JPH0948994A - 脂肪酸の製造方法 - Google Patents
脂肪酸の製造方法Info
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- JPH0948994A JPH0948994A JP22259695A JP22259695A JPH0948994A JP H0948994 A JPH0948994 A JP H0948994A JP 22259695 A JP22259695 A JP 22259695A JP 22259695 A JP22259695 A JP 22259695A JP H0948994 A JPH0948994 A JP H0948994A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】界面活性剤と電解質を含む水溶液を用い
て、溶融した脂肪酸混合物からその晶析温度で液体脂肪
酸よりなる油相と固体脂肪酸が分散した水相とに相分離
させ、各相からそれぞれの脂肪酸を分離して脂肪酸を製
造する方法において、予め溶融した脂肪酸混合物に冷却
した湿潤剤水溶液を徐々に添加し、その顕熱で脂肪酸混
合物を冷却して固体脂肪酸を一部晶析させ、その後前記
晶析温度まで冷却することを特徴とする脂肪酸の製造方
法。 【効果】本発明の製造方法よると、高純度の液体脂肪酸
及び固体脂肪酸を高収率かつ低コスト、更に短時間で容
易に製造することができる。特に、湿潤剤の添加から晶
析工程までを全て連続式にすることにより、著しく短か
い時間で脂肪酸の製造を行うことができる。
て、溶融した脂肪酸混合物からその晶析温度で液体脂肪
酸よりなる油相と固体脂肪酸が分散した水相とに相分離
させ、各相からそれぞれの脂肪酸を分離して脂肪酸を製
造する方法において、予め溶融した脂肪酸混合物に冷却
した湿潤剤水溶液を徐々に添加し、その顕熱で脂肪酸混
合物を冷却して固体脂肪酸を一部晶析させ、その後前記
晶析温度まで冷却することを特徴とする脂肪酸の製造方
法。 【効果】本発明の製造方法よると、高純度の液体脂肪酸
及び固体脂肪酸を高収率かつ低コスト、更に短時間で容
易に製造することができる。特に、湿潤剤の添加から晶
析工程までを全て連続式にすることにより、著しく短か
い時間で脂肪酸の製造を行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脂肪酸の製造方法に
関し、さらに詳細には脂肪酸混合物を液体脂肪酸と固体
脂肪酸とに分離することにより、産業上素原料として有
用な液体脂肪酸及び固体脂肪酸を製造する方法に関する
ものである。
関し、さらに詳細には脂肪酸混合物を液体脂肪酸と固体
脂肪酸とに分離することにより、産業上素原料として有
用な液体脂肪酸及び固体脂肪酸を製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】脂肪酸混合物を融点の異なる二成分また
はそれ以上の成分に分別する方法には、圧搾法、溶剤分
別法及び湿潤剤分別法がある。
はそれ以上の成分に分別する方法には、圧搾法、溶剤分
別法及び湿潤剤分別法がある。
【0003】圧搾法は脂肪酸を加熱溶融し、冷却、熟成
により結晶を析出させ、フィルタープレスや吸引濾過で
液体成分と固体成分に分別する方法である。しかし、こ
の方法は分別効率が悪く、結晶にかなりの液体成分が混
入した状態でしか分別されない。そのため、この方法は
ほとんど用いられず、次に示す二方法に置き換えられて
いるのが現状である。
により結晶を析出させ、フィルタープレスや吸引濾過で
液体成分と固体成分に分別する方法である。しかし、こ
の方法は分別効率が悪く、結晶にかなりの液体成分が混
入した状態でしか分別されない。そのため、この方法は
ほとんど用いられず、次に示す二方法に置き換えられて
いるのが現状である。
【0004】溶剤分別法は、脂肪酸を溶剤(メタノー
ル、アセトン、ヘキサン等)に溶解し、冷却して結晶を
析出させ、次いでこれを濾過等により液体成分と固体成
分とに分別し、最後にそれぞれから溶剤を除去して液体
脂肪酸と固体脂肪酸を得る方法である。この方法は高収
率で液体脂肪酸が得られるため、分別を精密に行う方法
としては適しているが、その反面、極めて低い温度(−
8〜−21℃)での分別が必要であり、また溶剤の除去
が必要なため(溶剤分別法では、一般的に脂肪酸に対し
2〜5倍量の溶剤を使用する)設備コストが高くなると
いう欠点もある。また危険な溶剤を取扱わなければなら
ない点も問題である。
ル、アセトン、ヘキサン等)に溶解し、冷却して結晶を
析出させ、次いでこれを濾過等により液体成分と固体成
分とに分別し、最後にそれぞれから溶剤を除去して液体
脂肪酸と固体脂肪酸を得る方法である。この方法は高収
率で液体脂肪酸が得られるため、分別を精密に行う方法
としては適しているが、その反面、極めて低い温度(−
8〜−21℃)での分別が必要であり、また溶剤の除去
が必要なため(溶剤分別法では、一般的に脂肪酸に対し
2〜5倍量の溶剤を使用する)設備コストが高くなると
いう欠点もある。また危険な溶剤を取扱わなければなら
ない点も問題である。
【0005】これに比べ、湿潤剤分別法は有機溶剤を使
用しないため安全で、設備コスト及び運転コストが比較
的安いため、近年見直されつつある。しかしながら、こ
の方法には以下のような問題点がある。この方法で分別
を行う場合、一般的にはまず脂肪酸混合物を単独冷却し
固体脂肪酸結晶を析出させるが、その際、固体脂肪酸へ
の液体脂肪酸の巻き込みが多いため固体脂肪酸の純度が
低くなり、かつ溶剤分別法と比較して液体脂肪酸の収率
が低くなる。また、冷却により得られる析出混合物は非
常に粘度が高い為、伝熱が悪く、所望の温度に冷却する
には、大きな冷却表面が必要となるか、あるいは貫流量
を少なくしなければならないという欠点もある。
用しないため安全で、設備コスト及び運転コストが比較
的安いため、近年見直されつつある。しかしながら、こ
の方法には以下のような問題点がある。この方法で分別
を行う場合、一般的にはまず脂肪酸混合物を単独冷却し
固体脂肪酸結晶を析出させるが、その際、固体脂肪酸へ
の液体脂肪酸の巻き込みが多いため固体脂肪酸の純度が
低くなり、かつ溶剤分別法と比較して液体脂肪酸の収率
が低くなる。また、冷却により得られる析出混合物は非
常に粘度が高い為、伝熱が悪く、所望の温度に冷却する
には、大きな冷却表面が必要となるか、あるいは貫流量
を少なくしなければならないという欠点もある。
【0006】このような問題を解決して湿潤剤分別法を
より有利なものとする為に、従来より数多くの工夫がな
されている。例えば、特公昭46−35272号公報、
