へ伸びた仮想供給通路と、屈折部よりも直近下流側の軸に対して直角な平面との間に形成される断面形状及び断面積をいう。
【0018】
更に、供給通路2の減成領域22には、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えているのが好ましい。このような混合手段を備えていることによって、溶融樹脂と減成領域における供給通路2との交換熱量をより均一に制御することができる。なお、この混合手段としては、例えば、スタティックミキサーを挙げることができる。
【0019】
このような供給通路2は、図1に示すように、全部の供給通路2に対して1つの定量送りポンプ21を備えていても良いし、各々の供給通路毎に定量送りポンプ21を備えていても良いし、或いは2つ以上、全部よりも少ない数の供給通路2に対して1つの定量送りポンプ21を備えていても良い。
【0020】
また、いずれの供給通路2も、溶融樹脂の流れ方向において、前述のような減成領域22よりも下流側に、実質的に減成反応を停止させる減成反応停止領域を備えている。この減成反応停止領域を備えていることによって、ダイ3へ溶融樹脂を供給する前の段階で減成反応を停止させて、分子量が均一な状態でダイ3へ溶融樹脂を供給でき、ダイ3においては減成を生じさせるような極端な熱を作用させなくても良いため、より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。
【0021】
この減成反応を停止させる方法としては、例えば、減成領域22と同様の加熱手段(例えば、電熱ヒーター)により減成領域22よりも低い温度に設定する方法、水などの冷却媒体で供給通路2を冷却する方法、或いは供給通路2へ酸化防止剤を供給する方法、などを挙げることができる。
【0022】
更に、供給通路2の減成反応停止領域には、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えているのが好ましい。このような混合手段を備えていることによって、溶融樹脂と減成反応停止領域における供給通路2との交換熱量をより均一に制御することができる。なお、この混合手段としては、例えば、スタティックミキサーを挙げることができる。
【0023】
このように、供給通路2が減成反応停止領域を備えている場合、いずれの供給通路2も、溶融樹脂の流れ方向において、減成反応停止領域よりも下流側に、実質的に減成反応を開始しない程度まで加熱することのできる加熱領域を、更に備えているのが好ましい。この加熱領域によって所望粘度又はその近傍の粘度まで溶融樹脂を加熱することができ、ダイ3において極端な熱を作用させる必要がなくなるため、より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。
【0024】
この加熱手段としては、減成領域22と同様の加熱手段(例えば、電熱ヒーターなど)を挙げることができる。また、この加熱領域においては、減成反応を生じないように厳密に温度を管理することができるように、減成領域22と同様の温度調節機構(例えば、温度センサーと温度調節計など)を備えているのが好ましい。なお、「減成反応を開始しない程度まで加熱」とは、溶融樹脂の分子量が低下しない程度に加熱することをいう。
【0025】
更に、供給通路2の加熱領域には、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えているのが好ましい。このような混合手段を備えていることによって、溶融樹脂と加熱領域における供給通路2との交換熱量をより均一に制御することができる。なお、この混合手段としては、例えば、スタティックミキサーを挙げることができる。
【0026】
このような供給通路2から供給された溶融樹脂はダイ3に供給される。このダイ3は、供給通路2から供給された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブロー繊維を形成できるものであれば良く、従来と同様のダイ3を使用することができる。
【0027】
【0028】
また、供給通路2が前述のような減成反応停止領域を備えているものの、加熱領域を備えていない場合には、ダイ内部において、前述のような加熱領域と同様の領域を備えているのが好ましい。
【0029】
更に、溶融樹脂受入部から溶融樹脂を受け入れ、受け入れた溶融樹脂を樹脂経路を通じてノズルピースへ供給できるダイ本体と、前記ダイ本体から供給された溶融樹脂を紡出できるノズルオリフィスを有するノズルピースと、前記ノズルピース又はダイ本体と結合して、ノズルピースとの間に、紡出した溶融樹脂に対して吹き付ける加熱ガスの通路を形成できるエアリッププレート、とを備えており、ノズルオリフィス列に対して直角な平面によりダイ本体を切断して形成される樹脂経路の断面は、どこで切断しても形状及び面積が実質的に同じであるダイであると、どのノズルオリフィスを通過する溶融樹脂も、ダイ本体と同量の熱量を交換しやすく、分子量の均一性の高い状態で繊維を紡出することができるため、更に面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。
【0030】
なお、「ノズルオリフィス列」とは、ノズルオリフィスが一列に配列している場合には、ノズルオリフィスをつないでできる直線をいい、ノズルオリフィスが長手方向に二列以上に配列している場合には、ノズルオリフィスを長手方向につないでできる2本以上の直線のうちのいずれかの直線をいう。
【0031】
本発明のメルトブロー装置に使用できる樹脂は従来からメルトブロー法に使用できる熱可塑性樹脂であれば良く、特に限定されるものではない。
【0032】
以上、図1のメルトブロー装置を例に説明したが、上述のような押出機と供給通路からなる供給装置に限定されず、減成領域を備えた供給装置であれば使用することができる。
【0033】
例えば、押出機と、溶融樹脂を一括して均一に減成させることのできる減成ボックスと、押出機と減成ボックス及び減成ボックスとダイとをつなぐ供給通路とを備えた供給装置であっても良い。このような供給装置においても、前述と同様の加熱手段により、減成ボックス内において、溶融樹脂を減成させることができる。
【0034】
