JP2002038327A - メルトブロー装置 - Google Patents

メルトブロー装置

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JP2002038327A JP2000229305A JP2000229305A JP2002038327A JP 2002038327 A JP2002038327 A JP 2002038327A JP 2000229305 A JP2000229305 A JP 2000229305A JP 2000229305 A JP2000229305 A JP 2000229305A JP 2002038327 A JP2002038327 A JP 2002038327A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅方向における面密度及び繊維径のムラが小
さいメルトブロー不織布を製造することのできるメルト
ブロー装置を提供すること。 【解決手段】 本発明のメルトブロー装置は、溶融樹脂
をダイへ供給できる供給装置と、前記供給装置から供給
された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加熱ガス
を吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブロー繊維
を形成できるダイ、とを備えたメルトブロー装置におい
て、前記供給装置は溶融樹脂を均一に減成させることの
できる減成領域を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメルトブロー装置に
関する。より具体的には、幅方向における面密度及び繊
維径のムラが小さいメルトブロー不織布を製造すること
のできるメルトブロー装置に関する。特に、平均繊維径
が1μm以下の極めて細い繊維からなり、幅方向におけ
る面密度及び繊維径のムラが小さいメルトブロー不織布
を製造することのできるメルトブロー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】メルトブロー法により製造したメルトブ
ロー不織布は多方面で利用されているが、近年、より繊
維径の細い繊維からなるメルトブロー不織布の要望が高
まっている。
【0003】このように繊維径の細い繊維をメルトブロ
ー法により形成するためには、(1)紡糸時の樹脂温度
を高くする、(2)紡糸時の樹脂流量を少なくする、
(3)加熱ガスの温度を高くする、(4)加熱ガスの流
量を多くする、ということが有効であることが知られて
いる(例えば、1989 MillerFreeman
Publications,Inc.刊、Meltbl
ownTechnologyToday P.52な
ど)。これらの中でも、(1)紡糸時の樹脂温度を高く
して、紡糸時における樹脂の分子量を低下させることが
特に有効である。
【0004】そのため、一般的なメルトブロー装置を用
いて、溶融樹脂をダイに送り、ダイの内部において溶融
樹脂温度を高くして、溶融樹脂の分子量を低下させた状
態でダイから溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加
熱ガスを吹き付けて、メルトブロー繊維を形成すること
が試みられた。この方法によれば、確かに繊維径の小さ
い繊維からなるメルトブロー不織布を得ることができる
が、幅方向において面密度及び繊維径のバラツキが大き
いメルトブロー不織布しか得ることができなかった。よ
り具体的には、両端近傍において面密度が高くて繊維径
が細く、中心付近において面密度が小さくて繊維径が太
い、バラツキの大きいメルトブロー不織布しか得ること
ができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、幅方向における
面密度及び繊維径のムラが小さいメルトブロー不織布を
製造することのできるメルトブロー装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は前述の現象に
ついて検討した結果、ダイの内部において溶融樹脂を加
熱し、分子量を低下させるという方法によると、両端近
傍に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂と中
心付近に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂
とでは、溶融樹脂がダイに供給されてからノズルピース
に到達するまでに受ける熱量がかなり違う、つまり、両
端近傍に位置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂
は中心付近に位置するノズルオリフィスを通過する溶融
樹脂よりもより多くの熱量を受けるため、両端近傍に位
置するノズルオリフィスを通過する溶融樹脂は分子量が
低く、中心付近に位置するノズルオリフィスを通過する
溶融樹脂は分子量が高くなる。その結果、両端近傍にお