特公昭51−15048号公報、特開平4−30629
6号公報等に次のような工夫が開示されている。
より有利なものとする為に、従来より数多くの工夫がな
されている。例えば、特公昭46−35272号公報、
特公昭51−15048号公報、特開平4−30629
6号公報等に次のような工夫が開示されている。
【0007】即ち、特公昭46−35272号公報に記
載の方法は、溶融脂肪酸混合物を固体脂肪酸の一部が結
晶化するまで冷却し、得られたスラリーに予め冷却処理
した湿潤剤水溶液を混和して更に冷却するものである。
途中で湿潤剤水溶液を加えることにより、スラリー粘度
が低下する為、貫流量を増加させることができるが、最
初の結晶化工程で固体脂肪酸への液体脂肪酸の巻き込み
が多いため、品質及び収率については、満足できるもの
ではない。
載の方法は、溶融脂肪酸混合物を固体脂肪酸の一部が結
晶化するまで冷却し、得られたスラリーに予め冷却処理
した湿潤剤水溶液を混和して更に冷却するものである。
途中で湿潤剤水溶液を加えることにより、スラリー粘度
が低下する為、貫流量を増加させることができるが、最
初の結晶化工程で固体脂肪酸への液体脂肪酸の巻き込み
が多いため、品質及び収率については、満足できるもの
ではない。
【0008】特公昭51−15048号公報記載の方法
は、溶融脂肪酸混合物と湿潤剤水溶液との混合物から減
圧下において一部分の水を蒸発させて冷却し、分離され
るべき固体脂肪酸を晶析させるものであり、また湿潤剤
水溶液を多段階で添加する方法も開示されている。この
方法を用いると、品質の優れた生成物が得られると記載
されているが、実際にこの方法で分別を行ってみると、
水の蒸発に伴う粘度の上昇により、操作の継続が困難に
なり、操作が非常に困難で時間もかかることが判明し
た。また多段階で添加する方法でも水分の蒸発に時間が
かかるとともに、より装置が複雑になるという問題もあ
った。
は、溶融脂肪酸混合物と湿潤剤水溶液との混合物から減
圧下において一部分の水を蒸発させて冷却し、分離され
るべき固体脂肪酸を晶析させるものであり、また湿潤剤
水溶液を多段階で添加する方法も開示されている。この
方法を用いると、品質の優れた生成物が得られると記載
されているが、実際にこの方法で分別を行ってみると、
水の蒸発に伴う粘度の上昇により、操作の継続が困難に
なり、操作が非常に困難で時間もかかることが判明し
た。また多段階で添加する方法でも水分の蒸発に時間が
かかるとともに、より装置が複雑になるという問題もあ
った。
【0009】特開平4−306296号公報記載の方法
は、2段階の分別により行われ、2段目に発汗操作を行
うことに特徴がある。この方法は、まず脂肪酸混合物を
冷却して固体脂肪酸を結晶化させ、これと湿潤剤水溶液
とを混合してスラリー化した後1回目の遠心分離を行
い、固体脂肪酸スラリーと液体脂肪酸を得る。得られた
固体脂肪酸スラリーを所定温度まで昇温することにより
低融点部分を溶解し(発汗操作)、これを再度遠心分離
することにより低ヨウ素価固体脂肪酸を得る方法であ
る。さらに再度の遠心分離により得られる液体部は原料
脂肪酸混合物と混合して回収リサイクルされるため、収
率が高い。しかしながら、1回目の分離における分別性
が何らかの原因により低下した場合、2回目の分離にお
ける液体部が増加し、その結果系が不安定となり、全体
としての分別性を低下させる等の側面もある。
は、2段階の分別により行われ、2段目に発汗操作を行
うことに特徴がある。この方法は、まず脂肪酸混合物を
冷却して固体脂肪酸を結晶化させ、これと湿潤剤水溶液
とを混合してスラリー化した後1回目の遠心分離を行
い、固体脂肪酸スラリーと液体脂肪酸を得る。得られた
固体脂肪酸スラリーを所定温度まで昇温することにより
低融点部分を溶解し(発汗操作)、これを再度遠心分離
することにより低ヨウ素価固体脂肪酸を得る方法であ
る。さらに再度の遠心分離により得られる液体部は原料
脂肪酸混合物と混合して回収リサイクルされるため、収
率が高い。しかしながら、1回目の分離における分別性
が何らかの原因により低下した場合、2回目の分離にお
ける液体部が増加し、その結果系が不安定となり、全体
としての分別性を低下させる等の側面もある。
【0010】以上のように、種々の方法が提案されてい
るが、いまだ十分満足できる方法はないのが現状であ
る。
るが、いまだ十分満足できる方法はないのが現状であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、かかる問題点のない、従来のものより高純度の液体
脂肪酸及び固体脂肪酸を簡便かつより効率的に得る製造
方法を提供することにある。
は、かかる問題点のない、従来のものより高純度の液体
脂肪酸及び固体脂肪酸を簡便かつより効率的に得る製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、固体脂肪酸の晶析条件に
着目して、溶融脂肪酸に冷却された湿潤剤を加え、その
顕熱で一部結晶化させた後、更に冷却することにより、
上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完成し
た。
達成すべく鋭意検討した結果、固体脂肪酸の晶析条件に
着目して、溶融脂肪酸に冷却された湿潤剤を加え、その
顕熱で一部結晶化させた後、更に冷却することにより、
上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完成し
た。
【0013】即ち、本発明の要旨は、(1) 界面活性
剤と電解質を含む水溶液を用いて、溶融した脂肪酸混合
物からその晶析温度で液体脂肪酸よりなる油相と固体脂
肪酸が分散した水相とに相分離させ、各相からそれぞれ
の脂肪酸を分離して脂肪酸を製造する方法において、予
め溶融した脂肪酸混合物に冷却した湿潤剤水溶液を徐々
に添加し、その顕熱で脂肪酸混合物を冷却して固体脂肪
酸を一部晶析させ、その後前記晶析温度まで冷却するこ
とを特徴とする脂肪酸の製造方法、(2) 湿潤剤水溶
液の添加終了後の温度が、脂肪酸混合物の融点より5〜
40℃低い温度である前記(1)記載の製造方法、
(3) 溶融した脂肪酸混合物を連続的に多段式の塔型
晶析装置に供給すると共に、冷却した湿潤剤水溶液を多
段に分配して塔型晶析装置の下流側ほど液温が下がるよ
うに連続的に供給することにより、脂肪酸混合物を冷却
して固体脂肪酸を一部晶析させる前記(1)又は(2)
記載の製造方法、並びに(4) 湿潤剤水溶液の添加後
の冷却による晶析が、連続式で行われる前記(1)〜
(3)いずれか記載の製造方法、に関する。
剤と電解質を含む水溶液を用いて、溶融した脂肪酸混合
