JPH0948740A - 選択的薬物吸収促進剤 - Google Patents

選択的薬物吸収促進剤

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JPH0948740A
JPH0948740A JP21973295A JP21973295A JPH0948740A JP H0948740 A JPH0948740 A JP H0948740A JP 21973295 A JP21973295 A JP 21973295A JP 21973295 A JP21973295 A JP 21973295A JP H0948740 A JPH0948740 A JP H0948740A
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medicine
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absorption
inflammatory
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JP21973295A
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Masayuki Endo
正行 遠藤
Takeshi Yamamoto
毅 山本
Tomoko Ijuin
朋子 伊集院
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エーテル型非イオン界面活性剤からなる選択
的薬物吸収促進剤とそれを含有する皮膚外用剤。 【効果】 本発明の皮膚外用剤は防腐剤などの好ましく
ない成分の吸収を妨げ、薬物の吸収を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エーテル型非イオ
ン界面活性剤を含有することを特徴とする医薬組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】抗炎症剤は副作用の強いものが多く、適
切に患部に投与する試みが多く行われてきた。例えば、
皮膚外用剤形にして局所投与を図るなどの試みが為され
てきた。しかしながら、これら抗炎症剤は経皮吸収性に
問題があり、局所投与の効果は得られ難かった。この欠
点を克服するために、エイゾンをはじめ各種の経皮吸収
促進剤が開発されたが、これらは起炎症性や効果等の点
で充分な解決方法とはならなかった。又、これらの経皮
吸収促進剤について、薬剤の吸収のみを選択的に促進す
ることは知られておらず、これら吸収促進剤を使用する
と、例えば、防腐剤等の好ましくない成分の吸収まで促
進してしまうことが度々あった。即ち、薬剤の吸収のみ
に選択的に作用する物質は知られていなかった。
【0003】又、経口投与剤に於いては抗炎症剤の吸収
を促進する手段は知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
下為されたものであり、抗炎症剤の吸収を促進せしめ、
且つ、防腐剤などの生体に好ましくない物質の吸収を阻
害する医薬剤形を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる状
況に鑑み抗炎症剤の吸収を選択的に高める成分を求めて
鋭意研究を重ねた結果、エーテル型非イオン界面活性剤
にその様な作用があることを見いだし発明を完成させ
た。以下、本発明に付いて詳細に説明する。
【0006】(1)本発明で用いる抗炎症剤 本発明で用いることのできる抗炎症剤は、通常医薬品で
抗炎症剤として用いられているものであれば特段の限定
はされず、例えば、テノキシカム、インドメタシン、ジ
クロロフェナックナトリウム、フルフェナム酸、ブフェ
キサマック、ザルトプロフェン、ナプロキセン、イブプ
ロフェン、フルルビプロフェン、ケトチフェン、フルル
ビプロフェンアキセチル、フェンブフェン、メフェナム
酸、ピロキシカム、アンピロキシカム等の非ステロイド
系抗炎症剤、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチ
ルプレドニゾロン、ベタメゾン、デキサメタゾン、トリ
アムシノロン、トリアムシノロナセトニド、フルメタゾ
ン、フルオシノニド、ベクロメタゾン、フルオシノロ
ン、フルドキシコルチド、モメタゾン、クロベタゾン、
クロベタゾール等のステロイド系抗炎症剤等が例示でき
る。これらの内、好ましいものは非ステロイド系抗炎症
剤であり、中でもテノキシカムとインドメタシンが好ま
しい。又、本発明の抗炎症剤としては、これらの抗炎症
剤のプロドラッグも用いることが出来る。
【0007】(2)本発明の選択的吸収促進剤 本発明の選択的吸収促進剤は、エーテル型非イオン界面
活性剤からなる。エーテル型非イオン界面活性剤として
は、例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテルやポリ
オキシエチレンオレイルエーテルの様なポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシフェニルエーテルや
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの様なポリ
オキシエチレンアリールエーテル等が好ましく例示でき