いて面密度が高くて繊維径が細く、中心付近において面
密度が小さくて繊維径が太いメルトブロー不織布となる
ことを見い出した。本発明はこのような知見に基づいて
なされたものである。
【0007】つまり、本発明のメルトブロー装置は、溶
融樹脂をダイへ供給できる供給装置と、前記供給装置か
ら供給された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に加
熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブロ
ー繊維を形成できるダイ、とを備えたメルトブロー装置
において、前記供給装置は溶融樹脂を均一に減成させる
ことのできる減成領域を備えていることを特徴とする。
【0008】このような本発明のメルトブロー装置は、
溶融樹脂を均一に減成させることのできる減成領域を備
えた供給装置を有しているため、実質的に分子量が同じ
溶融樹脂をダイに供給できるものである。そのため、ダ
イにおいて、溶融樹脂の分子量を低下させるために必要
な熱を作用させる必要がなく、溶融樹脂に分子量の差が
生じにくいため、面密度及び繊維径のバラツキの小さい
メルトブロー不織布を製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のメルトブロー装置の一例
について、模式的斜視図である図1を参照しながら説明
する。
【0010】押出機1は、溶融樹脂を押し出すことので
きるものであれば良く、特に限定されるものではない。
【0011】供給通路2は溶融樹脂の押出機1からダイ
までの通り道で、押出機1から押し出された溶融樹脂を
ダイ3へ供給することができる。
【0012】この供給通路2は、(1)溶融樹脂を減成
させる減成領域22を有しているため、ダイ3によって
溶融樹脂を減成させる必要性をなくし、溶融樹脂の分子
量の均一化を図っている。この減成領域22は後述のよ
うな加熱手段を備えていることによって、溶融樹脂を減
成させることができる。なお、この「減成領域」とは、
溶融樹脂の分子量を低下させる領域をいう。
【0013】この供給通路2は図1に示すように、
(2)減成領域22において、複数(図1においては7
つ)備えているため、ダイ3のノズルオリフィス列方向
に、一定間隔又は不規則な間隔で溶融樹脂を供給するこ
とができる。このように、ダイ3に対して複数の個所か
ら溶融樹脂を供給できると、ダイ3と溶融樹脂との交換
熱量を均一にしやすいため、面密度及び繊維径のバラツ
キの小さいメルトブロー不織布を製造することができ
る。また、複数の供給通路2を備えていることによっ
て、1つの供給通路2を通過する溶融樹脂量が少なくな
り、溶融樹脂全体に均一に熱を作用させることが可能と
なるため、溶融樹脂の減成を均一に制御しやすくなると
いう効果も奏する。このような供給通路2の数は特に限
定するものではないが、幅(ノズルオリフィス列方向)
1mあたり、2〜10個程度であるのが好ましい。
【0014】この供給通路2は、図示していないが、
(3)いずれの供給通路2も減成領域22に加熱手段を
備えているため、溶融樹脂を熱により減成させることが
できる。この加熱手段としては、例えば、バンドヒータ
ー、アルミニウムや真鋳の鋳込みヒーターなどの電熱ヒ
ーターなどを挙げることができる。
【0015】この供給通路2は、図示していないが、
(4)いずれの供給通路2も減成領域22に温度調節機
構を備えているため、溶融樹脂の熱による減成を厳密に
管理することができる。この温度調節機構としては、例
えば、供給通路内又は供給通路2の外壁に取り付けた温
度センサーと、温度センサーと接続され、温度センサー
からの情報によって前記加熱手段(例えば、電熱ヒータ
ー)に対して、温度を上げたり下げたりするように信号
を送ることのできる温度調節計などを挙げることができ
る。
【0016】この供給通路2は、(5)減成領域22に
おけるいずれの供給通路2の道のりも実質的に同じで、
いずれの供給通路2を通過する溶融樹脂も実質的に同じ
熱量を受けることができるため、減成の程度を実質的に
同じにすることができる。このいずれの供給通路2の道
のりも同じにするには、図1に示すように、供給通路2
を前後左右及び/又は上下に屈折させたり、湾曲させる
方法がある。なお、本発明において「道のり」は、各々
の供給通路2の軸の長さをもとに算出する。
【0017】この供給通路2は、(6)減成領域22に
おいて、減成領域22の開始点からの道のりが同じ地点
における、いずれの供給通路2の断面形状及び断面積が
実質的に同じである。仮に供給通路2の道のりが同じで
あったとしても、供給通路2の形状及び/又は大きさが
異なると、溶融樹脂の受ける熱量が相違することになる
が、このような供給通路2であると、溶融樹脂の受ける
熱量を実質的に同じにすることができるため、減成の程
度を同じにすることができる。なお、「減成領域の開始
点」とは、減成を生じさせるための加熱手段のうち、溶
融樹脂に対して最初に作用させる地点をいう。また、供
給通路2の「断面形状」及び「断面積」は、供給通路2