物からその晶析温度で液体脂肪酸よりなる油相と固体脂
肪酸が分散した水相とに相分離させ、各相からそれぞれ
の脂肪酸を分離して脂肪酸を製造する方法において、予
め溶融した脂肪酸混合物に冷却した湿潤剤水溶液を徐々
に添加し、その顕熱で脂肪酸混合物を冷却して固体脂肪
酸を一部晶析させ、その後前記晶析温度まで冷却するこ
とを特徴とする脂肪酸の製造方法、(2) 湿潤剤水溶
液の添加終了後の温度が、脂肪酸混合物の融点より5〜
40℃低い温度である前記(1)記載の製造方法、
(3) 溶融した脂肪酸混合物を連続的に多段式の塔型
晶析装置に供給すると共に、冷却した湿潤剤水溶液を多
段に分配して塔型晶析装置の下流側ほど液温が下がるよ
うに連続的に供給することにより、脂肪酸混合物を冷却
して固体脂肪酸を一部晶析させる前記(1)又は(2)
記載の製造方法、並びに(4) 湿潤剤水溶液の添加後
の冷却による晶析が、連続式で行われる前記(1)〜
(3)いずれか記載の製造方法、に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、本発明に用いられる原料等について説明す
る。本発明における湿潤剤水溶液とは、界面活性剤と電
解質を含む水溶液のことである。
する。まず、本発明に用いられる原料等について説明す
る。本発明における湿潤剤水溶液とは、界面活性剤と電
解質を含む水溶液のことである。
【0015】湿潤剤水溶液の成分のうちの界面活性剤と
しては特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものでよい。例えば炭素数6〜20、より好ましく
は8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアル
キル又はアルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
ンアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩等のアニオン
活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性
活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等の両
性活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は1種を
用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のうち、分別に対して優れた効果を有し、効率良
く、経済的にかつ安全に分別が可能であるという観点か
らデシル硫酸ナトリウムとドデシル硫酸ナトリウムの混
合物が好ましく用いられる。
しては特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものでよい。例えば炭素数6〜20、より好ましく
は8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアル
キル又はアルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
ンアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩等のアニオン
活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性
活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等の両
性活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は1種を
用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のうち、分別に対して優れた効果を有し、効率良
く、経済的にかつ安全に分別が可能であるという観点か
らデシル硫酸ナトリウムとドデシル硫酸ナトリウムの混
合物が好ましく用いられる。
【0016】界面活性剤の使用量は、脂肪酸混合物10
0重量部に対して0.1〜10重量部となる量であり、
0.3〜2重量部となる量がより好ましい。ここで、適
切な乳化力、分散力を付与する観点から0.1重量部以
上が好ましく、過度の乳化による分別不良を回避する観
点から10重量部以下が好ましい。
0重量部に対して0.1〜10重量部となる量であり、
0.3〜2重量部となる量がより好ましい。ここで、適
切な乳化力、分散力を付与する観点から0.1重量部以
上が好ましく、過度の乳化による分別不良を回避する観
点から10重量部以下が好ましい。
【0017】湿潤剤水溶液の成分のうちの電解質として
は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の
ものでよい。具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム及び硫酸マグネシウム等の無機電解質が挙げられ
る。電解質の使用量は湿潤剤水溶液中の界面活性剤1重
量部に対して0.5〜20重量部となる量であり、1〜
10重量部となる量がより好ましい。ここで、充分な分
別効果を得る観点から0.5重量部以上が好ましく、過
剰の塩析作用による分別不良を回避する観点から20重
量部以下が好ましい。
は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の
ものでよい。具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム及び硫酸マグネシウム等の無機電解質が挙げられ
る。電解質の使用量は湿潤剤水溶液中の界面活性剤1重
量部に対して0.5〜20重量部となる量であり、1〜
10重量部となる量がより好ましい。ここで、充分な分
別効果を得る観点から0.5重量部以上が好ましく、過
剰の塩析作用による分別不良を回避する観点から20重
量部以下が好ましい。
【0018】本発明において原料となる脂肪酸混合物と
しては特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものでよい。具体的には、牛脂、鯨油、魚油、パー
ム油、ココヤシ油、棉実油、ヒマワリ油、落花生油、菜
種油等の動植物油脂を原料とする天然脂肪酸の混合物
や、合成脂肪酸の混合物等が挙げられる。また、本発明
において、液体脂肪酸とはその脂肪酸の製造においてそ
の際に設定される晶析温度で液体であるものをいい、固
体脂肪酸とは上記晶析温度で固体であるものをいう。具