る。これらの内最も好ましいものは、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテルである。これらのものの好ま
しいHLBは、10−18である。これは、吸収促進の
選択性がHLBと密接に関係しているためである。従っ
て、好ましいポリオキシエチレンの付加モル数又はポリ
オキシプロピレンの付加モル数は5〜20であり、更に
好ましくは7〜10である。 (3)本発明の医薬組成物 本発明の医薬組成物は上記抗炎症剤と上記非イオン界面
活性剤を含有することを特徴とする。本発明の医薬組成
物に於ける抗炎症剤の含有量は通常の製剤で用いられて
いる含有量に準じて設定すれば良く、大凡0.1〜10
重量%が適当である。又、本発明の組成物に於いては、
吸収性が改善されているので、通常の含有量より少なく
ても構わない。又、上記非イオン界面活性剤の含有量
は、抗炎症剤に対して同量〜10倍量が好ましく、系に
於ける含有量としては、組成物全量に対して0.1〜1
0重量%が好ましい。
【0015】本発明の医薬組成物は、上記抗炎症剤と非
イオン界面活性剤以外に通常医薬組成物で用いられる製
剤化のための任意成分を含有することが出来る。任意成
分としては、賦形剤、増量剤、結合剤、被覆剤、糖衣
剤、安定剤、崩壊剤、着色剤、滑沢剤、pH調製剤、可
溶化剤、分散剤、増粘剤、等張剤等が例示できる。これ
らを通常の方法により製剤化すれば本発明の医薬組成物
は得られる。更に本発明の選択的吸収促進剤は、防腐剤
などの好ましくない成分の吸収は促進せず、かえって、
抑制するので防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤などの生
体に好ましくない成分の配合も可能であり、この様な成
分を必須に含有する乳化剤形、可溶化剤形などには、本
発明の組成物は好適である。又、抗炎症剤を抗真菌剤や
乾癬治療薬に置き換えた場合も同様な選択的吸収促進効
果を期待できる。
【0016】これら任意成分と抗炎症剤と非イオン界面
活性剤を含有する本発明の医薬組成物の投与経路として
は、注射剤であれば、皮下投与、腹腔内投与、動脈投
与、静脈投与等が例示できる。更に本化合物は安定性に
優れるため、経口投与も可能である。又、吸収性が著し
く向上しているため、経皮による投与も好ましい。これ
らの投与経路の内で最も好ましいものは皮膚外用剤とし
て経皮に投与することである。
【0017】本発明の医薬組成物の投与量であるが、経
口投与の場合1日成人1人当たり0.1〜5gを数回に
分けて投与するのが適当である。注射剤として用いる場
合は、0.1〜3gが適当である。皮膚外用剤として
は、患部に一様に広がる量を投与するのが適当であり、
一日一回乃至数回塗布すれば良い。本発明の医薬組成物
は、経皮製剤にした場合、経皮吸収がよいので、必要な
量の薬物が局所投与により患部に到達するので、安全性
が優れる。
【0018】
【発明の実施の態様】
(1)経口製剤 下記の処方に則り経口製剤を作成した。即ち下記の成分
をグラッド造粒装置に秤込み、10重量部の50%エタ
ノールを滴下しながら練合、造粒し40℃で48時間送
風乾燥し、篩過して整粒し顆粒剤を得た。 結晶セルロース 40重量部 乳糖 48重量部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10重量部 POE(5)ノニルフェニルエーテル 1重量部 テノキシカム 1重量部
【0019】(2)経口製剤 下記の処方に則り経口製剤を作成した。即ち下記の成分
をグラッド造粒装置に秤込み、10重量部の50%エタ
ノールを滴下しながら練合、造粒し40℃で48時間送
風乾燥し、篩過して整粒し顆粒剤を得た。 結晶セルロース 40重量部 乳糖 40重量部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10重量部 POE(10)ノニルフェニルエーテル 7重量部 イブプロフェン 2重量部 ブチルパラベン 1重量部
【0020】(3)皮膚外用剤 下記成分をニーダーに秤込み混練りして皮膚外用剤を得
た。 ワセリン 90重量部 POE(7.5)ノニルフェニルエーテル 5重量部 インドメタシン 5重量部
【0021】(4)皮膚外用剤 下記成分をニーダーに秤込み混練りして皮膚外用剤を得
た。 ワセリン 98重量部 POE(5)ノニルフェニルエーテル 1重量部 テノキシカム 1重量部
【0022】(5)皮膚外用剤 下記成分をニーダーに秤込み混練りして皮膚外用剤を得
た。 ワセリン 96重量部 POE(10)ノニルフェニルエーテル 1重量部 ケトチフェン 1重量部 BHT 1重量部 クロトリマゾール 1重量部
【0023】(6)皮膚外用剤 下記成分をニーダーに秤込み混練りして皮膚外用剤を得
た。 ワセリン 97重量部 POE(10)フェニルエーテル 1重量部 ケトプロフェン 1重量部 BHT 1重量部
【0024】(7)皮膚外用剤 下記成分をニーダーに秤込み混練りして皮膚外用剤を得
た。 ワセリン 98重量部 POE(10)フェニルエーテル 1重量部 ヒドロコルチゾン 1重量部
【0025】(8)皮膚外用剤 下記成分を加熱溶解し冷却して皮膚外用剤を得た。 エタノール 98重量部 POE(10)ノニルフェニルエーテル 1重量部 ベクロメタゾン 1重量部
【0026】(9)皮膚外用剤 下記A、B,C成分をそれぞれ80℃に加熱溶解し、A