の軸に対して直角な平面と供給通路2とにより形成され
る形状及び面積をいう。なお、供給通路2の軸が屈折し
ている場合、供給通路2の屈折部及び屈折部近傍におけ
る「断面形状」及び「断面積」は、屈折部よりも直近上
流側(溶融樹脂の流れ方向において)においては、屈折
部よりも上流側の供給通路2、又は屈折部よりも直近上
流側の供給通路2が屈折することなく下流側方向へ伸び
た仮想供給通路と、屈折部よりも直近上流側の軸に対し
て直角な平面との間に形成される断面形状及び断面積を
いい、屈折部よりも直近下流側(溶融樹脂の流れ方向に
おいて)においては、屈折部よりも下流側の供給通路
2、又は屈折部よりも直近下流側の供給通路2が屈折す
ることなく上流側方向へ伸びた仮想供給通路と、屈折部
よりも直近下流側の軸に対して直角な平面との間に形成
される断面形状及び断面積をいう。
【0018】更に、供給通路2の減成領域22には、溶
融樹脂を混合できる混合手段を備えているのが好まし
い。このような混合手段を備えていることによって、溶
融樹脂と減成領域における供給通路2との交換熱量をよ
り均一に制御することができる。なお、この混合手段と
しては、例えば、スタティックミキサーを挙げることが
できる。
【0019】このような供給通路2は、図1に示すよう
に、全部の供給通路2に対して1つの定量送りポンプ2
1を備えていても良いし、各々の供給通路毎に定量送り
ポンプ21を備えていても良いし、或いは2つ以上、全
部よりも少ない数の供給通路2に対して1つの定量送り
ポンプ21を備えていても良い。
【0020】また、いずれの供給通路2も、溶融樹脂の
流れ方向において、前述のような減成領域22よりも下
流側に、実質的に減成反応を停止させる減成反応停止領
域を備えているのが好ましい。この減成反応停止領域を
備えていることによって、ダイ3へ溶融樹脂を供給する
前の段階で減成反応を停止させて、分子量が均一な状態
でダイ3へ溶融樹脂を供給でき、ダイ3においては減成
を生じさせるような極端な熱を作用させなくても良いた
め、より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブ
ロー不織布を製造することができる。
【0021】この減成反応を停止させる方法としては、
例えば、減成領域22と同様の加熱手段(例えば、電熱
ヒーター)により減成領域22よりも低い温度に設定す
る方法、水などの冷却媒体で供給通路2を冷却する方
法、或いは供給通路2へ酸化防止剤を供給する方法、な
どを挙げることができる。
【0022】更に、供給通路2の減成反応停止領域に
は、溶融樹脂を混合できる混合手段を備えているのが好
ましい。このような混合手段を備えていることによっ
て、溶融樹脂と減成反応停止領域における供給通路2と
の交換熱量をより均一に制御することができる。なお、
この混合手段としては、例えば、スタティックミキサー
を挙げることができる。
【0023】このように、供給通路2が減成反応停止領
域を備えている場合、いずれの供給通路2も、溶融樹脂
の流れ方向において、減成反応停止領域よりも下流側
に、実質的に減成反応を開始しない程度まで加熱するこ
とのできる加熱領域を、更に備えているのが好ましい。
この加熱領域によって所望粘度又はその近傍の粘度まで
溶融樹脂を加熱することができ、ダイ3において極端な
熱を作用させる必要がなくなるため、より面密度及び繊
維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造する
ことができる。
【0024】この加熱手段としては、減成領域22と同
様の加熱手段(例えば、電熱ヒーターなど)を挙げるこ
とができる。また、この加熱領域においては、減成反応
を生じないように厳密に温度を管理することができるよ
うに、減成領域22と同様の温度調節機構(例えば、温
度センサーと温度調節計など)を備えているのが好まし
い。なお、「減成反応を開始しない程度まで加熱」と
は、溶融樹脂の分子量が低下しない程度に加熱すること
をいう。
【0025】更に、供給通路2の加熱領域には、溶融樹
脂を混合できる混合手段を備えているのが好ましい。こ
のような混合手段を備えていることによって、溶融樹脂
と加熱領域における供給通路2との交換熱量をより均一
に制御することができる。なお、この混合手段として
は、例えば、スタティックミキサーを挙げることができ
る。
【0026】このような供給通路2から供給された溶融
樹脂はダイ3に供給される。このダイ3は、供給通路2
から供給された溶融樹脂を紡出し、紡出した溶融樹脂に
加熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊度化してメルトブ
ロー繊維を形成できるものであれば良く、従来と同様の
ダイ3を使用することができる。
【0027】なお、供給通路2が前述のような減成反応
停止領域を備えていない場合には、ダイ内部において、
前述のような減成反応停止領域と同様の領域、及び加熱
領域と同様の領域を備えているのが好ましい。
【0028】また、供給通路2が前述のような減成反応