体的には、液体脂肪酸としてはミリストレイン酸、パル
ミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、
エルカ酸又はこれらの混合物等が挙げられ、固体脂肪酸
としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、エイコサン酸又はこれらの混合物等が挙げ
られる。
しては特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものでよい。具体的には、牛脂、鯨油、魚油、パー
ム油、ココヤシ油、棉実油、ヒマワリ油、落花生油、菜
種油等の動植物油脂を原料とする天然脂肪酸の混合物
や、合成脂肪酸の混合物等が挙げられる。また、本発明
において、液体脂肪酸とはその脂肪酸の製造においてそ
の際に設定される晶析温度で液体であるものをいい、固
体脂肪酸とは上記晶析温度で固体であるものをいう。具
体的には、液体脂肪酸としてはミリストレイン酸、パル
ミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、
エルカ酸又はこれらの混合物等が挙げられ、固体脂肪酸
としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、エイコサン酸又はこれらの混合物等が挙げ
られる。
【0019】なお、本発明において冷却温度(晶析温
度)をより低くすることにより分別収率を良好にするた
めに、潤滑剤水溶液の固化を抑えるべく適当な公知の凝
固点降下剤を使用してもよい。このような凝固点降下剤
としてはグリセリン、エチレングリコール等が挙げられ
る。凝固点降下剤は冷却時に存在しておればよく、その
ため添加の時期等は特に限定されるものではない。
度)をより低くすることにより分別収率を良好にするた
めに、潤滑剤水溶液の固化を抑えるべく適当な公知の凝
固点降下剤を使用してもよい。このような凝固点降下剤
としてはグリセリン、エチレングリコール等が挙げられ
る。凝固点降下剤は冷却時に存在しておればよく、その
ため添加の時期等は特に限定されるものではない。
【0020】次に、本発明に係る具体的な製造方法につ
いて説明する。本法は(1)湿潤剤添加工程、(2)冷
却晶析工程、(3)分離工程、および(4)後処理工程
の4つの工程により構成される。
いて説明する。本法は(1)湿潤剤添加工程、(2)冷
却晶析工程、(3)分離工程、および(4)後処理工程
の4つの工程により構成される。
【0021】(1)湿潤剤添加工程 湿潤剤添加工程は、溶融した脂肪酸混合物に冷却した湿
潤剤水溶液を徐々に添加し、その顕熱で脂肪酸混合物を
冷却して固体脂肪酸を一部晶析させる工程である。
潤剤水溶液を徐々に添加し、その顕熱で脂肪酸混合物を
冷却して固体脂肪酸を一部晶析させる工程である。
【0022】湿潤剤水溶液の添加終了後の温度は、特に
限定されるものではないが、脂肪酸混合物の融点より5
〜40℃低い温度であることが好ましく、脂肪酸混合物
の融点より10〜30℃低い温度であることがより好ま
しい。従って、湿潤剤水溶液の温度は、溶融脂肪酸を上
記の温度範囲に冷却しうる温度で任意に選択することが
できるが、冷却の効率を考えると、最終冷却温度と同じ
かそれ以下が好ましい。具体的には、湿潤剤水溶液の温
度は、30〜−5℃が好ましく、10〜0℃がより好ま
しい。
限定されるものではないが、脂肪酸混合物の融点より5
〜40℃低い温度であることが好ましく、脂肪酸混合物
の融点より10〜30℃低い温度であることがより好ま
しい。従って、湿潤剤水溶液の温度は、溶融脂肪酸を上
記の温度範囲に冷却しうる温度で任意に選択することが
できるが、冷却の効率を考えると、最終冷却温度と同じ
かそれ以下が好ましい。具体的には、湿潤剤水溶液の温
度は、30〜−5℃が好ましく、10〜0℃がより好ま
しい。
【0023】湿潤剤水溶液の添加工程は、回分式と連続
式のいずれも可能である。また、添加の方法としては、
回分式の場合は分割添加もしくは連続添加、及び両者を
併用する方法が挙げられ、連続式の場合は、湿潤剤水溶
液を多段に分配して連続的に供給する方法が挙げられ
る。
式のいずれも可能である。また、添加の方法としては、
回分式の場合は分割添加もしくは連続添加、及び両者を
併用する方法が挙げられ、連続式の場合は、湿潤剤水溶
液を多段に分配して連続的に供給する方法が挙げられ
る。
【0024】分割添加する場合、例えば全量を2〜10
分割、好ましくは3〜5分割して添加すればよい。連続
添加する場合、例えば全量を0.5〜30分間、好まし
くは1〜20分間かけて添加すればよい。また、両者を
併用する場合、分割した分量の湿潤剤水溶液を一時に、
または1秒〜20分間かけて添加すればよい。但し、一
時に多量の湿潤剤水溶液を添加するのは、得られる脂肪
酸の分別性が低下するため好ましくない。また、連続添
加する場合に0.5分以下では分別性で低下する傾向が
ある。
分割、好ましくは3〜5分割して添加すればよい。連続
添加する場合、例えば全量を0.5〜30分間、好まし
くは1〜20分間かけて添加すればよい。また、両者を
併用する場合、分割した分量の湿潤剤水溶液を一時に、
または1秒〜20分間かけて添加すればよい。但し、一
時に多量の湿潤剤水溶液を添加するのは、得られる脂肪
酸の分別性が低下するため好ましくない。また、連続添
加する場合に0.5分以下では分別性で低下する傾向が
ある。
【0025】添加工程が連続式で湿潤剤水溶液を多段に
分配して連続的に供給する場合、分配の数は、特に限定
されるものではないが、2以上が好ましく、3〜10が
より好ましい。2以上が好ましいのは、湿潤剤水溶液の
分散を良好にし、かつ急冷を避けるためであり、一方、
分配数が多いほど回分式における連続添加の態様に近く
なるが、装置的な観点から10以下が好ましい。
分配して連続的に供給する場合、分配の数は、特に限定
されるものではないが、2以上が好ましく、3〜10が
より好ましい。2以上が好ましいのは、湿潤剤水溶液の
分散を良好にし、かつ急冷を避けるためであり、一方、
分配数が多いほど回分式における連続添加の態様に近く
なるが、装置的な観点から10以下が好ましい。
【0026】なお、添加終了後に、一定時間温度を維持
することにより、熟成等させてもよい。
することにより、熟成等させてもよい。
【0027】湿潤剤水溶液の使用量は、脂肪酸混合物1
重量部に対し0.5〜4重量部、好ましくは1〜3重量
部である。粘度の上昇による流動性の低下を抑える観点
から使用量は0.5重量部以上が好ましく、処理効率の
低下を抑制する観点から4重量部以下が好ましい。