また、減成ボックスとダイとをつなぐ供給通路の数は2つ以上(ノズルオリフィス列方向1mあたり、2〜10個程度)であるのが好ましい。ダイに対して複数の個所から溶融樹脂を供給できると、ダイと溶融樹脂との交換熱量を均一にしやすいため、面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。なお、供給通路においても減成させるとができるように、前述と同様の加熱手段を備えていても良い。この場合、前述と同様の温度調節機構を備えているのが好ましい。更に、供給通路においても溶融樹脂を減成させる場合には、減成領域におけるいずれの供給通路の道のりも実質的に同じで、しかも減成領域において、減成領域の開始点からの道のりが同じ地点における、いずれの供給通路の断面形状及び断面積が実質的に同じであるのが好ましい。このような減成領域であると、溶融樹脂の受ける熱量を実質的に同じにすることができ、減成の程度を同じにすることができる。なお、減成領域における交換熱量を均一にすることができるように、減成領域(例えば、減成ボックス、供給通路など)に、溶融樹脂を混合できる混合手段(例えば、スタティックミキサーなど)を備えているのが好ましい。
【0035】
なお、図1の場合と同様に、定量送りポンプを備えていることができ、この定量送りポンプは全部の供給通路に対して1つの定量送りポンプを備えていても良いし、各々の供給通路毎に定量送りポンプを備えていても良いし、或いは2つ以上、全部よりも少ない数の供給通路に対して1つの定量送りポンプを備えていても良い。
【0036】
また、溶融樹脂の流れ方向において、前述のような減成領域よりも下流側に、実質的に減成反応を停止させることができる減成反応停止領域を備えている。この減成反応停止領域は、例えば、減成反応停止ボックスを別に設けることもできるし、供給通路の一部を減成反応停止領域とすることもできる。この減成反応停止領域を備えていることによって、ダイへ溶融樹脂を供給する前の段階で減成反応を停止させて、分子量が均一な状態でダイへ溶融樹脂を供給でき、ダイにおいては減成を生じさせるような極端な熱を作用させなくても良いため、より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。この減成反応を停止させる方法は前述の場合と同様である。なお、減成反応停止領域を設ける場合、減成反応を均一に停止させることができるように、減成反応停止領域(例えば、減成反応停止ボックス、供給通路など)に、溶融樹脂を混合できる混合手段(例えば、スタティックミキサーなど)を備えているのが好ましい。
【0037】
このように、減成反応停止領域を備えている場合、溶融樹脂の流れ方向において、前記減成反応停止領域よりも下流側に、実質的に減成反応を開始しない程度まで加熱することのできる加熱領域を、更に備えているのが好ましい。この加熱領域によって所望粘度又はその近傍の粘度まで溶融樹脂を加熱することができ、ダイにおいて極端な熱を作用させる必要がなくなるため、より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。この加熱領域に存在する加熱手段も前述の加熱手段と同様であることができ、減成反応を生じないように厳密に温度を管理することができるように、前述と同様の温度調節機構を備えているのが好ましい。なお、この加熱領域も加熱ボックスを別に設けることもできるし、供給通路の一部を加熱領域とすることもできる。更に、この加熱領域(例えば、加熱ボックス、供給通路など)においても、溶融樹脂との交換熱量を均一にすることができるように、溶融樹脂を混合できる混合手段(例えば、スタティックミキサーなど)を備えているのが好ましい。
【0038】
【発明の効果】
本発明のメルトブロー装置は、溶融樹脂を均一に減成させることのできる減成領域を備えた供給装置を有しているため、実質的に分子量が同じ溶融樹脂をダイに供給できるものである。そのため、ダイにおいて、溶融樹脂の分子量を低下させるために必要な熱を作用させる必要がなく、溶融樹脂に分子量の差が生じにくいため、面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメルトブロー装置の一部を省略した模式的斜視図
【符号の説明】
1 押出機
2 供給通路
21 定量送りポンプ
22 減成領域
3 ダイ

Claims (7)

  1. 溶融樹脂をダイへ供給できる供給装置と、前記供給装置から供給された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブロー繊維を形成できるダイ、とを備えたメルトブロー装置において、前記供給装置は溶融樹脂を押し出す押出機と、前記押出機から押し出された溶融樹脂をダイへ供給できる供給通路とを備えており、前記供給通路は溶融樹脂を均一に減成させることのできる減成領域と、溶融樹脂の流れ方向において、前記減成領域よりも下流側に、減成反応を停止させる減成反応停止領域とを備えており、前記減成領域において供給通路は複数であり、前記減成領域におけるいずれの供給通路の道のりも実質的に同じであることを特徴とするメルトブロー装置。
  2. 前記減成領域に、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えていることを特徴とする、請求項1記載のメルトブロー装置。
  3. 前記減成反応停止領域に、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えていることを特徴とする、請求項2記載のメルトブロー装置。
  4. 前記供給装置は、溶融樹脂の流れ方向において、前記減成反応停止領域よりも下流側に、実質的に減成反応を開始しない程度まで加熱することのできる加熱領域を更に備えていることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のメルトブロー装置。
  5. 前記加熱領域に、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えていることを特徴とする、請求項4記載のメルトブロー装置。
  6. 前記供給装置は、溶融樹脂を押し出す押出機と、前記押出機から押し出された溶融樹脂をダイへ供給できる供給通路とを備えており、前記供給通路が次の(1)〜(6)の条件を満たすことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のメルトブロー装置。
    (1)溶融樹脂を減成させる減成領域を有する。
    (2)減成領域において供給通路は複数である。
    (3)いずれの供給通路も減成領域に加熱手段を備えている。
    (4)いずれの供給通路も減成領域に温度調節機構を備えている。
    (5)減成領域におけるいずれの供給通路の道のりも実質的に同じである。
    (6)減成領域において、減成領域の開始点からの道のりが同じ地点における、いずれの供給通路の断面形状及び断面積が実質的に同じである。
  7. 更に、いずれの供給通路も減成領域に、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えていることを特徴とする、請求項6に記載のメルトブロー装置。
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