停止領域を備えているものの、加熱領域を備えていない
場合には、ダイ内部において、前述のような加熱領域と
同様の領域を備えているのが好ましい。
【0029】更に、溶融樹脂受入部から溶融樹脂を受け
入れ、受け入れた溶融樹脂を樹脂経路を通じてノズルピ
ースへ供給できるダイ本体と、前記ダイ本体から供給さ
れた溶融樹脂を紡出できるノズルオリフィスを有するノ
ズルピースと、前記ノズルピース又はダイ本体と結合し
て、ノズルピースとの間に、紡出した溶融樹脂に対して
吹き付ける加熱ガスの通路を形成できるエアリッププレ
ート、とを備えており、ノズルオリフィス列に対して直
角な平面によりダイ本体を切断して形成される樹脂経路
の断面は、どこで切断しても形状及び面積が実質的に同
じであるダイであると、どのノズルオリフィスを通過す
る溶融樹脂も、ダイ本体と同量の熱量を交換しやすく、
分子量の均一性の高い状態で繊維を紡出することができ
るため、更に面密度及び繊維径のバラツキの小さいメル
トブロー不織布を製造することができる。
【0030】なお、「ノズルオリフィス列」とは、ノズ
ルオリフィスが一列に配列している場合には、ノズルオ
リフィスをつないでできる直線をいい、ノズルオリフィ
スが長手方向に二列以上に配列している場合には、ノズ
ルオリフィスを長手方向につないでできる2本以上の直
線のうちのいずれかの直線をいう。
【0031】本発明のメルトブロー装置に使用できる樹
脂は従来からメルトブロー法に使用できる熱可塑性樹脂
であれば良く、特に限定されるものではない。
【0032】以上、図1のメルトブロー装置を例に説明
したが、上述のような押出機と供給通路からなる供給装
置に限定されず、減成領域を備えた供給装置であれば使
用することができる。
【0033】例えば、押出機と、溶融樹脂を一括して均
一に減成させることのできる減成ボックスと、押出機と
減成ボックス及び減成ボックスとダイとをつなぐ供給通
路とを備えた供給装置であっても良い。このような供給
装置においても、前述と同様の加熱手段により、減成ボ
ックス内において、溶融樹脂を減成させることができ
る。
【0034】また、減成ボックスとダイとをつなぐ供給
通路の数は2つ以上(ノズルオリフィス列方向1mあた
り、2〜10個程度)であるのが好ましい。ダイに対し
て複数の個所から溶融樹脂を供給できると、ダイと溶融
樹脂との交換熱量を均一にしやすいため、面密度及び繊
維径のバラツキの小さいメルトブロー不織布を製造する
ことができる。なお、供給通路においても減成させると
ができるように、前述と同様の加熱手段を備えていても
良い。この場合、前述と同様の温度調節機構を備えてい
るのが好ましい。更に、供給通路においても溶融樹脂を
減成させる場合には、減成領域におけるいずれの供給通
路の道のりも実質的に同じで、しかも減成領域におい
て、減成領域の開始点からの道のりが同じ地点におけ
る、いずれの供給通路の断面形状及び断面積が実質的に
同じであるのが好ましい。このような減成領域である
と、溶融樹脂の受ける熱量を実質的に同じにすることが
でき、減成の程度を同じにすることができる。なお、減
成領域における交換熱量を均一にすることができるよう
に、減成領域(例えば、減成ボックス、供給通路など)
に、溶融樹脂を混合できる混合手段(例えば、スタティ
ックミキサーなど)を備えているのが好ましい。
【0035】なお、図1の場合と同様に、定量送りポン
プを備えていることができ、この定量送りポンプは全部
の供給通路に対して1つの定量送りポンプを備えていて
も良いし、各々の供給通路毎に定量送りポンプを備えて
いても良いし、或いは2つ以上、全部よりも少ない数の
供給通路に対して1つの定量送りポンプを備えていても
良い。
【0036】また、溶融樹脂の流れ方向において、前述
のような減成領域よりも下流側に、実質的に減成反応を
停止させることができる減成反応停止領域を備えている
のが好ましい。この減成反応停止領域は、例えば、減成
反応停止ボックスを別に設けることもできるし、供給通
路の一部を減成反応停止領域とすることもできる。この
減成反応停止領域を備えていることによって、ダイへ溶
融樹脂を供給する前の段階で減成反応を停止させて、分
子量が均一な状態でダイへ溶融樹脂を供給でき、ダイに
おいては減成を生じさせるような極端な熱を作用させな
くても良いため、より面密度及び繊維径のバラツキの小
さいメルトブロー不織布を製造することができる。この
減成反応を停止させる方法は前述の場合と同様である。
なお、減成反応停止領域を設ける場合、減成反応を均一
に停止させることができるように、減成反応停止領域
(例えば、減成反応停止ボックス、供給通路など)に、
溶融樹脂を混合できる混合手段(例えば、スタティック
ミキサーなど)を備えているのが好ましい。
【0037】このように、減成反応停止領域を備えてい
る場合、溶融樹脂の流れ方向において、前記減成反応停
止領域よりも下流側に、実質的に減成反応を開始しない
程度まで加熱することのできる加熱領域を、更に備えて
いるのが好ましい。この加熱領域によって所望粘度又は
その近傍の粘度まで溶融樹脂を加熱することができ、ダ