重量部に対し0.5〜4重量部、好ましくは1〜3重量
部である。粘度の上昇による流動性の低下を抑える観点
から使用量は0.5重量部以上が好ましく、処理効率の
低下を抑制する観点から4重量部以下が好ましい。
【0028】攪拌は析出した結晶が分散する程度行えば
よく、例えば攪拌翼周先端速度を基準にした場合、1m
/s以上とするのが好ましい。
よく、例えば攪拌翼周先端速度を基準にした場合、1m
/s以上とするのが好ましい。
【0029】湿潤剤添加工程に用いる装置は、回分式、
連続式のいずれでもよい。回分式の場合、槽型攪拌晶析
装置が好ましい。連続式の場合、塔型攪拌晶析装置が好
ましい。
連続式のいずれでもよい。回分式の場合、槽型攪拌晶析
装置が好ましい。連続式の場合、塔型攪拌晶析装置が好
ましい。
【0030】本発明では、上記のような湿潤剤添加工程
を全て連続式操作で行うことにより、著しく短かい時間
で湿潤剤添加ができるため、回分式より連続式の方が工
業的に有利となる。具体的には、溶融した脂肪酸混合物
を連続的に多段式の塔型晶析装置に供給すると共に、塔
型晶析装置の下流側ほど液温が下がるように、冷却した
湿潤剤水溶液を多段に分配して連続的に供給することに
より、脂肪酸混合物を冷却して固体脂肪酸を一部晶析さ
せることにより、湿潤剤添加を全て連続式で行うことが
できる。
を全て連続式操作で行うことにより、著しく短かい時間
で湿潤剤添加ができるため、回分式より連続式の方が工
業的に有利となる。具体的には、溶融した脂肪酸混合物
を連続的に多段式の塔型晶析装置に供給すると共に、塔
型晶析装置の下流側ほど液温が下がるように、冷却した
湿潤剤水溶液を多段に分配して連続的に供給することに
より、脂肪酸混合物を冷却して固体脂肪酸を一部晶析さ
せることにより、湿潤剤添加を全て連続式で行うことが
できる。
【0031】(2)冷却晶析工程 晶析工程は、(1)の工程の後、さらに所定の晶析温度
まで冷却して固体脂肪酸を析出させる工程である。晶析
温度は原料脂肪酸混合物によって異なるため一概には言
えないが、通常の湿潤剤分別法において分離が行われる
晶析温度、すなわち30〜−15℃の範囲であればよ
く、20〜−5℃がより好ましい。ここで、分別収率の
低下を抑制する観点から30℃以下が好ましく、出発混
合物中の潤滑剤水溶液の固化を防ぐ観点から−15℃以
上が好ましい。
まで冷却して固体脂肪酸を析出させる工程である。晶析
温度は原料脂肪酸混合物によって異なるため一概には言
えないが、通常の湿潤剤分別法において分離が行われる
晶析温度、すなわち30〜−15℃の範囲であればよ
く、20〜−5℃がより好ましい。ここで、分別収率の
低下を抑制する観点から30℃以下が好ましく、出発混
合物中の潤滑剤水溶液の固化を防ぐ観点から−15℃以
上が好ましい。
【0032】本工程における冷却速度は特に限定される
ものではないが、2〜10℃/min程度が好ましい。
結晶成長速度の増加による液体脂肪酸の固体脂肪酸への
巻き込みを抑制する観点から冷却速度は10℃/min
以下が好ましく、操作時間を短くする観点から2℃/m
in以上が好ましい。さらに、この工程における冷却操
作は攪拌下で行うことが好ましい。攪拌の程度について
は、例えば攪拌翼周先端速度を基準とした場合、1.0
m/s以上が好ましい。なお、冷却終了後に一定時間温
度を維持することにより、更に晶析、または熟成(例え
ば5〜30分間)させて系の粘度を低下させ、遠心分離
機による液体脂肪酸と固体脂肪酸との分別性をより向上
させてもよい。このような温度維持は、晶析工程と同じ
装置で行ってもよく、また別の装置で行ってもよい。
ものではないが、2〜10℃/min程度が好ましい。
結晶成長速度の増加による液体脂肪酸の固体脂肪酸への
巻き込みを抑制する観点から冷却速度は10℃/min
以下が好ましく、操作時間を短くする観点から2℃/m
in以上が好ましい。さらに、この工程における冷却操
作は攪拌下で行うことが好ましい。攪拌の程度について
は、例えば攪拌翼周先端速度を基準とした場合、1.0
m/s以上が好ましい。なお、冷却終了後に一定時間温
度を維持することにより、更に晶析、または熟成(例え
ば5〜30分間)させて系の粘度を低下させ、遠心分離
機による液体脂肪酸と固体脂肪酸との分別性をより向上
させてもよい。このような温度維持は、晶析工程と同じ
装置で行ってもよく、また別の装置で行ってもよい。
【0033】冷却晶析工程は、回分式、連続式のいずれ
でもよいが、湿潤剤添加工程と併せて連続式とするの
が、工業的に有利となる。
でもよいが、湿潤剤添加工程と併せて連続式とするの
が、工業的に有利となる。
【0034】(3)分離工程 分離工程は、(2)で得られた混合物を分離して固体脂
肪酸が分散した水相と液体脂肪酸よりなる油相とに分相
する工程である。分離には通常行われる公知の方法を用
いて行うことができるが、遠心分離機等を使用する方法
が好ましい。
肪酸が分散した水相と液体脂肪酸よりなる油相とに分相
する工程である。分離には通常行われる公知の方法を用
いて行うことができるが、遠心分離機等を使用する方法
が好ましい。
【0035】(4)後処理工程 後処理工程は、(3)で得られた各相を、公知の方法に
よって処理して、製品とする工程である。液体脂肪酸を
得るには、液体脂肪酸よりなる油相100重量部に90
℃程度の温水を5〜20重量部加え、その温度を維持し
ながら約10分間攪拌する。その後分離してその相中の
界面活性剤を除去し、次いで活性剤が除かれたものを脱
水することにより液体脂肪酸を得ることができる。
よって処理して、製品とする工程である。液体脂肪酸を
得るには、液体脂肪酸よりなる油相100重量部に90
℃程度の温水を5〜20重量部加え、その温度を維持し
ながら約10分間攪拌する。その後分離してその相中の
界面活性剤を除去し、次いで活性剤が除かれたものを脱
水することにより液体脂肪酸を得ることができる。
【0036】固体脂肪酸を得るには、スラリー状の固体
脂肪酸の分散した水相を加熱して約90℃に保持し、固
体脂肪酸と湿潤剤水溶液とに分相し、得られた固体脂肪
酸100重量部に90℃程度の温水を10〜100重量
部加え、その温度を維持しながら約10分間攪拌する。
その後分離してその相中の界面活性剤を除去し、次いで
活性剤が除かれたものを脱水することにより固体脂肪酸
を得ることができる。界面活性剤がアニオン性のもので
あれば、温水による洗浄前又は洗浄時にリン酸等の酸を
添加することにより活性剤が分解し、活性剤の除去が容
易になる。なお、本工程における分離は遠心分離機等従
来から知られているものが使用できる。
脂肪酸の分散した水相を加熱して約90℃に保持し、固