にBを徐々に加え、更にCを加え粗乳化した。乳化物を
ホモジナイザーで均一乳化し、攪拌冷却し皮膚外用剤を
得た。 A 流動パラフィン 10 重量部 セタノール 4 重量部 ステアリン酸 1 重量部 POE(7.5)ノニルフェニルエーテル 3 重量部 インドメタシン 1 重量部 ブチルパラベン 0.1重量部 BHT 0.1重量部 パラアミノ安息香酸オクチル 0.1重量部 B 水酸化カリウム 0.2重量部 水 50 重量部 C 1,3−ブタンジオール 5 重量部 カルボキシビニルセルロース 0.2重量部 メチルパラベン 0.3重量部 水 25 重量部
【0027】(10)皮膚外用剤 下記成分を秤込み加熱溶解し冷却して皮膚外用剤を得
た。 1,3−ブタンジオール 10 重量部 POE(7.5)ノニルフェニルエーテル 1 重量部 エタノール 20 重量部 メチルパラベン 0.1重量部 水 68.9重量部
【0028】(11)液剤 下記成分を秤込み加熱溶解し、冷却して液剤を得た。 蔗糖 10 重量部 POE(7.5)ノニルフェニルエーテル 2 重量部 ケトプロフェン 1 重量部 メチルパラベン 0.1重量部 水 86.9重量部
【0029】
【実施例】
実施例1 選択的吸収性の検討 モルモット背部皮膚をレセプターとの境界に装着した拡
散セルを用いて、パラベン及び抗炎症剤に対する吸収の
作用を検討した。レセプター側には生理食塩水を充填し
ておいた。POE(7.5)ノニルフェニルエーテル5
重量部、エチルパラベン若しくは抗炎症剤1重量部、プ
ロピレングリコール10重量部及び水84重量部からな
る皮膚外用剤を作成し、モルモット皮膚に塗布し、24
時間後にレセプターの生理食塩水中に移行した薬物をH
PLCで分析し移行量を求めた。結果を表1に示す。こ
れより、本発明の選択的吸収促進剤であるPOE(7.
5)ノニルフェニルエーテルは薬効成分である抗炎症剤
の吸収は促進させるが、生体に好ましくないエチルパラ
ベンの吸収は抑制していることが判る。尚、比較例とし
てはPOE(60)硬化ひまし油をPOE(7.5)ノ
ニルフェニルエーテルの代わりに用いた。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 使用テスト パラベンに対してアレルギーのある関節炎患者に、発明
の実施の態様に記載した(10)の皮膚外用剤を使用し
て貰ったところ、関節炎は改善されたにも係わらず、ア
レルギー症状は認めなかった。このことより本発明の医
薬組成物が薬効成分のみの吸収を促進していることが判
る。
【0032】
【発明の効果】本発明の選択的吸収促進剤は、薬効成分
の吸収は促進するが、パラベンなどの生体に好ましくな
い成分の吸収は促進しないので、これを含有する医薬組
成物はたいへん有益である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エーテル型非イオン界面活性剤からなる
    選択的薬物吸収促進剤。
  2. 【請求項2】 エーテル型非イオン界面活性剤のHLB
    が5以上18以下である、請求項1記載の選択的薬物吸
    収促進剤。
  3. 【請求項3】 エーテル型非イオン界面活性剤がポリオ
    キシエチレンノニルフェニルエーテルである、請求項1
    又は2の何れか一項に記載の選択的薬物吸収促進剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項に記載の選択
    的薬物吸収促進剤と薬効成分を含有することを特徴とす
    る、医薬組成物。
  5. 【請求項5】 薬効成分が抗炎症剤である、請求項4記
    載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 剤形が皮膚外用剤である、請求項4又は
    5記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3の何れか一項に記載の選択
    的薬物吸収促進剤と薬効成分と防腐剤とを含有する、請
    求項4〜6の何れか一項に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 防腐剤がメチルパラベン、エチルパラベ
    ン、プロピルパラベン又はブチルパラベンである、請求
    項4〜7の何れか一項に記載の医薬組成物。
JP21973295A 1995-08-04 1995-08-04 選択的薬物吸収促進剤 Pending JPH0948740A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521452A (ja) * 1998-08-04 2003-07-15 ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド 活性薬剤用の局所的供給システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521452A (ja) * 1998-08-04 2003-07-15 ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド 活性薬剤用の局所的供給システム

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