イにおいて極端な熱を作用させる必要がなくなるため、
より面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブロー
不織布を製造することができる。この加熱領域に存在す
る加熱手段も前述の加熱手段と同様であることができ、
減成反応を生じないように厳密に温度を管理することが
できるように、前述と同様の温度調節機構を備えている
のが好ましい。なお、この加熱領域も加熱ボックスを別
に設けることもできるし、供給通路の一部を加熱領域と
することもできる。更に、この加熱領域(例えば、加熱
ボックス、供給通路など)においても、溶融樹脂との交
換熱量を均一にすることができるように、溶融樹脂を混
合できる混合手段(例えば、スタティックミキサーな
ど)を備えているのが好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明のメルトブロー装置は、溶融樹脂
を均一に減成させることのできる減成領域を備えた供給
装置を有しているため、実質的に分子量が同じ溶融樹脂
をダイに供給できるものである。そのため、ダイにおい
て、溶融樹脂の分子量を低下させるために必要な熱を作
用させる必要がなく、溶融樹脂に分子量の差が生じにく
いため、面密度及び繊維径のバラツキの小さいメルトブ
ロー不織布を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメルトブロー装置の一部を省略した
模式的斜視図
【符号の説明】
1 押出機 2 供給通路 21 定量送りポンプ 22 減成領域 3 ダイ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂をダイへ供給できる供給装置
    と、前記供給装置から供給された溶融樹脂を紡出し、紡
    出した溶融樹脂に加熱ガスを吹き付け、溶融樹脂を細繊
    度化してメルトブロー繊維を形成できるダイ、とを備え
    たメルトブロー装置において、前記供給装置は溶融樹脂
    を均一に減成させることのできる減成領域を備えている
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  2. 【請求項2】 前記減成領域に、溶融樹脂を混合できる
    混合手段を備えていることを特徴とする、請求項1記載
    のメルトブロー装置。
  3. 【請求項3】 前記供給装置は、溶融樹脂の流れ方向に
    おいて、前記減成領域よりも下流側に、実質的に減成反
    応を停止させる減成反応停止領域を備えていることを特
    徴とする、請求項1又は請求項2に記載のメルトブロー
    装置。
  4. 【請求項4】 前記減成反応停止領域に、溶融樹脂を混
    合できる混合手段を備えていることを特徴とする、請求
    項3記載のメルトブロー装置。
  5. 【請求項5】 前記供給装置は、溶融樹脂の流れ方向に
    おいて、前記減成反応停止領域よりも下流側に、実質的
    に減成反応を開始しない程度まで加熱することのできる
    加熱領域を更に備えていることを特徴とする、請求項3
    又は請求項4に記載のメルトブロー装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱領域に、溶融樹脂を混合できる
    混合手段を備えていることを特徴とする、請求項5記載
    のメルトブロー装置。
  7. 【請求項7】 前記供給装置は、溶融樹脂を押し出す押
    出機と、前記押出機から押し出された溶融樹脂をダイへ
    供給できる供給通路とを備えており、前記供給通路が次
    の(1)〜(6)の条件を満たすことを特徴とする、請
    求項1〜請求項6のいずれかに記載のメルトブロー装
    置。 (1)溶融樹脂を減成させる減成領域を有する。 (2)減成領域において供給通路は複数である。 (3)いずれの供給通路も減成領域に加熱手段を備えて
    いる。 (4)いずれの供給通路も減成領域に温度調節機構を備
    えている。 (5)減成領域におけるいずれの供給通路の道のりも実
    質的に同じである。 (6)減成領域において、減成領域の開始点からの道の
    りが同じ地点における、いずれの供給通路の断面形状及
    び断面積が実質的に同じである。
  8. 【請求項8】 更に、いずれの供給通路も減成領域に、
    溶融樹脂を混合できる混合手段を備えていることを特徴
    とする、請求項7に記載のメルトブロー装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116084030A (zh) * 2023-01-10 2023-05-09 南通惠暻纺织科技有限公司 一种涤纶纤维喷丝装置
CN116084030B (zh) * 2023-01-10 2023-09-22 南通惠暻纺织科技有限公司 一种涤纶纤维喷丝装置

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