体脂肪酸と湿潤剤水溶液とに分相し、得られた固体脂肪
酸100重量部に90℃程度の温水を10〜100重量
部加え、その温度を維持しながら約10分間攪拌する。
その後分離してその相中の界面活性剤を除去し、次いで
活性剤が除かれたものを脱水することにより固体脂肪酸
を得ることができる。界面活性剤がアニオン性のもので
あれば、温水による洗浄前又は洗浄時にリン酸等の酸を
添加することにより活性剤が分解し、活性剤の除去が容
易になる。なお、本工程における分離は遠心分離機等従
来から知られているものが使用できる。
【0037】上記の方法により得られる液体脂肪酸とし
ては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸又はこれらの混
合物等が挙げられ、固体脂肪酸としてはラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコサン
酸又はこれらの混合物等が挙げられる。
ては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸又はこれらの混
合物等が挙げられ、固体脂肪酸としてはラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコサン
酸又はこれらの混合物等が挙げられる。
【0038】次に各工程で用いられる装置について説明
する。 (1)の工程に使用する装置は脂肪酸混合物と湿潤剤水
溶液が十分に分散するものであればよく、特に限定され
るものではない。具体的には一般的な攪拌混合装置等が
利用できる(槽型、塔型)。 (2)の工程についても特に限定はされないが、スクレ
ーパー付冷却器を用いるのが好ましい(これも、槽型、
塔型等がある。)。 本発明は回分式、連続式いずれの操作においても行うこ
とができ、その併用も可能である。従って、(1)〜
(2)の装置の組み合わせは、回分式と連続式の両者を
任意に選択することができる。
する。 (1)の工程に使用する装置は脂肪酸混合物と湿潤剤水
溶液が十分に分散するものであればよく、特に限定され
るものではない。具体的には一般的な攪拌混合装置等が
利用できる(槽型、塔型)。 (2)の工程についても特に限定はされないが、スクレ
ーパー付冷却器を用いるのが好ましい(これも、槽型、
塔型等がある。)。 本発明は回分式、連続式いずれの操作においても行うこ
とができ、その併用も可能である。従って、(1)〜
(2)の装置の組み合わせは、回分式と連続式の両者を
任意に選択することができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0040】本法により得られた製品の品質は、ウィイ
ス法により求めたIV(ヨウ素価)で評価した。なお、
以下の実施例、比較例においては、いずれの牛脂分解脂
肪酸(原料脂肪酸混合物)も以下に示す分析値を有する
ものであり、また湿潤剤水溶液は、特にことわりのない
限り硫酸マグネシウムが2重量%、デシル及びドデシル
硫酸ナトリウム混合活性剤が0.5重量%のものを用い
た。
ス法により求めたIV(ヨウ素価)で評価した。なお、
以下の実施例、比較例においては、いずれの牛脂分解脂
肪酸(原料脂肪酸混合物)も以下に示す分析値を有する
ものであり、また湿潤剤水溶液は、特にことわりのない
限り硫酸マグネシウムが2重量%、デシル及びドデシル
硫酸ナトリウム混合活性剤が0.5重量%のものを用い
た。
【0041】原料脂肪酸(牛脂分解)分析値 IV :52.4(Ig/100g) NV :201.3(KOHmg/g) SV :205.2(KOHmg/g) タイター:41(℃)
【0042】実施例1 スクレーパー付き攪拌翼とジャケットを有する1リット
ルの冷却装置に、牛脂分解脂肪酸の溶融物200gを仕
込み、45℃の温度にした。攪拌速度は、攪拌翼周先端
速度で1.2m/sに設定した。これに1℃に冷却した
湿潤剤水溶液400g(MgSO4 :2重量%、活性
剤:0.5重量%)を100gずつ4回に分けて添加し
た。添加に要した時間は7分であった。この間、外部か
らの冷却はしなかったが、湿潤剤水溶液の顕熱により冷
却され、結晶が析出した。湿潤剤水溶液添加終了時のス
ラリー混合物の温度は、15℃であった。添加終了後、
2.5℃/minの冷却速度で3℃まで冷却した。その
冷却に要した時間は、約5分であった。尚、ここまでに
要した全操作時間は、13分であった(冷媒切り替え等
の時間1分を含む。以下同様である。)。次に得られた
スラリーを熟成槽内で30分間熟成した後、回分式遠心
分離機を用いて、液体脂肪酸相と固体脂肪酸が分散した
水相に分離した。固体脂肪酸分散水相は、約90℃まで
加熱し固体脂肪酸と湿潤剤水溶液に分相した。得られた
液体脂肪酸のIV(ヨウ素価)は90.7、固体脂肪酸
のIVは16.5であった。また、熟成槽内での熟成を
行わない場合のIV値も表1に併記したが、熟成により
脂肪酸の分別性がやや向上していることがわかった。
ルの冷却装置に、牛脂分解脂肪酸の溶融物200gを仕
込み、45℃の温度にした。攪拌速度は、攪拌翼周先端
速度で1.2m/sに設定した。これに1℃に冷却した
湿潤剤水溶液400g(MgSO4 :2重量%、活性
剤:0.5重量%)を100gずつ4回に分けて添加し
た。添加に要した時間は7分であった。この間、外部か
らの冷却はしなかったが、湿潤剤水溶液の顕熱により冷
却され、結晶が析出した。湿潤剤水溶液添加終了時のス
ラリー混合物の温度は、15℃であった。添加終了後、
2.5℃/minの冷却速度で3℃まで冷却した。その
冷却に要した時間は、約5分であった。尚、ここまでに
要した全操作時間は、13分であった(冷媒切り替え等
の時間1分を含む。以下同様である。)。次に得られた
スラリーを熟成槽内で30分間熟成した後、回分式遠心
分離機を用いて、液体脂肪酸相と固体脂肪酸が分散した
水相に分離した。固体脂肪酸分散水相は、約90℃まで
加熱し固体脂肪酸と湿潤剤水溶液に分相した。得られた
液体脂肪酸のIV(ヨウ素価)は90.7、固体脂肪酸
のIVは16.5であった。また、熟成槽内での熟成を
行わない場合のIV値も表1に併記したが、熟成により
脂肪酸の分別性がやや向上していることがわかった。
【0043】実施例2 スクレーパー付き攪拌翼とジャケットを有する1リット
ルの冷却装置に、牛脂分解脂肪酸の溶融物200gを仕
込み、45℃の温度にした。攪拌速度は、攪拌翼周先端
速度で1.2m/sに設定した。これに5℃に冷却した
湿潤剤水溶液400g(MgSO4 :2重量%、活性
剤:0.5重量%)を1分間かけて連続的に添加した。
添加完了時のスラリー温度は、24.6℃であった。そ
の後、5℃/minの冷却速度で3℃まで冷却した。そ
の冷却に要した時間は、約5分であった。尚、ここまで
に要した全操作時間は、7分であった。得られたスラリ
ーは、実施例1と同様な処理を行った。得られた液体脂
肪酸のIVは91.3、固体脂肪酸のIVは16.8で
あった。また、熟成槽内での熟成を行わない場合のIV
値も表1に併記した。
ルの冷却装置に、牛脂分解脂肪酸の溶融物200gを仕
込み、45℃の温度にした。攪拌速度は、攪拌翼周先端
速度で1.2m/sに設定した。これに5℃に冷却した
湿潤剤水溶液400g(MgSO4 :2重量%、活性
剤:0.5重量%)を1分間かけて連続的に添加した。
添加完了時のスラリー温度は、24.6℃であった。そ
の後、5℃/minの冷却速度で3℃まで冷却した。そ
の冷却に要した時間は、約5分であった。尚、ここまで
に要した全操作時間は、7分であった。得られたスラリ
ーは、実施例1と同様な処理を行った。得られた液体脂
肪酸のIVは91.3、固体脂肪酸のIVは16.8で
あった。また、熟成槽内での熟成を行わない場合のIV
値も表1に併記した。
【0044】実施例3 湿潤剤水溶液の添加時間を4分間とする以外は、実施例
2と同様な操作(熟成なし)を行った。得られた液体脂
肪酸のIVは91、固体脂肪酸のIVは16.1であっ
た。尚、全操作に要した時間は、10分であった。
2と同様な操作(熟成なし)を行った。得られた液体脂
肪酸のIVは91、固体脂肪酸のIVは16.1であっ
た。尚、全操作に要した時間は、10分であった。
【0045】実施例4 湿潤剤水溶液の添加時間を20分間とする以外は、実施
例2と同様な操作(熟成なし)を行った。得られた液体
脂肪酸のIVは91.8、固体脂肪酸のIVは15.8
であった。尚、全操作に要した時間は、26分であっ
た。
例2と同様な操作(熟成なし)を行った。得られた液体
脂肪酸のIVは91.8、固体脂肪酸のIVは15.8
であった。尚、全操作に要した時間は、26分であっ
た。
【0046】以上の結果を各条件と併せて表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】実施例5 図1に示した装置を用い、湿潤剤水溶液の添加工程を回
分操作で行い、その後の冷却晶析工程を連続的に行っ
た。湿潤剤添加工程に使用した装置は、スクレーパー攪
拌翼とジャケットを有する10リットルスケールの攪拌
冷却装置1である。この装置に45℃の溶融脂肪酸混合
物を2kg仕込み、そこへ5℃に冷却された湿潤剤水溶
液4kgを9分間かけて添加混合した(一定速度)。得
られたスラリー混合物は、25.6℃であった。このス
ラリーを晶析塔3を通過させ3℃まで連続的に冷却晶析
を行った。ここで使用した晶析塔は、内径43mm、高
さ410mm、内容量600cc、攪拌翼はスクレーパ
ー式であり、冷却用のジャケットを有するものである。
湿潤剤水溶液を添加したスラリーは、装置の底部より2
28g/minの速度で供給した。この時、攪拌速度
は、1.1m/sとした。塔内の滞留時間は、2.4
分、平均冷却速度は、6.2℃/minであった。得ら
れたスラリーは、実施例1と同様な処理を行った。得ら
れた液体脂肪酸のIVは91.8、固体脂肪酸のIVは
15.2であった。また、熟成槽内での熟成を行わない
場合のIV値も表2に併記した。
分操作で行い、その後の冷却晶析工程を連続的に行っ
た。湿潤剤添加工程に使用した装置は、スクレーパー攪
拌翼とジャケットを有する10リットルスケールの攪拌
冷却装置1である。この装置に45℃の溶融脂肪酸混合
物を2kg仕込み、そこへ5℃に冷却された湿潤剤水溶
液4kgを9分間かけて添加混合した(一定速度)。得
られたスラリー混合物は、25.6℃であった。このス
ラリーを晶析塔3を通過させ3℃まで連続的に冷却晶析
を行った。ここで使用した晶析塔は、内径43mm、高
さ410mm、内容量600cc、攪拌翼はスクレーパ
ー式であり、冷却用のジャケットを有するものである。
湿潤剤水溶液を添加したスラリーは、装置の底部より2
28g/minの速度で供給した。この時、攪拌速度
は、1.1m/sとした。塔内の滞留時間は、2.4
分、平均冷却速度は、6.2℃/minであった。得ら
れたスラリーは、実施例1と同様な処理を行った。得ら
れた液体脂肪酸のIVは91.8、固体脂肪酸のIVは
15.2であった。また、熟成槽内での熟成を行わない
場合のIV値も表2に併記した。
【0049】実施例6 図2に示した装置を用い、湿潤剤水溶液の添加工程、及
びその後の晶析工程を全て連続的に行った。湿潤剤水溶
液添加用の装置(連続分注塔8と呼ぶ。)は、内部に4
段の仕切板を有する円筒状のものであり、塔側に4つの
湿潤剤添加用ラインが設けてある。攪拌翼は、ディスク
タービンで仕切板と仕切板の間に設置されている。攪拌
速度は、1m/sに設定した。内容量は、240ccで
ある。晶析装置は、実施例5に示したものを使用した。
操作は次の通りである。連続分注塔の底部から、45℃
の溶融脂肪酸を80g/minの速度で供給し、塔側の
4つのラインから5℃に冷却された湿潤剤水溶液を各4
0g/minの速度で供給し、混合分散させた。脂肪酸
の塔内平均滞留時間は、約1分であった。また塔出口に
おけるスラリー温度は、22℃であった。このスラリー
を晶析塔に導き5℃まで冷却晶析を行った。晶析塔内の
平均滞留時間は約2分、平均冷却速度は6.6℃/mi
nであった。尚、ここまでに要した全操作時間は、約3
分であった。得られたスラリーは、実施例1と同様な処
理を行った。得られた液体脂肪酸のIVは91.0、固
体脂肪酸のIVは16.0であった。また、熟成槽内で
の熟成を行わない場合のIV値も表2に併記したが、熟
成により脂肪酸の分別性がやや向上していることがわか
った。
びその後の晶析工程を全て連続的に行った。湿潤剤水溶
液添加用の装置(連続分注塔8と呼ぶ。)は、内部に4
段の仕切板を有する円筒状のものであり、塔側に4つの
湿潤剤添加用ラインが設けてある。攪拌翼は、ディスク
タービンで仕切板と仕切板の間に設置されている。攪拌
速度は、1m/sに設定した。内容量は、240ccで
ある。晶析装置は、実施例5に示したものを使用した。
操作は次の通りである。連続分注塔の底部から、45℃
の溶融脂肪酸を80g/minの速度で供給し、塔側の
4つのラインから5℃に冷却された湿潤剤水溶液を各4
0g/minの速度で供給し、混合分散させた。脂肪酸
の塔内平均滞留時間は、約1分であった。また塔出口に
おけるスラリー温度は、22℃であった。このスラリー
を晶析塔に導き5℃まで冷却晶析を行った。晶析塔内の
平均滞留時間は約2分、平均冷却速度は6.6℃/mi
nであった。尚、ここまでに要した全操作時間は、約3
分であった。得られたスラリーは、実施例1と同様な処
理を行った。得られた液体脂肪酸のIVは91.0、固
体脂肪酸のIVは16.0であった。また、熟成槽内で
の熟成を行わない場合のIV値も表2に併記したが、熟
成により脂肪酸の分別性がやや向上していることがわか
った。
【0050】比較例1 実施例1で使用した装置に200gの溶融脂肪酸混合物
を仕込み、2℃/minの冷却速度で10℃まで冷却
し、固体脂肪酸を析出させた。10℃になった時、13
0gの5℃に冷却した湿潤剤水溶液を加え、混合分散さ
せた。更に同温度の270gの湿潤剤水溶液を加え、混
合した。その後、5℃まで冷却し、実施例1と同様な操
作(熟成なし)により液体脂肪酸と固体脂肪酸に分離し
た。得られた液体脂肪酸のIVは89.6、固体脂肪酸
のIVは26.0であった。
を仕込み、2℃/minの冷却速度で10℃まで冷却
し、固体脂肪酸を析出させた。10℃になった時、13
0gの5℃に冷却した湿潤剤水溶液を加え、混合分散さ
せた。更に同温度の270gの湿潤剤水溶液を加え、混
合した。その後、5℃まで冷却し、実施例1と同様な操
作(熟成なし)により液体脂肪酸と固体脂肪酸に分離し
た。得られた液体脂肪酸のIVは89.6、固体脂肪酸
のIVは26.0であった。
【0051】比較例2 湿潤剤水溶液の添加時間を13秒とする以外は、実施例
2と同様な操作を行った。得られた液体脂肪酸のIVは
91.3、固体脂肪酸のIVは24.0であった。ま
た、熟成槽内での熟成を行わない場合のIV値も表2に
併記した。
2と同様な操作を行った。得られた液体脂肪酸のIVは
91.3、固体脂肪酸のIVは24.0であった。ま
た、熟成槽内での熟成を行わない場合のIV値も表2に
併記した。
【0052】以上の結果を各条件と併せて表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明の製造方法よると、高純度の液体
脂肪酸及び固体脂肪酸を高収率かつ低コスト、更に短時
間で容易に製造することができる。特に、湿潤剤の添加
から晶析工程までを全て連続式にすることにより、著し
く短かい時間で脂肪酸の製造を行うことができる。
脂肪酸及び固体脂肪酸を高収率かつ低コスト、更に短時
間で容易に製造することができる。特に、湿潤剤の添加
から晶析工程までを全て連続式にすることにより、著し
く短かい時間で脂肪酸の製造を行うことができる。
【図1】図1は、実施例5に使用した製造装置を模式的
に示すものである。
に示すものである。
【図2】図2は、実施例6に使用した製造装置を模式的
に示すものである。
に示すものである。
1 攪拌冷却装置 2 攪拌装置 3 晶析塔 4 熟成槽 5 脂肪酸貯槽 6 加熱装置 7 湿潤剤水溶液貯槽 8 連続分注塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C11B 7/00 C11B 7/00
Claims (4)
- 【請求項1】 界面活性剤と電解質を含む水溶液(以
下、「湿潤剤水溶液」という)を用いて、溶融した脂肪
酸混合物からその晶析温度で液体脂肪酸よりなる油相と
固体脂肪酸が分散した水相とに相分離させ、各相からそ
れぞれの脂肪酸を分離して脂肪酸を製造する方法におい
て、予め溶融した脂肪酸混合物に冷却した湿潤剤水溶液
を徐々に添加し、その顕熱で脂肪酸混合物を冷却して固
体脂肪酸を一部晶析させ、その後前記晶析温度まで冷却
することを特徴とする脂肪酸の製造方法。 - 【請求項2】 湿潤剤水溶液の添加終了後の温度が、脂
肪酸混合物の融点より5〜40℃低い温度である請求項
1記載の製造方法。 - 【請求項3】 溶融した脂肪酸混合物を連続的に多段式
の塔型晶析装置に供給すると共に、冷却した湿潤剤水溶
液を多段に分配して塔型晶析装置の下流側ほど液温が下
がるように連続的に供給することにより、脂肪酸混合物
を冷却して固体脂肪酸を一部晶析させる請求項1又は2
記載の製造方法。 - 【請求項4】 湿潤剤水溶液の添加後の冷却による晶析
が、連続式で行われる請求項1〜3いずれか記載の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22259695A JPH0948994A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 脂肪酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22259695A JPH0948994A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 脂肪酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0948994A true JPH0948994A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16784956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22259695A Pending JPH0948994A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 脂肪酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0948994A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100463743B1 (ko) * | 2002-07-10 | 2004-12-30 | 도무회 | 불포화지방산의 분리방법 및 분리된 지방산을 이용하여제조한 디글리세라이드 고함유 유지 조성물 |
JP2011190451A (ja) * | 2002-09-24 | 2011-09-29 | Aker Biomarine Asa | 共役リノール酸組成物 |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP22259695A patent/JPH0948994A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011190451A (ja) * | 2002-09-24 | 2011-09-29 | Aker Biomarine Asa | 共役リノール酸組成物 |
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